JPH08260567A - 木造建築の筋違い構造 - Google Patents

木造建築の筋違い構造

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JPH08260567A
JPH08260567A JP7087478A JP8747895A JPH08260567A JP H08260567 A JPH08260567 A JP H08260567A JP 7087478 A JP7087478 A JP 7087478A JP 8747895 A JP8747895 A JP 8747895A JP H08260567 A JPH08260567 A JP H08260567A
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bracing
horizontal member
nut
groove
horizontal
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JP7087478A
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Katsuo Kageyama
勝夫 影山
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/18Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons
    • E04B1/26Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons the supporting parts consisting of wood
    • E04B2001/2696Shear bracing

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地震の揺れに対して横架材全体で力を支持し
て、柱との接合部分に大きな力がかからず耐震性を向上
させるものである。 【構成】 柱4a、4bとの接合部に近接する土台3
に、基礎1から突出させたアンカーボルト2a、2bを
貫通させ、柱4a、4bとの接合部に近接する梁や桁な
どの横架材5の上部に、底面が傾斜した溝部11を形成
し、上面に筋違い貫通孔26を開孔すると共に両側面に羽
子板ボルト9a、9bを連結するボルト32が貫通する側
面ボルト孔31を開口した断面コ字形の筋違い用連結金物
23を、前記横架材5を囲むように取付け、この筋違い貫
通孔26を前記溝部11に重ねて、筋違いとなる鉄棒14a、
14bを横架材5に斜めに貫通させて、鉄棒14a、14bの
上端をナット16で固定すると共に、鉄棒14a、14bの下
端を前記アンカーボルト2a、2bに連結して筋違い13
a、13bを形成したことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木造建築の筋違い構造の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に木造建築では隣接する柱の間に斜
め下方に板材を接合した筋違いが取付けられ、建物の左
右の揺れに対して補強する構造となっている。従来の筋
違い構造は、図13に示すように、コンクリート基礎1
に、下部側を埋め込んだアンカーボルト2の上部側を、
土台3に貫通させて土台3を固定する。この土台3の上
に通し柱4a、4bを所定の間隔で立設し、この上部側
に梁や桁などの横架材5を水平に接合し、左右の柱4
a、4bと、土台3および横架材5で形成された四角形
状の枠の対角線に斜めに板材を打ち付けて筋違い6a、
6bを形成した構造となっている。
【0003】また左右の柱4a、4bと横架材5、5b
…との接合部は、図14に示すようにほぞ8を切り込ん
で嵌合させ、更に直交する横架材5、5b同士を羽子板
ボルト9aで連結した構造となっている。
【0004】しかしながら、従来の板材を釘で打ち付け
た筋違い6a、6bは圧縮には強いが引張りに対しては
強度が弱い。このため図13に示すように矢印方向に横
揺れの地震が発生すると引張り力が加わる側の筋違い6
aが外れてしまう。また柱4a、4bと横架材5、5b
との接合部は図14に示すようにほぞ8を切り込んで嵌
合させた構造であるので柱4a、4bの有効断面積が少
なく、横揺れによりコンクリート基礎1の移動する向き
と、重い屋根の移動する向きが矢印で示すように逆向き
になるため柱4a、4bに剪断力が働き、この接合部分
で破断して家が倒壊する問題があった。
【0005】またアンカーボルト2はコンクリート基礎
1と土台3とを連結しているだけで、柱4a、4bや横
架材5に直接連結されていないので地震による横揺れが
大きくなり、更に家屋倒壊の危険が増す問題があった。
また直交する横架材5、5b同士は羽子板ボルト9a、
9bで連結した構造となっており、引張り力に対しては
有効であるが、図14に矢印で示すように横架材5に水
平方向の捻じれ力が加わった場合に撓んで、接合部分で
通し柱4bが破断する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記欠点を除
去し、地震による横揺れに対して横架材全体で力を支持
して、柱との接合部分に大きな力がかからず耐震性を向
上させることができ、また筋違い用連結金物を用いて羽
子板ボルトと連結し、横揺れした時に筋違いに加わる引
張り力を連結金物で受けて横架材の捻じれを少なくして
更に耐震性を向上させた木造建築の筋違い構造を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
木造建築の筋違い構造は、木造建築の隣接する柱の間に
斜めに接合した筋違い構造において、柱との接合部に近
接する土台に、基礎から突出させたアンカーボルトを貫
通させ、柱との接合部に近接する梁や桁などの横架材の
上部に、底面が傾斜した溝部を形成し、筋違いとなる鉄
棒を横架材に斜め下方に貫通させて、鉄棒の上端を前記
溝部で座金とナットで固定すると共に、鉄棒の下端を土
台から上方に貫通した前記アンカーボルトに連結して筋
違いを形成したことを特徴とするものである。
【0008】更に請求項2記載の発明は、前記横架材を
斜めに貫通して座金とナットで固定された鉄棒の上端に
ねじ孔を2個形成した逆ト字形の長ナットを取付け、前
記横架材より上方の妻梁や軒桁などの屋根側横架材の上
部に、底面が傾斜した溝部を形成し、筋違いとなる鉄棒
を屋根側横架材に斜め下方に貫通させて、鉄棒の上端を
前記溝部で座金とナットで固定すると共に、鉄棒の下端
を前記逆ト字形の長ナットの傾斜したねじ孔に連結して
筋違いを形成したことを特徴とするものである。
【0009】更に請求項3載の発明は、柱との接合部に
近接する土台に、基礎から突出させたアンカーボルトを
貫通させ、柱との接合部に近接する梁や桁などの横架材
の上部に、底面が傾斜した溝部を形成し、上面に筋違い
貫通孔を開孔すると共に両側面に羽子板ボルトを連結す
るボルトが貫通する側面ボルト孔を開口した断面コ字形
の筋違い用連結金物を、前記横架材を囲むように取付
け、この筋違い貫通孔を前記溝部に重ねて、筋違いとな
る鉄棒を横架材に斜め下方に貫通させて、鉄棒の上端を
ナットで固定すると共に、鉄棒の下端を土台から上方に
貫通した前記アンカーボルトに連結して筋違いを形成し
たことを特徴とするものである。
【0010】更に請求項4の発明は、1階側の横架材を
斜め下方に貫通して筋違い用連結金物にナットで固定さ
れた鉄棒の上端に、ねじ孔を2個形成した逆ト字形の長
ナットを取付け、前記横架材より上方の妻梁や軒桁など
の屋根側横架材の上部に、底面が傾斜した溝部を形成
し、ここに屋根側横架材を囲むように筋違い用連結金物
を取付け、この筋違い貫通孔を前記溝部に重ねて、筋違
いとなる鉄棒を屋根側横架材に斜め下方に貫通させて、
鉄棒の上端をナットで固定すると共に、鉄棒の下端を前
記逆ト字形の長ナットの傾斜したねじ孔に連結して筋違
いを形成したことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の請求項1記載の木造建築の筋違い構造
では、筋違いの下端がアンカーボルトに連結され、上端
は梁や桁などの横架材を斜め下方に貫通して一体に連結
されているので、横揺れの地震が発生して横架材が移動
しようとすると筋違いに引張り力が働くが、下端がアン
カーボルトに直結されているので移動が阻止される。こ
のように横架材が筋違いを介してアンカーボルトに直結
され、横揺れに対する力を横架材自体で受け止めている
ので、柱との接合部に大きな力が作用せず、柱の破断を
防止することができる。
【0012】請求項2記載の筋違い構造では、2階の妻
梁や軒桁などの屋根側横架材が横方向に移動しようとす
ると2階側の筋違いに引張り力が働くが、この筋違いの
下端は、逆ト字形の長ナットで接続された1階側の筋違
いを介してアンカーボルトに連結されているので移動が
阻止される。
【0013】請求項3記載の1階構造の筋違いは、横揺
れした時に筋違いに引張り力が加わるが、この力は筋違
い用連結金物の上面で受けるため横架材の広い面積で支
持することができる。また羽子板ボルトの取付と筋違い
用連結金物の取付を1本のボルトで行なって一体に連結
され、しかも筋違い用連結金物は横架材を両側から挟ん
でボルトで締め付ける構造なので、羽子板ボルトの引張
り力を横架材の両側で支持して捻じれを少なくすること
ができる。また筋違い用連結金物の両側面が広い座金と
しての作用もなすので横架材の両側面でも力を支持する
ことができる。しかも羽子板ボルトに加わる引張り力は
筋違い用連結金物に連結された筋違いにも伝達され、こ
れが貫通する横架材の内部でも支持され、横架材の全体
で力を受けるので柱との接合部にかかる負担を更に少な
くして破損を防止することができる。
【0014】請求項4記載の筋違い用連結金物を用いた
2階構造では、2階の妻梁や軒桁などの屋根側横架材が
横方向に移動しようとすると、2階側の筋違いが1階側
の横架材の筋違い用連結金物の上面に取付けた逆ト字形
の長ナットを介して1階側の筋違いに連結されているの
で、請求項3の作用に加えて更に優れた耐震効果が得ら
れる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1ないし図3を参
照して詳細に説明する。図1は1階構造の木造建築に適
用した場合を示すもので、コンクリート基礎1に、下部
側を埋め込んだアンカーボルト2a、2bの上部側を土
台3に貫通させる。この土台3の上に通し柱4a、4b
を所定の間隔で立設し、アンカーボルト2a、2bはこ
の間に、柱4a、4bに近接して取り付ける。柱4a、
4bの上部側には梁や桁などの横架材5、5a、5bを
水平に接合する。
【0016】また柱4aの接合部に近接する横架材5の
上部には、図2に示すように底面が傾斜した溝部11を形
成すると共に、横架材5を斜め下方に貫通する貫通孔12
を開口する。この貫通孔12を通して筋違い13aとなる鉄
棒14aを貫通させ、その上端を座金15とナット16で固定
する。また鉄棒14aの下端に位置する柱4b側のアンカ
ーボルト2aは図1に示すように、土台3から突出した
上部側を斜めに折り曲げ、この先端に長ナット18で鉄棒
14aを連結して筋違い13aを形成する。
【0017】また同様に柱4bの接合部に近接する横架
材5の上部にも、底面が傾斜した溝部11を形成すると共
に、横架材5を斜め下方に貫通する貫通孔12を開口し、
この貫通孔12を通して筋違い13bとなる鉄棒14bを貫通
させその上端を座金15とナット16で固定する。また鉄棒
14bの下端に位置する柱4a側のアンカーボルト2bは
図3に示すように土台3から垂直に突出した上部に、ね
じ孔を2個形成した逆ト字形の長ナット19の垂直部を螺
合させ、ここから突出した上端を、柱4aの側面に接続
したL形の連結金具20にナット16で連結する。また逆ト
字形の長ナット19の傾斜部には短い鉄棒14cを螺合さ
せ、この先端を長ナット18で前記鉄棒14bの下端に連結
して筋違い13bを形成したものである。なお鉄棒14Cに
は、スパナーをかける六角部21が形成されてねじ込みが
容易になっている。また図1に示すように柱4a、4b
の上部側で直交する横架材5、5a、5b同士を羽子板
ボルト9a、9bで連結した構造となっている。
【0018】従って上記筋違い構造は、図1に示すよう
に土台3はコンクリート基礎1にアンカーボルト2a、
2bで固定され、更にこのアンカーボルト2a、2bは
筋違い13a、13bの一部を形成して、その上端は横架材
5を斜めに貫通して一体に連結され、横架材5は基礎1
に連結された構造となっている。このため横揺れの地震
が発生して図1に実線で示す矢印方向にコンクリート基
礎1が移動した時、屋根側の横架材5は逆向きの力が作
用する。この時、左右の柱4a、4bと、土台3および
横架材5で形成された四角形状の枠のほぼ対角線に斜め
に筋違い13a、13bが交差して設けられているので、横
架材5が矢印方向に移動しようとすると筋違い13aに引
張り力が働き、しかも筋違い13aはアンカーボルト2a
に直結されているので移動が阻止される。
【0019】またこの筋違い13aは図2に示すように横
架材5を貫通して連結されているので、座金15を介して
引張り力を横架材5自体で受ける形となる。また横架材
5は図1に示すように羽子板ボルト9bで横架材5bに
連結されて矢印方向の移動が阻止されているので、全体
として横揺れを防止することができる。このように横架
材5が筋違い13aを介してアンカーボルト2aに直結さ
れ、横揺れに対する力を横架材5自体で受け止めている
ので、柱4a、4bと横架材5、5a、5bとのほぞ8
を切り込んで嵌合させた接合部に大きな力が作用せず、
柱4a、4bの破断を防止することができる。
【0020】また破線矢印で示す方向にコンクリート基
礎1が移動した時には、屋根側の横架材5は破線矢印方
向の逆向きの力が作用する。この場合には、筋違い13b
に引張り力が作用するが、筋違い13bの下部は逆ト字形
の長ナット19を介してアンカーボルト2bに直結され、
更に筋違い13bの上部は横架材5を貫通して接続されて
いるので、横架材5全体で力を受け止める。また横架材
5は羽子板ボルト9aで横架材5aに連結されているの
で、柱4bとの接合部に負担をかけることなく移動を阻
止することができる。更に柱4aはL形の連結金具20を
介してアンカーボルト2bに連結されているので、縦揺
れによっても柱4aと土台3との分離を防止することが
できる。
【0021】図4は2階構造の木造建築に適用した場合
の他の実施例を示すもので、1階側の筋違い構造は図1
と同様である。1階側の横架材5を上方に貫通する筋違
い13a、13bの先端に、図3と同様にねじ孔を2個形成
した逆ト字形の長ナット19の一方のねじ孔に螺合させて
固定する。また2階の妻梁や軒桁などの横架材5' を斜
め下方に貫通して固定された筋違い13a' 、13b' の上
部の連結構造は図2と同様である。この2階側の筋違い
13a' 、13b' の下端は、図4に示すように1階側の横
架材5の上面に取付けた逆ト字形の長ナット19の他方の
ねじ孔に螺合した短い鉄棒14cに長ナット18を介して連
結されている。
【0022】上記筋違い構造では、横揺れの地震が発生
して矢印方向にコンクリート基礎1が移動した時、1階
の横架材5と2階の屋根側の横架材5' は逆向きに移動
する力が働く。この時、1階の横架材5は図1と同様に
筋違い13aに引張り力が働くが、この下端はアンカーボ
ルト2aに直結されているので移動が阻止される。また
2階の屋根側の横架材5' が矢印方向に移動しようとす
ると筋違い13a' に引張り力が働くが、この筋違い13a
' の下端は1階側の筋違い13bを介してアンカーボルト
2bに連結されているので、移動が阻止される。またコ
ンクリート基礎1が逆向きに移動した時には、これと逆
に1階側の横架材5は筋違い13bで支持され、2階の屋
根側の横架材5' は筋違い13b' 、13aで支持される。
【0023】図5ないし図8は、筋違い用連結金物23を
用いて1階構造の木造建築に適用した場合を示すもので
ある。図5の筋違い構造は図1と同様であるが、横架材
5、と筋違い13a、13bとの連結部分に筋違い用連結金
物23を使用した点で異なるものである。この筋違い用連
結金物23は図7に示すように、金属板24を断面コ字形に
折り曲げて、上面の先端側に2本のスリット25、25を平
行に形成して、この間の部分に中心線Aから少しずらせ
て筋違い貫通孔26が開孔されていると共に、後端側の中
央に爪27が切り起こされている。また左右の側面には夫
々側面ボルト孔29、29が開口されていると共に複数個の
釘孔30…が開口されている。
【0024】この筋違い用連結金物23は筋違い貫通孔26
を開口させた部分を少し下方に傾斜させ、これを図6に
示すように横架材5の上に被せる。傾斜させた筋違い貫
通孔26の部分を、横架材5の上面に形成した底面が傾斜
した溝部11に合わせて、筋違い用連結金物23の上面を叩
いて爪27を打ち込むと共に、側面の釘孔30に釘を打ち込
んで固定する。次に図8に示すように、筋違い貫通孔26
からドリルで貫通孔12を斜め下方に開孔し、筋違い貫通
孔26を通して貫通孔12を貫通させて鉄棒14aを貫通さ
せ、この上端を座金15とナット16で固定する。またこの
鉄棒14aの下端は図5に示すようにアンカーボルト2a
に連結して筋違い13aを形成する。
【0025】また筋違い用連結金物23の側面に形成した
側面ボルト孔29、29から図8に示すようにドリルでボル
ト孔31を開口し、この外側から図6に示すように、側面
ボルト孔29と羽子板ボルト9aを重ねてボルト32を貫通
させてナット16で固定し、横架材5を筋違い用連結金物
23で両側から挟持すると共に羽子板ボルト9aと一体に
連結する。また筋違い13bについても同様に筋違い用連
結金物23を用いて横架材5と連結する。この場合、筋違
い貫通孔26は図7に示すように中心線Aから少しずらせ
て開孔してあるので筋違い用連結金物23を反対向きに横
架材5に取り付けることにより筋違い13a、13bは当た
らずにX状に交差させることができる。
【0026】この筋違い用連結金物23を用いた1階構造
の筋違いは、予め成型された筋違い用連結金物23を用い
ているので、孔明け位置のケガキが不要で作業性に優れ
ている。また地震により横揺れした時には筋違い13aに
引張り力が加わるが、この力を図8に示すように座金15
を介して筋違い用連結金物23の上面で受けるため横架材
5の広い面積で支持することができる。また従来は図1
4に示すように、羽子板ボルト9a、9bを横架材5の
片側にボルト32だけで固定しているので、横架材5の片
側に大きな力が加わって捻じれる作用があり、また横架
材5を横に貫通するボルト32と接触するボルト孔31の狭
い部分で大きな力を支える構造となっていた。
【0027】しかしながら本発明は羽子板ボルト9aの
取付と筋違い用連結金物23の取付を1本のボルト32で行
なって一体に連結され、しかも筋違い用連結金物23は横
架材5を両側から挟んでボルト32で締め付ける構造なの
で、羽子板ボルト9aの引張り力は横架材5の両側で支
持して捻じれを少なくすることができる。また筋違い用
連結金物23の両側面が広い面積の座金としての作用もな
すので横架材5の両側面でも力を支持することができ
る。しかも羽子板ボルト9a、9bに加わる引張り力は
筋違い用連結金物23に連結された筋違い13a、13bにも
伝達され、これが貫通する横架材5の内部でも支持さ
れ、横架材5の全体で力を受けるので柱4a、4bとの
接合部にかかる負担を少なくして破損を防止することが
できる。
【0028】なお上記実施例では図7に示すように予め
断面コ字形に成型した筋違い用連結金物23を用いた場合
について示したが、図9に示すように平板状に打ち抜き
成型したものを、現場で側面と筋違い貫通孔26を形成し
た上面先端部、および爪27を折曲して、断面コ字形に形
成するようにしたものである。この平板状のものは現場
で折曲するので、かさばらず運搬や保管が容易である。
【0029】図10は筋違い用連結金物23を用いて2階
構造の木造建築に適用した場合の他の実施例を示すもの
で、1階側の筋違い構造は図5と同様である。1階側の
筋違い用連結金物23を取付けた横架材5の上方に貫通し
た筋違い13a、13bの先端に、ねじ孔を2個形成した逆
ト字形の長ナット19の一方のねじ孔を螺合させて固定す
る。また2階の妻梁や軒桁などの屋根側の横架材5'
斜めに貫通して筋違い用連結金物23により固定された筋
違い13a' 、13bの上部の連結構造は図6と同様であ
る。この2階側の筋違い13a' 、13b' の下端は図10
に示すように、1階側の横架材5の筋違い用連結金物23
の上面に取付けた逆ト字形の長ナット19の他方のねじ孔
に螺合した短い鉄棒14cに長ナット18を介して連結され
ている。なお横揺れの地震が発生した場合の力の支持作
用は図4の場合と同様であるが、筋違い用連結金物23を
介して連結されているので更に優れた耐震構造が得られ
る。
【0030】図11および図12は、火打梁33を取付け
た部分の構造を示すものである。この火打梁33は直交す
る横架材5、5aの間に斜めに取付けられて、木造建築
の捻じれを防止するものである。この火打梁33を取付け
る場合には図12に示すように、側面ボルト孔29を開孔
した火打受け36を筋違い用連結金物23の側面の内側に重
ねて横架材5に取りつける。この後、図11に示すよう
に筋違い用連結金物23の筋違い貫通孔26を通して横架材
5を斜め下方に貫通させて筋違い13a、13bを取付け
る。
【0031】またこれと直交する横架材5aにも同様に
火打受け36を重ねて筋違い用連結金物23を取付けてか
ら、筋違い用連結金物23を通して横架材5を貫通させて
筋違い13a、13bを取りつける。この後、切り込み35、
35を設けた火打梁33を斜めにして、筋違い用連結金物2
3、23の側面に重ねた火打受け36、36の間に嵌合させて
ボルト32、32で連結したものである。この場合、横架材
5a側の筋違い用連結金物23に重ねる火打受け36の突出
方向は逆になるので2種類の火打受け36を用意する必要
がある。
【0032】なお筋違い用連結金物23の上面の幅、即ち
両側面の間隔は、これを取付ける梁や桁の幅に応じて2
種類程度用意しておけば、通常の木造建築の場合には十
分である。また筋違い用連結金物23に座金15を取付ける
場合にゴムパッキンを介在させて地震の衝撃を吸収する
構造でも良い。なお上記実施例では筋違い13a、13bを
X状に交差させた構造について示したが、片側だけに筋
違いを取付けた構造にも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る木造建築
の筋違い構造によれば、筋違いはその上端が横架材を斜
めに貫通して一体に連結され、また下端はアンカーボル
トを介して基礎に連結された構造となっているので、地
震による横揺れに対して横架材全体で力を支持すること
ができ、柱との接合部分に大きな力がかからず耐震性を
向上させることができる。また筋違い用連結金物を用い
た構造では、横揺れした時に筋違いに引張り力が加わる
が、この力を筋違い用連結金物の上面で受けるため横架
材の広い面積で支持することができる。更に横架材を両
側から挟んでボルトで締め付ける構造なので、羽子板ボ
ルトの引張り力は横架材の両側で支持されて捻じれを少
なくすることができると共に、連結金物の両側面が広い
面積の座金としての作用もなすので横架材の両側面でも
力を支持することができ更に耐震性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による1階の木造建築の筋違
い構造を示す正面図である。
【図2】図1の横架材と筋違いとの接続部を示す断面図
である。
【図3】図1の土台と柱および筋違いとの連結部分を拡
大して示す正面図である。
【図4】本発明の他の実施例による2階建の木造建築の
筋違い構造を示す正面図である。
【図5】本発明の他の実施例による筋違い用連結金物を
用いた1階の木造建築の筋違い構造を示す正面図であ
る。
【図6】図5に示す筋違い用連結金物を取付けた横架材
と筋違いの連結部分を示す斜視図である。
【図7】筋違い用連結金物の斜視図である。
【図8】図6の筋違い用連結金物を取付けた横架材と筋
違いとの接続部を示す断面図である。
【図9】打抜き成型した筋違い用連結金物の平面図であ
る。
【図10】本発明の他の実施例による筋違い用連結金物
を用いた2階建の木造建築の筋違い構造を示す正面図で
ある。
【図11】火打梁を取付けた横架材の平面図である。
【図12】図11の要部を示す斜視図である。
【図13】従来の板材を打ち付けた筋違い構造を示す正
面図である。
【図14】図13の柱と横架材の接続部を示す断面図で
ある。
【符合の説明】
1 コンクリート基礎 2a アンカーボルト 3 土台 4a 柱 5 横架材 6a 筋違い 9a 羽子板ボルト 11 溝部 12 貫通孔 13a 筋違い 14a 鉄棒 15 座金 16 ナット 19 逆ト字形の長ナット 20 L形の連結金具 23 筋違い用連結金物 26 筋違い貫通孔 29 側面ボルト孔 31 ボルト孔 32 ボルト 33 火打梁 36 火打受け

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造建築の隣接する柱の間に斜めに接合
    した筋違い構造において、柱との接合部に近接する土台
    に、基礎から突出させたアンカーボルトを貫通させ、柱
    との接合部に近接する梁や桁などの横架材の上部に、底
    面が傾斜した溝部を形成し、筋違いとなる鉄棒を横架材
    に斜め下方に貫通させて、鉄棒の上端を前記溝部で座金
    とナットで固定すると共に、鉄棒の下端を土台から上方
    に貫通した前記アンカーボルトに連結して筋違いを形成
    したことを特徴とする木造建築の筋違い構造。
  2. 【請求項2】 横架材を斜めに貫通して座金とナットで
    固定された鉄棒の上端にねじ孔を2個形成した逆ト字形
    の長ナットを取付け、前記横架材より上方の妻梁や軒桁
    などの屋根側横架材の上部に、底面が傾斜した溝部を形
    成し、筋違いとなる鉄棒を屋根側横架材に斜め下方に貫
    通させて、鉄棒の上端を前記溝部で座金とナットで固定
    すると共に、鉄棒の下端を前記逆ト字形の長ナットの傾
    斜したねじ孔に連結して筋違いを形成したことを特徴と
    する請求項1記載の木造建築の筋違い構造。
  3. 【請求項3】 木造建築の隣接する柱の間に斜めに接合
    した筋違い構造において、柱との接合部に近接する土台
    に、基礎から突出させたアンカーボルトを貫通させ、柱
    との接合部に近接する梁や桁などの横架材の上部に、底
    面が傾斜した溝部を形成し、上面に筋違い貫通孔を開孔
    すると共に両側面に羽子板ボルトを連結するボルトが貫
    通する側面ボルト孔を開口した断面コ字形の筋違い用連
    結金物を、前記横架材を囲むように取付け、この筋違い
    貫通孔を前記溝部に重ねて、筋違いとなる鉄棒を横架材
    に斜め下方に貫通させて、鉄棒の上端をナットで固定す
    ると共に、鉄棒の下端を土台から上方に貫通した前記ア
    ンカーボルトに連結して筋違いを形成したことを特徴と
    する木造建築の筋違い構造。
  4. 【請求項4】 横架材を斜めに貫通して筋違い用連結金
    物にナットで固定された鉄棒の上端に、ねじ孔を2個形
    成した逆ト字形の長ナットを取付け、前記横架材より上
    方の妻梁や軒桁などの屋根側横架材の上部に、底面が傾
    斜した溝部を形成し、ここに屋根側横架材を囲むように
    筋違い用連結金物を取付け、この筋違い貫通孔を前記溝
    部に重ねて、筋違いとなる鉄棒を屋根側横架材に斜め下
    方に貫通させて、鉄棒の上端をナットで固定すると共
    に、鉄棒の下端を前記逆ト字形の長ナットの傾斜したね
    じ孔に連結して筋違いを形成したことを特徴とする請求
    項3記載の木造建築の筋違い構造。
JP7087478A 1995-03-20 1995-03-20 木造建築の筋違い構造 Pending JPH08260567A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3045209U (ja) * 1996-11-29 1998-01-27 栄助 東ケ沢 木造建築住宅における簡易耐震補強構造
JP2012036701A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Kawashima Kensetsu:Kk 筋交いのアンカー構造及びその構造を備える既存建物の耐震補強構造
WO2014109387A1 (ja) * 2013-01-11 2014-07-17 木構造システム株式会社 木質部材の接合構造に使用する座具

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JP2014134072A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Mokukouzou System Co Ltd 木質部材の接合構造に使用する座具

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