JP2004244369A - ペプチド組成物、その製造方法およびペプチド添加物質 - Google Patents
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Abstract
【課題】コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られる機能的なペプチド組成物であって、より安価に供給可能なペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いた機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品その他のペプチド添加物質を提供する。
【解決手段】コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解してペプチド組成物を得る。コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解してペプチド組成物を得てもよい。ペプチド組成物は、トリペプチドおよびジペプチドの少なくとも一方を5重量%以上含む。
【選択図】図1
【解決手段】コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解してペプチド組成物を得る。コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解してペプチド組成物を得てもよい。ペプチド組成物は、トリペプチドおよびジペプチドの少なくとも一方を5重量%以上含む。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いた機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品その他のペプチド添加物質に関する。
【0002】
【従来の技術】
旧来から、コラーゲンやコラーゲンを加熱変性させたゼラチン、およびそれらの加水分解物は化粧品及び食品向けの原材料、更に医薬品向けの生体機能性材料として幅広く利用されてきた。コラーゲンは皮膚、血管、内臓および骨組織などいたるところに存在し、体を構成するタンパク質の約30%を占めている。皮膚では真皮の70%がコラーゲンからできており、個々の筋肉を包む筋膜もコラーゲンで構成されている。さらに細胞本体の外側を取り囲み、細胞集団を支える足場となっている細胞マトリックスの主要成分がやはりコラーゲンであることが知られている。
【0003】
そして、近年、コラーゲンタンパクおよびその分解物の経口摂取の薬理効果について多くの研究がなされるようになった。これまでに、主な効果として、骨粗鬆症の予防・改善に結びつく骨芽細胞増殖促進作用、骨強化作用(特許文献1,2参照)、加齢に伴う生体組織の機能の低下を改善させる、生体組織の新陳代謝促進作用(特許文献3,4参照)、皮膚代謝促進作用、皮膚賦活作用(特許文献5,6参照)など、数多くの効果が明らかとなっている。
【0004】
さらに、本発明者らは鋭意研究を重ね、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をコラゲナーゼ酵素を用いて特異的に分解して得られる、アミノ酸配列が Gly−X−Yのコラーゲントリペプチドは、従来のコラーゲン、ゼラチン、あるいはその加水分解物よりも速やかに効率よく消化吸収され、コラーゲン産生促進、骨強化、生体組織の新陳代謝促進、皮膚賦活、創傷治癒促進などに重要な役割を果たすことを見出した(特許文献7参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−255588号公報
【特許文献2】
特開平11−12192号公報
【特許文献3】
特開平7−278012号公報
【特許文献4】
特開平9−67262号公報
【特許文献5】
特開平9−67262号公報、
【特許文献6】
特開2000−201649号公報
【特許文献7】
特開2002−255847号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコラゲナーゼ酵素を用いた特異的分解による製造では、コスト上の問題があり、機能性食品をはじめとした食品向けの素材として大量供給するのは困難という課題があった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られる機能的なペプチド組成物であって、より安価に供給可能なペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いた機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品その他のペプチド添加物質を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼを用いて分解して得られるペプチド組成物が従来のコラーゲン、ゼラチンあるいはその加水分解物よりも速やかに効率よく消化吸収されることを見出した。そのシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物は、トリペプチド、ジペプチドまたはその両方を含む。そのペプチド組成物は、コラゲナーゼ酵素を用いてコラーゲン成分またはゼラチン成分を特異的に分解して得られる Gly−X−Yのアミノ酸配列のコラーゲントリペプチドほどには消化吸収が速やかではないが、市販のシステインプロテアーゼを用いて安価に製造可能である。
【0009】
本発明に係るペプチド組成物は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物である。本発明に係るペプチド組成物は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解して得られるペプチド組成物であってもよい。
本発明に係るペプチド組成物は、トリペプチドおよびジペプチドの少なくとも一方を含むことが好ましく、特に、5重量%以上含むことが好ましい。
【0010】
本発明に係るペプチド組成物の製造方法は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解してペプチド組成物を得ることを特徴とする。本発明に係るペプチド組成物の製造方法は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解してペプチド組成物を得る方法であってもよい。本発明に係るペプチド組成物の製造方法により、本発明に係るペプチド組成物を製造することができる。
【0011】
本発明に係るペプチド組成物およびその製造方法において、前記システインプロテアーゼはキモパパイン、パパイン、ブロメラインおよびフィシンのうちの1種または2種以上の組み合わせから成ることが好ましい。システインプロテアーゼとしては、カテプシンB,L,S,Kその他のシステインプロテアーゼを用いてもよい。前記システインプロテアーゼはパパイヤ果汁抽出物から成ってもよい。
【0012】
本発明に係るペプチド添加物質は、本発明に係るペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。本発明に係るペプチド添加物質は、機能性食品、化粧品、医薬部外品および医薬品のいずれであってもよい。機能性食品としては、飲料、固形食品のいずれであってもよい。医薬品としては、外用剤、内服剤のいずれであってもよい。
【0013】
本発明に係るペプチド組成物は、外用または内服により、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの効果を発揮する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のペプチド組成物は、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼを用いて分解して得られるペプチド組成物であって、トリペプチド、ジペプチドあるいはその両方を5%以上含有するものである。
【0015】
そのペプチド組成物は、コラゲナーゼ酵素を用いて特異的に分解して得られるGly−X−Yのアミノ酸配列のコラーゲントリペプチドには及ばないものの、従来のコラーゲンやゼラチン、およびその加水分解物と同等ないしはそれ以上に速やかに、且つ効率よく消化吸収される。
【0016】
本発明の実施の形態の機能性食品は、前記ペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。その機能性食品は、健康食品であっても、栄養機能食品や特定保健用食品などの保健機能食品であっても良い。本発明の実施の形態の機能性食品は、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの機能性を有する。
【0017】
本発明の実施の形態の医薬品または医薬部外品は、前記ペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。その医薬品または医薬部外品は、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの機能性を有する。
【0018】
本発明の実施の形態のペプチド組成物の出発原料は、コラーゲンまたはゼラチンである。そのコラーゲンまたはゼラチンには、牛、豚、鳥、鯨などの骨、軟骨、皮、腱、または鮭、鮫などの魚皮を原料として調製されたものを用いることができ、そのタイプは問わない。
【0019】
コラーゲン成分またはゼラチン成分の酵素分解に用いるシステインプロテアーゼには、キモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどの1種または2種以上を用いることができる。それによる酵素分解では、コラーゲン中のアミノ酸の約3分の1を占めるグリシンのカルボキシル基側を切断し、X−Y−Glyといったアミノ酸配列のトリペプチドを含むペプチド組成物を生成する。
【0020】
システインプロテアーゼの中でも、特にキモパパインが効果的に作用する。システインプロテアーゼとともに、バチルス菌(Bacillus)などの細菌、ストレプトマイセス菌(Streptomyces )などの放線菌、乳酸菌、酵母あるいは真菌などに由来の酵素、またはコラゲナーゼ、ペプシン、トリプシンなどのプロテアーゼを単独もしくは複数種組み合わせて用いることができる。
【0021】
酵素分解に用いるプロテアーゼは、遊離の形で使用しても良いし、物理吸着法あるいは化学結合法によって各種の担体に結合させた固定化酵素として使用しても良い。また、プロテアーゼによる酵素分解の方法には(a)バッチ法、(b)カラム法あるいは(c)これらを組み合わせた方法などがあり、これら(a)〜(c)の方法による製造ラインと、使用するプロテアーゼの形態との組み合わせはいろいろな方式を採用する事が可能である。
【0022】
より具体的に、本発明の実施の形態のペプチド組成物の製造方法の一例を挙げれば、以下の実施例で示すように、ゼラチンあるいはコラーゲンを出発原料とし、反応pHは、pH5〜8、好ましくはpH7付近に調整し、酵素分解にはキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼをゼラチンあるいはコラーゲンに対し、例えば1/10000〜1/10の重量比で用いることができる。この際、複数のシステインプロテアーゼを混合して用いると、より効果的にトリペプチド断片を生成することができる。また、酵素分解の際の分解温度は40〜50℃が好ましく、分解時間は使用する酵素の活性などに応じて数時間〜数日間で適宜設定できる。
【0023】
また、システインプロテアーゼによる分解の後、バチルス菌(Bacillus)由来の酸性プロテアーゼ、ストレプトマイセス菌(Streptomyces)由来のコラゲナーゼなどを用いてさらに分解度合いを進行させることが出来る。
【0024】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を何ら制限するものではない。また、本発明に係るペプチド組成物を機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品に配合する方法は、既に公知となっている操作方法に準じて実施することができる。
【0025】
【実施例1】
高純度ゼラチン(宮城化学工業社製)50 g に精製水を加えて膨潤させた後、加温しながら溶解させ、pHをpH7に調整して、20%(w/w)ゼラチン溶液を調製した。この基質溶液を45±1℃に保温しながら、キモパパイン 0.25 g およびフィシン 0.25 gを添加し、攪拌しながら17時間反応させた。その後、85℃で30分間加熱して酵素活性を失活させ、0.45 μm のフィルターで濾過を行った。この濾液をスプレードライ(噴霧乾燥器)で粉末化し、ペプチド組成物を製造した。この粉末中に含まれるトリペプチド含量は、スーパーデックスペプチド(ファルマシア社製)を用いたゲルろ過法、あるいは ODS カラム(ワイエムシー社製)を用いた逆相クロマト法によって検定した。
【0026】
【実施例2】
<体内動態試験>
実施例1により製造したペプチド組成物を放射性同位元素:トリチウム(3H)で標識したもの(以下、3H−ペプチド)と、比較対照としてコラゲナーゼを用いた特異的分解により得られるコラーゲン・トリペプチド(Gly−Pro−Hyp)のトリチウム標識体(以下、3H−コラーゲン・トリペプチド)と、3H−プロリンとを準備した。これらをそれぞれラットに経口投与し、血漿中放射能濃度の測定により、被験物質のラット体内における吸収について検討した。
【0027】
血漿中放射能濃度の測定の結果、3H−ペプチドを経口投与から 5分後において、既に血漿中放射能濃度は 1.2μg eq./mL を示し、その後、経時的に上昇し、最大濃度:42.1μg eq./mL に達した。次いで、徐々に放射能濃度が低下する様子が観察された。この試験結果から、実施例1により製造したペプチド組成物は、対照として用いた3H−コラーゲン・トリペプチドにはわずかに及ばないものの、アミノ酸:3H−プロリンと同等以上の吸収速度であることが確認された。
【0028】
【実施例3】
<骨芽細胞のコラーゲン合成促進作用>
(1)実施例1によるペプチド組成物、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の3種類について、コラーゲン合成促進作用を調べた。
【0029】
すなわち、骨芽細胞を5%牛胎児血清を含む Eagle−MEM培地(GIBCO社製)で、5%CO2存在下、37℃で24時間培養して試験用培養細胞とした。そして、牛胎児血清を含まないEagle−MEM培地に交換し、上記の(1)〜(3)の3種類の成分をそれぞれ最終濃度20μg/m1となるよう培地に添加して、37℃で3日間培養した後、ヒドロキシプロリンを定量することにより、合成されたコラーゲン量を求めた。なお、ヒドロキシプロリンの定量は、培養細胞の破砕液を6N塩酸で加水分解し、Woessener の方法に従って測定した(p−ジメチルアミノベンズアルデヒドを用いた)。
【0030】
その結果を図1に示す。(1)実施例1によるペプチド組成物を添加して培養すると、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の2種類に比較し、ハイドロキシプロリン量が効果的に増加しており、骨芽細胞のコラーゲン合成が促進されていることか判った。
【0031】
【配合例1】
(栄養飲料)
実施例1によるペプチド組成物 200mg、ビタミンC 100mg、乳酸カルシウム 50mg、果糖ブドウ糖液糖 12g、クエン酸 1g、香料 0.5gに精製水を添加して 100mlとし、混合し、常法により、飲料を作成した。これにより、皮膚賦活効果に優れた栄養飲料が得られた。
【0032】
【実施例4】
<皮膚賦活効果の確認>
(1)配合例1に示したペプチド組成物を用いて調製した飲料、(2)(1)のペプチド組成物に代えて、熱変性コラーゲン(ゼラチン)を用いて調製した飲料、(3)(1)のペプチド組成物に代えて、市販のコラーゲンペプチド(ゼラチン加水分解物)を用いて調製した飲料、(4)(1)のペプチド組成物を除いて調製した飲料(プラセボ)の4種を被験試料として用意した。年齢25〜62才の健常人66名の被験者を4群に分け、(1)〜(4)の各飲料を各群の被験者に30日間(100ml/日)摂取させた後、肌の状態の変化について調査した。調査項目は、a.被験者の前腕の皮膚の角層水分含量およびTEWL(皮膚不感蒸散水分量)(試験開始前と終了後の比較)、b.肌のハリ、c.しわ の3項目とし、a.については、皮表角層水分量測定装置(IBS社製、SKICON−200)および水分蒸発量測定装置(CORTEX社製、DermaLab)を用いて測定を行い、b.c.については、以下の評価基準に基づき、アンケート調査(被験者の感想)を実施した。
【0033】
[評価基準]
A.改善された
B.やや改善された
C.変化なし(改善効果が認められない)
D.やや悪化した
E.悪化した
【0034】
a.被験者の前腕の角層水分量の変化を調査した結果、(4)(プラセボ)および(2)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量については、試験前後で有意差が認められなかったが、(1)(3)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量は、試験終了後、試験前と比較し有意な上昇が認められ、また、(3)よりも(1)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量の方が、より上昇する傾向が確認された。さらに、(1)では、有意なTEWL抑制効果も確認された。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
b.肌のハリ、c.しわ に対するアンケート調査の結果、プラセボ群((4))や比較対照群((2)(3))よりも、本発明によるところの機能性素材を含む(1)の飲料を摂取した被験者の方が肌のハリや、しわの改善を実感したことが明らかとなった。その結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られる機能的なペプチド組成物であって、より安価に供給可能なペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いたペプチド添加物質を提供することができる。本発明に係るペプチド組成物は、体内に速やかに効率よく消化吸収される。本発明に係るペプチド組成物およびそのペプチド組成物を用いたペプチド添加物質は、コラーゲン産生促進作用、骨芽細胞増殖促進作用、骨強化作用および皮膚賦活作用を有し、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)実施例1によるペプチド組成物、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の3種類による骨芽細胞のコラーゲン合成促進作用を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いた機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品その他のペプチド添加物質に関する。
【0002】
【従来の技術】
旧来から、コラーゲンやコラーゲンを加熱変性させたゼラチン、およびそれらの加水分解物は化粧品及び食品向けの原材料、更に医薬品向けの生体機能性材料として幅広く利用されてきた。コラーゲンは皮膚、血管、内臓および骨組織などいたるところに存在し、体を構成するタンパク質の約30%を占めている。皮膚では真皮の70%がコラーゲンからできており、個々の筋肉を包む筋膜もコラーゲンで構成されている。さらに細胞本体の外側を取り囲み、細胞集団を支える足場となっている細胞マトリックスの主要成分がやはりコラーゲンであることが知られている。
【0003】
そして、近年、コラーゲンタンパクおよびその分解物の経口摂取の薬理効果について多くの研究がなされるようになった。これまでに、主な効果として、骨粗鬆症の予防・改善に結びつく骨芽細胞増殖促進作用、骨強化作用(特許文献1,2参照)、加齢に伴う生体組織の機能の低下を改善させる、生体組織の新陳代謝促進作用(特許文献3,4参照)、皮膚代謝促進作用、皮膚賦活作用(特許文献5,6参照)など、数多くの効果が明らかとなっている。
【0004】
さらに、本発明者らは鋭意研究を重ね、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をコラゲナーゼ酵素を用いて特異的に分解して得られる、アミノ酸配列が Gly−X−Yのコラーゲントリペプチドは、従来のコラーゲン、ゼラチン、あるいはその加水分解物よりも速やかに効率よく消化吸収され、コラーゲン産生促進、骨強化、生体組織の新陳代謝促進、皮膚賦活、創傷治癒促進などに重要な役割を果たすことを見出した(特許文献7参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−255588号公報
【特許文献2】
特開平11−12192号公報
【特許文献3】
特開平7−278012号公報
【特許文献4】
特開平9−67262号公報
【特許文献5】
特開平9−67262号公報、
【特許文献6】
特開2000−201649号公報
【特許文献7】
特開2002−255847号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコラゲナーゼ酵素を用いた特異的分解による製造では、コスト上の問題があり、機能性食品をはじめとした食品向けの素材として大量供給するのは困難という課題があった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られる機能的なペプチド組成物であって、より安価に供給可能なペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いた機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品その他のペプチド添加物質を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼを用いて分解して得られるペプチド組成物が従来のコラーゲン、ゼラチンあるいはその加水分解物よりも速やかに効率よく消化吸収されることを見出した。そのシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物は、トリペプチド、ジペプチドまたはその両方を含む。そのペプチド組成物は、コラゲナーゼ酵素を用いてコラーゲン成分またはゼラチン成分を特異的に分解して得られる Gly−X−Yのアミノ酸配列のコラーゲントリペプチドほどには消化吸収が速やかではないが、市販のシステインプロテアーゼを用いて安価に製造可能である。
【0009】
本発明に係るペプチド組成物は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物である。本発明に係るペプチド組成物は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解して得られるペプチド組成物であってもよい。
本発明に係るペプチド組成物は、トリペプチドおよびジペプチドの少なくとも一方を含むことが好ましく、特に、5重量%以上含むことが好ましい。
【0010】
本発明に係るペプチド組成物の製造方法は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解してペプチド組成物を得ることを特徴とする。本発明に係るペプチド組成物の製造方法は、コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解してペプチド組成物を得る方法であってもよい。本発明に係るペプチド組成物の製造方法により、本発明に係るペプチド組成物を製造することができる。
【0011】
本発明に係るペプチド組成物およびその製造方法において、前記システインプロテアーゼはキモパパイン、パパイン、ブロメラインおよびフィシンのうちの1種または2種以上の組み合わせから成ることが好ましい。システインプロテアーゼとしては、カテプシンB,L,S,Kその他のシステインプロテアーゼを用いてもよい。前記システインプロテアーゼはパパイヤ果汁抽出物から成ってもよい。
【0012】
本発明に係るペプチド添加物質は、本発明に係るペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。本発明に係るペプチド添加物質は、機能性食品、化粧品、医薬部外品および医薬品のいずれであってもよい。機能性食品としては、飲料、固形食品のいずれであってもよい。医薬品としては、外用剤、内服剤のいずれであってもよい。
【0013】
本発明に係るペプチド組成物は、外用または内服により、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの効果を発揮する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のペプチド組成物は、コラーゲン成分あるいはゼラチン成分をキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼを用いて分解して得られるペプチド組成物であって、トリペプチド、ジペプチドあるいはその両方を5%以上含有するものである。
【0015】
そのペプチド組成物は、コラゲナーゼ酵素を用いて特異的に分解して得られるGly−X−Yのアミノ酸配列のコラーゲントリペプチドには及ばないものの、従来のコラーゲンやゼラチン、およびその加水分解物と同等ないしはそれ以上に速やかに、且つ効率よく消化吸収される。
【0016】
本発明の実施の形態の機能性食品は、前記ペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。その機能性食品は、健康食品であっても、栄養機能食品や特定保健用食品などの保健機能食品であっても良い。本発明の実施の形態の機能性食品は、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの機能性を有する。
【0017】
本発明の実施の形態の医薬品または医薬部外品は、前記ペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とする。その医薬品または医薬部外品は、コラーゲン産生促進、骨芽細胞あるいは線維芽細胞の増殖促進、骨強化、骨密度の向上、骨粗鬆症の予防・改善、皮膚賦活、新陳代謝促進、慢性関節リウマチや変形関節症の改善などの機能性を有する。
【0018】
本発明の実施の形態のペプチド組成物の出発原料は、コラーゲンまたはゼラチンである。そのコラーゲンまたはゼラチンには、牛、豚、鳥、鯨などの骨、軟骨、皮、腱、または鮭、鮫などの魚皮を原料として調製されたものを用いることができ、そのタイプは問わない。
【0019】
コラーゲン成分またはゼラチン成分の酵素分解に用いるシステインプロテアーゼには、キモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどの1種または2種以上を用いることができる。それによる酵素分解では、コラーゲン中のアミノ酸の約3分の1を占めるグリシンのカルボキシル基側を切断し、X−Y−Glyといったアミノ酸配列のトリペプチドを含むペプチド組成物を生成する。
【0020】
システインプロテアーゼの中でも、特にキモパパインが効果的に作用する。システインプロテアーゼとともに、バチルス菌(Bacillus)などの細菌、ストレプトマイセス菌(Streptomyces )などの放線菌、乳酸菌、酵母あるいは真菌などに由来の酵素、またはコラゲナーゼ、ペプシン、トリプシンなどのプロテアーゼを単独もしくは複数種組み合わせて用いることができる。
【0021】
酵素分解に用いるプロテアーゼは、遊離の形で使用しても良いし、物理吸着法あるいは化学結合法によって各種の担体に結合させた固定化酵素として使用しても良い。また、プロテアーゼによる酵素分解の方法には(a)バッチ法、(b)カラム法あるいは(c)これらを組み合わせた方法などがあり、これら(a)〜(c)の方法による製造ラインと、使用するプロテアーゼの形態との組み合わせはいろいろな方式を採用する事が可能である。
【0022】
より具体的に、本発明の実施の形態のペプチド組成物の製造方法の一例を挙げれば、以下の実施例で示すように、ゼラチンあるいはコラーゲンを出発原料とし、反応pHは、pH5〜8、好ましくはpH7付近に調整し、酵素分解にはキモパパイン、パパイン、ブロメライン、フィシンなどのシステインプロテアーゼをゼラチンあるいはコラーゲンに対し、例えば1/10000〜1/10の重量比で用いることができる。この際、複数のシステインプロテアーゼを混合して用いると、より効果的にトリペプチド断片を生成することができる。また、酵素分解の際の分解温度は40〜50℃が好ましく、分解時間は使用する酵素の活性などに応じて数時間〜数日間で適宜設定できる。
【0023】
また、システインプロテアーゼによる分解の後、バチルス菌(Bacillus)由来の酸性プロテアーゼ、ストレプトマイセス菌(Streptomyces)由来のコラゲナーゼなどを用いてさらに分解度合いを進行させることが出来る。
【0024】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を何ら制限するものではない。また、本発明に係るペプチド組成物を機能性食品、化粧品、医薬部外品、医薬品に配合する方法は、既に公知となっている操作方法に準じて実施することができる。
【0025】
【実施例1】
高純度ゼラチン(宮城化学工業社製)50 g に精製水を加えて膨潤させた後、加温しながら溶解させ、pHをpH7に調整して、20%(w/w)ゼラチン溶液を調製した。この基質溶液を45±1℃に保温しながら、キモパパイン 0.25 g およびフィシン 0.25 gを添加し、攪拌しながら17時間反応させた。その後、85℃で30分間加熱して酵素活性を失活させ、0.45 μm のフィルターで濾過を行った。この濾液をスプレードライ(噴霧乾燥器)で粉末化し、ペプチド組成物を製造した。この粉末中に含まれるトリペプチド含量は、スーパーデックスペプチド(ファルマシア社製)を用いたゲルろ過法、あるいは ODS カラム(ワイエムシー社製)を用いた逆相クロマト法によって検定した。
【0026】
【実施例2】
<体内動態試験>
実施例1により製造したペプチド組成物を放射性同位元素:トリチウム(3H)で標識したもの(以下、3H−ペプチド)と、比較対照としてコラゲナーゼを用いた特異的分解により得られるコラーゲン・トリペプチド(Gly−Pro−Hyp)のトリチウム標識体(以下、3H−コラーゲン・トリペプチド)と、3H−プロリンとを準備した。これらをそれぞれラットに経口投与し、血漿中放射能濃度の測定により、被験物質のラット体内における吸収について検討した。
【0027】
血漿中放射能濃度の測定の結果、3H−ペプチドを経口投与から 5分後において、既に血漿中放射能濃度は 1.2μg eq./mL を示し、その後、経時的に上昇し、最大濃度:42.1μg eq./mL に達した。次いで、徐々に放射能濃度が低下する様子が観察された。この試験結果から、実施例1により製造したペプチド組成物は、対照として用いた3H−コラーゲン・トリペプチドにはわずかに及ばないものの、アミノ酸:3H−プロリンと同等以上の吸収速度であることが確認された。
【0028】
【実施例3】
<骨芽細胞のコラーゲン合成促進作用>
(1)実施例1によるペプチド組成物、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の3種類について、コラーゲン合成促進作用を調べた。
【0029】
すなわち、骨芽細胞を5%牛胎児血清を含む Eagle−MEM培地(GIBCO社製)で、5%CO2存在下、37℃で24時間培養して試験用培養細胞とした。そして、牛胎児血清を含まないEagle−MEM培地に交換し、上記の(1)〜(3)の3種類の成分をそれぞれ最終濃度20μg/m1となるよう培地に添加して、37℃で3日間培養した後、ヒドロキシプロリンを定量することにより、合成されたコラーゲン量を求めた。なお、ヒドロキシプロリンの定量は、培養細胞の破砕液を6N塩酸で加水分解し、Woessener の方法に従って測定した(p−ジメチルアミノベンズアルデヒドを用いた)。
【0030】
その結果を図1に示す。(1)実施例1によるペプチド組成物を添加して培養すると、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の2種類に比較し、ハイドロキシプロリン量が効果的に増加しており、骨芽細胞のコラーゲン合成が促進されていることか判った。
【0031】
【配合例1】
(栄養飲料)
実施例1によるペプチド組成物 200mg、ビタミンC 100mg、乳酸カルシウム 50mg、果糖ブドウ糖液糖 12g、クエン酸 1g、香料 0.5gに精製水を添加して 100mlとし、混合し、常法により、飲料を作成した。これにより、皮膚賦活効果に優れた栄養飲料が得られた。
【0032】
【実施例4】
<皮膚賦活効果の確認>
(1)配合例1に示したペプチド組成物を用いて調製した飲料、(2)(1)のペプチド組成物に代えて、熱変性コラーゲン(ゼラチン)を用いて調製した飲料、(3)(1)のペプチド組成物に代えて、市販のコラーゲンペプチド(ゼラチン加水分解物)を用いて調製した飲料、(4)(1)のペプチド組成物を除いて調製した飲料(プラセボ)の4種を被験試料として用意した。年齢25〜62才の健常人66名の被験者を4群に分け、(1)〜(4)の各飲料を各群の被験者に30日間(100ml/日)摂取させた後、肌の状態の変化について調査した。調査項目は、a.被験者の前腕の皮膚の角層水分含量およびTEWL(皮膚不感蒸散水分量)(試験開始前と終了後の比較)、b.肌のハリ、c.しわ の3項目とし、a.については、皮表角層水分量測定装置(IBS社製、SKICON−200)および水分蒸発量測定装置(CORTEX社製、DermaLab)を用いて測定を行い、b.c.については、以下の評価基準に基づき、アンケート調査(被験者の感想)を実施した。
【0033】
[評価基準]
A.改善された
B.やや改善された
C.変化なし(改善効果が認められない)
D.やや悪化した
E.悪化した
【0034】
a.被験者の前腕の角層水分量の変化を調査した結果、(4)(プラセボ)および(2)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量については、試験前後で有意差が認められなかったが、(1)(3)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量は、試験終了後、試験前と比較し有意な上昇が認められ、また、(3)よりも(1)の飲料を摂取した被験者の皮膚の角層水分量の方が、より上昇する傾向が確認された。さらに、(1)では、有意なTEWL抑制効果も確認された。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
b.肌のハリ、c.しわ に対するアンケート調査の結果、プラセボ群((4))や比較対照群((2)(3))よりも、本発明によるところの機能性素材を含む(1)の飲料を摂取した被験者の方が肌のハリや、しわの改善を実感したことが明らかとなった。その結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、コラーゲン成分またはゼラチン成分をプロテアーゼにより分解して得られる機能的なペプチド組成物であって、より安価に供給可能なペプチド組成物、その製造方法およびそのペプチド組成物を用いたペプチド添加物質を提供することができる。本発明に係るペプチド組成物は、体内に速やかに効率よく消化吸収される。本発明に係るペプチド組成物およびそのペプチド組成物を用いたペプチド添加物質は、コラーゲン産生促進作用、骨芽細胞増殖促進作用、骨強化作用および皮膚賦活作用を有し、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)実施例1によるペプチド組成物、(2)従来のコラーゲンペプチドおよび(3)熱変性コラーゲン(ゼラチン)の3種類による骨芽細胞のコラーゲン合成促進作用を示すグラフである。
Claims (11)
- コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解して得られるペプチド組成物。
- コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解して得られるペプチド組成物。
- トリペプチドおよびジペプチドの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1または2記載のペプチド組成物。
- 前記システインプロテアーゼはキモパパイン、パパイン、ブロメラインおよびフィシンのうちの1種または2種以上の組み合わせから成ることを特徴とする請求項1,2または3記載のペプチド組成物。
- 前記システインプロテアーゼはパパイヤ果汁抽出物から成ることを特徴とする請求項1,2または3記載のペプチド組成物。
- コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼにより分解してペプチド組成物を得ることを特徴とするペプチド組成物の製造方法。
- コラーゲン成分またはゼラチン成分をシステインプロテアーゼならびに、ペプシン、トリプシンおよびコラゲナーゼのうちの1種または2種以上の組み合わせにより分解してペプチド組成物を得ることを特徴とするペプチド組成物の製造方法。
- 請求項1,2,3,4,5または6記載のペプチド組成物を0.05重量%以上含むことを特徴とするペプチド添加物質。
- 機能性食品であることを特徴とする請求項8記載のペプチド添加物質。
- 化粧品であることを特徴とする請求項8記載のペプチド添加物質。
- 医薬部外品または医薬品であることを特徴とする請求項8記載のペプチド添加物質。
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