JP2000310406A - 廃棄物処理方法及び廃棄物処理装置 - Google Patents

廃棄物処理方法及び廃棄物処理装置

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JP2000310406A
JP2000310406A JP11117521A JP11752199A JP2000310406A JP 2000310406 A JP2000310406 A JP 2000310406A JP 11117521 A JP11117521 A JP 11117521A JP 11752199 A JP11752199 A JP 11752199A JP 2000310406 A JP2000310406 A JP 2000310406A
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waste
gas
chamber
temperature
combustion chamber
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Munemasa Nozawa
宗巨 野沢
Hiroshi Sugiyama
浩 杉山
Kazuhiko Endo
一彦 遠藤
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物を蒸し焼きにして発生したガスを燃焼
させ、炭化させて減量処理する廃棄物処理方法及び装置
において、一時に多量のガスが発生することを防止し、
ガスの不完全燃焼による悪臭発生をなくす。 【解決手段】 少なくともガス発生までの段階の処理を
ガス発生室内に収納された廃棄物の部分毎に順次進行さ
せるように廃棄物を撹拌する。これにより、廃棄物の部
分部分で処理の進行に差を持たせて、意図的に廃棄物に
ムラを形成し、ガスの発生時期にばらつきを持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を蒸し焼き
にして減量処理する廃棄物処理方法及び廃棄物処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物を蒸し焼きにして炭化さ
せ、廃棄物を蒸し焼きにしたときに発生するガスを燃焼
させるようにした廃棄物処理装置が提案されており、例
えば、特開平7−280236号公報に記載されたもの
が知られている。
【0003】この特許公開公報に記載されたものやこれ
に類する廃棄物処理装置は一次燃焼室と二次燃焼室とを
有している。一次燃焼室は、ガス発生室とこのガス発生
室を囲む加熱室とからなる二重構造になっている。廃棄
物は、ガス発生室に収納され、加熱室が加熱されること
により蒸し焼きにされ、ガスを発して炭化する。ガス発
生室で廃棄物から発生したガスは、二次燃焼室で燃焼さ
れ、ここで完全に燃焼されると、無臭になる。このよう
な廃棄物処理装置1は、生ゴミなどの水分の多い廃棄物
の処理にも用いられる。
【0004】ここで、従来の廃棄物処理装置では、廃棄
物を撹拌しながら蒸し焼きしており、ガス発生室に収納
された廃棄物は、ムラなく均一に加熱される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の廃棄物処理装置
では、廃棄物がムラなく均一に加熱されるので、廃棄物
の処理の進行具合はどの部分も略同じである。したがっ
て、どの部分も略同時にガスが発生する状態になるの
で、一時に多量のガスが発生する。しかし、ガス燃焼室
の容量は限られているので、一時に多量に発生したガス
を処理しきれないこともあり、不完全燃焼となって悪臭
発生の原因となっていた。また、この不都合への対応と
しては、従来は、ガス燃焼室を大きく形成することぐら
いであったが、この対応によると、稼動初期にガス燃焼
室の温度が上昇しにくくなってしまい、稼動初期に不完
全燃焼を起こしてしまう。したがって、別の対応が望ま
しい。
【0006】そこで本発明は、別の対応によって、一時
に多量のガスが発生することを防止し、不完全燃焼によ
る悪臭発生をなくすことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の廃
棄物処理方法は、廃棄物を蒸し焼きにして炭化させ、前
記廃棄物を蒸焼したときに発生したガスを燃焼させる廃
棄物処理方法において、少なくともガス発生までの段階
の処理をガス発生室内に収納された前記廃棄物の部分毎
に順次進行させるように前記廃棄物を撹拌する。
【0008】したがって、廃棄物の部分部分で処理の進
行状態に差を持たせることによりガスの発生時期にばら
つきが生じ、廃棄物の一部からは従来よりも早い時期に
ガスが発生する。
【0009】請求項2記載の発明の廃棄物処理装置は、
廃棄物を収納してこの廃棄物を蒸し焼きにするガス発生
室と、前記ガス発生室内の前記廃棄物を撹拌する撹拌機
構と、前記ガス発生室の周りを囲み加熱手段により加熱
される加熱室と、前記ガス発生室に連通され前記ガス発
生室で発生したガスを燃焼するガス燃焼室とを有する廃
棄物処理装置において、少なくとも前記廃棄物からガス
を発生させる段階では前記廃棄物の部分部分で処理の進
行状態に差を持たせるように前記撹拌機構の撹拌動作を
コントロールする調節手段を備える。
【0010】したがって、廃棄物の部分部分で処理の進
行状態に差を持たせることによりガスの発生時期にばら
つきが生じ、廃棄物の一部からは従来よりも早い時期に
ガスが発生する。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の廃
棄物処理装置であって、前記調節手段は、前記ガス燃焼
室又は前記ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過
時間により、撹拌動作から次の撹拌動作までの停止時間
を変更する。
【0012】したがって、調節手段は、撹拌機構の撹拌
動作から次の撹拌動作までの停止時間の長短を変えるこ
とにより、廃棄物の部分部分で処理の進行状態に差を持
たせる。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項2記載の廃
棄物処理装置であって、前記調節手段は、前記ガス燃焼
室又は前記ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過
時間により、撹拌動作のスピードを変更する。
【0014】したがって、調節手段は、撹拌機構の動作
スピードを変えることにより、廃棄物の部分部分で処理
の進行状態に差を持たせる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項2,3又は
4記載の廃棄物処理装置であって、前記ガス燃焼室の温
度が所定温度に上昇するまで、又は処理開始から所定時
間が経過するまで、前記廃棄物がムラなく予熱されるよ
うに前記撹拌機構の撹拌動作をコントロールする余熱手
段を備える。
【0016】したがって、廃棄物を予熱することによっ
て、炭化が始まる前の水分を蒸発させるまでの段階を速
くこなすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の廃棄物処理装置の実施の
第一の形態について、図1〜図3に基づいて説明する。
まず、図1は、本実施の形態の廃棄物処理装置1の概略
的構造を示す縦断正面図である。廃棄物処理装置1は、
外ケース2内に、下部タンク3と上部タンク4とを有
し、下部タンク3内には内側タンク5が収納されてい
る。内側タンク5は下部タンク3の片面に片持ち状態で
支持されている。この内側タンク5には、廃棄物投入口
6が形成され、内側タンク5の内部は廃棄物を収納して
この廃棄物を蒸し焼きにするガス発生室である蒸焼室7
とされている。廃棄物投入口6には、図示しない開閉扉
が設けられている。
【0018】下部タンク3の内周面と内側タンク5の外
周面との間には空間が形成されており、この空間が、蒸
焼室7を内側タンク5の外側から加熱する加熱室8とさ
れている。下部タンク3には、加熱手段である蒸焼用バ
ーナー9と、外気を取り込む冷却用給気機構としての冷
却ブロワ10とが設けられている。
【0019】蒸焼室7内には、この蒸焼室7内に収納し
た廃棄物を撹拌するための撹拌体11が回転自在に設け
られている。この撹拌体11は、一対の支持板12と、
これらの支持板12を連結する撹拌棒13とから構成さ
れている。一方の支持板12の中心部には支軸14が固
定され、この支軸14が内側タンク5の一端を閉止する
端板15に軸受16を介して保持されている。端板15
から突出した支軸14の先端部にはスプロケット17が
固定され、このスプロケット17と撹拌モータ18のモ
ータ軸に固定されたスプロケット19との間にチェーン
20が懸け渡されている。ここで、撹拌体11、支軸1
4、スプロケット17、チェーン20、スプロケット1
9、撹拌モータ18により、撹拌機構21が構成されて
いる。端板15の下部には、取出口22が設けられてい
る。
【0020】上部タンク4内にはガス燃焼室23が形成
され、このガス燃焼室23の内周面には断熱材24が設
けられている。蒸焼室7とガス燃焼室23とは、内側タ
ンク5から立ち上げられた内管25で連通されており、
蒸焼室7内で廃棄物を蒸し焼きにすることに伴って発生
したガスがこの内管25内を通ってガス燃焼室23内に
流入する。
【0021】加熱室8とガス燃焼室23とは、内管25
の外周を囲む外管26により連通されている。ガス燃焼
室23内には、燃焼空間27と緩衝空間28とが形成さ
れている。燃焼空間27は、内管25及び外管26が連
通された領域であり、ガス燃焼室23内の底面部から天
井付近まで延出したスリーブ29により囲まれている。
また、スリーブ29の外周部には燃焼用バーナー30が
対向して配置されている。燃焼空間27の容積は、燃焼
用バーナー30の容量に合わせた大きさとされ、燃焼用
バーナー30からの熱と外管26内を通って流入する蒸
焼用バーナー9からの熱とにより燃焼空間27内の温度
を約900℃に維持できるようにするために、緩衝空間
28の容積に比べて小さく形成されている。
【0022】ここで、燃焼用バーナー30の容量が小さ
い場合には、それに応じて燃焼空間27の容積を小さく
する。また、容量の小さい燃焼用バーナー30を用いる
ことにより燃料消費量を少なくしようとする場合には、
燃焼空間27の容積を小さくして、容量の小さい燃焼用
バーナー30を用いても燃焼空間27内の温度を少なく
とも約900℃に維持するようにする。
【0023】上部タンク4の上部には、緩衝空間28と
大気中とを連通する排気塔31が形成されている。緩衝
空間28内には、上部タンク4の内周面から互い違いに
相反する方向へ互い違いに突出した隔壁32が設けられ
ている。そして、緩衝空間28内には、これらの隔壁3
2により仕切られ、燃焼空間27を通過したガスが排気
塔31に至るまでの時間が少なくとも2秒間かかるよう
にした流路が形成されている。また、ガス燃焼室23の
内周面に断熱材24を設けることにより、この流路を流
れるガスの温度が約900℃に維持されている。ガス燃
焼室23内の温度が所望の温度に達すると、バーナーの
消火・点火が繰り返されることによって、温度が許容範
囲内に保たれる。
【0024】蒸焼用バーナー9及び燃焼用バーナー30
は、燃料を燃焼させる酸素を得るために外気を取り込む
ファン(図示せず)を備えている。これらのファンは、
バーナーの点火・消火に連動してON・OFFされる。
【0025】そして、下部タンク3には、廃棄物処理過
程終了後の冷却過程で開放される冷却用開閉弁33が設
けられており、上部タンク4には、同じく冷却時に用い
られる冷却ファン34が設けられており、排気塔31に
は、排気の温度を測定する温度センサ35が設けられて
いる。
【0026】廃棄物処理装置1は、各種の制御用にマイ
クロコンピュータ(図示せず)を備えており、また、廃
棄物処理を開始するスタートキー等を有する操作パネル
(図示せず)を備えている。マイクロコンピュータは、
図示しないCPUやROM、RAMを備えている。RO
Mには各種プログラムが格納されており、CPUはその
プログラムに従って各部を制御する。RAMは、各種情
報を一次的に記憶し、一部領域は各種カウンタ等として
利用される。
【0027】廃棄物処理の一連の各工程は、操作者がス
タートキーを操作することにより、マイクロコンピュー
タがプログラムに従って制御して、自動的に進められ
る。そして、このマイクロコンピュータにより、蒸焼室
7内に収納された廃棄物の部分部分で処理の進行状態に
差を持たせるように撹拌機構21が廃棄物を撹拌するタ
イミングを調節する調節手段を含むプログラムが実行さ
れる。
【0028】本実施の形態では、撹拌体11を一回転さ
せる撹拌動作に要する時間を一定とし、撹拌動作から次
の撹拌動作までの停止時間をそれぞれ変えたモード1〜
モード4を設けており、ガス燃焼室の温度に応じてモー
ドを変更し、各モードに合わせて撹拌モータ18の回転
状態を調節している。各モードの停止時間は、モード1
が最も長く、モード2がその次に長く、モード3がその
次に長く、モード4が最も短い。モード1の停止時間
は、蒸焼用バーナー9が噴出する炎に近い位置の廃棄物
が、前記炎から遠い位置の廃棄物よりも炭化が促進され
て、且つ、内側タンク5に焦げつかない程度である。図
2に、このプログラムのフローチャートを示す。
【0029】廃棄物処理をスタートすると、まず、燃焼
時間タイマーをセットする(ステップS1)。燃焼時間
タイマーには、廃棄物処理に要する時間の経験値が予め
設定されていて、廃棄物処理スタートとともにカウント
ダウンを開始し、タイムアップによって燃焼終了を宣言
する。
【0030】次に、撹拌機構21を、モード1で駆動す
る(ステップS2)。ガス燃焼室23が所定の温度T1
まで上昇したら(ステップS3のY)、モード2で駆動
し(ステップS4)、ガス燃焼室23が所定の温度T2
まで上昇したら(ステップS5のY)、モード3で駆動
し(ステップS6)、ガス燃焼室23が所定の温度T 3
まで上昇したら(ステップS7のY)、モード4で駆動
する(ステップS8)。そして、燃焼時間タイマーが終
了したら(ステップS9)、撹拌体11を高速回転させ
る(ステップS10)。このステップS10の処理は、
マイクロコンピュータが別のプログラムに基づいて、燃
焼時間タイマーの終了により蒸焼用バーナー9を消火
し、冷却用開閉弁33を開放し、冷却ブロワ10を作動
させて加熱室8及び蒸焼室7を冷却するという処理にあ
たって、撹拌体11を高速回転させることにより炭化処
理された廃棄物の冷却を促進するための処理である。こ
こで、ステップS2〜S8は、調節手段にあたる。ま
た、温度T1,T2,T3は、実験により最適な値を求め
て予め設定しておく。
【0031】このような構成において、まず、処理する
廃棄物が廃棄物投入口6から蒸焼室7内へ投入されて、
スタートキーが操作されると、廃棄物処理装置1は廃棄
物処理を開始し、蒸焼用バーナー9と燃焼用バーナー3
0とを点火する。これにより、加熱室8内の温度が徐々
に上昇してゆき、加熱室8内の温度上昇に伴い蒸焼室7
内の温度も上昇してゆく。撹拌体11は、早い段階で
は、停止時間が長いモード1で駆動される。この段階で
は、蒸焼用バーナー9が噴出する炎に近い位置で内側タ
ンク5に焦げつかない程度に加熱された一部分の廃棄物
が撹拌体11で他の位置へ移動されて、今度は廃棄物の
他の部分が、内側タンク5に焦げつかない程度に加熱さ
れる。これが繰り返されて、廃棄物の部分部分で処理の
進行状態に差がつけられる。
【0032】そして、ガス燃焼室23の温度の上昇に伴
って徐々に停止時間が短いモードへ切り換えられる。こ
のようにすることにより、早い段階では廃棄物の部分部
分で処理の進行状態に差がつけられ、ガスの発生時期に
ばらつきが生じる。そして、処理の終盤に近づくにつれ
てよくかき混ぜられて廃棄物が均質化し、まんべんなく
炭化される。
【0033】蒸焼室7内の廃棄物からは、処理の進行に
伴って、始めに水分が蒸発してから、ガスが発生する。
このガスは、内管25内を通ってガス燃焼室23内にお
ける燃焼空間27内に流入する。また、蒸焼用バーナー
9が備えるファンにより加熱室8内へ取り込まれた外気
は、加熱室8内で予熱され、この予熱された温かい空気
が、外管26を通って、前記ガスを燃焼させるのに必要
な酸素を取り入れるための助燃空気としてガス燃焼室2
3の燃焼空間27に供給される。
【0034】燃焼空間27は、燃焼用バーナー30から
の熱により加熱されるとともに、加熱室8内からの熱気
が流入することにより、内部の温度が約900℃に上昇
している。このため、蒸焼室7から内管25を経て燃焼
空間27内に流入したガスは、最も温度が高くなってい
るスリーブ29の内周面に接する個所から自然発火し、
スムーズに燃焼が開始される。燃焼空間27内で燃焼が
開始されたガスは、燃焼しつつ燃焼空間27内を通過し
て緩衝空間28内に流入し、隔壁32により仕切られて
形成された流路内を流れて排気塔31から排気される。
緩衝空間28のガスは、燃焼空間27で燃焼が開始され
ているため、温度が上昇している。
【0035】緩衝空間28を含むガス燃焼室23の内周
面には断熱材24が設けられているために緩衝空間28
内の熱が上部タンク4の外周側へ伝わりにくく、さら
に、緩衝空間28内が隔壁32で仕切られているために
緩衝空間28内の熱が排気塔31から逃げにくい。この
ため、緩衝空間28内に流入した燃焼中のガスの温度が
約900℃に維持される。しかも、緩衝空間28内に流
入した燃焼中のガスは隔壁32により仕切られた流路に
沿って流れるため、この燃焼中のガスが流れる距離が長
くなるとともに排気塔31に到達するまでの時間が少な
くとも2秒間かかるようになる。従って、燃焼空間27
を通過して緩衝空間28内に流入した燃焼中のガスが約
900℃の温度で少なくとも2秒間維持されることによ
り完全燃焼し、未燃焼ガスが大気中に排出されることが
なくなり、異臭の発生が防止される。
【0036】廃棄物の処理を開始してから所定時間が経
過し、蒸焼室7内に投入した廃棄物からガスが発生しな
くなった時点で、蒸焼用バーナー9と燃焼用バーナー3
0とを停止させ、先に加熱室8及び蒸焼室7を冷却す
る。その際には、冷却用開閉弁33を開放してから冷却
ブロワ10を作動させて、加熱室8内に外気を取り込む
とともに加熱室8内の空気を排気する。その際には、前
述のように、撹拌体11を高速で回転させ、廃棄物を完
全に冷却するとともに、廃棄物の処理過程で発生したガ
スを完全に排出させ、ガス燃焼室23で燃焼させる。そ
の後、冷却ファン34を作動させて、ガス燃焼室4を冷
却する。
【0037】冷却後、廃棄物投入口6から、蒸焼室7内
に残留している炭化した廃棄物を掻き出し、廃棄物処理
を終了する。
【0038】本実施の形態では、早い段階から廃棄物の
処理を部分的に進行させておくので、図3に示すよう
に、早い段階で処理が先行している廃棄物から徐々にガ
スが発生するので、従来のように、全廃棄物から一時に
ガスが発生して、多量のガスがガス燃焼室23に送り込
まれることを防止できる。
【0039】なお、本実施の形態においては、撹拌体1
1を一回転させるのに要する時間を一定としたが、実施
にあたっては、各モードに適するスピードで回転させて
もよい。また、本実施の形態では、各モードの切り換え
の目安としてガス燃焼室の温度T1,T2,T3を設定し
ているが、実施にあたっては、各モードの切り換え時と
して最適な処理開始からの経過時間を実験により求めて
設定しておいてもよい。廃棄物は、設置された場所によ
ってほぼ特定されるので、実験などによって経過時間を
一定としても問題ない。さらに、本実施の形態では、撹
拌体11の回転と回転との間の停止時間を徐々に短くし
ているが、実施にあたっては、撹拌体11を連続的な動
作で回転させ、その回転スピードを徐々に速くしても、
同様の効果が得られる。
【0040】次に、本発明の廃棄物処理装置の実施の第
二の形態について、図4及び図5を用いて説明する。な
お、前実施の形態で説明した部分と同じ部分について
は、同じ符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0041】ガス燃焼室23内の温度は、図4に示すグ
ラフのように変化する。各バーナー9,30に点火する
と、ガス燃焼室23内の温度は上昇し、温度TAにさし
かかると、廃棄物の水分が蒸発し始め、温度の上昇が停
滞する。水分が蒸発しきると、温度が上昇しだし、ガス
が発生し始める。ガス発生及び廃棄物の炭化は、温度T
Bのあたりで進行するが、まれに温度がTCぐらいまで急
上昇することがある。
【0042】本実施の形態では、撹拌体11を一回転さ
せる撹拌動作に要する時間を一定とし、撹拌動作から次
の撹拌動作までの停止時間をそれぞれ変えたモードA〜
モードDを設けており、ガス燃焼室の温度に応じたモー
ドに合わせて撹拌モータ18の回転状態を調節してい
る。
【0043】各モードの停止時間は、モードA及びモー
ドCが最も長く、モードBがその次に長く、モードDが
最も短い。判り易くするために、モードA及びモードC
を低速(10〜30Hz)、モードBを高速(60〜80
Hz)、モードDを超高速(80〜120Hz)と表す。モ
ードA及びモードCの停止時間は、蒸焼用バーナー9が
噴出する炎に近い位置の廃棄物が、前記炎から遠い位置
の廃棄物よりも炭化が促進されて、且つ、内側タンク5
に焦げつかない程度である。図5に、このプログラムの
フローチャートを示す。
【0044】廃棄物処理をスタートすると、まず、前実
施の形態と同様に、燃焼時間タイマーをセットし(ステ
ップS11)、カウンタをリセットする(ステップS1
2)。このカウンタは、マイクロコンピュータが備える
RAM(図示せず)の一部領域を利用する。
【0045】次に、撹拌機構21を、モードAによって
低速で駆動させる(ステップS13)。ガス燃焼室23
が所定の温度TAまで上昇したら(ステップS14の
Y)、カウント値が0であるかどうか判断する(ステッ
プS15)。始めはカウント値=0であるので、ステッ
プS16に進んでカウント値に1加算し、ステップS1
3へ戻る。しばらく経つと、図4に示すようにガス燃焼
室23の温度は低下し始め、再度、温度TAとなる(ス
テップS14のY)。今度はカウント値=1なので(ス
テップS15のN)、ステップS17へ進み、モードA
からモードBに切り換え、撹拌機構21を高速で駆動さ
せる。さらに、ガス燃焼室23が温度TBになったら、
モードCに切り換えて、撹拌機構21を低速で駆動させ
る。
【0046】その後は、ガス燃焼室23内の温度の急上
昇がないまま燃焼時間タイマーが終了すれば(ステップ
S20のY)、蒸焼用バーナー9を消火し、冷却用開閉
弁33を開放して冷却ブロワ10を作動させて加熱室8
及び蒸焼室7を冷却するが、それにあたって、撹拌体1
1を高速回転させて(ステップS21)、炭化処理され
た廃棄物の冷却を促進する。また、燃焼時間タイマーが
終了する前に(ステップS20のN)、ガス燃焼室23
内の温度が急上昇し、温度TCになると(ステップS2
2のY)、強制冷却されるので、撹拌機構21をモード
Dにより超高速で駆動させて、蒸焼室7内に溜まったガ
スを排出する(ステップS23)。そして、再度、温度
Bとなったら、ステップS19へ戻り、モードCでの
低速駆動に戻す。ここで、ステップS13〜S14は余
熱手段にあたり、ステップS18〜S19は調節手段に
あたる。
【0047】このような構成において、まず、処理する
廃棄物が廃棄物投入口6から蒸焼室7内へ投入されて、
スタートキーが操作されると、廃棄物処理装置1は廃棄
物処理を開始し、蒸焼用バーナー9と燃焼用バーナー3
0とを点火する。これにより、加熱室8内の温度が徐々
に上昇してゆき、加熱室8内の温度上昇に伴い蒸焼室7
内の温度も上昇してゆく。早い段階では、撹拌体11を
停止時間が長いモードAにより低速で駆動させ、装置内
や廃棄物を予熱する。そして、水分の蒸発が始まる頃
(温度TA)に、モードBに切り換えて撹拌体11を高
速で駆動させて、廃棄物を小さく砕いて表面積を大きく
し、発生した水分を早く蒸発させる。水分が蒸発しきる
頃(温度TB)に、モードCに切り換えて撹拌体11を
低速で駆動させる。
【0048】この段階では、蒸焼用バーナー9が噴出す
る炎に近い位置で内側タンク5に焦げつかない程度に加
熱された一部分の廃棄物が撹拌体11で他の位置へ移動
されて、今度は廃棄物の他の部分が、内側タンク5に焦
げつかない程度に加熱される。これが繰り返されて、廃
棄物の部分部分で処理の進行状態に差がつけられる。こ
れにより、廃棄物の部分部分でガスの発生時期をばらつ
かせることができ、廃棄物の処理が先行している部分か
ら先にガスが発生するので、全体としてはガスが徐々に
発生することになり、従来のように、全廃棄物から一時
にガスが発生して、多量のガスがガス燃焼室23に送り
込まれることを防止できる。
【0049】なお、本実施の形態においては、撹拌体1
1を一回転させるのに要する時間を一定としたが、実施
にあたっては、各モードに適するスピードで回転させて
もよい。また、本実施の形態では、各モードの切り換え
の目安としてガス燃焼室の温度T1,T2,T3を設定し
ているが、実施にあたっては、各モードの切り換え時と
して最適な処理開始からの経過時間を実験により求めて
設定しておいてもよい。さらに、本実施の形態では、撹
拌体11の回転と回転との間の停止時間を変えている
が、実施にあたっては、撹拌体11を連続的な動作で回
転させてその回転スピードを変えても、同様の効果が得
られる。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明の廃棄物処理方法で
は、少なくともガス発生までの段階の処理をガス発生室
内に収納された廃棄物の部分毎に順次進行させるように
廃棄物を撹拌するので、廃棄物の部分部分で処理の進行
状態に差を持たせてガスの発生時期にばらつきを持たせ
ることができ、これにより早い時期から徐々にガスを発
生させることができるため、従来のように一時に多量の
ガスが発生することによる不完全燃焼を防止できる。
【0051】請求項2記載の発明の廃棄物処理装置で
は、少なくとも廃棄物からガスを発生させる段階では廃
棄物の部分部分で処理の進行状態に差を持たせるように
撹拌機構の撹拌動作をコントロールする調節手段を備え
るので、廃棄物の部分部分で処理の進行状態に差を持た
せてガスの発生時期にばらつきを持たせることができ、
これにより早い時期から徐々にガスを発生させることが
できるため、従来のように一時に多量のガスが発生する
ことによる不完全燃焼を防止できる。
【0052】請求項3記載の発明の廃棄物処理装置で
は、請求項2記載の発明の調節手段が、ガス燃焼室又は
ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過時間によ
り、撹拌動作から次の撹拌動作までの停止時間を変更す
るので、撹拌機構の撹拌動作から次の撹拌動作までの停
止時間の長短を変えることにより、廃棄物の部分部分で
処理の進行状態に差を持たせることができる。
【0053】請求項4記載の発明の廃棄物処理装置で
は、請求項2記載の発明の調節手段が、ガス燃焼室又は
ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過時間によ
り、撹拌動作のスピードを変更するので、調節手段は、
撹拌機構の動作スピードを変えることにより、廃棄物の
部分部分で処理の進行状態に差を持たせることができ
る。
【0054】請求項5記載の発明では、請求項2,3又
は4記載の発明の廃棄物処理装置において、ガス燃焼室
の温度が所定温度に上昇するまで、又は処理開始から所
定時間が経過するまで、廃棄物がムラなく予熱されるよ
うに撹拌機構の撹拌動作をコントロールする余熱手段を
設けたので、廃棄物を予熱することによって、炭化が始
まる前の水分を蒸発させるまでの段階を速くこなすこと
ができ、全処理終了までにかかる時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第一の形態の廃棄物処理装置の
概略的構造を示す縦断正面図である。
【図2】撹拌機構の撹拌動作を調節するプログラムの一
例のフローチャートである。
【図3】ガス発生量の時間的推移を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の第二の形態におけるガス燃焼室
の温度の時間的推移を示すグラフである。
【図5】撹拌機構の撹拌動作を調節するプログラムの一
例のフローチャートである。
【符号の説明】
1 廃棄物処理装置 7 ガス発生室 8 加熱室 21 撹拌機構 23 ガス燃焼室 S2〜S8 調節手段 S13〜S14 余熱手段 S18〜S19 調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 301P 302E 302F (72)発明者 遠藤 一彦 静岡県三島市文教町1−4843−1 テック 技研株式会社内 Fターム(参考) 3K061 AA23 AB02 AC01 BA05 CA01 FA08 FA21 FA24 3K062 AA23 AB02 AC01 BA01 DA40 DB30 3K078 AA05 BA02 BA21 CA02 4D004 AA03 AA46 CA15 CA26 CB28 CB34 CB36 DA01 DA02 DA06 DA12 DA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を蒸し焼きにして炭化させ、前記
    廃棄物を蒸焼したときに発生したガスを燃焼させる廃棄
    物処理方法において、 少なくともガス発生までの段階の処理をガス発生室内に
    収納された前記廃棄物の部分毎に順次進行させるように
    前記廃棄物を撹拌することを特徴とする廃棄物処理方
    法。
  2. 【請求項2】 廃棄物を収納してこの廃棄物を蒸し焼き
    にするガス発生室と、前記ガス発生室内の前記廃棄物を
    撹拌する撹拌機構と、前記ガス発生室の周りを囲み加熱
    手段により加熱される加熱室と、前記ガス発生室に連通
    され前記ガス発生室で発生したガスを燃焼するガス燃焼
    室とを有する廃棄物処理装置において、 少なくとも前記廃棄物からガスを発生させる段階では前
    記廃棄物の部分部分で処理の進行状態に差を持たせるよ
    うに前記撹拌機構の撹拌動作をコントロールする調節手
    段を備えることを特徴とする廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】 前記調節手段は、前記ガス燃焼室又は前
    記ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過時間によ
    り、撹拌動作から次の撹拌動作までの停止時間を変更す
    ることを特徴とする請求項2記載の廃棄物処理装置。
  4. 【請求項4】 前記調節手段は、前記ガス燃焼室又は前
    記ガス発生室の温度或いは処理開始からの経過時間によ
    り、撹拌動作のスピードを変更する請求項2又は3の記
    載の廃棄物処理装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス燃焼室の温度が所定温度に上昇
    するまで、又は処理開始から所定時間が経過するまで、
    前記廃棄物がムラなく予熱されるように前記撹拌機構の
    撹拌動作をコントロールする余熱手段を備えることを特
    徴とする請求項2,3又は4記載の廃棄物処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002186950A (ja) * 2000-12-19 2002-07-02 Masahiko Uetsuki 有機廃棄物の炭化処理方法および装置
WO2007142086A1 (ja) 2006-06-07 2007-12-13 Ajinomoto Co., Inc. 燻煙の香りの改質方法及び装置並びに燻製食品の製造方法及び装置

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JP2002186950A (ja) * 2000-12-19 2002-07-02 Masahiko Uetsuki 有機廃棄物の炭化処理方法および装置
WO2007142086A1 (ja) 2006-06-07 2007-12-13 Ajinomoto Co., Inc. 燻煙の香りの改質方法及び装置並びに燻製食品の製造方法及び装置

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