JP2000298162A - 磁気検出素子とその製造方法及び磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出素子とその製造方法及び磁気検出装置

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JP2000298162A JP11105926A JP10592699A JP2000298162A JP 2000298162 A JP2000298162 A JP 2000298162A JP 11105926 A JP11105926 A JP 11105926A JP 10592699 A JP10592699 A JP 10592699A JP 2000298162 A JP2000298162 A JP 2000298162A
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和彦 堤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度を向上させ、かつ使用温度範囲を拡大す
る。 【解決手段】 巨大磁気抵抗素子7と、巨大磁気抵抗素
子7によって検出される磁界の変化に基づいて所定の演
算処理を行う集積回路45とを備えて成り、この磁気検
出素子28を巨大磁気検出素子7の抵抗値が最大値とな
る磁化以上で巨大磁気検出素子7の飽和磁界に0.8を
かけ合わせた磁界以下の範囲の中で動作させることとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁界の変化を検
出する磁気検出素子に関し、特に出力レベルの大きな巨
大磁気抵抗素子を備えた磁気検出素子及びその製造方法
と磁気検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気抵抗素子(以下、MR(M
agnetoresistance)素子という)は、
強磁性体(例えば、Ni−Fe、Ni−Co等)薄膜の
磁化方向と電流方向のなす角度によって抵抗値が変化す
る素子である。このようなMR素子は、電流方向と磁化
方向が直角に交わるときに抵抗値が最小になり、電流方
向と磁化方向のなす角が0度、すなわち同一あるいは全
く逆の方向になるときにその抵抗値が最大になる。この
ような抵抗値の変化をMR変化率と呼び、一般にNi−
Feで2〜3%、Ni−Coで5〜6%である。
【0003】図9及び図10は従来の磁気検出装置の構
成を示す側面図及び斜視図である。図9に示すように、
従来の磁気検出装置は、回転軸41と、少なくとも1つ
以上の凹凸を外周側に有し、回転軸41の回転に同期し
て回転する円板状の磁性回転体42と、この磁性回転体
42の外周側と所定の間隙をもって配置されたMR素子
43と、このMR素子43の背部に固着され、このMR
素子43に磁界を与える磁石44と、MR素子43の出
力を処理する集積回路45とからなり、MR素子43
は、磁気抵抗パターン46と、薄膜面(感磁面)47と
を備える。このような磁気検出装置において、磁性回転
体42が回転することでMR素子43の感磁面である薄
膜面47を貫く磁界が変化し、磁気抵抗パターン46の
抵抗値が変化する。しかし、このような磁気検出装置で
用いられている磁気検出素子のMR素子43は出力レベ
ルが小さいため、精度の高い検出ができず、これを解決
するために、出力レベルの大きな巨大磁気抵抗素子(以
下、GMR(Giant Magnetoresist
ance)素子という。)を用いた磁気検出素子が、近
時提案されている。
【0004】図11は、従来のGMR素子の特性を示す
図である。図11の特性を示すGMR素子は、日本応用
磁気学会誌Vol.15,No.51991,第813
〜821頁の「人工格子の磁気抵抗効果」と題する論文
に記載されている数オングストロームから数十オングス
トロームの厚さの磁性層と非磁性層とを交互に積層させ
たいわゆる人工格子膜としての積層体(Fe/Cr、パ
ーマロイ/Cu/Co/Cu、Co/Cu、FeCo/
Cu)である。この積層体は、上述のMR素子と比較し
て格段に大きなMR効果(MR変化率)を有するととも
に、外部磁界の向きが電流に対してどのような角度であ
っても同じ抵抗値の変化が得られる素子である。磁界の
変化を検出するためにGMR素子で実質的に感磁面を形
成し、その感磁面の各端に電極を形成してブリッジ回路
を形成し、このブリッジ回路の対向する2つの電極間に
定電圧、定電流の電源を接続し、GMR素子の抵抗値変
化を電圧変化に変換して、このGMR素子に作用してい
る磁界変化を検出することが考えられる。
【0005】図12および図13は、従来のGMR素子
を用いた磁気検出装置の構成を示す側面図および斜視図
である。図12および図13において、この磁気検出装
置は、回転軸41と、少なくとも1つ以上の凹凸を外周
に有し、回転軸41の回転に同期して回転する磁界変化
付与手段としての円板状の磁性回転体42と、この磁性
回転体42の外周と所定の間隙をもって配置されたGM
R素子48と、このGMR素子48に磁界を与える磁界
発生手段としての磁石44と、GMR素子48の出力を
処理する集積回路45とからなり、GMR素子48は、
感磁パターンとしての磁気抵抗パターン49と、薄膜面
50とを有する。このような磁気検出装置では、磁性回
転体42が回転することで、GMR素子48の薄膜面
(感磁面)50を貫く磁界が変化し、磁気抵抗パターン
49の抵抗値が変化する。
【0006】図14は従来のGMR素子を用いた磁気検
出装置を示すブロック図であり、図15は従来のGMR
素子を用いた磁気検出装置の詳細を示すブロック図であ
る。図14および図15に示す磁気検出装置は、磁性回
転体42と所定の間隙をもって配置され、磁石44より
磁界が与えられるGMR素子48を用いたホイートスト
ンブリッジ回路51と、このホイートストンブリッジ回
路51の出力を増幅する差動増幅回路52と、この差動
増幅回路52の出力を基準値と比較して“0”または
“1”の信号を出力する比較回路53と、この比較回路
53の出力を受けてスイッチングする出力回路54とを
備える。
【0007】図16は従来のGMR素子を用いた磁気検
出装置の回路構成の一例を示す図である。図16におい
て、ホイートストンブリッジ回路51は、例えば各辺に
それぞれGMR素子48a,48b,48cおよび48
dを有し、GMR素子48aとGMR素子48cは電源
端子VCCに接続され、GMR素子48bとGMR素子
48dは接地され、GMR素子48aとGMR素子48
bの各他端は接続点55に接続され、GMR素子48c
とGMR素子48dの各他端は接続点56に接続され
る。
【0008】ホイートストンブリッジ回路51の接続点
55が抵抗器57を介して差動増幅回路58のアンプ5
9の反転入力端子に接続され、接続点56が抵抗器60
を介してアンプ59の非反転入力端子に接続されるとと
もに、更に抵抗器61を介して、電源端子VCCから供
給される電圧にもとづいて基準電圧を構成する分圧回路
62に接続される。また、アンプ59の出力端子は抵抗
器63を介して自己の反転入力端子に接続されるととも
に、比較回路64のアンプ65の反転入力端子に接続さ
れ、アンプ65の非反転入力端子は、電源端子VCCか
ら供給される電圧にもとづいて基準電圧を構成する分圧
回路66に接続されるとともに、抵抗器67を介してア
ンプ65の出力端子に接続される。そして、比較回路6
4の出力端は、出力回路68のトランジスタ69のベー
スに接続され、トランジスタ69のコレクタは、出力回
路68の出力端子70に接続されるとともに、抵抗器7
1を介して電源端子VCCに接続され、そのエミッタは
接地される。
【0009】図17は、従来の磁気検出素子の構成を示
す図であり、図18は、従来の磁気検出素子の動作を示
す特性図である。図17に示すように、ホイートストン
ブリッジは、GMR素子48(48aないし48dから
構成される)を備える。磁性回転体42が回転すると、
図18に示すように、GMR素子48(48aないし4
8d)に供給される磁界が変化し、差動増幅回路58の
出力端には図18に示すように、磁性回転体42の凹凸
に対応した出力が得られる。この差動増幅回路58の出
力は、比較回路64に供給されて、その比較レベルであ
る基準値と比較されて“0”または“1”の信号に変換
され、この信号は更に出力回路68で波形整形され、こ
の結果、その出力端子70には図18に示すようにその
立ち上がり、立ち下がりの急峻な“0”または“1”の
出力が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
磁気検出素子に用いられるGMR素子の特性は印加磁界
に対してヒステリシスを有しており、磁気検出装置で設
定されている磁界範囲が小さい場合には感度が低下し、
検出が困難となるおそれがある。また、各磁界における
GMR素子の抵抗値は、一般の金属膜と同様、温度によ
って変化するので、GMR素子の磁気特性は温度依存性
を有する。磁気検出装置で設定されている磁界範囲で室
温では充分な検出感度を有していても使用温度が上昇す
ると検出が困難になる場合が生じるおそれもある。この
ため、磁気検出素子と対向する回転体の凹凸の間隙が一
部狭くなっている場合のように磁界範囲がその部分だけ
極端に小さくなるような場合には充分な出力信号が得ら
れないという問題点があった。また、自動車搭載用途な
どの使用環境温度が厳しい場合(例えば−40℃以上1
5℃以下)には、高温側で出力が得られない場合が生ず
るという問題点があった。なお、自動車搭載では、この
素子はエンジン制御やブレーキ制御用にエンジンの回転
数や車輪の回転数を計測する等の用途が考えられる。
【0011】従って、この発明は、上述のような課題を
解決するためになされたものであり、広い使用環境温度
範囲を有し、かつ、検出感度の高い磁気検出装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1で
は、巨大磁気抵抗素子を備えて磁気検出素子を構成して
なり、当該巨大磁気抵抗素子を、巨大磁気検出素子の飽
和磁界に0.8をかけ合わせた磁界以下の範囲の中で動
作させることを特徴とする。
【0013】また、請求項2では、巨大磁気抵抗素子の
抵抗値が最大値となる磁界以上で動作させる。
【0014】また、請求項3では、集積回路を当該磁気
検出素子に設けた。
【0015】また、請求項4の発明では、上記磁気検出
素子で用いられる巨大磁気検出素子がFe(x)Co
(1−x)[0≦x≦0.3]とCuの繰り返しにより
なる積層膜よりなり、かつCu層1層の厚さに対する磁
気抵抗変化が第2のピーク近傍となるCu厚を用い、か
つFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]とCu
をひとくくりとした積層回数が10以上でかつ40以下
であることを特徴とする。
【0016】また、請求項5では、上記Fe(x)Co
(1−x)[0≦x≦0.3]の膜厚が10Å以上でか
つ30Å以下であることを特徴とする。
【0017】また、請求項6では、上記積層膜の最上層
がFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]層であ
ることを特徴とする。
【0018】また、請求項7では、上記積層膜の最上層
のFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]層の上
に保護膜を形成したことを特徴とする。
【0019】また、請求項8では、上記巨大磁気抵抗素
子となる抵抗パターンの側面が基板表面に対して20°
以上でかつ80°以下のテーパーを形成したことを特徴
とする。
【0020】また、請求項9では、上記巨大磁気抵抗素
子となる抵抗パターンの側面が基板表面に対して40°
以上でかつ65°以下のテーパーを形成したことを特徴
とする
【0021】また、請求項10では、保護膜を、最上層
製造時の真空を破らないで薄膜処理で形成する。
【0022】さらに、請求項11では、磁気検出装置と
して、外周に沿って凹凸を有し、回転軸を中心に回転す
る磁性回転体と、磁性回転体の外周に対向するように配
設される磁石と、磁石の磁性回転体の外周に対向する位
置に付設される上記磁気検出素子とを備えてなり、磁気
検出素子は、磁性回転体の回転に伴う磁性回転体と磁石
との間の磁界の変化を検出し、検出結果にもとづき磁性
回転体の回転量を検出する巨大磁気抵抗素子を具備す
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る磁気検出素
子及びその製造方法と磁気検出装置の一実施の形態を図
にもとづいて説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1に係る
磁気検出素子およびその装置を構成するGMR素子の磁
気特性を示す図である。図1に示すように、この発明の
実施の形態1に係るGMR素子の磁気特性を示す磁気曲
線は、磁界0の近傍に抵抗値の最大値(以下Rmaxとい
う)を有し、磁界の増大とともに抵抗値は減少してい
き、充分大きな磁界(例えば2KOe以上)である飽和
状態をとる。この飽和状態での抵抗値をRminと定義す
る。磁界を飽和磁界から戻して行くと磁界を増大させた
場合とは異なる経路で磁界0まで抵抗値が上昇してい
く、いわゆるヒステリシスを有する。一般に飽和磁界と
は、飽和状態に達する最小磁界を意味するが、規程が曖
昧であるので、本発明においては、飽和磁界を「Rmin
に1%抵抗値を上乗せした値(Rmin×1.01)と磁
界を増大させた場合の磁気抵抗曲線との交点の磁界」と
定義する。図2及び図3に示すように、磁気検出素子を
備える磁気検出装置は、外周に沿って少なくとも1つ以
上の凹凸を有し、回転軸29の回転に同期して回転する
円板状の磁性回転体30と、この磁性回転体30と所定
の間隙をもって磁性回転体30の外周に対向するように
配置された磁気検出素子28と、磁気検出素子28に備
えられたGMR素子7に磁界を与える磁石31と、GM
R素子7の出力を処理する集積回路45とを備える。磁
石31の漏洩磁束の大きさと磁石31とGMR素子7と
の距離と磁性回転体30とGMR素子7の間隔によって
GMR素子7で検知する磁界幅は様々に変化させること
ができる。それらを調整し、GMR素子7の抵抗値が最
大値となる磁界以上でGMR素子7の飽和磁界に0.8
をかけ合わせた磁界以下の範囲の中にGMR素子7で検
知する磁界幅が収まるようにする。
【0024】図2では、磁性回転体30の外周に対して
対面するシリコン基板等の基板1の前面に積層処理技術
で設けられたGMR素子7及び集積回路45より成る磁
気検出素子28が配置される。この磁気検出素子28の
背面に磁石31が図外の取付け手段で配置されている。
本発明の実施の形態1では、磁気検出素子28の基板1
の前面に備えられたGMR素子7の感磁面における検出
方向の磁界変化が、GMR素子7の抵抗値が最大値とな
る磁界以上で動作させる。さらに、好ましくは、GMR
素子7の飽和磁界に0.8をかけ合わせた磁界以下の範
囲の中で動作させるものであるので、これを満足するよ
うな配置であれば、どのような配置でもよい。例えば、
図3では、磁性回転体30の凹凸面に対して磁気検出素
子28に備えられたGMR素子7の面がほぼ垂直になる
ように配置され、GMR素子7の直上(もしくは直下で
あってもよい)に磁石31が配置されている。この場合
も、図外の集積回路がGMR素子7の近傍に取り付けら
れている。
【0025】GMR素子7が検知する磁界幅がRmaxの
磁界より小さい磁界まで広がるとその磁界幅における磁
気抵抗曲線のヒステリシスが大きくなり、回転体30の
凹凸のエッジを検出する場合の精度が低下したり、磁気
検出素子28と対向する回転体30の凹凸の間隔が一部
狭くなっている場合のように磁界範囲がその部分だけ極
端に小さくなるような場合には充分な出力信号が得られ
ないという弊害をもたらす。また、一般的にGMR膜の
飽和磁界は、温度の上昇とともに小さくなってくるの
で、場合によっては、室温における飽和磁界に0.8を
かけた磁界が、温度上昇とともに飽和磁界を超える場合
も生じる。室温における飽和磁界近傍での抵抗変化率
(%/Oe)は、もともと比較的小さな値しかなく、温
度上昇とともに抵抗変化率(%/Oe)は、さらに小さ
くなってゆく。抵抗変化率(%/Oe)の大小が出力に
係わってくるので、出力低下が大きくなる。このよう
に、GMR素子7の飽和磁界に0.8をかけ合わせた磁
界より大きな磁界までGMR素子7が検知する磁界幅が
広がると高温動作時の出力低下が顕著となるという弊害
をもたらす。GMR素子7の抵抗値が最大値となる磁界
以上でGMR素子7の飽和磁界に0.8をかけ合わせた
磁界以下の範囲でGMR素子7を動作させることにより
上記のような弊害が解消でき、使用温度範囲の拡大と高
感度化を進めることができる。このように、実施の形態
1では、磁気検出素子28に備えられたGMR素子7の
感磁面における検出方向の磁界変化が、GMR素子7の
抵抗値が最大値となる磁界以上でGMR素子7の飽和磁
界に0.8をかけ合わせた磁界以下の範囲の中で動作さ
せるものであるので、広い使用環境温度範囲を有し、か
つ、検出感度の高い磁気検出素子を提供することができ
る。なお、この0.8をかけ合わせた磁界以下の下限に
ついては、次のとおりである。「0.8をかけ合わせた
磁界」をHssと仮に名づけると、高温動作時の出力低下
という観点でみると −Hss≦H≦+Hss というのが有効範囲といえると思われる。
【0026】実施の形態2.図4は、この発明の実施の
形態2に係るGMR素子の単位磁界当りの抵抗変化率と
積層回数の関係を示す図である。図4には、上記GMR
素子7がFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]
の層とCuの層との繰り返しによりなる積層膜よりな
り、かつ上記Cu層として、このCu層1層の厚さに対
する磁気抵抗変化が第2のピーク近傍となるCu厚を用
いた場合の単位磁界あたりの抵抗変化率とFe(x)C
o(1−x)[0≦x≦0.3]とCuをひとくくりと
した積層回数との関係が示されてある。ここで、「ひと
くくり」の語の定義については後述する。図4に示す単
位磁界当りの抵抗変化率(以下では、磁界感度と称す)
は、磁性層としてFe(x)Co(1−x)[0≦x≦
0.3]を用いた場合には、積層回数15回から30回
付近で大きな値を採り、磁気検出素子として150℃付
近の高温においても充分な検出感度を有するためには、
積層回数10回から40回の範囲で使用するのが良い。
積層回数10回未満や40回を超えた場合には、どのサ
ンプルでも充分な磁界感度は得られない。このように、
実施の形態2では、GMR素子7がFe(x)Co(1
−x)[0≦x≦0.3]の層とCuの層との繰り返し
によりなる積層膜よりなり、かつCu層1層の厚さに対
する磁気抵抗変化が第2のピーク近傍となるCu厚を用
いた場合の単位磁界あたりの抵抗変化率とFe(x)C
o(1−x)[0≦x≦0.3]の層とCuの層とをひ
とくくりとした積層回数を10回以上40回以下とした
ので、磁気検出素子28の感度向上を図ることができ
る。
【0027】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3に係るGMR素子の単位磁界当たりの抵抗変化率
とFeCo層の厚さとの関係を示す図である。図5に
は、図4にて最も良好な特性を示したGMR素子がFe
(x)Co(1−x)[x=0.1]の層とCuの層と
の繰り返しによりなる積層膜よりなり、かつ上記Cu層
として、Cu層1層の厚さに対する磁気抵抗変化が第2
のピーク近傍となるCu厚を用いた場合の単位磁界当り
の抵抗変化率とFe0.1Co0.9の1層当りの膜厚
との関係が示されている。図5に示す単位磁界当りの抵
抗変化率は、FeCo層の厚さが10Åの付近から急激
に立ち上がり、12Åから20Å付近で充分大きな値を
示し、30Åより大きくなると充分な磁界感度が得られ
なくなる。従って、FeCo層1層当りの膜厚が10Å
以上30Å以下の範囲でGMR素子7を形成するのが良
い。このように、実施の形態3では、GMR素子7がF
e(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層とCu
の層の繰り返しによりなる積層膜よりなり、かつ上記C
u層として、Cu層1層の厚さに対する磁気抵抗変化が
第2のピーク近傍となるCu厚を用いた場合のFe
(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の膜厚を10
Å以上30Å以下としたので、磁気抵抗素子28の感度
向上を図ることができる。
【0028】実施の形態4.図6ないし図7は、この発
明の実施の形態4に係るGMR素子の膜構成を示す断面
図である。まず、図6に示すように、GMR素子膜5の
形成過程において、例えば、Si基板などの基板1上に
形成されたSi熱酸化膜等の下地層2の表面に、FeC
oの層9aを形成してから、その上にCuの層10、F
e(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層9、C
uの層10、FeCoの層9を順次積層していく。Fe
Coの層9とCuの層10のペア層90を10から40
回積層し、最上層が図6に示す如くFeCoの層9とな
るように形成する。FeCoの層9に比べて導電率の高
い材料であるCuの層10を最上層とした場合には、G
MR効果に寄与しない電子が表面付近を流れる確率が増
え、結果として磁気抵抗変化率(MR比)の低下を招く
ため、最上層は図6に示す如くFeCoの層9である事
が良い。そして、図7に示すように、最上層のFeCo
の層9のさらに上に続けて保護膜8としてSiNx膜を
形成することによって、後の写真製版工程などでGMR
素子膜5の酸化を防止でき、GMR素子7の特性を安定
化させることができる。上記保護膜8としてのSiNx
膜は最上層のFeCoの層9の形成後真空を破らずに続
けて形成する。すなわち、Fe(x)Co(1−x)
[0≦x≦0.3]の層9とCuの層10の繰返しによ
り積層してなるGMR素子膜5(積層膜)を設け、この
GMR素子膜5の最上層の上に保護膜8を形成して巨大
磁気抵抗素子を製造するのであるが、上記最上層を真空
中のスパッタリングや低温プラズマCVDや真空蒸着等
の薄膜処理技術により形成した後、上記保護膜8も、真
空を破ることなく、薄膜処理により形成する。このこと
により、GMR素子膜5の自然酸化をも抑制することが
でき、安定化に対してさらに効果的に作用する。上記保
護膜8としては、SiNx膜の代わりに酸化Si膜や酸
化Ta膜などの誘電体膜の他、Ti、V、Ta、Nb、
Zrなどの金属膜やそれらを組み合せた金属膜やそれら
の酸化膜や窒化膜を用いることができる。いずれもGM
R素子膜5の特性を損なわないようにスパッタリングや
低温プラズマCVDや真空蒸着によって形成することが
できる。このように、この発明の実施の形態4において
は、図7に示す如くGMR素子膜5の最上層をFeCo
層9としたので、GMR素子7の磁気特性を向上させる
ことができ、GMR素子膜5形成後に保護膜8を形成し
たことによりGMR素子7の信頼性を向上させることが
できる。ここで、前述の、「ひとくくり」の語の定義に
ついて説明する。図6や図7で示した積層構造をした膜
において、図中、9がFeCoの層、10がCuの層で
あるが、基板1から順次、基板1/下地層2/最下部の
FeCoの層9a/[Cuの層10/FeCoの層9]
/[Cuの層10/FeCoの層9]/[Cuの層10
/FeCoの層9]・・・/[Cuの層10/FeCo
の層9]というように[Cuの層10/FeCoの層
9]のペア層90の繰り返しで積層構造が出来上がって
いる。「ひとくくり」と言っているのは、この[Cuの
層10/FeCoの層9]のペア層90のことである。
最初のFeCo以外の、一組の積層構造のものと考えて
よい。この積層構造を簡略化して記述すると、最下部の
FeCoの層9a/[Cuの層10/FeCoの層9]
×n(ひとくくりの数がn個)となり、このときのnを
積層回数として表記している。この場合の最下部のFe
Coの層9aは、必ず必要と言うものではないが、あっ
た方が安定して製造ができるので、入れている。[Cu
の層10/FeCoの層9]×nだけを表す呼び名とし
てCuの層10とFeCoの層9とのペア層90を「ひ
とくくり」と言っている。
【0029】実施の形態5.図8(a),(b)は、こ
の発明の実施の形態5に係るGMR素子7のパターン化
を行った際の膜構成を示す断面図である。GMR素子7
は、ペア層90をn回積層して成るGMR素子5をパタ
ーン化することで形成されるが、このGMR素子5のパ
ターン化に際しては、GMR膜5上に形成された保護膜
8上に写真製版技術によりレジストに素子パターンを転
写し、イオンビームエッチング(IBE)を用いてエッ
チングを行い、最後にレジスト除去をするという方法が
とられている。図8(a)は基板1に対するイオンビー
ムの入射角を0度にてエッチングを実施した後にレジス
トパターンを除去したGMR素子7の断面図であるが、
レジストパターンの側壁に再付着した膜11が縦方向の
突起として残り、この突起がGMR膜5の側壁保護を主
たる目的とした最終保護膜形成の障害となる。これに対
し、図8(b)は基板1に対してイオンビームに入射角
度を持たせた場合のエッチングを実施した後にレジスト
パターンを除去したGMR素子7の断面図である。図8
(a)で見られた再付着膜11の残りがなくなり、かつ
側面にテーパーがつき、最終保護膜形成におけるカバー
レッジを向上させる。このときのテーパー角12は20
°以上80°以下で充分効果があるが、パターン幅の精
度やパターン幅の縮小やパターン間の間隔の縮小などの
点で40°以上がさらに好ましく、また、再付着膜11
の残りが確率的にほとんど0になることを考慮した量産
性を考えると65°以下がさらに好ましい。このよう
に、実施の形態5では、GMR素子7のパターンに20
°以上80°以下、好ましくは、40°以上65°以下
のテーパー角12を設けたので、GMR素子7の信頼性
を向上させることができる。なお、GMR素子7は基板
1の上に積層処理技術で形成するとして説明したが、G
MR素子7自体を別の基板上に製造しておいたものを、
基板1の上に接着してもよい。
【0030】
【発明の効果】この発明の請求項1では、磁気検出素子
は、巨大磁気抵抗素子を備えてなり、この巨大磁気検出
素子の飽和磁界に0.8をかけ合わせた磁界以下の範囲
の中で動作させることを特徴とするので、磁気検出素子
の感度を向上させることができるとともに、使用温度範
囲の拡大を図ることができる。
【0031】請求項2では、巨大磁気抵抗素子を、巨大
磁気抵抗素子の抵抗値が最大値となる磁界以上で動作さ
せるようにしたので、さらに感度を向上でき、使用温度
範囲の拡大がはかれる。
【0032】請求項3では、積層回路を磁気検出素子に
設けたので、集積回路を保持するための他の保持部材を
必要としなくなる。
【0033】また、請求項4では上記巨大磁気検出素子
がFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層と
Cuの層の繰り返しによりなる積層膜よりなり、かつC
uの層として、Cuの層1層の厚さに対する磁気抵抗変
化が第2のピーク近傍となるCuの層の層厚を用い、か
つFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層と
Cuの層をひとくくりとした積層回数が10以上でかつ
40以下であることを特徴とするので、良好な磁気特性
を示し、感度の高い磁気検出素子を提供することができ
る。
【0034】また、請求項5の発明によれば、上記Fe
(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層の膜厚が
10Å以上でかつ30Å以下であることを特徴とするの
で、良好な磁気特性を示し、感度の高い磁気検出素子を
提供することができる。
【0035】また、請求項6の発明によれば、上記積層
膜の最上層がFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.
3]の層であることを特徴とするので、良好な磁気特性
を示す巨大磁気抵抗素子を提供できる。
【0036】また、請求項7の発明によれば、上記積層
膜の最上層のFe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.
3]の層の上に保護膜を形成したことを特徴とするの
で、磁気抵抗素子の信頼性を向上させることができる。
【0037】また、請求項8の発明によれば、巨大磁気
抵抗素子となる抵抗パターンの側面が基板表面に対して
20°以上でかつ80°以下となるテーパーを形成した
ので、最終保護膜を安定して形成でき、磁気検出素子の
信頼性を向上できる。
【0038】また、請求項9の発明によれば、抵抗パタ
ーンの側面が基板表面に対し40°以上でかつ65°以
下のテーパーを形成したことを特徴とするので、最終保
護膜をさらに安定して形成することができ、磁気検出素
子の信頼性がさらに向上する。
【0039】また、請求項10の発明によれば、上記積
層膜を形成した後、真空を破らずに上記保護膜を形成し
たことを特徴とするので、磁気抵抗素子の信頼性を向上
させることができる。
【0040】さらに、請求項11の発明によれば、磁気
検出装置は、外周に沿って凹凸を有し、回転軸を中心に
回転する磁性回転体と、磁性回転体の外周に対向するよ
うに配設される磁石と、磁石の磁性回転体の外周に対向
して付設される上記磁気検出素子とを備えてなり、磁気
検出素子は、上記巨大磁気抵抗素子より形成したので、
これにより広い温度範囲、例えば40℃〜150℃とい
った範囲で磁性回転体の回転に伴う磁性回転体と磁石の
間の磁界の変化を高感度で検出することが可能で、検出
結果に基づき磁性回転体の回転量を検出するので、感度
が高く、使用温度範囲の広い磁気検出装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の磁気特性を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置
の構成を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置
の構成を示す斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の単位磁界あたりの抵抗変化
率と積層回数の関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の単位磁界あたりの抵抗変化
率とFeCoの層の厚さの関係を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の膜構成を示す断面図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の膜構成を示す断面図であ
る。
【図8】 この発明の実施の形態5に係る磁気検出素子
に用いる巨大磁気抵抗素子の側面部の断面図である。
【図9】 従来の磁気検出装置の構成を示す側面図であ
る。
【図10】 従来の磁気検出装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図11】 従来のGMR素子の特性を示す図である。
【図12】 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の
構成を示す側面図である。
【図13】 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の
構成を示す斜視図である
【図14】 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置を
示すブロック図である。
【図15】 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の
詳細を示すブロック図である。
【図16】 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の
回路構成の一例を示す図である。
【図17】 従来の磁気検出素子の構成を示す図であ
る。
【図18】 従来の磁気検出素子の動作を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
1 基板、2 下地層、5 GMR素子膜、7 GMR
素子(巨大磁気抵抗素子)、8 窒化Si膜(保護
膜)、9 Fe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.
3]の層、10 Cuの層、11 再付着膜、12 テ
ーパー角、28 磁気検出素子、30磁性回転体、31
磁石。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川野 裕司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 深見 達也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 堤 和彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川喜多 生也 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA01 AD55 AD63 AD65 BA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巨大磁気抵抗素子を備えてなり、上記巨
    大磁気抵抗素子を、この巨大磁気抵抗素子の飽和磁界に
    0.8をかけ合わせた磁界以下の範囲の中で動作させる
    ようにしたことを特徴とする磁気検出素子。
  2. 【請求項2】 上記巨大磁気抵抗素子を、この巨大磁気
    抵抗素子の抵抗値が最大値となる磁界以上で動作させる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出
    素子。
  3. 【請求項3】 上記巨大磁気抵抗素子により検出される
    磁界の変化にもとづいて所定の演算を行う集積回路を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  4. 【請求項4】 上記巨大磁気検出素子がFe(x)Co
    (1−x)[0≦x≦0.3]の層とCuの層の繰り返
    しにより積層してなる積層膜より構成され、かつ上記C
    uの層として、このCuの層の1層の厚さに対する磁気
    抵抗変化が第2のピーク近傍となるCu厚を用い、かつ
    上記Fe(x)Co(1−x)[0≦x≦0.3]の層
    とCuの層をひとくくりとした積層回数が10以上でか
    つ40以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁
    気検出素子。
  5. 【請求項5】 上記Fe(x)Co(1−x)[0≦x
    ≦0.3]の層の膜厚が10Å以上でかつ30Å以下で
    あることを特徴とする請求項4に記載の磁気検出素子。
  6. 【請求項6】 上記積層膜の最上層がFe(x)Co
    (1−x)[0≦x≦0.3]の層であることを特徴と
    する請求項4に記載の磁気検出素子。
  7. 【請求項7】 上記積層膜の最上層のFe(x)Co
    (1−x)[0≦x≦0.3]の層の上に保護膜を形成
    したことを特徴とする請求項6に記載の磁気検出素子。
  8. 【請求項8】 上記巨大磁気抵抗素子となる抵抗パター
    ンの側面がこの巨大磁気抵抗素子を保持するための基板
    の表面に対して20°以上でかつ80°以下となるテー
    パーを形成したことを特徴とする請求項1に記載の磁気
    検出素子。
  9. 【請求項9】 上記巨大抵抗素子となる抵抗パターンの
    側面がこの巨大磁気抵抗素子を保持する基板の表面に対
    して40°以上でかつ65°以下となるテーパーを形成
    したことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  10. 【請求項10】 Fe(x)Co(1−x)[0≦x≦
    0.3]の層とCuの層の繰り返しにより積層してなる
    積層膜より構成され、上記積層膜の最上層の上に保護膜
    を形成した巨大磁気抵抗素子を備えた磁気検出素子の製
    造方法において、最上層を真空中でのスパッタリングや
    低温プラズマCVDや真空蒸着等の薄膜処理により形成
    した後、上記保護膜も、上記真空を破ることなく、薄膜
    処理により形成したことを特徴とする磁気検出素子の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 外周に沿って凹凸を有し、回転軸を中
    心に回転する磁性回転体と、上記磁性回転体の外周に対
    向するように配設される磁石と、上記磁石の上記磁性回
    転体の外周に対向する位置に付設される磁気検出素子と
    を備えてなり、上記磁気検出素子は、上記磁性回転体の
    回転に伴う上記磁性回転体と上記磁石との間の磁界の変
    化を検出し、当該検出結果に基づき上記磁性回転体の回
    転量を検出するとともに、飽和磁界に0.8をかけ合せ
    た磁界以下の範囲の中で動作させるようにした巨大磁気
    抵抗素子を備える磁気検出装置。
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