JP2000313798A - 光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物および光学系駆動装置用部品 - Google Patents

光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物および光学系駆動装置用部品

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JP2000313798A
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浩司 立川
Hideyuki Umetsu
秀之 梅津
Yoshiki Makabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時の流動性に優れ、かつ得られた成形品
の制振性、耐衝撃性、耐摩耗性が改良された光学系駆動
装置用熱可塑性樹脂組成物および光学系駆動装置用部品
の取得を課題とする。 【解決手段】 ポリカーボネート系樹脂(A)100重
量部に対して液晶性樹脂(B)0.5〜100重量部を
含有し、かつ該液晶性樹脂粒子の数平均分散径が0.5
〜5μmであることを特徴とする光学系駆動装置用熱可
塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形時の流動性に優
れ、かつ得られた成形品の制振性、耐衝撃性、耐摩耗性
が改良された光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物およ
び光学系駆動装置用部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
フェニレンエーテルなどの熱可塑性樹脂は、その優れた
諸特性を生かし、射出成形材料として機械機構部品、電
気電子部品、自動車部品などの幅広い分野に利用されつ
つある。その中でも特にポリカーボネートはその特性か
ら近年用途の拡大、消費量の拡大傾向を示している。拡
大しつつある用途の一つに光学系駆動装置用部品がある
が、その小型化、一体化などの成形品への要求が技術の
進歩と共に高くなり、結果としてより複雑な形状のもの
が要求され、そのため流動性向上が望まれるようになっ
てきた。また、光学系駆動装置用部品は振動や衝撃に弱
く、これを支持する光学系支持部品には制振性が要求さ
れ、その制振性が製品の性能を左右するため、特に重要
視されるようになっている。また光学系駆動装置用部品
は、その駆動時に駆動軸との間で摩耗を受ける。特に軸
受け部ではその傾向が大きく、部品の薄肉化、小型化に
伴い、摩耗による強度低下や性能低下が問題となり耐摩
耗性が求められている。
【0003】そこで分子鎖の平行な配列を特徴とする光
学異方性の液晶性ポリマーが優れた流動性と機械的性質
を有する点で注目され、ポリカーボネートの流動性およ
び機械特性を向上させるために数々のアロイ化技術が検
討されている。これらのアロイ化技術は例えば、特開平
5−70700号公報、特開平5−112709号公
報、特開平7−331051号公報などに開示されてい
る。特開平5−70700号公報は、液晶性樹脂の液晶
開始温度より低い温度で成形可能な熱可塑性樹脂と液晶
性樹脂からなり、組成物を伸張させることなどにより液
晶性樹脂の分散粒子を配向させ物性を改良した熱可塑性
樹脂組成物に関するものである。また、特開平5−11
2709号公報は、熱可塑性樹脂より高い融点を有する
液晶性樹脂を配合して分散粒子を配向させ、再成形品の
強度、剛性低下を低減した熱可塑性樹脂組成物に関する
ものである。また、特開平7−331051号公報は、
フェノール性水酸基末端量の多いポリカーボネート樹脂
に難燃剤と液晶性樹脂を配合し、難燃特性を改良した熱
可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0004】電気電子部品用途に関しては特開平9−1
93293号公報や特開平9−228058号公報で開
示されているが、これらは熱可塑性樹脂組成物に液晶性
ポリエステルを配合した熱可塑性樹脂組成物に実用に耐
えうるメッキ接着力を有する金属層を形成した樹脂成形
品に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】確かに上記の方法で成
形方法を種々工夫することにより強度・剛性等は向上す
る。しかし、特開平5−70700号公報および特開平
7−331051号公報は、成形条件の工夫により、若
干流動性および機械特性が向上するが十分とはいえず、
逆に得られた成形品は異方性が大きくなる。また、特開
平9−193293号公報や特開平9−228058号
公報は、流動性や曲げ弾性率は確かに改良されるが、液
晶性樹脂の添加量することによって耐衝撃性が低下し、
ウェルド強度も著しく低くなる。
【0006】このように、これらの公知例においては、
その特性が十分でないことから光学系駆動装置用部品と
して用いることは検討されていない。
【0007】本発明はかかる問題点を解決し、成形時の
流動性、制振性、耐衝撃性、耐摩耗性に優れる光学系駆
動装置用熱可塑性樹脂組成物および光学系駆動装置用部
品の取得を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明は(1)ポリカーボネート系樹脂(A)1
00重量部に対して液晶性樹脂(B)0.5〜100重
量部を含有し、かつ該液晶性樹脂粒子の数平均分散径が
0.5〜5μmであることを特徴とする光学系駆動装置
用熱可塑性樹脂組成物、(2)分散する液晶性樹脂粒子
の数平均アスペクト比(長径/短径)が3未満であるこ
とを特徴とする上記(1)記載の光学系駆動装置用熱可
塑性樹脂組成物、(3)(A)成分および(B)成分の
合計100重量部に対し、充填材0.5〜300重量部
をさらに含有してなる上記(1)または(2)記載の光
学系駆動装置用強化熱可塑性樹脂組成物、(4)AST
MD256に従って測定した光学系駆動装置用熱可塑性
樹脂組成物の1/4インチ(ノッチ付き)バーアイゾッ
ト衝撃強度が、(B)成分を含まない以外は同じ組成物
を用いて同様に測定した値よりも10%以上向上するこ
とを特徴とする上記(1)〜(3)いずれか記載の光学
系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物、(5)上記(1)〜
(4)いずれか記載の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組
成物からなる光学系駆動装置用部品を提供するものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリカーボネート
系樹脂(A)とは、カーボネート結合を有する樹脂であ
り、例えば芳香族二価フェノール系化合物とホスゲン、
または炭酸ジエステルとを反応させることにより得られ
る熱可塑性樹脂が挙げられる。 ポリカーボネートの末
端基量については特に規定されないが、本発明の効果を
より発現させるためには、フェノール性末端基(EP
と非フェノール性末端基(EN)の当量比(EP)/(E
N)が1/19以下であるポリカーボネート系樹脂
(A)を用いることが好ましく、より好ましくは1/4
0以下であり、さらに好ましくは1/70以下である。
【0010】また、ポリカーボネート系樹脂(A)は、
メチレンクロライド中1.0g/dlの濃度で20℃で
測定した対数粘度が0.2〜3.0dl/g、特に0.
3〜1.5dl/gの範囲ものが好ましく用いられる。
ここで二価フェノール系化合物としては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジフェニル)ブタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエ
チルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、1−フェニル−1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等が使用でき、
これら単独あるいは混合物として使用することができ
る。
【0011】ポリカーボネート系樹脂(A)の末端基の
測定は、ポリカーボネート系樹脂(A)を酢酸酸性塩化
メチレンに溶解し、四塩化チタンを加え、生成した赤色
錯体を546nmで測光定量して行える。
【0012】また、ポリカーボネート系樹脂(A)は、
その他の特性を付与させるために、その一部(通常ポリ
カーボネート系樹脂(A)成分の85重量%以下、好ま
しくは70重量%以下、より好ましくは50重量%以
下)を他の樹脂に置きかえることが可能であり、他の樹
脂の具体例としてはABS樹脂やPBT樹脂、PET樹
脂などの非液晶性ポリエステル樹脂があげられる。
【0013】本発明の液晶性樹脂(B)とは、溶融時に
異方性を形成し得るポリマーであり、液晶性ポリエステ
ル、液晶性ポリエステルアミド、液晶性ポリカーボネー
ト、液晶性ポリエステルエラストマーなどが挙げられ、
なかでも分子鎖中にエステル結合を有するものが好まし
く、特に液晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミ
ドなどが好ましく用いられる。
【0014】本発明でいう液晶性ポリエステル樹脂と
は、異方性溶融相を形成するポリエステルであり、例え
ば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、
芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などか
ら選ばれた構造単位からなる異方性溶融相を形成するポ
リエステルが挙げられる。また、液晶性ポリエステルア
ミド樹脂とは異方性溶融相を形成するポリエステルアミ
ドであり、例えば上記構造単位と芳香族イミノカルボニ
ル単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位
などから選ばれた構造単位からなるポリエステルアミド
が挙げられる。
【0015】芳香族オキシカルボニル単位としては、例
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸などから生成した構造単位、芳香族ジオキシ
単位としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェ
ニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメ
チル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなど
から生成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位として
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸などから生成した構造単位、
芳香族イミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノ
フェノールなどから生成した構造単位が挙げられる。
【0016】液晶性ポリエステルの具体例としては、p
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる
液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成
した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生
成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物および/ま
たは脂肪族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる
液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成
した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから
生成した構造単位、テレフタル酸から生成した構造単位
からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸
から生成した構造単位、エチレングリコールから生成し
た構造単位、テレフタル酸およびイソフタル酸から生成
した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロ
キシ安息香酸から生成した構造単位、エチレングリコー
ルから生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニルから生成した構造単位、テレフタル酸および/ま
たはセバシン酸から生成した構造単位から生成した構造
単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息
香酸から生成した構造単位、エチレングリコールから生
成した構造単位、テレフタル酸から生成した液晶性ポリ
エステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単
位、エチレングリコールから生成した構造単位、芳香族
ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸から生成した液晶性ポリエステ
ルなどが挙げられる。
【0017】異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステ
ルの好ましい例としては、エチレンジオキシ単位を含む
液晶性樹脂(B)であり、下記(I)、(II)、(III)
および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル、
または、(I)、(III) および(IV)の構造単位からな
る異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルなどがよ
り好ましく挙げられる。なかでも特に(I)、(II)、(I
II)および(IV)の構造単位からなる液晶性ポリエステル
が好ましい。
【0018】
【化1】
【0019】(ただし式中のR1
【0020】
【化2】
【0021】から選ばれた1種以上の基を示し、R2
【0022】
【化3】
【0023】から選ばれた1種以上の基を示す。ただし
式中Xは水素原子または塩素原子を示す。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位であり、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた一種以上
の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、
構造単位(III)はエチレングリコールから生成した構造
単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,
4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた一
種以上の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各
々示す。これらのうちR1
【0024】
【化4】
【0025】であり、R2
【0026】
【化5】
【0027】であるものが特に好ましい。
【0028】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは、上記構造単位(I)、(III)、(IV)からなる共重
合体および上記構造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からな
る共重合体であり、上記構造単位(I)、(II)、(III)およ
び(IV)の共重合量は任意である。しかし、本発明の特性
を発揮させるためには次の共重合量であることが好まし
い。
【0029】すなわち、上記構造単位(I)、(II)、(II
I)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合
計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜92モ
ル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%が
好ましく、60〜8モル%がより好ましい。また、構造
単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]は好ましくは75
/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜
93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位(II)お
よび(III)の合計と実質的に等モルであることが好まし
い。
【0030】一方、上記構造単位(III) を含まない場合
は流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)および
(II)の合計に対して40〜90モル%であることが好
ましく、60〜88モル%であることが特に好ましく、
構造単位(IV)は構造単位(II)と実質的に等モルであ
ることが好ましい。
【0031】また液晶性ポリエステルアミドとしては、
上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0032】上記好ましく用いることができる液晶性ポ
リエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単
位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸およびp−アミノ安息香酸などを液
晶性を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめるこ
とができる。
【0033】本発明で使用する液晶性樹脂(B)は、ペ
ンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが
可能である。その際、0.1g/dlの濃度で60℃で
測定した値で0.5〜15.0dl/gが好ましく、
1.0〜3.0dl/gが特に好ましい。
【0034】また、本発明における液晶性樹脂(B)の
溶融粘度は0.5〜200Pa・sが好ましく、特に1〜1
00Pa・sがより好ましい。また、流動性により優れた組
成物を得ようとする場合には、溶融粘度を50Pa・s以下
とすることが好ましい。
【0035】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
高化式フローテスターによって測定した値である。
【0036】ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定に
おいて、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の
昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(T
m1)の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持し
た後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測され
る吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0037】液晶性樹脂(B)の融点は、特に限定され
ないが、本発明の効果が発現する液晶性樹脂(B)の数
平均分散径の範囲内のものを得るためには、ポリカーボ
ネート系樹脂(A)への分散性の点から好ましくは34
0℃以下、より好ましくは320℃以下である。
【0038】本発明において使用する上記液晶性ポリエ
ステルの製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
【0039】例えば、上記液晶性ポリエステルの製造に
おいて、次の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセ
トキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性
ポリエステルを製造する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無
水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化し
た後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを
製造する方法。 (3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよ
び4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノール
重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (4)p−ヒドロキシ安息香酸および2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを
反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重
縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (5)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。 (6)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(2)ま
たは(3)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。
【0040】液晶性ポリエステルの重縮合反応は無触媒
でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネー
ト、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチ
モン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用するこ
ともできる。
【0041】本発明で用いるポリカーボネート系樹脂
(A)100重量部に対する液晶性樹脂(B)の配合量
は0.5〜100重量部であり、好ましくは3〜60重
量部、より好ましくは5〜50重量部、さらに好ましく
は5〜30重量部である。
【0042】液晶性樹脂(B)の添加量が少なすぎる場
合、流動性が良好に発揮されず制振性の向上効果も充分
に得られない。逆に添加量が多すぎる場合、異物効果が
大きくなるためと推察されるが、成形品の耐衝撃性が低
下する傾向にある。
【0043】本発明において、ポリカーボネート系樹脂
(A)中に分散する液晶性樹脂(B)の数平均分散径が
本発明の効果である成形時の流動性、耐衝撃性、制振
性、耐摩耗性を発現するためには特に重要であり、0.
5〜5μmの範囲であることが必須であり、好ましくは
0.8〜3μm、より好ましくは1〜2μmである。
【0044】また、ポリカーボネート系樹脂(A)中に
分散する液晶性樹脂(B)の分散形状については、特に
限定されないが、球状もしくは楕円球状であることが好
ましい。また、特に限定されないが、衝撃強度などの特
性について、より効果を発現するために、粒子の数平均
アスペクト比(長径/短径)が3未満であることが好ま
しく、より好ましくは1.05〜2.7、特に好ましく
は1.1〜2.5である。
【0045】ポリカーボネート系樹脂(A)中の液晶性
樹脂(B)の数平均分散径および数平均アスペクト比の
測定方法は、光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物の中
心部を粒子の配向方向に切削して得られた切片を透過型
電子顕微鏡(TEM)により観察し、分散粒子50個の
平均値をそれぞれ数平均分散径および数平均アスペクト
比として求められる。なお、分散粒子径は長径方向で評
価する。また、アスペクト比は、各粒子について求めた
後、分散粒子50個について平均値を算出した。
【0046】本発明において光学系駆動装置用熱可塑性
樹脂組成物の機械強度その他の特性を付与するために充
填剤を使用することが可能であり、特に限定されるもの
ではないが、繊維状、板状、粉末状、粒状など非繊維状
の充填剤を使用することができる。具体的には例えば、
ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、ステンレ
ス繊維、アルミニウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、
芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラ
ミック繊維、アスベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミ
ナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊
維、ロックウール、チタン酸カリウムウィスカー、チタ
ン酸バリウムウィスカー、ほう酸アルミニウムウィスカ
ー、窒化ケイ素ウィスカーなどの繊維状、ウィスカー状
充填剤、マイカ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カル
シウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイク
ロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイ
ト、酸化チタン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グ
ラファイトなどの粉状、粒状あるいは板状の充填剤が挙
げられる。上記充填剤中、ガラス繊維や炭素繊維が好ま
しく使用され、より好ましくはガラス繊維である。炭素
繊維はPAN系またはピッチ系の炭素繊維であり、一般
に樹脂の強化用に用いられているものならば特に限定は
なく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョプドス
トランド、ミルドファイバーなどから選択して用いるこ
とができる。
【0047】また、上記の充填剤は2種以上を併用して
使用することもできる。なお、本発明に使用する上記の
充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シ
ラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤な
ど)、その他の表面処理剤で処理して用いることもでき
る。
【0048】また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0049】上記の充填剤の添加量は(A)成分と
(B)成分の合計100重量部に対し、0.5〜300
重量部が好ましく、より好ましくは10〜200重量
部、特に好ましくは15〜100重量部である。
【0050】また、本発明の光学系駆動装置用熱可塑性
樹脂組成物には、難燃性およびその他の特性を付与する
目的で燐系化合物を添加することができる。燐系化合物
とは、燐を含有する有機または無機化合物であれば特に
制限はなく、例えば赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、ポリ
ホスファゼン、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィ
ネート、ホスフィンオキシドなどが挙げられる。中でも
赤燐、芳香族ホスフェートが好ましく使用することがで
きる。赤燐を添加した場合には、難燃性の他に長期耐熱
性が改善され、芳香族ホスフェートを添加した場合に
は、難燃性の他に流動性が若干改善される。
【0051】本発明に用いる赤燐は、そのままでは不安
定であり、また、水に徐々に溶解したり、水と徐々に反
応する性質を有するので、これを防止する処理を施した
ものが好ましく用いられる。このような赤燐の処理方法
としては、特開平5−229806号公報に記載の赤燐
の粉砕を行わず、赤燐表面に水や酸素との反応性が高い
破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤燐に
水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを微量添
加して赤燐の酸化を触媒的に抑制する方法、赤燐をパラ
フィンやワックスで被覆し、水分との接触を抑制する方
法、ε−カプロラクタムやトリオキサンと混合すること
により安定化させる方法、赤燐をフェノール系、メラミ
ン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化
性樹脂で被覆することにより安定化させる方法、赤燐を
銅、ニッケル、銀、鉄、アルミニウムおよびチタンなど
の金属塩の水溶液で処理して、赤燐表面に金属燐化合物
を析出させて安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛
などで被覆する方法、赤燐表面に鉄、コバルト、ニッケ
ル、マンガン、スズなどで無電解メッキ被覆することに
より安定化させる方法およびこれらを組合せた方法が挙
げられるが、好ましくは、赤燐の粉砕を行わずに赤燐表
面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤
燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポ
リエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより
安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで被覆す
ることにより安定化させる方法であり、特に好ましく
は、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化す
る方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ
系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆す
ることにより安定化させる方法である。これらの熱硬化
性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹脂、エポキシ系
熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が耐湿性の面から好まし
く使用することができ、特に好ましくはフェノール系熱
硬化性樹脂で被覆された赤燐である。
【0052】また樹脂に配合される前の赤燐の平均粒径
は、難燃性、機械特性、耐湿熱特性およびリサイクル使
用時の粉砕による赤燐の化学的・物理的劣化を抑える点
から35〜0.01μmのものが好ましく、さらに好ま
しくは、30〜0.1μmのものである。
【0053】なお赤燐の平均粒径は、一般的なレーザー
回折式粒度分布測定装置により測定することが可能であ
る。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、
いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤燐の
分散溶媒として、水を使用することができる。この時ア
ルコールや中性洗剤により赤燐表面処理を行ってもよ
い。また分散剤として、ヘキサメタ燐酸ナトリウムやピ
ロ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩を使用することも可能で
ある。また分散装置として超音波バスを使用することも
可能である。
【0054】また本発明で使用される赤燐の平均粒径は
上記のごとくであるが、赤燐中に含有される粒径の大き
な赤燐、すなわち粒径が75μm以上の赤燐は、難燃
性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性を著しく低下
させるため、粒径が75μm以上の赤燐は分級等により
除去することが好ましい。粒径が75μm以上の赤燐含
量は、難燃性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性の
面から、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは
8重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。下
限に特に制限はないが、0に近いほど好ましい。
【0055】ここで赤燐に含有される粒径が75μm以
上の赤燐含量は、75μmのメッシュにより分級するこ
とで測定することができる。すなわち赤燐100gを7
5μmのメッシュで分級した時の残さ量Z(g)より、
粒径が75μm以上の赤燐含量はZ/100×100
(%)より算出することができる。
【0056】また、本発明で使用される赤燐の熱水中で
抽出処理した時の導電率(ここで導電率は赤燐5gに純
水100mLを加え、例えばオートクレーブ中で、12
1℃で100時間抽出処理し、赤燐ろ過後のろ液を25
0mLに希釈した抽出水の導電率を測定する)は、得ら
れる成形品の耐湿性、機械的強度、耐トラッキング性、
およびリサイクル性の点から通常0.1〜1000μS
/cmであり、好ましくは0.1〜800μS/cm、
さらに好ましくは0.1〜500μS/cmである。
【0057】また、本発明で使用される赤リンのホスフ
ィン発生量(ここでホスフィン発生量は、赤リン5gを
窒素置換した内容量500mLの例えば試験管などの容
器に入れ、10mmHgに減圧後、280℃で10分間
加熱処理し、25℃に冷却し、窒素ガスで試験管内のガ
スを希釈して760mmHgに戻したのちホスフィン
(リン化水素)検知管を用いて測定し、つぎの計算式で
求める。ホスフィン発生量(ppm)=検知管指示値
(ppm)×希釈倍率)は、得られる組成物の発生ガス
量、押出し、成形時の安定性、溶融滞留時機械的強度、
成形品の表面外観性、成形品による端子腐食などの点か
ら通常100ppm以下のものが用いられ、好ましくは
50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下であ
る。
【0058】このような好ましい赤燐の市販品として
は、燐化学工業社製“ノーバエクセル”140、“ノー
バエクセル”F5が挙げられる。
【0059】本発明に使用される芳香族ホスフェートと
は、下記式(1)で表されるものである。
【0060】
【化6】
【0061】まず前記式(1)で表されるリン系化合物
の構造について説明する。前記式(1)の式中nは0以
上の整数である。またk、mは、それぞれ0以上2以下
の整数であり、かつk+mは、0以上2以下の整数であ
るが、好ましくはk、mはそれぞれ0以上1以下の整
数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1である。
【0062】また前記式(1)の式中、R7〜R14は同
一または相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基
を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、n−イソプロピル、ネオペンチル、tert
−ペンチル基、2ーイソプロピル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル基、3−イソプロピル、ネオペンチル、
tert−ペンチル基、ネオイソプロピル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル基などが挙げられるが、水素、
メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好まし
い。
【0063】またAr1、Ar2、Ar3、Ar4は同一ま
たは相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない
有機残基で置換されたフェニル基を表す。具体例として
は、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、
メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリル基
などが挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシリル
基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェニル
基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0064】またYは直接結合、O、S、SO2、C
(CH32、CH2、CHPhを表し、Phはフェニル
基を表す。
【0065】好ましい芳香族ホスフェートの市販品とし
ては、大八化学社製“PX−200”、“PX−20
1”、“CR−733S”、“CR−741”、“TP
P”およびこれら相当品が挙げられる。
【0066】本発明におけるリン系化合物の添加量は、
ポリカーボネート系樹脂(A)と液晶性樹脂(B)から
なる樹脂組成物100重量部に対して通常0.01〜3
0重量部、好ましくは0.05〜20重量部、より好ま
しくは0.06〜15重量部、さらに好ましくは0.0
8〜10重量部である。リン系化合物の添加量が少なす
ぎると難燃性向上効果が発現せず、多すぎると物性低下
するとともに難燃効果とは逆に燃焼促進剤として働く傾
向にある。
【0067】本発明の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組
成物に、さらに赤燐を添加する場合には、赤燐の安定剤
として金属酸化物を添加することにより、押出し、成形
時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食性などを
向上させることができる。このような金属酸化物の具体
例としては、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化第一銅、
酸化第二銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コバルト、
酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化スズおよび酸化チ
タンなどが挙げられるが、なかでも酸化カドミウム、酸
化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンなどのI族および/
またはII族の金属以外の金属酸化物が好ましく、特に酸
化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンが好ましいが、I族
および/またはII族の金属酸化物であってもよい。押出
し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食
性の他に、非着色性をさらに向上させるためには酸化チ
タンが最も好ましい。
【0068】金属酸化物の添加量は機械物性、成形性の
面からポリカーボネート系樹脂(A)と液晶性樹脂
(B)からなる樹脂組成物100重量部に対して0.0
1〜20重量部が好ましく、特に好ましくは0.1〜1
0重量部である。
【0069】さらに、本発明の光学系駆動装置用熱可塑
性樹脂組成物には、酸化防止剤および熱安定剤(たとえ
ばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト
類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえ
ばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾフェノンなど)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩
などの着色防止剤、滑剤、染料(たとえばニグロシンな
ど)および顔料(たとえば硫化カドミウム、フタロシア
ニンなど)を含む着色剤、滑剤および離型剤(モンタン
酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、
ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレ
ンワックスなど)、導電剤あるいは着色剤としてカーボ
ンブラック、結晶核剤、可塑剤、難燃剤としては赤燐ま
たは芳香族ホスフェートが好ましく用いられるが他の難
燃剤(例えば臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレ
ンエーテル、臭素化ポリカーボネート、水酸化マグネシ
ウム、メラミンおよびシアヌール酸またはその塩な
ど)、難燃助剤、摺動性改良剤(グラファイト、フッ素
樹脂)、帯電防止剤などの通常の添加剤を添加して、所
定の特性をさらに付与することができる。
【0070】また、更なる特性改良の必要性に応じて無
水マレイン酸などによる酸変性オレフィン系重合体、エ
チレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共
重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル/メタクリル酸グリシジル共重合体およびエチレン/
プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ABSなど
のオレフィン系共重合体、ポリエステルポリエーテルエ
ラストマー、ポリエステルポリエステルエラストマー等
のエラストマーから選ばれる1種または2種以上の混合
物を添加して所定の特性をさらに付与することができ
る。
【0071】本発明の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組
成物は通常公知の方法で製造される。光学系駆動装置用
樹脂組成物を製造するに際し、例えば“ユニメルト”タ
イプのスクリューを備えた単軸押出機、二軸、三軸押出
機およびニーダタイプの混練機などを用いて180〜3
50℃で溶融混練して組成物とすることができるが、本
発明の特徴である分散粒子径を好ましい範囲にし、流動
性や耐衝撃性、制振性を発現するためには、混練温度が
重要であり、配合する液晶性樹脂(B)の融点以下が好
ましく、配合する液晶性樹脂(B)の液晶開始温度以
上、かつ融点以下がより好ましい。上記範囲において混
練した場合には、本発明の効果が十分に発揮され、また
分散粒子径はこれ以降の加工において大きく変化しない
ため、二次加工を行うに際しても十分に効果が発現し好
ましい。液晶開始温度の測定は、剪断応力加熱装置(C
SS−450)により剪断速度1,000(1/秒)、
昇温速度1.0℃/分、対物レンズ60倍において測定
し、視野全体が流動開始する温度を液晶開始温度とす
る。
【0072】また、混練方法としては、例えば、ポリカ
ーボネート系樹脂(A)および液晶性樹脂(B)成分
中、その他の必要な添加剤および充填材を予備混合し
て、またはせずに押出機などに供給して十分溶融混練す
ることにより調製されるが、好ましくは、ハンドリング
性や生産性の面から、ポリカーボネート系樹脂(A)、
液晶性樹脂(B)の一部(例えば(A)の一部もしくは
全部、(B)成分の一部もしくは全部、または、最終的
に含有せしめる(A)および(B)のうちの一部)を一
旦溶融混練して実際に光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組
成物に配合されるべき液晶性樹脂量よりも液晶性樹脂濃
度の高い樹脂組成物(D)を製造し、残りのポリカーボ
ネート系樹脂(A)もしくは液晶性樹脂(B)成分中に
液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物(D)およびその他の
任意に用いることができる添加剤および充填材を溶融混
練することにより調製される。
【0073】あるいはポリカーボネート系樹脂(A)の
一部もしくは全部、液晶性樹脂(B)成分の一部もしく
は全部、または、最終的に含有せしめる(A)および
(B)のうちの一部とその他の任意に用いることができ
る添加剤を一旦溶融混練して、実際に光学系駆動装置用
熱可塑性樹脂組成物に配合されるべき液晶性樹脂量より
も液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物(D)を製造し、残
りのポリカーボネート系樹脂(A)もしくは液晶性樹脂
(B)成分中および液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物
(D)の段階で添加した任意に用いることができる添加
剤以外の添加剤および充填材を溶融混練することにより
調製される。
【0074】かかる液晶性樹脂濃度の高い樹脂組成物
(D)は、いわゆるマスターペレットの形態で好ましく
用いられるが、それに限定されず、いわゆるチップ状、
粉末状、あるいはそれらの混合物の形態であってもよ
い。またかかる(D)成分と配合するポリカーボネート
系樹脂(A)および液晶性樹脂(B)はペレット状であ
ることが好ましいが、それに限定されず、いわゆるチッ
プ状、粉末状あるいは、チップ状と粉末状の混合物であ
ってもよいが、好ましくはポリカーボネート系樹脂
(A)および液晶性樹脂(B)の形態、大きさ、形状は
ほぼ同等、あるいは互いに似通っていることが均一に混
合し得る点で好ましい。
【0075】かくして得られる光学系駆動装置用熱可塑
性樹脂組成物は、成形時の流動性に特に優れており、広
範囲の成形条件において良好は流動性向上効果が発現す
る。
【0076】また、成形品を成形するにあたっての成形
方法は通常の成形方法(射出成形、押出成形、ブロー成
形、プレス成形、インジェクションプレス成形など)に
より、三次元成形品、シート、フィルム、容器パイプな
どに加工することができ、射出成形あるいはインジェク
ションプレス成形等が好ましい。成形温度については、
180〜350℃で成形品とすることができるが、流動
性、耐衝撃性や制振性、耐摩耗性バランス良く発現する
ために、配合する液晶性樹脂(B)の液晶開始温度以上
が好ましい。
【0077】本発明の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組
成物は、多くの場合、ASTMD256に従って測定し
た1/4インチ(ノッチ付き)バーアイゾット衝撃強度
が、(B)成分を含まない以外は同じ組成物を用いて同
様に測定した値よりも10%以上向上させることが可能
であり、好ましい態様においては50%以上、特に好ま
しい態様においては100%以上向上させることが可能
である。
【0078】かくして得られる成形品は各種機械機構部
品、電気電子部品または自動車部品に好適であり、特に
流動性と制振性に優れるために、電気電子部品、なかで
も光学系駆動装置用部品に好ましく用いられ、特に薄肉
部を有する成形品(例えば板状成形品あるいは箱形成形
品)に有効である。
【0079】さらに本発明の光学系駆動装置用熱可塑性
樹脂組成物は、流動性不足による未充填などの不良を低
減可能であり、また安定した成形条件で成形できるため
に成形品には各種特性のバラツキがなく、そのため信頼
性の高い成形品が得られる。
【0080】かくして得られる成形品は、特に制振性が
必要とされる光学系駆動装置部品に有用である。なかで
もCDやMD、DVD、CD−ROM、DVD−RO
M、MO、PDなどの光学系駆動装置の(軸受け部を有
する)光学系取り付けブロック、スライドベース、対物
レンズ保持体、対物レンズ保持体固定部材、ガイドホル
ダ、補強板、ラック、(2軸)アクチュエーター、(2
軸)アクチュエーターベース、ボビン、カラーなどは優
れた制振性や長期使用に耐えうる耐摩耗性が必要とされ
るために特に有用である。
【0081】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0082】参考例1(LCP1) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレ−ト216重量部及び無水酢酸960重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を行っ
た結果、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳
香族ジオキシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単
位12.5モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル
当量からなる融点314℃、対数粘度1.2dl/g
(ペンタフロロフェノール/クロロホルム=35/65
(重量比)を溶媒として測定した)、溶融粘度(φ0.
5mm、324℃)20Pa・sの液晶性樹脂が得られ
た。
【0083】参考例2(LCP2) p−ヒドロキシ安息香酸907重量部と6−ヒドロキシ
−2−ナフトエ酸457重量部及び無水酢酸873重量
部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重合を
行った結果、芳香族オキシカルボニル単位100モル当
量からなる融点283℃、対数粘度4.25dl/g
(ペンタフロロフェノール/クロロホルム=35/65
(重量比)を溶媒として測定した)、溶融粘度(φ0.
5mm、293℃)58Pa・sの液晶性樹脂を得た。
【0084】参考例3(LCP3) p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、固有粘度が約
0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト346重
量部及び無水酢酸809重量部を攪拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、重合を行った結果、芳香族オキシ
カルボニル単位80モル当量、エチレンジオキシ単位2
0モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量から
なる、融点282℃、対数粘度1.4dl/g(ペンタ
フロロフェノール/クロロホルム=35/65(重量
比)を溶媒として測定した)、溶融粘度(φ0.5m
m、292℃)14Pa・sの液晶性樹脂が得られた。
【0085】実施例1〜5、比較例1〜2 参考例で得た液晶性樹脂(LCP1〜LCP3)と表1に
示すポリカーボネート系樹脂(A)およびガラス繊維
(6μm径、3mm長)を所定量秤量し、ドライブレン
ドした。日本製鋼所製TEX30型2軸押出機でシリン
ダー温度290℃に設定し、スクリュー回転を100r.
p.mの条件で溶融混練してペレットとした。熱風乾燥
後、ペレットを住友ネスタ−ル射出成形機プロマット4
0/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ
−温度を表1に示した温度に設定し、金型温度80℃に
設定し、物性比較するために射出速度99%、射出圧力
は成形下限圧+10%の条件で下記(1)、(3)〜
(5)の測定用テストピースを射出成形した。
【0086】各評価については、次に述べる方法にした
がって測定した。
【0087】(1)液晶性樹脂(B)の数平均分散径お
よび数平均アスペクト比の測定 ポリカーボネート系樹脂(A)中の液晶性樹脂(B)の
数平均分散径および数平均アスペクト比の測定は、AS
TM D256に従って作成したアイゾット衝撃強度測
定用1/8インチバーの中心部を流れ方向に切削して得
られた切片をTEMにより観察し、分散粒子50個の平
均値をそれぞれ数平均分散径および数平均アスペクト比
として求めた。なお、分散粒子径は長径方向で測定し
た。
【0088】なおアスペクト比は、各粒子のアスペクト
比を測定した後、平均して数平均アスペクト比とした。
【0089】(2)流動性 上記成形機を用いて、射出速度99%、射出圧力800
kgf/cm2、シリンダー温度310℃、金型温度8
0℃の条件で0.5mm厚×12.7mm巾の試験片の
流動長(棒流動長)を測定した。
【0090】(3)耐衝撃性 ASTM D256に従い、1/4インチ(ノッチ付
き)バーアイゾット衝撃強度を測定した。
【0091】(4)制振性 220×12.7×3.2mm厚の試験片を成形し、得
られた試験片に8φ×0.3mm厚の磁性鋼を固定部か
ら50、150mmの位置にグリスで接着し、高低温槽
中にセットして1次共振周波数での損失係数を求めた
(電力増幅器(B&K製2706型)、前置増幅器(B
&K製2639S型)および2チャンネルFFT分析器
(B&K製2034型)を用いる)。評価は、振幅が1
/10に減衰するまでの振動回数により行った。
【0092】(5)耐摩耗性 30×30×3mm厚の角板を上記成形機を用いて成形
し、その角板をジグに固定し、5kgの荷重をかけた1
8mmφ×2mm厚の円筒型アルミニウム角板の中心部
に押しあてて円筒型アルミニウムを20r.p.m.で1時間
回転させて成形品表面のへこみ量を評価した。(○:
0.3mm未満、×:0.3mm以上)
【0093】
【表1】
【0094】表1からも明らかなように本発明の組成物
は比較例に比べ、流動性に優れ、かつ得られた成形品は
耐衝撃性、制振性および耐摩耗性が良好であるため、振
動特性が特に要求される光学系駆動装置用部品を取得す
る場合に非常に優れていることがわかる。
【0095】
【発明の効果】本発明の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂
組成物は、成形時の流動性が改良され、成形品の耐衝撃
性、制振性、耐摩耗性が優れているため、これらの特
性、特に振動特性が要求される光学系駆動装置用部品に
好適な材料であり、この光学系駆動装置部品は非常に信
頼性の高い部品である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 69/00 101:00) Fターム(参考) 3J048 BD04 EA07 4J002 CF162 CF172 CF182 CG002 CG011 CL063 CL082 DA016 DA026 DA066 DC006 DE096 DE106 DE136 DE146 DE186 DE236 DG026 DG056 DH056 DJ006 DJ016 DJ026 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 FA016 FA043 FA046 FA066 FA082 FA086 FB096 FB166 FB266 FD013 FD016 FD050 FD060 FD070 FD090 FD100 FD110 FD130 FD160 FD170 GP00 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート系樹脂(A)100重量
    部に対して液晶性樹脂(B)0.5〜100重量部を含
    有し、かつ該液晶性樹脂粒子の数平均分散径が0.5〜
    5μmであることを特徴とする光学系駆動装置用熱可塑
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】分散する液晶性樹脂粒子の数平均アスペク
    ト比(長径/短径)が3未満であることを特徴とする請
    求項1記載の光学系駆動装置用熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分および(B)成分の合計100
    重量部に対し、充填材0.5〜300重量部をさらに含
    有してなる請求項1または2記載の光学系駆動装置用強
    化熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ASTMD256に従って測定した光学系
    駆動装置用熱可塑性樹脂組成物の1/4インチ(ノッチ
    付き)バーアイゾット衝撃強度が、(B)成分を含まな
    い以外は同じ組成物を用いて同様に測定した値よりも1
    0%以上向上することを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か記載の光学系駆動装置用強化熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4いずれか記載の光学系駆動装
    置用熱可塑性樹脂組成物からなる光学系駆動装置用部
    品。
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