JP2000320367A - エンジンの自動停止再始動装置 - Google Patents
エンジンの自動停止再始動装置Info
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Abstract
始動の車両発進時の運転性を向上する。 【解決手段】 エンジンの自動停止後、モータジェネレ
ータによって自動再始動して発進可能な車両用エンジン
において、エンジンの再始動時にアイドル回転数を目標
回転数としてモータジェネレータ2の回転数制御を行う
モータジェネレータ回転数制御手段と、エンジンの再始
動時にアクセル17をオンした際には、モータジェネレ
ータ2の回転数制御における目標回転数をアイドル回転
数にしたまま、モータジェネレータ2の回生トルクを制
限する回生トルクリミッタを設定する回生トルクリミッ
タ設定手段とを備える。
Description
ンジンを自動停止して、発進する際にエンジンを自動再
始動するエンジンの自動停止再始動装置に関する。
動停止再始動装置として、例えば特開平8ー29172
5号公報のものがあり、この装置では、以下のようにエ
ンジンの自動停止、再始動が行われる。即ち、セレクト
レバーの位置を検出するセレクト位置センサ、車速を検
出する車速センサ、エンジンの回転数を検出する回転数
センサ、およびブレーキペダルが踏み込まれているかど
うかを検出するブレーキセンサ等を備え、セレクトレバ
ーがニュートラルレンジにあること、車速がゼロである
こと、エンジンの回転数がアイドル回転数であること、
およびブレーキペダルが踏み込まれていることを検出し
たときに、エンジンを一時的に停止させる。また、この
停止状態で、セレクトレバーがドライブレンジにあるこ
と、車速がゼロであること、エンジンの回転数がゼロで
あること、およびブレーキペダルが踏み込まれていない
ことを検出したときに、自動変速機を電気的にニュート
ラルレンジにホールドしてエンジンを再始動させ、エン
ジンがアイドル回転数になるとそのニュートラルレンジ
のホールドを解除する。
ンジンの自動停止再始動装置では、自動変速機を電気的
にニュートラルレンジにしてエンジンを始動するため
に、従来のトルクコンバータ付き自動変速機を備えた車
両に特有なクリープ力の発生は遅れる。セレクトレバー
をドライブレンジに入れ、クリープ力を期待してブレー
キを放しても、自動変速機のニュートラルレンジのホー
ルドが解除されるまでクリープ力が得られないため、違
和感が残る。
エンジン回転の2乗に比例するトルクが伝えられるた
め、エンジン回転が立ち上がったときに自動変速機のニ
ュートラルレンジのホールドが解除されると、大きな駆
動力が車輪側に伝わるのに伴い、ショックを生じる。特
に、ブレーキの解放に前後して、アクセルが踏み込まれ
た場合には、エンジントルクが大きくなるため、ショッ
クは大きくなる。
プ力の遅れを解消するように、エンジンにモータジェネ
レータを連結し、トルクコンバータ(もしくは発進クラ
ッチ)付きの自動変速機を介してエンジン回転力もしく
はエンジン軸出力を車輪駆動軸に伝える状態でモータジ
ェネレータによってエンジンを始動させることが考えら
れている。
エンジンの始動直後は、吸気管負圧(Boost)が発達
しておらず、シリンダに吸入される空気の量が多い分、
発生するエンジントルクは大きくなる。そのため、ブレ
ーキの解放に前後して、アクセルが踏み込まれると、エ
ンジントルクが大きくなりすぎて、違和感を与えかねな
い。
プ)されず、アイドル状態からアクセルが踏み込まれた
場合には、吸気管負圧が十分に発達しているため、所定
のエンジントルクが得られるが、エンジンが停止(アイ
ドルストップ)した場合には、エンジンの再始動直後に
アクセル、極端な場合ブレーキの解放と同時にアクセル
が踏み込まれると、吸気管の圧力は大気圧のままなの
で、燃料の噴射によってアイドル回転近傍にて過剰なト
ルクが発生してしまう。
ドル状態から発進する場合と、エンジン停止状態からエ
ンジンを始動して発進する場合とで、同等の加速力が得
られず、違和感を与えることとなる。
の発生に同期して、モータジェネレータのトルクを吸収
側に制御(発電制御)することで、過剰なトルクを吸収す
ることも考えられるが、エンジン始動時にエンジンは燃
料を噴射すれば必ず完爆するわけではなく、完爆してい
ないのに発電制御に移行したのでは、エンジン回転数等
の低下を招く。また、モータジェネレータの吸収トルク
が大きすぎたのでは、要求の加速力が得られなくなって
しまう。
ことを目的としている。
にモータジェネレータを連結し、前記モータジェネレー
タと車輪駆動軸との間にトルクコンバータもしくは発進
クラッチ付きの自動変速機を介装し、車両停止時にエン
ジンを自動停止すると共に、発進する際にエンジン回転
力もしくはエンジン軸出力を車輪駆動軸に伝える状態で
モータジェネレータによってエンジンを再始動可能であ
り、エンジン軸出力や車両制動時の慣性力を受けてモー
タジェネレータが回生発電を可能となっている車両用エ
ンジンにおいて、エンジンまたはモータジェネレータの
回転数を検出する回転数検出手段と、アクセルの状態を
検出する手段と、エンジンの再始動時にアイドル回転数
を目標回転数としてモータジェネレータの回転数制御を
行うモータジェネレータ回転数制御手段と、エンジンの
再始動時にアクセルをオンした際には、モータジェネレ
ータの回転数制御における目標回転数をアイドル回転数
もしくはアイドル回転数近傍にしたまま、モータジェネ
レータの回生トルクを制限する回生トルクリミッタを設
定する回生トルクリミッタ設定手段とを備える。
回生トルクリミッタは、初期値をエンジン起動後の経過
時間もしくは該経過時間とエンジン停止時間もしくは吸
気管負圧に基づいて設定し、エンジンが燃焼トルクを発
生するタイミングを起点として、所定の傾きで0もしく
は0近傍に変化させるようになっていること。
回生トルクリミッタは、初期値をエンジン起動後の経過
時間もしくは該経過時間とエンジン停止時間もしくは吸
気管負圧に基づいて設定し、エンジンが燃焼トルクを発
生するタイミングから所定時間ずらしたタイミングを起
点として、所定の傾きで0もしくは0近傍に変化させる
ようになっている。
回生トルクリミッタは、初期値をエンジン起動後の経過
時間もしくは該経過時間とエンジン停止時間もしくは吸
気管負圧に基づいて設定し、モータジェネレータの回生
トルクが回生トルクリミッタに張り付いたタイミングを
起点として、所定の傾きで0もしくは0近傍に変化させ
るようになっている。
て、エンジンの気筒毎に燃料が噴射されたかどうかを判
別する判別手段と、現在のエンジンのクランク角位置が
どの気筒の圧縮行程にあるかを判別する判別手段とを備
え、前記エンジンが燃焼トルクを発生するタイミング
は、これらの判別を基に次の点火時期にて燃焼が行われ
るかどうかを判定することによって判定する。
て、アクセルのオン時には、前記モータジェネレータの
回生トルクが回生トルクリミッタに張り付いた状態が所
定時間継続した時点、もしくはエンジンの燃焼サイクル
が所定サイクル数に達した時点で完爆と判定する完爆判
定手段と、完爆判定を基にモータジェネレータを回転数
制御からトルク制御に移行させるトルク制御手段とを備
える。
て、アクセルのオン時には、前記モータジェネレータの
回生トルクが回生トルクリミッタに張り付いた状態が所
定時間継続した時点、もしくはエンジンの燃焼サイクル
が所定サイクル数に達した時点で完爆と判定する完爆判
定手段と、完爆判定後は回生トルクリミッタを解除する
方向に変化させるリミッタ解除手段とを備える。
回生トルクリミッタを0もしくは0近傍に変化させる所
定の傾きは、吸気管負圧に基づいて可変とする
時にアクセルがオンされ、エンジンが燃焼トルクを発生
すると、アイドル回転数を目標回転数とするモータジェ
ネレータの回転数制御によって、モータジェネレータが
駆動側から回生側に動作を変化してトルクを吸収すると
共に、回生トルクリミッタによってトルクの吸収が制限
され、吸気管負圧の状態によって過剰に発生する分のト
ルクのみが吸収される。そのため、エンジン回転数はス
ムーズに目標となる回転数に上昇し、エンストも防止さ
れる。
力をスムーズに立ち上がらせることができ、エンジンが
停止されないアイドル状態から発進する場合と、エンジ
ン停止状態からエンジンを始動して発進する場合とで、
同等の加速力、加速感を得ることができ、運転性を向上
できる。
ミッタの設定を吸気管負圧の状態および燃焼トルクの発
生に合わせて的確に行え、過剰分のトルクの吸収を的確
に行える。
爆を的確に判定できるとともに、通常制御に速やかに、
また良好に移行できる。
クの発生後、過剰分のトルクを一層的確に吸収できる。
に基づいて説明する。
変速機3との間に発電機および電動機の両機能を併せ持
つモータジェネレータ2が配設される。
示しないクランクシャフトに直結され、エンジン1と同
期回転する。無段自動変速機3は、トルクコンバータ4
と、前後進切替えクラッチ5と、ベルト式の無段変速機
6とから構成され、エンジン1の駆動トルクをこれらを
介してドライブシャフト7およびタイヤ8に伝える。
のクランクシャフトにベルトやチェーンを介して連結し
ても機能的には同等である。また、無段自動変速機3の
代わりに有段自動変速機を用いても良い。また、トルク
コンバータ4の代わりにエンジン1の再始動時にエンジ
ン1側のトルクを伝える発進クラッチを備えたものでも
良い。
ータジェネレータ2が駆動、被駆動されると共に、その
電力はバッテリ13から供給またはバッテリ13に充電
される。
タ2の回転数、およびエンジン1のクランク角を検出す
る回転数センサ、11は車両のブレーキペダル16(図
2参照)の踏み込み量を検出するブレーキセンサ、15
はアクセルペダル17(図2参照)の操作量を検出する
アクセルセンサを示す。
れらのセンサ信号ならびに後述するエンジンコントロー
ルユニット20(図2参照)からの信号に基づき、電力
コントロールユニット12にモータジェネレータ2の目
標トルク、目標回転数を出力して、電力コントロールユ
ニット12を介して、モータジェネレータ2の制御を行
う。
は、エンジンコントロールユニット20内に設けられる
が、車両のパワートレイン全体の制御を統括する統合コ
ントローラ(図示しない)内に設けても良い。
おり、11はブレーキセンサ、15はアクセルセンサ、
9は回転数センサ、21はエンジンの冷却水温を検出す
る水温センサ、22は自動変速機3のセレクトレバーの
位置を検出するセレクト位置センサ、23は車速を検出
する車速センサを示す。
れらのセンサ信号に基づいて、エンジン1の停止(自動
停止)および始動(再始動)を制御する。また、エアフロ
ーメータ24で計測されるエンジン1の吸入空気量と回
転数センサ9で計測されるエンジン回転数およびエンジ
ン回転の位相(クランク角)とに基づいて、吸入空気量に
見合った燃料量とエンジン負荷およびエンジン回転数に
見合った点火時期とを演算し、演算した燃料量を供給す
べく各気筒の吸気ポートに設けた燃料インジェクタ25
を駆動すると共に、演算した点火時期に合わせて各気筒
の点火プラグ26の点火を制御する。本エンジン1は、
各気筒の吸気ポートに燃料インジェクタを設けて燃料を
噴射する、所謂MPI方式のものであるが、各気筒に直
接燃料を噴射する、所謂直噴方式のエンジンであっても
良い。
制スロットルバルブ27が備えられ、図示しない統合コ
ントローラから入力される目標エンジントルクに応じて
エンジン1の吸入空気量を制御する。
すが、ディーゼルエンジンを用いても良い。ディーゼル
エンジンの場合、燃料噴射量を制御することによりトル
クを制御することができる。
御の内容を、図3、図4のフローチャートに基づいて説
明する。
暖機運転が終了していること、ブレーキペダル16が踏
み込まれている(オン)こと、車速がほぼ0km/hであ
ること、アクセルペダル17が踏み込まれていない(オ
フ)こと、エンジン1の回転数がアイドル回転数(例え
ば、800rpm)以下であることを判断する。
したのが初めて(フラグFCOND=0)かどうかを判別
し、初めてであれば、ステップ7にてディレイ時間およ
びフラグFCOND=1を設定する。
見る。リバースレンジにないときは、ステップ9以降に
進む。
動停止を行わず、エンジン1が停止中にある場合、ステ
ップ29〜32よりステップ22以降に進んで、エンジ
ン1を再始動(後述する)する。
ブレンジもしくはニュートラルレンジもしくはパーキン
グレンジのときは、ステップ9にてリバースレンジにな
いことを示すフラグFRFST=0をセットし、ステッ
プ10にてエンジン1が停止中かどうかを見る。
11からステップ7で設定したディレイ時間が経過した
ときに、ステップ12〜17のエンジン停止モードに入
る。
ータ2のモータトルク=0とし、エンジン1の燃料噴射
を停止する。ステップ15〜17では、エンジン停止シ
ーケンスが初めて(フラグFISTPFST=0)かどう
かを判別し、初めてであれば、アイドルストップ(I/
S)許可時間およびフラグFISTPFST=1の設定
後、エンジン1の停止を示すフラグFENGSTRT=
0をセットする。
ンジン1を一時的に自動停止する。なお、このエンジン
1の自動停止はドライブレンジにあるときにのみ行うよ
うにしても良い。
合、即ちエンジンが自動停止中にある場合、ブレーキペ
ダル16が解放される(オフ)と、あるいはアクセルペダ
ル17が踏み込まれる(オン)と、ステップ18にてフラ
グFCONDをクリア(=0)し、ステップ19よりステ
ップ22以降のエンジン再始動モードに入る。
ロールユニット10に目標起動トルクを与え、モータジ
ェネレータ2の駆動を開始すると共に、初めに、吸気管
負圧(Boost)の発達時間に相当するディレイ時間お
よびエンジン1の始動を示すフラグFENGSTRT=
1を設定する。
時間は、エンジン1の起動(大気圧状態)からアクセルを
オフのままBoostが−500mmHg相当になるま
での時間で、例えば1.5秒程度に設定している。
踏み込まれているかどうかを判定する。
始動時は、ステップ26〜28にて始動制御コントロー
ルユニット10にアイドル回転数を目標回転数に設定し
てモータジェネレータ2の回転数制御に移行すると共
に、ステップ24で設定したBoostの発達時間に相
当するディレイ時間が経過した後、燃料噴射を開始す
る。エンジン1が完爆すれば、モータジェネレータ2の
トルク=0のトルク制御に入り、再始動制御を終了す
る。
きは、ステップ33〜35にて始動制御コントロールユ
ニット10にアイドル回転数を目標回転数に設定してモ
ータジェネレータ2の回転数制御に移行(ステップ26
にて回転数制御に入った後、アクセルペダル17が踏み
込まれた場合は継続)すると共に、燃料噴射を開始す
る。エンジン1が完爆すれば、後述の回生トルクリミッ
タの解除と共に、ステップ36にてモータジェネレータ
2のトルク=0のトルク制御に入り、再始動制御を終了
する。
動制御に並行して、モータジェネレータ2の回生トルク
を制限する回生トルクリミッタ制御(回生トルクリミッ
タの設定)を行う。
フラグFCYLBRNを見て、次に点火タイミングがく
る気筒が燃焼するかどうかを判定する。これは、後述す
るフラグがセットされないうちは、フラグFCYLBR
N=0によりステップ109に進む。
ク角を基に、現在のクランク角位置がどの気筒の圧縮行
程にあるかを示すフラグCYLCSと、該気筒に燃料が
噴射されたかどうかを示すフラグFHINJEX(CY
LCS)とにより、次に点火タイミングがくる気筒に燃
料が噴射された(フラグFHINJEX(CYLCS)=
1)かどうかを判定する。
110にて所定のディレイ時間TFCBNDECを設定
すると共に、フローの実行周期(10ms)毎に、ステッ
プ111にて回生トルクリミッタTRQLMTSTの初
期値の演算(更新)を繰り返す。
次に点火タイミングがくる気筒が燃焼すると推定するフ
ラグFCYLBRNをセット(=1)する。以降は、ステ
ップ101からも同じルーチンを進む。
定したディレイ時間TFCBNDECが0になったかど
うかを見、0でない場合は、フローの実行周期(10m
s)毎に、ステップ112にて回生トルクリミッタTR
QLMTSTの初期値の演算(更新)を繰り返し、ステッ
プ113にてディレイ時間TFCBNDECを減算す
る。
期値は、エンジンの停止時間(燃料カット開始からの時
間)TISTPONと、エンジンの起動後経過時間TI
STPOFとの関数で与え、これらを基に、図5のよう
な特性に設定したマップを検索して求める。図6はマッ
プの例を示す。
しておらず、余剰空気を吸い込む分、発生するエンジン
トルクが大きくなり、時間が経過するのにしたがい、B
oostが発達して、余剰空気がなくなる。また、エン
ジンの停止後、起動するまでの時間が長いと、停止前の
Boostはなくなり大気圧になるが、短いほど、Bo
ostは残る。したがって、エンジンの停止時間TIS
TPONが長く、エンジンの起動後経過時間TISTP
OFが短かいときほど、回生トルクリミッタTRQLM
TSTの初期値は、大きな余剰空気に相当する分のトル
クを吸収するように大きな値に設定し、エンジンの停止
時間TISTPONが短く、エンジンの起動後経過時間
TISTPOFが長くなるほど、回生トルクリミッタT
RQLMTSTの初期値を小さくするように設定してい
る。
ルを踏み込んだとき(エンジンの起動後経過時間TIS
TPOFがほぼ0秒)と、エンジンの起動後、例えば0.
8秒経過してからアクセルを踏み込んだときの、アクセ
ル踏み込み時点からの余剰空気と、吸収すべきトルク要
求値の特性を示す。エンジンの起動とほぼ同時にアクセ
ルを踏み込んだときは、余剰空気が大きい分、吸収すべ
きトルクは大きく、時間の経過と共に余剰空気が減少し
て、例えば0.7秒後(エンジン負荷による)はトルクの
吸収は不要となる。また、エンジンの起動後、例えば
0.8秒経過してからアクセルを踏み込んだときは、余
剰空気はほとんどなく、吸収すべきトルクは極めて小さ
くなる。ただし、図7は起動時の吸気管圧力を大気圧と
している。
Tの初期値は、エンジンの起動後経過時間TISTPO
Fのみの関数として与えても良い。
定したディレイ時間TFCBNDECが0になったこと
が判定されると、ステップ104以降に入る。
縮行程がくる気筒の、その圧縮行程から点火タイミング
までの時間に設定している。したがって、エンジンが燃
焼トルクを発生したときにステップ104以降に入る。
このディレイ時間TFCBNDECは、燃焼のピークに
合うように、点火タイミングより所定時間長くしても良
い。
2のトルク(回生トルク)が所定値以下(0もしくは0近
傍)の状態を所定時間継続したかどうかを判定する。
値以下になっていないとき(吸収すべきトルクが大きい
とき)は、ステップ106にて回生トルクリミッタTR
QLMTST(初期値)の減算を行う。これは、フローの
実行周期(10ms)毎に、前回値から所定値DTTRQ
LMTを、目標値TGTRQLMT(0もしくは0近傍)
を下回らない範囲において、減算する。
値以下(0もしくは0近傍)の状態を所定時間継続する
と、エンジンの完爆と判定して、ステップ107にてフ
ラグfKANBAKU=1をセットすると共に、ステッ
プ108にて回生トルクリミッタTRQLMTSTの加
算(解除)を行う。これは、フローの実行周期(10ms)
毎に、前回値に所定値DLTLMTPを、最大値TGT
RQMAXを上回らない範囲において、加算する。
時に回生トルクリミッタTRQLMTSTの初期値の演
算を始め、エンジンが燃焼トルクを発生するタイミング
を起点に、その回生トルクリミッタTRQLMTSTを
所定の傾き(所定値DLTLMTP/10ms)で0もし
くは0近傍に減算していく。完爆後は、回生トルクリミ
ッタTRQLMTSTを解除するように加算する。
ミッタTRQLMTSTの初期値の演算値およびステッ
プ106,108での回生トルクリミッタTRQLMT
STの減算値、加算値は、その演算毎に、アクセルペダ
ル17が踏み込まれているときにのみ、始動制御コント
ロールユニット10に送信する。
行っているが、回生トルクはマイナスの値であるため、
回生トルクリミッタTRQLMTSTはマイナス値に変
換して送信する。
動停止している状態からブレーキペダル16を解放した
場合(アクセルペダル17は踏み込んでいない場合)、モ
ータジェネレータ2が駆動され、エンジン1が再始動さ
れる。
ジェネレータ2の回転数制御が行われ、Boostの発
達時間に相当するディレイ時間の経過後(アイドル回転
数に到達)に燃料噴射が開始されると共に、エンジント
ルクが発生すると、回転数制御によるモータジェネレー
タ2のトルクの減少、回生が行われる。
スムーズに立ち上げられ、アイドル回転数に維持され
る。
下の状態が所定時間続くと、完爆と判定され、再始動が
終了されるが、くすぶり、失火等でエンジントルクが出
ない場合は、回転数制御によりモータジェネレータ2が
駆動される。したがって、エンジントルクの発生が遅れ
ても、エンストに陥ることはなく、クリープトルクは確
実に維持される。
からブレーキペダル16を解放して、アクセルペダル1
7を踏み込んだ場合、モータジェネレータ2が駆動さ
れ、アイドル回転数を目標回転数としてモータジェネレ
ータ2の回転数制御が行われ、アクセルペダル17の踏
み込みと同時に燃料噴射が開始されると共に、モータジ
ェネレータ2の回生トルクリミッタが設定される。
止時間とエンジンの起動後経過時間とを基に、停止時間
が長く、起動後経過時間が短かいときほど、過剰に発生
するエンジントルクを吸収するように、初期値が演算設
定される。停止時間が長く、起動後経過時間が短かいつ
まりブレーキペダル16を解放してすぐにアクセルペダ
ル17を踏み込んだときほど、Boostが発達してお
らず、余剰空気が大きく、過剰にエンジントルクが発生
するのであるが、その過剰なエンジントルクを吸収する
ように、初期値が演算設定される。
り燃料噴射が開始され、エンジンが燃焼トルクを発生す
ると、アイドル回転数を目標回転数とするモータジェネ
レータ2の回転数制御によって、図10のようにモータ
ジェネレータ2が駆動側から回生側に動作を変化してト
ルクを吸収すると共に、その回生トルクリミッタによっ
て設定値(初期値)にトルクの吸収が制限される。
る前は、モータジェネレータ2はトルクが回生トルクリ
ミッタに張り付くことなく力行駆動されるが、エンジン
が燃焼トルクを発生すると、モータジェネレータ2はト
ルクが回生トルクリミッタに張り付き(モータジェネレ
ータ2の回生トルクが回生トルクリミッタに一致する)
回生動作される。
リミッタは所定の傾きで0もしくは0近傍に減算、即
ち、図10のようにモータジェネレータ2によるトルク
の吸収を減少させるように制御される。
ジェネレータ2がアイドル回転数維持分の燃焼トルク以
外の全てのトルクを吸収するように動作してしまうが、
その回生トルクリミッタの初期設定および減算設定によ
って過剰分のトルクのみが吸収される。
クリミッタに張り付いたままとなり、したがってアイド
ル回転数を目標回転数とするモータジェネレータ2の回
転数制御のまま、エンジン回転数はアイドル回転数から
目標となる回転数にスムーズに上昇される。もちろん、
そのモータジェネレータ2の回転数制御によって、くす
ぶり、失火等でエンジントルクの発生が遅れても、エン
ストに陥ることは防止される。
所定値以下(0もしくは0近傍)の状態が所定時間続く
と、完爆と判定され、再始動が終了される。ただし、図
10では表していないが、完爆後、回生トルクリミッタ
は解除されると共に、モータジェネレータ2の回転数制
御からトルク制御に移行される。
に、過剰なエンジントルクを吸収するべく回生トルクリ
ミッタを設定するので、ブレーキペダル16を解放し
て、アクセルペダル17を踏み込んだ場合に、オーバー
シュートトルクを的確に吸収でき、車両発進時の駆動力
をスムーズに立ち上がらせることができる。
ドル状態から発進する場合と、エンジン停止状態からエ
ンジンを始動して発進する場合とで、同等の加速力、加
速感を得ることができ、運転性を向上できる。
ンジンの停止時間とエンジンの起動後経過時間とを基に
設定しているが、エンジンの起動後経過時間のみの関数
として与えれば、制御を簡略化できる。また、吸気管負
圧を検出する吸気圧センサを設け、その検出値を基に回
生トルクリミッタの初期値の設定を行えば、設定を一層
的確に行える。
定後、所定の傾き(所定値DLTLMTP/10ms)で
0もしくは0近傍に変化させているが、吸気管負圧に応
じて可変つまり吸気管負圧が大きいときは傾きを小さく
し、小さくなるにしたがい傾きを大きくするように変化
させても良い。このようにすれば、エンジンの燃焼トル
クの発生後、過剰分のトルクを一層的確に吸収できる。
定値以下(0もしくは0近傍)の状態が所定時間、つまり
回生トルクリミッタが0もしくは0近傍となった状態が
所定時間続くと、エンジンの完爆と判定しているが、モ
ータジェネレータ2の回生トルクが回生トルクリミッタ
に張り付いた状態(エンジンが燃焼トルクを発生してい
る状態)が所定時間継続した時点、もしくは、燃焼トル
クを発生するエンジンの燃焼サイクルが所定サイクル数
に達した時点で、完爆と判定しても良い。
設定を小さめにして、アイドルストップ後の加速力を従
来より大きめにすることも可能であり、このようにする
ことで、発進性能の向上を図ることができる。
〜第4の実施の形態を示す。これらは、回生トルクリミ
ッタの減算フローを示し、前図4の回生トルクリミッタ
減算ステップ(ステップ106)に代わって行うものであ
る。
ジン負荷TPつまりエンジンの吸入空気量(アクセルペ
ダル17の操作量)を読み込む。
基に、回生トルクリミッタTRQLMTST(初期値)を
目標値TGTRQLMT(0もしくは0近傍)に減算する
までの減衰時間DTDLMTを演算する。これは、エン
ジン負荷TPを基に、予め目標値TGTRQLMTを定
めたテーブル(ステップ202内の特性図参照)を参照し
て求める。
TRQLMTSTと目標値TGTRQLMTと減衰時間
DTDLMTとにより、減衰ステップ量DTTRQLM
T(TRQLMTST−TGTRQLMT/DTDLM
T)を算出する。
TRQLMTSTの減算を行う。これは、フローの実行
周期TJOB(10ms)毎に、前回値から減衰ステップ
量DTTRQLMT×実行周期TJOBを減算する。
ルクリミッタTRQLMTSTが目標値TGTRQLM
Tになると、減算を終了する。
ジン負荷TPを読み込む。
TRQLMTST(初期値)とエンジン負荷TPを基に、
減衰ステップ量DTTRQLMTを演算する。これは、
回生トルクリミッタTRQLMTSTとエンジン負荷T
Pを基に、予め減衰ステップ量DTTRQLMTを定め
たマップ(ステップ302内の特性図参照)を参照して求
める。
TRQLMTSTの減算を行う。これは、フローの実行
周期(10ms)毎に、前回値から減衰ステップ量DTT
RQLMTを減算する。
ルクリミッタTRQLMTSTが目標値TGTRQLM
Tになると、減算を終了する。
を図13に示す。このように、エンジン負荷TPを基に
減衰ステップ量DTTRQLMTを演算して減算を行え
ば、回生トルクリミッタの減算設定を過剰分のトルクに
合わせて的確に行える。
ルクリミッタの減算設定を行うもので、ステップ401
にてエンジン負荷TPを読み込む。
基に、加重平均係数KJLMT(0≦KJLMT≦1)を
演算する。これは、エンジン負荷TPを基に、予め加重
平均係数KJLMTを定めたテーブル(ステッ402内
の特性図参照)を参照して求める。
トルクリミッタTRQLMTSTの減算設定を行う。
加重平均によって回生トルクリミッタの減算設定を行え
ば、過剰分のトルク吸収を一層的確に行える。
タは、モータジェネレータの回生トルク(トルクそのも
の)を制限する、としているが、トルクを制限する代わ
りに、回生出力を制限するようにしても良い。
べきトルク要求値の特性図である。
る。
チャートである。
グチャートである。
ャートである。
ャートである。
ある。
ャートである。
ある。
Claims (8)
- 【請求項1】 エンジンにモータジェネレータを連結
し、前記モータジェネレータと車輪駆動軸との間にトル
クコンバータもしくは発進クラッチ付きの自動変速機を
介装し、車両停止時にエンジンを自動停止すると共に、
発進する際にエンジン回転力もしくはエンジン軸出力を
車輪駆動軸に伝える状態でモータジェネレータによって
エンジンを再始動可能であり、エンジン軸出力や車両制
動時の慣性力を受けてモータジェネレータが回生発電を
可能となっている車両用エンジンにおいて、 エンジンまたはモータジェネレータの回転数を検出する
回転数検出手段と、 アクセルの状態を検出する手段と、 エンジンの再始動時にアイドル回転数を目標回転数とし
てモータジェネレータの回転数制御を行うモータジェネ
レータ回転数制御手段と、 エンジンの再始動時にアクセルをオンした際には、モー
タジェネレータの回転数制御における目標回転数をアイ
ドル回転数もしくはアイドル回転数近傍にしたまま、モ
ータジェネレータの回生トルクを制限する回生トルクリ
ミッタを設定する回生トルクリミッタ設定手段とを備え
ることを特徴とするエンジンの自動停止再始動装置。 - 【請求項2】 前記回生トルクリミッタは、初期値をエ
ンジン起動後の経過時間もしくは該経過時間とエンジン
停止時間もしくは吸気管負圧に基づいて設定し、エンジ
ンが燃焼トルクを発生するタイミングを起点として、所
定の傾きで0もしくは0近傍に変化させるようになって
いることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの自動
停止再始動装置。 - 【請求項3】 前記回生トルクリミッタは、初期値をエ
ンジン起動後の経過時間もしくは該経過時間とエンジン
停止時間もしくは吸気管負圧に基づいて設定し、エンジ
ンが燃焼トルクを発生するタイミングから所定時間ずら
したタイミングを起点として、所定の傾きで0もしくは
0近傍に変化させるようになっていることを特徴とする
請求項1に記載のエンジンの自動停止再始動装置。 - 【請求項4】 前記回生トルクリミッタは、初期値をエ
ンジン起動後の経過時間もしくは該経過時間とエンジン
停止時間もしくは吸気管負圧に基づいて設定し、モータ
ジェネレータの回生トルクが回生トルクリミッタに張り
付いたタイミングを起点として、所定の傾きで0もしく
は0近傍に変化させるようになっていることを特徴とす
る請求項1に記載のエンジンの自動停止再始動装置。 - 【請求項5】 エンジンの気筒毎に燃料が噴射されたか
どうかを判別する判別手段と、現在のエンジンのクラン
ク角位置がどの気筒の圧縮行程にあるかを判別する判別
手段とを備え、前記エンジンが燃焼トルクを発生するタ
イミングは、これらの判別を基に次の点火時期にて燃焼
が行われるかどうかを判定することによって判定するこ
とを特徴とする請求項2または3に記載のエンジンの自
動停止再始動装置。 - 【請求項6】 アクセルのオン時には、前記モータジェ
ネレータの回生トルクが回生トルクリミッタに張り付い
た状態が所定時間継続した時点、もしくはエンジンの燃
焼サイクルが所定サイクル数に達した時点で完爆と判定
する完爆判定手段と、完爆判定を基にモータジェネレー
タを回転数制御からトルク制御に移行させるトルク制御
手段とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
か1つに記載のエンジンの自動停止再始動装置。 - 【請求項7】 アクセルのオン時には、前記モータジェ
ネレータの回生トルクが回生トルクリミッタに張り付い
た状態が所定時間継続した時点、もしくはエンジンの燃
焼サイクルが所定サイクル数に達した時点で完爆と判定
する完爆判定手段と、完爆判定後は回生トルクリミッタ
を解除する方向に変化させるリミッタ解除手段とを備え
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載
のエンジンの自動停止再始動装置。 - 【請求項8】 前記回生トルクリミッタを0もしくは0
近傍に変化させる所定の傾きは、吸気管負圧に基づいて
可変とすることを特徴とする請求項2に記載のエンジン
の自動停止再始動装置。
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---|---|---|---|
JP13103999A JP3614035B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | エンジンの自動停止再始動装置 |
DE60015230T DE60015230T2 (de) | 1999-05-12 | 2000-05-09 | Automatische Stop-Startanlage für Verbrennungsmotor für Kraftfahrzeuge |
EP00109807A EP1052400B1 (en) | 1999-05-12 | 2000-05-09 | Automatic stop-restart system of automotive internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13103999A JP3614035B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | エンジンの自動停止再始動装置 |
Publications (2)
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JP2000320367A true JP2000320367A (ja) | 2000-11-21 |
JP3614035B2 JP3614035B2 (ja) | 2005-01-26 |
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Family Applications (1)
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JP13103999A Expired - Fee Related JP3614035B2 (ja) | 1999-05-12 | 1999-05-12 | エンジンの自動停止再始動装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3614035B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010146896A1 (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-23 | ボッシュ株式会社 | ディーゼルエンジンの制御装置 |
KR20180067189A (ko) * | 2016-12-12 | 2018-06-20 | 현대자동차주식회사 | 연비 개선을 위한 하이브리드 시동 발전기 제어 방법 및 환경 차량 |
-
1999
- 1999-05-12 JP JP13103999A patent/JP3614035B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010146896A1 (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-23 | ボッシュ株式会社 | ディーゼルエンジンの制御装置 |
KR20180067189A (ko) * | 2016-12-12 | 2018-06-20 | 현대자동차주식회사 | 연비 개선을 위한 하이브리드 시동 발전기 제어 방법 및 환경 차량 |
KR102440540B1 (ko) | 2016-12-12 | 2022-09-06 | 현대자동차주식회사 | 연비 개선을 위한 하이브리드 시동 발전기 제어 방법 및 환경 차량 |
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---|---|
JP3614035B2 (ja) | 2005-01-26 |
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