JP2000298388A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
リーナレスシステムを採用した場合においても、感光体
表面に紙粉が付着したままになることにより発生する画
像流れに起因した画像不良等を防止した画像形成装置で
ある。 【解決手段】 中間転写ベルト5の移動方向に沿って複
数の画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkを有し、
中間転写ベルト5に沿って1次転写部21y、21m、
21c、21kが形成され、さらにその下流側に2次転
写部11が形成されている。ベルト移動方向の2次転写
部11の下流側で、最上流の1次転写部21yの上流側
の位置に、ベルト5の表面に常時当接したゴムブレード
19を有するクリーニング装置18を設置し、またイエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックの中で最も人間の目
の視感度が低く、画像欠陥が目立たないイエローの画像
を形成するユニットPyを1番目のユニットとした。
Description
機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関し、特に中
間転写体を有する画像形成装置に関する。
は、小型化、高機能化、カラー化が進められてきている
が、他方では信頼性の向上、システム展開、メンテナン
スフリー、人や環境に優しいといった要求が高まってき
ており、それらの要求を満たすべく様々な提案がなされ
ている。
(対応米国特許第4,162,843号明細書)には、
カラー画像出力の高速化のために、感光体(像担持体)
を複数個積載して、記録材をベルト状の搬送手段(転写
ベルト)で搬送しながら、複数の感光体上に形成された
複数のトナー像を記録材に順次多重転写する画像形成装
置が開示されている。
廃トナーの発生なしによるエコロジー対応、感光体の長
寿命化、1ページ当たりのトナー消費量の削減のため
に、現像手段に、記録材に対するトナー像転写後の感光
体表面に残留している転写残りトナーのクリーニング手
段を兼用させることにより、専用器としてのクリーニン
グ手段の配設をなくした「現像同時クリーニング」また
は「クリーナレス」と呼ばれる画像形成装置も出現して
いる(特開昭59−133573号公報、同62−20
3182号公報、同63−133179号公報、同64
−20587号公報、特開平2−51168号公報、同
2−302772号公報、同5−2287号公報、同5
−2289号公報、同5−53482号公報、同5−6
1383号公報等)。
写残りのトナーを次工程以降の現像時に、現像手段のト
ナー担持体(トナー供給体、現像部材)に印加する直流
電圧と感光体表面電位(未露光部)との間の電位差であ
るかぶり取り電位差Vbackによって、トナー担持体で回
収するものである。
リーニング装置がなくても、転写残りトナーが現像手段
で回収されて次工程以降の現像に用いられるために、廃
トナーをなくすことができる。また専用器としてのクリ
ーニング手段を別途設ける必要がないので、スペースの
面での利点も大きく、装置を大幅に小型化可能になる。
報に記載されているような感光体を複数個積載して記録
材に順次トナー像を多重転写する画像形成装置において
も、装置全体の小型化、、廃トナーの発生なしによるエ
コロジー対応、感光体の長寿命化、1ページ当たりのト
ナー消費量の削減を考慮して、現像同時クリーニング方
式を採用することが望まれていた。
うな感光体を複数個積載して、転写ベルトにより搬送さ
れる記録材にトナー像を順次多重転写する画像形成装置
に対し、現像同時クリーニング方式を採用した場合に
は、以下のような問題が考えられる。
された記録材が順次当接しながら、感光体上のトナー像
が記録材上に順次転写されていくのであるが、この転写
工程において記録材に含まれるいわゆる紙粉が感光体表
面に付着してしまう。このような記録材によってもたら
される紙粉は、クリーニング手段を有する画像形成装置
では、そのクリーニング手段によって大部分が感光体表
面から除去されるので問題とはならないが、現像同時ク
リーニング方式を採用した場合は、紙粉が感光体表面に
付着し、スジ状の画像不良が発生する可能性があった。
る可能性を少なくすることができる画像形成装置を提供
することである。
着してしまう場合があったとしても、形成される画像の
品位の低下を抑制することができる画像形成装置を提供
することである。
明を読むことにより明らかになるであろう。
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
複数の像担持体と、前記複数の像担持体上に形成された
潜像を複数色のトナーでそれぞれ現像する複数の現像手
段と、前記各像担持体から複数色のトナー像が順次転写
される中間転写体とを有し、前記中間転写体上の複数色
のトナー像を記録材に転写する画像形成装置において、
前記各像担持体から前記中間転写体にトナー像を転写し
た後、前記各像担持体上に残留する残留トナーをそれぞ
れ帯電する複数の帯電手段を有し、前記各帯電手段によ
り帯電された前記各像担持体上の残留トナーは前記各現
像手段に静電的に回収されることを特徴とする画像形成
装置である。
各像担持体上の残留トナーをトナーの正規の帯電極性と
同極性に摩擦帯電する磁性粒子を備える。前記各帯電手
段は、前記磁性粒子を磁気力でそれぞれ保持する複数の
回転部材を備える。前記各帯電手段と前記各像担持体と
が接触する位置において、前記各像担持体の移動方向と
前記回転部材の移動方向は異なる。前記複数の像担持体
のうち最初にトナー像が形成される像担持体には最も視
感度の低い色のトナー像が形成される。最も視感度の低
い色のトナー像はイエロートナー像である。前記複数の
像担持体上には、イエロートナー像、マゼンタトナー
像、シアントナー像、ブラックトナー像が形成される。
留トナーを帯電するのと同時に、前記各像担持体上に潜
像を形成するために前記像担持体表面を帯電する。前記
各帯電手段により前記各像担持体上の残留トナーを帯電
する前に、前記各像担持体上の残留トナーをトナーの正
規の帯電極性とは逆極性にそれぞれ帯電する複数の第2
の帯電手段を有する。前記各現像手段による各現像位置
において、前記各帯電手段により帯電された前記各像担
持体上の残留トナーが前記各現像手段に回収されるのと
同時に、前記各像担持体上に形成された潜像が前記各現
像手段により静電的にトナーで現像されるための電界が
形成される。前記各帯電手段により帯電された前記各像
担持体表面に潜像を形成するために、画像情報に基づい
てそれぞれ露光する複数の露光手段を有する。前記各帯
電手段は、前記各像担持体をトナーの正規の帯電極性と
同極性に帯電する。
え、前記中間転写体をクリーニングするクリーニング手
段を有する。記録材は記録紙であり、前記クリーニング
手段は前記中間転写体に付着した紙粉をクリーニングす
る。前記クリーニング手段は、前記ブレードにより前記
中間転写体をクリーニングする前に、前記中間転写体に
接触する回転可能なブラシを備える。前記ブラシは電気
的に接地される。前記中間転写体と前記ブラシとが接触
する位置において、前記中間転写体の移動方向は前記ブ
ラシの移動方向と異なる。
に則してさらに詳しく説明する。
面図である。
数の画像形成ユニットPy、Pm、Pc、Pkを有し、
画像形成ユニットPy〜Pkは、中間転写ベルト5の上
側の軌道上に中間転写ベルト5の移動方向に沿って、こ
の順で配列されている。
は各々感光ドラム1y、1m、1c、1kを有し、それ
ぞれフルカラー画像の色分解成分像としての負帯電極性
のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成が
なされる。本実施例では、これら各感光ドラム1y〜1
kを直径30mm、長さ300mmのOPC(有機)感
光体とし、100mm/秒の周速度(プロセススピード
と同じ)で矢印の反時計方向に回転駆動した。
は、アルミニウム基体の周面にOPC感光層を形成して
なっており、OPC感光層は下記の5つの層を順次積層
して構成されている。
体の欠陥をならすために設けられ、厚さ20μmの導電
層とされる。
ニウム基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電さ
れた負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミ
ラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106Ω
cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中間層とされ
る。
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層とされ、露
光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
イト樹脂にヒドラゾンを分散したP型半導体からなる。
したがって、感光体表面に帯電された負電荷は、この層
を移動することができず、電荷発生層で発生した正電荷
のみを感光体表面に輸送することができる。
バインダーに導電性微粒子としてSnO2超微粒子を分
散した材料の塗工層である。具体的には、光透過性の導
電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化
(導電化)した粒径0.03μmのSnO2超微粒子を
絶縁性樹脂に70重量%分散した塗工液を調製し、これ
をディッピング法、スプレー塗工法、ロールコート塗工
法、ビームコート塗工法等の適当な塗工法により厚さ3
μmに塗工して、電荷注入層を形成した。
OPC感光ドラムを用いる代わりに、シリコンの非晶質
からなる表面層を有する感光ドラム(アモルファスシリ
コンドラム)を用いることができる。また感光ドラム1
y〜1kは、表面抵抗109〜1014Ωcm程度の低抵
抗層を有するものとすることができる。
には、接触帯電器2y、2m、2c、2k、画像露光器
4y、4m、4c、4k、現像器3y、3m、3c、3
k、1次転写ローラ6y、6m、6c、6kが配設され
ている。
すように、スリーブ回転タイプの磁気ブラシ帯電部材か
らなる。この帯電部材は、S極、N極(各極とも約10
00ガウス)をそれぞれ2極有する直径16mmの固定
マグネットローラ25と、このマグネットローラの外側
に回転自在に被嵌させた非磁性のSUS製スリーブ26
と、このスリーブの表面にマグネットローラの磁力で保
持させた磁性粒子の磁気ブラシ層24とからなる。
平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250
A・m2/kg、抵抗が102〜1010Ωcmのものが好
ましく、感光ドラムにピンホールのような絶縁の欠陥が
存在することを考慮すると、抵抗は106Ωcm以上が
望ましい。本発明では、磁性粒子の抵抗値の測定を、底
面積が228mm2の金属セルに磁性粒子を2g入れた
後、6.6kg/cm2で加重した状態で、金属セルの
両端に100Vの電圧を印加する方法で行った。
できるだけ抵抗の小さいものを用いることがよく、本実
施例では、平均粒径が25μm、飽和磁化が200A・
m2/kg、抵抗が5×106Ωcmのものを用い、これ
をスリーブの表面に磁力により40g保持させて、磁気
ブラシ層を形成させた。
グネット粉を分散し、導電化および抵抗調整のためにカ
ーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、ある
いはフェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコー
ティングし、抵抗調整を行ったもの等が用いられる。
シをそれぞれの感光ドラム1y〜1kの表面に接触させ
て配置する。磁気ブラシ層と感光ドラムの接触ニップ部
の幅は6mmとした。そしてスリーブに帯電電源S1か
らトナーの正規の帯電極性と同極性(負極性)の帯電バ
イアスを印加し、スリーブを感光ドラムとの接触ニップ
部で感光ドラムの回転方向と逆のカウンター方向となる
向き(時計方向)に、周速度150mm/秒で回転駆動
した。これにより、感光ドラムの表面が帯電バイアスが
印加された磁気ブラシ層で摺擦されて、感光ドラムの感
光層に電荷が注入され、感光層表面が注入帯電方式によ
り所望の電位(負極性)に一様に1次帯電される。本実
施例では、感光ドラム1〜1kの表面をほぼ−700V
に一様帯電した。
層により取り込まれてマイナス極性に摩擦帯電され、感
光ドラム上に吐き出される。帯電された残留トナーは、
現像器3y〜3kの現像スリーブに所望の電圧(現像バ
イアス(負極性))を印加することにより、現像器に静
電的に回収される。また、感光ドラム上の残留トナーを
別に設けた帯電器30y〜30kにより一旦、プラス極
性に帯電してから、上記磁気ブラシ帯電部材に取り込
み、帯電するのが好ましい。
ブラシ帯電器を採用しているが、この理由として磁気ブ
ラシ帯電方式は、他の帯電方式と比較して、数々のメリ
ットがあるためである。この磁気ブラシ帯電器が有する
メリットについて、他の帯電方式としては一般に用いら
れている帯電方式であるコロナ帯電方式、ローラ帯電方
式と比較しながら説明する。
述したように注入帯電方式を容易に採用することがで
き、この結果としてオゾンの発生をほぼなくすことがで
きる。このオゾンの発生という点に関しては、コロナ帯
電方式では不利であり、ローラ帯電方式においてもコロ
ナ帯電方式に比べれば改善されているが、発生をなくす
というレベルには至っていない。
リーナレス方式を容易に採用しやすいというメリットも
有する。クリーナレス方式においては転写残りトナーを
現像器で回収する必要があるが、通常、転写残りトナー
はそのままの状態では、特にトリボ等の電気的特性が現
像器への回収に対し、不十分であるので良好に行われな
い。このため、現像器への回収に先立ち、転写残りトナ
ーに対する前処理が何らか必要になるのであるが、磁気
ブラシ帯電方式では感光ドラムに磁気ブラシが直接接触
しており、この接触部で転写残りトナーを一旦、帯電用
磁気ブラシ内に回収し、ここで現像器で回収されやすい
ように帯電処理(負極性に帯電)を施すことができるの
で、転写残りトナーの現像器における回収動作が良好に
行われ、クリーナレス方式が容易に達成される。
ーを磁気ブラシ帯電器に取り込み、磁気ブラシとの摩擦
帯電により所望のマイナス極性に帯電するとともに、帯
電前において転写残りトナーが存在した感光ドラム表面
の部分をも磁気ブラシ帯電器により良好に帯電すること
ができるので、現像と同時に転写残りトナーの回収、す
なわちクリーニングを行うことができる。
光ドラムに対し非接触であるため、ここで述べたような
帯電部材による転写残りトナーの改質を行うことはでき
ない。
は感光ドラムに接触しているため、帯電部材が転写残り
トナーに対し影響を及ぼすことは可能であるが、磁気ブ
ラシ帯電器のように転写残りトナーをそのまま磁気ブラ
シの中に取り込んで帯電性を改質し、感光ドラムを良好
に帯電することはできないので、やはり十分な効果を発
揮することはできない。
せず、装置の小型化に有利な固体スキャナーとしてLE
Dアレイを用いた。この各LEDアレイ4y〜4kのそ
れぞれの個々のLEDが、図示しない画像読取装置から
入力した原稿画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して明滅(ON/OFF)制御されることにより、
上記の一様帯電した感光ドラム1y〜1kの表面に画像
露光がなされ、感光ドラム1y〜1kの露光部の表面電
位が減衰して静電潜像が形成される。
例では、2成分磁気ブラシ現像器からなる。現像器3y
〜3kは、非磁性トナーと磁性キャリアを混合した2成
分現像剤を収容した現像容器に、現像スリーブ、その現
像スリーブ内に固定配置されたマグネットローラ、現像
剤を現像スリーブ表面に薄層塗布する規制ブレード等を
備えてなっている。
る現像器3yには、イエロートナーを含有した2成分現
像剤を収容しており、現像スリーブに現像バイアス(負
極性)を印加することで、感光ドラム1yの表面に形成
されたイエロー画像に対応した静電潜像を反転現像し
て、イエロートナー像として可視化する。他の色の画像
形成ユニットPm、Pc、Pkにおける現像器3m、3
c、3kもこれに準じ、同様の方法でそれぞれの静電潜
像を反転現像し、マゼンタ、シアン、ブラックトナー像
として可視化する。
エンドレスベルトで、駆動ローラ7、2次転写対向ロー
ラ8および従動ローラ9の3本のローラに巻回張設され
ている。この中間転写ベルト5は、感光ドラム1y〜1
kの下側の面に当接した態様で、画像形成ユニットPy
〜Pkにわたって配置されており、矢印の反時計方向に
感光ドラム1y〜1kとほぼ同じ周速度で回転駆動され
る。
ルト5の上側の軌道のベルト部分の内側に、それぞれの
感光ドラム1y〜1kと対向して配置されている。イエ
ロー用の画像形成ユニットPyの1次転写ローラ6y
は、中間転写ベルト5を挟んで感光ドラム1yの下面に
当接して、1次転写部21yを形成している。同様に、
マゼンタ、シアン、ブラック用の画像形成ユニットP
m、Pc、Pkの1次転写ローラ6m、6c、6kは、
中間転写ベルト5を挟んでそれぞれ感光ドラム1m、1
c、1kの下面に当接して、1次転写部21m、21
c、21kを形成している。
れ図示しない1次転写電源からトナーとは逆極性の転写
バイアスが印加され、この転写バイアスの印加によって
感光ドラム1y〜1k上のトナー像が、それぞれの1次
転写部21y〜21kにおいて中間転写ベルト5の表面
に重ね合わせて静電的に1次転写される。これにより、
中間転写ベルト5上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックのトナー像を重畳して合成したフルカラー画像が
形成される。
クリーニング方式を採用して、クリーナレスシステムと
してあり、現像器3y〜3kは、それぞれの感光ドラム
1y〜1k上のトナー像を転写した後に残留した転写残
りトナーを除去するクリーニング手段を兼ねている。し
たがって、各画像形成ユニットPy〜Pkには、いずれ
も、感光ドラム1y〜1kの専用のクリーニング器を備
えていない。ただし、クリーニング時に同時に現像を行
わなくてもよい。ただし、現像と同時にクリーニングを
行えば、複数の記録材に連続して画像形成する場合は、
画像形成のスループットを向上させることができる。
のところには、これに中間転写ベルト5を挟んで当接し
て2次転写部11を形成する2次転写ローラ10が配置
されている。中間転写ベルト5上に形成されたフルカラ
ー画像は、中間転写ベルト5の回動にともなって2次転
写部11に至り、2次転写ローラ10に図示ししない2
次転写電源からトナーとは逆極性の転写バイアスを印加
することにより、2次転写部に供給された記録材(記録
紙)Pの表面に一括して2次転写される。
れた給紙カセット12内に収容されている。カセット1
2内の記録材Pは、給紙ローラ13により取り出して搬
送され、2次転写部11の手前のレジストローラ対1
4、15で一旦停止された後、中間転写ベルト5上の画
像の先端が2次転写部11に到達するのとタイミングを
合わせて、記録材Pが2次転写部11に供給される。
れた記録材Pは、中間転写ベルト5の表面から分離され
て定着器16に導入され、そこで画像の熱定着を受けて
フルカラーの永久像とされた後、装置外のトレイ17に
排紙される。
2次転写で表面に残留した転写残りトナーおよび記録材
Pから付着した紙粉が、従動ローラ9のところに設置し
たベルトクリーニング装置18によって清掃、除去され
る。ベルトクリーニング装置18は板状のゴムブレード
(クリーニングブレード)19を備え、このブレード1
9を中間転写ベルト5を挟んで従動ローラ9に加圧当接
(カウンター当接)してクリーニング部を形成してい
る。クリーニングブレード19の中間転写ベルト5への
加圧当接は、ブレード19自体の弾性を利用してもよい
が、好ましくはバネ等の加圧機構を設けて行うことがよ
く、こうすれば長期間の使用によっても安定した当接圧
が確保される。
ドラムを用いて中間転写ベルト5が1回転する間に、中
間転写ベルト5上にフルカラー画像を形成するようにし
ている。したがって、1つの感光ドラムを用いて中間転
写体を複数回回転させてフルカラー画像を形成する画像
形成装置の場合には、中間転写体のクリーニング装置は
中間転写体に対する接離動作が必要であったが、本発明
では、ベルトクリーニング装置18の接離動作が不要で
あり、少なくとも記録材への画像形成が完了するまでク
リーニングブレード19を中間転写ベルト5に当接させ
ておくことができ、このため中間転写ベルト5表面に対
し高いクリーニング性能を有する。
たとえばポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フ
ッ素系樹脂等に対して、導電性のカーボン粒子や金属粉
等を分散混合した材料が用いられる。
ミド系樹脂にカーボン粒子を分散させたものを用いた。
その体積抵抗率は106〜1014Ωcmの範囲が好まし
い。中間転写ベルト5の体積抵抗率が106Ωcm以下
では、画像ににじみ、太りが生じたり、画像比率の異な
る画像の形成時に転写効率が変化してしまうという問題
が生じ、一方、体積抵抗率が1014Ωcm以上の中間転
写ベルト5の場合には、トナー転写時に中間転写ベルト
5の電位が大きくなりすぎることによる、中間転写ベル
ト5と感光ドラム1y〜1kとの間あるいは記録材Pと
の間の異常放電が発生し、画像不良が生じる。本実施例
では、中間転写ベルト5に厚さ100μm、体積抵抗率
1011Ωcmのシームレスベルトを用いた。
ように、板状ゴムブレードのクリーニングブレード19
を備えており、さらに廃トナーや紙粉を収容する容器2
2、あるいは別の場所に設けられた大容量の廃トナー容
器に廃トナーや紙粉を輸送する搬送スクリュー等により
構成される。クリーニングブレード19としてはポリウ
レタンゴムを用い、このゴムの諸物性のうち、5%伸長
時の引張り応力(JIS K6301)が80〜120
kg/cm2となるものを用いた。引張り応力は、クリ
ーニングブレードを形成するゴム板をダンベル状に切り
出して両端を引っ張ることにより測定した。
応力が80kg/cm2以下では、ブレード19の中間
転写ベルト5への押し付け力を大きくしていっても、ピ
ーク値として得られる圧力はなかなか大きくならず、中
間転写ベルト5上の転写残りトナーや紙粉の十分なクリ
ーニング性能が得られるようにしようとすると、過大な
圧力をかける必要が生じ、ブレード19や中間転写ベル
ト5の寿命が縮まったり、ブレード19の捲くれが発生
したりする。ブレード19のゴムの引張り応力が120
kg/cm2以上の場合には、反発弾性も同時に大きく
なることにより、ブレード19の中間転写ベルト5との
当接部での振動が大きくなり、クリーニング不良やブレ
ード捲くれが発生しやすくなる。またブレードの永久歪
みも大きくなる傾向にあるので、耐久性の点でも問題を
生じる。
特に高湿環境下ではその紙粉は低抵抗化し、感光ドラム
表面の電位保持能力を低下させ、潜像がぼける画像流れ
を生じさせるので、従来は、画像不良が発生する可能性
があったが、本実施例によれば、これを防止することが
できた。
置は、複数の感光ドラムを用いて中間転写ベルト5が1
回転する間に、中間転写ベルト5上にフルカラー画像を
形成するようにしているので、ベルトクリーニング装置
18は、1つの感光ドラムを用いて中間転写体を複数回
回転させてフルカラー画像を形成するときのような接離
動作が不要であり、常にクリーニングブレード19を中
間転写ベルト5に当接しておくことができ、このため中
間転写ベルト5表面に2次転写時に付着した紙粉をかな
り良好にクリーニングでき、紙粉の感光ドラム1y〜1
kへの移行を低減することが可能になったためである。
清掃で紙粉が中間転写ベルト5から除去しきれず残存
し、その紙粉が感光ドラムに取り込まれて付着すると、
多少の画像流れが発生するが、画像形成の色順として、
イエローの現像剤で画像形成する画像形成ユニットPy
を第1番目にしており、このイエロー画像は人間の目の
視感度が他のマゼンタ、シアン、ブラックに比べて低
く、多少の画像欠陥があっても目立ちにくいので、画像
形成装置から出力されるカラー画像を実用上問題ないよ
うにできたためである。
移行を低減することが可能となったので、磁気ブラシ帯
電器2y〜2kへの紙粉の混入を大幅に減らすことがで
き、全体的な帯電性の低下、中でも帯電性が部分的に低
下することによって生ずるスジ状の画像不良を防止する
ことが可能となった。
清掃で紙粉が中間転写ベルト5から除去しきれず残存
し、その紙粉が感光ドラムに取り込まれて付着すると多
少の画像流れが発生するが、画像形成の色順として、イ
エローの現像剤で画像形成する画像形成ユニットPyを
第1番目にしており、このイエロー画像は人間の目の視
感度が他のマゼンタ、シアン、ブラックに比べて低く、
多少の画像欠陥があっても目立ちにくいので、画像形成
装置から出力されるカラー画像を実用上問題ないように
できるためである。これは、中間転写ベルト5上の除去
しきれずに残存した紙粉の大部分が、中間転写ベルト5
の移動方向最上流に設けられる感光ドラム、すなわち感
光ドラム1yに転着するためである。
ブラックの4色を重畳したカラー画像を得る画像形成装
置を例として取り上げたので、2次転写後の最初の位置
に配置する画像形成ユニットは、上記の4色の中で最も
視感度の低いイエロー画像のユニットPyとしたが、他
の色の組み合わせによる画像形成装置では、その組み合
わせの中で最も視感度の低い色の画像形成ユニットを2
次転写後の最初の位置に配置すればよく、同様な効果が
得られる。
断面図である。
例1において、ベルトクリーニング装置18にクリーニ
ングブレード19の他に、紙粉除去部材としてファーブ
ラシ20を備えたことが特徴である。本実施例のその他
の構成は実施例1と基本的に同じで、図2において図1
と同一の符号は同一の部材を示す。
置18にファーブラシ20は、中間転写ベルト5の移動
方向上、クリーニングブレード19の上流側の位置にお
いて回転自在に設置され、中間転写ベルト5の表面に当
接されている。このファーブラシ20は、中間転写ベル
ト5の表面上の紙粉の除去ばかりでなく、導電性として
接地することにより、中間転写ベルト5およびその表面
の転写残りトナーの除電もできるようにしてある。この
除電により、クリーニングブレード9による中間転写ベ
ルト5上の転写残りトナーのクリーニングが容易にな
る。
ル(D)の導電性の糸(たとえばレーヨン樹脂にカーボ
ンを分散して紡糸したもの)を密度が5〜20万本/イ
ンチ 2になるように植毛したもので、毛足長さが3〜1
0mm、侵入量が0.2〜2.5mm程度のものが良好
な結果が得られるが、本実施例では、ファーブラシ20
は、糸の太さが6デニール、植毛密度が10万本/イン
チ2、毛足長さが5mm、侵入量が0.5mmである。
て画像形成を行ったところ、実施例1と同等もしくはそ
れ以上の効果が得られた。
5に常に当接させたベルトクリーニング装置18にクリ
ーニングブレード19のみならず、紙粉除去に適した、
当接位置でカウンター方向に回転するファーブラシ20
を設置したので、中間転写ベルト5の表面の紙粉を一段
と良好に除去して、紙粉の感光ドラムへの移行防止をさ
らに向上することができ、その結果、磁気ブラシ帯電器
2y〜2kへの紙分の混入を大幅に減らすことができ、
全体的な帯電性の低下、中でも帯電性が部分的に低下す
ることによって生ずるスジ状の画像不良をさらに確実に
防止することが可能となった。
現像性を低下させることによる現像不良、特にはスジ状
の画像不良も、一層効果的に防止できるようになった。
導電性のファーブラシ20を用いたが、本発明では、紙
粉除去部材はこれに限定されるものではない。たとえば
同じように導電性ファーブラシを用いても、これを直接
接地するのではなく、所定の抵抗値を有する抵抗素子を
介し、あるいはバリスタ(定電圧素子)を介して接地す
ることができる。また、導電性のファーブラシを用い
ず、106Ω以下の導電性のローラや、マグネットを内
包したスリーブ上に導電性の磁性体を担持させた磁気ブ
ラシ部材等を用いることもでき、同様の効果を得ること
ができる。
画像形成装置は、複数の感光体に中間転写体を組み合わ
せたので、中間転写体の1回転の間にフルカラー画像を
形成でき、中間転写体のクリーニング装置は、1つの感
光体を用いて中間転写体を複数回回転させてフルカラー
画像を形成するときのような接離動作が不要であり、常
に中間転写体に当接しておくことができ、このため中間
転写体の表面に2次転写時に付着した紙粉を良好にクリ
ーニングでき、紙粉の感光体への移行を低減することが
可能になった。また画像形成の色順として、人間の目の
視感度が他の色に比べて低い色、たとえばイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックのうちではイエローの画像形
成を最初にしているので、中間転写体のクリーニング装
置による清掃で紙粉が中間転写体から除去しきれず残存
し、その紙粉が感光体に取り込まれて付着し、多少の画
像欠陥が生じても、目立ちにくくできる。
感光体表面に付着した紙粉が低抵抗化して、感光体表面
の電位保持能力の低下し、潜像がぼける画像流れによる
画像不良が発生するのを低減し、なくすことができる。
また感光体への紙粉の移行を低減できるので、紙粉が現
像器に混入して現像性を低下させることがなく、特に現
像性が部分的に低下することによるスジ状の画像不良が
発生したりするのを防止することも可能となった。さら
に紙粉が磁気ブラシ帯電器に混入して帯電性を低下させ
ることがなく、特に帯電性が部分的に低下することによ
るスジ状の画像不良の発生も防止可能になった。
略断面図である。
概略断面図である。
す概略断面図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 複数の像担持体と、前記複数の像担持体
上に形成された潜像を複数色のトナーでそれぞれ現像す
る複数の現像手段と、前記各像担持体から複数色のトナ
ー像が順次転写される中間転写体とを有し、前記中間転
写体上の複数色のトナー像を記録材に転写する画像形成
装置において、 前記各像担持体から前記中間転写体にトナー像を転写し
た後、前記各像担持体上に残留する残留トナーをそれぞ
れ帯電する複数の帯電手段を有し、前記各帯電手段によ
り帯電された前記各像担持体上の残留トナーは前記各現
像手段に静電的に回収されることを特徴とする画像形成
装置。 - 【請求項2】 前記各帯電手段は、前記各像担持体上の
残留トナーをトナーの正規の帯電極性と同極性に摩擦帯
電する磁性粒子を備える請求項1の画像形成装置。 - 【請求項3】 前記各帯電手段は、前記磁性粒子を磁気
力でそれぞれ保持する複数の回転部材を備える請求項2
の画像形成装置。 - 【請求項4】 前記各帯電手段と前記各像担持体とが接
触する位置において、前記各像担持体の移動方向と前記
回転部材の移動方向は異なる請求項3の画像形成装置。 - 【請求項5】 前記複数の像担持体のうち最初にトナー
像が形成される像担持体には最も視感度の低い色のトナ
ー像が形成される請求項1〜4のいずれかの項に記載の
画像形成装置。 - 【請求項6】 最も視感度の低い色のトナー像はイエロ
ートナー像である請求項5の画像形成装置。 - 【請求項7】 前記複数の像担持体上には、イエロート
ナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラック
トナー像が形成される請求項1〜6のいずれかの項に記
載の画像形成装置。 - 【請求項8】 前記各帯電手段は、前記各像担持体上の
残留トナーを帯電するのと同時に、前記各像担持体上に
潜像を形成するために前記像担持体表面を帯電する請求
項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。 - 【請求項9】 前記各帯電手段により前記各像担持体上
の残留トナーを帯電する前に、前記各像担持体上の残留
トナーをトナーの正規の帯電極性とは逆極性にそれぞれ
帯電する複数の第2の帯電手段を有する請求項1〜8の
いずれかの項に記載の画像形成装置。 - 【請求項10】 前記各現像手段による各現像位置にお
いて、前記各帯電手段により帯電された前記各像担持体
上の残留トナーが前記各現像手段に回収されるのと同時
に、前記各像担持体上に形成された潜像が前記各現像手
段により静電的にトナーで現像されるための電界が形成
される請求項1〜9のいずれかの項に記載の画像形成装
置。 - 【請求項11】 前記各帯電手段により帯電された前記
各像担持体表面に潜像を形成するために、画像情報に基
づいてそれぞれ露光する複数の露光手段を有する請求項
1〜10いずれかの項に記載の画像形成装置。 - 【請求項12】 前記各帯電手段は、前記各像担持体を
トナーの正規の帯電極性と同極性に帯電する請求項1〜
11のいずれかの項に記載の画像形成装置。 - 【請求項13】 前記中間転写体に接触するブレードを
備え、前記中間転写体をクリーニングするクリーニング
手段を有する請求項1〜12のいずれかの項に記載の画
像形成装置。 - 【請求項14】 記録材は記録紙であり、前記クリーニ
ング手段は前記中間転写体に付着した紙粉をクリーニン
グする請求項13の画像形成装置。 - 【請求項15】 前記クリーニング手段は、前記ブレー
ドにより前記中間転写体をクリーニングする前に、前記
中間転写体に接触する回転可能なブラシを備える請求項
13または14の画像形成装置。 - 【請求項16】 前記ブラシは電気的に接地される請求
項15の画像形成装置。 - 【請求項17】 前記中間転写体と前記ブラシとが接触
する位置において、前記中間転写体の移動方向は前記ブ
ラシの移動方向と異なる請求項15または16の画像形
成装置。
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