JP2000014961A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

Info

Publication number
JP2000014961A
JP2000014961A JP10191189A JP19118998A JP2000014961A JP 2000014961 A JP2000014961 A JP 2000014961A JP 10191189 A JP10191189 A JP 10191189A JP 19118998 A JP19118998 A JP 19118998A JP 2000014961 A JP2000014961 A JP 2000014961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
washing
rotation speed
dewatering tub
dehydration
laundry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10191189A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Matsui
正一 松井
Sunao Asami
直 朝見
Noriko Kasatani
紀子 笠谷
Hisashi Hagiwara
久 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP10191189A priority Critical patent/JP2000014961A/ja
Publication of JP2000014961A publication Critical patent/JP2000014961A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯兼脱水槽を回転駆動したときの洗濯物の
アンバランス度合いを判定するようにした洗濯機におい
て、洗濯兼脱水槽の回転数変動度合いを検出するとき
に、モータの回転トルクが小さい状態で検出して、洗濯
兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス状態を正確に検知で
きるようにする。 【解決手段】 水受け槽1内に洗濯兼脱水槽2を回転自
在に配設し、洗濯兼脱水槽2内に攪拌翼3を回転自在に
配設し、洗濯兼脱水槽2または撹拌翼3をモータ7によ
り駆動し、制御手段によりモータ7などの動作を制御す
る。制御手段は、洗濯兼脱水槽2を駆動する脱水行程
で、脱水定常回転数より低い第1の回転数に立ち上げた
後それより低い第2の回転数まで減速し、略第2の回転
数で回転中に検知される回転数の変動量により洗濯兼脱
水槽2内の洗濯物のアンバランス量を判定した後脱水定
常回転数まで上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯兼脱水槽を回
転駆動したときの洗濯物のアンバランス度合いを判定す
るようにした洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洗濯機は、外枠内に水受け槽を複
数の吊り棒で吊り下げ、この水受け槽内に洗いおよび脱
水兼用の洗濯兼脱水槽を回転自在に設けるとともに、こ
の洗濯兼脱水槽の内部に撹拌翼を回転自在に設け、これ
ら撹拌翼および洗濯兼脱水槽をモータにより回転駆動す
るように構成しており、洗い時には撹拌翼を低速回転で
正転反転させ、脱水時には洗濯兼脱水槽を高速回転で一
方向に回転させるようにしている。
【0003】そして、特開平9ー10469号公報に開
示されているように、モータあるいは洗濯兼脱水槽の回
転数を検出するための回転数検出手段を設け、この回転
数検出手段で検出された洗濯兼脱水槽の回転数の変動度
合いにより、洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス状
態を判定する洗濯機が提案されている。
【0004】すなわち、特開平9ー10469号公報に
示されている洗濯機は、洗濯兼脱水槽を回転させる脱水
の回転立ち上がり時に、おもに洗濯兼脱水槽などの振動
共振回転数領域における回転数変動度合いを検出するこ
とにより、洗濯物のアンバランス状態を判定するように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の洗濯
機では、洗濯兼脱水槽の回転を加速しているときの回転
数の変動度合いを検出するようにしているため、モータ
の回転トルクが大きく、洗濯物のアンバランスによる洗
濯兼脱水槽の回転数変動を打ち消すように働いて、アン
バランス状態の判定精度を悪くするという問題を有して
いた。
【0006】また、振動共振領域における回転数変動度
合いを検出するためには、このときの水受け槽などの振
動が大きくなりすぎないようにするために、速やかに洗
濯兼脱水槽の回転数を立ち上げなければならず、モータ
に大きいトルクが必要となり、さらにアンバランス状態
の判定精度が悪くなってしまうという問題を有してい
た。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、洗濯
兼脱水槽の回転数変動度合いを検出するときに、モータ
の回転トルクが小さい状態で検出して、洗濯兼脱水槽内
の洗濯物のアンバランス状態を正確に検知できるように
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、水受け槽内に洗濯兼脱水槽を回転自在に配
設し、洗濯兼脱水槽内に攪拌翼を回転自在に配設し、洗
濯兼脱水槽または撹拌翼をモータにより駆動し、制御手
段によりモータなどの動作を制御する。制御手段は、洗
濯兼脱水槽を駆動する脱水行程で、脱水定常回転数より
低い第1の回転数に立ち上げた後それより低い第2の回
転数まで減速し、略第2の回転数で回転中に検知される
回転数の変動量により洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバ
ランス量を判定した後脱水定常回転数まで上昇させるよ
うにしたものである。
【0009】これにより、洗濯物のアンバランス量を判
定するときの洗濯兼脱水槽の回転数は略第2の回転数で
一定であり、しかもそれ以前に第1の回転数に立ち上げ
ることにより洗濯物に含まれている洗濯水が適度に脱水
されるので、モータに必要なトルクは非常に小さく、洗
濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を正確に検知す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、水受け槽内に回転自在に配設した洗濯兼脱水槽と、
前記洗濯兼脱水槽内に回転自在に配設した攪拌翼と、前
記洗濯兼脱水槽または前記撹拌翼を駆動するモータと、
前記モータなどの動作を制御する制御手段とを備え、前
記制御手段は、前記洗濯兼脱水槽を駆動する脱水行程
で、脱水定常回転数より低い第1の回転数に立ち上げた
後それより低い第2の回転数まで減速し、略第2の回転
数で回転中に検知される回転数の変動量により前記洗濯
兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定した後脱水
定常回転数まで上昇させるようにしたものであり、洗濯
物のアンバランス量を判定するときの洗濯兼脱水槽の回
転数は略第2の回転数で一定であり、しかもそれ以前に
第1の回転数に立ち上げることにより洗濯物に含まれて
いる洗濯水が適度に脱水されるので、モータに必要なト
ルクは非常に小さく、洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバ
ランス量を正確に検知できる。また、一旦第1の回転数
に立ち上げることにより、洗濯物が洗濯兼脱水槽の内壁
に強固に張り付き、洗濯物が脱水定常回転での状態に近
づくので、洗濯物のアンバランス量をより正確に検知す
ることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、第1の回転数を洗濯
兼脱水槽などの振動共振点に対応した回転数より高く
し、第2の回転数を洗濯兼脱水槽などの振動共振点に対
応した回転数より低く設定したものであり、洗濯兼脱水
槽などの振動共振点に対応した回転数を速やかに通過す
ることにより異常振動を起こすことがなく、略第2の回
転数で回転中に洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス
量を正確に検知することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま
たは2に記載の発明において、制御手段は、第1の回転
数に立ち上げる前に第2の回転数より低い第3の回転数
を第1の所定時間維持するようにしたものであり、洗濯
物に含まれている洗濯水を予め軽く脱水して洗濯物全体
の重量を軽くできるので、第3の回転数から第1の回転
数に立ち上げるときに通過する洗濯兼脱水槽などの振動
共振点に対応した回転数での振動を小さくできる。
【0013】請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜
3に記載の発明において、直流電力を交流電力に変換す
るインバータ回路と、前記インバータ回路のパワースイ
ッチング手段を駆動する駆動回路と、モータのロータ位
置を検出する位置検出手段とを備え、制御手段は、前記
位置検出手段からのデータを入力して前記パワースイッ
チング手段をオンオフ制御するために前記駆動回路にP
WM信号を出力し、PWMデューティを可変制御してモ
ータの回転数を制御するようにしたものであり、第1の
回転数や第2の回転数、第3の回転数での回転数制御の
精度を向上することができ、しかも第3の回転数から第
1の回転数に急速に立ち上げられるので、洗濯兼脱水槽
などの振動共振点に対応した回転数での振動を小さくで
きる。
【0014】請求項5に記載の発明は、上記請求項4に
記載の発明において、制御手段は、略第2の回転数で回
転中、PWMデューティを所定値に固定したときに検知
される回転数の変動量により洗濯兼脱水槽内の洗濯物の
アンバランス量を判定するようにしたものであり、洗濯
兼脱水槽を回転駆動するモータのトルクをほぼ一定とす
ることができ、洗濯兼脱水槽の回転数を制御することに
よる回転数制御誤差に起因する回転数の変動量の影響を
受けることなく、洗濯物のアンバランスに起因する洗濯
兼脱水槽の回転数の変動量を正確に検知できる。
【0015】請求項6に記載の発明は、上記請求項5に
記載の発明において、制御手段は、略第2の回転数にな
るようPWMデューティを可変制御しているときにPW
Mデューティの所定値を演算により求めるようにしたも
のであり、洗濯物の量の違いや、電源周波数および電源
電圧の影響を受けることなく略第2の回転数を維持する
ことができ、略第2の回転数における回転数の変動量に
より洗濯物のアンバランス量を正確に判定することが可
能となる。
【0016】請求項7に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、洗濯兼脱水槽内の洗
濯物のアンバランス量を判定した結果により、脱水定常
回転数、脱水時間の少なくともいずれか一方を変えるよ
うにしたものであり、アンバランス量が大きいと判定し
たときには脱水定常回転数を低くすることにより定常回
転でのアンバランスに起因する振動や騒音を低減でき
る。またそのときには脱水時間を長くすることにより、
脱水定常回転数を低くしたことによる脱水性能の低下を
防止できる。
【0017】請求項8に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、運転コースなどを設定するための
入力設定手段を備え、制御手段は、前記入力設定手段の
特殊操作により洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス
量を判定する基準値を変更できるようにしたものであ
り、洗濯機本体の振動性能や騒音性能に応じて適切な判
定が可能となる。すなわち、洗濯機本体の振動性能や騒
音性能は、洗濯機を構成する部品自体のばらつきや組立
時のばらつきにより大きく影響を受けるが、予め洗濯機
本体の振動性能や騒音性能を把握しておき、この振動性
能や騒音性能に応じてアンバランス量を判定するための
基準値を変更することにより、所定の振動性能や騒音性
能を確保することができる。
【0018】請求項9に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、撹拌翼をモータで回
転駆動する撹拌行程後に行う第1の脱水時に洗濯兼脱水
槽内の洗濯物のアンバランス量を判定するようにしたも
のであり、撹拌行程で撹拌された洗濯物は洗濯兼脱水槽
内で絡んだ状態にあり、その後の脱水の立ち上げで洗濯
物が洗濯兼脱水槽内に均一な状態で張り付くとは限ら
ず、洗濯物のアンバランス量を判定した後で脱水定常回
転数まで上昇させることにより、所定の振動性能や騒音
性能を確保することができる。
【0019】請求項10に記載の発明は、水受け槽内に
回転自在に配設した洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽
内に回転自在に配設した攪拌翼と、前記洗濯兼脱水槽ま
たは前記撹拌翼を駆動するモータと、前記洗濯兼脱水槽
内に給水する給水手段と、前記モータなどの動作を制御
する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記洗濯兼脱
水槽を前記モータで回転駆動しながら前記給水手段で前
記洗濯兼脱水槽内に給水するシャワーすすぎ行程後に行
う第2の脱水時に、第1の回転数に立ち上げた後前記洗
濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定しないで
脱水定常回転数まで上昇させるようにしたものである。
これは、シャワーすすぎ行程では撹拌翼を回転させない
ので、洗濯物の状態は直前の脱水中の状態とほぼ同じで
あり、シャワーすすぎ行程後に行う脱水時にはアンバラ
ンス量を再度判定する必要はなく、所定の振動性能や騒
音性能を確保しつつ効率的な運転が可能となる。
【0020】請求項11に記載の発明は、上記請求項1
0に記載の発明において、制御手段は、第1の回転数に
立ち上げる前に第3の回転数を第1の所定時間より短い
第2の所定時間維持するようにしたものであり、洗濯物
に含まれている洗濯水を予め軽く脱水して洗濯物全体の
重量を軽くできるので、第3の回転数から第1の回転数
に立ち上げるときに通過する洗濯兼脱水槽などの振動共
振点に対応した回転数での振動を小さくできる。また、
シャワーすすぎ行程後に行う第2の脱水立ち上げ時に
は、撹拌行程後に行う第1の脱水立ち上げ時よりも洗濯
物に含まれる水は少ないので、第3の回転数を維持する
時間を短くでき、運転時間を短縮することができる。
【0021】請求項12に記載の発明は、上記請求項1
0に記載の発明において、制御手段は、第2の脱水での
脱水定常回転数を直前の第1の脱水でのアンバランス量
判定結果に基づき設定するようにしたものであり、第2
の脱水中の洗濯物の状態は第1の脱水中からはほとんど
変わらないので、洗濯物のアンバランス状態に応じて第
2の脱水での脱水定常回転数を設定することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0023】(実施例1)図1に示すように、水受け槽
1は、洗濯兼脱水槽2を内包し、洗濯兼脱水槽2の底部
に撹拌翼3を回転自在に設けている。そして水受け槽1
は、吊り棒4により洗濯機外枠5に吊り下げている。動
力切換機構6は、直流ブラシレスモータで構成したモー
タ7からの駆動力を洗濯時には減速して、例えば減速比
6対1で撹拌翼3に伝達し、脱水時には1対1で洗濯兼
脱水槽2に伝達する。すなわち、モータ7が600r/mi
nで回転したとすれば、洗濯時には撹拌翼3の回転数は
100r/min、脱水時には洗濯兼脱水槽2の回転数は6
00r/minで回転駆動されることになる。
【0024】カバー体8は、水受け槽1の上部に設けら
れた散水用の吐出部を形成するものであり、水位検知手
段9は水受け槽1の下部にある接続部(トリップ点)1
0の水圧を電気的な周波数に変換することにより、水位
を検知している。給水弁(給水手段)11は、洗濯兼脱
水槽2内に水を給水するものであり、排水弁12は水受
け槽1内の洗濯水を排水するものである。
【0025】制御装置13は、図2に示すように、動力
切換機構6、モータ7、給水弁11、排水弁12などの
動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を
逐次制御するマイクロコンピュータからなる制御手段1
4等から構成される。制御手段14は、運転コース等を
設定するための入力設定手段15からの情報を入力し
て、その情報を基に表示手段16で表示して使用者に知
らせるとともに、入力設定手段15により運転開始が設
定されると、水位検知手段9等からのデータを入力して
負荷駆動手段17を介して動力切換機構6や給水弁1
1、排水弁12の動作を制御して洗濯運転を行う。
【0026】このとき回転制御手段18は、位置検出手
段19からの情報に基づいて駆動回路20を介してイン
バータ回路21を制御することによりモータ7を回転制
御するようにしている。
【0027】モータ7は直流ブラシレスモータで、図示
していないが、3相巻線を有するステータと、リング上
に2極の永久磁石を配設しているロータとでら構成し、
ステータは3相巻線を構成する第1の巻線7a、第2の
巻線7b、第3の巻線7cをスロットを設けた鉄心に巻
き付けることで構成している。
【0028】インバータ回路21は、パワートランジス
タ(IGBT)と逆導通ダイオードの並列回路からなる
スイッチング素子(スイッチング手段)で構成してい
る。第1のスイッチング素子21aと第2のスイッチン
グ素子21bの直列回路と、第3のスイッチング素子2
1cと第4のスイッチング素子21dの直列回路と、第
5のスイッチング素子21eと第6のスイッチング素子
21fの直列回路で構成し、各スイッチング素子の直列
回路は並列接続している。
【0029】ここで、スイッチング素子の直列回路の両
端は入力端子で、直流電源を接続し、スイッチング素子
の直列回路を構成する2つのスイッチング素子の接続点
に、それぞれ出力端子を接続している。出力端子は、3
相巻線のU端子、V端子、W端子に接続し、スイッチン
グ素子の直列回路を構成する2つのスイッチング素子の
オン・オフの組合せにより、U端子、V端子、W端子を
それぞれ正電圧、零電圧、解放の3状態にする。
【0030】スイッチング素子のオン・オフは、ホール
ICからなる3つの位置検出手段19a、19b、19
cからの情報に基づいて回転制御手段18により制御さ
れる。位置検出手段19a、19b、19cは電気角で
120度の間隔でロータが有する永久磁石に対向するよ
うに、ステータに配設している。
【0031】図3に示すように、ロータが1回転する間
に、3つの位置検出手段19a、19b、19cは、そ
れぞれ図に示したようなタイミングでパルスを出力す
る。回転制御手段18は、図に示した矢印のタイミング
(3つの位置検出手段のいずれかの信号の状態が変わっ
たとき)を検知して、位置検出手段19a、19b、1
9cの信号を基に、スイッチング素子21a〜21fの
オン・オフ状態を変えていくことで、U端子、V端子、
W端子を正電圧、零電圧、解放の3状態にし、ステータ
の第1の巻線7a、第2の巻線7b、第3の巻線7cに
通電して磁界を作り、ロータを回転させる。
【0032】また、スイッチング素子21a、21c、
21eはそれぞれパルス幅変調(PWM)制御され、例
えば、繰り返し周波数10kHzでハイ、ローの通電比
(PWMデューティ)を制御することで、ロータの回転
数を制御するようにしてあり、回転制御手段18は、3
つの位置検出手段19a、19b、19cのいずれかの
信号の状態が変わるたびにその周期を検出し、その周期
よりロータの回転数を算出して、設定回転数になるよう
にスイッチング素子21a、21c、21eをPWM制
御する。
【0033】抵抗22は電流を検知するもので、抵抗2
2の両端電圧でインバータ21の入力電流値を検知す
る。商用電源23は、ダイオードブリッジ24、チョー
クコイル25、平滑用コンデンサ26からなる直流電源
変換装置を介して、インバータ21に接続している。記
憶手段27は不揮発性メモリーなどで構成し、洗濯運転
に必要な各種情報を記憶しており、制御手段14は電源
投入時に記憶手段27より記憶されている情報を読み込
むようにしている。ただし、これは一例であり、直流ブ
ラシレスモータ7の構成、インバータ21の構成等は、
これに限定されるものではない。
【0034】回転制御手段18は、図4に示すように、
位置検出手段19からの信号を入力してモータ7の回転
数を検知する回転数検知手段18aと、モータ7の回転
数を設定する回転数設定手段18bと、回転数設定手段
18bと回転数検知手段18aで検知された回転数とを
比較する回転数比較手段18cと、回転数の変化量を検
知する回転数変化量検知手段18dと、回転数比較手段
18cと回転数変化量検知手段18dからの入力に基づ
き、モータ7の回転数を設定回転数に近づけるためにス
イッチング素子21a、21c、21eのPWMデュー
ティの操作量を決定する操作量決定手段18eと、操作
量決定手段18eにより操作された後のスイッチング素
子21a、21c、21eのPWMデューティを設定し
駆動回路20に出力する通電比設定手段18fと、モー
タ7の起動からの経過時間に応じて徐々に増加したスイ
ッチング素子21a、21c、21eのPWMデューテ
ィを記憶し駆動回路20に出力する通電比記憶手段18
gとで構成している。
【0035】回転制御手段18では、モータ7の起動時
に、3つの位置検出手段19a、19b、19cのいず
れかの信号の状態が変わる回数が3回まで、すなわちモ
ータ7が1/2回転するまでは、通電比記憶手段18g
の出力信号で、それ以後は通電比設定手段18fの出力
信号で駆動回路20を駆動することにより、スイッチン
グ素子21a、21c、21eのPWMデューティを制
御するようにしている。
【0036】図5は、洗濯時のモータ7の回転の様子を
示しており、モータ7が600r/minになるように、す
なわち撹拌翼3が100r/minになるように1.6秒オン
1秒オフで、正転反転を繰り返すようにしている。
【0037】上記構成において図6を参照しながら説明
する。制御手段14は動力切換機構6によりモータ7の
駆動力が洗濯兼脱水槽2に伝わるようにして脱水を行
う。このとき、図6で示すように、洗濯兼脱水槽2の回
転数を制御する。すなわち、時刻t1で第3の回転数N3
(例えば165r/min)に立ち上げた後、時刻t2までの
期間T1(第1の所定時間で例えば30秒)だけ第3の
回転数N3を維持する。
【0038】そして、時刻t3で第1の回転数N1(例え
ば300r/min)に上昇させた後、時刻t4で第2の回転
数N2まで減速する。時刻t4から時刻t5までの期間T2
(アンバランス判定期間で例えば20秒)において、洗
濯兼脱水槽2内の洗濯物のアンバランス状態を判定した
後に、時刻t6で脱水定常回転数Ncまで上昇させる。
【0039】脱水定常回転数Ncは洗濯物のアンバラン
ス状態により、800r/minと900r/minの2種類設定
可能としている。また第1の回転数N1、第2の回転数
N2、第3の回転数N3を洗濯兼脱水槽2などの共振回転
数領域をはずすようにしたことにより、異常振動が起こ
らないようにすることができる。
【0040】図7はアンバランス判定期間T2の詳細を
示すもので、aは洗濯兼脱水槽2の設定回転数、bは実
際の回転数である。アンバランス判定期間T2の前半T2
aは第2の回転数N2になるようにPWMデューティを可
変制御する期間であり、後半T2bは第2の回転数N2を
維持できるようなPWMデューティを一定値として、そ
のときの回転数の変動量で洗濯物のアンバランス状態を
判定する。
【0041】このアンバランス判定期間T2での動作を
図8を参照しながら説明する。制御手段14は、ステッ
プ50で洗濯兼脱水槽2の設定回転数を第2の回転数N
2に設定した後、ステップ51でタイマー1をクリアー
する。ステップ52からステップ55までで、タイマー
1でカウントされる時間がT2aに達するまで、洗濯兼脱
水槽2の回転数が第2の回転数N2になるようPWMデ
ューティを可変してフィードバック制御しながら、PW
Mデューティの最小値Pminと最大値Pmaxを検出する。
回転数のフィードバック制御については後述する。
【0042】ステップ56では、第2の回転数N2を維
持できるようなPWMデューティの一定値として、Pmi
nとPmaxの中間値Paを演算により求め、ステップ57
でPWMデューティをPa一定とすることにより、洗濯
兼脱水槽2がほぼ一定のトルクで第2の回転数N2で回
転するようにする。そしてステップ58でタイマー1を
再びクリアーする。ステップ59からステップ64まで
で、タイマー1でカウントされる時間がT2bに達するま
で以下のような処理を行う。
【0043】位置検出手段19a、19b、19cのい
ずれかの信号の状態が変わるまでの時間、すなわちモー
タ7が1/6回転する毎にこの回転周期を検知し、この
回転周期を回転数データに変換してNとする。そして回
転数データNの最大値と最小値を検出してこの回転数を
NmaxおよびNminとする。そしてステップ65で、最大
回転数Nmaxと最小回転数Nminの差により洗濯物のアン
バランス状態を判定する。
【0044】そして、この洗濯物のアンバランス状態の
判定結果により、下記の(表1)に示すように、脱水定
常回転数Ncおよび脱水定常時間Tsを変えるようにし
たことにより、脱水性能を低下させることなく振動性能
を向上する。
【0045】
【表1】
【0046】図9は、モータ7の回転数フィードバック
制御サブルーチンのフローチャートであり、ステップ7
0で、位置検出手段19a、19b、19cのいずれか
の信号の状態が変わるまでの時間、すなわちモータ7の
回転周期を検知し、ステップ71で回転周期データを回
転数データに変換する。そしてステップ72で回転数の
変化量ΔNを算出し、ステップ73で設定回転数Nsと
現在の回転数Naiとの偏差Neを計算する。
【0047】ステップ74で、変化量ΔNと偏差Neに
基づき、スイッチング素子21a、21c、21eのP
WMデューティの操作量ΔDxを決定する。そしてステ
ップ75で、モータ5の回転数が設定回転数になるよう
に、現在出力中のスイッチング素子21a、21c、2
1eのPWMデューティをΔDxだけ操作するよう駆動
回路20を駆動する。
【0048】このように本発明によれば、PWMデュー
ティを一定に保った状態で、すなわち、洗濯兼脱水槽2
にほぼ一定のトルクが与えられている状態において、回
転数の変動量を検知することにより洗濯物のアンバラン
ス状態を判定するようにしたので、回転数制御の誤差要
因を除くことができ、純粋に洗濯物のアンバランスに起
因する回転数の変動量を検出することが可能となり、洗
濯物のアンバランス量を正確に検知できる。
【0049】そしてアンバランス量の大きさに応じて脱
水定常回転数や脱水時間を変えるので、脱水性能を低下
させることなく、低振動、低騒音を実現できる。
【0050】また、第1の回転数に立ち上げる前に第3
の回転数を所定時間維持するようにし、第1の回転数を
洗濯兼脱水槽2などの振動共振点に対応した回転数より
高くし、第2の回転数および第3の回転数を洗濯兼脱水
槽2などの振動共振点に対応した回転数より低く設定す
ることにより、洗濯物に含まれている洗濯水を予め軽く
脱水して洗濯物全体の重量を軽くでき、しかも、洗濯兼
脱水槽2などの振動共振点に対応した回転数を速やかに
通過することにより、洗濯兼脱水槽2などの振動共振点
に対応した回転数を通過するときの振動を小さくでき
る。
【0051】(実施例2)図2に示す入力設定手段15
は、図10に示すように構成しており、水位、洗い時
間、すすぎ回数、脱水時間をそれぞれ個別に設定する水
位スイッチ15a、洗いスイッチ15b、すすぎスイッ
チ15c、脱水スイッチ15dと、洗濯行程での異なる
洗い時間、すすぎ回数、脱水時間を有する「標準コー
ス」、「弱洗いコース」、「ゴシゴシコース」などを設
定するコース設定スイッチ15eと、動作のスタート・
一時停止を入力するスタート・一時停止スイッチ15f
と、電源スイッチ15gとで構成している。
【0052】表示手段16は、水位スイッチ15a、洗
いスイッチ15b、すすぎスイッチ15c、脱水スイッ
チ15dにより個別に設定された水位、洗い時間、すす
ぎ回数、脱水時間を表示する水位表示部16a、洗い時
間表示部16b、すすぎ回数表示部16c、脱水時間表
示部16dと、運転終了までの残時間を表示する残時間
表示部16eと、コース設定スイッチ15eにより設定
されたコースを表示するコース表示部16fとで構成し
ている。
【0053】そこで制御手段14は、電源スイッチ15
gが押されたときに、水位スイッチ15aと洗いスイッ
チ15bが同時に押されているかどうかを判定するよう
にし、同時に押されていれば、アンバランス量を判定す
るための基準値を(表2)に示すように補正するように
している。
【0054】
【表2】
【0055】上記内容を簡単に説明すると、基準値の補
正無しの場合は、回転数変動量が5r/min以上かどうか
で脱水定常回転数を800r/minと900r/minとに振り
分けるが、補正有りの場合は、回転数変動量が3r/min
以上かどうかで脱水定常回転数を振り分けるようにする
ことにより、アンバランス量が小さくならないと脱水定
常回転数が900r/minにならないようになり、振動性
能を向上できる。
【0056】しかも、基準値の補正を記憶手段27で記
憶するようにして、以後の運転では補正された基準値で
洗濯物のアンバランス量を判定するようにしている。
【0057】なお、本実施例では、基準値の補正をする
かしないかの2通りの設定方法の一例であるが、これは
各種入力スイッチと各種表示部をうまく組み合わせるこ
とにより、基準値を複数レベルに補正できるようにすれ
ば、より一層の効果がある。
【0058】(実施例3)図1および図2の構成におい
て、図11の動作シーケンス図を参照して説明する。
【0059】洗濯兼脱水槽2内に予め洗濯物と洗剤が投
入された状態で、制御手段14は、給水弁11をオンす
ることにより水受け槽1内に給水し、水位検知手段9で
所定水位が検知されれば給水弁11をオフする。そして
動力切換機構6により、モータ7からの駆動力を減速比
6対1で撹拌翼3に伝達するようにして、所定の時限、
例えば1.6秒オン1秒オフで正反転を繰り返すことに
より洗濯物を撹拌して洗い運転を行う。このときの撹拌
翼3は100r/minに制御されるものとする。所定時間
の洗い運転を終了すれば排水弁12をオンして洗濯液を
機外に排出することにより洗い行程を終了する。
【0060】次にすすぎ行程を行うが、動力切換機構6
により、モータ7からの駆動力を洗濯兼脱水槽2に伝
え、排水弁12をオンしながら洗濯兼脱水槽2を高速回
転させる中間脱水と、さらに排水弁12を継続してオン
させて給水弁11をオンさせながら洗濯兼脱水槽2を低
速回転(例えば30r/min)させるシャワーすすぎと、
排水弁12のみをオンさせる排水を行う。
【0061】この3つの動作を継続して2回繰り返した
後に、中間脱水を行い、そして水位検知手段9で所定水
位が検知されるまで給水弁11をオンし、動力切換機構
6によりモータ7からの駆動力を撹拌翼3に伝達し、所
定時間洗濯物を撹拌することによってすすぎを行い、排
水弁12をオンしてすすぎ液を機外に排出することによ
りすすぎ行程を終了する。
【0062】そして最後に、駆動力を洗濯兼脱水槽2に
伝え、排水弁12をオンしながら洗濯兼脱水槽2を高速
回転させる脱水行程を行う。
【0063】上記内容が洗濯運転の一般的な動作シーケ
ンスであり、1回の洗濯運転の中で洗濯兼脱水槽2を高
速回転させるのは、中間脱水1〜3および最終脱水の4
回であるが、中間脱水1と最終脱水においては、その前
行程で洗濯物が洗濯兼脱水槽2内で十分に撹拌され、脱
水立ち上げ時の洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の状態は不定
であるので、洗濯物のアンバランスを判定した後に定常
回転数まで立ち上げる第1の脱水(図中では※1印)を
行うようにして、所定の振動性能や騒音性能を確保する
ようにしている。
【0064】一方、中間脱水2と中間脱水3では、その
前行程は洗濯物を撹拌しないシャワーすすぎであり、脱
水立ち上げ時の洗濯兼脱水槽2内の洗濯物の状態は基本
的に中間脱水1の状態と同じであるので、洗濯物のアン
バランスを判定しないで定常回転数まで立ち上げる第2
の脱水(図中では※2印)のを行うようにして、運転時
間を短縮できるようにしている。
【0065】さらに、中間脱水2と中間脱水3において
は、アンバランス状態を判定しないが、中間脱水1の立
ち上げ時に判定したアンバランス判定結果に基づいて、
脱水定常回転数を設定するようにしているため、所定の
振動性能や騒音性能を確保できる。
【0066】図12は第2の脱水立ち上げ動作の一例で
あり、時刻t1で第3の回転数N3(例えば165r/mi
n)に立ち上げた後、時刻t2'までの期間T1'(第2の
所定時間で例えば20秒)だけ第3の回転数N3を維持
する。そして洗濯物のアンバランス状態を判定しない
で、時刻t6'で脱水定常回転数Ncまで上昇させるよう
にしている。
【0067】脱水定常回転数Ncは中間脱水1の立ち上
げ時に判定された洗濯物のアンバランス状態により、8
00r/minと900r/minの2種類設定可能としている。
ここで期間T1'は、シャワーすすぎ後に行っているの
で、撹拌後に行う第1の脱水立ち上げ時よりも洗濯物に
含まれる水は少ないので、この第3の回転数を維持する
時間を短くでき、運転時間を短縮することができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、制御手段は、洗濯兼脱水槽を駆動する脱
水行程で、脱水定常回転数より低い第1の回転数に立ち
上げた後それより低い第2の回転数まで減速し、略第2
の回転数で回転中に検知される回転数の変動量により洗
濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定した後脱
水定常回転数まで上昇させるようにしたから、洗濯物の
アンバランス量を判定するときの洗濯兼脱水槽の回転数
は略第2の回転数で一定であり、しかもそれ以前に第1
の回転数に立ち上げることにより洗濯物に含まれている
洗濯水が適度に脱水されるので、モータに必要なトルク
は非常に小さく、洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバラン
ス量を正確に検知できる。また、一旦第1の回転数に立
ち上げることにより、洗濯物が洗濯兼脱水槽の内壁に強
固に張り付き、洗濯物が脱水定常回転での状態に近づく
ので、洗濯物のアンバランス量をより正確に検知するこ
とができる。
【0069】また、請求項2に記載の発明によれば、制
御手段は、第1の回転数を洗濯兼脱水槽などの振動共振
点に対応した回転数より高くし、第2の回転数を洗濯兼
脱水槽などの振動共振点に対応した回転数より低く設定
したから、洗濯兼脱水槽などの振動共振点に対応した回
転数を速やかに通過することにより異常振動を起こすこ
とがなく、略第2の回転数で回転中に洗濯兼脱水槽内の
洗濯物のアンバランス量を正確に検知することができ
る。
【0070】また、請求項3に記載の発明によれば、制
御手段は、第1の回転数に立ち上げる前に第2の回転数
より低い第3の回転数を第1の所定時間維持するように
したから、洗濯物に含まれている洗濯水を予め軽く脱水
して洗濯物全体の重量を軽くできるので、第3の回転数
から第1の回転数に立ち上げるときに通過する洗濯兼脱
水槽などの振動共振点に対応した回転数での振動を小さ
くできる。
【0071】また、請求項4に記載の発明によれば、直
流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記イ
ンバータ回路のパワースイッチング手段を駆動する駆動
回路と、モータのロータ位置を検出する位置検出手段と
を備え、制御手段は、前記位置検出手段からのデータを
入力して前記パワースイッチング手段をオンオフ制御す
るために前記駆動回路にPWM信号を出力し、PWMデ
ューティを可変制御してモータの回転数を制御するよう
にしたから、第1の回転数や第2の回転数、第3の回転
数での回転数制御の精度を向上することができ、しかも
第3の回転数から第1の回転数に急速に立ち上げられる
ので、洗濯兼脱水槽などの振動共振点に対応した回転数
での振動を小さくできる。
【0072】また、請求項5に記載の発明によれば、制
御手段は、略第2の回転数で回転中、PWMデューティ
を所定値に固定したときに検知される回転数の変動量に
より洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定す
るようにしたから、洗濯兼脱水槽を回転駆動するモータ
のトルクをほぼ一定とすることができ、洗濯兼脱水槽の
回転数を制御することによる回転数制御誤差に起因する
回転数の変動量の影響を受けることなく、洗濯物のアン
バランスに起因する洗濯兼脱水槽の回転数の変動量を正
確に検知できる。
【0073】また、請求項6に記載の発明によれば、制
御手段は、略第2の回転数になるようPWMデューティ
を可変制御しているときにPWMデューティの所定値を
演算により求めるようにしたから、洗濯物の量の違い
や、電源周波数および電源電圧の影響を受けることなく
略第2の回転数を維持することができ、略第2の回転数
における回転数の変動量により洗濯物のアンバランス量
を正確に判定することが可能となる。
【0074】また、請求項7に記載の発明によれば、制
御手段は、洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を
判定した結果により、脱水定常回転数、脱水時間の少な
くともいずれか一方を変えるようにしたから、アンバラ
ンス量が大きいと判定したときには脱水定常回転数を低
くすることにより定常回転でのアンバランスに起因する
振動や騒音を低減できる。またそのときには脱水時間を
長くすることにより、脱水定常回転数を低くしたことに
よる脱水性能の低下を防止できる。
【0075】また、請求項8に記載の発明によれば、運
転コースなどを設定するための入力設定手段を備え、制
御手段は、前記入力設定手段の特殊操作により洗濯兼脱
水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定する基準値を変
更できるようにしたから、洗濯機本体の振動性能や騒音
性能に応じて適切な判定が可能となる。すなわち、洗濯
機本体の振動性能や騒音性能は、洗濯機を構成する部品
自体のばらつきや組立時のばらつきにより大きく影響を
受けるが、予め洗濯機本体の振動性能や騒音性能を把握
しておき、この振動性能や騒音性能に応じてアンバラン
ス量を判定するための基準値を変更することにより、所
定の振動性能や騒音性能を確保することができる。
【0076】また、請求項9に記載の発明によれば、制
御手段は、撹拌翼をモータで回転駆動する撹拌行程後に
行う第1の脱水時に洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバラ
ンス量を判定するようにしたから、撹拌行程で撹拌され
た洗濯物は洗濯兼脱水槽内で絡んだ状態にあり、その後
の脱水の立ち上げで洗濯物が洗濯兼脱水槽内に均一な状
態で張り付くとは限らず、洗濯物のアンバランス量を判
定した後で脱水定常回転数まで上昇させることにより、
所定の振動性能や騒音性能を確保することができる。
【0077】また、請求項10に記載の発明によれば、
制御手段は、洗濯兼脱水槽をモータで回転駆動しながら
給水手段で洗濯兼脱水槽内に給水するシャワーすすぎ行
程後に行う第2の脱水時に、第1の回転数に立ち上げた
後洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定しな
いで脱水定常回転数まで上昇させるようにしたから、所
定の振動性能や騒音性能を確保しつつ効率的な運転が可
能となる。
【0078】また、請求項11に記載の発明によれば、
制御手段は、第1の回転数に立ち上げる前に第3の回転
数を第1の所定時間より短い第2の所定時間維持するよ
うにしたから、洗濯物に含まれている洗濯水を予め軽く
脱水して洗濯物全体の重量を軽くできるので、第3の回
転数から第1の回転数に立ち上げるときに通過する洗濯
兼脱水槽などの振動共振点に対応した回転数での振動を
小さくできる。また、シャワーすすぎ行程後に行う第2
の脱水立ち上げ時には、撹拌行程後に行う第1の脱水立
ち上げ時よりも洗濯物に含まれる水は少ないので、第3
の回転数を維持する時間を短くでき、運転時間を短縮す
ることができる。
【0079】また、請求項12に記載の発明によれば、
制御手段は、第2の脱水での脱水定常回転数を直前の第
1の脱水でのアンバランス量判定結果に基づき設定する
ようにしたから、第2の脱水中の洗濯物の状態は第1の
脱水中からはほとんど変わらないので、洗濯物のアンバ
ランス状態に応じて第2の脱水での脱水定常回転数を設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の洗濯機の縦断面図
【図2】同洗濯機の一部ブロック化した回路図
【図3】同洗濯機のインバータ回路の動作を示すタイミ
ングチャート
【図4】同洗濯機の回転制御手段のブロック図
【図5】同洗濯機の洗濯時のモータの回転状態を示すタ
イミングチャート
【図6】同洗濯機の脱水立ち上げ時の動作タイミングチ
ャート
【図7】同洗濯機のアンバランス量判定時の動作タイミ
ングチャート
【図8】同洗濯機のアンバランス量判定時のフローチャ
ート
【図9】同洗濯機のモータ回転数フィードバック制御サ
ブルーチンのフロチャート
【図10】本発明の第2の実施例の洗濯機の操作パネル
の正面図
【図11】本発明の第3の実施例の洗濯機のシーケンス
説明図
【図12】同洗濯機の脱水立ち上げ時の動作タイミング
チャート
【符号の説明】
1 水受け槽 2 洗濯兼脱水槽 3 攪拌翼 7 モータ 14 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠谷 紀子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 萩原 久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA06 AA08 BA03 BA04 BA16 CA05 CA16 CB06 EA12 HB10 HC06 JC12 KA34 LA14 LB02 LB05 LB17 LB35 LC02 LC06 LC08 LC15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水受け槽内に回転自在に配設した洗濯兼
    脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽内に回転自在に配設した攪
    拌翼と、前記洗濯兼脱水槽または前記撹拌翼を駆動する
    モータと、前記モータなどの動作を制御する制御手段と
    を備え、前記制御手段は、前記洗濯兼脱水槽を駆動する
    脱水行程で、脱水定常回転数より低い第1の回転数に立
    ち上げた後それより低い第2の回転数まで減速し、略第
    2の回転数で回転中に検知される回転数の変動量により
    前記洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判定し
    た後脱水定常回転数まで上昇させるようにした洗濯機。
  2. 【請求項2】 制御手段は、第1の回転数を洗濯兼脱水
    槽などの振動共振点に対応した回転数より高くし、第2
    の回転数を洗濯兼脱水槽などの振動共振点に対応した回
    転数より低く設定した請求項1記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、第1の回転数に立ち上げる
    前に第2の回転数より低い第3の回転数を第1の所定時
    間維持するようにした請求項1または2記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 直流電力を交流電力に変換するインバー
    タ回路と、前記インバータ回路のパワースイッチング手
    段を駆動する駆動回路と、モータのロータ位置を検出す
    る位置検出手段とを備え、制御手段は、前記位置検出手
    段からのデータを入力して前記パワースイッチング手段
    をオンオフ制御するために前記駆動回路にPWM信号を
    出力し、PWMデューティを可変制御してモータの回転
    数を制御するようにした請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 制御手段は、略第2の回転数で回転中、
    PWMデューティを所定値に固定したときに検知される
    回転数の変動量により洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバ
    ランス量を判定するようにした請求項4記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 制御手段は、略第2の回転数になるよう
    PWMデューティを可変制御しているときにPWMデュ
    ーティの所定値を演算により求めるようにした請求項5
    記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 制御手段は、洗濯兼脱水槽内の洗濯物の
    アンバランス量を判定した結果により、脱水定常回転
    数、脱水時間の少なくともいずれか一方を変えるように
    した請求項1記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 運転コースなどを設定するための入力設
    定手段を備え、制御手段は、前記入力設定手段の特殊操
    作により洗濯兼脱水槽内の洗濯物のアンバランス量を判
    定する基準値を変更できるようにした請求項1記載の洗
    濯機。
  9. 【請求項9】 制御手段は、撹拌翼をモータで回転駆動
    する撹拌行程後に行う第1の脱水時に洗濯兼脱水槽内の
    洗濯物のアンバランス量を判定するようにした請求項1
    記載の洗濯機。
  10. 【請求項10】 水受け槽内に回転自在に配設した洗濯
    兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽内に回転自在に配設した
    攪拌翼と、前記洗濯兼脱水槽または前記撹拌翼を駆動す
    るモータと、前記洗濯兼脱水槽内に給水する給水手段
    と、前記モータなどの動作を制御する制御手段とを備
    え、前記制御手段は、前記洗濯兼脱水槽を前記モータで
    回転駆動しながら前記給水手段で前記洗濯兼脱水槽内に
    給水するシャワーすすぎ行程後に行う第2の脱水時に、
    第1の回転数に立ち上げた後前記洗濯兼脱水槽内の洗濯
    物のアンバランス量を判定しないで脱水定常回転数まで
    上昇させるようにした洗濯機。
  11. 【請求項11】 制御手段は、第1の回転数に立ち上げ
    る前に第3の回転数を第1の所定時間より短い第2の所
    定時間維持するようにした請求項10記載の洗濯機。
  12. 【請求項12】 制御手段は、第2の脱水での脱水定常
    回転数を直前の第1の脱水でのアンバランス量判定結果
    に基づき設定するようにした請求項10記載の洗濯機。
JP10191189A 1998-07-07 1998-07-07 洗濯機 Pending JP2000014961A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10191189A JP2000014961A (ja) 1998-07-07 1998-07-07 洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10191189A JP2000014961A (ja) 1998-07-07 1998-07-07 洗濯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000014961A true JP2000014961A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16270391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10191189A Pending JP2000014961A (ja) 1998-07-07 1998-07-07 洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000014961A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413467B1 (ko) * 2001-11-29 2004-01-03 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 탈수 제어방법
KR100480708B1 (ko) * 2002-07-08 2005-04-06 엘지전자 주식회사 세탁기의 탈수행정 제어방법
KR100493289B1 (ko) * 2002-10-10 2005-06-02 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 제어방법
KR100493288B1 (ko) * 2002-10-10 2005-06-02 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 제어방법
US7246397B2 (en) 2002-10-10 2007-07-24 Lg Electronics Inc. Method for controlling dehydrating operation of drum type washing machine
US7958650B2 (en) * 2006-01-23 2011-06-14 Turatti S.R.L. Apparatus for drying foodstuffs
JP2016123538A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 アクア株式会社 洗濯機

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100413467B1 (ko) * 2001-11-29 2004-01-03 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 탈수 제어방법
KR100480708B1 (ko) * 2002-07-08 2005-04-06 엘지전자 주식회사 세탁기의 탈수행정 제어방법
KR100493289B1 (ko) * 2002-10-10 2005-06-02 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 제어방법
KR100493288B1 (ko) * 2002-10-10 2005-06-02 엘지전자 주식회사 드럼세탁기의 제어방법
US7246397B2 (en) 2002-10-10 2007-07-24 Lg Electronics Inc. Method for controlling dehydrating operation of drum type washing machine
US7251848B2 (en) 2002-10-10 2007-08-07 Lg Electronics Inc. Method for controlling dehydrating operation of drum type washing machine
US7958650B2 (en) * 2006-01-23 2011-06-14 Turatti S.R.L. Apparatus for drying foodstuffs
JP2016123538A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 アクア株式会社 洗濯機
CN107109751A (zh) * 2014-12-26 2017-08-29 海尔亚洲株式会社 洗衣机
US10508376B2 (en) 2014-12-26 2019-12-17 Haier Asia Co., Ltd. Washing machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6257027B1 (en) Full-automatic washing machine with two drive motors
US5092140A (en) Washing machine
KR100323348B1 (ko) 세탁기
JP2006061357A (ja) 洗濯機
JP3134848B2 (ja) 洗濯機
JP2007020993A (ja) ドラム式洗濯機
JP2000014961A (ja) 洗濯機
JP4157460B2 (ja) 洗濯機
JP3891819B2 (ja) インバータ洗濯機
AU2019299800B2 (en) Laundry machine
JP2005143533A (ja) 洗濯機
JP4103250B2 (ja) 洗濯機
JP2000024366A (ja) 洗濯機
JP2001120881A (ja) ドラム式洗濯機
JP2003190689A (ja) 洗濯機
JP2003210889A (ja) 洗濯機
JP3812112B2 (ja) 洗濯機
JPH10216394A (ja) 洗濯機及び洗濯機の制御方法
JP4367098B2 (ja) 洗濯機
JP2000024373A (ja) 洗濯機
JP2006068053A (ja) 洗濯機
JP2011120755A (ja) ドラム式洗濯機
JP2006075477A (ja) ドラム式洗濯機
JP2000350886A (ja) 洗濯機
JP2000024374A (ja) 洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20031210

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040114

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080819