JP2000303551A - パネル接合用金具およびこれを用いた床構造 - Google Patents
パネル接合用金具およびこれを用いた床構造Info
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Abstract
えることができるパネル接合用金具およびこれを用いた
床構造を提供すること。 【解決手段】 建物の一階側では、パネル接合用金具1
0を構成するナット12と横框材51との間にバネ13
を配置した。このため、床パネル4と壁パネル5の横框
材51とを、アンカーボルト11にナット12を螺合す
ることで連結した状態では、バネ13で床パネル4およ
び壁パネル5間の上下方向の相対変位を吸収でき、十分
な免震構造を得ることができる。従って、壁パネル5の
面材54に貼付された仕上げ材に地震力の影響を及ばな
くでき、仕上げ材にしわがよるのを確実に防止できる。
Description
およびこれを用いた床構造に関する。
壁パネル等を組み合わせて建物を建てるパネル工法が知
られている。
の各壁パネル同士が接合されるが、この接合は、図5に
示すように、下階側の壁パネル101の上端面に胴差1
02と床パネル103の端部とを載置し、さらに、これ
ら胴差102および床パネル103上に上階側の壁パネ
ル104を立設し、上下階の壁パネル101,104の
各横框材105と胴差102および床パネル103の接
合部分とに胴差ボルト106を貫通させ、この胴差ボル
ト106の両端にナット107を螺合して行われる。
おいては、基礎と一階の壁パネルとが接合される。この
接合は、基礎からアンカーボルトを立ち上げておき、こ
のアンカーボルトを基礎上の半土台および床パネルで水
平方向から挟み込み、さらに、これら半土台および床パ
ネル上に壁パネルを立設して当該壁パネルの横框材にア
ンカーボルトを貫通させ、この横框材から突出したアン
カーボルトの上端にナットを螺合して行われる(例えば
特開平8−302896号公報の図7)。
では、壁パネル101,104を含む構造体が耐震構造
となるため、地震等による建物の揺れに対して良好に対
抗できる。
なパネル工法の建物の一階側では、アンカーボルトによ
って基礎と壁パネル101(図5参照)とが堅固に固定
されるため、壁パネル101のアンカーボルトで固定し
た横框材105以外の部分が地震力によって基礎に対し
て変形し、これによって地震力を吸収する。このため、
壁パネル101の面材108に貼付する仕上げ材とし
て、変形部分の復元に追従できない材料を使用した場合
には、仕上げ材に影響を及ぼすことになる。例えば、仕
上げ材として用いられる壁クロスでは、多くのしわが発
生することになる。また、このうような問題は、図5に
示すような上階側の壁パネル104でも生じる場合があ
る。
影響を及ぼすのを抑えることができるパネル接合用金具
およびこれを用いた床構造を提供することにある。
具は、後述する実施形態での符号を一部用いて説明すれ
ば、床(4)と壁パネル(5)の横框材(51)とに跨
るロッド状部材(11)と、このロッド状部材に係合さ
れる係合部材(12)とを備えて前記床および壁パネル
を接合するパネル接合用金具(10)であって、前記係
合部材と前記壁パネルの横框材との間に配置されて当該
壁パネルを前記床に押し付ける付勢部材(13)を備え
ていることを特徴とするものである。
ルの横框材とをロッド状部材に係合部材を係合すること
で連結するが、この際、係合部と壁パネルの横框材との
間に付勢部材を配置するので、この付勢部材で床および
壁パネル間の上下方向の相対変位が吸収され、十分な免
震構造が得られる。従って、壁パネルの横框材以外の部
分が変形せず、壁パネルの面材等に貼付された仕上げ材
に地震力の影響が及ばなくなる。
ては、前記付勢部材と前記壁パネルの横框材との間に介
装される水平部(141)と、この水平部の端部に設け
られて当該壁パネルの縦框材(52)に固定される鉛直
部(142)とからなるL字形状の介装部材(14)を
備え、この介装部材の前記水平部と前記横框材とが上下
に離間していることが望ましい。このような場合には、
付勢部材は介装部材を介して壁パネルを床に押し付ける
ことになるが、付勢部材が当接される介装部材の水平部
は横框材から離間していることで片持ち状態となるた
め、この片持ち状態の水平部が鉛直部との境界部分を支
点にして弾性変形することでも相対変位を吸収でき、よ
り確実な免震構造が得られる。
前記付勢部材はバネであることが好ましく、ゴム等から
なる付勢部材に比して大きな付勢力が得られるうえ、安
価に入手可能である。
では、前記ロッド状部材は基礎(2)に設けられたアン
カーボルトであり、前記係合部材は前記アンカーボルト
の一端に螺合されるナットであってもよく、この場合、
一階側の床と壁パネルとの間の免震が確実に行われると
ともに、床、壁パネル、および基礎間の免震も確実に行
われる。
では、前記ロッド状部材は上下階の各壁パネルを貫通す
る胴差ボルト(21)であり、前記係合部材は前記胴差
ボルトの両端に螺合されるナット(22)であってもよ
く、この場合、上下階の壁パネル(5,8)と床(7)
との間の免震が確実に行われる。
接合用金具を用いて床と壁パネルとを接合したことを特
徴とするものであり、当該パネル接合金具を用いること
で前記目的を達成できる。
に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るパネル
接合用金具10,20を用いて建てられた建物1の要部
を示す縦断面図、図2は、その要部を拡大して示す縦断
面図、図3は、図2に示す要部を矢印III-III方向から
拡大して示す縦断面図である。
された半土台3および床としての一階側床パネル4を備
え、これら半土台3および床パネル4上には一階側壁パ
ネル5が立設されている。また、この壁パネル5の上端
面には、胴差6および二階側床パネル7の端部が載置さ
れ、これら胴差6および床パネル7上には二階側壁パネ
ル8が立設されている。
パネル5,8は、上下の水平な横框材51、81と、左
右の鉛直な縦框材52,82とからなる枠体を有し、こ
の枠体の表裏両面には面材54,84が取り付けられて
いる。そして、室内側の面材54,84の表面には壁ク
ロスなどの仕上げ材(図示略)が貼付されている。
け方向に配置された二枚の一階側壁パネル5の突き合わ
せ部分、および二枚の二階側壁パネル8の突き合わせ部
分について説明する。
側壁パネル5とはパネル接合用金具10で接合されてい
る。
埋設されたロッド状部材としてのアンカーボルト11
と、アンカーボルト11の上端に螺合された係合部材と
してのナット12と、ナット12と壁パネル5の下側の
横框材51との間に配置された付勢部材としてのバネ1
3と、このバネ13および横框材51間に配置された介
装部材14と、バネ13およびナット12間に介装され
た圧縮量調整部材15とで構成されている。
時点で下端側が埋設されるものであり、基礎2から突出
した部分が半土台3および床パネル4の対向面にそれぞ
れ設けられた縦溝31,41内に納まっている。また、
アンカーボルト11の上端側は横框材51の縦孔53を
貫通している。
のを適用できる。このようなナット12は、壁パネル5
の面材54に設けられた作業用開口55を通してアンカ
ーボルト11に螺合される。
れており、介装部材14を介して壁パネル5を床パネル
4に押し付けている。
1間に配置されかつ前記アンカーボルト11に貫挿され
た水平部141と、この水平部141の一端側に設けら
れて縦框材52にスクリュー釘等で固定された鉛直部1
42とからなるL字形状の部材である。そして、水平部
141は、横框材51から上方に離間しており、片持ち
状態のままバネ13の付勢力を受けている。
介装部材14の水平部141上に載置されており、ナッ
ト12のアンカーボルト11への螺合量を規制してい
る。従って、この圧縮量調整部材15および水平部14
1間にあるバネ13は、その圧縮量すなわち付勢力(弾
性力)が一定に調整され、壁パネル5を床パネル4に一
定の力で押し付けることが可能である。
ル5、二階側床パネル7、および二階側壁パネル8とが
パネル接合用金具20で接合されている。
すように、ロッド状部材として上下階の壁パネル5,8
の各横框材51,81を貫通する胴差ボルト21が用い
られ、この胴差ボルト21の下端にもワッシャーを介し
てナット22が螺合され、このナット22が横框材51
の下面に当接している。他の構成は基本的にパネル接合
用金具10と同じである。
ルト21、上下のナット22の他、パネル接合用金具1
0と同様に、壁パネル8を床パネル7に押し付けるバネ
23や、介装部材24、圧縮量調整部材25を備えてい
る。
ネル5,8の製作段階でパネル接合用金具10,20の
介装部材14,24を予め縦框材52,82に取り付け
ておく。そして、このような壁パネル5,8、各階の床
パネル4,7、半土台3、および胴差6を現場に搬入し
て建物1を建てる。
用金具10のアンカーボルト11を予め設けておく。そ
して、先ず、基礎2上に半土台3および床パネル4を載
置し、これらの上部に壁パネル5を立設し、この際に下
側の横框材51および介装部材14の水平部141をア
ンカーボルト11に貫挿させる。この後、壁パネル5の
作業用開口55を通してアンカーボルト11にバネ1
3、圧縮量調整部材15を順次入れ込み、ナット12を
螺合して締め付ける。
壁パネル5の上端面に胴差6および床パネル7を載置
し、これらの上部に二階側壁パネル8を立設する。そし
て、作業用開口85を通して壁パネル8の下側の横框材
81に穿設された縦孔83、胴差6の縦溝(不図示)と
床パネル7の縦溝71とからなる縦孔、および一階側壁
パネル5の上側の横框材51に穿設された縦孔53に胴
差ボルト21を挿通する。この際には胴差ボルト21に
予めナット22を螺合しておくとともに、バネ23や圧
縮量調整部材25も胴差ボルト21に入れ込んでおく。
この後、作業用開口55を通して下方のナット22を胴
差ボルト21に螺合して締め付ける。
うな効果がある。 1)建物1の一階側では、床パネル4と壁パネル5の横
框材51とは、アンカーボルト11にナット12を螺合
することで連結されているが、この際、ナット12と横
框材51との間にはバネ13が配置されているので、こ
のバネ13で床パネル4および壁パネル5間の上下方向
の相対変位を吸収でき、十分な免震構造を得ることがで
きる。従って、壁パネル5の横框材51以外の部分が変
形せず、壁パネル5の面材54に貼付された仕上げ材に
地震力の影響を及ばなくでき、仕上げ材にしわがよるの
を確実に防止できる。
下階の壁パネル5,8の横框材51,81とは、胴差ボ
ルト21の両端にナット22を螺合することで連結され
ているが、この際にも、上方のナット22と横框材81
との間にはバネ23が配置されているから、このバネ2
3で床パネル7および各壁パネル5、8間の上下方向の
相対変位を吸収でき、十分な免震構造を得ることができ
る。従って、一階側の面材54だけではなく、二階側の
面材84に貼られた仕上げ材にも地震力の影響が及ばな
いようにでき、二階側の仕上げ材にもしわがよるのを防
止できる。
4を介して各階の壁パネル5,8を各床パネル4,7に
押し付けているが、バネ13,23が当接される介装部
材14,24の水平部141,241(図4)は、横框
材51,81から離間していることで片持ち状態となっ
ているため、この片持ち状態の水平部141,241が
鉛直部142,242(図4)との境界部分を支点にし
て弾性変形することでも相対変位を吸収でき、より確実
な免震構造を得ることができる。
3,23を用いているので、ゴム等からなる付勢部材に
比して大きな付勢力を得ることができるうえ、安価に入
手できる。
ルト11やこの上部に螺合されるナット12を含んで構
成されているので、一階側の床パネル4と壁パネル5と
の間の免震を確実に行えるとともに、各パネル4,5と
基礎2との間の免震も確実に行える。
ボルト21やこの両端に螺合されるナット22を含んで
構成されているので、一階側壁パネル5、二階側床パネ
ル7、および二階側壁パネル8の相互間の免震を確実に
行える。
量調整部材15,25を備えているため、ナット12,
22の締めすぎを防止でき、通常時におけるバネ13,
23の付勢力を一定にできる。
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、一階側壁パネル5や二階側
壁パネル8はそれぞれ二枚見付け方向に沿って並設さ
れ、その突き合わせ部分にパネル接合用金具10,20
を適用した形態を説明したが、二枚の壁パネルで形成さ
れる隅部(入隅部、出隅部)などに本発明のパネル接合
用金具を適用してもよい。
は、三階側に配置される壁パネルと床パネルとを本発明
のパネル接合用金具で接合してもよい。
いては、バネ23、介装部材24、圧縮量調整部材25
が二階側壁パネル8に設けられていたが、このような部
材を一階壁パネル5側(胴差ボルト21の下端側)に設
けてもよく、両方の壁パネル5,8側(胴差ボルト21
の両端側)に設けてもよい。
金具10,20が介装部材14,24を含んで構成され
ていたが、このような介装部材14,24がない場合で
も本発明に含まれる。すなわち、このような場合には、
付勢部材である例えばバネやゴム部材が直に壁パネルの
横框材に当接されることになる。
縮量調整部材15,25も必要に応じて設けられればよ
く、省略可能である。ただし、そのような部材を設ける
ことで前述した7)の効果を得ることができるため、前
記実施形態のようにすることが望ましい。
に限定されず、壁パネルを床に押し付けておく付勢力を
有していれば任意であり、例えばゴム製のブロック部材
などであってもよい。また、付勢部材としてバネを用い
る場合でも、実施形態で説明したコイル状のバネの他、
板バネなどであってもよい。
される他、軸組み工法のように、床梁や根太等で形成さ
れていてもよい。
合用金具によれば、床と壁パネルの横框材とがロッド状
部材に係合部材を係合することで連結されるが、この
際、係合部と壁パネルの横框材との間には付勢部材が配
置されているので、この付勢部材で床および壁パネル間
の上下方向の相対変位を吸収でき、壁パネルの面材に貼
付された仕上げ材に地震力の影響が及ぶのを防ぐことが
できるという効果がある。
用いて建てられた建物の要部を示す縦断面図である。
ある。
して示す縦断面図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 床と壁パネルの横框材とに跨るロッド状
部材と、このロッド状部材に係合される係合部材とを備
えて前記床および壁パネルを接合するパネル接合用金具
であって、 前記係合部材と前記壁パネルの横框材との間に配置され
て当該壁パネルを前記床に押し付ける付勢部材を備えて
いることを特徴とするパネル接合用金具。 - 【請求項2】 請求項1に記載のパネル接合用金具にお
いて、前記付勢部材と前記壁パネルの横框材との間に介
装される水平部と、この水平部の端部に設けられて当該
壁パネルの縦框材に固定される鉛直部とからなるL字形
状の介装部材を備え、この介装部材の前記水平部と前記
横框材とが上下に離間していることを特徴とするパネル
接合用金具。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のパネル
接合用金具において、前記付勢部材はバネであることを
特徴とするパネル接合用金具。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のパネル
接合用金具において、前記ロッド状部材は基礎に設けら
れたアンカーボルトであり、前記係合部材は前記アンカ
ーボルトの一端に螺合されるナットであることを特徴と
するパネル接合用金具。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のパネル
接合用金具において、前記ロッド状部材は上下階の各壁
パネルを貫通する胴差ボルトであり、前記係合部材は前
記胴差ボルトの両端に螺合されるナットであることを特
徴とするパネル接合用金具。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のパネル
接合用金具を用いて床と壁パネルとを接合したことを特
徴とする床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11663199A JP2000303551A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | パネル接合用金具およびこれを用いた床構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11663199A JP2000303551A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | パネル接合用金具およびこれを用いた床構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303551A true JP2000303551A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14691988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11663199A Pending JP2000303551A (ja) | 1999-04-23 | 1999-04-23 | パネル接合用金具およびこれを用いた床構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000303551A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN111255127A (zh) * | 2019-01-10 | 2020-06-09 | 徐超悦 | 一种用于绿色建筑装修使用的干挂式幕墙背栓式连接件 |
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-
1999
- 1999-04-23 JP JP11663199A patent/JP2000303551A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081028 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090303 |