JP3891819B2 - インバータ洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯用回転体を駆動するブラシレスモータの回転速度を可変させるインバータ手段を備えたインバータ洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
洗濯機では回転槽や攪拌体等の洗濯用回転体を駆動するモータとして、かつては単相誘導モータが用いられていたが、現在では一般に3相ブラシレスモータ(3相誘導モータ又は3相直流ブラシレスモータ)が用いられている。
【0003】
3相ブラシレスモータを駆動するためには、モータに120°ずつ位相がずれた3相交流を印加する必要があるので、洗濯機は3相全波ブリッジ構成のインバータ手段を備えている。
【0004】
3相全波ブリッジ構成のインバータ手段は、パワートランジスタやFET(Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング手段を6個備えており、スイッチング手段2個を直列接続してハーフブリッジ構成にしたものを3組設けている。
【0005】
なお、3相全波ブリッジ構成のインバータ手段において一般に、電源の正極側に接続される3個のスイッチング手段を上側アームと呼び、電源の負極側に接続される3個のスイッチング手段を下側アームと呼ぶ。この上側アームと下側アームの接続点に、3相ブラシレスモータの各相(U相、V相、W相)が結線される。
【0006】
また、3相ブラシレスモータにはロータの回転位置を検知して位置センサ信号を出力するホールセンサ(IC)が設けられ、制御回路が位置センサ信号に基づいてパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)されたパルス信号(以下、PWM信号という)を作成し、そのPWM信号によってインバータ手段が制御され、インバータ手段がほぼ正弦波状の3相交流電圧を3相ブラシレスモータを印加し、3相ブラシレスモータを回転させる。このようなインバータ手段を備えた洗濯機をインバータ洗濯機という。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年、インバータ洗濯機では静音化を図るために、インバータ手段のキャリア周波数を高くし、インバータ手段内のスイッチング手段を高速でスイッチングすることで、インバータ手段から発生する騒音を低減する方式や、3相ブラシレスモータに印加する波形を正弦波状とし、電気角で180度の通電を行うことでモータのコギングを低減し、騒音を低減する方式によって3相ブラシレスモータを駆動している。
【0008】
ところが、このような静音化を図る方式によって3相ブラシレスモータを駆動すると、インバータ手段のスイッチング手段のスイッチング回数が多くなり、スイッチング損失が増大し、消費電力が大きくなってしまう。また、スイッチング損失の増大によって、スイッチング手段の温度上昇が大きくなり、熱によりスイッチング手段の破壊が起こる可能性がある。このような温度上昇を防ぐためには放熱板などの大型化が必要になり、インバータ洗濯機のコストが増大する要因になる。
【0009】
そのため、スイッチング損失を軽減できる2相パルス幅変調方式によって3相ブラシレスモータを駆動するインバータ洗濯機が提案されている。
【0010】
しかしながら、インバータ回路の上側アームと下側アームとの短絡を防止する休止時間(上側アーム、下側アームともにOFFになる時間)の影響が、3相パルス幅変調方式では各相でほぼ均一であったのに対して、2相パルス変調方式では各相で大きく異なる。
【0011】
このため、2相パルス幅変調方式によって3相ブラシレスモータを駆動する場合、3相ブラシレスモータに印加される正弦波状電流の波形が歪む可能性がある。3相ブラシレスモータに印加される正弦波状電流の波形が歪むとモータ電磁音などの騒音が発生する。したがって、2相パルス幅変調方式で静音化を図る場合、3相ブラシレスモータに印加される正弦波状電流の波形歪みを軽減するために、休止時間の短いスイッチング手段を使用する必要性があり、インバータ洗濯機のコストが増大する要因になる。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑み、静音化および省電力化をともに図ることができる低廉なインバータ洗濯機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るインバータ洗濯機においては、洗濯用回転体と、前記洗濯用回転体を駆動する3相ブラシレスモータと、前記3相ブラシレスモータのロータ回転位置を検出する位置検出手段と、3相のスイッチング手段を具備し前記3相ブラシレスモータを駆動するインバータ手段と、前記位置検出手段の出力信号に基づいて前記インバータ手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替え、前記3相パルス幅変調方式では、前記3相のスイッチング手段全てがスイッチングを行い、前記インバータ手段の出力線間電圧全てが正弦波状となり、前記2相パルス幅変調方式では、前記3相のスイッチング手段のうち2相のスイッチング手段がスイッチングを行い残りの1相のスイッチングを行わず、前記インバータ手段の出力線間電圧全てが正弦波状となるようにする。
【0014】
また、前記制御手段が、前記3相ブラシレスモータの回転数を検出する手段を備え、脱水運転及び/又は洗い運転において前記回転数に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0015】
また、前記制御手段が、脱水運転において前記インバータ手段に出力するPWM信号1周期のオンデューティ最大値に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0016】
また、前記制御手段が、脱水運転において前記スイッチング手段をすべてOFF状態にする休止時間と前記インバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティとの比率に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0017】
また、前記制御手段が、衣類の量を検出する手段を備えるとともに、洗い運転において前記衣類の量に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0018】
また、前記制御手段が、前記スイッチング手段の温度を検出する手段を備えるとともに、洗い運転において前記スイッチング手段の温度上昇率を算出し、前記温度上昇率に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0019】
また、前記3相ブラシレスモータの電流を検出するモータ電流検出手段を備え、前記制御手段が、洗い運転において前記モータ電流検出手段の出力信号に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0020】
また、前記インバータ手段の入力電流を検出する直流母線電流検出手段を備え、前記制御手段が、洗い運転において前記直流母線電流検出手段の出力信号に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替えるようにしてもよい。
【0021】
また、上記いずれかのインバータ洗濯機において、交流電源から供給される交流電圧を整流する整流手段と、前記整流回路から送出される整流電圧を平滑化して前記インバータ手段に供給する複数の平滑手段と、前記整流手段及び前記平滑手段を全波整流回路として動作させる第1状態と前記整流手段及び前記平滑手段を倍電圧整流回路として動作させる第2状態のいずれかを前記制御手段からの命令に応じて選択する選択手段と、を備えるとともに、前記インバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティ最大値が50%以下のときは、前記第1の状態になるように前記制御手段が前記選択手段を制御するようにしてもよい。
【0022】
また、上記いずれかのインバータ洗濯機において、静音運転を実行するか否かを切り替える第1の切替手段を備え、前記第1の切替手段により前記静音運転を実行する場合、前記制御手段が常に3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するようにしてもよい。
【0023】
また、上記いずれかのインバータ洗濯機において、省電力運転を実行するか否かを切り替える第2の切替手段を備え、前記第2の切替手段により前記省電力運転を実行する場合、前記制御手段が常に2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るインバータ洗濯機の一実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係るインバータ洗濯機の内部概略図を図1に示す。
【0025】
インバータ洗濯機1は、一槽式の全自動洗濯機であり、本体の内部に洗濯槽を兼ねた回転槽2及び外槽3を備えている。外槽3はサスペンション部4によって本体に吊持されており、回転槽2は外槽3の内側に回転可能に設置されている。また、回転槽2の底部には攪拌体5が設けられている。本体は洗濯物を出し入れするための蓋6を有する。外槽3の下部にはモータ7の回転を回転槽2及び/又は攪拌体5に伝達するクラッチ機構8が設けられている。なお、本実施形態ではモータ7として3相20極直流ブラシレスモータを用いている。
【0026】
本体の上部には、操作部9、表示部10、ブザー11、及び蓋6の開閉を検知する蓋センサ12、蓋6の開閉を制御するロック機構18が備えられており、外槽3の側方には外槽3内の水位を検出する水位センサ13が備えられている。また、操作部9の下部には、インバータ洗濯機1の動作全体を制御するためのマイクロコンピュータより成る主制御部14が設けられる。また、側板1aの内面上方には、副制御部15が設けられている。副制御部15は、モータ7の回転駆動を供給するためのインバータ回路と、蓋ロック機構18の制御及びインバータ回路を介してモータ7の回転制御を行うマイクロコンピュータとからなる。また、外槽3内の水量を調整できるように、給水弁16および排水弁17が設けられている。
【0027】
次に、インバータ洗濯機1の回路概略図を示した図2を参照して、インバータ洗濯機1の動作について説明する。主制御部14は、洗い、すすぎ、脱水等の各工程の動作に関する内容や、工程の実行順序すなわち処理コースを記したプログラムをメモリ14a内に記憶している。また、主制御部14は操作部9から洗濯の予約等の信号、蓋センサ12から蓋6(図1参照)の開閉状態を表す信号、及び水位センサ13から外槽3(図1参照)内の水位を表す信号をそれぞれ入力する。なお、メモリ14aは不揮発性メモリである。
【0028】
主制御部14は、上述した入力信号とメモリ14aに記憶されているプログラムに基づき、吸水弁16や排水弁17の開閉、及びクラッチ機構8におけるモータ7の回転の伝達先の切り替えを制御する。
【0029】
また、主制御部14は、通信により副制御部15を介してモータ7の回転及び蓋ロック機構18を制御する。すなわち、主制御部14はモータ7の回転及び蓋ロック機構18を制御するために必要な制御信号S1を同期用クロックCLKとともに、副制御部15に送信する。また副制御部15は、制御信号S1を読み取ったのちに同期用クロックCLKに同期した信号S2を主制御部14に送信する。
【0030】
さらに、主制御部14は、動作の経過等を表示するための信号を表示部10に出力し、洗濯終了時でブザー11を鳴らす。
【0031】
次に、副制御部15の構成を図3を参照して説明する。商用電源30から出力される交流電圧はリアクトル29を介して4つのダイオードをブリッジ接続して成る整流回路31に供給され、整流回路31によって脈流状の直流に変換される。
【0032】
整流回路31の正極側出力端子がコンデンサ32aの正極性側に接続され、整流回路31の負極側出力端子がコンデンサ32bの負極性側に接続されている。また、コンデンサ32aの負極性側とコンデンサ32bの正極性側との接続ノードが、リアクトル29が接続されていない側の整流回路31の入力端子に接続されている。このような構成によって、整流回路31で整流された直流電圧はコンデンサ32a、32bで平滑かつ倍電圧される。この平滑かつ倍電圧された電圧がインバータ回路35に供給される。また、この平滑かつ倍電圧された電圧は蓋ロック機構18にも供給される。そして、蓋ロック機構18はマイクロコンピュータ41(以下、マイコン41という)によって制御される。
【0033】
インバータ回路35は、入力した直流電圧を3相交流電圧に変換し、モータ7に3相交流電圧を供給する。インバータ回路35はパワートランジスタ36a〜36c、37a〜37cを備えている。コンデンサ32aの正極性側には3個のパワートランジスタ36a〜36cのコレクタが接続され、コンデンサ32bの負極性側には3個のパワートランジスタ37a〜37cのエミッタが接続される。したがって、パワートランジスタ36a〜36cは上側アームであり、パワートランジスタ37a〜37cは下側アームである。
【0034】
そして、6個のパワートランジスタ36a〜36c、37a〜37cにはそれぞれ並列にダイオード42a〜42c、43a〜43cが接続されている。パワートランジスタ36aとパワートランジスタ37aとの接続ノードaがモータ7のU相ステータ巻線Luの一端Uに接続される。また、パワートランジスタ36bとパワートランジスタ37bとの接続ノードbがモータ7のV相ステータ巻線Lvの一端Vに接続される。また、パワートランジスタ36cとパワートランジスタ37cとの接続ノードcがモータ7のW相ステータ巻線Lwの一端Wに接続される。モータ7のステータ巻線Lu、Lv、Lwの他端同士は中性点71で接続されている。
【0035】
モータ7はロータの回転位置を検出するホールセンサ55u、55v、55wを有している。各ホールセンサ55u、55v、55wより出力されるロータ位置信号Hu、Hv、Hwはマイコン41にA/D変換されて入力される。
【0036】
マイコン41は、3相パルス幅変調方式又は2相パルス幅変調方式のいずれかでロータ位置信号Hu、Hv、Hw及び制御信号S1に応じてPWM信号P1〜P6を作成しドライブ回路40に出力する。なお、3相パルス幅変調方式と2相パルス幅変調方式の切り替え動作については後述する。
【0037】
ドライブ回路40はパワートランジスタ36a〜36c、37a〜37cのベースそれぞれに接続されている。ドライブ回路40は、マイコン41が出力するPWM信号P1〜P6に応じて、パワートランジスタ36a〜36c、37a〜37cをON/OFF制御する。これにより、インバータ回路35は任意の電圧をモータ7に印加することができる。
【0038】
ここで、駆動波形データDU、DV、DWと三角波Tとを比較する方式によってパルス幅変調を行う場合の3相パルス幅変調方式及び2相パルス幅変調方式の原理について図8を参照して説明する。
【0039】
図8(a)は、3相パルス幅変調方式での三角波1周期分の電圧波形を示している。駆動波形データDUと三角波Tとを比較して得られる電圧EUがモータ7の端子Uに出力され、駆動波形データDVと三角波Tとを比較して得られる電圧EVがモータ7の端子Vに出力され、駆動波形データDWと三角波Tとを比較して得られる電圧EWがモータ7の端子Wに出力される。その結果、端子U−端子V間の線間電圧EU-Vは区間T1と区間T2でHighレベルとなり、端子U−端子W間の線間電圧EU-Wは区間T3と区間T4でHighレベルとなる。なお、3相パルス幅変調方式では、電圧EU、EV、EWの波形から明らかなように、3相(U相、V相、W相)すべてのスイッチング素子がスイッチングを行っている。
【0040】
図8(b)は、2相パルス幅変調方式での三角波1周期分の電圧波形を示している。駆動波形データDU’と三角波Tとを比較して得られる電圧EU’がモータ7の端子Uに出力され、駆動波形データDV’と三角波Tとを比較して得られる電圧EV’がモータ7の端子Vに出力され、駆動波形データDW’と三角波Tとを比較して得られる電圧EW’がモータ7の端子Wに出力される。その結果、端子U−端子V間の線間電圧EU-V’は区間T5でHighレベルとなり、端子U−端子W間の線間電圧EU-W’は区間T6でHighレベルとなる。そして、T1+T2=T5、T3+T4=T6であれば、3相パルス幅変調方式と同等の線間電圧になる。なお、2相パルス幅変調方式では、電圧EU’、EV’、EW’の波形から明らかなように、2相(図8(b)においてはV相、W相)のスイッチング素子がスイッチングを行い、残る1相(図8(b)においてはU相)のスイッチング素子はスイッチングを行わない。
【0041】
マイコン41は正弦波データを予め格納した不揮発性メモリ(図示せず)を備えている。マイコン41は、内部において三角波を発生させるとともに、3相パルス幅変調方式での線間電圧と2相パルス幅変調方式での線間電圧とが同等になるように正弦波データに基づいて駆動波形データを作成している。
【0042】
図9に3相パルス幅変調方式の一例を示す。マイコン41は、図9(a)のような三角波T及びU相、V相、W相各相の駆動波形データDU、DV、DWを生成し、それらを比較する。この場合、モータ7の端子Uに印加される電圧は図9(b)のようなPWM信号となり、モータ7の端子Vに印加される電圧は図9(c)のようなPWM信号となり、モータ7の端子Wに印加される電圧は図9(d)のようなPWM信号となる。図9(e)は、端子U−端子W間の線間電圧を示しており、この電圧波形は正弦波と等価である。また、他の線間電圧も同様に正弦波状となる。このため、モータ7のステータ巻線には正弦波状の電流が流れる。
【0043】
図10に2相パルス幅変調方式の一例を示す。マイコン41は、図10(a)のような三角波T及びU相、V相、W相各相の駆動波形データDU’、DV’、DW’を生成し、それらを比較する。この場合、モータ7の端子Uに印加される電圧は図10(b)のようなPWM信号となり、モータ7の端子Vに印加される電圧は図10(c)のようなPWM信号となり、モータ7の端子Wに印加される電圧は図10(d)のようなPWM信号となる。図10(e)は、端子U−端子W間の線間電圧を示しており、この電圧波形は正弦波と等価である。また、他の線間電圧も同様に正弦波状となる。このため、モータ7のステータ巻線には正弦波状の電流が流れる。
【0044】
図10から明らかなように、2相パルス幅変調方式では、スイッチング手段のスイッチングがない区間が各相それぞれに120°区間づつ存在するので、スイッチング手段の温度上昇を抑えることが可能になる。
【0045】
しかし、2相パルス幅変調方式では、休止時間を多くとらなければならないスイッチング手段を使用すると、休止時間の影響によるモータ電流波形の歪みが生じる。なお、休止時間は、スイッチング手段の性能に依存している。
【0046】
例えば、図10(e)に示す端子U−端子W間の線間電圧について説明する。電気角120°〜240°では、U相スイッチング素子、W相スイッチング素子がともにスイッチング動作を行っているため、端子U−端子W間の線間電圧は、U相の休止時間、W相の休止時間の影響を受ける。一方、電気角0°〜120°、240°〜360°では、U相スイッチング素子とW相スイッチング素子のいずれか一方しかスイッチング動作を行わないため、端子U−端子W間の線間電圧は、U相とW相のいずれか一方の休止時間の影響しか受けない。このため、休止時間を多くとらなければならないスイッチング手段を使用すると、端子U−端子W間の線間電圧に歪みが生じ、正弦波状のモータ電流波形に歪みが生じてしまう。
【0047】
特にモータ7が低速回転するときは、1周期(電気角360°内)のスイッチング回数が多くなるので、モータ電流波形歪みによるインバータ洗濯機の騒音は大きくなる。
【0048】
次に、マイコン41が行う3相パルス幅変調方式と2相パルス幅変調方式の切り替え動作について説明する。
【0049】
マイコン41は、回転槽2を一定方向に回転させる脱水運転において図11のフローチャートに示す動作を行う。主制御部14から脱水運転開始命令があると、3相パルス幅変調方式による制御を行う(ステップ#10)。そして、ホールセンサ55u、55v、55wの切り替わり時間を内蔵タイマーなどを用いて測定し、その測定データからモータ回転数を検出する(ステップ#20)。
【0050】
そして、ステップ#20で求めたモータ回転数が所定値(例えば300rpm)以上であるかを判定する(ステップ#30)。モータ回転数が所定値以上であれば(ステップ#30のYes)、ステップ#60に移行する。一方、モータ回転数が所定値以上でなければ(ステップ#30のNo)、ステップ#40に移行する。
【0051】
ステップ#40では、休止時間とPWM信号のオンデューティとの比率を判定する。具体的には、PWM信号1周期(電気角360°)の所定期間(例えば80%)以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間より大きいかを判定する。
【0052】
PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間より大きければ(ステップ#40のYes)、ステップ#60に移行する。一方、PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間より大きくなければ(ステップ#40のNo)、ステップ#50に移行する。
【0053】
ステップ#50では3相パルス変調方式で制御を行うようにし、その後ステップ#70に移行する。また、ステップ#60では2相パルス変調方式で制御を行うようにし、その後ステップ#70に移行する。
【0054】
ステップ#70では、主制御部14から脱水運転終了命令があるかを判定する。脱水運転終了命令があれば(ステップ#70のYes)、フローを終了する。一方、脱水運転終了命令がなければ(ステップ#70のNo)、ステップ#20に移行する。
【0055】
マイコン41がこのような動作を行うことで、脱水運転の低回転時は、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても3相パルス幅変調方式を用いているため休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、騒音を抑えることができる。また、脱水運転の高回転時になると、スイッチング手段に電流が多く流れスイッチング素子の温度が上昇しやすくなるが、2相パルス幅変調方式を用いているのでスイッチング損失が小さくなり、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。これにより、低回転時は低騒音、高回転時は低損失といった運転が可能となる。したがって、休止時間が大きいスイッチング手段を使用した低廉なインバータ洗濯機において、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0056】
また、PWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下である場合そのようなパルス信号を生成することができないのでPWM信号1周期におけてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下である割合が多くなると、モータ電流の波形歪みが大きくなるが、マイコン41は、PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下であるときは、3相パルス制御方式を用いて制御を行うので、モータ電流の波形歪みによる騒音を抑えることができる。そして、PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下でないときは、2相パルス制御方式を用いて制御を行うので、省電力化を図ることができる。
【0057】
なお、図11のフローチャートにおいて、ステップ#20及びステップ#30の代わりに、PWM信号1周期のオンデューティ最大値が50%以上であるかを判定するステップを設け、1周期のPWM信号のオンデューティ最大値が50%以上であればステップ#60に移行し、1周期のPWM信号のオンデューティ最大値が50%以上でなければステップ#40に移行するようにしてもよい。
【0058】
この場合も、脱水運転の低回転時は、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても3相パルス幅変調方式を用いているため休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、騒音を抑えることができる。また、脱水運転の高回転時になると、スイッチング手段に電流が多く流れスイッチング素子の温度が上昇しやすくなるが、2相パルス幅変調方式を用いているのでスイッチング損失が小さくなり、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。これにより、低回転時は低騒音、高回転時は低損失といった運転が可能となる。したがって、休止時間が大きいスイッチング手段を使用した低廉なインバータ洗濯機において、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0059】
また、マイコン41は、攪拌体5を正転・逆転させる洗い運転において図12のフローチャートに示す動作を行う。主制御部14から洗い運転開始命令があると、投入された衣類の量が所定値(例えば最大定格の70%)以上であるかを判定する(ステップ#110)。
【0060】
本実施形態では、投入された衣類の量は、洗い運転前の回転槽2内に水が入っていない状態で、ある一定時間攪拌体5を交互に正転・逆転させ、そのときのホールセンサの出力信号の切り替わり回数をカウントし、切り替わり回数により回転槽2内の衣類の量を検出する容量検知運転によって検知する。なお、回転槽2に重量センサを設け、洗い運転前の回転槽2内に水が入っていない状態で投入された衣類の量を検知する等他の検知方法を用いてもよい。
【0061】
投入された衣類の量が所定値以上であれば(ステップ#110のYes)、消費電力が増加し洗濯時間も長いことから、省電力化を図ることができる2相パルス変調方式で制御を行うようにし(ステップ#120)、その後ステップ#140に移行する。
【0062】
一方、投入された衣類の量が所定値以上でなければ(ステップ#110のNo)、静音化を図ることができる3相パルス変調方式で制御を行うようにし(ステップ#130)、その後ステップ#140に移行する。
【0063】
ステップ#140では、主制御部14から洗い運転終了命令があるかを判定する。脱水運転終了命令があれば(ステップ#140のYes)、フローを終了する。
【0064】
マイコン41がこのような動作を行うことで、衣類の量が少ないときは低騒音、衣類の量が多いときは低損失といった運転が可能となる。したがって、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0065】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、副制御部15を図4に示す副制御部15aに置き換えてもよい。なお、図4において、図3と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0066】
副制御部15aは、インバータ回路35内のパワートランジスタ周辺にサーミスタ44を備えている。そして、マイコン41がサーミスタ44の出力信号を入力し、インバータ回路35内のパワートランジスタの温度を検知する。なお、パワートランジスタ放熱用の放熱板に温度センサを設け、その温度センサの出力信号に基づいてパワートランジスタの温度を検知する構成にしてもよい。
【0067】
副制御部15aのマイコン41は、攪拌体5を正転・逆転させる洗い運転において図13のフローチャートに示す動作を行う。主制御部14から洗い運転開始命令があると、3相パルス変調方式で制御を開始する(ステップ#210)。そして、パワートランジスタの温度上昇率が所定値以上(例えば、2[deg/min])であるかを判定する(ステップ#220)。
【0068】
パワートランジスタの温度上昇率が所定値以上であれば(ステップ#220のYes)、過負荷と判定しスイッチング損失の少ない2相パルス変調方式で制御を行う(ステップ#260)。
【0069】
一方、パワートランジスタの温度上昇率が所定値以上でなければ(ステップ#220のNo)、ホールセンサの切り替わり時間を内蔵タイマーなどを用いて測定し、その測定データからモータ回転数を検出し(ステップ#230)、その後ステップ#240に移行する。
【0070】
洗い運転では予め目標回転数、モータ加速時間が運転コースや負荷容量により決められており、ステップ#230で求めたモータ回転数が目標回転数に達しているかを判定する(ステップ#240)。
【0071】
目標回転数到達後はその回転数を維持するように、マイコン41がPWM信号をフィードバック制御する。このため、目標回転数到達後はモータ負荷の変化量が少なく、モータ電流波形歪みによって発生する騒音や振動が小さくなる。したがって、モータ回転数が目標回転数に達していれば(ステップ#240のYes)、2相パルス幅変調方式で制御を行う(ステップ#260)。一方、モータ回転数が目標回転数に達していなければ(ステップ#240のNo)、モータ電流波形歪みによって発生する騒音や振動が大きいことから、モータ電流波形が歪まない3相パルス幅変調方式で制御を行う(ステップ#250)。
【0072】
その後、主制御部14から洗い運転終了命令が有るかを判定する(ステップ#270)。洗い運転終了命令がなければ(ステップ#270のNo)、ステップ#220に移行する。洗い運転終了命令が有れば(ステップ#270のYes)、フローを終了する。
【0073】
なお、洗い運転の運転時間が短く設定される場合などは、ステップ#220の所定値を大きめに補正する動作を行うようにしてもよい。
【0074】
マイコン41がこのような動作を行うことで、過負荷のときは2相パルス幅変調方式を用いているのでスイッチング損失が小さくなり、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。また、モータ回転数が目標回転数に達していないときは、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても3相パルス幅変調方式を用いているため休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、騒音を抑えることができる。したがって、休止時間が大きいスイッチング手段を使用した低廉なインバータ洗濯機において、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0075】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、副制御部15を図5に示す副制御部15bに置き換えてもよい。なお、図5において、図3と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0076】
副制御部15bは、モータ7のU相モータ電流を検出するモータ電流検出手段45を備えている。そして、マイコン41がモータ電流検出手段45の出力信号を入力し、モータ電流を検知する。モータ電流検出手段45の具体的態様としては、例えばカレントトランスが挙げられる。
【0077】
副制御部15bのマイコン41は、攪拌体5を正転・逆転させる洗い運転において図14のフローチャートに示す動作を行う。なお、図14において、図13と同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。ステップ#225において検出電流(モータ電流)の最大値が所定値(例えば5[A])以上であるかを判定する。検出電流が所定値以上であれば(ステップ#225のYes)、過負荷と判定しスイッチング損失の少ない2相パルス変調方式で制御を行う(ステップ#260)。一方、検出電流が所定値以上でなければ(ステップ#225のNo)、ステップ#230に移行する。
【0078】
マイコン41がこのような動作を行うことで、過負荷のときは2相パルス幅変調方式を用いているのでスイッチング損失が小さくなり、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。また、モータ回転数が目標回転数に達していないときは、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても3相パルス幅変調方式を用いているため休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、騒音を抑えることができる。したがって、休止時間が大きいスイッチング手段を使用した低廉なインバータ洗濯機において、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0079】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、副制御部15を図6に示す副制御部15cに置き換えてもよい。なお、図6において、図3と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0080】
副制御部15cは、直流母線電流を検出する直流母線電流検出手段46を備えている。そして、マイコン41が直流母線電流検出手段46の出力信号を入力し、直流母線電流を検知する。直流母線電流検出手段46の具体的態様としては、例えばカレントトランスが挙げられる。
【0081】
副制御部15bのマイコン41は、攪拌体5を正転・逆転させる洗い運転において図14のフローチャートに示す動作を行う。なお、図14において、図13と同一のステップには同一の符号を付し、説明を省略する。ステップ#225において検出電流(直流母線電流)の最大値が所定値(例えば5[A])以上であるかを判定する。検出電流が所定値以上であれば(ステップ#225のYes)、過負荷と判定しスイッチング損失の少ない2相パルス変調方式で制御を行う(ステップ#260)。一方、検出電流が所定値以上でなければ(ステップ#225のNo)、ステップ#230に移行する。
【0082】
マイコン41がこのような動作を行うことで、過負荷のときは2相パルス幅変調方式を用いているのでスイッチング損失が小さくなり、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。また、モータ回転数が目標回転数に達していないときは、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても3相パルス幅変調方式を用いているため休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、騒音を抑えることができる。したがって、休止時間が大きいスイッチング手段を使用した低廉なインバータ洗濯機において、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0083】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、副制御部15を図7に示す副制御部15dに置き換えてもよい。なお、図7において、図3と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
【0084】
副制御部15dは、コンデンサ32a、32bの接続ノードと整流回路31との間にリレー47を備えており、マイコン41がリレー47を制御する。
【0085】
副制御部15dのマイコン41は、図15のフローチャートに示す動作を行う。主制御部14から洗い運転開始命令又は脱水運転開始命令があると、リレー47をON状態にする(ステップ#310)。これにより、インバータ回路35の前段が倍電圧回路になる。
【0086】
その後、PWM信号のオンデューティ最大値が50%以上であるかを判定する(ステップ#320)。PWM信号のオンデューティ最大値が50%以上であれば(ステップ#320のYes)、リレー47をON状態にする(ステップ#370)。これにより、インバータ回路35の前段が倍電圧回路になる。
【0087】
一方、PWM信号のオンデューティ最大値が50%以上でなければ(ステップ#320のNo)、リレー47をOFF状態にする(ステップ#330)。これにより、インバータ回路35の前段が全波整流回路になる。そして、PWM信号のオンデューティ値を2倍に補正して(ステップ#340)、その後ステップ#350に移行する。
【0088】
ステップ#350では、PWM信号1周期のオンデューティ最大値が100%未満かを判定する。PWM信号1周期のオンデューティ最大値が100%未満でなければ(ステップ#350のNo)、PWM信号のオンデューティ値の補正を解除して(ステップ#360)、リレー47をON状態にする(ステップ#370)。なお、ステップ#350では、主制御部14から洗い運転終了命令又は脱水運転終了命令があるかも判定しており、洗い運転終了命令又は脱水運転終了命令があれば、PWM信号のオンデューティの補正を解除したのちフローを終了する。
【0089】
ステップ#370を実行した後は、ステップ#320に移行する。なお、主制御部14から洗い運転終了命令又は脱水運転終了命令があれば、ステップ#320に移行せずにフローを終了する。
【0090】
マイコン41がこのような動作を行うことによって、軽負荷状態でPWM信号1周期のオンデューティ最大値が50%以上にならない場合は、倍電圧回路から全波整流回路に切り換え、PWM信号のオンデューティ値を2倍に補正する。すなわち、PWM信号のオンデューティ値の最大値が小さくならないので、2相パルス幅変調方式を用いてもモータ電流波形の歪みが大きくならない。これにより、2相パルス幅変調方式を用いて省電力化を図りながら、更に静音化を図ることができる。
【0091】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、操作部9に「静音モード」キーを設け、「静音モード」キーが押圧されると主制御部14を介してマイコン41に静音運転命令が入力され、マイコン41が洗い運転及び脱水運転の全ての期間において3相パルス幅変調方式で制御を行うようにしてもよい。なお、インバータ回路35のスイッチング手段の温度上昇率や検出電流が大きい場合などは、モータ印加電圧を小さめに補正し、運転時間を延長することでスイッチング手段の温度上昇を防ぐようにするとよい。これにより、ユーザが騒音が最小となる運転モードを選択することができる。
【0092】
また、上述した本発明に係るインバータ洗濯機において、操作部9に「省電力モード」キーを設け、「省電力モード」キーが押圧されると主制御部14を介してマイコン41に省電力運転命令が入力され、マイコン41が洗い運転及び脱水運転の全ての期間において2相パルス幅変調方式で制御を行うようにしてもよい。これにより、ユーザが消費電力が最小となる運転モードを選択することができる。
【0093】
なお、上述した実施形態では回転槽、攪拌体をダイレクトドライブして制御するインバータ洗濯機について説明したが、本発明はベルト、プーリー、及びギアを用いて回転槽、攪拌体をドライブして制御するインバータ洗濯機にも適用することができる。すなわち、本発明は、駆動機構によって限定されない。ただし、ダイレクトドライブ方式の方が、インバータ洗濯機全体としてより静音・低振動化を図ることができる。
【0094】
また、本実施形態では洗濯用回転体が回転槽と攪拌体とからなる構成のインバータ洗濯機について説明したが、洗濯用回転体が回転槽のみからなる構成のインバータ洗濯機、いわゆるパルセータレス構造のインバータ洗濯機にも本発明を適用することができる。また、本発明はドラム式洗濯機など他の構造のインバータ洗濯機にも適用することができる。
【0095】
また、本実施形態ではブラシレスモータに直流モータを用いたが、誘導モータを用いても同様の効果を得ることができる。また、上述した実施形態では図8に示すように各相において最小電圧のときに対応するインバータ回路のパワートランジスタがスイッチング動作を行わないようにしたが、最大電圧のときに対応するインバータ回路のパワートランジスタがスイッチング動作を行わないようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】
本発明によると、制御手段が、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、静音化および省電力化をともに図ることができる。また、2相パルス幅変調方式で制御することによってインバータ手段が具備するスイッチング手段のスイッチング損失を低減できるので、スイッチング手段の温度上昇を抑えることができる。これにより、放熱板の小型化が可能になり、低コスト化を図ることができる。さらに、休止時間の大きいスイッチング手段を用いても3相パルス幅変調方式で制御することによって静音化を図ることができるので、休止時間の大きいスイッチング手段を用いて低コスト化を図ることができる。
【0097】
また、本発明によると、制御手段が、3相ブラシレスモータの回転数を検出する手段を備え、脱水運転及び/若しくは洗い運転において3相ブラシレスモータの回転数に応じて又は脱水運転においてインバータ手段に出力するPWM信号1周期のオンデューティ最大値に応じて、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、3相ブラシレスモータが低回転のときに3相パルス幅変調方式を用いることができる。これにより、休止時間が大きいスイッチング手段を使用しても休止時間によるモータ電流の波形歪みを小さくすることができ、コストを増大させることなく静音化を図ることができる。また、3相ブラシレスモータが高回転のときに2相パルス幅変調方式を用いてスイッチング損失を小さくすることができる。これにより、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。
【0098】
また、本発明によると、制御手段が、脱水運転において休止時間とインバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティとの比率に応じて、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下であるときは、3相パルス制御方式を用いて制御を行うことができる。これにより、モータ電流の波形歪みによる騒音を抑えることができる。また、PWM信号1周期の所定期間以上においてPWM信号1パルスのオン時間が休止時間以下でないときは、2相パルス制御方式を用いて制御を行うことができる。これにより、省電力化を図ることができる。
【0099】
また、本発明によると、制御手段が、衣類の量を検出する手段を備えるとともに、洗い運転において衣類の量に応じて、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、衣類の量が少ないときは低騒音、衣類の量が多いときは低損失といった運転が可能となる。したがって、静音化および省電力化をともに図ることができる。
【0100】
また、本発明によると、制御手段が、スイッチング手段の温度を検出する手段を備えるとともに、洗い運転においてスイッチング手段の温度上昇率を算出し、前記温度上昇率に応じて、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、過負荷のときは2相パルス幅変調方式を用いてスイッチング損失を小さくすることができる。これにより、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。また、過負荷以外のときは3相パルス幅変調方式を用いて静音化を図ることができる。
【0101】
また、本発明によると、3相ブラシレスモータの電流を検出するモータ電流検出手段又はインバータ手段の入力電流を検出する直流母線電流検出手段を備え、制御手段が、洗い運転においてモータ電流検出手段又は直流母線電流検出手段の出力信号に応じて、3相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式でインバータ手段を制御するモードと、を切り替えるので、過負荷のときは2相パルス幅変調方式を用いてスイッチング損失を小さくすることができる。これにより、省電力化を図ることができるとともに温度上昇を抑えることができる。また、過負荷以外のときは3相パルス幅変調方式を用いて静音化を図ることができる。
【0102】
また、本発明によると、交流電源から供給される交流電圧を整流する整流手段と、整流回路から送出される整流電圧を平滑化してインバータ手段に供給する複数の平滑手段と、整流手段及び平滑手段を全波整流回路として動作させる第1状態と整流手段及び平滑手段を倍電圧整流回路として動作させる第2状態のいずれかを制御手段からの命令に応じて選択する選択手段と、を備えるとともに、インバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティ最大値が50%以下のときは、第1の状態になるように制御手段が前記選択手段を制御するので、軽負荷状態でPWM信号1周期のオンデューティ最大値が50%以上にならない場合は、倍電圧回路から全波整流回路に切り換え、PWM信号のオンデューティ値を2倍に補正することができる。すなわち、PWM信号のオンデューティ値の最大値が小さくならないようにして、2相パルス幅変調方式を用いてもモータ電流波形の歪みが大きくならないようにすることができる。これにより、2相パルス幅変調方式を用いて省電力化を図りながら、更に静音化を図ることができる。
【0103】
また、本発明によると、静音運転を実行するか否かを切り替える第1の切替手段を備え、第1の切替手段により静音運転を実行する場合、制御手段が常に3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するので、ユーザが騒音が最小となる運転モードを選択することができる。
【0104】
また、本発明によると、省電力運転を実行するか否かを切り替える第2の切替手段を備え、第2の切替手段により省電力運転を実行する場合、制御手段が常に2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するので、ユーザが消費電力が最小となる運転モードを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るインバータ洗濯機全体の内部構成の概略図である。
【図2】 図1のインバータ洗濯機の回路ブロック図である。
【図3】 図1のインバータ洗濯機が備える副制御部の第1の構成を示す図である。
【図4】 副制御部の第2の構成を示す図である。
【図5】 副制御部の第3の構成を示す図である。
【図6】 副制御部の第4の構成を示す図である。
【図7】 副制御部の第5の構成を示す図である。
【図8】 3相パルス変調方式及び2相パルス変調方式の原理を示す図である。
【図9】 3相パルス変調方式による制御を行ったときの各部の電圧波形図である。
【図10】 2相パルス変調方式による制御を行ったときの各部の電圧波形図である。
【図11】 図3の副制御部が備えるマイコンの脱水運転における動作を示すフローチャート図である。
【図12】 図3の副制御部が備えるマイコンの洗い運転における動作を示すフローチャート図である。
【図13】 図4の副制御部が備えるマイコンの洗い運転における動作を示すフローチャート図である。
【図14】 図5又は図6の副制御部が備えるマイコンの洗い運転における動作を示すフローチャート図である。
【図15】 図7の副制御部が備えるマイコンの動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 インバータ洗濯機
2 回転槽
5 攪拌体
7 3相ブラシレスモータ
31 整流回路
32a、32b コンデンサ
35 インバータ回路
36a〜36c、37a〜37c パワートランジスタ
41 マイクロコンピュータ
44 サーミスタ
45 モータ電流検出手段
46 直流母線電流検出手段
47 リレー

Claims (11)

  1. 洗濯用回転体と、前記洗濯用回転体を駆動する3相ブラシレスモータと、前記3相ブラシレスモータのロータ回転位置を検出する位置検出手段と、3相のスイッチング手段を具備し前記3相ブラシレスモータを駆動するインバータ手段と、前記位置検出手段の出力信号に基づいて前記インバータ手段を制御する制御手段と、を備えたインバータ洗濯機において、
    前記制御手段が、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替え
    前記3相パルス幅変調方式では、前記3相のスイッチング手段全てがスイッチングを行い、前記インバータ手段の出力線間電圧全てが正弦波状となり、
    前記2相パルス幅変調方式では、前記3相のスイッチング手段のうち2相のスイッチング手段がスイッチングを行い残りの1相のスイッチングを行わず、前記インバータ手段の出力線間電圧全てが正弦波状となることを特徴とするインバータ洗濯機。
  2. 前記制御手段が、前記3相ブラシレスモータの回転数を検出する手段を備え、脱水運転及び/又は洗い運転において前記回転数に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  3. 前記制御手段が、脱水運転において前記インバータ手段に出力するPWM信号1周期のオンデューティ最大値に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  4. 前記制御手段が、脱水運転において前記スイッチング手段をすべてOFF状態にする休止時間と前記インバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティとの比率に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  5. 前記制御手段が、衣類の量を検出する手段を備えるとともに、洗い運転において前記衣類の量に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  6. 前記制御手段が、前記スイッチング手段の温度を検出する手段を備えるとともに、洗い運転において前記スイッチング手段の温度上昇率を算出し、前記温度上昇率に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  7. 前記3相ブラシレスモータの電流を検出するモータ電流検出手段を備え、
    前記制御手段が、洗い運転において前記モータ電流検出手段の出力信号に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  8. 前記インバータ手段の入力電流を検出する直流母線電流検出手段を備え、
    前記制御手段が、洗い運転において前記直流母線電流検出手段の出力信号に応じて、3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御するモードと、を切り替える請求項1に記載のインバータ洗濯機。
  9. 交流電源から供給される交流電圧を整流する整流手段と、
    前記整流回路から送出される整流電圧を平滑化して前記インバータ手段に供給する複数の平滑手段と、
    前記整流手段及び前記平滑手段を全波整流回路として動作させる第1状態と前記整流手段及び前記平滑手段を倍電圧整流回路として動作させる第2状態のいずれかを前記制御手段からの命令に応じて選択する選択手段と、
    を備えるとともに、
    前記インバータ手段に出力するPWM信号のオンデューティ最大値が50%以下のときは、前記第1の状態になるように前記制御手段が前記選択手段を制御する請求項1〜8のいずれかに記載のインバータ洗濯機。
  10. 静音運転を実行するか否かを切り替える第1の切替手段を備え、前記第1の切替手段により前記静音運転を実行する場合、前記制御手段が常に3相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御する請求項1〜9のいずれかに記載のインバータ洗濯機。
  11. 省電力運転を実行するか否かを切り替える第2の切替手段を備え、前記第2の切替手段により前記省電力運転を実行する場合、前記制御手段が常に2相パルス幅変調方式で前記インバータ手段を制御する請求項1〜10のいずれかに記載のインバータ洗濯機。
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