JP2000283702A - 距離センサおよび距離測定装置 - Google Patents

距離センサおよび距離測定装置

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JP2000283702A
JP2000283702A JP11090805A JP9080599A JP2000283702A JP 2000283702 A JP2000283702 A JP 2000283702A JP 11090805 A JP11090805 A JP 11090805A JP 9080599 A JP9080599 A JP 9080599A JP 2000283702 A JP2000283702 A JP 2000283702A
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sensor
distance
rotor
capacitance
pattern
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Norihiko Karasawa
憲彦 柄澤
Momoyao Karasaki
百谷王 唐崎
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FOTONIKUSU KK
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FOTONIKUSU KK
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定精度の向上、測定時間の短縮、および組
込対象の距離測定装置の製造コストの低減を図ることを
主目的とする。 【解決手段】 輪状のセンサパターン3を基板2上に形
成すると共に、センサパターン3の外周に沿って第1の
シールドパターン4を基板2上に形成することによって
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触方式で測定
対象体との間の距離を測定するための距離センサ、およ
びその距離センサを用いた距離測定装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】測定対象体との間の静電容量に基づいて
距離を測定する距離測定装置では、従来、図8に示す距
離センサ51が用いられている。この距離センサ51
は、例えば測定対象回転体における回転面の中心部位か
らの距離を測定可能に構成され、平板状に形成されると
共に回転体の回転軸を挿通可能な挿通用孔52aが中央
部に形成された固定部52と、挿通用孔52aの周囲に
沿って互いに等間隔で固定部52に固定された円柱状の
センサ本体53a〜53c(以下、区別しないときには
「センサ本体53」という)とを備えている。この場
合、センサ本体53は、円柱状に形成された金属製のセ
ンサ電極55と、円筒状に形成されてセンサ電極55の
周囲に配設されたシールド電極56と、センサ電極55
およびシールド電極56の間に配設されて両電極55,
56を相互に絶縁する絶縁用筒部57とで一体的に形成
されている。
【0003】一方、測定対象回転体の一例である回転機
構41は、図7に示すように、モータMの回転軸Maに
円盤状のロータ42が取り付けられて構成されている。
また、ロータ42の上面42aには、複数のネジ穴43
a〜43d(以下、区別しないときには「ネジ穴43」
という)が形成されている。この回転機構41は、モー
タMに駆動用電力が供給されると、回転軸Maが矢印D
の向きで回転し、その際に、ロータ42は、回転軸Ma
の軸方向である矢印Aまたは矢印Bの向きで僅かに移動
した状態で回転する。このため、その移動距離の測定に
際しては、停止状態におけるロータ42の上面42aお
よび距離センサ51間の距離と、回転状態におけるロー
タ42の上面42aおよび距離センサ51間の距離とを
それぞれ測定し、測定した両距離の差を求めることによ
りロータ42の移動距離を測定する。
【0004】具体的には、まず、図9,10に示すよう
に、回転軸Maが挿通用孔52aの中心を挿通し、かつ
各センサ本体53がロータ42の上面42aに対向する
ように、距離センサ51を配置する。これにより、各セ
ンサ本体53a〜53cは、図10に示すように、回転
軸Maから等距離の位置にそれぞれ配置される。この場
合、例えばロータ42が回転軸Maに対して傾いた状態
で取り付けられているときには、図11に示すように、
各センサ本体53a〜53cと上面42aとの距離がそ
れぞれ異なり、各センサ本体53a〜53cは、上面4
2aに対して、距離Sa,Sb,Sc分離間させられた
位置にそれぞれ一時的に配置される(同図では、ロータ
42の傾きを誇張して図示する)。
【0005】次に、停止状態におけるロータ42につい
ての距離測定の際には、まず、距離センサ51およびロ
ータ42間の静電容量CB を測定する。この場合、例え
ば、図9,10に示すように、センサ本体53の下方に
ネジ穴43が位置する状態では、ネジ穴43の影響によ
り、センサ本体53と上面42aとの距離に基づく静電
容量よりも小容量に測定される。したがって、所定回転
角度刻みでロータ42をゆっくりと1回転させ、その各
回転角度において各センサ本体53a〜53cのセンサ
信号に基づいて各静電容量CBa〜CBcをそれぞれ測定す
ると共に、各測定値の平均値を演算する。
【0006】この場合、ロータ42と距離センサ51と
が図10,11に示す位置関係のときの回転量をR0と
し、D方向に1回転したときの回転量をR12とすれ
ば、ネジ穴43の影響がないとした場合、センサ本体5
3aのセンサ信号に基づいて測定される静電容量CBa
は、図12(a)に示すように、ロータ42の回転量に
応じて変化し、ロータ42とセンサ本体53aとが最も
接近する回転量R0において、最大値である静電容量C
B1となり、ロータ42とセンサ本体53aとが最離間す
る回転量R6において、最小値である静電容量CB2とな
る。同様にして、センサ本体53bのセンサ信号に基づ
いて測定される静電容量CBbは、同図(b)に示すよう
に、ロータ42の回転量に応じて変化し、回転量R4,
R10において、それぞれ、最大値である静電容量CB1
および最小値である静電容量CB2となる。同様にして、
センサ本体53cのセンサ信号に基づいて測定される静
電容量CBcは、同図(c)に示すように、ロータ42の
回転量に応じて変化し、回転量R2,R8において、そ
れぞれ、最大値である静電容量CB1および最小値である
静電容量CB2となる。
【0007】また、ネジ穴43を考慮した場合、例え
ば、回転量R0,R3,R6,R9のときにネジ穴43
がセンサ本体53aの下方を通過し、回転量R1,R
4,R7,R10のときにネジ穴43がセンサ本体53
bの下方を通過し、回転量R2,R5,R8,R11の
ときにネジ穴43がセンサ本体53cの下方を通過した
とすれば、各通過時に測定される各静電容量CBa〜CBc
は、図12(a)〜(c)にそれぞれ示すように、急激
に低下する。この結果、各静電容量CBa〜CBcは、同図
(a)〜(c)の破線でそれぞれ示すように、ロータ4
2の傾きに起因する周期的変化と、ネジ穴43に起因す
る周期的変化とが重畳された容量値として測定される。
次いで、距離測定装置が、所定回転角度刻み毎に測定し
た各静電容量CBa〜CBcをそれぞれディジタル処理する
ことにより、各静電容量CBa〜CBcの平均値を演算す
る。次いで、3つの平均値をさらに平均化し、その平均
容量CBに基づいて、固定部52の表面からロータ42
における上面42aの中心部位までの距離を演算する。
【0008】一方、回転状態におけるロータ42につい
ての距離測定の際には、図10に示す矢印Dの向きでロ
ータ42を高速に回転させる。次いで、停止状態のとき
と同様にして、各センサ本体53a〜53cにおける各
センサ電極55と、ロータ42との間の各静電容量CAa
〜CAcをそれぞれ測定する。この際には、ロータ42が
回転軸Maの回転に伴って、例えば図11に示す矢印A
の向きで距離Sn分だけ移動して、その上面42aが同
図の一点鎖線で示す部位まで移動する。このため、測定
された静電容量CAa〜CAcは、停止状態のときに測定さ
れた静電容量CBa〜CBcと比較して、距離Snに応じた
分だけ大きな容量値となる。
【0009】具体的には、ネジ穴43の影響がないとし
た場合、静電容量CAaは、図12(a)に示すように、
ロータ42の回転量に応じて変化し、回転量R0,R6
において、それぞれ、最大値である静電容量CA1および
最小値である静電容量CA2となる。同様にして、静電容
量CAbは、同図(b)に示すように、回転量R4,R1
0において、それぞれ、最大値である静電容量CA1およ
び最小値である静電容量CA2となり、静電容量CAcは、
同図(c)に示すように、回転量R2,R8において、
それぞれ、最大値である静電容量CA1および最小値であ
る静電容量CA2となる。
【0010】また、各センサ本体53の下方をネジ穴4
3が通過するときには、そのネジ穴43の影響を受ける
ことにより、停止状態のときと同様にして、各通過時に
測定される各静電容量CAa〜CAcは、図12(a)〜
(c)にそれぞれ示すように、急激に低下する。この結
果、各静電容量CAa〜CAcは、同図(a)〜(c)の実
線でそれぞれ示すように、ロータ42の傾きに起因する
周期的変化と、ネジ穴43に起因する周期的変化とが重
畳された容量値として測定される。次いで、距離測定装
置が、同様にして、所定回転角度刻み毎に測定した各静
電容量CAa〜CAcに基づいて平均容量CA を演算し、そ
の平均容量CA に基づいて、固定部52の表面からロー
タ42における上面42aの中心部位までの距離を演算
する。次に、停止状態時の距離と回転状態時の距離との
差を演算することにより、ロータ42の移動距離が求ま
る。これにより、回転に起因して停止状態の位置から移
動したロータ42の移動量を測定することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の距離
センサ51には、以下の問題点がある。すなわち、従来
の距離センサ51を用いた距離測定装置では、各センサ
本体53のセンサ信号に基づいて測定した各静電容量に
対して、複雑なディジタル処理を行うことにより距離を
演算している。このため、従来の距離センサ51には、
複雑かつ高価な信号処理回路が必要とされるため、距離
測定装置の製造コストが上昇しているという問題点があ
る。また、これら一連の信号処理に長時間を要するた
め、高速回転体との間の距離を測定するのが困難である
という問題点もある。
【0012】また、従来の距離センサ51では、ロータ
42における上面42aのネジ穴43や凹凸などの表面
状態、およびロータ42の取付状態における傾きの影響
を排除して正確に測定するためには、回転角度の刻みを
十分に細かくすることによって静電容量測定を数多く行
わなければならない。しかし、測定対象体が高速回転体
の場合、測定時間を考慮すれば、ロータ42が1回転す
る時間内で数多くの測定を行うのは実際には困難であ
り、回転角度の刻みを大きくせざるを得ない。このた
め、従来の距離センサ51には、回転対象体の表面状態
などに起因して測定精度が低くなってしまうという問題
点もある。
【0013】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、測定精度の向上、測定時間の短縮、および
組込対象の距離測定装置の製造コストの低減を図ること
が可能な距離センサ、およびその距離センサを用いた距
離測定装置を提供することを主目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の距離センサは、輪状のセンサパターンを基
板上に形成すると共に、センサパターンの外周に沿って
第1のシールドパターンを基板上に形成したことを特徴
とする。なお、本発明における「輪状のセンサパター
ン」には、全体形状が円状、楕円状、角状などの各種形
状のセンサパターンが含まれる。
【0015】例えば、測定対象回転体の表面と距離セン
サとの距離を測定する際には、この距離センサは、セン
サパターンおよび第1のシールドパターンが測定対象体
に対向するように配置される。この際に、測定対象回転
体の表面に凹凸などがある場合、センサパターンが輪状
に形成されているため、センサパターンと、対向する測
定対象回転体の表面との間の静電容量は、凹凸などの表
面状態による影響を含めた総和の静電容量として測定さ
れる。この場合、測定対象回転体が回転状態および回転
停止状態のいずれであっても、また、凹凸などがセンサ
パターンのどの部位に対向していても、同一距離であれ
ば、測定される静電容量は、常に同一容量となる。した
がって、距離測定装置は、その総和の静電容量を1回の
測定で正確に測定することができる。このため、最終的
測定目的の距離についても、測定対象回転体の回転状態
/回転停止状態、およびその表面状態に影響されること
なく、常に正確かつ短時間で測定することが可能とな
る。また、複雑なディジタル処理を行うことなく、その
総和の静電容量を瞬時に測定できるため、距離測定装置
を簡易に構成でき、これにより、製造コストの低減を図
ることが可能になる。さらに、静電容量の測定に際して
第1のシールドパターンがセンサパターンをシールドす
るため、センサパターンへの雑音の混入が低減または防
止される結果、測定精度のさらなる向上を図ることが可
能となる。
【0016】請求項2記載の距離センサは、請求項1記
載の距離センサにおいて、センサパターンの内周に沿っ
て第2のシールドパターンを基板上に形成したことを特
徴とする。
【0017】この距離センサでは、センサパターンの内
周に沿って第2のシールドパターンを形成して距離セン
サを構成する。この場合には、測定時における雑音の影
響がより確実に排除される。したがって、測定精度をさ
らに向上させることが可能となる。
【0018】請求項3記載の距離測定装置は、請求項1
または2記載の距離センサを備え、距離センサにおける
センサパターンと測定対象体との間の静電容量に基づい
て距離を測定することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る距離センサおよび距離測定装置の好適な発明の
実施の形態について説明する。なお、測定対象の一例で
ある回転機構41については、同一の符号を付して重複
した説明を省略する。
【0020】最初に、距離センサ1の構成について、図
1,2を参照して説明する。
【0021】距離センサ1は、図1(a),(b)に示
すように、例えば円盤状に形成されたプリント基板2を
備え、そのプリント基板2の表面側にセンサパターン3
およびシールドパターン4,5を形成し、かつその裏面
側に接続用パターン6を形成して構成されている。この
場合、プリント基板2の中央部には、挿通用孔2aが形
成されており、例えばモータの回転軸などが挿通可能な
構造となっている。また、センサパターン3は、円形輪
状に形成され、図2に示すように、プリント基板2の裏
面側に形成されたランド9にスルーホール7を介して接
続されている。シールドパターン4は本発明における第
1のシールドパターンに相当し、図1(a)に示すよう
に、センサパターン3の外周に沿ってセンサパターン3
を取り囲むようにして形成されている。シールドパター
ン5は本発明における第2のシールドパターンに相当
し、センサパターン3の内周に沿って形成されている。
この場合、両シールドパターン4,5は、図2に示すよ
うに、スルーホール8a,8bおよび接続用パターン6
を介して互いに接続されており、センサパターン3をシ
ールドすることにより、測定時における雑音の影響を排
除する。
【0022】次に、この距離センサ1を用いた距離測定
装置11の構成について説明する。
【0023】距離測定装置11は、図3に示すように、
距離センサ1と、測定装置本体12と、測定装置本体1
2および測定対象回転体のグランド電位を共通接続する
ための接続用ケーブル13と、距離センサ1におけるラ
ンド9および接続用パターン6にそれぞれ接続する信号
ケーブル14,15とを備えている。この場合、測定装
置本体12は、測定信号生成回路21、増幅回路22、
検波回路23および演算回路24を備えている。測定信
号生成回路21は、例えば、20KHzの正弦波交流信
号を測定信号SM として生成し、その測定信号SM を増
幅回路22のプラス入力部に出力する。
【0024】増幅回路22は、プラス入力部における測
定信号SM とマイナス入力部の入力電圧とを差動増幅す
る。この場合、増幅回路22のプラス入力部は信号ケー
ブル14を介して距離センサ1のセンサパターン3に接
続され、マイナス入力部は、信号ケーブル15を介して
距離センサ1のシールドパターン4,5に接続される。
この増幅回路22は、例えば、測定対象体としてのロー
タ42との間の距離を測定する場合、その距離に応じた
電圧の出力電圧V1 を生成する。具体的には、ロータ4
2がプリント基板2に対して相対的に移動する場合、セ
ンサパターン3およびロータ42の間の静電容量C1
と、シールドパターン4,5およびロータ42の間の静
電容量C2とがそれぞれ変化する。この場合、増幅回路
22は、静電容量C1の変化に応じて変化するセンサパ
ターン3(つまり、プラス入力部)における測定信号S
M の電圧値と、増幅回路22の出力部からフィードバッ
クされるマイナス入力部における測定信号SM の電圧値
とが互いに等しくなるように差動増幅する。これによ
り、増幅回路22は、静電容量C1の変化に応じた電圧
値の測定信号SM を出力電圧V1 として生成する。一
方、検波回路23は、増幅回路22の出力電圧V1 を全
波整流することにより直流のセンサ信号SDCを生成して
演算回路24に出力する。また、演算回路24は、セン
サ信号SDCの電圧値に基づいて距離を演算する。
【0025】次に、距離測定装置31の全体的な動作に
ついて、回転機構41の回転に起因するロータ42の移
動距離の測定を例に挙げて説明する。
【0026】まず、図4,5に示すように、モータMの
回転軸Maがプリント基板2の挿通用孔2aを挿通し、
かつセンサパターン3と、ロータ42の上面42aとが
対向するように距離センサ1を配置する。この際に、図
6に示すように、ロータ42が回転軸Maに対して傾い
た状態で固定されているとする。この場合には、センサ
パターン3の各部位と上面42aとの離間距離がそれぞ
れ異なる。例えば、ロータ42が最接近する部位では、
その離間距離が距離SS となり、最離間する部位では、
距離SL となる。また、例えば、ネジ穴43aが対向す
る部位では、その離間距離が距離SH となる。なお、同
図では、回転軸Maに対してロータ42を極端に傾けた
状態で図示している。
【0027】次に、回転停止状態におけるロータ42と
距離センサ1との間の距離を測定する。この際には、距
離センサ1におけるセンサパターン3と回転機構41に
おけるロータ42との間に正弦波交流信号を印加するこ
とにより、センサパターン3の全面とロータ42の上面
42aとの間の静電容量CB に基づいて測定する。この
場合、この距離センサ1では、センサパターン3が円形
輪状に形成されているため、センサパターン3と、対向
するロータ42の表面との間の静電容量CB は、ロータ
42上のネジ穴43aや凹凸などの表面状態による影響
を含めた総和の静電容量CB として測定される。したが
って、凹凸などがセンサパターン3のどの部位に対向し
ていても、静電容量CB は、常に同一容量となる。した
がって、測定装置本体12では、その総和の静電容量C
B に基づいての距離センサ1およびロータ42間の距離
を1回の演算で瞬時に求めることができる。
【0028】次いで、ロータ42の回転状態における距
離センサ1およびロータ42間の距離を測定する。この
際には、センサパターン3とロータ42との間に正弦波
交流信号を印加しつつ、図5に示す矢印Dの向きで高速
回転するロータ42とセンサパターン3との間の静電容
量CA に基づいて測定する。この場合、ロータ42は、
図6に示す矢印Aの向きで距離Sn分だけ移動し、その
上面42aが同図の一点鎖線で示す部位に位置する。こ
の状態では、ロータ42がセンサパターン3に接近する
ため、その静電容量CA は、その移動距離に応じて静電
容量CB よりも僅かに大きい容量値となる。続いて、静
電容量CB に基づく距離測定と同様にして、静電容量C
A に基づいて距離センサ1およびロータ42間の距離を
演算する。
【0029】続いて、演算回路24が、静電容量CB に
基づいて演算した距離から静電容量CA に基づいて演算
した距離を減算することにより、ロータ42の回転に起
因する移動距離を演算する。この場合、減算結果が正値
のときには、ロータ42が図4に示す矢印Aの向きで移
動したと判別でき、負値のときには、矢印B方向に移動
したものと判別することができる。これにより、ロータ
42の回転停止時および回転時におけるそれぞれの距
離、移動距離および移動方向の測定が完了する。
【0030】このように、この距離センサ1によれば、
ロータ42の回転停止時および回転時に、センサパター
ン3の全面とロータ42の上面42aとの間の総和の静
電容量CB および静電容量CA に基づいてそれぞれ1回
演算するだけで距離を測定することができる。このた
め、従来の距離センサ51とは異なり、複雑な信号処理
を必要としない結果、ロータ42の移動方向および移動
距離を正確かつ短時間で測定することができると共に、
距離測定装置を簡易に構成することができるため、製造
コストを低減することができる。また、プリント基板2
上にセンサパターン3およびシールドパターン4,5を
形成することによって距離センサ1を構成したことによ
り、距離センサ1全体としての厚みを従来の距離センサ
51と比較して大幅に薄形化することができる。
【0031】なお、本発明は、上記した本発明の実施の
形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実
施の形態では、回転機構41におけるロータ42の移動
距離の測定に本発明に係る距離センサを用いた例につい
て説明したが、本発明における距離センサの測定対象体
は、ロータ42などの回転体に限定されず、所定部位に
固定された測定対象体との間の距離を測定することもで
きる。また、本発明における距離センサを、例えば、投
影機の被写体と拡大用レンズとの距離を測定するための
距離センサに用いたり、レーザ切断機におけるレーザ焦
点用レンズと切断対象体との距離を測定するための焦点
位置補正用のセンサとして用いることもできる。さら
に、本発明における距離センサを容量センサとして使用
することもできる。
【0032】また、本発明の実施の形態では、本発明に
おけるセンサパターンを円形に形成した例について説明
したが、センサパターンの形状はこれに限定されず、例
えば四角形状に形成したり、楕円状に形成してもよい。
また、その大きさも、測定対象体の大きさに応じて適宜
定めることができる。さらに、距離センサ1におけるシ
ールドパターン5も必ずしも必要とされず、センサパタ
ーン3およびシールドパターン4のみをプリント基板2
上に形成して距離センサ1を構成することもできる。ま
た、本発明における基板は、プリント基板に限定され
ず、各パターン3〜5もプリントパターンに限定されな
い。例えば、ガラス板に蒸着することによって、センサ
パターンおよびシールドパターンを形成することもでき
る。また、本発明の実施の形態では、演算回路24がセ
ンサ信号SDCに基づいて直接的に距離を演算する例を挙
げて説明したが、これに限らず、センサ信号SDCに基づ
いて静電容量を測定した後、その静電容量に基づいて距
離を演算することもできる。この場合、静電容量測定用
センサとして距離センサ1を適用することもできるし、
静電容量測定装置として距離測定装置11を適用するこ
ともできる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の距離セン
サによれば、輪状のセンサパターンを基板上に形成した
ことにより、センサパターンと、対向する測定対象回転
体の表面との間の静電容量を、凹凸などの表面状態によ
る影響を含めた総和の静電容量として1回で正確かつ短
時間で測定することができるため、その表面状態に影響
されることなく、常に正確かつ短時間で距離を測定する
ことができる。また、複雑なディジタル処理を行うこと
なく、その総和の静電容量を瞬時に測定できるため、距
離測定装置を簡易かつ安価に構成することができる。さ
らに、静電容量の測定に際して第1のシールドパターン
がセンサパターンをシールドするため、センサパターン
への雑音の混入が低減または防止される結果、測定精度
のさらなる向上を図ることができる。
【0034】また、請求項2記載の距離センサによれ
ば、センサパターンの内周に沿って第2のシールドパタ
ーンを基板上に形成したことにより、測定時における雑
音の影響を確実に排除することができるため、高測定精
度で距離を測定することができる。
【0035】さらに、請求項3記載の距離測定装置によ
れば、輪状のセンサパターンを有する距離センサを備え
たことにより、複雑な信号処理を必要とせずに距離を測
定することができるため、短時間で距離を測定すること
ができる共に、その製造コストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る距離センサ1の外観
図であって、(a)はセンサパターン3およびシールド
パターン4,5の形成面を示す外観斜視図、(b)は接
続用パターン6の形成面を示す外観斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る距離センサ1の断面
図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る距離測定装置11の
構成を示すブロック図である。
【図4】測定時における距離センサ1および測定対象の
回転機構41の断面図である。
【図5】測定時における距離センサ1および測定対象の
回転機構41を距離センサ1側から見た平面図である。
【図6】ロータ42に対する距離センサ1の配設位置の
一例を示す断面図である。
【図7】距離測定対象の一例である回転機構41の外観
斜視図である。
【図8】従来の距離センサ51の外観斜視図である。
【図9】測定時における距離センサ51および回転機構
41の断面図である。
【図10】測定時における距離センサ51および回転機
構41を距離センサ51側から見た平面図である。
【図11】ロータ42に対する距離センサ51の配設位
置の一例を示す断面図である。
【図12】ロータ42の回転量[R]と静電容量[C]
との関係を示す特性図であって、(a)は静電容量CB
a,CAaの変化を示す特性図、(b)は静電容量CBb,
CAbの変化を示す特性図、(c)は静電容量CBc,CAc
の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1 距離センサ 2 プリント基板 3 センサパターン 4,5 シールドパターン 11 距離測定装置 42 ロータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唐崎 百谷王 東京都豊島区南大塚3丁目34番6号 南大 塚エースビル401号 株式会社フォトニク ス内 Fターム(参考) 2F063 AA02 AA23 BB05 BC04 BD11 BD16 CA09 CA11 DA01 DA04 DB07 DC08 DD02 DD04 HA01 LA11 LA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輪状のセンサパターンを基板上に形成す
    ると共に、当該センサパターンの外周に沿って第1のシ
    ールドパターンを前記基板上に形成したことを特徴とす
    る距離センサ。
  2. 【請求項2】 前記センサパターンの内周に沿って第2
    のシールドパターンを前記基板上に形成したことを特徴
    とする請求項1記載の距離センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の距離センサを備
    え、当該距離センサにおける前記センサパターンと測定
    対象体との間の静電容量に基づいて距離を測定すること
    を特徴とする距離測定装置。
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