JP2000324873A - インバータ洗濯機 - Google Patents

インバータ洗濯機

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JP2000324873A
JP2000324873A JP11132628A JP13262899A JP2000324873A JP 2000324873 A JP2000324873 A JP 2000324873A JP 11132628 A JP11132628 A JP 11132628A JP 13262899 A JP13262899 A JP 13262899A JP 2000324873 A JP2000324873 A JP 2000324873A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な処理で進み角制御や遅れ角制御を行う
インバータ洗濯機を提供する。また、負荷の状態によっ
て適切な位相角制御を行うことのできるインバータ洗濯
機を提供する。 【解決手段】 インバータ洗濯機は直流ブラシレスモー
タ7と、モータ7のロータの回転位置を検出する位置検
出手段55a〜55cと、その検出された位置信号H
u、Hv、Hwに基づいて駆動信号P1〜P6を出力す
るマイコン41と、その駆動信号によってモータ7に3
相交流を供給するインバータ回路35とから成る。マイ
コン41は正弦波のデータを記憶しているメモリを内蔵
し、位置信号Hu、Hv、Hwからモータ7の回転数を
検出して、位置信号Hu、Hv、Hwから得られるタイ
ミングでメモリへのアドレスとなるデータポインタの値
を回転数に応じて設定する。これにより、マイコン41
は位相角制御を可能にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流ブラシレスモ
ータで回転槽や撹拌体等を回転させるインバータ洗濯機
に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ洗濯機は回転槽と撹拌体等を
駆動するために単相誘導モータでなく3相モータ(3相
誘導モータ又は直流ブラシレスモータ)を使用してい
る。そのため、インバータ洗濯機は3相モータに120
゜ずつ位相のずれた3相交流を印加する必要があるので
直流を交流に変えるインバータ手段を備えている。一般
に、このインバータ手段はパワートランジスタやIGB
T(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッ
チング手段を2個直列接続したハーフブリッジ構成を3
組設けて3相全波ブリッジ構成として形成されている。
インバータ手段に入力される直流電源の+側に接続され
る3個のスイッチング手段を上アームと呼び、−側に接
続される3個のスイッチング手段を下アームと呼んでい
る。この上アームと下アームの接続点に、3相モータの
各相(U相、V相、W相)のコイルが接続されている。
【0003】また、特開平10−15278号公報で提
案されている洗濯機は、静音・低振動化を図るために、
直流ブラシレスモータにより外槽の内部に設けられた回
転槽とこの回転槽の内部に設けられた撹拌体をダイレク
トにドライブする方式である。この洗濯機はロータの回
転位置を検出してロータ位置信号を出力するホールセン
サと、ロータ位置信号に基づいてほぼ正弦波状の通電信
号を形成する通電信号形成手段とを備えており、この通
電信号に基づいてインバータ手段が3相交流を直流ブラ
シレスモータに印加して直流ブラシレスモータを駆動す
る構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】直流ブラシレスモータ
は回転数によって最大トルクが得られる位相角や消費電
力が最小となる位相角が変化するので、インバータ洗濯
機では回転数に応じてモータへの駆動信号の位相角を制
御することが行われている。しかし、上記従来のインバ
ータ洗濯機では、ホールセンサの位置信号の反転タイミ
ングからタイマーを用いて次の波形パターンの切り替え
タイミングを出力する如く予め決められた位相角のパタ
ーンに従って進み角や遅れ角制御を行っていた。しか
し、洗濯機では洗濯される負荷の状態によってモータの
回転数が変動する場合があるが、上記従来のインバータ
洗濯機では負荷の変動に対応できなていなかった。
【0005】また、従来のインバータ洗濯機では負荷の
状態によって位相角の制御を行っていなかったので、負
荷の重量が大きい場合には最大トルクが得られるように
モータの位相角を制御し、負荷の重量が小さい場合には
消費電力が小さくなるようにモータの位相角を制御する
というようなインバータ洗濯機にとって最適な位相角制
御をすることができなかった。
【0006】また、従来のインバータ洗濯機では位置信
号に基づいて同じ正弦波状の信号でモータを駆動したと
しても、モータの巻線抵抗のばらつきによってモータに
流れる各相の電流位相にずれが生じてしまう。この電流
位相にばらつきがあると、直流ブラシレスモータから得
られるトルクやモータでの消費電力が変動するという問
題があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、第1
の目的は簡単な処理で進み角制御や遅れ角制御といった
位相角制御を行うことができるインバータ洗濯機を提供
することにある。また、第2の目的は負荷の状態によっ
て適切な位相角制御を行うことができるインバータ洗濯
機を提供することにある。また、第3の目的はモータの
巻線抵抗にばらつきがあっても電流位相がずれてしまう
ことのないインバータ洗濯機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1では、ロータを有する直流ブラシ
レスモータと、前記ロータの回転位置を検出する位置検
出手段と、前記位置検出手段より出力される位置信号に
基づいて前記直流ブラシレスモータを駆動する制御部を
備えたインバータ洗濯機において、前記制御部はアドレ
ス指定するデータポインタによってデータが特定される
とともに前記特定されるデータとして正弦波状のデータ
が記憶されたメモリを有し、前記位置信号に基づいて前
記直流ブラシレスモータの回転数を検出するとともに、
前記位置信号から得られる所定のタイミングでその検出
された回転数に基づいて前記データポインタに初期値を
設定し、その後所定周期ごとに前記データポインタの値
に所定値を加えて前記データポインタを更新し、その更
新されたデータポインタによって特定されるデータに基
づいて前記直流ブラシレスモータを駆動するようにして
いる。
【0009】このような構成によると、制御部はデータ
ポインタをアドレス指定にしてメモリから正弦波状のデ
ータを得る。そして、一定周期ごとにデータポインタに
所定値を加えてデータポインタを更新することでデータ
ポインタでアドレスが指定される正弦波状データを得
て、このデータに基づいて直流ブラシレスモータを駆動
する。そして、位置検出手段で検出されたロータの回転
位置を表す位置信号から直流ブラシレスモータの回転数
を検出するとともに、位置信号から得られる所定のタイ
ミングで、位置信号に基づいて検出した回転数に基づい
てデータポインタに初期値を設定する。これにより、モ
ータの回転数によってモータを駆動する正弦波の位相を
制御することができる。
【0010】また、本発明の請求項2では、請求項1に
記載のインバータ洗濯機において、前記位置検出手段は
複数設けられており、前記位置信号から得られるすべて
のタイミングで前記データポインタに初期値を設定する
ようにしている。
【0011】このような構成によると、位置検出手段が
複数あり、位置検出手段より出力される位置信号から得
られるすべてのタイミングを利用してデータポインタに
初期値を設定している。そのため、データポインタに初
期値を設定する回数が上昇し、回転数の変動に対して位
相角制御の追従性が向上する。
【0012】また、本発明の請求項3では、請求項1又
は請求項2に記載のインバータ洗濯機において、前記制
御部は進み角制御を行うようにしている。
【0013】このような構成によると、制御部は位置信
号から得られるタイミングでデータポインタに設定する
初期値を変えることによって位相角の制御を行うことが
できるので簡単な処理で進み角制御を行うことができ
る。
【0014】また、本発明の請求項4では、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載のインバータ洗濯機におい
て、前記制御部は遅れ角制御を行うようにしている。
【0015】このような構成によると、制御部は位置信
号から得られるタイミングでデータポインタに設定する
初期値を変えることによって位相角の制御を行うことが
できるので簡単な処理で遅れ角制御を行うことができ
る。
【0016】また、本発明の請求項5では、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載のインバータ洗濯機におい
て、前記制御部は前記データポインタの値を前記検出さ
れた回転数で前記直流ブラシレスモータより得られるト
ルクが最大となる値とする第1のモードと、前記検出さ
れた回転数で前記直流ブラシレスモータの効率が最大と
なる値とする第2のモードを有し、前記第1のモードと
前記第2のモードを切り替えることができるようにして
いる。
【0017】このような構成によると、制御部は第1の
モードで直流ブラシレスモータを駆動したときには直流
ブラシレスモータより得られるトルクが最大となる。一
方、制御部は第2のモードで直流ブラシレスモータを駆
動したときには直流ブラシレスモータの効率が最大とな
る。制御部は負荷の状態等で直流ブラシレスモータの駆
動を第1のモードと第2のモードで切り替えることがで
きる。
【0018】また、本発明の請求項6では、請求項5に
記載のインバータ洗濯機において、前記インバータ洗濯
機で洗濯される負荷の重量を検出する負荷重量検出手段
を備え、前記制御部はその検出された負荷重量を所定の
基準値と比較し、前記負荷重量が前記基準値よりも大き
い場合には前記第1のモードとし、一方、前記負荷重量
が前記基準値よりも小さい場合には前記第2のモードと
するようにしている。
【0019】このような構成によると、負荷重量検出手
段で負荷の重量を検出し、その検出した負荷の重量を所
定の基準値と比較してモードを決定する。負荷の重量が
基準値より大きいときには第1のモードとするので直流
ブラシレスモータの回転が確実になる。一方、負荷の重
量が基準値より小さいときには第2のモードとするので
消費電力が低減される。
【0020】また、本発明の請求項7では、請求項5に
記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は前記直
流ブラシレスモータの起動時に前記回転数がゼロから所
定の回転数となるまでの時間を測定して、その測定され
た時間に基づいて前記第1のモードと前記第2のモード
から一方を選択するようにしている。
【0021】このような構成によると、制御部は起動時
にモータの回転数が所定の回転数になるまでの時間を測
定する。この時間は負荷の重量によって決まる値である
ので、その時間に基づいて第1のモードと第2のモード
から一方を選択すると、負荷の重量に基づいてモードを
選択したことになる。
【0022】また、本発明の請求項8では、請求項5に
記載のインバータ洗濯機において、前記制御部は前記検
出された回転数が所定値よりも小さいときに前記第1の
モードとし、前記検出された回転数が前記所定値よりも
大きいときに前記第2のモードとするようにしている。
【0023】このような構成によると、起動直後で直流
ブラシレスモータの回転数が小さいときに制御部は第1
のモードとするため、直流ブラシレスモータから最大の
トルクが得られるようになり、起動が確実になる。その
後、モータの回転数が所定の値を超えたときには第2の
モードとすることによって直流ブラシレスモータの効率
が最大となる。
【0024】また、本発明の請求項9では、請求項1乃
至請求項8のいずれかに記載のインバータ洗濯機におい
て、前記直流ブラシレスモータに流れる電流を検出する
電流検出手段を備え、前記制御部は前記位置信号と前記
電流検出手段で検出された電流の位相差を一定に保つよ
うに前記データポインタに初期値を設定するようにして
いる。
【0025】このような構成によると、データポインタ
に設定する初期値を変えることによって位相角を制御す
ることができることを利用して、電流検出手段で直流ブ
ラシレスモータに流れる電流を検出し、位置信号に対す
る電流の位相を一定に保つようにデータポインタに設定
する初期値を変える。これにより、巻線の抵抗が変更さ
れる等されても位置信号に対する電流の位相を一定に保
つことができる。
【0026】また、本発明の請求項10では、請求項1
乃至請求項9のいずれかに記載のインバータ洗濯機にお
いて、回転槽と撹拌体を備え、前記直流ブラシレスモー
タはトルクを直接前記回転槽と前記撹拌体に伝達するよ
うにしている。
【0027】このような構成によると、直流ブラシレス
モータのトルクが直接回転槽と撹拌体に伝達される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したインバー
タ洗濯機の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のダイレクトドライブ方式のインバータ洗濯
機の概略図を図1に示す。洗濯機1は一槽式の全自動洗
濯機であり、本体の内部に洗濯槽を兼ねた回転槽2及び
外槽3を備えている。外槽3はサスペンション部4によ
って本体に吊持されており、回転槽2は外槽3の内側に
回転可能に設置されている。また撹拌体5が回転槽2の
底部から一定の距離だけ離れた位置に設けられている。
本体は洗濯物を出し入れするための蓋6を有する。外槽
3の下部には直流ブラシレスモータ7の回転を回転槽2
や撹拌体5に伝達する伝達機構8を有する。
【0029】本体の上部には、操作部9、表示部10、
ブザー11、及び蓋6の開閉を検知する蓋センサ12が
備えられており、外槽3の側方には外槽3内の水位を検
出する水位センサ13が備えられている。また、操作部
9の下部には、洗濯機1の動作全体を制御するための、
マイクロコンピュータより成る主制御部14が設けられ
ている。また、モータ7にドライブ信号を供給するため
のインバータ手段と、このインバータ手段を介してモー
タ7の回転を制御するためのマイクロコンピュータとか
ら成る副制御部15が側板1aの内面上方に設けられて
いる。16と17は外槽3内の水量を調節するための給
水弁16と排水弁17である。
【0030】洗濯機1の動作に関する回路構成の概略を
図2に示す。主制御部14は洗い、すすぎ、脱水等の各
行程の動作の内容や、行程の実行順序(すなわち処理コ
ース)等のプログラムを記憶しており、このプログラム
に従って給水弁16と排水弁17の開閉、及び伝達機構
8におけるモータ7の回転の伝達先の切り替えを制御
し、副制御部15を介してモータ7の回転を制御する。
【0031】また、主制御部14は操作部9から洗濯の
予約等の信号を入力する。主制御部14は表示部10に
動作の経過等を表示する。主制御部14は洗濯終了時等
でブザー11を鳴らす。主制御部14は蓋センサー12
から蓋6の開閉状態を表す信号を入力する。主制御部1
4は水位センサー13から外槽3内の水位を表す信号を
入力する。
【0032】主制御部14はモータ7の回転を制御する
ために必要な信号S1を同期用クロックCLKとともに
副制御部15に送信する。信号S1を受けた副制御部1
5は信号S1を読み取った後、クロックCLKに同期し
て信号S2を主制御部14に送信する。副制御部15は
直流ブラシレスモータ7のロータの回転位置を示すロー
タ位置信号Hu、Hv、Hwに基づいてモータ7に3相
電流を供給し、モータ7を駆動する。
【0033】次に、図3を用いて副制御部15の構成を
説明する。本実施形態のインバータ洗濯機1ではモータ
7として3相20極直流ブラシレスモータを使用してい
る。商用電源30の交流電圧は整流回路31で脈流状の
直流に変換される。整流回路31にはダイオードブリッ
ジが使用されている。
【0034】整流回路31で整流された直流は平滑用の
コンデンサ32a、32bで平滑される。コンデンサ3
2aの+端子は整流回路31の+側の端子に接続されて
いる。コンデンサ32aの−端子とコンデンサ32bの
+端子は商用電源30の一方の端子に接続されている。
コンデンサ32bの−端子は整流回路31の−側の出力
端子に接続されている。コンデンサ32a、32bで平
滑された直流電圧がインバータ回路35に供給される。
インバータ回路35は直流を三相交流に変換する。
【0035】インバータ回路35は6個のスイッチング
手段としてNPN型トランジスタ36a〜36c、37
a〜37cを3相全波ブリッジ構成にしたものである。
平滑用のコンデンサ32aの+端子に接続された3個の
トランジスタ36a〜36cを上アーム、コンデンサ3
2bの−端子に接続された3個のトランジスタ37a〜
37cを下アームという。そして、6個のトランジスタ
36a〜36c、37a〜37cにはそれぞれ並列にダ
イオード42a〜42c、43a〜43cが接続されて
いる。上アームのトランジスタ36a〜36cと下アー
ムのトランジスタ37a〜37cの各接続点a、b、c
が直流ブラシレスモータ7の各相(U相、V相、W相)
に接続されている。Lu、Lv、Lwは各相のコイルで
ある。トランジスタ36a〜36c、37a〜37cの
ベースはドライブ回路40に接続されている。
【0036】55a、55b、55cはモータ7のロー
タの回転位置を検出するホールセンサ(位置検出手段)
である。各ホールセンサ55a、55b、55cより出
力されるロータ位置信号Hu、Hv、Hwはマイクロコ
ンピュータ41に入力される。
【0037】34aはモータ7のU相に流れる電流を検
出するモータ電流検出手段である。34bはモータ7の
V相に流れる電流を検出するモータ電流検出手段であ
る。34cはモータ7のW相に流れる電流を検出する電
流検出手段である。電流検出手段34a、34b、34
cよりそれぞれ出力される信号Du、Dv、Dwはマイ
クロコンピュータ41に入力される。39は回転槽2内
の洗濯物の重量を検出する負荷重量検出手段である。
【0038】41はロータ位置信号Hu、Hv、Hwに
基づいて駆動信号P1〜P6を出力するマイクロコンピ
ュータである。ドライブ回路40は信号P1、P2を増
幅してそれぞれトランジスタ36a、37aのベースに
供給する。ドライブ回路40は信号P3、P4を増幅し
てトランジスタ36b、37bのベースに供給する。ド
ライブ回路40は信号P5、P6を増幅してトランジス
タ36c、37cのベースに供給する。
【0039】したがって、信号P1によってトランジス
タ36aはオン・オフ制御される。信号P2によってト
ランジスタ37aはオン・オフ制御される。信号P3に
よってトランジスタ36bはオン・オフ制御される。信
号P4によってトランジスタ37bはオン・オフ制御さ
れる。信号P5によってトランジスタ36cはオン・オ
フ制御される。信号P6によってトランジスタ37cは
オン・オフ制御される。
【0040】次に、モータ駆動信号波形を正弦波とした
ときの駆動パターンの一例を図4に示す。図4はモータ
7を一定の回転数で定常的に駆動するときの信号の波形
図である。図4の(d1)(d2)は駆動信号P1、P
2の一例を示しており、マイクロコンピュータ41が駆
動信号P1、P2を出力した場合、U相への出力電圧は
図4の(e)のように、PWM(Pulse Width Modulati
on)された波形となり、U相の巻線電流は図4の(f)
のような正弦波状となる。このとき、インバータ回路3
5はU相を基準とした場合、V相に電気角で240゜、
W相に120゜位相の遅れた信号を発生し、モータ7を
駆動している。
【0041】副制御部15のマイクロコンピュータ41
から図4の(d1)(d2)に示す駆動信号を発生させ
るために、マイクロコンピュータ41は図4の(c)に
示す一定周期の三角波60を内部において発生させ、正
弦波状の駆動波形データ61と三角波60を比較するこ
とによって図4の(d1)(d2)に示すようなPWM
波形を発生するようにしている。U相、V相、W相は2
π/3ラジアンずつ位相のずれた波形であるので、U相
について説明する。
【0042】図15はマイクロコンピュータ41に内蔵
されているメモリに記憶されている正弦波データと、そ
の正弦波の位相と、そのメモリのアドレスを指定するた
めに用いられるデータポインタ(NEW_DATA)の
値との関係を示す図である。マイクロコンピュータ41
は駆動波形データ61をメモリに記憶されている正弦波
データから求めている。
【0043】マイクロコンピュータ41は駆動波形デー
タ61の正弦波の1周期の位相である2πラジアンを6
5536分割したものを単位とするデータポインタ(N
EW_DATA)で処理している。データポインタ(N
EW_DATA)はデジタル値であり、65536個あ
る。ちなみに、データポインタ(NEW_DATA)が
0であるとき位相は0ラジアンである。また、データポ
インタ(NEW_DATA)が32768であるときは
位相はπラジアンである。
【0044】さて、一般に周波数fの正弦波の信号波の
時刻tにおける位相角θは θ=2πft(ラジアン) である。三角波60の周期Tc(図4参照)ごとの位相
更新量Δθは Δθ=2πf・Tc(ラジアン) である。図15で位相とデータポインタ(NEW_DA
TA)の関係から分かるように、位相を(65536/
2π)倍した値がデータポインタ(NEW_DATA)
の値となる。したがって、位相更新量Δθに対応する周
期Tcごとのデータポインタ(NEW_DATA)の更
新量(α_DATA)はΔθを(65536/2π)倍
した値となるので、 α_DATA=2πf・Tc・(65536/2π) である。簡単には、三角波60の周期Tcでの位相更新
量Δθが与えられたときに、更新量(α_DATA)は
位相2πラジアンを65536分割したものの個数を数
えることによって求められ、上式のようになる。
【0045】周期Tc=63.5μsで、周波数f=6
0Hzの駆動信号を出力するときには α_DATA=4.161・f=249 となる。なお、三角波60の周波数はマイクロコンピュ
ータ41が周期Tcの時間間隔を計るために用いている
タイマーの分解能と、PWMの分解能で決定する。
【0046】更新量(α_DATA)が定まるとマイク
ロコンピュータ41は新しい位相角をデータポインタ
(NEW_DATA)として NEW_DATA=NEW_DATA+α_DATA で更新し、保持する。周期Tc=63.5μsで、周波
数f=60Hzの駆動信号を出力する場合には、図15
に一部拡大して示すように、データポインタ(NEW_
DATA)の値が0から始まるときには、データポイン
タ(NEW_DATA)の値は三角波60の周期Tcご
とに更新量(α_DATA)の値である249が加算さ
れるので、0、249、498…というように変化す
る。
【0047】次にデータポインタ(NEW_DATA)
の値に対応する正弦波の振幅値を求める。予めメモリに
は正弦波テーブルデータとして位相の2πラジアン分が
512バイトとなるようなデータで、(1+2/3)×
2πラジアン分の854個の基本データが記憶されてい
る。これらの基本データには符号ビットも含まれる。2
πラジアン分が512個のテーブルデータ(従ってアド
レスも512個)なのでNEW_DATAの値を128
で割った数をアドレス(ちなみに2πラジアンに対応す
るアドレスは65536÷128=512)として指定
することによりメモリから正弦波データが読み出され、
それに変調率βを掛けた値がデータ61として実際の比
較バッファに埋め込まれる。そして、マイクロコンピュ
ータ41に内蔵の比較器が図4の(c)に示す正弦波状
のデータ61と三角バッファに埋め込まれたデータ62
を比較して比較結果を出力する。これにより、図4の
(d1)(d2)に示す駆動信号P1、P2が生成され
る。
【0048】この駆動信号P1、P2を受けたインバー
タ回路35より直流ブラシレスモータ7のU相の巻線に
は図4の(f)に示すような正弦波形の交流電流が流さ
れる。V相、W相についても同様にして駆動信号が生成
される。これによって、直流ブラシレスモータ7が回転
する。3個のホールセンサ55a、55b、55cから
出力されるロータ位置信号は図4の(a)に示すように
なるように直流ブラシレスモータ7に取り付けられてい
る。また、直流ブラシレスモータ7の各相の誘起電圧は
図4の(b)に示すようになる。
【0049】図16はマイクロコンピュータ41の動作
を概略的に示すために一部の信号を抜粋して示した波形
図である。ロータ位置信号Hu、HvとU相の駆動波形
データ61の時間変化が示されている。ロータ位置信号
Huの立ち下がりのタイミングtaでマイクロコンピュ
ータ41はデータポインタ(NEW_DATA)を初期
化し、0とする。データポインタ(NEW_DATA)
が0であるときにはメモリから振幅が0のデータが得ら
れる。
【0050】また、マイクロコンピュータ41は速度検
知タイマーを用いてモータの回転数を検出し、その検出
された回転数に基づいて駆動波形データ61の周波数を
決定する。これにより、上述のように更新量(α_DA
TA)が算出できる。その後、図16に一部拡大して示
すように、タイマーを使って三角波60の周期Tcが経
過したタイミングt1でマイクロコンピュータ41はデ
ータポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DA
TA)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)
を更新する。これにより、メモリからデータポインタ
(NEW_DATA)に対応したデータが得られ、駆動
波形データ61とする。この駆動波形データ61は図4
(c)に示すようにマイクロコンピュータ41において
三角波62と比較され、比較結果はPWMされた波形と
なる。このPWMされた波形がマイクロコンピュータ4
1より出力される駆動信号P1、P2になる。
【0051】その後、タイマーを使って周期Tcが経過
したタイミングt2でマイクロコンピュータ41はデー
タポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DAT
A)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を
更新する。これにより、メモリからデータポインタに対
応したデータが得られ、駆動波形データ61とする。そ
の後、タイマーを使って周期Tcごとにデータポインタ
(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)を加算
してデータポインタ(NEW_DATA)を加算してデ
ータポインタ(NEW_DATA)を更新する。これに
より、周期Tcごとに駆動波形データ61は更新される
ようになる。
【0052】その後、モータ7のロータが回転すること
により、ロータ位置信号Hvの立ち上がりがマイクロコ
ンピュータ41に入力される。マイクロコンピュータ4
1はロータ位置信号Hvの立ち上がりが入力されたタイ
ミングtbでデータポインタ(NEW_DATA)を初
期化し、U相では初期値は10922(2AAA‘H)
で初期化する。
【0053】このように、マイクロコンピュータ41は
ロータ位置信号Hu、Hv、Hwの反転するタイミング
でデータポインタ(NEW_DATA)を初期化し、速
度検知タイマーを使って検出した回転数から更新量(α
_DATA)を決定する。その後、周期Tcごとにデー
タポインタ(NEW_DATA)に更新量(α_DAT
A)を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を
更新し、駆動波形データ61を作る。
【0054】そして、マイクロコンピュータ41は速度
検知タイマーを用いて回転数を検出し、その検出された
回転数に基づいて駆動波形データ61の周波数を決定す
る。これにより、更新量(α_DATA)が算出され
る。その後、タイマーを使って周期Tcごとにデータポ
インタ(NEW_DATA)に更新量(α_DATA)
を加算してデータポインタ(NEW_DATA)を更新
する。これにより、周期Tcごとに駆動波形データ61
は更新されるようになる。
【0055】次に、モータ7の制御例を説明する。図5
は副制御部15が直流ブラシレスモータ7を正転方向に
回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwのパターン
とモータ7の起動パターン及び運転モードを示す図であ
る。図6は副制御部15が直流ブラシレスモータ7を逆
転方向に回転させる場合の位置信号Hu、Hv、Hwの
パターンとモータ7の起動及び運転モードを示す図であ
る。図5はロータが回転しているときの波形を示してい
るが、まず直流ブラシレスモータ7を正転方向に起動す
るときの動作について説明する。
【0056】ホールセンサ55a、55b、55cはロ
ータが停止していてもロータ位置を検出することができ
る。起動するときにまずマイクロコンピュータ41はロ
ータ位置信号Hu、Hv、Hwからロータ位置を確認し
て起動パターンを決定する。起動パターンはロータ位置
信号Hu、Hv、Hwから識別できるもので6種類あ
る。
【0057】例えばロータ位置信号Huがハイレベル、
ロータ位置信号Hvがローレベル、ロータ位置信号Hw
がローレベルであるときにはパターン1である。このと
き、副制御部15はV相に着目してV相の位相30゜分
のデータポインタ(NEW_DATA)にあたる655
36×30/360=1555‘Hをアドレスにて埋め
込みテーブルデータよりデータを取り込む。このとき、
運転モードはモードaとし、U相はV相に対して120
゜、W相はV相に対して240゜位相の遅れたデータポ
インタ(NEW_DATA)よりデータを読み込む。こ
のとき、更新量(α_DATA)は実験値より適当な初
期値を求めている。また、モータ7の回転数を検出する
ための速度検知タイマーを起動する。
【0058】これにより、副制御部15が駆動信号を発
生してロータが回転を開始する。ロータの回転によりロ
ータ位置信号Hu、Hv、Hwの切り替わりであるロー
タ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが来るが、こ
のときにデータポインタ(NEW_DATA)はロータ
が遅れることを想定して、データポインタ(NEW_D
ATA)が1555‘H×2=2AAA‘Hに達すると
ロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cを検出す
るまで更新せず同じデータで待機している。そして、実
際にロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ53cが来
た時点でデータポインタ(NEW_DATA)の更新を
再開してさらに速度検知タイマーを一旦リセットする。
【0059】さらにロータの回転によってロータ位置信
号Huの立ち下がりエッジ53dが来るが、このとき運
転モードをモードbに切り替え、U相に着目する。この
ときにもロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ53d
までV相のデータポインタ(NEW_DATA)は2A
AA‘Hで待機しておく。そして、エッジ53dが来る
とU相基準(データポインタの初期値が0)で、V相は
U相に対して240゜、W相はU相に対して120゜位
相の遅れたデータポインタ(NEW_DATA)からデ
ータを読み込む。このようにして順次6箇所のエッジ5
3a〜53fでデータの補正を行う。また、速度検知タ
イマーの値で回転数が得られるのでこれに応じて更新量
(α_DATA)を随時速度変化に追従するように変更
する。
【0060】これにより、U相の駆動波形データ56a
は正弦波状となり、ロータ位置信号Huのエッジ53
a、53dでゼロとなる。V相の駆動波形データ56b
は正弦波状となり、ロータ位置信号Hvのエッジ53
b、53eでゼロとなる。W相の駆動波形データ56c
は正弦波状となり、ロータ位置信号Hwのエッジ53
c、53fでゼロとなる。
【0061】直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転
させる場合にも、図6に示すようにロータ位置信号から
識別できる6種類のロータ位置パターン6〜9、a、b
で、どの位置なのかを確認してから起動を行う。ロータ
位置信号Huがハイレベル、ロータ位置信号Hvがロー
レベル、ロータ位置信号Hwがハイレベルであるときを
例に説明する。このとき、ロータ位置パターン6であ
り、副制御部15はU相に着目してU相の位相30゜分
のデータポインタ(NEW_DATA)にあたる155
5‘Hを埋め込みテーブルデータよりデータを取り込
む。このとき、運転モードはモードdとし、V相はU相
に対して120゜、W相はU相に対して240゜位相の
遅れたデータポインタ(NEW_DATA)よりデータ
を読み込む。このとき、更新量(α_DATA)は実験
値より初期値を求めている。また、起動時にモータ7の
回転数を検出するための速度検知タイマーを起動する。
【0062】ロータの回転によりロータ位置信号Hu、
Hv、Hwの切り替わりであるロータ位置信号Hwの立
ち下がりエッジ63bが来るが、このときにデータポイ
ンタ(NEW_DATA)はロータが遅れることを想定
して、データポインタ(NEW_DATA)は2AAA
‘Hから更新せず、同じデータで待機している。そし
て、実際にロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ63
bが来た時点でデータポインタ(NEW_DATA)の
更新を再開して再度速度検知タイマーをリセットする。
次に信号Hvの立ち上がりエッジ63cが来るが、この
とき、動作モードをモードeに切り替え、V相に着目す
る。U相はV相に対して120゜、W相はV相に対して
240゜位相の遅れたデータポインタ(NEW_DAT
A)からデータを読み込む。
【0063】このように順次6箇所のエッジ63a〜6
3fでデータを補正する。また、モータ7の速度検知タ
イマーの値により、更新量(α_DATA)を随時速度
変化に追従するように変更する。これにより、U相に正
弦波状のデータ66aが生成され、V相に正弦波状のデ
ータ66bが生成され、W相に正弦波状のデータ66c
が生成される。
【0064】特に位置信号Huのエッジ63a、63d
のタイミングでデータ66aはゼロとなる。位置信号H
vのエッジ63b、63eのタイミングでデータ66b
はゼロとなる。位置信号Hwのエッジ63c、63fの
タイミングでデータ66cはゼロとなる。また、位置信
号Hu、Hv、Hwから得られるエッジ63a〜63f
のすべてのタイミングでデータポインタ(NEW_DA
TA)の値がセットされる。
【0065】図7は副制御部15が進み角制御を行って
直流ブラシレスモータ7を正転方向に回転させる場合の
位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動
パターン及び運転モードを示す図である。図7は基準波
形71a、71b、71cに対して30゜位相の進んだ
正弦波状のデータ72a、72b、72cを出力する場
合の図である。
【0066】ロータ位置信号Huの立ち上がりエッジ5
3aが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)
を16383にして16383を128で割った128
番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W相の
データとして出力する。そして、三角波60(図4
(c)参照)の周期ごとに更新量(α_DATA)をデ
ータポインタ(NEW_DATA)に加算してデータを
求める処理を行う。U相はW相に対して240゜位相の
遅れたデータを出力する。V相はW相に対して120゜
位相の遅れたデータを出力する。
【0067】ロータ位置信号Hvの立ち下がりエッジ5
3bが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。W相はV相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相
はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0068】ロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ5
3cが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)
を16383にして16383を128で割った128
番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V相の
データとして出力する。そして、三角波60の周期ごと
に更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_
DATA)に加算してデータを求める処理を行う。W相
はV相に対して240゜位相の遅れたデータを出力す
る。U相はV相に対して120゜位相の遅れたデータを
出力する。
【0069】ロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ5
3dが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。V相はU相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相
はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0070】ロータ位置信号Hvの立ち上がりエッジ5
3eが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)
を16383にして16383を128で割った128
番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U相の
データとして出力する。そして、三角波60の周期ごと
に更新量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_
DATA)に加算してデータを求める処理を行う。V相
はU相に対して240゜位相の遅れたデータを出力す
る。W相はU相に対して120゜位相の遅れたデータを
出力する。
【0071】ロータ位置信号Hwの立ち下がりエッジ5
3fが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。U相はW相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相
はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0072】これにより基準波形71a〜71cからそ
れぞれ30゜位相の進んだ正弦波状のデータ72a〜7
2cが得られる。また、ホールセンサ55a、55b、
55cから得られる位置信号Hu、Hv、Hwの反転タ
イミングで、データポインタ(NEW_DATA)に各
進み角に相当する初期値を設定することで任意の進み角
で正弦波状のデータを出力できる。
【0073】また、副制御部15が図6に示す基準波形
66a、66b、66cに対して30゜位相の進んだ正
弦波状のデータを出力して直流ブラシレスモータ7を逆
転方向に回転させる場合には、位置信号Hu、Hv、H
wのエッジ63a〜63fのタイミングでデータポイン
タ(NEW_DATA)を図6に示した場合の値から3
0゜位相を進めた角に相当する値に設定する。これによ
り、直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる場
合に進み角制御を行うことができる。
【0074】図8は副制御部15が遅れ角制御を行って
直流ブラシレスモータ7を正転方向に回転させる場合の
位置信号Hu、Hv、Hwのパターンとモータ7の起動
パターン及び運転モードを示す図である。図8は基準波
形81a、81b、81cに対して30゜位相の遅れた
正弦波状のデータ82a、82b、82cを出力する場
合の図である。
【0075】ロータ位置信号Huの立ち上がりエッジ5
3aが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、W相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。U相はW相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相
はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0076】ロータ位置信号Hvの立ち下がりエッジ5
3bが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)
の値を60073にして60073を128で割った4
69番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、V
相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期
ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NE
W_DATA)に加算してデータを求める。U相はV相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相
はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0077】ロータ位置信号Hwの立ち上がりエッジ5
3cが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードaにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、V相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。W相はV相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相
はV相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0078】ロータ位置信号Huの立ち下がりエッジ5
3dが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)
の値を60073にして60073を128で割った4
69番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、U
相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期
ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NE
W_DATA)に加算してデータを求める。W相はU相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。V相
はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0079】ロータ位置信号Hvの立ち上がりエッジ5
3eが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードbにし、データポインタ(NEW_DATA)
を5461にして5461を128で割った42番目の
アドレスのデータをメモリから読み込み、U相のデータ
として出力する。そして、三角波60の周期ごとに更新
量(α_DATA)をデータポインタ(NEW_DAT
A)に加算してデータを求める処理を行う。V相はU相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。W相
はU相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0080】ロータ位置信号Hwの立ち下がりエッジ5
3fが副制御部15に入力されると、副制御部15は運
転モードcにし、データポインタ(NEW_DATA)
の値を60073にして60073を128で割った4
69番目のアドレスのデータをメモリから読み込み、W
相のデータとして出力する。そして、三角波60の周期
ごとに更新量(α_DATA)をデータポインタ(NE
W_DATA)に加算してデータを求める。V相はW相
に対して240゜位相の遅れたデータを出力する。U相
はW相に対して120゜位相の遅れたデータを出力す
る。
【0081】これにより基準波形81a〜81cからそ
れぞれ30゜位相の遅れた正弦波状のデータ82a〜8
2cが得られる。また、ホールセンサ55a、55b、
55cから得られる位置信号Hu、Hv、Hwの反転タ
イミングで、各遅れ角に相当する初期値を設定すること
で任意の遅れ角で正弦波状のデータを出力できる。
【0082】また、副制御部15が図6に示す基準波形
66a、66b、66cに対して30゜位相の遅れた正
弦波状のデータを出力して直流ブラシレスモータ7を逆
転方向に回転させる場合には、位置信号Hu、Hv、H
wのエッジ63a〜63fのタイミングでデータポイン
タ(NEW_DATA)を図6に示した場合の値から3
0゜位相を遅らせた角に相当する値に設定する。これに
より、直流ブラシレスモータ7を逆転方向に回転させる
場合に遅れ角制御を行うことができる。
【0083】ところで、実施形態とは異なりホールセン
サからの位置信号の反転するタイミングからタイマーを
使って駆動波形データの振幅がゼロとなるタイミングを
予測して、そのタイミングから正弦波データを出力する
ことでも位相角制御を行うことは可能である。しかし、
この場合、一定の回転数で運転するときには進み角や遅
れ角は一定でよいが、加速や減速するときには制御する
位相角が変わり、その際にタイマーによって位相角制御
の開始が遅れるという問題がある。また、タイマーを用
いた処理は一般に複雑になるという問題もある。これに
対して、実施形態ではこのようなタイマーを使用してい
ないので位相角制御が遅れることもなく、また処理も複
雑になることもない。
【0084】図9はモータ7の回転数と進み角量の関係
の例を示す図である。副制御部15がモータ7の回転数
をホールセンサ55a、55b、55cから得られる位
置信号の反転タイミングの間の時間を速度検知タイマー
を使って検知する。副制御部15の進み角制御によって
モータ7の回転数が0〜200rpmの範囲では進み角
量は回転数に比例して大きくなり、200rpmで40
゜となる。モータ7の回転数が200rpm以上では進
み角量は40゜のままとなる。
【0085】位相角が0゜でモータ7を正転方向に回転
させるときには、図7において基準波形71a、71
b、71cでモータ7を駆動する。位相角が30゜のと
きはモータ7を正転させるとき図7において基準波形7
1a、71b、71cに対して30゜位相の進んだ正弦
波データ72a、72b、72cでモータ7を駆動す
る。位相角が30゜より小さいときには正弦波データ7
2a、72b、72cよりも基準波形71a、71b、
71cに近づいた正弦波データでモータ7を駆動する。
このとき、位相角が0゜に近いほど正弦波データは基準
波形71a、71b、71cに近づく。位相角が30゜
より大きい場合には正弦波データ72a、72b、72
cよりも基準波形71a、71b、71cから離れた正
弦波データでモータ7を駆動する。このとき、位相角が
大きくなるほど正弦波データは基準波形71a、71
b、71cから離れる。
【0086】したがって、起動直後では進み位相角は0
゜であり、その後回転数が上昇するにつれて進み位相角
も大きくなる。そして、モータ7の回転数が200rp
mを超えると進み位相角は40゜に固定される。モータ
7は回転数が大きくなるほどトルクが最大となる位相角
が大きくなるので、図9に示すように進み角量を制御す
ることによって大きなトルクが得られるようになる。
【0087】副制御部15は回転数と位相角の関係を次
のようにすることも可能である。まずマイクロコンピュ
ータ41は水を給水する前に負荷重量検出手段49によ
って負荷の重量を調べる。マイクロコンピュータ41は
負荷重量検出手段39から入力される信号によって負荷
の重量を所定の基準値と比較する。負荷重量がその基準
値より大きい場合には、マイクロコンピュータ41は最
大のトルクが出る位相角で運転する。一方、負荷重量が
所定の基準値より小さい場合には、マイクロコンピュー
タ41はモータ7の効率が最大となる位相角で制御し、
消費電力を抑える。
【0088】図10はある回転数での位相角とトルクの
特性を示す図である。図10において横軸は位相角
(゜)を表し、縦軸はトルクを表している。この回転数
で最大のトルクが得られるのは位相角が20゜のときで
ある。このように回転数に応じて最大トルクが得られる
位相角を求めると図12において曲線50のようにな
る。なお、図12において横軸はモータ7の回転数(r
pm)を表し、縦軸は位相角(゜)を表している。マイ
クロコンピュータ41は負荷の重量が所定の基準値より
大きいときには曲線50の関係を満たすようにモータ7
を駆動することによってモータ7より最大のトルクが得
られるようになる。
【0089】図10に示す場合で最大のトルクが得られ
るように位相角20゜でモータ7を正転方向に回転させ
るときには、図7において基準波形71a、71b、7
1cに対して20゜位相の進んだ正弦波状データでモー
タ7を駆動する。この位相角の制御は、ロータ位置信号
Hu、Hv、Hwの反転タイミング53a〜53fにデ
ータポインタ(NEW_DATA)を初期化するときの
初期値を設定することによって行われる。なお、位相角
30゜でモータ7を正転方向に回転させるときには、正
弦波状データ72a、72b、72cでモータ7を駆動
する。
【0090】図11はある回転数での位相角とトルクの
特性を示す図である。図11において横軸は位相角
(゜)を表し、縦軸は消費電力を表している。この回転
数で消費電力が最も小さくなるのは位相角が15゜のと
きである。このように回転数に応じて消費電力が最小と
なるような位相角を求めると図12において曲線51の
ようになる。マイクロコンピュータ41は負荷の重量が
所定の基準値より小さいときには曲線51の関係を満た
すようにモータ7を駆動することによって効率が最大と
なる。図11に示す場合で消費電力が最小となるように
位相角15゜で正転方向にモータ7を回転させるときに
は、図7において基準波形71a、71b、71cに対
して15゜位相の進んだ正弦波状データでモータ7を駆
動する。
【0091】また、ユーザーの設定等で消費電力を抑え
るモードが指定されているときに、マイクロコンピュー
タ41はモータ7の効率が最大となる位相角で制御し、
消費電力を抑えるモードが解除されたときにはマイクロ
コンピュータ41はトルクが最大となるようにモータ7
を運転するようにしてもよい。このようにユーザーの設
定に応じて位相角の制御を対応してもよい。
【0092】さらに次のような処理を追加することがで
きる。図13は位置信号Hu、Hv、Hwと駆動電圧波
形とモータに流れる電流の波形を示す波形図である。図
13において横軸は時間の経過を表し、信号Hu、H
v、Hwからモータ7の回転位置が得られる。位置信号
Hu、Hv、Hwのエッジ53a〜53fで副制御部1
5はある相で正弦波状の出力電圧90をモータ7に出力
しているときにモータ7に流れる電流は曲線91に示す
ようにエッジ53a〜53fに対して位相がずれる。こ
の位相のずれはモータ7の巻線にある抵抗値等によって
異なる。そのため、モータ7の巻線にある抵抗値のばら
つき等によって電流位相がずれる。その位相ずれを補正
するために、モータ7が回転しているときにモータ電流
検出手段34a、34b、34cから得られる電流ゼロ
クロス点92と位置信号Hu、Hv、Hwのエッジ53
a〜53fとの間隔が一定となるように制御する。
【0093】具体的にはマイクロコンピュータ41はエ
ッジ53cと電流ゼロクロス点92との間隔Tが大きい
場合には、マイクロコンピュータ41は出力信号90の
位相を進めて電流波形の位相を進める。一方、間隔Tが
小さいときには信号90の位相を遅らせて間隔Tが一定
となるように制御する。これにより、巻線等のばらつき
により抵抗値がばらついたときにも位相の補正が可能と
なる。
【0094】なお、この場合において、位相角の制御は
図7における正弦波データ72a、72b、72cや図
8における正弦波データ82a、82b、82cのよう
に各基準波形71a、71b、71cや81a、81
b、81cに対して進み角制御や遅れ角制御を行うこと
によってなされる。
【0095】次に、図14はモータ7を一定の回転数で
回転させるときの起動時の立ち上がりの様子を示す図で
ある。図14において横軸は起動後の時間(s)であ
る。縦軸は回転数(rpm)である。負荷が大きい場合
ほど起動の立ち上がり時間が長くなる。線70のように
起動してから回転数100rpmになるまでの立ち上が
り時間は0.05sである。負荷が大きくなると線71
のように立ち上がり時間は0.17sとなる。さらに負
荷が大きくなると線72のように立ち上がり時間は0.
33sとなる。さらに負荷が大きくなると線73のよう
に立ち上がり時間は0.48sとなる。
【0096】このように負荷の重さや布等の状態により
立ち上がり回転数の立ち上がり時間が異なる。そのた
め、起動してから回転数が50rpmとなるまでの時間
をタイマーを使って測定し、その時間から負荷の重さを
検出する。このようにして検出した負荷の重さを所定の
基準値と比較して負荷が基準値よりも重い場合にはマイ
クロコンピュータ41は最大のトルクが得られるように
制御し、負荷の重さが基準値よりも軽い場合にはマイク
ロコンピュータ41は効率が最大となるように制御す
る。なお、立ち上がりの判断基準となる50rpmは他
の回転数でもよい。この場合には負荷重量検出手段39
(図3参照)はなくてもよい。
【0097】最大のトルクが得られるように制御すると
きには、マイクロコンピュータ41は回転数と位相角の
関係を図12の曲線50で示す関係となるように位相角
の制御を行う。一方、効率が最大となるように制御する
ときにはマイクロコンピュータ41は回転数と位相角の
関係を図12に曲線51で示す関係となるように位相角
の制御を行う。
【0098】また、次のような位相角制御を行うことも
可能である。インバータ洗濯機の洗いの行程等で撹拌体
5を一定回転数jに制御する場合、布等の負荷が撹拌体
5の上に載っている状態が多く、起動時には非常に大き
なトルクが必要となる。そのため、起動時にはある所定
の回転数hまでマイクロコンピュータ41は効率が最大
となる位相角でモータ7を制御し、回転数がその所定の
回転数hを超えると最大効率の出る位相角に制御を切り
替える。
【0099】つまり、図12において回転数が0〜hの
範囲でマイクロコンピュータ41は曲線50の関係を満
たすように位相角の制御を行い、回転数がh〜jの範囲
では曲線51の関係を満たすように位相角の制御を行
う。これにより、高負荷の回転においてもスムーズに起
動でき、所定の回転数を超えると効率が最大となるよう
に制御を切り替えるので、最大トルクが得られる制御を
続けるよりも効率が向上する。
【0100】なお、実施の形態では直流ブラシレスモー
タ7で発生するトルクを直接回転槽2と撹拌体5に伝達
するダイレクトドライブ方式のインバータ洗濯機で説明
したが、直流ブラシレスモータ7で発生するトルクをベ
ルト、プーリー、ギアを介して回転槽2と撹拌体5に伝
達するインバータ洗濯機でも同様に回転数に基づいて位
相角の制御を行うことができる。
【0101】
【発明の効果】<請求項1の効果>以上説明したよう
に、本発明の請求項1では、位置検出手段で直流ブラシ
レスモータのロータの回転位置を検出し、位相検出手段
より出力される位置信号に基づいて制御部が直流ブラシ
レスモータの回転数を検出し、位置信号から得られる所
定のタイミングで検知した直流ブラシレスモータの回転
数に基づいた初期値でデータポインタを設定し、所定周
期で所定値を加えていくことでメモリから正弦波状のデ
ータを得る。このデータに基づいて制御部が直流ブラシ
レスモータを駆動する。所定のタイミングで直流ブラシ
レスモータの回転数に基づいてデータポインタを設定し
ているので、モータを駆動する出力の位相角制御を容易
に行うことができる。
【0102】<請求項2の効果>また、本発明の請求項
2では、位置検出手段から得られるタイミングのすべて
で回転数に基づいてデータポインタの設定をしているの
で、回転数に応じた正弦波状の信号をより正確に出力す
ることができる。また、負荷等によって回転数に変動が
生じても所定のタイミングで回転数に基づいてデータポ
インタが設定されるので回転数の変動に対しても追従性
が向上する。
【0103】<請求項3の効果>また、本発明の請求項
3では、所定のタイミングでデータポインタの設定を変
えることで進み角制御を行っているので、タイマーを使
用しなくても進み角制御を行うことができる。そのた
め、モータを駆動するためのプログラムが簡略化でき
る。
【0104】<請求項4の効果>また、本発明の請求項
4では、所定のタイミングでデータポインタの設定を変
えることで遅れ角制御を行っているので、タイマーを使
用しなくても進み角制御を行うことができる。そのた
め、モータを駆動するためのプログラムが簡略化でき
る。
【0105】<請求項5の効果>また、本発明の請求項
5では、第1のモードでは最大のトルクが得られるよう
に位相角が制御される。第2のモードでは効率が最大と
なるように位相角が制御される。そして、必要に応じて
運転を第1のモードと第2のモードに切り替えることが
できる。
【0106】<請求項6の効果>また、本発明の請求項
6では、負荷重量検出手段で負荷の重量を検出して負荷
の重量を所定の基準値と比較する。負荷重量が基準値よ
りも大きい場合には第1のモードとなるのでトルクが最
大となる。負荷重量が基準値よりも小さい場合には第2
のモードとなるので効率が最大となる。このように負荷
の重量に基づいて位相角の制御を行うことができる。
【0107】<請求項7の効果>また、本発明の請求項
7では、直流ブラシレスモータの起動時に回転数がゼロ
から所定値に達するまでの立ち上がり時間を測定するこ
とによって負荷の重量を検出することができる。したが
って、負荷重量を検出するためにセンサ等の特別の部品
を必要としなくてよい。
【0108】<請求項8の効果>また、本発明の請求項
8では、直流ブラシレスモータの回転数が所定値よりも
低いときには第1のモードで運転し、回転数が所定値よ
りも高いときには第2のモードで運転する。起動時では
布等の負荷が撹拌体に上に載っている状態が多く大きな
トルクで起動する必要があるが、第1のモードとなるの
で最大トルクでスムーズに起動できる。そして、直流ブ
ラシレスモータの回転数が所定値よりも高くなると第2
のモードとなり最大効率で運転する。これにより、高負
荷時においても効率良く運転できる。
【0109】<請求項9の効果>また、本発明の請求項
9では、直流ブラシレスモータに流れる電流が電流検出
手段で検出され、その検出された電流の位置信号に対す
る位相が一定になるようにデータポインタの値が設定さ
れる。そのため、直流ブラシレスモータの巻線の抵抗が
変更されても電流の位相がばらつかないようになるので
性能が一定に保たれる。また、直流ブラシレスモータに
よって巻線抵抗にばらつきがあっても同様に電流の位相
が一定になるように制御されるので電流の位相にばらつ
きが生じない。
【0110】<請求項10の効果>また、本発明の請求
項10では、直流ブラシレスモータからトルクが直接回
転槽と撹拌体に伝達されるので直流ブラシレスモータの
回転は負荷の影響を受けやすいが、回転数に基づいて位
相角が制御されるため負荷の状態が異なっても最大のト
ルクや最大の効率等で運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の洗濯機全体の内部概略
構成図。
【図2】 その洗濯機のブロック図。
【図3】 その洗濯機の副制御部のブロック図。
【図4】 その洗濯機のホールセンサの位置信号に対す
る出力波形図。
【図5】 その洗濯機の正転方向の位置信号のパターン
とモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図6】 その洗濯機の逆転方向の位置信号のパターン
とモータの起動パターン及び運転モードを示す図。
【図7】 その洗濯機の正転方向の進み角制御に関する
位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モ
ードを示す図。
【図8】 その洗濯機の正転方向の遅れ角制御に関する
位置信号のパターンとモータの起動パターン及び運転モ
ードを示す図。
【図9】 その洗濯機の回転数と位相角量をグラフ化し
た図。
【図10】 その洗濯機の位相角とトルクの関係を示す
図。
【図11】 その洗濯機の位相角と消費電力の関係を示
す図。
【図12】 その洗濯機の回転数と位相角量をグラフ化
した図。
【図13】 その洗濯機の出力波形とモータ電流波形を
示す図。
【図14】 その洗濯機の負荷の重量に対するモータの
立ち上がりを表した図。
【図15】 その洗濯機のマイクロコンピュータに記憶
されている正弦波データとその正弦波の位相とデータポ
インタの関係を示す図。
【図16】 その洗濯機の動作を概略的に示す図。
【符号の説明】
1 インバータ洗濯機 2 回転槽 3 外槽 4 サスペンション部 5 撹拌体 6 蓋 7 直流ブラシレスモータ 8 伝達機構 9 操作部 10 表示部 11 ブザー 12 蓋センサ 13 水位センサ 14 主制御部 15 副制御部 16 給水弁 17 排水弁 30 商用電源 31 整流回路 32a、32b 平滑用のコンデンサ 34a〜34c 電流検出手段 35 インバータ回路 36a〜36c、37a〜37c NPN型トランジ
スタ 39 負荷重量検出手段 40 ドライブ回路 41 マイクロコンピュータ 42a〜42c、43a〜43c ダイオード 55a、55b、55c ホールセンサ(位置検出手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B155 AA10 BB01 BB02 BB19 CA06 CB06 HB02 HB03 HB09 KA02 KA34 KA36 KB08 LA02 LA11 MA01 MA05 MA06 MA07 MA08 MA09 5H560 AA10 BB04 BB07 BB12 DA02 DA19 DC12 EB01 EC10 GG04 SS07 TT01 TT11 TT15 UA02 UA06 XA12 XA15 XB09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータを有する直流ブラシレスモータ
    と、前記ロータの回転位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段より出力される位置信号に基づいて前
    記直流ブラシレスモータを駆動する制御部を備えたイン
    バータ洗濯機において、 前記制御部はアドレス指定するデータポインタによって
    データが特定されるとともに前記特定されるデータとし
    て正弦波状のデータが記憶されたメモリを有し、前記位
    置信号に基づいて前記直流ブラシレスモータの回転数を
    検出するとともに、前記位置信号から得られる所定のタ
    イミングでその検出された回転数に基づいて前記データ
    ポインタに初期値を設定し、その後所定周期ごとに前記
    データポインタの値に所定値を加えて前記データポイン
    タを更新し、その更新されたデータポインタによって特
    定されるデータに基づいて前記直流ブラシレスモータを
    駆動することを特徴とするインバータ洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記位置検出手段は複数設けられてお
    り、前記位置信号から得られるすべてのタイミングで前
    記データポインタに初期値を設定することを特徴とする
    請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  3. 【請求項3】 前記制御部は進み角制御を行うことを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載のインバータ洗濯
    機。
  4. 【請求項4】 前記制御部は遅れ角制御を行うことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のイン
    バータ洗濯機。
  5. 【請求項5】 前記制御部は前記データポインタの値を
    前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータより
    得られるトルクが最大となる値とする第1のモードと、
    前記検出された回転数で前記直流ブラシレスモータの効
    率が最大となる値とする第2のモードを有し、前記第1
    のモードと前記第2のモードを切り替えることができる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のインバータ洗濯機。
  6. 【請求項6】 前記インバータ洗濯機で洗濯される負荷
    の重量を検出する負荷重量検出手段を備え、前記制御部
    はその検出された負荷重量を所定の基準値と比較し、前
    記負荷重量が前記基準値よりも大きい場合には前記第1
    のモードとし、一方、前記負荷重量が前記基準値よりも
    小さい場合には前記第2のモードとすることを特徴とす
    る請求項5に記載のインバータ洗濯機。
  7. 【請求項7】 前記制御部は前記直流ブラシレスモータ
    の起動時に前記回転数がゼロから所定の回転数となるま
    での時間を測定して、その測定された時間に基づいて前
    記第1のモードと前記第2のモードから一方を選択する
    ことを特徴とする請求項5に記載のインバータ洗濯機。
  8. 【請求項8】 前記制御部は前記検出された回転数が所
    定値よりも小さいときに前記第1のモードとし、前記検
    出された回転数が前記所定値よりも大きいときに前記第
    2のモードとすることを特徴とする請求項5に記載のイ
    ンバータ洗濯機。
  9. 【請求項9】 前記直流ブラシレスモータに流れる電流
    を検出する電流検出手段を備え、前記制御部は前記位置
    信号と前記電流検出手段で検出された電流の位相差を一
    定に保つように前記データポインタに初期値を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載のインバータ洗濯機。
  10. 【請求項10】 回転槽と撹拌体を備え、前記直流ブラ
    シレスモータはトルクを直接前記回転槽と前記撹拌体に
    伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいず
    れかに記載のインバータ洗濯機。
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