JP2000292141A - 蛍光x線を用いた膜厚測定方法 - Google Patents

蛍光x線を用いた膜厚測定方法

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嘉昭 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光X線を用いた膜厚測定方法に関し、標準
試料を用いて感度直線を作成する際に、成膜時の多層膜
構造を反映するように感度を補正し、分析対象における
未知の層の膜厚を精度良く測定する。 【解決手段】 標準試料を分析層を同じ材料の層で挟ん
だ多層構造とし、理論強度を計算する際に、標準試料の
成膜時の膜構造モデルを用いて感度直線を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光X線を用いた膜
厚測定方法に関するものであり、特に、磁気ディスク装
置に用いるスピンバルブ膜等の金属多層薄膜の膜厚を高
精度で測定するための標準試料に対する感度直線の求め
方に特徴のある蛍光X線を用いた膜厚測定方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、X線を用いて試料の多層膜構造を
解析する方法として、X線反射率と蛍光X線測定による
金属多層膜の構造解析方法が提案(必要ならば、特願平
9−268750号参照)されており、この様な構造解
析方法においては、X線反射率測定データの解析により
予め各層の付着量を求めた薄膜標準試料における蛍光X
線の感度係数を参照して、解析対象となる金属多層薄膜
の蛍光X線の強度から膜厚を求めるものであり、この様
な膜厚測定法により、±5%の精度で膜厚測定を行える
ようになった。なお、この誤差の多くは、X線反射率の
解析誤差による。
【0003】この場合の薄膜標準試料としては、バック
グラウンドに不所望な出力を放出しないSiを基板とし
て用い、このSi基板の上に解析対象となる分析層X
を、分析層Xとの屈折率差の大きな下地層及び保護層と
なるTa層で挟んだSi/Ta/X/Ta構造を用いて
いる。この場合、分析層Xの付着量が異なる複数の標準
試料を用意し、この複数の標準試料の各々に対してX線
反射率解析の結果から求めた理論強度と蛍光X線測定強
度との関係から、蛍光X線装置の感度補正を行うことに
より膜厚が未知な試料の測定が可能になるものである。
【0004】ここで用いられる理論強度計算法はFP
(Fundamental Parameter)法と
呼ばれるものであり、多層構造膜における分析層以外の
層での吸収効果や、分析層以外の層からのX線による分
析層の励起効果等が取り入れられる。
【0005】従来の蛍光X線を用いた膜厚測定方法にお
いてFP法を行う際には、標準試料及び未知の解析対象
試料の計算モデルは、例えば、標準試料におけるTa層
のように、同じ材料からなる層が複数ある場合でも、そ
れらを一層にまとめた構造として計算していたので、こ
の状況を図3を参照して説明する。
【0006】図3参照 図3における「●」は、Ruを分析対象としたSi/T
a/Ru/Ta構造の標準試料を用い、Ru層の付着量
が異なる6つの標準試料を用意し、まず、X線反射率測
定法によって、各層からの反射X線強度を測定し、その
測定結果に基づいて、最小二乗法を用いてフィッティン
グすることによって、各層の膜厚及び密度を独立に求
め、この膜厚及び密度から各層の付着量(=膜厚×密
度)を求める。
【0007】次いで、標準試料における膜構造がSi/
Ru/Ta構造であると仮定して、X線反射率測定・解
析によって求めた付着量を基にして、Ta層における吸
収効果等を考慮したFP法によって蛍光X線強度を計算
することによって理論Net強度(理論ネット強度)を
求める。
【0008】次いで、6つの標準試料に対して蛍光X線
の強度測定を行い、測定した蛍光X線強度とFP法によ
って計算した理論Net強度の相関をグラフ化し、最小
二乗法を用いて各測定点が乗る感度直線を得る。なお、
この場合、蛍光X線を得るためには、ターゲットのRh
からの連続波長のX線を用いて、また、測定対象のX
線、即ち、蛍光X線としては、RuのKα線がターゲッ
トのRh線と重なるため、RuのLα線、即ち、Ru−
Lα線を用いる。
【0009】この得られた感度直線における傾き、即
ち、感度係数fは、 f=6.72±1.08 となり、感度係数精度は、±16%(≒1.08/6.
72)であった。この様な感度直線を用いて、解析対象
となる多層金属膜における分析層の膜厚を測定すること
になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のFP法
の場合には、同じ材料からなる層が複数層ある場合に
も、それらを一層としてまとめた構造として吸収効果等
を計算していたので、測定する蛍光X線としてK線に比
べて他の層における吸収効果が非常に大きなRu−Lα
線等のL線やM線を用いた場合には、吸収効果が正確に
計算されず、得られた感度係数の精度が低下し、結果と
して、解析対象となる分析層の膜厚を精度良く求めるこ
とができないという問題がある。因に、Ru−Lα線
は、Ru−Kα線に比べて、Ta層においてかなり吸収
される。
【0011】また、X線反射率測定において、Ruのよ
うに、反射率測定の際に照射する特定波長のX線に対す
る分析層の屈折率が分析層を挟むTaの屈折率と近い場
合、両者の界面が良好に分離されないため、X線反射率
測定データの解析精度が低下し、膜厚の絶対精度が低下
するという問題がある。
【0012】したがって、本発明は、標準試料を用いて
感度直線を作成する際に、成膜時の実際の多層膜構造を
反映するように感度を補正し、分析対象における未知の
層の膜厚を精度良く測定することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の膜厚測定
方法のフローを示す原理的構成の説明図であり、この図
1を参照して本発明における課題を解決するための手段
を説明する。 図1参照 (1)本発明は、蛍光X線を用いた膜厚測定方法におい
て、標準試料を分析層を同じ材料の層で挟んだ多層構造
とし、蛍光X線の理論強度を計算する際に、標準試料の
成膜時の膜構造モデルを用いて感度直線を得ることを特
徴とする。
【0014】この様に、標準試料を分析層を同じ材料の
層で挟んだ多層構造とした場合、図1ので測定した蛍
光X線の理論強度を計算する際に、図1のに示すよう
に、標準試料の成膜時の膜構造モデルを用いることによ
って、図1ので示すように、分析層を挟む同じ材料の
層における吸収効果を正確に反映した感度直線を得るこ
とができる。
【0015】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、標準試料を構成する各層の付着量を、標準試料のX
線反射率測定データにより求まる各層の膜厚及び密度か
ら求めることを特徴とする。
【0016】この様に、標準試料を構成する各層の付着
量を、図1のに示すように、標準試料のX線反射率測
定データにより求まる各層の膜厚及び密度から求めるこ
とによって、付着量を精度良く評価することができる。
なお、この場合、感度直線の傾き、即ち、感度係数に
は、現在の測定技術では、X線反射率解析による密度の
誤差±5%を含んでいる。
【0017】(3)また、本発明は、上記(2)におい
て、標準試料を構成する各層が、互いに接する層の屈折
率差が大きくなるように分析層以外の層の材料を選択す
ることを特徴とする。
【0018】この様に、互いに接する層の屈折率差を大
きくすることによって、界面におけるX線反射が良好に
なるので、X線反射率測定を精度良く行うことができ
る。なお、このX線の屈折率差は、Ta/Ruの屈折率
差以上の屈折率差が必要である。
【0019】(4)また、本発明は、上記(1)におい
て、標準試料を構成する各層の付着量を、ラザフォード
後方散乱分析法により求めることを特徴とする。
【0020】この様に、標準試料を構成する各層の付着
量を求める場合には、ラザフォード後方散乱分析法(R
BS:Rutherford Backscatter
ing Spectrometry)を用いても良いも
のである。
【0021】(5)また、本発明は、上記(1)におい
て、標準試料を構成する各層の付着量を、ラザフォード
後方散乱分析法により求めた値と、標準試料のX線反射
率測定データにより求まる各層の膜厚及び密度から求め
た値とを相補的に用いて求めることを特徴とする。
【0022】この様に、付着量を求める際に、RBS法
とX線反射率測定法を相補的に用い、RBS法によって
得た結果を、X線反射率測定データを解析する際の初期
値に用いる等によって、より高精度に膜厚,付着量を求
めることができる。例えば、RBS法によって付着量を
求め、X線反射率測定法によって膜厚を求めることによ
って、密度誤差を±2%に抑えることができる。
【0023】(6)また、本発明は、上記(1)乃至
(5)のいずれかによって求めた感度直線の傾きを用い
て、同じ材料からなる層を複数含む金属多層膜を構成す
る各層の膜厚を測定する際に、複数の同じ材料からなる
層について、複数の異なった波長の蛍光X線を用いるこ
とによって、複数の同じ材料からなる層の付着量を分離
して求めることを特徴とする。
【0024】この様に、図1のに示すように、標準試
料によって求めた感度直線の傾き、即ち、感度係数を用
いて同じ材料からなる層を複数含む金属多層膜を構成す
る各層の膜厚を測定する際に、複数の異なった波長の蛍
光X線を用いて複数の同じ材料からなる層の付着量を分
離して求めることによって、同じ材料からなる層の個別
の膜厚を精度良く求めることができる。例えば、X線入
射面に近い層に対しては、他の層における吸収の大きな
波長のX線、例えば、L線或いはM線を用い、下層に対
しては吸収の小さなK線を用いることによって、FP法
によって計算する際に、良好に分離した結果を得ること
ができる。
【0025】(7)また、本発明は、上記(1)乃至
(5)のいずれかによって求めた感度直線の傾きを用い
て、同じ材料からなる層を複数含む金属多層膜を構成す
る各層の膜厚を測定する際に、複数の同じ材料からなる
層の付着量を、一層にまとめた構造モデルによって計算
したのち、各層の成膜時間により付着量を分割し、この
分割した付着量に基づいて金属多層膜中の分析対象とな
る層の膜厚を再計算することを特徴とする。
【0026】この様に、複数の同じ材料からなる層の付
着量を、一層にまとめた構造モデルによって計算したの
ち、各層の成膜時間により付着量を分割し、この分割し
た付着量に基づいて金属多層膜中の分析対象となる層の
膜厚を再計算することによって、吸収効果をより正確に
反映した結果を得ることができる。
【0027】(8)また、本発明は、上記(6)及び
(7)において求めた付着量を相補的に用いて、金属多
層膜中の分析対象となる層の膜厚を計算することを特徴
とする。
【0028】この様に、異なった波長による分析結果
と、成膜時間により分割した結果とを相補的に用いるこ
とによって、金属多層膜中の分析対象となる層の膜厚を
より正確に計算することができる。
【0029】(9)また、本発明は、上記(1)乃至
(8)のいずれかにおいて、金属多層膜中の分析対象と
なる層が、積層フェリスピンバルブ膜におけるRu膜で
あることを特徴とする。
【0030】上記の(1)乃至(8)の膜厚測定法は、
Taと屈折率が近い薄いRu膜をピンド層の一部として
用いている積層フェリスピンバルブ膜、即ち、ピンド層
中に2つの磁気モーメントの異なった磁性膜を有するス
ピンバルブ膜の膜構造解析に好適であり、この様な膜構
造解析結果を薄膜磁気ヘッドの量産過程における膜厚管
理に用いることによって磁気ディスク装置の品質を向上
することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図5を参照し
て、本発明の実施の形態の蛍光X線を用いた膜厚測定方
法の手順を説明する。まず、測定対象となる多層薄膜試
料として用いるフェリスピンバルブ膜の積層構造を説明
すると、(100)面を主面とするシリコン基板上にス
パッタリング法を用いて厚さ50ÅのTa膜、厚さ20
ÅのNiFe膜からなるフリー層、厚さ15ÅのCoF
eB膜からなるフリー層、厚さ30ÅのCu膜からなる
中間層、厚さ25ÅのCoFeB膜/厚さ8ÅのRu膜
/厚さ15ÅのCoFeB膜の3層構造からなるピンド
層、厚さ150ÅのPdPtMn膜からなる反強磁性体
層、及び、厚さ60ÅのTa膜を順次積層させ、Si/
Ta/NiFe/CoFeB/Cu/CoFeB/Ru
/CoFeB/PdPtMn/Taからなる多層薄膜構
造を形成し、ピンド層を構成するRu膜を膜厚測定対象
とする。なお、各CoFeB膜におけるB組成比は2%
であり、耐熱性の向上のために添加している。
【0032】図2参照 次いで、この様なフェリスピンバルブ膜の膜厚を測定す
るための標準試料として、(100)面を主面とするシ
リコン基板上にスパッタリング法を用いて厚さ50Åの
Ta膜、厚さ25ÅのCoFeB膜、厚さXÅのRu膜
/厚さ22ÅのCoFeB膜、及び、厚さ60ÅのTa
膜を順次積層させ、Si/Ta/CoFeB/Ru/C
oFeB/Taからなる多層薄膜構造を形成する。な
お、この場合のRu膜を挟むCoFeBは、X線反射率
測定の際に用いる波長が、例えば、λ=1.62Åの単
一波長の入射X線に対するTa膜とRu膜の屈折率の差
が小さいので、各層の界面の屈折率差を大きくするため
に挿入しているものである。また、この場合のRu膜の
膜厚XÅとしては、7Å、10Å、20Å、30Å、3
0Å、50Å、70Å、及び、100Åの8種類の標準
試料を用意する。
【0033】次に、第1の工程として、この8つの標準
試料に対して蛍光X線強度測定を行う。この場合、照射
X線としては、ターゲットとしてRhを用いた連続波長
X線を用い、分析する蛍光X線としては、Ru−Kα線
がターゲットのRh線と重なるため、Ru−Lα線を用
いる。
【0034】次に、第2の工程として、8つの標準試料
に対して、出射角2θを0°<2θ<8°としたX線反
射率測定を行い、得られた測定データを従来公知の手法
により最小二乗フィッティングすることによって、2つ
のTa膜及びCoFeB膜を、それぞれ一層のTa膜及
びCoFeB膜としてまとめた形でTa膜、CoFeB
膜、及び、Ru膜の膜厚及び密度を独立に求め、この求
めた膜厚及び密度からTa膜、CoFeB膜、及び、R
u膜の付着量(=膜厚×密度)を求める。
【0035】次いで、求めたTa膜及びCoFeB膜の
付着量に基づいてTa膜及びCoFeB膜による吸収効
果、特に、Ta膜による吸収効果を取り入れたFP法に
よってRu膜からの実効的な蛍光X線強度を理論Net
強度として求め、この理論Net強度を横軸とし、上記
の蛍光X線強度の測定強度を縦軸にすることによって図
3に示す感度直線が得られる。
【0036】図3参照 図3は、この様にして得られた「□」で示す各標準試料
における測定点が直線にのるように求めた感度直線を破
線で示した図であるが、感度直線の傾き、即ち感度係数
fが、従来のSi/Ta/Ru/Ta構造の標準試料と
同じであるので、実線と重なっている。この結果、得ら
れた感度係数fは、 f=6.72±0.33 となり、感度係数精度は±4.9%(≒0.33/6.
72)となり、Ta膜とRu膜との間に屈折率差を大き
くするためのCoFeB膜を介在させることによって感
度係数精度、即ち、膜厚の絶対精度が大幅に向上した。
この結果、膜厚が10Å以下の場合の解析精度が向上す
ることが理解される。
【0037】次に、X線反射率測定・解析の結果得られ
たTa膜及びCoFeB膜の付着量を、実際の成膜時の
膜構造モデル、即ち、Si/Ta/CoFeB/Ru/
CoFeB/Ta構造に対応するように分割した付着
量、したがって、膜厚に応じた吸収効果を考慮して感度
係数を再計算して補正する。
【0038】図4参照 図4は、再計算により補正した感度直線を実線とし、破
線で表す補正前の感度直線とともに示した図であり、補
正の結果、得られた感度係数fは、 f=6.45±0.31 となり、感度係数精度は±4.8%と補正前とほぼ同じ
であるが、感度係数f自体は約4%程度小さくなった。
【0039】最後に、この様な標準試料によって求めた
補正した感度係数を用いて、測定対象となる多層薄膜試
料として用いるフェリスピンバルブ膜の積層構造、特
に、ピンド層を構成するRu膜の膜厚を測定するが、こ
の測定の手順を図5を参照して説明する。
【0040】図5参照 まず、第1に、Si/Ta(50Å)/NiFe(20
Å)/CoFeB(15Å)/Cu(30Å)/CoF
eB(25Å)/Ru(8Å)/CoFeB(15Å)
/PdPtMn(150Å)/Ta(60Å)構造のス
ピンバルブ膜にターゲットのRhからの連続X線を照射
して蛍光X線強度測定を行うが、上下のTa膜について
は分析線をTa−Lα線とし、PdPtMn膜について
はMn−Kα線とし、Ru膜についてはRu−Lα線と
し、3層のCoFeB膜についてはCo−Kα線とし、
Cu層についてはCu−Kα線とし、NiFe膜につい
てはNi−Kα線とする。
【0041】次いで、第2に、得られた各蛍光X線強度
に基づいて、予め求めてあるTa−Lα及びCo−Kα
の感度係数を用いてFP法によって、2層のTa膜の合
計付着量及び3層のCoFeB膜の合計付着量を求め
る。なお、この時点で、図4において●で示したRu−
Lαの感度係数から求めたRu膜の膜厚は7.1Åとな
る。
【0042】次いで、第3に、スピンバルブ膜の各層の
成膜時の成膜時間に応じて上下のTa膜の付着量及び3
層のCoFeB膜の付着量を夫々分離して求める。この
求めた結果により、スピンバルブ膜の膜構造モデルを、
Si/Ta(付着量既知)/NiFe/CoFeB(付
着量既知)/Cu/CoFeB(付着量既知)/Ru/
CoFeB(付着量既知)/PdPtMn/Ta(付着
量既知)構造とし、Ru膜、その他のNiFe膜、Cu
膜、及び、PdPtMn膜について、それぞれの分析線
の感度係数を基にして、上において測定された蛍光X線
強度からFP法を用いて、各Ta膜及び各CoFeB膜
における吸収効果を取り入れてその付着量を再計算す
る。
【0043】図5における右側の数値は、この様に補正
した感度係数を用いて再計算した結果得られた各膜の膜
厚であり、各膜の膜厚は、成膜時に設定した膜厚より若
干薄くなっている。これは、設定した膜厚は、単層膜を
同じ成膜条件で比較的厚く堆積させた時の成膜速度から
評価しているため、単層膜の膜厚が表面に必然的に形成
される自然酸化を含んだ膜厚となり、スピンバルブ膜に
おける実際の膜厚より若干厚くなるためであると考えら
れる。
【0044】再計算の結果、Ru膜の膜厚は、再計算前
の7.1Åに対して6.9Åとなり、再計算前に比べて
約3%補正された。これは、主に、基板上のTa層(4
1Å)によるRu−Lα線の吸収を補正したためであ
る。
【0045】この様に、本発明では蛍光X線を用いて膜
厚測定する際に、分析対象となる膜の蛍光X線に対する
感度係数を、標準試料の成膜時の膜構造を反映するよう
に補正しているので、分析対象の多層金属膜における膜
厚を精度良く測定することが可能になる。
【0046】また、本発明においては、標準試料を作成
する際に、下地層及び保護層となるTa膜との間に、C
oFeB膜を介在させて、Ta膜とRu膜の屈折率の差
が小さいことによる界面の分離不良を改善しているの
で、標準試料を構成する各膜の膜厚を測定するためのX
線反射率測定における反射X線強度を各膜毎により正確
に求めることができ、それによって、膜厚の絶対精度の
低下を抑制することができる。
【0047】また、本発明においては、分析対象の多層
金属膜における膜構造も、成膜時の膜構造を反映するよ
うに、同じ材料からなる膜を分離して再計算しているの
で、対象となる分析層の膜厚を精度良く求めることがで
きる。
【0048】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明は実施の形態に記載した構成に限られるもの
ではなく、各種の変更が可能である。例えば、上記の実
施の形態の説明においては、標準試料を構成する各膜の
付着量をX線反射率測定法を用いて求めているが、RB
S法(ラザフォード後方散乱分析法)を用いて求めても
良いものである。
【0049】また、RBS法を用いる場合、X線反射率
測定法と相補的に用いても良いものである。即ち、RB
S法によって求めた付着量を、X線反射率測定法によっ
て得たデータを最小二乗フィッティングする際の初期値
として用いることによって、付着量をより正確に求める
ことが可能になる。
【0050】また、上記の実施の形態においては、スピ
ンバルブ膜の蛍光X線による膜厚測定において、2層存
在するTa膜を同じ波長の蛍光X線、即ち、Ta−Lα
線を用いて測定し、また、3層存在するCoFeB膜を
同じ波長のCo−Kα線を用いて強度測定を行っている
が、各層毎に異なった波長の蛍光X線を用いて強度測定
を行っても良いものである。例えば、X線入射面に近い
Ta膜に対しては、他の層における吸収の大きな波長の
Ta−Mα線を用い、下層に対しては吸収が相対的に小
さなTa−Lα線を用いることによって、FP法によっ
て計算する際に、分離した結果を得ることができる。
【0051】また、この様な異なった波長の蛍光X線に
よる強度測定の結果と、成膜時の成膜時間に基づいて付
着量を分割する手法とを相補的に用いることによって、
より精度の高い付着量分離が可能になり、それによっ
て、吸収効果をより正確に反映することが可能になる。
【0052】また、上記の実施の形態においては、分析
対象となる金属多層膜をフェリスピンバルブ膜とし、そ
の内のピンド層を構成するRu膜の膜厚を測定している
が、Ru膜に限られるものではなく、中間層を構成する
Cu膜の膜厚、或いは、フリー層を構成するNiFe膜
或いはCoFeB膜、さらには、反強磁性層を構成する
PdPtMn膜の膜厚測定にも適用されるものであり、
さらには、スピンバルブ膜以外の他の金属多層膜にも適
用されるものである。
【0053】また、上記の実施の形態においては、標準
試料においては、互いに隣接する層の間の屈折率差を大
きくするためにTa膜とRu膜との間にCoFeB膜を
介在させているが、CoFeB膜に限られるものではな
く、Bを含まないCoFe膜でも良いし、或いは、Ru
膜と屈折率が大きく異なる金属膜を用いても良いもので
ある。
【0054】また、分析対象となる分析層がRu膜でな
い場合、標準試料を構成する分析層と分析層を挟む下地
層及び保護層との屈折率差が大きな場合、CoFeB膜
等の屈折率差を大きくするための膜を介在させる必要は
必ずしもない。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光X線を用いて膜厚
測定を行う際に、複数の非分析層における吸収効果を、
成膜時の膜構造に応じて分離して考慮しているので、高
精度の膜厚測定が可能になり、また、この様な膜厚測定
法を積層フェリスピンバルブ膜を用いた薄膜磁気ヘッド
の製造ラインの工程管理に適用することによって、品質
の均一化、不良品の検査を効果的に行うことができ、ひ
いては、薄膜磁気ヘッドの低コスト化、高品質化に寄与
するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態における感度直線作成フロ
ー図である。
【図3】本発明の実施の形態における感度直線図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態における試料構造を反映し
た強度計算モデルによる感度直線図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるスピンバルブ膜の
膜厚の測定フロー図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北出 康博 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 渦巻 拓也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2F067 AA27 BB16 CC13 DD01 EE04 FF17 GG04 HH04 JJ03 KK01 KK06 KK08 RR24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標準試料を分析層を同じ材料の層で挟ん
    だ多層構造とし、蛍光X線の理論強度を計算する際に、
    前記標準試料の成膜時の膜構造モデルを用いて感度直線
    を得ることを特徴とする蛍光X線を用いた膜厚測定方
    法。
  2. 【請求項2】 上記標準試料を構成する各層の付着量
    を、前記標準試料のX線反射率測定データにより求まる
    各層の膜厚及び密度から求めることを特徴とする請求項
    1記載の蛍光X線を用いた膜厚測定方法。
  3. 【請求項3】 上記標準試料を構成する各層が、互いに
    接する層の屈折率差が大きくなるように上記分析層以外
    の層の材料を選択することを特徴とする請求項2記載の
    蛍光X線を用いた膜厚測定方法。
  4. 【請求項4】 上記標準試料を構成する各層の付着量
    を、ラザフォード後方散乱分析法により求めることを特
    徴とする請求項1記載の蛍光X線を用いた膜厚測定方
    法。
  5. 【請求項5】 上記標準試料を構成する各層の付着量
    を、ラザフォード後方散乱分析法により求めた値と、前
    記標準試料のX線反射率測定データにより求まる各層の
    膜厚及び密度から求めた値とを相補的に用いて求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛍光X線を用いた膜厚測
    定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の方法によって求めた感度直線の傾きを用いて、同
    じ材料からなる層を複数含む金属多層膜を構成する各層
    の膜厚を測定する際に、前記複数の同じ材料からなる層
    について、複数の異なった波長の蛍光X線を用いること
    によって、前記複数の同じ材料からなる層の付着量を分
    離して求めることを特徴とする蛍光X線を用いた膜厚測
    定方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の方法によって求めた感度直線の傾きを用いて、同
    じ材料からなる層を複数含む金属多層膜を構成する各層
    の膜厚を測定する際に、前記複数の同じ材料からなる層
    の付着量を、一層にまとめた構造モデルによって計算し
    たのち、前記各層の成膜時間により付着量を分割し、前
    記分割した付着量に基づいて前記金属多層膜中の分析対
    象となる層の膜厚を再計算することを特徴とする蛍光X
    線を用いた膜厚測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項6及び請求項7に記載の方法によ
    って求めた付着量を相補的に用いて、上記金属多層膜中
    の分析対象となる層の膜厚を計算することを特徴とする
    蛍光X線を用いた膜厚測定方法。
  9. 【請求項9】 上記金属多層膜中の分析対象となる層
    が、積層フェリスピンバルブ膜におけるRu膜であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    蛍光X線を用いた膜厚測定方法。
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