JP2000288193A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2000288193A
JP2000288193A JP11102343A JP10234399A JP2000288193A JP 2000288193 A JP2000288193 A JP 2000288193A JP 11102343 A JP11102343 A JP 11102343A JP 10234399 A JP10234399 A JP 10234399A JP 2000288193 A JP2000288193 A JP 2000288193A
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JP11102343A
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Sadao Ioki
定男 井置
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Original Assignee
Sophia Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の入賞が可能となる開放動作が実行され
る特定遊技状態が発生可能で、この開放動作中において
スクロール表示によるメッセージ演出表示が行われる遊
技機であって、前記演出表示が途切れることなく確実に
完結できるできる遊技機を提供する。 【解決手段】 開放動作が最短で終了するタイミング
(通常、開放後6秒程度)よりも先に、前記演出表示が
完了するように、メッセージの長さに応じてスクロール
スピードを高速又は低速に設定する(ステップS68〜
S70)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特別変動入賞装置
を開放動作させる特定遊技状態が発生可能で、この特定
遊技状態の開放動作中において演出表示が行われるパチ
ンコ機などの遊技機であって、特定遊技状態における前
記演出表示が、途切れることなく確実に完結できる遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば「第1種」のパチンコ機の遊技盤
上には、複数種類の識別情報(いわゆる特別図柄又は特
図と呼ばれるもの)を可変表示可能な表示装置(LCD
やCRTよりなる可変表示装置)の表示部が設けられ、
その識別情報の表示結果が予め定めた特定表示結果にな
ると、いわゆる大当たりという状態(特定遊技状態)に
なる。そして、この大当たりでは、いわゆる大入賞口で
あるアタッカー(特別変動入賞装置)を開放させて多数
の入賞が可能となる開放動作が実行されるが、この大当
たりにおける開放動作は、通常複数ラウンドにわたって
実行される。即ち、上記開放動作は、アタッカーへの入
賞球数が通常10個になった時点、或いは規定時間が経
過した時点でうち切られるが、アタッカー内へ流入した
遊技球のうちの少なくとも1個が継続入賞球として検出
されたことを条件として、所定のインターバル期間経過
後に上記開放動作が再実行され、結局上記開放動作が通
常最大16回繰り返される。なお、本明細書において
は、上記開放動作の一回分に相当する特定遊技状態(大
当たり)中の期間を、特定遊技状態(大当たり)のラウ
ンドといい、第1回目のラウンドを1ラウンド、第2回
目を2ラウンドというように表現する。
【0003】ところで、この種の遊技機では、上記特定
遊技状態のラウンド中に、前述の画像表示装置に例えば
ストーリー性のあるキャラクタや図柄等、又は言葉や説
明などのメッセージを表示して特定遊技状態を演出した
り、或いは遊技の状態を遊技者に報知したりする演出表
示がなされるのが一般的であるが、従来のこのような演
出表示は、ラウンドが終了するタイミングとは無関係に
行われていた。即ち、一連の演出表示の全体が完了する
時間は、例えばラウンドが終了する最短時間よりも長い
一定の時間に設定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の遊技
機にあっては、特定遊技状態のラウンド中の上記演出表
示に関して、以下のような問題点があった。すなわち、
特定遊技状態のラウンドが終了するタイミングによって
は、ラウンド中の演出表示が途中で途切れてしまい、遊
技者の興趣がそがれてしまったり、遊技状態の説明等の
遊技者への報知が達成できないなどの恐れがあった。と
いうのは、特定遊技状態の各ラウンドは、前述したよう
に基本的にその時々の入賞数によって終了タイミングが
決まるため、パチンコ機であれば、遊技盤上を流下する
球の流れ方によって各ラウンドの持続時間はバラバラで
あって、発射した球が全て連続して大入賞口へと入賞し
てしまいラウンドが短時間で終わってしまう場合もあ
る。そして、このような場合、従来では往々にしてラウ
ンド中の演出表示が途中で途切れて、インターバル期間
中の表示に切り換わってしまって、せっかくの演出や報
知が完結されずに遊技者の興趣がそがれるなどの問題が
あったのである。
【0005】特に、近年の遊技機では、ラウンド毎にキ
ャラクタやその動作或いはメッセージ等の異なる演出表
示であって、複数のラウンド全体でストーリー性のある
演出表示を行っている場合が多く、遊技者もこのような
演出表示を楽しみに鑑賞する傾向が強いが、このような
場合に演出表示が途中で終わってしまうと、そのストー
リーの一部が欠落してしまうことになり、遊技者にその
ストーリー全体が理解できないことも起こり得るため、
せっかくの演出表示がほとんど無意味になったり、また
遊技者に不満や疑問を残して逆効果になったりする恐れ
もあった。
【0006】なお、各ラウンドで同じ演出表示を繰り返
し行う遊技機も従来あり、このような遊技機では、一部
のラウンドで演出表示が途中で終わっても、他のラウン
ドで全体を確認できる可能性が高く、上述した不具合は
起こり難い。しかしこの場合には、同じ演出表示が繰り
返されるため、内容があっさりしてしまい、遊技の面白
さを高められないという問題がある。そこで本発明は、
多数の入賞が可能となる開放動作が実行される特定遊技
状態が発生可能で、この特定遊技状態の開放動作中にお
いて演出表示が行われる遊技機であって、前記演出表示
が途切れることなく確実に完結できる遊技機を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明による遊技機は、表示制御手段の制御
に基づいて画像やメッセージを表示可能な表示装置と、
多数の入賞が可能となる開放動作を行う特別変動入賞装
置とを備え、この特別変動入賞装置を一時的に開放動作
させる特定遊技状態を発生可能な遊技機において、前記
特定遊技状態の開放動作中には、前記表示制御手段が、
前記表示装置に画像による画像演出表示又はメッセージ
によるメッセージ演出表示のいずれか一方又は両方を行
う構成とし、前記演出表示の少なくとも一方は、前記表
示制御手段の制御によって、前記特定遊技状態の開放動
作終了のタイミングに基づいて、全体が識別可能となる
ように行われることを特徴とする。
【0008】また好ましい態様として、例えば請求項2
記載のように、前記特定遊技状態の開放動作中における
前記表示装置の表示領域を、画像表示領域とメッセージ
表示領域とに区画し、前記特定遊技状態の開放動作中に
は、前記表示制御手段が、前記画像表示領域に前記画像
演出表示を行うとともに、前記メッセージ表示領域に前
記メッセージ演出表示を行う構成とし、少なくとも前記
メッセージ演出表示が、前記表示制御手段の制御によっ
て、前記特定遊技状態の開放動作終了のタイミングに基
づいて、全体が識別可能となるように行われる構成とし
てもよい。
【0009】また、例えば請求項3記載のように、前記
特定遊技状態の開放動作が最短で終了するタイミングよ
りも先に、前記演出表示の少なくとも一方が完了して識
別可能となるように、前記演出表示の少なくとも一方を
完遂するのに必要な時間を決定する前記表示制御手段に
おけるデータを設定してもよい。また、例えば請求項4
記載のように、前記メッセージ演出表示が、前記表示装
置におけるメッセージの表示領域よりも全体が大きなメ
ッセージを、その表示領域において移動させるようにし
て全体を表示するスクロール表示であり、前記データ
が、前記メッセージの大きさのデータ、又は前記メッセ
ージのスクロールスピードのデータであってもよい。
【0010】また、例えば請求項5記載のように、前記
表示制御手段が、前記特定遊技状態の開放動作の進行状
態を適宜検知し、この進行状態に応じて前記演出表示の
少なくとも一方の進行速度を必要に応じて変更すること
によって、前記演出表示の少なくとも一方が前記特定遊
技状態の開放動作終了までに完了して識別可能となる構
成としてもよい。また、例えば請求項6記載のように、
前記メッセージ演出表示が、前記表示装置におけるメッ
セージの表示領域よりも全体が大きなメッセージを、そ
の表示領域において移動させるようにして全体を表示す
るスクロール表示であり、前記進行速度が、このスクロ
ール表示のスクロールスピードであってもよい。
【0011】また、例えば請求項7記載のように、前記
特定遊技状態の開放動作が、前記特別変動入賞装置への
入賞数が既定値に到達すると終了する構成であり、前記
表示制御手段が、前記特別変動入賞装置への開放動作中
の入賞数に基づいてその開放動作の進行状態を検知する
ように構成してもよい。また、例えば請求項8記載のよ
うに、前記特定遊技状態の開放動作は、複数ラウンドく
り返し実行可能であり、前記演出表示の少なくとも一方
は各ラウンド毎に異なる内容のものとされ、かつ、各ラ
ウンド毎のその少なくとも一方の演出表示が、各ラウン
ドの終了タイミングに基づいて、全体が識別可能となる
ように行われる構成としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態をパチ
ンコ機に適用した例として、図面を参照して説明する。 (第1形態例)まず、第1形態例について説明する。 A.遊技盤の構成 図1はパチンコ機の遊技盤を示す正面図である。図1に
おいて、1は遊技盤であり、前面の略円形領域がガイド
レール2で囲まれることにより遊技領域3が形成されて
いる。この遊技領域3には、例えば複数の識別情報(以
下、特別図柄、或いは特図という)を可変表示する表示
部4aを有する特別図柄表示装置4と、開閉扉5a(開
閉部材)により開閉される大入賞口5b(入賞窓部)を
有する特別変動入賞装置5と、左右一対の開閉部材6a
を有し特図始動口として機能する普通変動入賞装置6
(いわゆる普電と呼ばれるもの)と、この場合大入賞口
5bの左側に設けられ後述する普通図柄(以下、普図と
いう)を表示する普通図柄表示装置7と、スルーチャッ
カー形式の普通図柄始動口8と、一般入賞口9,10
と、風車と呼ばれる打球方向変換部材11a,11b
と、サイドランプ12と、アウト穴13と、特別変動入
賞装置5の両側及び下側に設けられたランプ14や飾り
15などが備えられている。
【0013】そして、普通変動入賞装置6内の入賞流路
には特図始動センサ61(図2参照、以下図1に示され
ていないものは同様)が、普通図柄始動口8内の通過流
路には普図始動ゲートセンサ62が、それぞれ設けられ
ている。また、特別変動入賞装置5の大入賞口5b内に
おける、継続入賞流路(図示省略)には継続センサ40
が、一般入賞流路(図示省略)にはカウントセンサ37
がそれぞれ設けられている。また、表示部4aの周囲に
は、センターケース16が設けられている。この場合、
センターケース16の上端面中央位置には、一般入賞口
17が設けられ、またセンターケース16の上部には、
4個の特図始動記憶表示器18が設けられている。ま
た、特別変動入賞装置5の両側上面にも、一般入賞口1
9が設けられ、さらに大入賞口5bの右側には、普図始
動記憶表示器20が設けられている。
【0014】ここで、特別図柄表示装置4(厳密には図
3に示す表示装置142)は、本発明の表示装置に相当
し、カラーで静止画及び動画が表示可能な、例えば液晶
ディスプレイ(LCD)であり、CRTであってもよ
い。なおこの場合、この特別図柄表示装置4の表示部4
a(表示画面)は、少なくとも大当たりの開放動作中
(即ち、ラウンド中)において、図8に示すように上下
に2分割されて表示が行われる構成となっており、この
場合上側の広い部分が主にキャラクターなどの画像を表
示する画像表示領域201となり、下側の狭い部分が主
に文字や記号情報よりなるメッセージを表示するメッセ
ージ表示領域202となっている。普通図柄表示装置7
は、例えば、一桁の数字を表示する7セグメントの表示
部を有し液晶又はLED等よりなる表示器であり、この
場合上記普通図柄(普図)は、一桁の数字である。
【0015】また、特図始動記憶表示器18或いは普図
始動記憶表示器20は、後述するように特図或いは普図
の始動記憶の数を表示するものである。また、特図始動
センサ61は、普通変動入賞装置6に玉が入賞したこと
を検出し、普図始動ゲートセンサ62は、普通図柄始動
口8を玉が通過したことを検出し、カウントセンサ37
は、特別変動入賞装置5の大入賞口5bに入った遊技球
のうち一般入賞した球を検出し、継続センサ40は、大
入賞口5bに入った遊技球のうちいわゆる継続入賞(V
入賞)した球を検出する。
【0016】なお、遊技盤1の遊技領域3には、通常天
釘やヨロイ釘といった多数の障害釘が設けられるが、こ
こでは繁雑になるので一部を除いて図示省略している。
また、同様に図示省略しているが、遊技盤1には、その
他の各種装飾ランプや、LED等が設けられていてもよ
い。また本発明では、遊技盤における遊技領域はどのよ
うなものでもよく、特別変動入賞装置を使用した大当り
時の開放動作を行う遊技機であれば、任意の構成を取り
得る。「第1種」以外のタイプに属するパチンコ機であ
ってもよい。なお、本形態例では、いわゆる「第1種」
に属するタイプのものに適用した例を説明する。
【0017】B.制御系の構成 次に、本パチンコ機の制御系の構成について説明する。
図2及び図3は本例のパチンコ機における制御系の全体
構成を示すブロック図である。図2において、この制御
系は大きく分けると、遊技制御装置100と、排出制御
装置200を初めとするその他の周辺装置等によって構
成される。遊技制御装置100は、マイクロコンピュー
タを含む回路で、例えば遊技盤1の裏面に取付けられた
ボードユニットにより実現されている。また、排出制御
装置200は、例えば遊技機の枠側に設けられた排出制
御回路、排出ユニット等によって実現されている。
【0018】遊技制御装置100は、パチンコ遊技等に
必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技
用マイクロコンピュータ111と、水晶の発振周波数を
分周して遊技用マイクロコンピュータ111の基本クロ
ックを得る発振器112と、各種信号の入力処理を行う
入力インターフェース回路113と、各種信号の出力処
理を行う出力インターフェース回路114と、入賞球を
検出するセーフセンサ115の出力を入力インターフェ
ース回路113および排出制御装置200へ分配する分
配回路116とによって構成される。なお、遊技用マイ
クロコンピュータ111は、演算処理を行うCPU12
1、役物制御の制御プログラム等を格納しているROM
122およびワークエリアの設定や制御に必要なデータ
の一時記憶等を行うRAM123を内蔵している。
【0019】入力インターフェース回路113には、前
述の特図始動センサ61、普図始動ゲートセンサ62、
カウントセンサ37、及び継続センサ40の信号が入力
されており、さらに、分配回路116を介してセーフセ
ンサ115からの信号が入力されている。そして、入力
インターフェース回路113は、これら各信号の入力処
理(例えば、波形整形、チャタリングの除去等)を行っ
て遊技用マイクロコンピュータ111に出力する。出力
インターフェース回路114からは、特別図柄表示装置
4、特別変動入賞装置5の開閉扉5aを駆動する大入賞
口ソレノイド31、特別変動入賞装置5の流路切換部
(一般入賞路と継続入賞路とを切換える部分で図示省略
している。)を駆動する流路切換ソレノイド42、特図
始動記憶表示器18、普図始動記憶表示器20、普通図
柄表示器7、普通変動入賞装置6を駆動する普通電動役
物ソレノイド6b、音制御装置131、装飾表示制御装
置132、外部情報端子盤133、および排出制御装置
200に制御信号(データ等も含む)が出力される。
【0020】ここで特別図柄表示装置4は、表示制御装
置141と、表示装置142(表示装置本体)とを有し
ている。表示制御装置141は例えば遊技盤1に設けら
れた特別図柄表示装置4のユニット内裏面側に取付けら
れた回路基板により実現され、表示装置142は例えば
液晶ディスプレイ(LCD)により実現されている。表
示制御装置141は、図3のように、CPU151、R
OM152、RAM153、DMAC(ダイレクトメモ
リアクセスコントローラ)154、インターフェース1
55、VDC(ビデオディスプレーコントローラ)15
6、画像や文字等の表示データを格納したフォントRO
M157、γ補正回路158、クロック159などから
構成され、遊技制御装置からの表示制御信号に基づいて
表示装置142を制御して、所定のキャラクタなどの画
像(動画又は静止画)や所定の文字よりなるメッセージ
等(スクロール表示含む)を表示する。なお、図示省略
しているが、表示制御装置141から表示装置142に
対しては、バックライト用電源や、液晶表示用電源が供
給されているとともに、グランドラインが接続されてい
る。
【0021】ここでCPU151は、遊技制御装置10
0から表示制御信号が送られると(この場合正確には、
後述のSTART信号が入力されると)、インターフェ
ース155を介して通信割込を受けて、その信号の読み
込みを行い、その信号の指令内容に基づいた画面情報を
作成して、RAM153に記憶する。そして、この画面
情報に基づき、VDC156がフォントROM137の
該当画像データを取り込み、表示装置4の画面の水平走
査及び垂直走査を行って、表示装置4に表示制御信号で
指令されたとおりの画像やメッセージの表示を行う。な
お、遊技制御装置100から送られる表示制御信号は、
この場合6ビットのコマンドデータを送信するための6
本のパラレル信号(D0〜D5)と、これらコマンドデ
ータの通信用の2本のコントロール信号(START信
号,STB(ストローブ)信号)とよりなる。そして、
コマンドデータには、MODE、OBJECT、及びA
CTIONの3種類があり、これらのコマンドデータが
START信号に続いてSTB信号と同期して順次入力
され、CPU151がSTB信号を確認しつつこれら3
種類のコマンドデータを順次読みとる構成となってい
る。ちなみに、上記表示制御信号のコマンドデータと表
示内容の関係は、例えば図7(a),(b)に示すよう
に予め設定されている。なお、図7(a),(b)で
は、6ビットのコマンドデータを16進数(00H〜3
FH)で表している。
【0022】次に、音制御装置131は、遊技に必要な
効果音を生成する(あるいは音声合成を行ってもよい)
サウンドジェネレータやアンプ等を含んで構成される。
この音制御装置131は、遊技機の所定箇所に配設され
たスピーカー(図示省略)に接続されており、音制御装
置131からの出力信号に基づいてこのスピーカーから
効果音が放出される。また、装飾表示制御装置132
は、サイドランプ12、14、装飾LED等を装飾して
遊技を演出するために必要な制御を行う。
【0023】また、外部情報端子盤133は、遊技制御
装置100から外部の管理装置(図示略)に各種信号
(例えば、大当り信号等)を出力するものである。な
お、管理装置はホール全体の遊技機、島設備等を管理す
るもので、外部情報端子盤133を介して遊技制御装置
100から各種信号(例えば、大当り信号等)が入力さ
れ、入力された各種信号に基づいて営業上の必要なデー
タを演算処理し、処理したデータを必要に応じてディス
プレイに表示したり、印刷したりする。また、排出制御
装置200は、分配回路116を介して入力されるセー
フセンサ115からの信号、出力インターフェース回路
114から入力される賞球数制御情報、賞球数データ等
に基づいて球の入賞や役物の賞態様に応じて排出装置
(図示略)を駆動して遊技球を排出する制御を行うもの
である。なおここで、遊技制御装置100と表示制御装
置141は、本発明の表示制御手段を構成する。
【0024】C.遊技の概要 次に、遊技制御装置100の制御フローを説明する前
に、本例のパチンコ機で行われる遊技の概要について説
明する。ガイドレール2を介して遊技領域中に打込まれ
た遊技球が、特別図柄始動口を兼ねた普通変動入賞装置
6に入賞すると、特別図柄表示装置4の表示部4aの複
数の領域(例えば上下又は左右の3箇所)において多数
の識別図柄(数字,文字,記号,図柄等よりなるもの)
が移動(スクロール)する表示(いわゆる変動表示)が
行われて、変動表示ゲーム(画像変動遊技)が行われ
る。そして、この変動表示ゲーム結果としての停止表示
態様が所定の態様(例えば、「7,7,7」などのゾロ
目)であれば、大当りと呼ばれる遊技価値(特定遊技状
態)が発生する。
【0025】この特定遊技状態(大当り)が発生する
と、特別変動入賞装置5の開閉扉5aが、規定時間(例
えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば10
個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(特
別遊技)が行われる。そして、この開放動作は、継続入
賞球の検出(継続センサ40による入賞球の検出)が行
われることを条件に、例えば、16ラウンドまで複数回
行われる。また、上記特図の変動表示ゲーム中又は大当
たり中に、普通変動入賞装置6にさらに遊技球が入賞し
たときには、特図始動記憶表示器18が点灯して例えば
4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当たりが終了
した後に、その記憶に基づいて上記特図の変動表示ゲー
ムが繰返される。
【0026】一方、遊技中に、遊技球が普通図柄始動口
8に入賞(通過)したときは、普通図柄表示器7の識別
情報(この場合、一桁の数字)の変動表示による普図の
変動表示ゲームが行われる。そして、この変動表示ゲー
ム結果としての停止表示態様が所定の態様(例えば、
「7」)であれば、普図当りと呼ばれる遊技価値が発生
する。この遊技価値(普図当り)が発生すると、普通変
動入賞装置6の一対の開閉部材6aが逆ハの字に開いた
開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行わ
れる。これにより、普通変動入賞装置6に遊技球が入賞
し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数
が増えて大当り発生の可能性が増す。また、上記普図の
変動表示ゲーム中に、普通図柄始動口8にさらに遊技球
が入賞したときには、普図始動記憶表示器20が点灯し
て例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終
了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲーム
が繰返される。
【0027】D.制御系の動作 次に、前述した制御系により行われるパチンコ機の制御
について、図4乃至図6に示すフローチャートにより説
明する。 (a)遊技制御装置のメインルーチン(遊技プログラ
ム) 図4は、遊技制御装置100(遊技用マイクロコンピュ
ータ111)により行われるメイン制御処理(メインル
ーチン)のフローチャートを示す図である。この制御処
理は、図2の発振器112により作り出される基準時間
(例えば、2ms)毎に1シーケンスずつ行われる。す
なわち、最終ステップの残余時間処理S22において、
遊技用マイクロコンピュータ111に発振器112から
リセット信号が入るたびに、ステップS1から実行され
る。
【0028】処理が開始されると、ステップS1におい
て先ず電源の投入時であるか否かを判定する電源投入判
定処理を行い、電源投入時であれば初期化処理を行い、
ROM122の正常判定処理、RAM123におけるワ
ークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、
システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャ
ライズ等が行われる。また、電源投入時(例えば、電源
投入後のとき)でなければ、ステップS2に進んで入力
処理を行い、入力インターフェース回路113からの信
号を取り込む。これにより、外部の入力情報が取得され
る。次いで、ステップS3で出力処理を行い、出力イン
ターフェース回路114に制御信号を出力する。これに
より、出力インターフェース回路114に接続される遊
技盤1上の各器具が駆動され、例えば特別変動入賞装置
5の駆動等が行われる。
【0029】次いで、ステップS4〜S11のうちの一
つの処理を時分割で順次行う。ステップS4〜S11の
概要は以下のとおりである。 ステップS4:排出制御情報編集処理 排出制御情報編集処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から排出制御装置200へ送信する賞球数制御
情報、賞球数データ等に関する編集が行われる。 ステップS5:排出制御装置通信処理 排出制御装置通信処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から排出制御装置200へ賞球数制御情報、賞
球数データ等を送信する。 ステップS6:音声制御装置通信処理 音声制御装置通信処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から音制御装置131へ音声制御信号(例え
ば、遊技ゲームの効果音の制御信号)を送信する。 ステップS7:装飾制御装置通信処理 装飾制御装置通信処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から装飾表示制御装置132へ装飾制御信号を
送信する。これにより、装飾表示制御装置132により
サイドランプ12、14、装飾LED等を装飾して遊技
を演出することが行われる。
【0030】ステップS8:表示制御装置通信処理 表示制御装置通信処理では、後述する表示制御装置送信
情報編集処理S20で行われる送信情報(つまり、前述
のコマンドデータよりなる表示制御信号)の設定に基づ
いて、実際に表示制御装置141に対して所定の表示制
御信号が出力される(つまり、送信領域にセットされて
いるコマンドデータが送信される)。これにより、表示
制御装置141により表示装置142にて複数の識別情
報(特図)が複数列で変動表示等され、特図ゲームが行
われる。また、大当たり中には、後述の演出表示やイン
ターバル期間中の表示が実行される。 ステップS9〜ステップS11:スルー処理 スルー処理では、何も処理を行わずに、これらのステッ
プをスルーする。
【0031】次に、図4に示す遊技プログラムでは、以
上の時分割処理がなされた後に、次いで、ステップS1
2で乱数生成処理を行う。乱数生成処理では、特図に関
連する乱数および普図に関連する乱数の更新が行われ
る。特図に関連する乱数としては、例えば特図乱数(大
当り用の乱数)、リーチアクション乱数(リーチ態様決
定用の乱数)、大当り停止図柄乱数、などがある。乱数
の生成では、特図および普図の乱数を例えば[1]ずつ
インクリメントして更新することが行われる。したがっ
て、本ルーチンが繰り返される毎に、特図および普図の
乱数が変り、大当りあるいは普図当りの乱数抽出値がア
トランダム性を保つようになる。リーチアクション乱数
(リーチ態様決定用の乱数)、大当り停止図柄乱数につ
いても同様である。
【0032】次いで、ステップS13でセンサ入力処理
を行う。ここでは、特図始動センサ61、普図始動ゲー
トセンサ62、セーフセンサ115、継続センサ40、
及びカウントセンサ37からの入力監視を行うととも
に、これらセンサからの入力信号に基づいて、特図変動
や普図変動の始動記憶の更新、特図乱数や普図乱数の抽
出、賞球数記憶、大当り時のラウンド継続の設定、など
の処理を行う。次いで、ステップS14〜S21のうち
の一つの処理を時分割で順次行う。ステップS14〜S
21の概要は以下のとおりであり、このうち特別図柄ゲ
ーム処理S14と、表示制御装置送信情報編集処理S2
0は後述のサブルーチンに従って行われる処理である。
【0033】ステップS14:特別図柄ゲーム処理 特別図柄ゲーム処理では、特図をスクロールさせる前の
始動記憶監視、図柄停止監視および大当り処理の何れか
に対応した処理が行われる。 ステップS15:普通図柄ゲーム処理 普通図柄ゲーム処理では、遊技球が普通図柄始動口8に
入賞(通過)したときに、普通図柄表示器7の識別情報
(この場合、一桁の数字)の変動表示による普図の変動
表示ゲームについての処理を行い、普図当りとなった場
合には対応する普図当り処理を行う。 ステップS16:図柄変動処理 図柄変動処理では、特図をスクロールさせる処理が行わ
れ、所定時間経過後に、図柄変動が停止して大当りある
いは外れの何れかになる。
【0034】ステップS17:装飾制御情報編集処理 装飾制御情報編集処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から装飾表示制御装置132へ送信する装飾制
御情報の編集(例えば、サイドランプ12、14、装飾
LED等の装飾をどのようにするかの編集)を行う。 ステップS18:ソレノイド編集処理 ソレノイド編集処理では、遊技用マイクロコンピュータ
111から、大入賞口ソレノイド31、流路切換ソレノ
イド42、或いは普通電動役物ソレノイド6bへ送信す
るソレノイド制御情報の編集を行う。 ステップS19:不正監視処理 不正監視処理では、特別変動入賞装置5に対するノーカ
ウントの監視、その他の不正監視が行われ、不正等の場
合には、例えば後述のステップS21の外部端子情報編
集処理にてエラー信号を外部の管理装置に出力するよう
な編集が行われる。
【0035】ステップS20:表示制御装置送信情報編
集処理 表示制御装置送信情報編集処理では、遊技用マイクロコ
ンピュータ111から表示制御装置141へ送信する表
示制御情報(具体的には、前述のコマンドデータよりな
る表示制御信号)の編集を行う(つまり、コマンドデー
タを選択して送信領域にセットする)。 ステップS21:外部端子情報編集処理 外部端子情報編集処理では、遊技用マイクロコンピュー
タ111から外部情報端子盤133を介して外部の管理
装置へ送信する外部端子情報(例えば、大当り信号等)
の編集を行う。次に、図4に示す遊技プログラムでは、
以上の時分割処理がなされた後に、ステップS22で残
余時間処理を行う。残余時間処理では、ルーチンを繰り
返すとき、次回のルーチンに致る前の余った時間だけ待
機する。ステップS22を経ると、メインルーチンの1
シーケンスが終了する。
【0036】(b)特別図柄ゲーム処理 図5はメインルーチンにおける特別図柄ゲーム処理S1
4のサブルーチンを示すフローチャートである。このサ
ブルーチンが開始されると、まずステップS51で処理
番号により分岐する。これは、遊技用マイクロコンピュ
ータ111による制御処理(ステップS52〜S54)
の各処理過程で定められる処理NO.(処理番号)に従
って、ステップS52〜S54のうちの該当するいずれ
か一つの処理を時分割で行うための判断処理(時分割処
理の判断)を行うものである。なお、ステップS52〜
S54の概要は以下のとおりである。
【0037】ステップS52:始動記憶監視処理 始動記憶監視処理では、始動記憶を監視し、特図の停止
図柄(大当り、外れ図柄等)を決定するとともに、リー
チアクションの情報設定などが行われる。 ステップS53:図柄停止監視処理 図柄停止監視処理では、特図の図柄変動が終了して停止
したかどうかを監視し、次の処理(大当り処理、始動記
憶監視処理)に処理番号を格納する。
【0038】ステップS54:大当り処理 大当り処理では、特図の図柄変動が終了して大当りで停
止したとき、大当りに対応する処理を行い、次の処理
(始動記憶監視処理)に処理番号を格納する。大当りに
対応する処理には、ファンファーレ/インターバル終了
処理と、大当り前半終了処理と、大当り後半終了処理
と、大当り終了処理とがあり、これらの処理が次のよう
なタイミングで実行される。まず、特別変動入賞装置5
の開閉扉5aが閉っている間(大当りとなった直後の時
も含む)は、ファンファーレ/インターバル終了処理が
実行される。このファンファーレ/インターバル終了処
理では、大当りになったか否かが監視され、大当りにな
っていると、必要に応じて大当りとなったことを演出す
る音声などの出力処理が行われる。また、大当り中に
は、所定のインターバル時間が経過したか否かが判定さ
れ、経過している場合には、次に大当り処理S54が実
行されるタイミングで大当り前半終了処理又は大当り終
了処理を実行する設定がなされる。即ち、このファンフ
ァーレ/インターバル終了処理では、大当りのラウンド
数(開放の回数)を更新する処理(「1」づつ増加させ
る処理)も行われ、ラウンド数が例えば15回以下なら
ば、次に大当り処理S54が実行されるタイミングで大
当り前半終了処理を実行する設定がなされ、ラウンド数
が例えば16回ならば、次に大当り処理S54が実行さ
れるタイミングで大当り終了処理を実行する設定がなさ
れる。
【0039】また、大当り前半終了処理は、特別変動入
賞装置5の大入賞口5b(開閉扉5a)が開放されてか
ら継続入賞が検出されるまでの間に実行される処理であ
る。この、大当り前半終了処理では、継続入賞の検出が
監視され、継続入賞が検出されると、次に大当り処理S
54が実行されるタイミングで大当り後半終了処理を実
行する設定がなされる。また、大当り後半終了処理は、
継続入賞が検出されてから大入賞口5bが閉るまでの間
に実行される処理である。この大当り後半終了処理は、
継続センサ40及びカウントセンサ37で検出される総
入賞球数(1回の開放において大入賞口5bに入賞した
遊技球の総数)が所定値になっているか否か、及び大入
賞口5bが開放されてからの経過時間が監視され、前記
総入賞球数が所定値(例えば、10個)になっている
か、或いは前記経過時間が所定値(例えば、30秒)に
なっていると、次に大当り処理S54が実行されるタイ
ミングでファンファーレ/インターバル終了処理を実行
する設定がなされる。
【0040】また、大当り終了処理は、上述したように
大当りのラウンド数が所定回数(例えば16回)となっ
たときに行われる。この大当り終了処理では、前記総入
賞球数が所定値になっているか否か、及び大入賞口5b
が開放されてからの経過時間が監視され、前記総入賞球
数が所定値になっているか、或いは前記経過時間が所定
値になっていると、次に大当り処理S54が実行される
タイミングで、以上の大当りに対応する処理を終了する
設定がなされる。
【0041】(c)表示制御装置送信情報編集処理 次に図6は、メインルーチンにおける表示制御装置送信
情報編集処理S20のサブルーチンを示すフローチャー
トである。このサブルーチンが開始されると、まずステ
ップS61で、前述の大当たり処理S54が実行されて
いる状態であるか否か(即ち、大当たりとなっているか
否か)が判定され、判定結果が肯定的であればステップ
S62に進み、判定結果が否定的であればステップS6
3に進む。次いでステップS62では、大当たりのラウ
ンド中であるか否か、即ち、特別変動入賞装置5が開放
動作中であるか否かが判定され、ラウンド中であればス
テップS64に進み、ラウンド中でなければステップS
65に進む。
【0042】そして、ステップS63では、通常画面設
定のための表示情報設定処理が行われる。すなわち、大
当たりとなっていない通常時において前述の特図のスク
ロール表示などを特別図柄表示装置4に表示するため
の、表示制御信号の設定処理を行う。また、ステップS
65に処理が進むのは、前述のファンファーレ/インタ
ーバル終了処理が設定されている状態(即ち、大当たり
中のインターバル期間)であり、前述の開放動作が実行
されていない状態であるため、ここでは、このインター
バル期間中の表示(例えば、キャラクタの動画などによ
る、開放動作中とは異なる表示)を行うための表示制御
信号の設定処理が行われる。
【0043】一方、ステップS64では、ラウンド数情
報の読み込みが行われる。なお、ラウンド数情報とは、
その時点で行われている前述の開放動作が何回目である
のかを示す情報であり、この場合ラウンド数は、前述の
ファンファーレ/インターバル終了処理でカウントされ
る。次いでステップS66では、大当たり画面設定のた
めの画像表示情報設定処理が行われる。すなわち、大当
たりで前述の開放動作が行われている最中に、主に前述
の画像表示領域201で行う画像演出表示(例えば、図
8に示すような動画を含む画像による演出表示)等を特
別図柄表示装置4に表示するための、表示制御信号の設
定処理を行う。具体的には、予め設定された例えば図7
(a)に示すようなデータテーブルから、ラウンド数に
応じたコマンドデータが必要に応じて複数選択され、出
力設定される(送信領域にセットされる)。なお、図8
は、1ラウンドの演出表示を例示したもので、ここでの
画像演出表示は、中年の男性(おやじさん)が球貯留箱
(いわゆるドル箱)を持って遊技場内をいったりきたり
する動画が表示されており、画像表示領域201の左上
部には、ラウンド数を示す英数字が表示されている。
【0044】次いでステップS67では、前述のメッセ
ージ表示領域202にスクロール表示するメッセージ表
示情報の読み込みが行われる。すなわち、予め設定され
た例えば図7(c)に示すようなデータテーブルから、
ラウンド数に応じたメッセージが選択され、この場合そ
のメッセージの長さ(語数と文字幅や文字間隔で決まる
スクロール方向の全長)が読み込まれる。次にステップ
S68では、ステップS67で読み込まれたメッセージ
がLONGメッセージであるか否か判定される。すなわ
ち、このメッセージの長さが、低速スクロールで確実に
全体を表示できる最大長(以下、場合により、低速時最
大長という。)を越えているか否かが判定される。そし
て、この低速時最大長を越えていてLONGメッセージ
である場合には、ステップS69に進み、そうでなけれ
ばステップS70に進む。なお、上記低速時最大長は、
本例の場合以下のように一義的に求められる。すなわち
本例では、開放動作(ラウンド)の開始とほぼ同時にメ
ッセージの先頭からスクロール表示によるメッセージ演
出表示を開始するため、上記低速時最大長は、開放動作
の最小継続時間に低速時のスクロールスピードを乗算し
た値である。そして、開放動作の継続時間が最小となる
のは、連続して発射された遊技球が全て入賞して規定数
(例えば、10個)に到達した場合であるので、この最
小継続時間は、球の発射間隔(通常は、0.6秒/個)
と上記規定数との積(例えば、10×0.6=6秒)と
なる。したがって、例えば低速のスクロールスピードが
15mm/秒の場合には、上記低速時最大長は、例えば
90mm(=6×15)となる。
【0045】そしてステップS69では、ステップS6
7で選択されて表示しようとするメッセージの長さが、
上記低速時最大長を越えているため、このメッセージを
前述のメッセージ表示領域202に高速でスクロール表
示するための前記表示制御信号の出力設定が行われる。
具体的には、例えば図7(b)に示すような予め設定さ
れたデータテーブルから、その時点でのラウンドのメッ
セージを高速スクロール表示するためのコマンドデータ
が選択されて設定される。これにより、例えば図9
(a)に示すような高速スクロール表示が行われる。な
お図9(a)は、図7(c)に示したメッセージのうち
の1ラウンド(1R)のメッセージ(この場合LONG
メッセージ)を、一定周期で4ピッチずつ高速スクロー
ルさせる例を示している。また、図7(c)に示すよう
に設定された全てのメッセージの長さは、上記高速スク
ロールで確実に全体を表示できる最大長(以下、場合に
より、高速時最大長という。)以下となっている。つま
り、この高速スクロール表示により、図8に示すように
必ずメッセージ全体の表示が完結する。ここで高速時最
大長は、開放動作の最小継続時間に高速時のスクロール
スピードを乗算した値である。例えば高速のスクロール
スピードが30mm/秒の場合には、上記高速時最大長
は例えば180mm(=6×30)となる。
【0046】一方、ステップS70では、ステップS6
7で選択されて表示しようとするメッセージが、上記低
速時最大長以下のSHORTメッセージであるため、こ
のメッセージを前述のメッセージ表示領域202に低速
でスクロール表示するための前記表示制御信号の出力設
定が行われる。具体的には、例えば図7(b)に示すよ
うな予め設定されたデータテーブルから、その時点での
ラウンドのメッセージを低速スクロール表示するための
コマンドデータが選択されて設定される。これにより、
例えば図9(b)に示すような低速スクロール表示が行
われる。なお、図9(b)は、図7(c)に示したメッ
セージのうち、5ラウンド(5R)のメッセージ(この
場合SHORTメッセージ)を、一定周期で2ピッチず
つ低速スクロールさせる例を示している。
【0047】この表示制御装置送信情報編集処理のルー
チンでは、前述した表示制御信号の出力設定がなされる
が、特にステップS67〜S70の処理によって、開放
動作の最小継続時間内に表示が完結するように、メッセ
ージの長さに応じたスクロールスピード(この場合、高
速又は低速)が選択され、このスクロール表示でのメッ
セージ表示領域202へのメッセージ演出表示が実現さ
れる。つまり、開放動作の終了タイミングに基づいて、
メッセージ全体が識別可能となるようにメッセージ演出
表示が行われる構成となっている。またそのために、開
放動作が最短で終了するタイミングより先に(即ち、上
記最小継続時間内に)上記メッセージ演出表示が完了す
るように、上記メッセージ演出表示を完遂するのに必要
な時間を決定するデータ(即ち、メッセージ長のデー
タ、及びスクロールスピードのデータ)が設定されてい
る。
【0048】したがって本例の遊技機では、大当たりの
ラウンド中のメッセージ演出表示が、途中で途切れてし
まう不具合が確実に防止され、大当たり中の演出効果が
確実に発揮されて遊技の興趣を常に高く維持できる。特
に本例では、メッセージによる演出表示(この場合、ス
クロール表示によるもの)に本発明の基本思想を適用し
て、それが常に完遂されるようにしたから、画像だけで
は分かりづらい演出内容や演出の意図を遊技者に確実に
伝えることができ、大当たりとなったことの遊技者の感
激や楽しさをより一層高めることができる。また本例で
は、大当たり(特定遊技状態)の開放動作中における表
示装置142の表示領域を、例えば図8に示すように画
像表示領域201とメッセージ表示領域202とに区画
し、画像表示領域201で画像による画像演出表示を主
に行うとともに、メッセージ表示領域202でメッセー
ジによるメッセージ演出表示を主に行う構成とし、この
うちの上記メッセージ演出表示に本発明の基本思想を適
用して、上記メッセージ表示が確実に識別可能に行われ
る構成とした。したがって、遊技者が表示画面の形式を
瞬時に理解して、しかもメッセージの内容を確実に読み
とれるため、遊技者が演出内容をより素早くかつ確実に
認識できるようになり、演出内容の見落としが発生する
可能性が極めて低くなって、演出効果がより確実なもの
となる。
【0049】さらに本例では、大当たりの開放動作が複
数ラウンドくり返し実行可能であり、上述のように各ラ
ウンド中に確実に表示が完遂されるメッセージ演出表示
が、各ラウンド毎の画像による演出表示に対応した異な
る内容のものとされ、かつ、互いにストーリー性を有す
るものとされている。したがって遊技者は、大当たりと
なることをより期待するようになり、また大当たりにな
った場合には、ラウンドが継続することをより期待する
ようになり、またラウンド中(特にラウンド継続確定
後)においてもあきることなく遊技の演出の面白さを満
喫できるという効果がある。
【0050】(第2形態例)次に、第2形態例につい
て、図10乃至図12により説明する。本例は、表示制
御装置送信情報編集処理の内容の一部に特徴を有し、他
の構成は第1形態例と同じである。以下、その特徴部分
についてのみ説明する。本例の表示制御装置送信情報編
集処理は、図10に示すように、前述のステップS66
の次に、以下の処理を行う。まず、ステップS71で
は、メッセージ表示領域202にスクロール表示するメ
ッセージ表示情報の読み込みと、このメッセージを低速
スクロール表示するための出力設定が行われる。すなわ
ち、予め設定された例えば図11に示すようなデータテ
ーブルから、ラウンド数に応じたメッセージが選択さ
れ、その情報が読み込まれる。そして、例えば前述の図
7(b)に示すような予め設定されたデータテーブルか
ら、そのメッセージを低速スクロール表示するためのコ
マンドデータが選択されて設定される。なお、この設定
が有効となれば(後述のステップS75が実行されない
場合)、例えば図12(a)に示すような低速スクロー
ル表示が行われる。
【0051】次いでステップS72では、カウント数情
報の読み込みが行われる。なお、カウント数情報とは、
前述した総入賞球数(1回の開放動作において大入賞口
5bに入賞した遊技球の総数)を示す情報であり、ここ
では、開放動作の進行状態を検知するための情報として
利用される。次にステップS73では、カウント数(即
ち、上記総入賞球数)が、所定数以上(例えば、「5」
以上)であるか否か判定され、所定数以上であればステ
ップS74に進み、そうでなければルーチンを終了して
リターンする。次にステップS74では、メッセージの
スクロール表示の進行状態(メッセージのどの部分まで
の表示が完了しているか)が、表示制御装置141から
遊技制御装置100に送られてくる図示省略した信号な
どによって読みとられ、この進行状態がメッセージ前半
であるか否か(即ち、メッセージ前半の全ての表示が未
完であるか否か)が判定され、メッセージ前半であれば
ステップS75に進み、そうでなければルーチンを終了
してリターンする。なお、メッセージの前半と後半は、
例えば図11に示すように、予め設定されている。
【0052】そしてステップS75では、ステップS7
1で選択されて低速スクロール表示していたメッセージ
を、高速スクロール表示に切り換えて表示するための前
記表示制御信号の出力設定が行われる。具体的には、例
えば図7(b)に示すような予め設定されたデータテー
ブルから、その時点でのラウンドのメッセージを高速ス
クロール表示するためのコマンドデータが選択されて設
定される。これにより、例えば図12(b)に示すよう
な高速スクロール表示に切り換わる(即ち、スクロール
スピードが低速から高速に切り換わる)。
【0053】以上の処理によれば、ラウンド開始時から
カウント数が「5」になるまでは、ステップS73の判
定が否定的になり、ステップS71の出力設定が毎回有
効となるため、低速スクロール表示によって所定のメッ
セージ演出表示が行われる。そして、カウント数が
「5」以上になると、ステップS74が実行され、メッ
セージ演出表示の進行状態が前半までか否か判定され
る。つまり、カウント数が「5」になっているにもかか
わらず、メッセージ前半の表示が完了していない状態か
否か(表示の進行が遅れているか否か)が判定され、判
定結果が肯定的な場合には、ステップS75でスクロー
ルスピードが高速に切り換えられる。
【0054】このように本例では、大当たりラウンド中
のメッセージ演出表示が、基本的には低速スクロールで
行われ、表示の進行が遅れている場合に、途中で高速ス
クロールに切り換えられる。このため、高速スクロール
のスピードが残りのメッセージ(未表示の部分)の長さ
に対して十分に大きな値に設定されていれば、ラウンド
中の大入賞口5bへの入賞が連続的に行われてラウンド
が短時間で終了するような場合でも、メッセージ全体の
表示を確実に完遂することができる。したがって、第1
形態例と同様の効果が得られる。しかも本例では、ラウ
ンドの進行が遅い場合(ラウンド中の大入賞口5bへの
入賞が比較的少しずつ行われている場合)には、低速ス
クロールによるゆっくりした表示が最後まで行われるた
め、表示内容がより読みとり易く、また残余時間(メッ
セージ演出表示がひととおり完了した後、ラウンドが終
了するまでの時間)が少なくなって、演出の空白(開放
動作が行われているのにメッセージ演出表示がなされて
いない状態)がほとんど生じなくなる効果もある。つま
り、第1形態例では、開放動作の最小継続時間内に確実
にメッセージ演出表示がひととおり完結してしまうの
で、大入賞口5bへの入賞が進まず開放動作が長引いた
場合には、上記残余時間が比較的多く生じてしまい、演
出の空白が生じる恐れがあるが、本例ではこのような不
具合が抑制される。
【0055】なお、本発明は上記形態例の態様に限られ
ず、各種の変形,応用があり得る。例えば、本発明の演
出表示を行う表示装置は、必ずしも単一の表示器からな
るものでなくてもよい。例えば、LCD又はCTRより
なる表示器を二つ備えていて、一方の表示器で画像によ
る演出表示を行い、他方の表示器でメッセージによる演
出表示を行う構成でもよい。また、特定遊技状態(上記
形態例では大当たり)を発生させるための識別情報の可
変表示を行う表示器と、開放動作中の演出表示を行う表
示器とを別個に設けてもよい。また、上記形態例では、
メッセージ演出表示についてのみ本発明の思想を適用し
ているが、同様に画像演出表示についても本発明を適用
し、画像演出表示が途切れることなくラウンド中に確実
に完結するようにしてもよい。
【0056】また、メッセージの表示は、必ずしもスク
ロール表示に限られない、例えば、メッセージ表示領域
内に一度に表示できる大きさ(例えば長さ)の文字列
(メッセージの一部)を、順次先頭側のものから所定周
期で切り換えて表示する態様もあり得る。また、スクロ
ール表示する場合でも、必ずしも横書きのメッセージを
横方向に移動させる態様に限られず、例えば横書きのメ
ッセージを縦方向に移動させたり、縦書きのメッセージ
を縦方向又は横方向に移動させる態様もあり得る。ま
た、スクロール表示する場合、必ずしもメッセージの先
頭の端から表示を開始する必要もない。例えば、メッセ
ージ表示領域内に一度に表示できる大きさ(例えば長
さ)の文字列(メッセージの先頭側の一部)の全体を表
示開始直後に表示するようにし、その後メッセージの移
動(スクロール)が開始されるようにしてもよく、この
場合その分だけ時間的な余裕が生まれる。
【0057】また、メッセージなどの演出表示の開始
は、開放動作の開始と同時に開始する必要は必ずしもな
く、例えば、継続入賞が検出された時点から演出表示を
開始するようにしてもよい。なお、上述した形態例のよ
うな種類のパチンコ機などでは、最初に大入賞口に入賞
する球が継続入賞するように案内する構成となっている
ものも多く、このような場合には、演出表示に許される
最小時間が例えば5秒(0.6秒/個×9個)であると
してデータの設定を行えば、例えば上述した第1形態例
と同様の考え方で演出表示がほぼ確実に完遂できる構成
とすることができる。また、このように継続入賞後に演
出表示が開始される構成とすると、遊技者が最も気にす
るラウンド継続の確定がすんだ後で、演出表示が行われ
ることになるから、遊技者が演出表示を初めから余裕を
もってじっくり鑑賞できるという利点がある。
【0058】また、上記形態例は、前述の残余時間が無
視できない程度に生じた場合(演出表示が終了したの
に、開放動作がなお長く続く場合)について考慮してい
ないが、このような場合に、例えば同じ演出表示を繰り
返し行う構成としてもよい。このようにすれば、表示内
容を再確認できる効果がある。また、画像演出表示を行
う領域と、メッセージ演出表示を行う領域とが、必ずし
も区画されていなくてもよく、画像とメッセージが入り
組んで表示されるような態様もあり得る。また、表示領
域を画像とメッセージとで分ける場合でも、必ずしも厳
格に区分けする必要はなく、画像の一部がメッセージ表
示領域に入り込んでいたり、メッセージの一部(例え
ば、ラウンド数表示等)が画像表示領域に表示されてい
てもよい。また、本発明のメッセージには、大当たりな
どを演出するためのメッセージに限らず、遊技状態を遊
技者に報知する情報(ラウンド数やカウント数の情報)
も含まれる。また、カウント数を表示する場合には、大
当たりなどを演出するためのメッセージ(例えば、図7
(c)に例示したメッセージ)を表示する領域の内部又
はその近傍に表示することが好ましい。このようにすれ
ば、遊技者は、大当たりなどの演出のためのメッセージ
を見ながらカウント数が確認できるし、逆にカウント数
を確認しながら上記メッセージを鑑賞することができ
る。
【0059】また、上記第1形態例では、メッセージを
その長さ(即ち、長手方向の大きさ)により区別して、
長いものを比較的高速でスクロールさせ、短いものを比
較的低速でスクロールさせて表示しているが、高速と低
速の2段階に限られず、メッセージの長さに応じてさら
に多段階に(或いは無段階に)スクロール速度を選択す
るようにしてもよい。また、全てのメッセージの表示が
完遂できる一定のスクロール速度(つまり、全て高速)
で、全てのメッセージの表示を行うようにしてもよい。
但しこの場合には、メッセージの中に他に比較して特に
短いメッセージがあった場合に、その短いメッセージを
表示するラウンドで、特に大きな残余時間が生じること
になるので、このような残余時間を低減する観点から
は、上記第1形態例のようにメッセージの長さ(大き
さ)によって、表示速度を適宜選択して設定するか、上
記第2形態例のようにラウンドの途中で適宜表示速度を
変更する態様が好ましい。
【0060】また本発明は、表示装置と、上記形態例の
特別変動入賞装置5に類する装置(即ち、多数の入賞が
可能となるように遊技状態を切り換える開放動作が可能
な装置)を備え、この特別変動入賞装置を開放動作させ
る特定遊技状態を発生可能な遊技機であれば、パチンコ
機以外にも適用できる。また、前述したような特図の変
動表示ゲーム(画像変動遊技)を行わないで、他の条件
で特定遊技状態を発生させる遊技機でもよい。また極端
な態様としては、特定遊技状態のラウンド数(即ち、開
放動作の回数)が1回しかない遊技機でもよい。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の遊技機では、特定遊技状
態の開放動作中の演出表示が、開放動作終了のタイミン
グに基づいて、全体が識別可能となるように行われる。
このため、演出表示が途中で途切れるという不具合が防
止され、開放動作中の演出効果(或いは、遊技状態の説
明等の報知機能)が確実に発揮されて遊技の興趣や遊技
者の満足度や理解度などを常に高く維持できる。特に、
メッセージによる演出表示に本発明を適用した場合に
は、そのメッセージ演出表示が常に完遂されるから、画
像だけでは分かりづらい演出内容や演出の意図や遊技状
態の説明などを遊技者に確実に伝えることができ、例え
ば大当たりとなったことの遊技者の感激や楽しさをより
一層高めることができる。
【0062】さらに、請求項2記載の遊技機の場合に
は、特定遊技状態の開放動作中における表示装置の表示
領域を、画像表示領域とメッセージ表示領域とに区画
し、特定遊技状態の開放動作中には、表示制御手段が、
画像表示領域に画像演出表示を行うとともに、メッセー
ジ表示領域にメッセージ演出表示を行う構成とし、少な
くともメッセージ演出表示が、表示制御手段の制御によ
って、特定遊技状態の開放動作終了のタイミングに基づ
いて、全体が識別可能となるように行われる。したがっ
て、遊技者が表示画面の形式を瞬時に理解して、しかも
メッセージの内容を確実に読みとれるため、遊技者が演
出内容をより素早くかつ確実に認識できるようになり、
演出内容の見落としが発生する可能性が極めて低くなっ
て、メッセージによる演出効果や遊技状態の報知機能が
より確実なものとなる。
【0063】また、請求項3乃至4記載の遊技機の場合
には、特定遊技状態の開放動作が最短で終了するタイミ
ングよりも先に、演出表示が完了して識別可能となるよ
うに、演出表示を完遂するのに必要な時間を決定する表
示制御手段におけるデータ(例えば、スクロール表示の
場合のスクロールスピードやメッセージ長のデータ)を
設定した。つまり、上記開放動作が最短で終了する時点
よりも必ず以前に演出表示が完了するように、演出表示
の態様を設定した。このため、開放動作中の演出表示を
途切れさせることなく開放動作中にその全てを完遂する
という本発明の主目的がより信頼性高く達成される。
【0064】また、請求項5乃至7記載の遊技機の場合
には、表示制御手段が、特定遊技状態の開放動作の進行
状態を、例えば開放動作中の入賞数に基づいて適宜検知
し、この進行状態に応じて前記演出表示の進行速度(例
えば、スクロールスピード)を必要に応じて変更するこ
とによって、前記演出表示が開放動作終了までに完了し
て識別可能となる構成とした。このため、開放動作中の
演出表示を途切れさせることなく開放動作中にその全て
を完遂するという本発明の主目的が達成できるととも
に、以下のような固有の効果が得られる。即ち、演出内
容の少ないもの(例えば、短いメッセージ等)は、その
分ゆっくりした表示速度で表示されるので、表示内容が
より容易かつ確実に認識できるようになり、また、前述
の残余時間(即ち、演出の空白時間)や同じ表示内容の
重複表示を低減できるという効果もある。
【0065】また、請求項8記載の遊技機の場合には、
特定遊技状態の開放動作が、複数ラウンドくり返し実行
可能であり、前記演出表示は各ラウンド毎に異なる内容
のものとされ、かつ、各ラウンド毎のその演出表示が、
各ラウンドの終了タイミングに基づいて、全体が識別可
能となるように行われる。このため、例えば全体的にス
トーリー性を有する演出表示を各ラウンドそれぞれで確
実に完結させて行うといった内容の濃い演出を漏れなく
行うことが可能となる。したがって遊技者は、大当たり
となることをより期待するようになり、また大当たりに
なった場合には、ラウンドが継続することをより期待す
るようになり、またラウンド中(特にラウンド継続確定
後)においてもあきることなく遊技の演出の面白さを満
喫できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】パチンコ機の制御系の全体構成を示す図であ
る。
【図3】表示制御装置の構成を示す図である。
【図4】遊技制御のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図5】特別図柄ゲーム処理のサブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図6】表示制御装置送信情報編集処理のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図7】表示制御のデータ例を示す図である。
【図8】演出表示の一例を示す図である。
【図9】メッセージのスクロール表示を説明する図であ
る。
【図10】表示制御装置送信情報編集処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図11】表示制御のデータ例を示す図である。
【図12】メッセージのスクロール表示を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 遊技盤 4 特別図柄表示装置 4a 表示部 5 特別変動入賞装置 5a 開閉扉 5b 大入賞口 141 表示制御装置(表示制御手段) 142 表示装置 100 遊技制御装置(表示制御手段) 201 画像表示領域 202 メッセージ表示領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示制御手段の制御に基づいて画像やメ
    ッセージを表示可能な表示装置と、多数の入賞が可能と
    なる開放動作を行う特別変動入賞装置とを備え、この特
    別変動入賞装置を一時的に開放動作させる特定遊技状態
    を発生可能な遊技機において、 前記特定遊技状態の開放動作中には、前記表示制御手段
    が、前記表示装置に画像による画像演出表示又はメッセ
    ージによるメッセージ演出表示のいずれか一方又は両方
    を行う構成とし、 前記演出表示の少なくとも一方は、前記表示制御手段の
    制御によって、前記特定遊技状態の開放動作終了のタイ
    ミングに基づいて、全体が識別可能となるように行われ
    ることを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 前記特定遊技状態の開放動作中における
    前記表示装置の表示領域を、画像表示領域とメッセージ
    表示領域とに区画し、 前記特定遊技状態の開放動作中には、前記表示制御手段
    が、前記画像表示領域に前記画像演出表示を行うととも
    に、前記メッセージ表示領域に前記メッセージ演出表示
    を行う構成とし、 少なくとも前記メッセージ演出表示が、前記表示制御手
    段の制御によって、前記特定遊技状態の開放動作終了の
    タイミングに基づいて、全体が識別可能となるように行
    われることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記特定遊技状態の開放動作が最短で終
    了するタイミングよりも先に、前記演出表示の少なくと
    も一方が完了して識別可能となるように、前記演出表示
    の少なくとも一方を完遂するのに必要な時間を決定する
    前記表示制御手段におけるデータを設定したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記メッセージ演出表示は、前記表示装
    置におけるメッセージの表示領域よりも全体が大きなメ
    ッセージを、その表示領域において移動させるようにし
    て全体を表示するスクロール表示であり、 前記データは、前記メッセージの大きさのデータ、又は
    前記メッセージのスクロールスピードのデータであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記表示制御手段が、前記特定遊技状態
    の開放動作の進行状態を適宜検知し、この進行状態に応
    じて前記演出表示の少なくとも一方の進行速度を必要に
    応じて変更することによって、前記演出表示の少なくと
    も一方が前記特定遊技状態の開放動作終了までに完了し
    て識別可能となる構成としたことを特徴とする請求項1
    又は2記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 前記メッセージ演出表示は、前記表示装
    置におけるメッセージの表示領域よりも全体が大きなメ
    ッセージを、その表示領域において移動させるようにし
    て全体を表示するスクロール表示であり、 前記進行速度は、このスクロール表示のスクロールスピ
    ードであることを特徴とする請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 前記特定遊技状態の開放動作は、前記特
    別変動入賞装置への入賞数が既定値に到達すると終了す
    る構成であり、前記表示制御手段は、前記特別変動入賞
    装置への開放動作中の入賞数に基づいてその開放動作の
    進行状態を検知することを特徴とする請求項5又は6記
    載の遊技機。
  8. 【請求項8】 前記特定遊技状態の開放動作は、複数ラ
    ウンドくり返し実行可能であり、前記演出表示の少なく
    とも一方は各ラウンド毎に異なる内容のものとされ、か
    つ、各ラウンド毎のその少なくとも一方の演出表示が、
    各ラウンドの終了タイミングに基づいて、全体が識別可
    能となるように行われることを特徴とする請求項1乃至
    7の何れかに記載の遊技機。
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