JPH09324472A - 木造建築物の連結構造及びそれを用いる木造建築物の補強構造並びに木造建築物の補強構造形成工法 - Google Patents

木造建築物の連結構造及びそれを用いる木造建築物の補強構造並びに木造建築物の補強構造形成工法

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JPH09324472A
JPH09324472A JP16376396A JP16376396A JPH09324472A JP H09324472 A JPH09324472 A JP H09324472A JP 16376396 A JP16376396 A JP 16376396A JP 16376396 A JP16376396 A JP 16376396A JP H09324472 A JPH09324472 A JP H09324472A
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JP
Japan
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coil spring
washer
nut
connecting shaft
screw shaft
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JP16376396A
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English (en)
Inventor
Makoto Kotani
誠 小谷
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HIDE KENSETSU KK
Original Assignee
HIDE KENSETSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造建築物における木材相互を安定的に連結
して、建物の耐震性を向上させる。 【解決手段】 土台3と梁材2a及び上下の梁材2a,
2bを、通柱1に接近させて連結軸21で連結する。又
梁材2a,2aと通柱1とを、繋ぎ軸31を用いて連結
する。前記連結軸21及び繋ぎ軸37を土台3、梁材2
a,2bに取り付ける箇所において、コイルバネを圧縮
状態にしてナットを緊締する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造建築物におけ
る木材相互又は木材と他の部材とを安定的に連結する木
造建築物の連結構造に関するものである。又該連結構造
を用いる木造建築物の補強構造に関するものであり、更
に該補強構造を形成する工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造建築物における木材a,a相互の連
結、例えば、柱と梁材との連結や柱と土台との連結或い
は梁材相互の連結は、図15に示すような蟻継bやその
他のほぞ利用接合手段で行なわれており、必要に応じ、
図16に示すように、木材a,a相互をボルトcとナッ
トdとを用いて緊結し、連結部を補強していた。或いは
図17に示すように、補強金物eを連結部分に当てがっ
てボルトcとナットdとを用いて固定し、連結部を補強
していた。なお図16〜17において、接合部の構造は
図示を省略している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の連結構造によるときには、木材の乾燥収縮によ
って連結部に隙間が生じて連結が緩む問題があった。
又、ボルトとナットとを用いて木材相互の連結部を補強
したり、或いは補強金具をボルトとナットで固定して補
強する場合にあっても、木材の乾燥収縮によってナット
に緩みが生じ、有効な補強効果が発揮されなくなる問題
があった。かかる連結や補強の不安定が生ずると、地震
力に対する耐震性が悪化する問題があった。
【0004】このような連結部の緩みやナットの緩み
は、前記木材の乾燥収縮が問題となる以前に、骨組を組
み立てる建前の段階で生じていたことも重大であった。
即ち、部材相互の接合のためにあちこちを叩く内に、既
に接合した部分がそのときの振動等で緩む現象が発生し
たのであり、又ボルトとナットで緊締した部分にあって
はナットが緩む現象が生じたのである。
【0005】因みに、前記ナットの緩みは、建築後一定
期間を経過した時点で点検して締め直せば済むと考えら
れないではないが、緊締部分が建物の内部に隠れた状態
となるためにこれは事実上不可能であった。
【0006】特に最近は、木造3階建の建築物の施工も
普及しつつあるが、この場合は、なお一層耐震性につい
ての配慮が必要となるところ、従来の連結構造や補強構
造によっては、信頼性ある耐震構造を形成し難い問題が
あったのである。
【0007】本発明は、かかる問題点を解決しうる木造
建築物の連結構造及びそれに用いる木造建築物の補強構
造の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は以下の手段を採用する。即ち、本発明に係
る木造建築物の連結構造(以下連結構造という)は、木
材と他の部材とを連結する連結構造であって、両者を貫
通する挿通孔を設けると共に、該貫通する挿通孔に連結
軸を挿通してその一端を、木材或いは他の部材の何れか
に抜け止めし、且つ、他方の部材の挿通孔端から突出す
る連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順
序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
て前記コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧
縮が木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止できるよ
うにしたことを特徴とするものである。
【0009】又本発明に係る木造建築物の補強構造(以
下補強構造という)は、土台に上下方向に挿通孔を貫設
し、該挿通孔に固定軸を挿通させると共にその下端を土
台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出した固定軸の
ネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通
せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コ
イルバネを圧縮状態とする。又該ナットの上方に突出す
る固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナッ
トを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部分を、
土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に貫設し
た挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出した連結
軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順序で挿
通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記
コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が前
記土台や横架材としての木材の収縮を吸収してナットの
緩みを防止できるようにしたことを特徴とするものであ
る。この場合、柱に接近させて連結軸を配置すると、連
結軸による補強効果がより有効に発揮されて好ましい。
【0010】又本発明に係る補強構造の他の態様は、柱
に接近させて、土台に上下方向に挿通孔を貫設し、該挿
通孔に固定軸を挿通させると共にその下端を土台の下面
に抜け止めし、土台の上面に突出した固定軸のネジ軸部
に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、
該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネ
を圧縮状態とする。又該ナットの上方に突出する固定軸
のネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナットを介し
て連結してなり、該連結軸の上端側の部分を、土台の上
方で横方向に延びる横架材に上下方向に貫設した挿通孔
に挿通せしめ、該横架材の上面に突出した連結軸のネジ
軸部に座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せし
め、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイル
バネを圧縮状態とし、該ナットの上方に突出する連結軸
のネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナットを介し
て連結する。又、該連結軸の上端側の部分を、前記横架
材の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に貫設した
挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出したネジ軸
部に座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、
該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネ
を圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が前記土台や横
架材としての木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止
できるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】又本発明に係る補強構造のその他の態様
は、柱に接近させて、土台に上下方向に挿通孔を貫設
し、この挿通孔に固定軸を挿通させると共にその下端を
土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出した固定軸
のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿
通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記
コイルバネを圧縮状態とする。又該ナットの上方に突出
する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナ
ットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部分
を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に貫
設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出した
連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順序
で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して
前記コイルバネを圧縮状態とする。又、横方向に延びる
横架材が柱を左右から挟む状態に該柱に連結される箇所
において、柱を水平に貫通する挿通孔を設けると共に、
左右の横架材の夫々には、該挿通孔に連通するように横
架材の長さ方向に延びる挿通孔を設けると共に、該挿通
孔の端部を、前記横架材に凹設した連結用凹部に開口せ
しめ、この柱と左右の横架材の連通した挿通孔を挿通す
る繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、一方の連結用凹部の柱
側の内壁面に当接する座金を介して、前記連結軸が挿通
せしめられた筒部を具える連結軸保持部材を螺合せしめ
る一方、繋ぎ軸の他端側のネジ軸部に、座金とコイルバ
ネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合す
るナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態とし、コ
イルバネの弾性圧縮が前記土台や横架材や柱としての木
材の収縮を吸収してナットの緩みを防止できるようにし
たことを特徴とするものである。
【0012】又本発明に係る補強構造のその他の態様
は、柱に接近させて、土台に上下方向に挿通孔を貫設
し、この挿通孔に固定軸を挿通させると共にその下端を
土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出した固定軸
のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿
通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記
コイルバネを圧縮状態とする。又該ナットの上方に突出
する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナ
ットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部分
を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に貫
設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出した
連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順序
で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して
前記コイルバネを圧縮状態とする。又、横方向に延びる
横架材が柱に連結される箇所において、柱を水平に貫通
する横挿通孔を設けると共に、該横架材には、該挿通孔
に連通するように横架材の長さ方向に延びる挿通孔を設
け、該挿通孔の端部を、前記横架材に凹設した連結用凹
部に開口せしめ、この柱と横架材の連通した挿通孔を挿
通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、連結用凹部の柱側
の内壁面に当接する座金を介して、前記連結軸が略密接
に挿通せしめられた筒部を具える連結軸保持部材を螺合
せしめる一方、繋ぎ軸の他端側のネジ軸部に、座金とコ
イルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に
螺合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態と
し、コイルバネの弾性圧縮が土台や横架材や柱としての
木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止できるように
したことを特徴とするものである。
【0013】又本発明に係る補強構造のその他の態様
は、上下に配置された横方向に延びる横架材の夫々に、
上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、該上下の挿
通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共にその下端を
下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上側の横架材
の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金とコイルバ
ネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合す
るナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態とする。
又、横方向に延びる横架材が柱を左右から挟む状態に該
柱に連結される箇所において、柱を水平に貫通する挿通
孔を設けると共に、左右の横架材の夫々には、該挿通孔
に連通するように横架材の長さ方向に延びる挿通孔を設
けると共に、該挿通孔の端部を、前記横架材に凹設した
連結用凹部に開口せしめ、この柱と左右の横架材の連通
した挿通孔を挿通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、一
方の連結用凹部の柱側の内壁面に当接する座金を介し
て、前記連結軸が略密接に挿通せしめられた筒部を具え
る連結軸保持部材を螺合せしめる一方、繋ぎ軸の他端側
のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿
通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記
コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が横
架材や柱としての木材の収縮を吸収してナットの緩みを
防止できるようにしたことを特徴とするものである。
【0014】又本発明に係る補強構造のその他の態様
は、上下に配置された横方向に延びる横架材の夫々に、
上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、該上下の挿
通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共にその下端を
下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上側の横架材
の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金とコイルバ
ネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合す
るナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態とする。
又、横方向に延びる横架材が柱に連結される箇所におい
て、柱を水平に貫通する挿通孔を設けると共に、該横架
材には、該挿通孔に連通するように横架材の長さ方向に
延びる挿通孔を設け、該挿通孔の端部を、前記横架材に
凹設した連結用凹部に開口せしめ、この柱と横架材の連
通した挿通孔を挿通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、
連結用凹部の柱側の内壁面に当接する座金を介して、前
記連結軸が略密接に挿通せしめられた筒部を具える連結
軸保持部材を螺合せしめる一方、繋ぎ軸の他端側のネジ
軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せし
め、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイル
バネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が横架材や
柱としての木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止で
きるようにしたことを特徴とするものである。
【0015】又本発明に係る補強構造のその他の態様
は、上下に配置された横方向に延びる横架材の夫々に、
上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、該上下の挿
通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共にその下端を
下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上側の横架材
の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金とコイルバ
ネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合す
るナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態とし、コ
イルバネの弾性圧縮が横架材としての木材の収縮を吸収
してナットの緩みを防止できるようにしたことを特徴と
するものである。
【0016】連結軸が土台に立設される前記各補強構造
において、横架材の下面を、連結軸に嵌められ且つナッ
トに支持された支持板で支持し、該支持板と座金との間
で梁材を挟持するのがよい。又、固定軸と連結軸を連結
するナットは、連結軸に固定されていてもよい。又、連
結軸を筋交に固定するのよい。又、連結軸保持部材を用
いる前記各補強構造において、連結用凹部の柱側の内壁
面に当接する座金を連結軸保持部材と一体に形成しても
よい。
【0017】又本発明に係る木造建築物の補強構造形成
工法は、柱と横架材との連結を伴う前記補強構造を形成
するに際し、連結される木材相互の接合面が圧縮されて
密着状態となるように、連結部分を叩きながらナットを
徐々に締めつけてコイルバネを所要の圧縮状態とするこ
とを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、二階
建木造建築物の補強に応用された場合を例にとり、図面
に基づいて説明する。
【0019】図1は、通柱1を左右から挟む状態に下の
梁材(横架材の一種)2a,2aが該通柱1に連結され
る箇所を含む通柱の立設部分において本発明の補強構造
Aを応用した場合を示すものである。
【0020】その具体的構成を説明すれば以下の如くで
ある。即ち、図2、図4に示すように、土台3に上下方
向に縦挿通孔5を貫設し、該縦挿通孔5に、ネジ軸から
なる固定軸6を挿通させると共に、その下端を、固定軸
下端に固着した抜け止め板7を土台下面9に当接させて
抜け止めする。なお該抜け止め板7は、図2〜3に示す
ように土台3が換気材10により布基礎11上で支持さ
れているため、布基礎天端11aに当たらない。又この
抜け止め手段は、ナットに受けられた座金であってもよ
い。
【0021】そして、土台3の上面に突出した前記固定
軸6のネジ軸部12に、図2〜4に示すように座金13
とコイルバネ15と座金16をこの順序で挿通せしめ
る。その後、該ネジ軸部12に螺合する締付ナット17
を緊締して前記コイルバネ15を図2に示すように十分
な圧縮状態とする。本実施の形態においてコイルバネ1
5は、その圧縮に伴う付勢力の強化を図るため、大径の
コイルバネ15aと、その内部に挿入される小径のコイ
ル15bとを組み合わせて構成されている。又、前記締
付ナット17の上方に突出するネジ軸部12に、図2〜
4に示すように、下側に位置する梁材2a(図1)とし
ての横架材に上下方向に貫設した縦挿通孔20(図1、
図5)に挿通せしめられて立設状態にある連結軸21の
下端に設けた連結ナット22を螺合することにより、前
記固定軸6と連結軸21とを連結状態とする。
【0022】なお本実施の形態においては、図1、図3
に示すように、連結軸21の中間部が、U字状金具18
を用いて筋交19に固定されている。
【0023】又図5〜8に示すように、前記連結軸21
の上端側の部分はネジ軸部23とされており、梁材2a
の上面に突出した該ネジ軸部23に座金13とコイルバ
ネ(図4に示すと同様の大小組合わせコイルバネ)15
と座金16がこの順序で挿通せしめられ該ネジ軸部23
に螺合する締付ナット17を緊締して前記コイルバネ1
5を十分な圧縮状態としてなる。そして、該ネジ軸部2
3に螺合された受けナット25に支持された座金26が
前記梁材2aの下面側に位置し、該受けナット25が締
めつけられて、座金26が梁材の下面27に圧接されて
いる。
【0024】又、該締付ナット17の上方に突出するネ
ジ軸部23に、上側に位置する梁材(横架材の一種)2
b(図1、図9)に上下方向に貫設した縦挿通孔30に
挿通せしめられて立設状態にある連結軸21の下端に固
定した連結ナット22を所要に螺合し、これにより上下
の連結軸21,21を連結状態としてなる。なお本実施
の形態においては、連結軸21の中間部が、U字状金具
18を用いて筋交19に固定されている。
【0025】又図9に示すように、前記上側の連結軸2
1の上端側の部分はネジ軸部23とされており、梁材2
bの上面に突出した該ネジ軸部23に座金13とコイル
バネ(図3に示すと同様の大小組合わせコイルバネ)1
5と座金16がこの順序で挿通せしめられ該ネジ軸部2
3に螺合する締付ナット17を緊締して前記コイルバネ
15を十分な圧縮状態としてなる。そして、該ネジ軸部
23に螺合された受けナット25で支持された座金26
が前記梁材2bの下面側に位置し、該受けナット25が
締めつけられて、座金26が梁材の下面27に圧接され
ている。
【0026】又通柱1を左右から挟む下側の梁材2a,
2aに関しては、図6に示すように該通柱1に接近した
部分において連結用凹部31,31が梁材上面に凹設さ
れており、且つ、通柱1を横方向に貫通する横挿通孔3
2に連通するように梁材の長さ方向に形成された横挿通
孔33,33が前記連結用凹部31,31に開口せしめ
られている。
【0027】この連通した横挿通孔32,33,33に
は、図5〜7に示すように、両端部分がネジ軸部35,
36とされた繋ぎ軸37が挿通せしめられ、その一方の
ネジ軸部35には、前記一方の連結用凹部31の通柱側
の壁面39に当接しうる座金40を介して、前記連結軸
21が略密接に挿通せしめられた筒部41を具える連結
軸保持部材42を螺合せしめてなる。一方、他方のネジ
軸部36には、座金13とコイルバネ15と座金16が
この順序で挿通せしめられ該ネジ軸部36に螺合する締
付ナット17を緊締して前記コイルバネ15を十分な圧
縮状態としてなる。なお前記締付ナット17の締付に際
しては、連結される木材相互の接合面が圧縮して完全な
密着状態となるように、連結部分を所要に叩きながら締
付ナット17を徐々に締め付けてコイルバネ15を圧縮
状態とするのが、該締付ナット17による締付効果を十
分に発揮させる上で効果的である。
【0028】然してかかる補強構造によるときは、何れ
も、締付ナット17がコイルバネ15を圧縮状態にして
締め付けられているため、土台や通柱、梁材が乾燥収縮
したとしても、それをコイルバネ15の弾性復元作用に
よって吸収でき、従って、締付ナット17が緩む恐れが
ない。かかることから、土台3と下側の梁材2a、及び
下側の梁材2aと上側の梁材2bが連結軸21,21を
介して安定的に連結された状態に維持され、土台3と梁
材2a間或いは梁材2a,2b相互間を補強できること
になる。又、連結軸21の中間部を筋交19にも固定し
ているため、連結軸を介して筋交も安定させることがで
きる。
【0029】又本実施の形態においては、梁材の下面
を、図5、図9に示すように受けナット25で支持され
た座金26で支持しているため、梁材2が積雪荷重等に
よって下がるのを防止でき、これにより、襖等の戸が開
けにくくなる現象を極力防止できることともなる。
【0030】又左右の梁材2,2相互の連結に関して
は、前記繋ぎ軸37に取り付けたコイルバネ15の弾性
復元作用によって木材の収縮が吸収されるため、通柱1
と梁材2の連結部に隙間が生ずる恐れなく、通柱と梁材
の安定した連結が維持されることになる。そして、この
繋ぎ軸37は連結軸保持部材42を介して連結軸と一体
化しているため、柱1と梁材2aとを連結軸にも連結さ
せうることとなり、柱1と梁材2aとの連結を一層強固
なものとなしうる。
【0031】図10は、建物の角部分に位置する通柱1
とそれと直角に交わる梁材2,2とを2本の繋ぎ軸3
7,37によって連結した場合を示すものであり、通柱
1を水平に貫通するように設けた横挿通孔32を、梁材
2に凹設した連結用凹部31で開口する横挿通孔33に
連通せしめ、該連通する横挿通孔32,32に繋ぎ軸3
7を挿通せしめ、その一端側のネジ軸部に、前記と同様
にして土台から立ち上がる連結軸21が略密接に挿通せ
しめられた筒部41を具える連結軸保持部材42(図5
〜6に示すと同様の構成を有する)を、座金40を介し
て螺合させ、一方、繋ぎ軸37の他端側のネジ軸部に
は、座金13とコイルバネ15と座金16をこの順序で
挿通せしめ、該ネジ軸部36に螺合する締付ナット17
を緊締して前記コイルバネ15を十分な圧縮状態として
なる。もう一方の梁材2に関しても同様に、繋ぎ軸37
を介し、該梁材2と通柱1とを、コイルバネ15を十分
な圧縮状態にして連結してなる。
【0032】図11〜12は、上下の梁材2a,2b相
互を連結軸21で連結した補強構造を示すものである。
この連結状態は、図1における場合において、前記土台
3と下の梁材2aとの間の連結軸による連結を、一階部
分の窓開口部の配置等の関係で省略した場合であり、受
けナット25、座金26,13,16、コイルバネ1
5、締付ナット17には図5、図9に示すと同一の符号
が付されている。なお、図11に示す場合において、図
5に示すと同様に、左右の梁材2a,2aと柱1の全体
を繋ぎ軸37で連結することができる。又図12に示す
ように、梁材2と柱1とを繋ぎ軸37で連結することが
できる。又図8に示すと同様、U字状金具18を用いて
連結軸21を筋交19に固定するのがよい。
【0033】〔その他の実施形態〕 本発明の補強構造は、柱に接近させて連結軸を配置
するのが効果的であるが、柱から稍離して、土台と横架
材或いは上下の横架材間を連結して構成されることもあ
る。
【0034】 図13は、柱1を挟んで直角に交わる
横架材(木材)2,2の入隅側において、該横架材2,
2相互を火打ち梁(木材)46により連結補強した状態
を示すものであり、該火打ち梁46の端部分と横架材と
を連結軸(ボルト)47を用いて連結している。その連
結構造は、横架材2と火打ち梁46とを貫通する挿通孔
49を設け、この挿通孔に前記連結軸(長ボルト)47
を挿通すると共にその一端を、火打ち梁46の外面に抜
け止め48する一方、横架材2の側面から突出する連結
軸のネジ軸部50に座金13とコイルバネ15と座金1
6をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部50に螺合する
締付ナット17を緊締して前記コイルバネ15を圧縮状
態としてなる。なお図13において、火打ち梁46と横
架材2の接合構造は図示を省略している。
【0035】図14は、柱(木材)1と横架材(木材)
2との連結部分を補強金具51で補強する場合を示すも
のであり、該補強金具51のボルト孔52とそれに連通
する如く設けられた柱材1と横架材2の挿通孔53に連
結軸(ボルト)55を挿通し、ボルト頭54で抜け止め
すると共に、柱や横架材の対向面に突出するネジ軸部5
3に座金13とコイルバネ15と座金16をこの順序で
挿通せしめ、該ネジ軸部53に螺合する締付ナット17
を緊締して前記コイルバネ15を圧縮状態とした場合を
示す。なお本実施の形態において、ボルトの挿入方向を
逆にしたときは、補強金具51の木材への当接部が座金
13を兼用する場合もある。なお図14において、横架
材2と柱との接合構造は図示を省略している。
【0036】その他、所謂羽子板金物等の各種の補強金
具を用いる場合に本発明を応用することができ、このよ
うに補強金具と木材を連結する連結構造においても、木
材の収縮によるナットの緩みをコイルバネの弾性圧縮に
よって防止でき、補強金具による有効な補強作用を発揮
させることができるのである。
【0037】 固定軸と連結軸との連結は、連結軸と
別体の連結ナットを用いて行うこともできる。
【0038】
【発明の効果】本発明は以下の如き優れた効果を奏す
る。 本発明の連結構造によるときは、コイルバネを介し
てナットを緊締することとしているため、木造建築物に
おいて木材が乾燥収縮等して連結部分に緩みが発生した
ときにも、この収縮をコイルバネの弾性圧縮によって吸
収でき、従ってナットの緩みを防止できる。かかること
から、木造建築物の木材相互又は木材と他の部材との連
結部の安定性を維持でき、従って地震力に対する耐久性
を向上させ得ることとなる。特に、連結される木材相互
の接合面が圧縮されて密着状態となるように、連結部分
を叩きながらナットを徐々に締め付けてコイルバネを所
要の圧縮状態とすることは、連結部の安定性を一層向上
させる上で好ましい。
【0039】 本発明の補強構造によるときは、土台
と横架材(梁材等)や、上下の横架材(梁材等)相互を
連結軸を介して一体化状態となしうるため、連結軸によ
る連結がない場合において地震力の作用により土台や横
架材が独立して動く場合に比し、木造建築物の耐震性を
向上させうることとなる。又、本発明の補強構造を柱と
梁材との連結に応用したときは、相互の連結が外れるの
を確実に防止でき、耐震性向上を期しうる。特に、柱と
梁材とを連結するに際し、連結に用いる繋ぎ軸を、連結
軸保持部材を介して連結軸と一体化する場合は、柱と梁
材とを連結軸にも連結させ得ることとなり、従って、柱
と梁材との連結を一層強固なものとなしうる。このよう
なことから、本発明に係る補強構造は、近年普及しつつ
ある木造3階建の建築物に対してその耐震性を向上させ
うる利点は特に大きい。
【0040】 特に、土台と横架材(梁材等)又は横
架材相互を連結軸で連結する場合において、梁材の下面
を、連結軸に取り付けた座金でナットを介して支持する
構成を採用するときは、土台と横架材或いは上下の横架
材(梁材等)間の間隔を略一定に保つことが可能となる
ため、例えば、降雪荷重によって鴨居が下がって戸が開
けにくくなる等の不都合を極力回避できる。
【0041】 特に、連結軸を筋交に固定するとき
は、該連結軸を介して筋交も安定させることができ、木
造建築物の耐震性をより一層向上させ得ることとなる。
【0042】 土台と梁材とを連結軸で連結する場
合、土台側に固定軸を立設状態として後、この固定軸に
連結軸の下端を連結する構成を採用することにより、木
造建築物の骨組の構築を容易化し得る。もしも、土台か
ら長尺の連結軸を一体に突設したとすれば、土台を組ん
だときに、上端が支持されていない連結軸が不安定な立
設状態となるため、その後の骨組構築の障害となるのは
避けられない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る木造建築物の補強構造を説明する
正面図である。
【図2】その土台部分の構成を説明する断面図である。
【図3】その斜視図である。
【図4】固定軸の土台への取付け部の構成を説明する分
解斜視図である。
【図5】左右の梁材と通柱とを、繋ぎ軸を介して連結軸
に連結した状態を説明する断面図である。
【図6】その分解斜視図である。
【図7】その連結状態を説明する斜視図である。
【図8】その連結状態を、上下の連結軸の連結と併せて
説明する斜視図である。
【図9】連結軸と上側の梁材との連結構造を説明する正
面図である。
【図10】角部に位置する通柱と梁材との連結構造を説
明する斜視図である。
【図11】上下の梁材相互を連結軸で連結した補強構造
を説明する正面図である。
【図12】上下の梁材相互を連結軸で連結した補強構造
のその他の態様を説明する正面図である。
【図13】柱を挟んで直角に交わる横架材の入隅側にお
いて該横架材相互を火打ち梁で連結補強した補強構造を
説明する断面図である。
【図14】柱と横架材との連結部分を補強金具で補強し
た補強構造を説明する断面図である。
【図15】従来の木造建築物における蟻継構造を説明す
る平面図である。
【図16】従来の木造建築物における火打ち梁による補
強構造を説明する断面図である。
【図17】従来の木造建築物における補強金具による補
強構造を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 柱 2 横架材 3 土台 5 挿通孔 6 固定軸 13 座金 15 コイルバネ 16 座金 17 締付ナット 20 挿通孔 21 連結軸 22 連結ナット 25 受けナット 26 座金 31 連結用凹部 33 挿通孔 37 繋ぎ軸 40 座金 41 筒部 42 連結軸保持部材 47 連結軸 49 挿通孔 51 補強金具 55 連結軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16B 35/04 F16B 39/12 B 39/12 E04B 1/40 Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材と他の部材とを連結する連結構造で
    あって、両者を貫通する挿通孔を設けると共に、該貫通
    する挿通孔に連結軸を挿通してその一端を、木材或いは
    他の部材の何れかに抜け止めし、且つ、他方の部材の挿
    通孔端から突出する連結軸のネジ軸部に座金とコイルバ
    ネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合す
    るナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態とし、コ
    イルバネの弾性圧縮が木材の収縮を吸収してナットの緩
    みを防止できるようにしたことを特徴とする木造建築物
    の連結構造。
  2. 【請求項2】 土台に上下方向に挿通孔を貫設し、該挿
    通孔に固定軸を挿通させると共にその下端を土台の下面
    に抜け止めし、土台の上面に突出した固定軸のネジ軸部
    に、座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、
    該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネ
    を圧縮状態とし、又該ナットの上方に突出する固定軸の
    ネジ軸部に、立設された連結軸の下端をナットを介して
    連結してなり、該連結軸の上端側の部分を、土台の上方
    で横方向に延びる横架材に上下方向に貫設した挿通孔に
    挿通せしめ、該横架材の上面に突出した連結軸のネジ軸
    部に座金とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、
    該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネ
    を圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が前記土台や横
    架材としての木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止
    できるようにしたことを特徴とする木造建築物の補強構
    造。
  3. 【請求項3】 柱に接近させて、土台に上下方向に挿通
    孔を貫設し、該挿通孔に固定軸を挿通させると共にその
    下端を土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出した
    固定軸のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順
    序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
    て前記コイルバネを圧縮状態とし、又該ナットの上方に
    突出する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端
    をナットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部
    分を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に
    貫設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出し
    た連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順
    序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
    て前記コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧
    縮が前記土台や横架材としての木材の収縮を吸収してナ
    ットの緩みを防止できるようにしたことを特徴とする木
    造建築物の補強構造。
  4. 【請求項4】 柱に接近させて、土台に上下方向に挿通
    孔を貫設し、該挿通孔に固定軸を挿通させると共にその
    下端を土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出した
    固定軸のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順
    序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
    て前記コイルバネを圧縮状態とし、又該ナットの上方に
    突出する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端
    をナットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部
    分を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向に
    貫設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出し
    た連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順
    序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
    て前記コイルバネを圧縮状態とし、該ナットの上方に突
    出する連結軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下端を
    ナットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の部分
    を、前記横架材の上方で横方向に延びる横架材に上下方
    向に貫設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突
    出したネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの順序で
    挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して前
    記コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮が
    前記土台や横架材としての木材の収縮を吸収してナット
    の緩みを防止できるようにしたことを特徴とする木造建
    築物の補強構造。
  5. 【請求項5】 柱に接近させて、土台に上下方向に挿通
    孔を貫設し、この挿通孔に固定軸を挿通させると共にそ
    の下端を土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出し
    た固定軸のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの
    順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締
    して前記コイルバネを圧縮状態とし、又該ナットの上方
    に突出する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の下
    端をナットを介して連結してなり、該連結軸の上端側の
    部分を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方向
    に貫設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突出
    した連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこの
    順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締
    して前記コイルバネを圧縮状態とし、又、横方向に延び
    る横架材が柱を左右から挟む状態に該柱に連結される箇
    所において、柱を水平に貫通する挿通孔を設けると共
    に、左右の横架材の夫々には、該挿通孔に連通するよう
    に横架材の長さ方向に延びる挿通孔を設けると共に、該
    挿通孔の端部を、前記横架材に凹設した連結用凹部に開
    口せしめ、この柱と左右の横架材の連通した挿通孔を挿
    通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、一方の連結用凹部
    の柱側の内壁面に当接する座金を介して、前記連結軸が
    挿通せしめられた筒部を具える連結軸保持部材を螺合せ
    しめる一方、繋ぎ軸の他端側のネジ軸部に、座金とコイ
    ルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺
    合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状態と
    し、コイルバネの弾性圧縮が前記土台や横架材や柱とし
    ての木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止できるよ
    うにしたことを特徴とする木造建築物の補強構造。
  6. 【請求項6】 柱に接近させて、土台に上下方向に挿通
    孔を貫設し、この縦挿通孔に固定軸を挿通させると共に
    その下端を土台の下面に抜け止めし、土台の上面に突出
    した固定軸のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこ
    の順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊
    締して前記コイルバネを圧縮状態とし、又該ナットの上
    方に突出する固定軸のネジ軸部に、立設された連結軸の
    下端をナットを介して連結してなり、該連結軸の上端側
    の部分を、土台の上方で横方向に延びる横架材に上下方
    向に貫設した挿通孔に挿通せしめ、該横架材の上面に突
    出した連結軸のネジ軸部に座金とコイルバネと座金をこ
    の順序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊
    締して前記コイルバネを圧縮状態とし、又、横方向に延
    びる横架材が柱に連結される箇所において、柱を水平に
    貫通する横挿通孔を設けると共に、該横架材には、該挿
    通孔に連通するように横架材の長さ方向に延びる挿通孔
    を設け、該挿通孔の端部を、前記横架材に凹設した連結
    用凹部に開口せしめ、この柱と横架材の連通した挿通孔
    を挿通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸部に、連結用凹部の
    柱側の内壁面に当接する座金を介して、前記連結軸が略
    密接に挿通せしめられた筒部を具える連結軸保持部材を
    螺合せしめる一方、繋ぎ軸の他端側のネジ軸部に、座金
    とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸
    部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状
    態とし、コイルバネの弾性圧縮が土台や横架材や柱とし
    ての木材の収縮を吸収してナットの緩みを防止できるよ
    うにしたことを特徴とする木造建築物の補強構造。
  7. 【請求項7】 上下に配置された横方向に延びる横架材
    の夫々に、上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、
    該上下の挿通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共に
    その下端を下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上
    側の横架材の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金
    とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸
    部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状
    態とし、又、横方向に延びる横架材が柱を左右から挟む
    状態に該柱に連結される箇所において、柱を水平に貫通
    する挿通孔を設けると共に、左右の横架材の夫々には、
    該挿通孔に連通するように横架材の長さ方向に延びる挿
    通孔を設けると共に、該挿通孔の端部を、前記横架材に
    凹設した連結用凹部に開口せしめ、この柱と左右の横架
    材の連通した挿通孔を挿通する繋ぎ軸の一端側のネジ軸
    部に、一方の連結用凹部の柱側の内壁面に当接する座金
    を介して、前記連結軸が略密接に挿通せしめられた筒部
    を具える連結軸保持部材を螺合せしめる一方、繋ぎ軸の
    他端側のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順
    序で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締し
    て前記コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧
    縮が横架材や柱としての木材の収縮を吸収してナットの
    緩みを防止できるようにしたことを特徴とする木造建築
    物の補強構造。
  8. 【請求項8】 上下に配置された横方向に延びる横架材
    の夫々に、上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、
    該上下の挿通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共に
    その下端を下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上
    側の横架材の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金
    とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸
    部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状
    態とし、又、横方向に延びる横架材が柱に連結される箇
    所において、柱を水平に貫通する挿通孔を設けると共
    に、該横架材には、該挿通孔に連通するように横架材の
    長さ方向に延びる挿通孔を設け、該挿通孔の端部を、前
    記横架材に凹設した連結用凹部に開口せしめ、この柱と
    横架材の連通した挿通孔を挿通する繋ぎ軸の一端側のネ
    ジ軸部に、連結用凹部の柱側の内壁面に当接する座金を
    介して、前記連結軸が略密接に挿通せしめられた筒部を
    具える連結軸保持部材を螺合せしめる一方、繋ぎ軸の他
    端側のネジ軸部に、座金とコイルバネと座金をこの順序
    で挿通せしめ、該ネジ軸部に螺合するナットを緊締して
    前記コイルバネを圧縮状態とし、コイルバネの弾性圧縮
    が横架材や柱としての木材の収縮を吸収してナットの緩
    みを防止できるようにしたことを特徴とする木造建築物
    の補強構造。
  9. 【請求項9】 上下に配置された横方向に延びる横架材
    の夫々に、上下方向に連通する状態で挿通孔を貫設し、
    該上下の挿通孔に連結軸を垂直状態に挿通させると共に
    その下端を下側の横架材の下面に抜け止めする一方、上
    側の横架材の上面に突出した連結軸のネジ軸部に、座金
    とコイルバネと座金をこの順序で挿通せしめ、該ネジ軸
    部に螺合するナットを緊締して前記コイルバネを圧縮状
    態とし、コイルバネの弾性圧縮が横架材としての木材の
    収縮を吸収してナットの緩みを防止できるようにしたこ
    とを特徴とする木造建築物の補強構造。
  10. 【請求項10】 横架材の下面を、連結軸に嵌められ且
    つナットに支持された支持板で支持し、該支持板と座金
    との間で梁材を挟持することを特徴とする請求項2〜6
    の何れかに記載の木造建築物の補強構造。
  11. 【請求項11】固定軸と連結軸を連結するナットは、連
    結軸に固定されていることを特徴とする請求項2〜6の
    何れかに記載の木造建築物の補強構造。
  12. 【請求項12】請求項2〜11の何れかに記載の補強構
    造において、連結軸を筋交に固定することを特徴とする
    木造建築物の補強構造。
  13. 【請求項13】請求項5〜8の何れかに記載の補強構造
    を形成するに際し、連結される木材相互の接合面が圧縮
    されて密着状態となるように、連結部分を叩きながらナ
    ットを徐々に締めつけてコイルバネを所要の圧縮状態と
    することを特徴とする木造建築物の補強構造形成工法。
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