JP3373698B2 - X線分析方法およびx線分析装置 - Google Patents

X線分析方法およびx線分析装置

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理学電機工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸化膜を有する試料
に1次X線を照射して、酸化膜の厚さを求めるX線分析
方法およびこれに用いるX線分析装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、たとえば酸化膜(Si 2
を有するシリコンウエハについて、その酸化膜の厚さを
測定する方法として、光電子分光法(XPS法)や偏光
解析(エリプソメトリ)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、光電子分光
法では、10-7Pa 程度以下の超高真空を必要とするの
で簡便に測定できず、一方、偏光解析では、40Å以下
の薄い酸化膜について測定精度が低い。これに対し本願
発明者は、試料に1次X線を照射して、試料表面で散乱
する1次X線の強度と試料から発生するシリコンの蛍光
X線の強度との比を算出すると、その強度比と酸化膜の
厚さとの間に相関関係があることを見出した。
【0004】そこで本発明は、酸化膜を有するシリコン
ウエハについて、前記相関関係に基づいて、酸化膜の厚
さを、非破壊的に、簡便に、かつ正確に測定できるX線
分析方法およびX線分析装置を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の全反射蛍光X線分析方法では、まず、既
知で相異なる厚さの酸化膜を有する複数のシリコンウエ
ハを標準試料とし、それらの標準試料に1次X線として
W−Mα線を照射し、標準試料表面で散乱する1次X線
の強度および標準試料から発生するシリコンの蛍光X線
の強度を測定し、それら測定した強度の比を算出し、そ
の強度比と前記既知の酸化膜の厚さとの相関関係を求め
ておく。次に、未知の厚さの酸化膜を有するシリコンウ
エハを測定対象試料とし、その測定対象試料に1次X線
を照射し、測定対象試料表面で散乱する1次X線の強度
および測定対象試料から発生するシリコンの蛍光X線の
強度を測定し、それら測定した強度の比を算出し、その
強度比と前記求めておいた相関関係とに基づいて、測定
対象試料の酸化膜の厚さを求める。
【0006】上記目的を達成するために、請求項2の全
反射蛍光X線分析装置は、まず、1次X線としてW−M
α線を発生させるX線源と、1次X線を照射された試料
表面で散乱する1次X線の強度および1次X線を照射さ
れた試料から発生するシリコンの蛍光X線の強度を測定
する検知手段と、それら測定された強度の比を算出する
演算手段と、既知で相異なる厚さの酸化膜を有する複数
のシリコンウエハである標準試料について、それらの既
知の酸化膜の厚さと前記強度比との相関関係を記憶する
メモリとを備えている。そしてさらに、その記憶された
相関関係に基づき、未知の厚さの酸化膜を有するシリコ
ンウエハである測定対象試料について算出された前記強
度比から、測定対象試料の酸化膜の厚さを求める膜厚判
定手段とを備えている。
【0007】
【作用および効果】請求項1のX線分析方法、または請
求項2のX線分析装置によれば、試料に1次X線を照射
し、試料表面で散乱する1次X線の強度と試料から発生
するシリコンの蛍光X線の強度との比を算出し、その強
度比と酸化膜の厚さとの相関関係に基づいて酸化膜の厚
さを求めるので、超高真空が不要であり、非破壊的に、
簡便に、かつ正確に酸化膜の厚さを測定できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。本発明の実施例に用いるX線分析装置
は、図1に示すように、まず、1次X線5を発生させる
X線源3と、試料7,8(標準試料7または測定対象試
料8を指す。以下同じ)を固定する試料台6と、1次X
線5を照射された試料7,8表面で散乱する1次X線9
の強度および1次X線5を照射された試料7,8から発
生するシリコンの蛍光X線10の強度を測定する検知手
段14とを備えている。X線源3は、X線発生器1と分
光結晶または人工多層膜格子からなる分光器2とを有し
ており、検知手段14は、半導体検出器(SSD)のよ
うな検出器12と多重波高分析器のような分析器13と
を有している。
【0009】さらに、本装置は、前記測定された強度の
比を算出する演算手段15と、既知で相異なる厚さの酸
化膜を有する複数のシリコンウエハである標準試料7に
ついて、それらの既知の酸化膜の厚さと前記強度比との
相関関係を記憶するメモリ16と、その記憶された相関
関係に基づき、未知の厚さの酸化膜を有するシリコンウ
エハである測定対象試料8について算出された前記強度
比から、測定対象試料8の酸化膜の厚さを求める膜厚判
定手段17とを備えている。
【0010】次に、本実施例の動作について説明する。
まず、酸化膜の厚さが既知で、その既知の厚さが相異な
るシリコンウエハを複数用意して、標準試料とし、1枚
ずつ以下のような測定を行う。X線発生器1から発生さ
せたX線4を分光器2により単色化してW−Mα線5と
し、これを1次X線5として標準試料7に照射する。こ
の照射により、標準試料7で散乱するW−Mα線9の強
度と、標準試料7から発生するシリコンの蛍光X線10
たとえばSi−Kα線10の強度とを検知手段14によ
り測定し、それら測定した強度の比を演算手段15によ
り算出する。この測定および後述する測定対象試料8の
測定において、X線発生器1、分光器2、試料7,8お
よび検出器12等のおかれる雰囲気は、従来の蛍光X線
分析と同様に、数十Pa 程度以下の真空またはヘリウム
雰囲気であればよく、超高真空である必要はないので、
簡便に測定できる。また、1次X線5の照射により、試
料7,8が破壊されることもない。
【0011】さて、前述したように、本願発明者は、複
数の標準試料7について調べてみると、前記強度比(W
−Mα線の強度/Si−Kα線の強度)と既知の酸化膜
の厚さとの間に、図2に示すような明確な相関関係があ
ることを見出したので、この相関関係をメモリ16に記
憶させておく。この相関関係の作成、記憶は、最初に1
回行えばよく、以降の測定対象試料8の酸化膜の厚さを
求めるのに適用できる。
【0012】さて次に、未知の厚さの酸化膜を有するシ
リコンウエハを測定対象試料8とし、図1に示すように
前記標準試料7と同様に、W−Mα線5を照射し、測定
対象試料8表面で散乱するW−Mα線9の強度および測
定対象試料8から発生するSi−Kα線10の強度を検
知手段14により測定し、それら測定した強度の比を演
算手段15により算出する。この強度比がたとえば3で
あったとすると、膜厚判定手段17により、メモリ16
に記憶された図2の相関関係に基づき、強度比3から、
測定対象試料8の酸化膜の厚さが14Åと求められる。
本実施例では、図2に示すように、前記強度比が酸化膜
の厚さに敏感に対応して変化することに基づいて、測定
対象試料8の酸化膜の厚さを求めるので、酸化膜が40
Å以下の薄いものであっても、正確に厚さが求められ
る。
【0013】なお、試料7,8のシリコンウエハ基板
(酸化膜よりも下の部分)から発生するシリコンの蛍光
X線10たとえばSi−Kα線10は、本実施例の測定
においてバックグラウンドとなるので、その発生を抑制
するために、1次X線5の試料7,8への入射角φ(図
1)を0.5度以下に設定し、1次X線5の大部分を試
料7,8表面で反射させて反射X線11とする、いわゆ
る全反射蛍光X線分析による
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いるX線分析装置を示す
概略側面図である。
【図2】本発明で求め、用いる相関関係の一例を示す図
である。
【符号の説明】
3…X線源、5…1次X線、7…標準試料、8…測定対
象試料、9…試料表面で散乱する1次X線、10…試料
から発生するシリコンの蛍光X線、14…検知手段、1
5…演算手段、16…メモリ、17…膜厚判定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−86367(JP,A) 特開 昭54−157652(JP,A) 特開 平5−206240(JP,A) 特開 平7−103919(JP,A) 特開 平7−19844(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/223

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既知で相異なる厚さの酸化膜を有する複
    数のシリコンウエハを標準試料とし、それらの標準試料
    に1次X線としてW−Mα線を照射し、 標準試料表面で散乱する1次X線の強度および標準試料
    から発生するシリコンの蛍光X線の強度を測定し、それ
    ら測定した強度の比を算出し、その強度比と前記既知の
    酸化膜の厚さとの相関関係を求めておき、 未知の厚さの酸化膜を有するシリコンウエハを測定対象
    試料とし、その測定対象試料に1次X線を照射し、 測定対象試料表面で散乱する1次X線の強度および測定
    対象試料から発生するシリコンの蛍光X線の強度を測定
    し、それら測定した強度の比を算出し、その強度比と前
    記求めておいた相関関係とに基づいて、測定対象試料の
    酸化膜の厚さを求める全反射蛍光X線分析方法。
  2. 【請求項2】 1次X線としてW−Mα線を発生させる
    X線源と、 1次X線を照射された試料表面で散乱する1次X線の強
    度および1次X線を照射された試料から発生するシリコ
    ンの蛍光X線の強度を測定する検知手段と、 それら測定された強度の比を算出する演算手段と、 既知で相異なる厚さの酸化膜を有する複数のシリコンウ
    エハである標準試料について、それらの既知の酸化膜の
    厚さと前記強度比との相関関係を記憶するメモリと、 その記憶された相関関係に基づき、未知の厚さの酸化膜
    を有するシリコンウエハである測定対象試料について算
    出された前記強度比から、測定対象試料の酸化膜の厚さ
    を求める膜厚判定手段とを備えた全反射蛍光X線分析装
    置。
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