JP2000109654A - 熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物および成形品

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JP2000109654A JP11206682A JP20668299A JP2000109654A JP 2000109654 A JP2000109654 A JP 2000109654A JP 11206682 A JP11206682 A JP 11206682A JP 20668299 A JP20668299 A JP 20668299A JP 2000109654 A JP2000109654 A JP 2000109654A
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秀之 梅津
Koji Yamauchi
幸二 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性、薄肉難燃性および耐熱特性(成形時
の滞留安定性)、摺動性、ウエルド強度が改良された熱
可塑性樹脂組成物およびその成形品取得を課題とする。 【解決手段】 スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上の熱可塑性樹脂(A)0.5重量%以上60重量%未
満と液晶性樹脂(B)99.5重量%以下40重量%超
とからなる液晶性樹脂(C)100重量部および赤燐
0.01〜30重量部を含有してなる熱可塑性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動性、薄肉難燃
性および耐熱特性(成形時の滞留安定性)、成形品の表
面外観およびそりなどの変形性、摺動性および衝撃強度
が改良された熱可塑性樹脂組成物およびその成形品に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】多くのポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンエーテルなどの熱可塑性樹脂は、そ
の優れた諸特性を生かし、射出成形材料として機械機構
部品、電気電子部品、自動車部品などの幅広い分野に利
用されつつある。また、これら熱可塑性樹脂は本質的に
可燃性であるため、工業用材料として使用するには一般
の化学的、物理的諸特性のバランス以外に火炎に対する
安全性、すなわち難燃性が要求される場合が多い。一
方、成形品への要求が技術の進歩と共に高くなり、より
複雑形状のものが要求され、そのため流動性向上が望ま
れるようになってきた。
【0003】そこで分子鎖の平行な配列を特徴とする光
学異方性の液晶性ポリマーが優れた流動性と機械的性質
を有する点で注目され、熱可塑性樹脂の流動性および機
械特性を向上させるために数々のアロイ化技術が検討さ
れている。例えば、特開平7−179743号公報、特
開平8−134343号公報、特開平8−183910
号公報、特開平10−53654号公報などが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】確かに上記の方法で成
形方法を種々工夫することにより強度・剛性等は向上す
るが、しかし、特開平7−179743号公報および特
開平10−53654号公報は、燐化合物を添加するこ
とにより難燃性が低下したり、特開平8−134343
号公報は確かに難燃であるもののハロゲン系難燃剤を使
用しているために成形機の滞留による物性低下が懸念さ
れ、特開平8−183910号公報は、エポキシ化合物
を使用し相溶性を向上させているもののそのため流動性
が若干低下し、難燃性が不十分であることが判明した。
【0005】本発明は上記の問題を解決し、流動性、薄
肉難燃性および耐熱特性(成形時の滞留安定性)、成形
品の表面外観およびそりなどの変形性、摺動性および衝
撃強度が改良された熱可塑性樹脂組成物およびその成形
品を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明は(1)スチレン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた
1種以上の熱可塑性樹脂(A)0.5重量%以上60重
量%未満と液晶性樹脂(B)99.5重量%以下40重
量%超とからなる樹脂組成物(C)100重量部および
赤燐0.01〜30重量部を含有してなる熱可塑性樹脂
組成物、(2)赤燐の導電率が0.1〜1000μS/
cmであることを特徴とする上記(1)記載の熱可塑性
樹脂組成物、(3)樹脂組成物(C)100重量部に充
填材を0.5〜300重量部をさらに含有してなる上記
(1)または(2)記載の熱可塑性樹脂組成物、(4)
液晶性樹脂(B)がエチレンジオキシ単位を含有する上
記(1)〜(3)いずれか記載の熱可塑性樹脂組成物、
(5)UL−94規格において0.5mm厚みでV−0
の難燃性を有するである上記(1)〜(4)のいずれか
記載の熱可塑性樹脂組成物、(6)スチレン系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂
から選ばれた1種以上の熱可塑性樹脂(A)の一部もし
くは全部、または液晶性樹脂(B)の一部もしくは全部
または、最終的に含有せしめる(A)および(B)のう
ちの一部と赤燐を一旦溶融混練して実際に熱可塑性樹脂
組成物に配合されるべき赤燐量よりも赤燐濃度の高い樹
脂組成物を作製した後、上記(1)〜(5)のいずれか
記載の熱可塑性樹脂組成物を製造することを特徴とする
熱可塑性樹脂組成物の製造方法、(7)上記(1)〜
(5)のいずれか記載の難燃性樹脂組成物で構成してな
る成形品であって、該成形品が機械機構部品、電気電子
部品または自動車部品である上記(9)記載の成形品、
(8)上記(1)〜(5)のいずれか記載の難燃性樹脂
組成物で構成してなる成形品であって、該成形品が板状
あるいは箱形でかつ厚み1.0mm以下の薄肉部を成形
品全表面積に対して10%以上有することを特徴とする
成形品を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)の熱可塑性
樹脂としてはスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上のものである。
【0008】スチレン系樹脂はスチレン及び/またはそ
の誘導体から生成した単位を含有するものである。
【0009】スチレン、その誘導体(これらを総称して
芳香族ビニル系単量体と称する場合がある)から生成し
た単位の具体例としては、下記構造単位のものが挙げら
れる。
【0010】
【化1】
【0011】R3〜R7は、水素、塩素等のハロゲン、炭
素数1〜10の脂肪族基、芳香族基、脂環式、スルホニ
ル基、シアノ基、ニトロ基などの基を示し、これらはそ
れぞれ同じであっても異なっていてもよい。
【0012】R3〜R7の具体例としては、水素、塩素、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリル、ブ
チル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、クロルメ
チル、シアノメチル、シアノメトキシ、エトキシ、フェ
ノキシ、ニトロなどの基が挙げられ、これらはそれぞれ
同じであっても異なっていてもよい。
【0013】スチレン、その誘導体の好ましい例とし
て、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどが挙
げられるが、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ま
しい。また、これらを併用することもできる。
【0014】スチレン系樹脂としては、スチレン系
(共)重合体、ゴム強化スチレン系(共)重合体が挙げ
られる。スチレン系(共)重合体としては芳香族ビニル
系単量体の1種または2種以上を重合した(共)重合
体、芳香族ビニル系単量体の1種または2種以上とそれ
と共重合可能な単量体の1種または2種以上を共重合し
た共重合体が挙げられる。ゴム強化スチレン(共)重合
体としては、ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体の1
種または2種以上をグラフト重合したゴム強化スチレン
系(共)重合体、ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体
の1種または2種以上とそれと共重合可能な単量体の1
種または2種以上をグラフト共重合したゴム強化スチレ
ン系共重合体が挙げられる。これらは1種又は2種以上
で用いることができる。
【0015】上記スチレン系樹脂中における芳香族ビニ
ル系単量体から生成した単位の含有量は、スチレン系
(共)重合体中、20重量%以上であることが好まし
く、また、40重量%以上であることが好ましい。ま
た、ゴム強化スチレン系(共)重合体の場合にはゴム質
重合体を除いた成分中の20重量%以上であることが好
ましく、40重量%以上であることが好ましい。
【0016】上記芳香族ビニル系単量体と共重合可能な
単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、シアン
化ビニルなどが挙げられる。
【0017】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げ
られるが、メタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
【0018】上記ゴム状重合体としては、ブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)な
どのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリ
ル系ゴムおよびエチレン−プロピレン−非共役ジエン三
元共重合体ゴム(EPDM)などのポリオレフィン系ゴ
ムが挙げられ、なかでもポリブタジエン、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)
が好ましく用いられる。
【0019】ゴム強化スチレン系(共)重合体をさらに
詳述すると、ゴム状重合体(a)に芳香族ビニル化合物
(b)から選ばれる少なくとも一種、またはそれと共単
量体であるメタクリル酸エステル(c)およびシアン化
ビニル化合物(d)などから選ばれる少なくとも1種と
をグラフト重合したグラフト共重合体(重合体(i))
である。
【0020】ゴム状重合体(a)の共重合量は5〜80
重量%が好適である。
【0021】重合体(i)として、(a)に、(b)な
らびに(c)および/または(d)をグラフト重合する
場合、グラフト成分中、芳香族ビニル化合物(b)、メ
タクリル酸エステル(c)などから選ばれるビニル化合
物の1種または2種以上の合計が50〜97重量%であ
り、シアン化ビニル化合物(d)が3〜50重量%が好
ましい。
【0022】重合体(i)の重合方法は特に限定され
ず、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合および塊
状−懸濁重合などの公知の方法を用いることができる。
【0023】一方、スチレン系(共)重合体を詳述する
と、芳香族ビニル化合物(b)から選ばれる少なくとも
一種、またはそれと共単量体であるメタクリル酸エステ
ル(c)およびシアン化ビニル化合物(d)などから選
ばれる少なくとも1種とが重合した共重合体(重合体
(ii))を配合した樹脂である。
【0024】一方、重合体(ii)において、シアン化
ビニル化合物(d)を用いる場合の共重合量としては3
〜50重量%が適当である。
【0025】重合体(ii)の重合方法は特に限定され
ず、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合および塊
状−懸濁重合などの公知の方法を用いることができる。
【0026】本発明においては重合体(i)および(i
i)を併用することも好ましい。これらは、予め配合
し、他の成分との配合に供してもよいし、予め配合せ
ず、別々に他の成分との配合に供してもよい。
【0027】重合体(i)と重合体(ii)を併用する
際には任意の割合で用いることができる。
【0028】本発明において好ましく用い得るスチレン
系樹脂としては、PS(ポリスチレン)等のスチレン系
重合体、HIPS(高衝撃ポリスチレン)等のゴム強化
スチレン系重合体、AS(アクリロニトリル/スチレン
共重合体)等のスチレン系共重合体、AES(アクリロ
ニトリル/エチレン・プロピレン・非共役ジエンゴム/
スチレン共重合体)、ABS(アクリロニトリル/ブタ
ジエン/スチレン共重合体)、MBS(メタクリル酸メ
チル/ブタジエン/スチレン共重合体)などのゴム強化
(共)重合体等が挙げられ、なかでも特にPS(ポリス
チレン)等のスチレン系重合体、AS(アクリロニトリ
ル/スチレン共重合体)等のスチレン系共重合体、AB
S(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体
が好ましい。
【0029】ポリカーボネート系樹脂は、カーボネート
結合を有し、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲ
ン、または炭酸ジエステルとを反応させることにより得
られる熱可塑性樹脂であり、該芳香族ホモまたはコポリ
カーボネート樹脂は、メチレンクロライド中1.0g/
dlの濃度で20℃で測定した対数粘度が0.2〜3.
0dl/g、特に0.3〜1.5dl/gの範囲のもの
が好ましく用いられる。ここで二価フェノール系化合物
としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1
−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン等が使用でき、これら単独あるいは混合物として
使用することができる。
【0030】ポリカーボネートの末端基量については特
に規定されないが、本発明の効果をより発現させるため
には、フェノール性末端基(EP)と非フェノール性末
端基(EN)の当量比(EP)/(EN)が1/20以下
であるポリカーボネート樹脂を用いることが好ましく、
より好ましくは1/40以下であり、さらに好ましくは
1/70以下である。
【0031】ポリカーボネート樹脂の末端基の測定は、
例えば、ポリカーボネート樹脂を酢酸酸性塩化メチレン
に溶解し、四塩化チタンを加え、生成した赤色錯体を5
46nmで測光定量して行える。
【0032】ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記
構造単位で表される熱可塑性樹脂であり、クロロホルム
中、30℃で測定した固有粘度が0.01〜0.80d
l/gの重合体が好ましく用いられる。
【0033】R8〜R11の具体的としては、水素、塩
素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリ
ル、ブチル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、ク
ロルメチル、シアノメチル、シアノメトキシ、エトキ
シ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられ、これらは
それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
【0034】
【化2】
【0035】R8〜R11は、水素、ハロゲン、炭素数1
〜10の脂肪族基、芳香族基、脂環式、スルホニル基、
シアノ基、ニトロ基などの基を示し、これらはそれぞれ
同じであっても異なっていてもよい。
【0036】具体的には、ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェ
ノール/2,4,6−トリメチルフェノール共重合体、
2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチル
フェノール共重合体などが挙げられる。
【0037】また、(A)熱可塑性樹脂は2種以上を併
用してもよく、具体的には、ABSとポリカーボネー
ト、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンまたは耐衝
撃ポリスチレンなどを挙げることができる。また、その
他特性例えば耐薬品性等を付与させるために熱可塑性樹
脂(A)の一部(通常、(A)成分の85重量%以下、
好ましくは70重量%以下、特に好ましくは50重量%
以下)を結晶性の熱可塑性樹脂に置き換えることが可能
であり、このような結晶性の熱可塑性樹脂としては例え
ばポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、
具体的には、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタ
レートの組み合わせ、ポリカーボネートとポリエチレン
テレフタレートの組み合わせ、ポリフェニレンエーテル
とナイロン6の組み合わせ、ポリフェニレンエーテルと
ナイロン66の組み合わせなどが挙げられる。
【0038】本発明の液晶性樹脂(B)とは、溶融時に
異方性を形成し得るポリマーであり、液晶性ポリエステ
ル、液晶性ポリエステルアミド、液晶性ポリカーボネー
ト、液晶性ポリエステルエラストマーなどが挙げられ、
なかでも分子鎖中にエステル結合を有するものが好まし
く、特に液晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミ
ドなどが好ましく用いられる。
【0039】本発明に好ましく使用できる液晶性樹脂
(B)は芳香族オキシカルボニル単位としてp−ヒドロ
キシ安息香酸からなる構造単位を含む液晶性ポリエステ
ルであり、また、エチレンジオキシ単位を必須成分とす
る液晶性ポリエステルも好ましく使用できる。さらに好
ましくは下記構造単位(I) 、(III) 、(IV)からなるポリ
エステルあるいは(I) 、(II)、(III) 、(IV)の構造単位
からなるポリエステルであり、最も好ましいのは(I) 、
(II)、(III) 、(IV)の構造単位からなるポリエステルで
ある。
【0040】
【化3】
【0041】(ただし式中のR1
【0042】
【化4】
【0043】から選ばれた一種以上の基を示し、R2
【0044】
【化5】
【0045】から選ばれた一種以上の基を示す。また、
式中Xは水素原子または塩素原子を示す。) なお、構造単位(II)および(III) の合計と構造単位(IV)
は実質的に等モルであることが望ましい。
【0046】上記構造単位(I) はp−ヒドロキシ安息香
酸から生成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4
´−ジヒドロキシビフェニル、3,3´,5,5´−テ
トラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイ
ドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロ
キシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよ
び4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ば
れた一種以上の芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した
構造単位を、構造単位(III) はエチレングリコールから
生成した構造単位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イ
ソフタル酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキ
シ)エタン−4,4´−ジカルボン酸、1,2−ビス
(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボ
ン酸および4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸
から選ばれた一種以上の芳香族ジカルボン酸から生成し
た構造単位を各々示す。これらのうちR1
【0047】
【化6】
【0048】であり、R2
【0049】
【化7】
【0050】であるものが特に好ましい。
【0051】上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)
の共重合量は任意である。しかし、本発明の特性を発揮
させるためには次の共重合量であることが好ましい。
【0052】すなわち、上記構造単位(I)、(II)、(II
I)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合
計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜93モ
ル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%が
好ましく、60〜7モル%がより好ましい。また、構造
単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]は好ましくは75
/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜
93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位(II)お
よび(III)の合計と実質的に等モルであることが好まし
い。
【0053】一方、上記構造単位(II)を含まない場合は
流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)および
(III)の合計に対して40〜90モル%であることが
好ましく、60〜88モル%であることが特に好まし
く、構造単位(IV)は構造単位(III)と実質的に等モ
ルであることが好ましい。
【0054】また液晶性ポリエステルアミドとしては、
上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
【0055】なお、上記好ましく用いることができる液
晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記
構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジ
フェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボ
ン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカ
ルボン酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’
−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シ
クロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキ
シ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香
族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノ安息香酸など
を液晶性を損なわない程度の範囲でさらに共重合せしめ
ることができる。
【0056】本発明で使用する液晶性樹脂(B)は、ペ
ンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが
可能である。その際、0.1g/dlの濃度で60℃で
測定した値で0.5〜15.0dl/gが好ましく、
1.0〜3.0dl/gが特に好ましい。
【0057】また、本発明における液晶性樹脂(B)の
溶融粘度は0.5〜500Pa・sが好ましく、特に1〜2
50Pa・sがより好ましい。また、流動性により優れた組
成物を得ようとする場合には、溶融粘度を50Pa・s以下
とすることが好ましい。
【0058】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
高化式フローテスターによって測定した値である。
【0059】ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定に
おいて、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の
昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(T
m1)の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持し
た後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測され
る吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
【0060】本発明の特性をより発現するために特に限
定されないが、好ましくは融点が180〜380℃、よ
り好ましくは200〜350℃である。
【0061】本発明において使用する上記液晶性ポリエ
ステルの製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
【0062】例えば、上記液晶ポリエステルの製造にお
いて、次の製造方法が好ましく挙げられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸および4,4’−ジアセ
トキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応によって液晶性
ポリエステルを製造する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無
水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化し
た後、脱酢酸重縮合反応によって液晶性ポリエステルを
製造する方法。 (3)p−ヒドロキシ安息香酸のフェニルエステルおよ
び4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸のジフェニルエステルから脱フェノール
重縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (4)p−ヒドロキシ安息香酸および2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカーボネートを
反応させて、それぞれジフェニルエステルとした後、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンな
どの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フェノール重
縮合反応により液晶性ポリエステルを製造する方法。 (5)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により液晶性ポリエステルを製造する
方法。
【0063】液晶性ポリエステルの重縮合反応は無触媒
でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネー
ト、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチ
モン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用するこ
ともできる。
【0064】本発明で用いるスチレン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選
ばれた1種以上の熱可塑性樹脂(A)と液晶性樹脂
(B)の配合比は(A)と(B)の合計に対し、(A)
0.5重量%以上60重量%未満、(B)99.5重量
%以下40重量%超、好ましくは(A)3〜55重量
%、(B)97〜45重量%、より好ましくは(A)5
〜45重量%、(B)95〜55重量%である。
【0065】熱可塑性樹脂が少なすぎたり、多すぎたり
する場合、良流動性でかつ成形品のそり抑制などの効果
が同時に発揮されず、好ましくない。
【0066】本発明で使用される赤燐は、そのままでは
不安定であり、また、水に徐々に溶解したり、水と徐々
に反応する性質を有するので、これを防止する処理を施
したものが好ましく用いられる。このような赤燐の処理
方法としては、特開平5−229806号公報に記載の
赤燐の粉砕を行わず、赤燐表面に水や酸素との反応性が
高い破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤
燐に水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを微
量添加して赤燐の酸化を触媒的に抑制する方法、赤燐を
パラフィンやワックスで被覆し、水分との接触を抑制す
る方法、ε−カプロラクタムやトリオキサンと混合する
ことにより安定化させる方法、赤燐をフェノール系、メ
ラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱
硬化性樹脂で被覆することにより安定化させる方法、赤
燐を銅、ニッケル、銀、鉄、アルミニウムおよびチタン
などの金属塩の水溶液で処理して、赤燐表面に金属燐化
合物を析出させて安定化させる方法、赤燐を水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化
亜鉛などで被覆する方法、赤燐表面に鉄、コバルト、ニ
ッケル、マンガン、スズなどで無電解メッキ被覆するこ
とにより安定化させる方法およびこれらを組合せた方法
が挙げられるが、好ましくは、赤燐の粉砕を行わずに赤
燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方
法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不
飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆すること
により安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで
被覆することにより安定化させる方法であり、特に好ま
しくは、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子
化する方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキ
シ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆
することにより安定化させる方法である。これらの熱硬
化性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹脂、エポキシ
系熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が耐湿性の面から好ま
しく使用することができ、特に好ましくはフェノール系
熱硬化性樹脂で被覆された赤燐である。
【0067】また樹脂に配合される前の赤燐の平均粒径
は、難燃性、機械特性、耐湿熱特性およびリサイクル使
用時の粉砕による赤燐の化学的・物理的劣化を抑える点
から35〜0.01μmのものが好ましく、さらに好ま
しくは、30〜0.1μmのものである。
【0068】なお赤燐の平均粒径は、一般的なレーザー
回折式粒度分布測定装置により測定することが可能であ
る。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、
いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤燐の
分散溶媒として、水を使用することができる。この時ア
ルコールや中性洗剤により赤燐表面処理を行ってもよ
い。また分散剤として、ヘキサメタ燐酸ナトリウムやピ
ロ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩を使用することも可能で
ある。また分散装置として超音波バスを使用することも
可能である。
【0069】また本発明で使用される赤燐の平均粒径は
上記のごとくであるが、赤燐中に含有される粒径の大き
な赤燐、すなわち粒径が75μm以上の赤燐は、難燃
性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性を著しく低下
させるため、粒径が75μm以上の赤燐は分級等により
除去することが好ましい。粒径が75μm以上の赤燐含
量は、難燃性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性の
面から、10重量%以下が好ましく、さらに好ましくは
8重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。下
限に特に制限はないが、0に近いほど好ましい。
【0070】ここで赤燐に含有される粒径が75μm以
上の赤燐含量は、75μmのメッシュにより分級するこ
とで測定することができる。すなわち赤燐100gを7
5μmのメッシュで分級した時の残さ量Z(g)より、
粒径が75μm以上の赤燐含量は(Z/100)×10
0(%)より算出することができる。
【0071】また、本発明で使用される赤燐の熱水中で
抽出処理した時の導電率(ここで導電率は赤燐5gに純
水100mLを加え、例えばオートクレーブ中で、12
1℃で100時間抽出処理し、赤燐ろ過後のろ液を25
0mLに希釈した抽出水の導電率を測定する)は、得ら
れる成形品の耐湿性、機械的強度、耐トラッキング性、
およびリサイクル性の点から通常0.1〜1000μS
/cmであり、好ましくは0.1〜800μS/cm、
さらに好ましくは0.1〜500μS/cmである。
【0072】このような好ましい赤燐の市販品として
は、燐化学工業社製“ノーバエクセル”140、“ノー
バエクセル”F5が挙げられる。
【0073】本発明における赤燐の添加量は、スチレン
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエー
テル系樹脂から選ばれた1種以上の熱可塑性樹脂(A)
と液晶性樹脂(B)からなる樹脂組成物(すなわち
(A)成分と(B)成分の合計)100重量部に対して
通常0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20
重量部、より好ましくは0.06〜10重量部、さらに
好ましくは0.08〜5重量部、特に好ましくは0.1
〜3重量部である。赤燐添加量が少なすぎるとでは難燃
性向上効果が発現せず、多すぎると物性低下するととも
に難燃効果とは逆に燃焼促進剤として働く傾向にある。
【0074】本発明の熱可塑性樹脂組成物はさらに赤燐
の安定剤として金属酸化物を添加することにより、押出
し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食
性などを向上させることができる。このような金属酸化
物の具体例としては、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化
第一銅、酸化第二銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コ
バルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化スズおよ
び酸化チタンなどが挙げられるが、なかでも酸化カドミ
ウム、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンなどのI族
および/またはII族の金属以外の金属酸化物が好まし
く、特に酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンが好まし
いが、I族および/またはII族の金属酸化物であっても
よい。押出し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品
の端子腐食性の他に、非着色性をさらに向上させるため
には酸化チタンが最も好ましい。
【0075】金属酸化物の添加量は機械物性、成形性の
面からスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以上の熱可
塑性樹脂(A)と液晶性樹脂(B)からなる樹脂組成物
(すなわち(A)成分と(B)成分の合計)100重量
部に対して0.01〜20重量部が好ましく、特に好ま
しくは0.1〜10重量部である。
【0076】本発明において熱可塑性樹脂組成物の機械
強度その他の特性を付与するために充填剤を使用するこ
とが可能であり、特に限定されるものではないが、繊維
状、板状、粉末状、粒状など非繊維状の充填剤を使用す
ることができる。具体的には例えば、ガラス繊維、PA
N系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニ
ウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド
繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アス
ベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊
維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、
チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィス
カー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィ
スカーなどの繊維状、ウィスカー状充填剤、マイカ、タ
ルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビー
ズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレ
ー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化チタン、
酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイトなどの
粉状、粒状あるいは板状の充填剤が挙げられる。上記充
填剤中、ガラス繊維が好ましく使用される。ガラス繊維
の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものなら特に限
定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプのチョッ
プドストランド、ミルドファイバーなどから選択して用
いることができる。また、上記の充填剤は2種以上を併
用して使用することもできる。なお、本発明に使用する
上記の充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例え
ば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤など)、その他の表面処理剤で処理して用いること
もできる。
【0077】また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0078】上記の充填剤の添加量は樹脂組成物(C)
(すなわち(A)成分と(B)成分の合計)100重量
部に対し0.5〜300重量部であり、好ましくは10
〜250重量部、より好ましくは20〜150重量部で
ある。
【0079】さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物に
は、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフ
ェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれら
の置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノー
ル、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノ
ンなど)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などの着色防止
剤、滑剤、染料(たとえばニグロシンなど)および顔料
(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニンなど)を含
む着色剤、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその
塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルア
ルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスな
ど)、導電剤あるいは着色剤としてカーボンブラック、
結晶核剤、可塑剤、難燃剤としては赤燐が好ましく用い
られるが他の難燃剤(例えばブロム化ポリスチレン、臭
素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネー
ト、水酸化マグネシウム、メラミンおよびシアヌール酸
またはその塩など)、難燃助剤、摺動性改良剤(グラフ
ァイト、フッ素樹脂)、帯電防止剤などの通常の添加剤
を添加して、所定の特性をさらに付与することができ
る。
【0080】また、更なる特性改良の必要性に応じて無
水マレイン酸などによる酸変性オレフィン系重合体、エ
チレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共
重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル/メタクリル酸グリシジル共重合体およびエチレン/
プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ABSなど
のオレフィン系共重合体、ポリエステルポリエーテルエ
ラストマー、ポリエステルポリエステルエラストマー等
のエラストマーから選ばれる1種または2種以上の混合
物を添加して所定の特性をさらに付与することができ
る。
【0081】本発明の熱可塑性樹脂組成物は通常公知の
方法で製造される。例えば、熱可塑性樹脂(A)および
液晶性樹脂(B)成分中、赤燐およびその他の必要な添
加剤および充填材を予備混合して、またはせずに押出機
などに供給して十分溶融混練することにより調製される
が、好ましくは、ハンドリング性や生産性の面から、熱
可塑性樹脂(A)、液晶性樹脂(B)の一部(例えば
(A)の一部もしくは全部、(B)成分の一部もしくは
全部、または、最終的に含有せしめる(A)および
(B)のうちの一部)を一旦溶融混練して実際に熱可塑
性樹脂組成物に配合されるべき赤燐量よりも赤燐濃度の
高い樹脂組成物(D)を製造し、残りの熱可塑性樹脂
(A)もしくは液晶性樹脂(B)成分中に赤燐濃度の高
い樹脂組成物(D)およびその他の任意に用いることが
できる添加剤および充填材を溶融混練することにより調
製される。
【0082】あるいは熱可塑性樹脂(A)の一部もしく
は全部、液晶性樹脂(B)成分の一部もしくは全部、ま
たは、最終的に含有せしめる(A)および(B)のうち
の一部と赤燐およびその他の任意に用いることができる
添加剤を一旦溶融混練して、実際に熱可塑性樹脂組成物
に配合されるべき赤燐量よりも赤燐濃度の高い樹脂組成
物(D)を製造し、残りの熱可塑性樹脂(A)もしくは
液晶性樹脂(B)成分中および赤燐濃度の高い樹脂組成
物(D)の段階で添加した任意に用いることができる添
加剤以外の添加剤および充填材を溶融混練することによ
り調製される。
【0083】上記のように実際に熱可塑性樹脂組成物に
配合されるべき赤燐量よりも赤燐濃度の高い樹脂組成物
(D)を製造する段階で、その他の任意に用いることが
できる添加剤を配合する場合、これらの任意に用いるこ
とができる添加剤はあらかじめ赤燐と混合しておくこと
が好ましい。
【0084】特に任意に用いることができる添加剤の中
でも、赤燐の安定剤として使用される金属酸化物、特に
酸化チタンを添加する場合、酸化チタンは赤燐の高濃度
品(D)を製造する段階で配合することが好ましく、さ
らにあらかじめ赤燐と酸化チタンをヘンシェルミキサー
等の機械的な混合装置を用いて混合しておくと、赤燐の
安定性、赤燐の分散性や得られる樹脂組成物の非着色性
を向上することができる。
【0085】かかる赤燐高濃度品(D)の赤燐配合量
は、赤燐高濃度品の製造面、赤燐の分散性の面、および
最終的に得られる熱可塑性樹脂組成物の難燃性、機械特
性、成形性の面から、熱可塑性樹脂(A)および/また
は液晶性樹脂(B)からなる樹脂(組成物)100重量
部に対して、5〜300重量部が好ましく、特に好まし
くは15〜200重量部である。
【0086】赤燐高濃度品(D)としては、(1)熱可
塑性樹脂(A)のみからなる赤燐高濃度品、(2)液晶
性樹脂(B)のみからなる赤燐高濃度品、(3)熱可塑
性樹脂(A)および液晶性樹脂(B)からなる赤燐高濃
度品のいずれも、本効果を発現する。好ましくは液晶性
樹脂(B)のみからなる赤燐高濃度品を用いたものが熱
可塑性樹脂組成物中での赤燐の分散性が高く、薄肉難燃
性、耐熱性が向上する。
【0087】かかる赤燐濃度の高い樹脂組成物(D)
は、いわゆるマスターペレットの形態で好ましく用いら
れるが、それに限定されず、いわゆるチップ状、粉末
状、あるいはそれらの混合物の形態であってもよい。ま
たかかる(D)成分と配合する熱可塑性樹脂(A)およ
び液晶性樹脂(B)はペレット状であることが好ましい
が、それに限定されず、いわゆるチップ状、粉末状ある
いは、チップ状と粉末状の混合物であってもよいが、好
ましくは熱可塑性樹脂(A)および液晶性樹脂(B)の
形態、大きさ、形状はほぼ同等、あるいは互いに似通っ
ていることが均一に混合し得る点で好ましい。樹脂組成
物を製造するに際し、例えば“ユニメルト”タイプのス
クリューを備えた単軸押出機、二軸、三軸押出機および
ニーダタイプの混練機などを用いて180〜350℃で
溶融混練して組成物とすることができるが、好ましくは
2軸押出機を用い、液晶性樹脂の融点以下で混練するこ
とが好ましく、より好ましくは融点−10℃で混練する
ことで本発明の効果(特に流動性、衝撃強度等)を大き
く発揮する。
【0088】かくして得られる熱可塑性樹脂組成物は、
流動性、薄肉難燃性および耐熱特性、に優れた組成物で
あるが、特に薄肉難燃性においては、多くの場合、0.
5mm厚でもUL−94規格V−0を達成することが可
能である。
【0089】また、成形品を成形するにあたっての成形
方法は通常の成形方法(射出成形、押出成形、ブロー成
形、プレス成形、インジェクションプレス成形など)に
より、三次元成形品、シート、容器パイプなどに加工す
ることができ、特にその優れた流動性を生かし、薄肉部
を有する成形品(例えば板状成形品あるいは箱形成形
品)、特に1.0mm以下の薄肉部を有する成形品に好
ましく適用できる。具体的には厚みが1.0mm以下の
部分を成形品の全表面積に対して、10%以上有する成
形品、より好ましくは1.0mm以下の部分を15%以
上有する成形品に、さらに好ましくは0.8mm以下の
部分を10%以上有する成形品に有効である。また、成
形方法としては射出成形あるいはインジェクションプレ
ス成形等が好ましい。また、本発明の熱可塑性樹脂組成
物は通常公知の方法で成形することができ、射出成形、
押出成形、圧縮成形などの成形品、シート、フィルムな
どのあらゆる形状の成形物品とすることができる。なか
でも射出成形品用途に特に好適であり、各種機械機構部
品、電気電子部品または自動車部品に好適である。
【0090】さらに本発明の熱可塑性樹脂組成物は、流
動性、薄肉難燃性を必要とする成形品を取得する場合に
流動性不足による未充填、変形や割れなどの不良を低減
可能であり、得られた成形品は難燃性良好でかつ、耐熱
特性(成形時の滞留安定性)、成形品の表面外観、そり
変形性、摺動性、衝撃強度が改良されたるため、信頼性
の高い成形品が得られる。
【0091】かくして得られる成形品は、各種ギヤー、
各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソ
ケット、用紙用分離爪、抵抗器、リレーケース、スイッ
チ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光
ピックアップ、光ピックアップスライドベース、発振
子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チ
ューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォ
ン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュー
ル、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FD
Dキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーター
ブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピュータ
ー関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部
品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器
部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザ
ーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、
照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター
部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、
事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、
電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部
品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、水中軸
受、などの各種軸受、モーター部品、ライター、タイプ
ライターなどに代表される機械関連部品、顕微鏡、双眼
鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、精密機械
関連部品、オルタネーターターミナル、オルタネーター
コネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポ
テンショメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バ
ルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーイ
ンテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、
燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレター
メインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセ
ンサー、冷却水センサー、油温センサー、スロットルポ
ジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサ
ー、エアーフローメーター、ブレーキバット磨耗センサ
ー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フロー
コントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシ
ュホルダー、ウォーターポンプインペラー、タービンべ
イン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュタ
ー、スタータースィッチ、スターターリレー、トランス
ミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャー
ノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気
弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナ
ル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ラン
プソケット、ランプリフレクター、パワーシートギアハ
ウジング、イグニッションコイル用部品、ランプハウジ
ング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジン
オイルフィルター、点火装置ケースなどの自動車・車両
関連部品、その他各種用途に有用である。特に成形品全
表面積の10%以上が1.0mm以下である薄肉部を有す
る各種ケース、スイッチ、ボビン、コネクター、ソケッ
ト類コネクターおよび携帯電話用ハウジング等の筐体お
よび各種機器の筐体(ハウジング)として特に有用であ
る。
【0092】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるも
のではない。 参考例1 LCP1:p−ヒドロキシ安息香酸11.05kg、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル1.40kg、テレ
フタル酸1.25kg、固有粘度が約0.6dl/gのポリ
エチレンテレフタレート2.40kgおよび無水酢酸1
0.67kgを圧力容器に仕込み、重合を行った結果、
芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族ジオ
キシ単位7.5モル当量、エチレンジオキシ単位12.
5モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量から
なる融点314℃、25Pa・s(324℃、オリフィス
0.5φ×10mm、ずり速度1,000(1/秒))の
ペレットを得た。 LCP2:p−ヒドロキシ安息香酸11.05kg、
4,4’−ジヒドロキシビフェニル2.04kg、テレ
フタル酸1.83kg、固有粘度が約0.6dl/gのポリ
エチレンテレフタレート1.73kgおよび無水酢酸1
1.14kg、次亜リン酸ナトリウム29gを圧力容器
に仕込み、重合を行ったところ、芳香族オキシカルボニ
ル単位80モル当量、芳香族ジオキシ単位11モル当
量、エチレンジオキシ単位9モル当量、芳香族ジカルボ
ン酸単位20モル当量からなる融点330℃、16Pa・s
(340℃、オリフィス0.5φ×10mm、ずり速度
1,000(1/秒))のペレットを得た。のペレット
を得た。
【0093】各評価については、次に述べる方法にした
がって測定した。 (1)流動性 下記成形機を用いて、射出速度99%、射出圧力500
kgf/cm2の条件で0.6mm厚×12.7mm巾
の試験片の流動長(棒流動長)を測定した。 (2)滞留安定性 下記成形機を用いて、表1に示すシリンダー温度でシリ
ンダー中に10分滞留させ、30mm×30mm×3m
m厚の角板を成形し、表面粗さ計(東京精密(株)社製
表面粗さ計)を用いてRzを求めた。 (3)そり性 下記成形機を用いて縦60mm×横30mm×高さ15
mm×厚み1mmと縦58.5mm×横28.5mm×
高さ15mm×厚み1mmのオス・メス箱形成形品を射
出速度99%、最低充填圧+2kgf/cm2条件で成
形し、勘合性について評価した。評価は、○:勘合性問
題なし、×:勘合性問題ありとした。 (4)摺動性 縦30×横30×厚み3mmの角板を下記成形機を用いて
成形し、その角板をジグに固定し、荷重0.8kgの荷重
をかけた18mmφ×厚み2mmの円筒型アルミニウム
を角板の中心部に押してあてて円筒型アルミニウムを2
0r.p.m.で1時間回転させ、摩耗量を測定した。 (5)難燃性評価 UL−94に従い、0.5mm厚試験片の難燃性評価を
行った。 (6)耐衝撃性 下記成形機を用いて1/4インチIzod試験片を成形し、
ASTM D256に従い、衝撃強度を測定した。 実施例1〜6、比較例1〜5 LCP1(液晶性ポリエステル)100重量部に対して
赤燐(ノーバエクセル140)を15重量部ドライブレ
ンドし、30mmφの2軸押出機を用いて液晶性ポリエ
ステルの融点+5℃で溶融混練して赤燐高濃度品(D
1)のペレットを得た。また、LCP1のかわりにLC
P2を用いる以外はD1と同様に製造した赤燐高濃度品
(D2)のペレットを得た。
【0094】次いで表1に示した割合で熱可塑性樹脂、
液晶性ポリエステルおよび赤リン高濃度品(あるいは赤
リン)とガラス繊維(9μm径、3mm長)をドライブ
レンドし、30mmφの2軸押出機を用いて表1のシリ
ンダー温度で溶融混練してペレットとした。このペレッ
トを住友ネスタール射出成形機プロマット40/25
(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温度を
表1のシリンダー温度で、金型温度90℃の条件で各評
価項目ごとの方法で試験片を成形した。 実施例7〜8 表1の実施例1、2と同様の組成でドライブレンドし、
30mmφの2軸押出機を用いてそれぞれ使用したLC
Pの融点−15℃(それぞれLCP1を用いた場合には
299℃、LCP2を用いた場合には315℃)で溶融
混練してペレットとした。このペレットを住友ネスター
ル射出成形機プロマット40/25(住友重機械工業
(株)製)に供し、シリンダー温度を表1のシリンダー
温度で、金型温度90℃の条件で各評価項目ごとの方法
で試験片を成形した。
【0095】表1からも明らかなように本発明の組成物
は比較例に比べ、流動性、薄肉難燃性に優れ、かつ成形
品の滞留による表面外観不良も無く、また、得られた成
形品はそり性、摺動性、耐衝撃性が良好であり、特に混
練温度を制御することで特性向上効果が大きくなること
が明らかであるため、薄肉部を有する成形品を取得する
場合に非常に優れていることがわかる。
【0096】
【表1】
【0097】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、流動性
および薄肉難燃性に優れ、耐熱特性(成形時の滞留安定
性)、成形品の表面外観およびそりなどの変形性、等に
優れることから、これらの特性が要求される電機・電子
関連機器、精密機械関連機器、事務用機器、自動車など
その他各種用途に好適な材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/12 C08L 71/12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
    脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
    上の熱可塑性樹脂(A)0.5重量%以上60重量%未
    満と液晶性樹脂(B)99.5重量%以下40重量%超
    とからなる樹脂組成物(C)100重量部および赤燐
    0.01〜30重量部を含有してなる熱可塑性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】赤燐の導電率が0.1〜1000μS/c
    mであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】樹脂組成物(C)100重量部に充填材を
    0.5〜300重量部をさらに含有してなる請求項1ま
    たは2記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】液晶性樹脂(B)がエチレンジオキシ単位
    を含有する請求項1〜3いずれか記載の熱可塑性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】UL−94規格において0.5mm厚みで
    V−0の難燃性を有する請求項1〜4のいずれか記載の
    熱可塑性樹脂組成物、
  6. 【請求項6】スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
    脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
    上の熱可塑性樹脂(A)の一部もしくは全部、または液
    晶性樹脂(B)の一部もしくは全部または、最終的に含
    有せしめる(A)および(B)のうちの一部と赤燐を一
    旦溶融混練して実際に熱可塑性樹脂組成物に配合される
    べき赤燐量よりも赤燐濃度の高い樹脂組成物を作製した
    後、請求項1〜5のいずれか記載の熱可塑性樹脂組成物
    を製造することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造
    方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれか記載の難燃性樹脂
    組成物で構成してなる成形品であって、該成形品が機械
    機構部品、電気電子部品または自動車部品である成形
    品。
  8. 【請求項8】請求項1〜5のいずれか記載の難燃性樹脂
    組成物で構成してなる成形品であって、該成形品が板状
    あるいは箱形でかつ厚み1.0mm以下の薄肉部を成形
    品全表面積に対して10%以上有することを特徴とする
    成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002105309A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Asahi Kasei Corp ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
JP2003138125A (ja) * 2001-11-05 2003-05-14 Mitsubishi Chemicals Corp 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物
JP2018106005A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 ポリプラスチックス株式会社 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール

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