JP2906606B2 - 薄膜試料の定性分析法 - Google Patents
薄膜試料の定性分析法Info
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- JP2906606B2 JP2906606B2 JP2188409A JP18840990A JP2906606B2 JP 2906606 B2 JP2906606 B2 JP 2906606B2 JP 2188409 A JP2188409 A JP 2188409A JP 18840990 A JP18840990 A JP 18840990A JP 2906606 B2 JP2906606 B2 JP 2906606B2
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Description
本発明は、薄膜試料の定性分析法に関する。
通常、EPMA等のX線分析装置では、電子の照射によっ
て試料から放射されるX線の波長を測定し、そのX線が
どの元素の特性X線であるかを調べることにより、定性
分析を行っていた。しかし、薄膜の場合には、特性X線
が発生する深さ即ち層が問題となる。しかし、X線の発
生深さを測定する方法は、従来は無かった。このことは
特に薄膜多層膜試料の定性分析を行う場合には、各層の
定性分析はできないと云うことになる。
て試料から放射されるX線の波長を測定し、そのX線が
どの元素の特性X線であるかを調べることにより、定性
分析を行っていた。しかし、薄膜の場合には、特性X線
が発生する深さ即ち層が問題となる。しかし、X線の発
生深さを測定する方法は、従来は無かった。このことは
特に薄膜多層膜試料の定性分析を行う場合には、各層の
定性分析はできないと云うことになる。
本発明は、薄膜試料の定性分析ができるようにするこ
とを目的とする。
とを目的とする。
電子線マイクロアナライザにおいて、加速電圧を変化
させて電子ビームを試料に照射し、試料から放射される
X線の中で、加速電圧を上げた時にX線強度比が低くな
る特性X線を検出し、検出した特性X線に対応する元素
を、薄膜試料の薄膜構成元素として判定することで定性
分析を行うようにした。
させて電子ビームを試料に照射し、試料から放射される
X線の中で、加速電圧を上げた時にX線強度比が低くな
る特性X線を検出し、検出した特性X線に対応する元素
を、薄膜試料の薄膜構成元素として判定することで定性
分析を行うようにした。
薄膜試料に電子を照射させて、特性X線を検出する場
合に、照射電子の入射速度が速い程、薄膜元素の特性X
線強度比(=薄膜試料の特性X線強度/標準試料の特性
X線強度)は弱くなることが判明してきた。これは照射
電子の入射速度が速くなると、照射電子の数に対して薄
膜層を透過する電子の数が増加するので、相対的に薄膜
層から発生する特性X線強度が弱くなるためであると考
えられる。 本発明は、上記の発想により、各元素の特性X線強度
を測定して、照射電子の加速電圧を上昇させた時に、検
出強度が低下するX線の波長を調べ、その波長のX線に
対応する元素を、薄膜元素とみなすことで、薄膜試料の
定性分析を行おうとするものである。 また、X線強度が変化する時の電子の加速電圧を調べ
ることで、薄膜層の厚さをある程度推測することもでき
る。
合に、照射電子の入射速度が速い程、薄膜元素の特性X
線強度比(=薄膜試料の特性X線強度/標準試料の特性
X線強度)は弱くなることが判明してきた。これは照射
電子の入射速度が速くなると、照射電子の数に対して薄
膜層を透過する電子の数が増加するので、相対的に薄膜
層から発生する特性X線強度が弱くなるためであると考
えられる。 本発明は、上記の発想により、各元素の特性X線強度
を測定して、照射電子の加速電圧を上昇させた時に、検
出強度が低下するX線の波長を調べ、その波長のX線に
対応する元素を、薄膜元素とみなすことで、薄膜試料の
定性分析を行おうとするものである。 また、X線強度が変化する時の電子の加速電圧を調べ
ることで、薄膜層の厚さをある程度推測することもでき
る。
図に本発明の一実施例のフローチャートを示す。まず
最初に、薄膜試料の薄膜と基板を含めた成分元素の定性
分析を、電子の加速電圧E1で行い、成分元素を判明させ
る(ア)。次に、判明した成分元素iの標準試料を、上
記と同じ加速電圧E1でX線分析を行い、各元素iのX線
強度比K(i,E1)を算出する(イ)。加速電圧を上記X
線分析のときのE1より高いE2に設定し、薄膜試料と標準
試料のX線分析を行い、各元素iのX線強度比K(i,
E2)を算出する(ウ)。X線強度比K(i,E1)とX線強
度比K(i,E2)を比較し、K(i,E1)>K(i,E2)かど
うか判定する(エ)。K(i,E1)>K(i,E2)であれ
ば、元素iを、薄膜の構成元素と判定する(オ)。K
(i,E1)>K(i,E2)でないならば、元素iを、基板の
構成元素と判定する(カ)。判定結果を表示する
(キ)。上記実施例は、単層膜における定性分析の説明
であるが、多層膜の定性分析では、各元素毎に、加速電
圧を変化させてX線強度比を測定し、X線強度比が変化
する加速電圧値を測定し、加速電圧値によって、元素が
存在する層を判定する。
最初に、薄膜試料の薄膜と基板を含めた成分元素の定性
分析を、電子の加速電圧E1で行い、成分元素を判明させ
る(ア)。次に、判明した成分元素iの標準試料を、上
記と同じ加速電圧E1でX線分析を行い、各元素iのX線
強度比K(i,E1)を算出する(イ)。加速電圧を上記X
線分析のときのE1より高いE2に設定し、薄膜試料と標準
試料のX線分析を行い、各元素iのX線強度比K(i,
E2)を算出する(ウ)。X線強度比K(i,E1)とX線強
度比K(i,E2)を比較し、K(i,E1)>K(i,E2)かど
うか判定する(エ)。K(i,E1)>K(i,E2)であれ
ば、元素iを、薄膜の構成元素と判定する(オ)。K
(i,E1)>K(i,E2)でないならば、元素iを、基板の
構成元素と判定する(カ)。判定結果を表示する
(キ)。上記実施例は、単層膜における定性分析の説明
であるが、多層膜の定性分析では、各元素毎に、加速電
圧を変化させてX線強度比を測定し、X線強度比が変化
する加速電圧値を測定し、加速電圧値によって、元素が
存在する層を判定する。
本発明によれば、X線強度比が、加速電圧の変化によ
ってどのように変化するかを測定することにより、元素
が薄膜層か基板層のどちらに含まれるかを判定すること
ができるようになったことで、薄膜試料の定性分析が可
能になった。
ってどのように変化するかを測定することにより、元素
が薄膜層か基板層のどちらに含まれるかを判定すること
ができるようになったことで、薄膜試料の定性分析が可
能になった。
図は本発明の一実施例のフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 23/22 - 23/227
Claims (1)
- 【請求項1】電子線照射によるX線分光分析において、
加速電圧を変化させて電子ビームを試料に照射し、試料
から放射されるX線の中で、加速電圧を上げた時にX線
強度比(=測定試料によるX線強度/標準試料によるX
線強度)が低くなる特性X線を検出し、検出した特性X
線に対応する元素を、薄膜試料の薄膜構成元素として判
定することを特徴とした薄膜試料の定性分析法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2188409A JP2906606B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 薄膜試料の定性分析法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2188409A JP2906606B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 薄膜試料の定性分析法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0474952A JPH0474952A (ja) | 1992-03-10 |
JP2906606B2 true JP2906606B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=16223150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2188409A Expired - Fee Related JP2906606B2 (ja) | 1990-07-17 | 1990-07-17 | 薄膜試料の定性分析法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2906606B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100388265B1 (ko) * | 2001-02-27 | 2003-06-19 | 주식회사 유로하우징 | 양돈사의 환기시스템 |
JP6328456B2 (ja) * | 2014-03-20 | 2018-05-23 | 株式会社日立ハイテクサイエンス | エネルギー分散型x線分析装置及びエネルギー分散型x線分析方法 |
CN112834535B (zh) * | 2020-12-30 | 2022-05-31 | 山西大学 | 镀膜样品膜层形态三维可视化定量ct检测方法 |
-
1990
- 1990-07-17 JP JP2188409A patent/JP2906606B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0474952A (ja) | 1992-03-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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