JPH0772100A - 標準試料 - Google Patents

標準試料

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JPH0772100A
JPH0772100A JP5220840A JP22084093A JPH0772100A JP H0772100 A JPH0772100 A JP H0772100A JP 5220840 A JP5220840 A JP 5220840A JP 22084093 A JP22084093 A JP 22084093A JP H0772100 A JPH0772100 A JP H0772100A
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JP
Japan
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Pending
Application number
JP5220840A
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English (en)
Inventor
Hisataka Takenaka
久貴 竹中
Masaru Kurosawa
賢 黒澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication of JPH0772100A publication Critical patent/JPH0772100A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1度の測定で多数の物質層間の界面幅すなわち
分解能と深さとの関係を求めることができ、分析条件の
把握に要する時間を大幅に短縮化することを目的とす
る。 【構成】オージェ電子分光分析法や二次イオン質量分析
法やXPS、蛍光X線分析法などにおける界面分解能評
価や電子、X線の深さ方向侵入距離評価に必要な標準試
料において、3種以上の物質層を複数回積層させたこと
を特徴とする標準試料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オージェ電子分光分
析法、二次イオン質量分析法、XPS、蛍光X線分析法
などにおける界面分解能評価や電子、X線の深さ方向侵
入距離評価に必要な標準試料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オージェ電子分光(AES)分析法や二
次イオン質量分析法においては、試料をエッチングしな
がら表面から元素の信号を検出し、深さ方向の元素分布
を調べることがしばしば行われる。例えば図5の(a)
に示すように、元素Aと元素Bを交互に積層した構造の
試料をオージェ電子分光法で分析する場合、実際の組成
は矩形分布をしていても、エッチングで生じる試料表面
の荒れ等の影響で分析データは、図5の(b)に示すよ
うに、sin カーブのような曲線となる。この曲線が実際
の元素の分布である矩形波に近いほど分解能の精度がよ
いことになる。
【0003】一般には図6に示すような元素濃度の分布
曲線において、濃度分布強度が10%から90%にな
る、あるいは90%から10%になるまでの距離を界面
幅と呼び、この幅が小さいほど分解能が良いことにな
る。このような分析においては、分解能の精度を上げる
ため、分析条件の最適化を行う必要がある。例えば試料
のエッチングを行うには、あらかじめイオン加速電圧、
イオン入射角度の最適化を行った上で、はじめて精度の
良い分析ができるのである。
【0004】従来は、このような最適化のためにSi基
板表面を酸化させた試料やNi膜とCr膜を交互に複数
回積層させた試料などを標準試料として利用して、2種
の物質の界面幅の距離を測定、評価した後、分析条件と
深さ方向の分解能との関係を求めていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記オ
ージェ電子分光分析法や二次イオン質量分析法におい
て、SiOx/Siなどの2物質標準試料やNi/Cr
の繰り返し層を使用する場合、分析条件と2種の物質の
間の界面幅の関係のみを求めることしかできなかった。
【0006】また、前記オージェ電子分光分析法や二次
イオン質量分析法において、分析条件と深さ方向の分解
能を評価するのにSi基板表面を酸化させた試料やNi
膜とCr膜を交互に複数回積層させた試料など2種物質
の層間の界面幅を利用する方法は、例えば試料の厚み分
だけスパッタイオンエッチングしても2種物質の界面幅
とスパッタイオンエッチング深さとの関係が求まるのみ
である。他の物質との界面幅を評価する場合には、新た
な試料を用意し、再度スパッタイオンエッチングを実施
しなくてはならない。そのため評価の所要時間は長くな
る。例えばエッチング速度が同程度で、厚みも同程度の
2つの試料についての深さ方向の分析を行う場合、1つ
の試料を分析する時間の約2倍の時間を要することにな
る。深さ方向の分析では、分析時間が数時間から数10
時間にも及ぶことが多く、しかも、エッチングガス圧や
イオン加速電圧、イオン入射角度を種々変化させて測定
条件を最適化する必要があるため、測定時間が膨大にな
る問題があった。
【0007】この発明は、前述の問題点を解決するため
に提案されたもので、オージェ電子分光分析法や二次イ
オン質量分析法において、分析条件と深さ方向の分解能
との関係を一度の分析で3種以上の物質界面に対して求
めることができる標準試料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明は、オージェ電子分光分析法、二次イオン
質量分析法、XPS、蛍光X線分析法などにおける界面
分解能評価や電子、X線の深さ方向侵入距離評価に必要
な標準試料において、3種以上の物質層を複数回積層さ
せた標準試料としたものである。
【0009】
【作用】この発明において、例えば3種の物質層を繰り
返し積層させた積層構造の標準試料では、1度の測定で
3種の物質層間の界面幅すなわち分解能と深さとの関係
を求めることができる。また、4種の物質層を繰り返し
積層させた積層構造の標準試料では、1度の測定で4種
の物質層間の界面幅すなわち分解能と深さとの関係が求
まる。このように、この発明の積層構造の膜を標準試料
としてオージェ電子分光分析法や二次イオン質量分析法
に適用すると1度の測定で多数の物質層間の界面幅すな
わち分解能と深さとの関係を求めることが可能になる。
すなわち、分析条件の把握に要する時間を大幅に短縮で
きる。また、標準試料としての3種以上の物質として
は、例えば基板がSiの場合には、基板のSiよりも拡
散定数の小さい物質が、好適に用いられる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の代表的な実施例について説
明する。 実施例1 図1に示すように、MoとTiとWの繰り返し積層膜を
スパッタ法で作製して標準試料とした。各層の厚みを2
0nmとし、これらの層を3ペア積み重ねた。この標準
試料の深さ方向オージェ電子分光分析を行った。このオ
ージェ電子分光分析条件はスパッタイオンエッチングす
るイオンとしてArを使用し、加速電圧を1KeV、入
射角度は標準試料面から測定して20度とした。界面幅
はピーク形状の10%〜90%の値の間の深さ方向の距
離とした。標準試料の表面から最初の界面であるMo/
Ti界面では界面幅が4.1nmであった。次の界面で
あるTi/Wの界面幅は4.5nmであった。その次の
界面であるW/Moの界面幅は3.4nmであった。さ
らに次の界面である2番目のMo/Ti界面では界面幅
が4.3nmであった。その次の界面である2番目のT
i/Wの界面幅は4.7nmであった。さらにその次の
界面である2番目のW/Moの界面幅は3.6nmであ
った。さらに次の界面である3番目のMo/Ti界面で
は界面幅が4.6nmであった。その次の界面である3
番目のTi/Wの界面幅は5.0nmであった。以上の
ように、Mo/Ti、Ti/W、W/Moの3種の界面
幅と深さ方向の関係が1度の測定で分析することが可能
となった。
【0011】実施例2 図2に示すように、PtとRuとTaとHfの繰り返し
積層膜をスパッタ法で作製し、標準試料とした。各層の
厚みを20nmとし、これらの層を2ペア積み重ねた。
基板はSiとした。この標準試料の深さ方向オージェ電
子分光分析を行った。このオージェ電子分光分析条件は
スパッタイオンエッチングするイオンとしてArを使用
し、加速電圧を1KeV、入射角度は標準試料面から測
定して20度とした。界面幅はピーク形状の10%〜9
0%の値の間の深さ方向の距離とした。標準試料の表面
から最初の界面であるPt/Ru界面では界面幅が4.
4nmであった。次の界面である Ru/Taの界面幅
は3.4nmであった。その次の界面であるTa/Hf
の界面幅は3.3nmであった。その次の界面であるH
f/Ptの界面幅は3.7nmであった。さらに次の界
面である2番目のPt/Ru界面では界面幅は4.7n
mであった。その次の界面である2番目のRu/Taの
界面幅は3.6nmであった。その次の界面である2番
目のTa/Hfの界面幅は3.5nmであった。以上の
ように、Pt/Ru、Ru/Ta、Ta/Hf、Hf/
Ptの4種の界面幅と深さ方向の関係が1度の測定で分
析することが可能となった。
【0012】実施例3 図3に示すように、BNとNbCとTaCとHfCの繰
り返し積層膜をスパッタ法で作製し、標準試料とした。
各層の厚みを20nmとし、これらの層を2ペア積み重
ねた。基板はSiとした。この標準試料の深さ方向オー
ジェ電子分光分析を行った。このオージェ電子分光分析
条件はスパッタイオンエッチングするイオンとしてAr
を使用し、加速電圧を1KeV、入射角度は標準試料面
から測定して20度とした。界面幅はピーク形状の10
%〜90%の値の間の深さ方向の距離とした。標準試料
の表面から最初の界面であるBN/NbC界面では界面
幅が2.6nmであった。次の界面であるNbC/Ta
Cの界面幅は2.0nmであった。その次の界面である
TaC/HfCの界面幅は1.8nmであった。その次
の界面であるHfC/BNの界面幅は2.5nmであっ
た。さらに次の界面である2番目のBN/NbC界面で
は界面幅は2.8nmであった。その次の界面である2
番目のNbC/TaCの界面幅は2.2nmであった。
その次の界面である2番目のTaC/HfCの界面幅は
2.0nmであった。以上のように、BN/NbC、N
bC/TaC、TaC/HfC、HfC/BNの4種の
界面幅と深さ方向の関係が1度の測定で評価することが
可能となった。
【0013】実施例4 図4に示すように、BとAlNとSiCとB4 CとSi
2 の繰り返し積層膜をスパッタ法で作製し、標準試料
とした。各層の厚みを20nmとし、これらの層を2ペ
ア積み重ねた。基板はAl2 3 とした。この標準試料
の深さ方向オージェ電子分光分析を行った。このオージ
ェ電子分光分析条件はスパッタイオンエッチングするイ
オンとしてArを使用し、加速電圧を1KeV、入射角
度は標準試料面から測定して20度とした。界面幅はピ
ーク形状の10%〜90%の値の間の深さ方向の距離と
した。標準試料の表面から最初の界面であるB/AlN
界面では界面幅が3.2nmであった。次の界面である
AlN/SiCの界面幅は2.4nmであった。その次
の界面であるSiC/B4 Cの界面幅は2.6nmであ
った。その次の界面であるB4 C/SiO2 の界面幅は
2.8nmであった。さらにその次の界面であるSiO
2 /Bの界面幅は3.4nmであった。さらに次の界面
である2番目のB/AlN界面では界面幅3.5nmで
あった。その次の界面である2番目のAlN/SiCの
界面幅は2.6nmであった。その次の界面である2番
目のSiC/B4 Cの界面幅は2.8nmであった。さ
らにその次の界面である2番目のB4 C/SiO2 の界
面幅は3.0nmであった。以上のように、B/Al
N、AlN/SiC、SiC/B4 C、B4 C/SiO
2、SiO2 /Bの5種の界面幅と深さ方向の関係を1
度の測定で評価することが可能となった。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の標準試料
は、3種以上の物質層を複数回積層させた構造とするこ
とにより、オージェ電子分光分析法や二次イオン質量分
析法に適用すると1度の測定で多数の物質層間の界面幅
すなわち分解能と深さとの関係を求めることができ、分
析条件の把握に要する時間が大幅に短縮化される効果を
有することになる。実施例ではいくつかの例を示しただ
けであるが、当然推定されるように、ここで示した以外
の物質の組み合わせからなる標準試料においても同様の
効果があることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1におけるMo層、Ti層、
W層の3回繰り返し積層構造をもつ標準試料を示した図
である。
【図2】この発明の実施例2におけるPt層、Ru層、
Ta層、Hf層の2回繰り返し積層構造をもつ標準試料
を示した図である。
【図3】この発明の実施例3におけるBN層、NbC
層、TaC層、HfC層の2回繰り返し積層構造をもつ
標準試料を示した図である。
【図4】この発明の実施例4におけるB層、AlN層、
SiC層、B4 C層、SiO2層の2回繰り返し積層構
造をもつ標準試料を示した図である。
【図5】元素Aと元素Bを交互に積層した多層構造の試
料の構造モデルおよびこれをオージェ電子分光したとき
に得られる元素濃度分布測定モデルを示した図である。
【図6】オージェ電子分光分析における界面幅の定義を
示した図である。
【符号の説明】
A 元素 B Aとは異なる元素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オージェ電子分光分析法や二次イオン質量
    分析法やXPS、蛍光X線分析法などにおける界面分解
    能評価や電子、X線の深さ方向侵入距離評価に必要な標
    準試料において、3種以上の物質層を複数回積層させた
    ことを特徴とする標準試料。
JP5220840A 1993-09-06 1993-09-06 標準試料 Pending JPH0772100A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5220840A JPH0772100A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 標準試料

Applications Claiming Priority (1)

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JP5220840A JPH0772100A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 標準試料

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Family

ID=16757371

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JP5220840A Pending JPH0772100A (ja) 1993-09-06 1993-09-06 標準試料

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JP (1) JPH0772100A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000055841A (ja) * 1998-08-13 2000-02-25 Fujitsu Ltd X線分析方法
JP2000292141A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Fujitsu Ltd 蛍光x線を用いた膜厚測定方法
JP2011058825A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Fujitsu Ltd 二次イオン質量分析における一次イオンエネルギー補正方法

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