JPH06222019A - 多層薄膜の非破壊定量分析方法 - Google Patents
多層薄膜の非破壊定量分析方法Info
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- JPH06222019A JPH06222019A JP5009927A JP992793A JPH06222019A JP H06222019 A JPH06222019 A JP H06222019A JP 5009927 A JP5009927 A JP 5009927A JP 992793 A JP992793 A JP 992793A JP H06222019 A JPH06222019 A JP H06222019A
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- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B15/00—Measuring arrangements characterised by the use of electromagnetic waves or particle radiation, e.g. by the use of microwaves, X-rays, gamma rays or electrons
- G01B15/02—Measuring arrangements characterised by the use of electromagnetic waves or particle radiation, e.g. by the use of microwaves, X-rays, gamma rays or electrons for measuring thickness
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- G01B11/00—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
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- G01B11/06—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material
- G01B11/0616—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material of coating
- G01B11/0666—Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material of coating using an exciting beam and a detection beam including surface acoustic waves [SAW]
Abstract
(57)【要約】
【目的】数nm程度にまで薄膜化した多層薄膜の各層の
組成を、非破壊で、かつ、精度良く計測できる定量分析
方法を実現する。 【構成】各層を構成する元素が既知である多層薄膜1,
2,3において、単色X線5の照射によって上記各層か
ら放出される光電子6,7,8のエネルギーを分析器1
1によって分析し、得られるスペクトルの強度を電子検
出器12で測定し、各層の膜厚を求めると共に、各層に
含まれる元素の組成比を決定する。
組成を、非破壊で、かつ、精度良く計測できる定量分析
方法を実現する。 【構成】各層を構成する元素が既知である多層薄膜1,
2,3において、単色X線5の照射によって上記各層か
ら放出される光電子6,7,8のエネルギーを分析器1
1によって分析し、得られるスペクトルの強度を電子検
出器12で測定し、各層の膜厚を求めると共に、各層に
含まれる元素の組成比を決定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子デバイスや光デバ
イスなどに用いられる多層薄膜の各層を構成する元素の
組成比を、X線照射により放出される光電子の強度を測
定して、非破壊で精度よく求める定量分析方法に関する
ものである。
イスなどに用いられる多層薄膜の各層を構成する元素の
組成比を、X線照射により放出される光電子の強度を測
定して、非破壊で精度よく求める定量分析方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に多層薄膜試料の分析には、イオン
スパッタを併用したX線光電子分光法、オージェ電子分
光法などの表面分析法が用いられている。これらの手法
では、Arなどの不活性ガスにより試料を表面から順次
スパッタエッチングし、そこでの光電子強度、あるいは
オージェ電子強度の測定結果から組成を求め、試料中元
素の深さ方向分布を得ている。例えば試料中の注目する
元素A,Bの組成比n(A)/n(B)の算出は、理論あ
るいは標準試料の分析結果をもとに求められた相対感度
係数Q(A),Q(B)を用いて、測定される光電子強
度、あるいはオージェ電子強度I(A),I(B)から、
近似的に n(A)/n(B)=[I(A)/Q(A)]/[I(B)/Q
(B)] の式により行われる。膜厚はスパッタ速度をもとに、検
出元素のスパッタ時間に対する深さ方向分布の変化から
見積られる。本技術に関しては、例えば、文献サーフェ
ス アンド インターフェイス アナリシス、12巻、4
号、1980年、頁148〜頁160(Surf.and In
terface Anal.,12,No4,1980,pp148〜
160)に記載されている。
スパッタを併用したX線光電子分光法、オージェ電子分
光法などの表面分析法が用いられている。これらの手法
では、Arなどの不活性ガスにより試料を表面から順次
スパッタエッチングし、そこでの光電子強度、あるいは
オージェ電子強度の測定結果から組成を求め、試料中元
素の深さ方向分布を得ている。例えば試料中の注目する
元素A,Bの組成比n(A)/n(B)の算出は、理論あ
るいは標準試料の分析結果をもとに求められた相対感度
係数Q(A),Q(B)を用いて、測定される光電子強
度、あるいはオージェ電子強度I(A),I(B)から、
近似的に n(A)/n(B)=[I(A)/Q(A)]/[I(B)/Q
(B)] の式により行われる。膜厚はスパッタ速度をもとに、検
出元素のスパッタ時間に対する深さ方向分布の変化から
見積られる。本技術に関しては、例えば、文献サーフェ
ス アンド インターフェイス アナリシス、12巻、4
号、1980年、頁148〜頁160(Surf.and In
terface Anal.,12,No4,1980,pp148〜
160)に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術による分析方法は原理的に破壊分析であり、しかも、
得られる深さ方向分布に対する分解能は、イオン衝撃の
ため2〜3nmと悪く、このため、得られた元素の組成
値は、各層の膜厚が薄くなるほど誤差が大きくなってい
た。
術による分析方法は原理的に破壊分析であり、しかも、
得られる深さ方向分布に対する分解能は、イオン衝撃の
ため2〜3nmと悪く、このため、得られた元素の組成
値は、各層の膜厚が薄くなるほど誤差が大きくなってい
た。
【0004】ところで近年、半導体デバイスをはじめと
する数多くの電子デバイスでは、用いる材料の薄膜化、
多層化が著しく進んでいる。このため、従来に比べてよ
り高度な薄膜形成技術と共に、形成後の多層薄膜を精度
よく計測、評価できる分析技術が必要になっている。例
えば、Siデバイスでは、多結晶Si,Si酸化膜,Si窒
化膜などが積層されており、しかも、これらの膜厚は数
nm程度にまで薄膜化されている。したがって、これら
の素子特性の向上のためには、多層薄膜の膜厚および膜
質を正確に評価し、制御しなければならない。
する数多くの電子デバイスでは、用いる材料の薄膜化、
多層化が著しく進んでいる。このため、従来に比べてよ
り高度な薄膜形成技術と共に、形成後の多層薄膜を精度
よく計測、評価できる分析技術が必要になっている。例
えば、Siデバイスでは、多結晶Si,Si酸化膜,Si窒
化膜などが積層されており、しかも、これらの膜厚は数
nm程度にまで薄膜化されている。したがって、これら
の素子特性の向上のためには、多層薄膜の膜厚および膜
質を正確に評価し、制御しなければならない。
【0005】しかし上記の従来技術では、イオンスパッ
タを併用するため破壊的な分析方法であり、深さ分解能
も低く、しかも定量精度も低いという問題があった。
タを併用するため破壊的な分析方法であり、深さ分解能
も低く、しかも定量精度も低いという問題があった。
【0006】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、数nmまで薄膜化した多層薄膜の各層の組
成を、X線光電子分光法(XPS)を応用して、非破壊
で精度良く計測できる定量分析方法を提供することを目
的とする。
れたもので、数nmまで薄膜化した多層薄膜の各層の組
成を、X線光電子分光法(XPS)を応用して、非破壊
で精度良く計測できる定量分析方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、基板上に形成された多層薄膜に単色のX
線の照射を行い、各層から放出される光電子の強度を測
定して、上記光電子強度と各層の膜厚とから、各層の構
成元素の組成比を非破壊的に定量分析するものである。
ただし、ここで上記の多層薄膜各層の構成元素は予め既
知であるものとする。
に、本発明は、基板上に形成された多層薄膜に単色のX
線の照射を行い、各層から放出される光電子の強度を測
定して、上記光電子強度と各層の膜厚とから、各層の構
成元素の組成比を非破壊的に定量分析するものである。
ただし、ここで上記の多層薄膜各層の構成元素は予め既
知であるものとする。
【0008】具体的には、上記多層薄膜のi番目の層に
含まれる元素A,Bに起因する光電子の強度がIm(E
a,i),Im(Eb,i)、各層の膜厚がd(1),d(2),
…d(i)…であるとき、i番目の層に含まれる元素
A,Bの組成比n(b)/n(a)を、 n(b)/n(a)=[Im(Eb,i)/Im(Ea,i)]・[Q(Ea)/Q(Eb)]・ {[1−T(Ea,i)]/[1−T(Eb,i)]}・{[T (Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・T(Ea,k)/T (Eb,i+1)・T(Eb,i+2)・…・T(Eb,k)], T(Ea,j)=exp[−d(j)/(λ(Ea,j)・sin
θ)], T(Eb,j)=exp[−d(j)/(λ(Eb,j)・sin
θ)], Q(Ea),Q(Eb):元素A,Bに起因する光電子ピー
クの相対感度係数、 λ(E,i):エネルギーEの光電子のi番目の層での
脱出深さ、 θ:光電子の取り出し角度、 の式を用いて算出する。
含まれる元素A,Bに起因する光電子の強度がIm(E
a,i),Im(Eb,i)、各層の膜厚がd(1),d(2),
…d(i)…であるとき、i番目の層に含まれる元素
A,Bの組成比n(b)/n(a)を、 n(b)/n(a)=[Im(Eb,i)/Im(Ea,i)]・[Q(Ea)/Q(Eb)]・ {[1−T(Ea,i)]/[1−T(Eb,i)]}・{[T (Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・T(Ea,k)/T (Eb,i+1)・T(Eb,i+2)・…・T(Eb,k)], T(Ea,j)=exp[−d(j)/(λ(Ea,j)・sin
θ)], T(Eb,j)=exp[−d(j)/(λ(Eb,j)・sin
θ)], Q(Ea),Q(Eb):元素A,Bに起因する光電子ピー
クの相対感度係数、 λ(E,i):エネルギーEの光電子のi番目の層での
脱出深さ、 θ:光電子の取り出し角度、 の式を用いて算出する。
【0009】ここで、各層の膜厚は例えばエリプソメト
リ法などの手法によって予め求めておく必要があるが、
各層の構成元素が既知の場合には、次のように、X線照
射による光電子の強度測定の結果から、各層の膜厚を算
出することもできる。
リ法などの手法によって予め求めておく必要があるが、
各層の構成元素が既知の場合には、次のように、X線照
射による光電子の強度測定の結果から、各層の膜厚を算
出することもできる。
【0010】すなわち、まず、基板と1番目の層とから
放出される光電子の強度から1番目層の膜厚を求め、次
に、基板と2番目の層とから放出される光電子の強度と
上記1番目の層の膜厚とから2番目の層の膜厚を求め
る。そして順次、同様の手法を繰り返すことによって、
上記多層薄膜の全ての層の膜厚を求めることができる。
放出される光電子の強度から1番目層の膜厚を求め、次
に、基板と2番目の層とから放出される光電子の強度と
上記1番目の層の膜厚とから2番目の層の膜厚を求め
る。そして順次、同様の手法を繰り返すことによって、
上記多層薄膜の全ての層の膜厚を求めることができる。
【0011】一方、エリプソメトリ法で多層薄膜各層の
膜厚を測定する場合、各層の構成元素から各薄膜の標準
的な光屈折率を仮定して膜厚の決定を行うが、一度、上
記の膜厚を用いて各層構成元素の組成比を求め、しかる
後に、上記の組成比から各薄膜の光屈折率に補正を加え
て再度膜厚の算出をし直し、この新しい膜厚を用いて、
各薄膜の構成元素の組成比をより高精度に求める。
膜厚を測定する場合、各層の構成元素から各薄膜の標準
的な光屈折率を仮定して膜厚の決定を行うが、一度、上
記の膜厚を用いて各層構成元素の組成比を求め、しかる
後に、上記の組成比から各薄膜の光屈折率に補正を加え
て再度膜厚の算出をし直し、この新しい膜厚を用いて、
各薄膜の構成元素の組成比をより高精度に求める。
【0012】また、上記の光電子の強度測定において、
多層薄膜の各層から放出される光電子を種々の異なる取
り出し角度で測定し、これらのデータを総合的に評価す
ることによって、より信頼性の高い結果を得ることがで
きる。
多層薄膜の各層から放出される光電子を種々の異なる取
り出し角度で測定し、これらのデータを総合的に評価す
ることによって、より信頼性の高い結果を得ることがで
きる。
【0013】
【作用】この多層薄膜の非破壊定量分析方法では、X線
光電子分光法(XPS)の原理を用いている。
光電子分光法(XPS)の原理を用いている。
【0014】一般に固体試料にエネルギーの定まったX
線を照射した場合、光電効果により、試料から各構成元
素に対応する固有の運動エネルギーを持った光電子が放
出される。XPSでは、この光電子のエネルギー分析を
行って各光電子の強度分布を測定することにより、試料
表面の定量分析を行っている。
線を照射した場合、光電効果により、試料から各構成元
素に対応する固有の運動エネルギーを持った光電子が放
出される。XPSでは、この光電子のエネルギー分析を
行って各光電子の強度分布を測定することにより、試料
表面の定量分析を行っている。
【0015】いま、基板上に作成された薄膜試料の場
合、薄膜の構成元素Aに対応する光電子のエネルギーを
Eaとすると、XPSにより測定される光電子強度Im
(Ea)は、薄膜で発生する光電子の全強度を10(E
a)、分析装置全体の透過率をS(Ea)として、 Im(Ea)=10(Ea)・S(Ea) (1) I0(Ea)=n(a)・X・σ(Ea)・λ(Ea)・sinθ・{1−exp[−d/λ (Ea)・sinθ]} (2) で表される。ここで、n(a)は注目する構成元素Aの
濃度、Xは入射X線の強度、σは光イオン化断面積、λ
は光電子の脱出深さ、θは光電子の取り出し角度、dは
薄膜の膜厚である。このうち、Sとσは光電子のエネル
ギーによって決まる定数であり、λも光電子のエネルギ
ーと物質によって決まる定数である。X,θは測定条件
により定まる。すなわち、測定される光電子強度Im(E
a)はその注目した元素の濃度n(a)に比例している。
合、薄膜の構成元素Aに対応する光電子のエネルギーを
Eaとすると、XPSにより測定される光電子強度Im
(Ea)は、薄膜で発生する光電子の全強度を10(E
a)、分析装置全体の透過率をS(Ea)として、 Im(Ea)=10(Ea)・S(Ea) (1) I0(Ea)=n(a)・X・σ(Ea)・λ(Ea)・sinθ・{1−exp[−d/λ (Ea)・sinθ]} (2) で表される。ここで、n(a)は注目する構成元素Aの
濃度、Xは入射X線の強度、σは光イオン化断面積、λ
は光電子の脱出深さ、θは光電子の取り出し角度、dは
薄膜の膜厚である。このうち、Sとσは光電子のエネル
ギーによって決まる定数であり、λも光電子のエネルギ
ーと物質によって決まる定数である。X,θは測定条件
により定まる。すなわち、測定される光電子強度Im(E
a)はその注目した元素の濃度n(a)に比例している。
【0016】さらに、この薄膜の上に異なる膜が積層さ
れた場合を考える。基板側から1番目の層、2番目の層
とすると、1番目の層で発生した光電子は表面に到達す
るまでの間に2番目の層を通り抜けなければならない。
この時、一部の光電子は非弾性散乱などによりそのエネ
ルギーを失うため、実際に測定される1番目の層に起因
するエネルギーEaの光電子の強度Im(Ea,1)は、 Im(Ea,1)=I0(Ea,1)・T(Ea,2)・S(Ea) となる。ここで、T(E,j)はエネルギーEの光電子
のj番目の層の透過率である。また、2番目の層で発生
した光電子はそのまま真空中に放出されるので、 Im(Ea,2)=I0(Ea,2)・S(Ea) となる。
れた場合を考える。基板側から1番目の層、2番目の層
とすると、1番目の層で発生した光電子は表面に到達す
るまでの間に2番目の層を通り抜けなければならない。
この時、一部の光電子は非弾性散乱などによりそのエネ
ルギーを失うため、実際に測定される1番目の層に起因
するエネルギーEaの光電子の強度Im(Ea,1)は、 Im(Ea,1)=I0(Ea,1)・T(Ea,2)・S(Ea) となる。ここで、T(E,j)はエネルギーEの光電子
のj番目の層の透過率である。また、2番目の層で発生
した光電子はそのまま真空中に放出されるので、 Im(Ea,2)=I0(Ea,2)・S(Ea) となる。
【0017】さらに膜が3層になった場合には、基板側
の1番目の層で発生した光電子は二つの層を通り抜けな
ければならず、実際に測定される光電子の強度Im(E
a,1)は、 Im(Ea,1)=I0(Ea,1)・T(Ea,2)・T(Ea,
3)・S(Ea) となり、2番目の層、3番目の層に起因する光電子強度
はそれぞれ Im(Ea,2)=I0(Ea,2)・T(Ea,3)・S(Ea) Im(Ea,3)=I0(Ea,3)・S(Ea) となる。
の1番目の層で発生した光電子は二つの層を通り抜けな
ければならず、実際に測定される光電子の強度Im(E
a,1)は、 Im(Ea,1)=I0(Ea,1)・T(Ea,2)・T(Ea,
3)・S(Ea) となり、2番目の層、3番目の層に起因する光電子強度
はそれぞれ Im(Ea,2)=I0(Ea,2)・T(Ea,3)・S(Ea) Im(Ea,3)=I0(Ea,3)・S(Ea) となる。
【0018】同様に考えると、基板上に形成されたk層
からなる多層薄膜試料では、XPSにより測定されるi
番目の層の構成元素Aに対応する光電子強度Im(Ea,
i)は、 Im(Ea,i)=I0(Ea,i)・T(Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・ T(Ea,k)・S(Ea) (3) により表されることになる。
からなる多層薄膜試料では、XPSにより測定されるi
番目の層の構成元素Aに対応する光電子強度Im(Ea,
i)は、 Im(Ea,i)=I0(Ea,i)・T(Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・ T(Ea,k)・S(Ea) (3) により表されることになる。
【0019】ところで、j番目の層でのエネルギーEa
の光電子の透過率T(Ea,j)は、j番目の層の膜厚d
(j)と光電子脱出深さλ(Ea,j)とを用いて、 T(Ea,j)=exp[−d(j)/λ(Ea,j)・sinθ] (4) で表される。従って、各層から放出される光電子強度の
測定結果Imと、各層の膜厚を用いて、各層に含まれる
元素の組成比を決定することができる。
の光電子の透過率T(Ea,j)は、j番目の層の膜厚d
(j)と光電子脱出深さλ(Ea,j)とを用いて、 T(Ea,j)=exp[−d(j)/λ(Ea,j)・sinθ] (4) で表される。従って、各層から放出される光電子強度の
測定結果Imと、各層の膜厚を用いて、各層に含まれる
元素の組成比を決定することができる。
【0020】実際に組成比を決定する際には以下の手順
で行う。基板上に形成されたk層からなる多層薄膜試料
中のi番目の層の構成元素がA及びBであったとする。
元素A,Bに対応する光電子ピークのエネルギーをそれ
ぞれEa,Ebとすると、組成比n(b)/n(a)は、
(3)式及び(2)式から、 n(b)/n(a)=[Im(Eb,i)/Im(Ea,i)]・[Q(Ea)/Q(Eb)]・ {[1−T(Ea,i)]/[1−T(Eb,i)]}・{[T (Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・T(Ea,k)/T (Eb,i+1)・T(Eb,i+2)・…・T(Eb,k)], (5) T(Ea,j)=exp[−d(j)/(λ(Ea,j)・sin
θ)], T(Eb,j)=exp[−d(j)/(λ(Eb,j)・sin
θ)], Q(Ea)=σ(Ea)×λ(Ea,i)×S(Ea):光電子ピ
ークaの相対感度係数, Q(Eb)=σ(Eb)×λ(Eb,i)×S(Eb):光電子ピ
ークbの相対感度係数, となる。
で行う。基板上に形成されたk層からなる多層薄膜試料
中のi番目の層の構成元素がA及びBであったとする。
元素A,Bに対応する光電子ピークのエネルギーをそれ
ぞれEa,Ebとすると、組成比n(b)/n(a)は、
(3)式及び(2)式から、 n(b)/n(a)=[Im(Eb,i)/Im(Ea,i)]・[Q(Ea)/Q(Eb)]・ {[1−T(Ea,i)]/[1−T(Eb,i)]}・{[T (Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・T(Ea,k)/T (Eb,i+1)・T(Eb,i+2)・…・T(Eb,k)], (5) T(Ea,j)=exp[−d(j)/(λ(Ea,j)・sin
θ)], T(Eb,j)=exp[−d(j)/(λ(Eb,j)・sin
θ)], Q(Ea)=σ(Ea)×λ(Ea,i)×S(Ea):光電子ピ
ークaの相対感度係数, Q(Eb)=σ(Eb)×λ(Eb,i)×S(Eb):光電子ピ
ークbの相対感度係数, となる。
【0021】つまり、まず、多層薄膜中の各層の構成元
素に対応する各光電子ピークを測定し、その強度Imを
求める。次に、注目する層の構成元素に対応する光電子
強度の比をとり、相対感度係数と脱出深さ、および各層
の膜厚を用いて、(5)式により組成比を計算すること
ができる。
素に対応する各光電子ピークを測定し、その強度Imを
求める。次に、注目する層の構成元素に対応する光電子
強度の比をとり、相対感度係数と脱出深さ、および各層
の膜厚を用いて、(5)式により組成比を計算すること
ができる。
【0022】一般に、多層薄膜の各層の膜厚は、エリプ
ソメトリ法などによって計測されるが、次に述べるよう
に、光電子強度の測定からも求めることができる。
ソメトリ法などによって計測されるが、次に述べるよう
に、光電子強度の測定からも求めることができる。
【0023】いま、基板上に形成されたk層からなる多
層薄膜試料において、基板に起因するエネルギーEsの
光電子ピークの強度Im(Es,0)は、(3)式と同様
に、 Im(Es,0)=I0(Es,0)・T(Es,1)・T(Es,2)・…・T(Es,k) ・S(Es), (6) I0(Es,0)=n(s)・X・σ(Es)・λ(Es,0)・s
inθ, で表される。
層薄膜試料において、基板に起因するエネルギーEsの
光電子ピークの強度Im(Es,0)は、(3)式と同様
に、 Im(Es,0)=I0(Es,0)・T(Es,1)・T(Es,2)・…・T(Es,k) ・S(Es), (6) I0(Es,0)=n(s)・X・σ(Es)・λ(Es,0)・s
inθ, で表される。
【0024】ここで、まず、1番目の層について考え
る。1番目の層に起因する光電子ピークとして、そのエ
ネルギーEaがEsに近いものを選ぶことができれば、T
(Ea,j)≒T(Es,j),S(Ea)≒S(Es)となるの
で、(2),(4),(6)式から 1/T(Es,1)=[Im(Ea,1)/Im(Es,0)]・
[1/R(a,1)]+1, T(Es,1)=exp[−d(1)/(λ(Es,1)・sin
θ)], ここで、R(a,i)=[n(a)・σ(Ea)・λ(Ea,
i)]/[n(s)・σ(Es)・λ(Es,0)], となる。従って、基板と1番目の層から放出される光電
子強度の測定結果Im(Es,0),Im(Ea,1)を用い
てT(Es,1)を、そして1番目の層の膜厚d(1)を求
めることが出来る。
る。1番目の層に起因する光電子ピークとして、そのエ
ネルギーEaがEsに近いものを選ぶことができれば、T
(Ea,j)≒T(Es,j),S(Ea)≒S(Es)となるの
で、(2),(4),(6)式から 1/T(Es,1)=[Im(Ea,1)/Im(Es,0)]・
[1/R(a,1)]+1, T(Es,1)=exp[−d(1)/(λ(Es,1)・sin
θ)], ここで、R(a,i)=[n(a)・σ(Ea)・λ(Ea,
i)]/[n(s)・σ(Es)・λ(Es,0)], となる。従って、基板と1番目の層から放出される光電
子強度の測定結果Im(Es,0),Im(Ea,1)を用い
てT(Es,1)を、そして1番目の層の膜厚d(1)を求
めることが出来る。
【0025】次に、2番目の層についても同様に、2番
目の層に起因する光電子ピークとして、そのエネルギー
EaがEsに近いものを選ぶことが出来れば、 1/T(Es,2)=[Im(Ea,2)/Im(Es,0)]・
[1/R(a,2)]・T(Es,1)+1, T(Es,2)=exp[−d(2)/(λ(Es,2)・sin
θ)], となるので、基板と2層目の層から放出される光電子強
度の測定結果Im(Es,0),Im(Ea,2)、及び先の計
算結果T(Es,1)を用いて、2番目の層の膜厚d
(2)を求めることが出来る。さらに上記過程を繰り返
すことにより全ての層の膜厚を決定することが出来る。
目の層に起因する光電子ピークとして、そのエネルギー
EaがEsに近いものを選ぶことが出来れば、 1/T(Es,2)=[Im(Ea,2)/Im(Es,0)]・
[1/R(a,2)]・T(Es,1)+1, T(Es,2)=exp[−d(2)/(λ(Es,2)・sin
θ)], となるので、基板と2層目の層から放出される光電子強
度の測定結果Im(Es,0),Im(Ea,2)、及び先の計
算結果T(Es,1)を用いて、2番目の層の膜厚d
(2)を求めることが出来る。さらに上記過程を繰り返
すことにより全ての層の膜厚を決定することが出来る。
【0026】一方、エリプソメトリ法を用いて多層薄膜
の膜厚を求める場合には、すでに述べたように、まず最
初は薄膜の組成を標準的なものとみなし、その光屈折率
を仮定して膜厚を求めるが、薄膜の光屈折率は構成元素
の僅かな組成の違いによっても異なってくるので、組成
比の算出と、新しい光屈折率による膜厚の算出とを交互
に繰り返し、次第に精度の高いものにしてゆく必要があ
る。
の膜厚を求める場合には、すでに述べたように、まず最
初は薄膜の組成を標準的なものとみなし、その光屈折率
を仮定して膜厚を求めるが、薄膜の光屈折率は構成元素
の僅かな組成の違いによっても異なってくるので、組成
比の算出と、新しい光屈折率による膜厚の算出とを交互
に繰り返し、次第に精度の高いものにしてゆく必要があ
る。
【0027】また、光電子の強度測定の場合、光電子の
取り出し角度によって多層薄膜の各層から検出される光
電子の強度が異なるので、測定値の信頼性を増すために
も、複数の異なった取り出し角度で測定を行うことが望
ましい。一般に取り出し角度を小さくすると、取り出せ
る光電子の深さは浅くなるので、取り出し角度を変える
ことにより、多層薄膜中の各層の上下関係を明らかにす
ることができる。
取り出し角度によって多層薄膜の各層から検出される光
電子の強度が異なるので、測定値の信頼性を増すために
も、複数の異なった取り出し角度で測定を行うことが望
ましい。一般に取り出し角度を小さくすると、取り出せ
る光電子の深さは浅くなるので、取り出し角度を変える
ことにより、多層薄膜中の各層の上下関係を明らかにす
ることができる。
【0028】
(実施例1)以下、本発明に係る一実施例を図1〜図4
により説明する。
により説明する。
【0029】図1は本発明方法で用いた測定系の概略図
である。試料は、Si基板1とその上に形成されたSi酸
化膜2とSi窒化膜3とから成っている。4はX線源、
5はX線、6及び7,8は基板1及び酸化膜2、窒化膜
3から放出された2次的電子(光電子)のうち電子エネ
ルギー分析器11に入射する電子の軌道、θは試料の表
面接線方向と電子軌道とのなす角度で、10は静電レン
ズ、11は電子エネルギー分析器、12は電子検出器、
13は記録装置、14はデータ処理装置である。試料
は、p型Si(100)基板1に水蒸気中1000℃で熱
酸化膜2を形成後、CVD法(770℃、0.2Torr,
SiH2Cl2/NH3=10/250sccm)によりSi窒化
膜3を形成して作成された。X線源4にはMgを用い、
入射X線5としてMgの特性X線であるMgKα線(11
54eV)が用いられた。図2は本発明方法の手順を示
すフローチャートである。
である。試料は、Si基板1とその上に形成されたSi酸
化膜2とSi窒化膜3とから成っている。4はX線源、
5はX線、6及び7,8は基板1及び酸化膜2、窒化膜
3から放出された2次的電子(光電子)のうち電子エネ
ルギー分析器11に入射する電子の軌道、θは試料の表
面接線方向と電子軌道とのなす角度で、10は静電レン
ズ、11は電子エネルギー分析器、12は電子検出器、
13は記録装置、14はデータ処理装置である。試料
は、p型Si(100)基板1に水蒸気中1000℃で熱
酸化膜2を形成後、CVD法(770℃、0.2Torr,
SiH2Cl2/NH3=10/250sccm)によりSi窒化
膜3を形成して作成された。X線源4にはMgを用い、
入射X線5としてMgの特性X線であるMgKα線(11
54eV)が用いられた。図2は本発明方法の手順を示
すフローチャートである。
【0030】まず、X線5をプローブとして試料に入射
する。試料の基板1及びSi酸化膜2,Si窒化膜3にお
いて励起され表面から角度θで放出された光電子を、静
電レンズ10及び電子エネルギー分析器11によってエ
ネルギー分析して電子検出器12で検出し、記録装置1
3に記録する。図3は、このようにして上記試料をθ=
90°で分析して得られた光電子のエネルギースペクト
ルの例で、(a)はSi2pスペクトル、(b)はO1s
スペクトル、(c)はN1sスペクトルである。そし
て、これらの光電子のエネルギースペクトルから、デー
タ処理装置14を用いてSi基板1からのSi2pピーク
強度Im(Si2p,基板)、及びSi酸化膜2からのSi2
pピーク強度Im(Si2p,酸化膜)とO1sピーク強度
Im(O1s,酸化膜)Si窒化膜3からのSi2pのピー
ク強度Im(Si2p窒化膜)とN1sピーク強度Im(N1
s,窒化膜)を求める。この時、Si基板1、及びSi酸
化膜2,Si窒化膜3からの3種のSi2pピークは図3
(a)にあるように一部重なりあって検出されるので、
ピーク分離処理により図4に示すように分離して各々の
強度を求める。その結果、各ピークの面積強度は任意単
位で、Im(Si2p,基板)=2323,Im(Si2p,
酸化膜)=4026,Im(O1s,酸化膜)=2782
8,Im(Si2p,窒化膜)=4146,Im(N1s,窒
化膜)=9920であった。
する。試料の基板1及びSi酸化膜2,Si窒化膜3にお
いて励起され表面から角度θで放出された光電子を、静
電レンズ10及び電子エネルギー分析器11によってエ
ネルギー分析して電子検出器12で検出し、記録装置1
3に記録する。図3は、このようにして上記試料をθ=
90°で分析して得られた光電子のエネルギースペクト
ルの例で、(a)はSi2pスペクトル、(b)はO1s
スペクトル、(c)はN1sスペクトルである。そし
て、これらの光電子のエネルギースペクトルから、デー
タ処理装置14を用いてSi基板1からのSi2pピーク
強度Im(Si2p,基板)、及びSi酸化膜2からのSi2
pピーク強度Im(Si2p,酸化膜)とO1sピーク強度
Im(O1s,酸化膜)Si窒化膜3からのSi2pのピー
ク強度Im(Si2p窒化膜)とN1sピーク強度Im(N1
s,窒化膜)を求める。この時、Si基板1、及びSi酸
化膜2,Si窒化膜3からの3種のSi2pピークは図3
(a)にあるように一部重なりあって検出されるので、
ピーク分離処理により図4に示すように分離して各々の
強度を求める。その結果、各ピークの面積強度は任意単
位で、Im(Si2p,基板)=2323,Im(Si2p,
酸化膜)=4026,Im(O1s,酸化膜)=2782
8,Im(Si2p,窒化膜)=4146,Im(N1s,窒
化膜)=9920であった。
【0031】ここでまず、このXPSの測定結果のみを
用いて各層の膜厚を求める。基板1,酸化膜2,窒化膜
3にそれぞれ起因する3種類のSi2p光電子ピークを
用いれば、そのエネルギーは近いので膜厚を求めること
が出来る。初めに、 1/T(Si2p,酸化膜)=[Im(Si2p,酸化膜)/
Im(Si2p,基板)]×[1/R(Si,酸化膜)]+
1, R(Si,酸化膜)=0.66, に、上記の数値を代入して1/T(Si2p,酸化膜)を
求めると、3.63となる。続いて、 T(Si2p,酸化膜)=exp[−d(酸化膜)/λ(Si2
p,酸化膜)・sinθ)], の関係を用いて、λ(Si2p,酸化膜)=2.8nmとす
ると、Si酸化膜の膜厚d(酸化膜)は、3.6nmと算定
される。次に、 1/T(Si2p,窒化膜)=[Im(Si2p,窒化膜)/
Im(Si2p,基板)]×[1/R(Si,窒化膜)]×
T(Si2p,酸化膜)+1, R(Si,窒化膜)=0.68, に、上記の数値を代入して1/T(Si2p,窒化膜)を
求めると、1.72となる。続いて、 T(Si2p,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(Si2
p,窒化膜)・sinθ)] の関係を用いて、λ(Si2p,窒化膜)=2.6nmとす
ると、Si窒化膜の膜厚d(窒化膜)は、1.4nmと算定
される。
用いて各層の膜厚を求める。基板1,酸化膜2,窒化膜
3にそれぞれ起因する3種類のSi2p光電子ピークを
用いれば、そのエネルギーは近いので膜厚を求めること
が出来る。初めに、 1/T(Si2p,酸化膜)=[Im(Si2p,酸化膜)/
Im(Si2p,基板)]×[1/R(Si,酸化膜)]+
1, R(Si,酸化膜)=0.66, に、上記の数値を代入して1/T(Si2p,酸化膜)を
求めると、3.63となる。続いて、 T(Si2p,酸化膜)=exp[−d(酸化膜)/λ(Si2
p,酸化膜)・sinθ)], の関係を用いて、λ(Si2p,酸化膜)=2.8nmとす
ると、Si酸化膜の膜厚d(酸化膜)は、3.6nmと算定
される。次に、 1/T(Si2p,窒化膜)=[Im(Si2p,窒化膜)/
Im(Si2p,基板)]×[1/R(Si,窒化膜)]×
T(Si2p,酸化膜)+1, R(Si,窒化膜)=0.68, に、上記の数値を代入して1/T(Si2p,窒化膜)を
求めると、1.72となる。続いて、 T(Si2p,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(Si2
p,窒化膜)・sinθ)] の関係を用いて、λ(Si2p,窒化膜)=2.6nmとす
ると、Si窒化膜の膜厚d(窒化膜)は、1.4nmと算定
される。
【0032】次に、Si窒化膜の組成比を求める。式 n(N)/n(Si)=[Im(N1s,窒化膜)/Im(Si2
p,窒化膜)]・[Q(Si2p)/Q(N1s)]・{[1
−T(Si2p,窒化膜)]/[1−T(N1s,窒化
膜)]}, T(N1s,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(N1s,窒
化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(N1s)=1/1.
7,λ(N1s,窒化膜)=2.1nmを代入して算定する
と、Si窒化膜の組成比n(N)/n(Si)は、1.2とな
った。
p,窒化膜)]・[Q(Si2p)/Q(N1s)]・{[1
−T(Si2p,窒化膜)]/[1−T(N1s,窒化
膜)]}, T(N1s,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(N1s,窒
化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(N1s)=1/1.
7,λ(N1s,窒化膜)=2.1nmを代入して算定する
と、Si窒化膜の組成比n(N)/n(Si)は、1.2とな
った。
【0033】さらに、Si酸化膜の組成比n(O)/n(S
i)は、式 n(O)/n(Si)=[Im(O1s,酸化膜)/Im(Si2
p,酸化膜)]・[Q(Si2p)/Q(O1s)]・{[1
−T(Si2p,酸化膜)]/[1−T(O1s,酸化
膜)]}・[T(Si2p,窒化膜)/T(O1s,窒化
膜)], T(O1s,酸化膜)=exp[−d(酸化膜)/λ(O1s,酸
化膜)・sinθ)], T(O1s,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(O1s,窒
化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(O1s)=1/3.
0,λ(O1s,酸化膜)=1.9nm,λ(O1s,窒化膜)
=1.8nmを代入して算定すると、2.3となった。
i)は、式 n(O)/n(Si)=[Im(O1s,酸化膜)/Im(Si2
p,酸化膜)]・[Q(Si2p)/Q(O1s)]・{[1
−T(Si2p,酸化膜)]/[1−T(O1s,酸化
膜)]}・[T(Si2p,窒化膜)/T(O1s,窒化
膜)], T(O1s,酸化膜)=exp[−d(酸化膜)/λ(O1s,酸
化膜)・sinθ)], T(O1s,窒化膜)=exp[−d(窒化膜)/λ(O1s,窒
化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(O1s)=1/3.
0,λ(O1s,酸化膜)=1.9nm,λ(O1s,窒化膜)
=1.8nmを代入して算定すると、2.3となった。
【0034】ここで本実施例では、相対感度係数R、定
数Qは、膜厚》λのSi酸化単層膜、Si窒化単層膜、お
よび基板のみの試料を標準試料として、実験的に求め
た。また、脱出深さλは、膜厚が既知のSi酸化単層膜
の測定結果と理論とを組み合わせて決定した。ただし、
R,Q,λについては理論値を用いることも可能であ
る。
数Qは、膜厚》λのSi酸化単層膜、Si窒化単層膜、お
よび基板のみの試料を標準試料として、実験的に求め
た。また、脱出深さλは、膜厚が既知のSi酸化単層膜
の測定結果と理論とを組み合わせて決定した。ただし、
R,Q,λについては理論値を用いることも可能であ
る。
【0035】さらに、光電子の取り出し角度θを変化さ
せてそれぞれの光電子強度を測定すれば、各角度につい
て膜厚と組成比を算出できるので、得られた値の平均値
を取ることによって、より精度と信頼性の高い結果が得
られる。
せてそれぞれの光電子強度を測定すれば、各角度につい
て膜厚と組成比を算出できるので、得られた値の平均値
を取ることによって、より精度と信頼性の高い結果が得
られる。
【0036】以上のように、基板上に形成された複数の
層からなり、各層を構成する元素が既知である薄膜にお
いて、X線照射により各層から放出される光電子の強度
測定から、各層に含まれる元素の膜厚と組成比を非破壊
で同時に求めることができた。
層からなり、各層を構成する元素が既知である薄膜にお
いて、X線照射により各層から放出される光電子の強度
測定から、各層に含まれる元素の膜厚と組成比を非破壊
で同時に求めることができた。
【0037】(実施例2)以下、本発明に係る別の実施
例を図5、図6により説明する。
例を図5、図6により説明する。
【0038】図5は本発明方法を適用する多層膜試料を
示す試料断面図である。試料は、Si基板15とその上
に形成されたSi窒化膜16とTa酸化膜17とから成っ
ている。図6は本発明方法の手順を示すフローチャート
である。まず、Si窒化膜16及びTa酸化膜17の膜厚
は、エリプソメトリ法により、それぞれ2nm及び3nm
と求められた。
示す試料断面図である。試料は、Si基板15とその上
に形成されたSi窒化膜16とTa酸化膜17とから成っ
ている。図6は本発明方法の手順を示すフローチャート
である。まず、Si窒化膜16及びTa酸化膜17の膜厚
は、エリプソメトリ法により、それぞれ2nm及び3nm
と求められた。
【0039】次に、実施例1と同様にMgKα線(11
54eV)をプローブとして試料に入射し、試料の表面
から角度θで放出された光電子を電子エネルギー分析器
によってエネルギー分析し、検出した。このようにして
試料を角度θ=90°で分析して、Ta4fスペクト
ル、O1sスペクトル、Si2pスペクトル、N1sスペ
クトルを測定する。そして、これらの光電子のエネルギ
ースペクトルから、Ta酸化膜17からのTa4fピーク
強度Im(Ta4f,Ta酸化膜)とO1sピーク強度Im
(O1s,Ta酸化膜)、及びSi窒化膜16からのSi2p
ピーク強度Im(Si2p,窒化膜)とN1sピーク強度I
m(N1s,窒化膜)を求めた。この時、Si窒化膜16か
らのSi2pピークはSi基板15からのSi2pピーク
と一部重なりあって検出されるので、実施例1と同様に
ピーク分離処理により分離して強度を求める。その結
果、各ピークの面積強度は任意単位で、Im(Ta4f,
Ta酸化膜)=69252,Im(O1s,Ta酸化膜)=6
3282,Im(Si2p,窒化膜)=2905,Im(N1
s,窒化膜)=4995となった。
54eV)をプローブとして試料に入射し、試料の表面
から角度θで放出された光電子を電子エネルギー分析器
によってエネルギー分析し、検出した。このようにして
試料を角度θ=90°で分析して、Ta4fスペクト
ル、O1sスペクトル、Si2pスペクトル、N1sスペ
クトルを測定する。そして、これらの光電子のエネルギ
ースペクトルから、Ta酸化膜17からのTa4fピーク
強度Im(Ta4f,Ta酸化膜)とO1sピーク強度Im
(O1s,Ta酸化膜)、及びSi窒化膜16からのSi2p
ピーク強度Im(Si2p,窒化膜)とN1sピーク強度I
m(N1s,窒化膜)を求めた。この時、Si窒化膜16か
らのSi2pピークはSi基板15からのSi2pピーク
と一部重なりあって検出されるので、実施例1と同様に
ピーク分離処理により分離して強度を求める。その結
果、各ピークの面積強度は任意単位で、Im(Ta4f,
Ta酸化膜)=69252,Im(O1s,Ta酸化膜)=6
3282,Im(Si2p,窒化膜)=2905,Im(N1
s,窒化膜)=4995となった。
【0040】そして、Ta酸化膜17の組成比n(O)/
n(Ta)は、式 n(O)/n(Ta)=[Im(O1s,Ta酸化膜)/Im(Ta
4f,Ta酸化膜)]・[Q(Ta2p)/Q(O1s)]・
{[1−T(Ta4f,Ta酸化膜)]/[1−T(O1s,
Ta酸化膜)]}, T(Ta4f,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ
(Ta4f,Ta酸化膜)・sinθ)], T(O1s,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ(O
1s,Ta酸化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Ta4f)/Q(O1s)=1.1,
λ(Ta4f,Ta酸化膜)=2.5nm,λ(O1s,Ta酸
化膜)=1.7nmを代入して算定すると、2.4となっ
た。
n(Ta)は、式 n(O)/n(Ta)=[Im(O1s,Ta酸化膜)/Im(Ta
4f,Ta酸化膜)]・[Q(Ta2p)/Q(O1s)]・
{[1−T(Ta4f,Ta酸化膜)]/[1−T(O1s,
Ta酸化膜)]}, T(Ta4f,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ
(Ta4f,Ta酸化膜)・sinθ)], T(O1s,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ(O
1s,Ta酸化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Ta4f)/Q(O1s)=1.1,
λ(Ta4f,Ta酸化膜)=2.5nm,λ(O1s,Ta酸
化膜)=1.7nmを代入して算定すると、2.4となっ
た。
【0041】次に、以下のようにSi窒化膜16の組成
比を求めた。式 n(N)/n(Si)=[Im(N1s,Si窒化膜)/Im(Si
2p,Si窒化膜)]・[Q(Si2p)/Q(N1s)]・
{[1−T(Si2p,Si窒化膜)]/[1−T(N1s,
Si窒化膜)]}・[T(Si2p,Ta酸化膜)/T(N1
s,Ta酸化膜)], T(Si2p,Si窒化膜)=exp[−d(Si窒化膜)/λ
(Si2p,Si窒化膜)・sinθ)], T(N1s,Si窒化膜)=exp[−d(Si窒化膜)/λ(N
1s,Si窒化膜)・sinθ)], T(Si2p,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ
(Si2p,Ta酸化膜)・sinθ)], T(N1s,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ(N
1s,Ta酸化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(N1s)=1/1.
7,λ(Si2p,Si窒化膜)=2.6nm,λ(N1s,S
i窒化膜)=2.1nm,λ(Si2p,Ta酸化膜)=2.4n
m,λ(N1s,Ta窒化膜)=1.9nmを代入して算定す
ると、Si窒化膜16の組成比n(N)/n(Si)は、1.
2となった。
比を求めた。式 n(N)/n(Si)=[Im(N1s,Si窒化膜)/Im(Si
2p,Si窒化膜)]・[Q(Si2p)/Q(N1s)]・
{[1−T(Si2p,Si窒化膜)]/[1−T(N1s,
Si窒化膜)]}・[T(Si2p,Ta酸化膜)/T(N1
s,Ta酸化膜)], T(Si2p,Si窒化膜)=exp[−d(Si窒化膜)/λ
(Si2p,Si窒化膜)・sinθ)], T(N1s,Si窒化膜)=exp[−d(Si窒化膜)/λ(N
1s,Si窒化膜)・sinθ)], T(Si2p,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ
(Si2p,Ta酸化膜)・sinθ)], T(N1s,Ta酸化膜)=exp[−d(Ta酸化膜)/λ(N
1s,Ta酸化膜)・sinθ)], に、上記の各数値とQ(Si2p)/Q(N1s)=1/1.
7,λ(Si2p,Si窒化膜)=2.6nm,λ(N1s,S
i窒化膜)=2.1nm,λ(Si2p,Ta酸化膜)=2.4n
m,λ(N1s,Ta窒化膜)=1.9nmを代入して算定す
ると、Si窒化膜16の組成比n(N)/n(Si)は、1.
2となった。
【0042】一般にエリプソメトリ法では膜の屈折率を
仮定して膜厚を決定する。膜の屈折率は組成のわずかな
違いによっても異なってくる。そこで、上記の方法で求
めた組成を用いて新たな屈折率を仮定して新たに膜厚を
決定し、さらにその膜厚を用いて本発明方法により再度
組成を求めることにより、より正確な定量が可能とな
る。さらに、この過程を繰り返すことにより高精度化が
はかれる。
仮定して膜厚を決定する。膜の屈折率は組成のわずかな
違いによっても異なってくる。そこで、上記の方法で求
めた組成を用いて新たな屈折率を仮定して新たに膜厚を
決定し、さらにその膜厚を用いて本発明方法により再度
組成を求めることにより、より正確な定量が可能とな
る。さらに、この過程を繰り返すことにより高精度化が
はかれる。
【0043】以上のように、基板上に形成された複数の
層からなり、各層を構成する元素と各層の膜厚が既知で
ある薄膜において、X線照射により各層から放出される
光電子の強度測定から、各層に含まれる元素の組成比を
非破壊で求めることができた。
層からなり、各層を構成する元素と各層の膜厚が既知で
ある薄膜において、X線照射により各層から放出される
光電子の強度測定から、各層に含まれる元素の組成比を
非破壊で求めることができた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る多層
薄膜の非破壊定量分析方法によれば、数nm程度にまで
薄膜化した多層薄膜の各層の組成を、X線照射により放
出される光電子の強度測定から、非破壊でかつ、精度良
く計測、評価することができる。
薄膜の非破壊定量分析方法によれば、数nm程度にまで
薄膜化した多層薄膜の各層の組成を、X線照射により放
出される光電子の強度測定から、非破壊でかつ、精度良
く計測、評価することができる。
【図1】本発明に係る非破壊定量分析方法に用いられた
測定系の概略図である。
測定系の概略図である。
【図2】本発明に係る実施例1における分析手順を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図3】実施例1の試料を分析して得られた光電子スペ
クトルの例である。
クトルの例である。
【図4】図3(a)のSi2pスペクトルをピーク分離
処理した結果を示す図である。
処理した結果を示す図である。
【図5】本発明に係る実施例2において用いられた多層
薄膜試料の断面図である。
薄膜試料の断面図である。
【図6】実施例2における分析手順を示すフローチャー
トである。
トである。
1…Si基板 2…Si酸化膜 3…Si窒化膜 4…X線源 5…X線 6,7,8…光電子の軌道 θ…光電子の取り出し角度 10…静電レンズ 11…電子エネルギー分析器 12…電子検出器 13…記録装置 14…データ処理装置 15…Si基板 16…Si窒化膜 17…Ta酸化膜
Claims (6)
- 【請求項1】基板上に形成された構成元素が既知の多層
薄膜の各層からX線照射によって放出される光電子の強
度を測定し、該測定値と上記各層の膜厚とから上記各層
に含まれる元素の組成比を求めることを特徴とする多層
薄膜の非破壊定量分析方法。 - 【請求項2】上記多層薄膜のi番目の層の構成元素A,
Bに起因する光電子の強度がIm(Ea,i),Im(Eb,
i),また、上記多層薄膜各層の膜厚がd(1),d
(2),……d(i),……であるとき、上記i番目の層に
含まれる元素A,Bの組成比n(b)/n(a)を、 n(b)/n(a)=[Im(Eb,i)/Im(Ea,i)]・[Q(Ea)/Q(Eb)] ・{[1−T(Ea,i)]/[1−T(Eb,i)]}・ {[T(Ea,i+1)・T(Ea,i+2)・…・T(Ea, k)/T(Eb,i+1)・T(Eb,i+2)・…・T(Eb, k)], T(Ea,j)=exp[−d(j)/(λ(Ea,j)・sin
θ)], T(Eb,j)=exp[−d(j)/(λ(Eb,j)・sin
θ)], Q(Ea),Q(Eb):元素A,Bに起因する光電子ピー
クの相対感度係数、 λ(E,i):エネルギーEの光電子のi番目の層での
脱出深さ、 θ:光電子の取り出し角度、 の式を用いて算出することを特徴とする請求項1に記載
の多層薄膜の非破壊定量分析方法。 - 【請求項3】まず上記基板と1番目の層とから放出され
る光電子の強度から上記1番目の層の膜厚を求め、次
に、上記基板と2番目の層とから放出される光電子の強
度と上記1番目の層の膜厚とから上記2番目の層の膜厚
を求め、さらに順次、上記の手法を繰り返して上記多層
薄膜の全ての層の膜厚を求め、該膜厚を用いて上記各層
に含まれる元素の組成比を求めることを特徴とする請求
項1または2に記載の多層薄膜の非破壊定量分析方法。 - 【請求項4】上記多層薄膜の各層膜厚をエリプソメトリ
法により求め、該膜厚を用いて上記各層に含まれる元素
の組成比を求めることを特徴とする請求項1または2に
記載の多層薄膜の非破壊定量分析方法。 - 【請求項5】上記組成比にもとづき、上記各層の光屈折
率の値を補正して上記各層の膜厚を算出し直し、該膜厚
を用いて上記各層の元素の組成比を繰り返し求めること
を特徴とする請求項4に記載の多層薄膜の非破壊定量分
析方法。 - 【請求項6】上記多層薄膜の各層から放出される光電子
の強度を、異なる複数の光電子取り出し角度で測定し、
得られた測定結果から上記各層に含まれる元素の組成比
を求めることを特徴とする請求項1,2,3,4または
5に記載の多層薄膜の非破壊定量分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5009927A JPH06222019A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 多層薄膜の非破壊定量分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5009927A JPH06222019A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 多層薄膜の非破壊定量分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06222019A true JPH06222019A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=11733712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5009927A Pending JPH06222019A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 多層薄膜の非破壊定量分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06222019A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6782072B2 (en) | 2002-10-09 | 2004-08-24 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Method of analyzing composition depth profile of solid surface layer |
JP2007292749A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-11-08 | Fukui Prefecture | 多層薄膜の分析方法ならびに装置 |
JP2008539433A (ja) * | 2005-04-29 | 2008-11-13 | リヴェラ インコーポレイテッド | 光電子分光法を使用した層厚測定 |
JP2009053076A (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-12 | Jeol Ltd | 波形分離方法 |
JP2009079955A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Jeol Ltd | 試料の深さ方向分析方法 |
JP2016080633A (ja) * | 2014-10-21 | 2016-05-16 | 住友金属鉱山株式会社 | 試料の前処理方法および分析方法 |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP5009927A patent/JPH06222019A/ja active Pending
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