JP2000282624A - 鉄筋構造物およびこれを用いた鉄筋ユニット - Google Patents

鉄筋構造物およびこれを用いた鉄筋ユニット

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JP2000282624A
JP2000282624A JP11093682A JP9368299A JP2000282624A JP 2000282624 A JP2000282624 A JP 2000282624A JP 11093682 A JP11093682 A JP 11093682A JP 9368299 A JP9368299 A JP 9368299A JP 2000282624 A JP2000282624 A JP 2000282624A
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reinforcing bar
rib
bars
assembling
bar
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Toshiyuki Nakagawa
俊幸 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋コンクリート体を形成する場合の鉄筋ユ
ニットを効率的かつ正確に形成することが可能で、施工
現場までの鉄筋搬送効率を低下させることもない、配筋
技術を提供する。 【解決手段】 2つの鉄筋構造物10を対向させて配置
し、組立筋12,13に設けられたV字状の屈曲部11
にそれぞれ肋筋17を係止することにより、鉄筋ユニッ
ト19を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
建築物の梁や柱あるいはその他の部位のコンクリートブ
ロックなどの各種鉄筋コンクリート体を形成する際の配
筋技術に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート建築物の梁や柱などの
各種鉄筋コンクリート体を形成する場合、梁や柱などの
長手方向に配置される主筋や固定筋、これらと交差して
肋状に配置される肋筋などを型枠内に配筋した後、この
型枠内にコンクリートを打設するのが一般的な工法であ
る。
【0003】この場合、所定形状に加工された鉄筋を施
工現場などへ搬入し、これらを用いて一定形状の鉄筋ユ
ニットを組み立てた後、型枠内に設置する方式、あるい
は予め工場などで組み立てが完了した鉄筋ユニットを施
工現場まで運び込んで設置する方式などが採用されてい
る。
【0004】施工現場で鉄筋ユニットを組み立てる方式
の場合、工場などで加工された鉄筋を施工現場まで搬入
する必要があるが、組立前の鉄筋はそれほど嵩張らない
ので、一度に大量に運搬することが可能で、搬送効率に
優れ、施工現場における保管スペースも小さくてすむ。
【0005】工場で鉄筋ユニットを組み立てる方式の場
合、完成した鉄筋ユニット構造体を施工現場に搬入して
設置するので、現場作業の省力化、工期短縮を図ること
ができる。このような方式として、例えば、特開平8−
209858号公報に開示されているものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】施工現場での鉄筋ユニ
ット組立方式の場合、組み立て作業の大部分が手作業で
あるため、多大な労力と時間を必要としている。また、
鉄筋ユニットの組立作業中、鉄筋が倒れないように保持
する補助具として特開平9−32109号公報で開示さ
れているような架設装置などが必要である。さらに、鉄
筋を所定間隔ごとに正確に配筋するために、実開平7−
15914号公報などで開示されている配列用治具など
を必要とすることもある。
【0007】特開平8−209858号公報などで開示
されている、工場での鉄筋ユニット組立方式の場合、鉄
筋同士の接合部分を全て溶接などによって固定する必要
があるため、これらの接合作業に多大な労力と時間を費
やしている。また、出来上がった鉄筋ユニットは比較的
嵩張る形状であるため、トラックなどで1度に大量運搬
することが困難であり、搬送効率が悪い。また、工場や
施工現場などで一時保管する場合も大きなスペースを必
要とするので、不便である。
【0008】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、鉄筋コンクリート体を形成する場合の鉄筋ユニット
を効率的かつ正確に形成することが可能で、施工現場ま
での鉄筋搬送効率を低下させることもない、配筋技術を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の鉄筋構造物は、鉄筋コンクリート体を構築
する際の鉄筋ユニットを形成するためのものであって、
並列配置された複数の組立筋と、組立筋の間隔を一定に
保持する支持筋と、組立筋と交差して配置される肋筋を
係止するため組立筋に設けられた複数の肋筋係止手段と
で構成されたことを特徴とする。
【0010】このような構成とすることにより、並列配
置された組立筋に設けられた複数の肋筋係止手段に肋筋
をそれぞれ係止するだけで、複数の肋筋を所定間隔ごと
に配列した状態で保持することが可能となるので、架設
装置や配列用治具などを使うことなく、鉄筋ユニットを
効率的かつ正確に形成することができる。
【0011】また、各肋筋は並列配置された組立筋によ
って複数箇所で保持されるので、移動中あるいは一時保
管中、鉄筋ユニットが変形したり、崩壊することがな
い。さらに、鉄筋構造物や肋筋を組立前の比較的嵩張ら
ない状態で施工現場に搬入することもできるので、施工
現場までの鉄筋搬送効率を低下させることがない。
【0012】前記の肋筋係止手段として肋筋を把持可能
な屈曲部を組立筋に設けることにより、肋筋を屈曲部に
嵌め込むだけで、肋筋を組立筋に係止することが可能と
なるため、鉄筋ユニット組立時の作業効率が向上する。
【0013】この屈曲部の形状を、V字状とすることに
より、丸棒形状の肋筋をガタつきなしに正確な位置に係
止することが可能となり、肋筋の外径変更に対する適応
性も良好である。また、U字状、半円状とすることによ
り、肋筋の半周部分を囲むように係止できるようになる
ので係止力が高まり、肋筋の離脱防止機能も向上する。
【0014】また、肋筋係止手段として肋筋を把持可能
な肋筋係止具を組立筋に固着することにより、結束線な
どを使わず肋筋を確実に係止することが可能となるの
で、配筋作業の効率化を図ることができ、鉄筋ユニット
の強度も向上する。
【0015】この肋筋係止具の形状を、コ字状、U字状
とすることにより、丸棒形状をした肋筋の半周部分を囲
むように係止することが可能となるので、係止力が高ま
り、肋筋の離脱防止機能も向上する。
【0016】また、前記の支持筋に略L字状の折曲部を
設けることにより、L字の水平部分を基準面に載置して
組み立てを行うことが可能となるので、高さ方向の位置
決めを正確に行うことができるようになり、組立作業中
の安定性も向上する。
【0017】さらにこの支持筋に、肋筋を載置するため
の補助支持筋を取り付けることにより、組立筋に係止さ
れた肋筋の重力方向への離脱を防止することが可能とな
り、補助支持筋を基準にして肋筋を配置できるので組立
精度も向上する。また、全体的な剛性も高まるので、肋
筋の保持力が増大し、組立作業中の安定性、鉄筋ユニッ
トの強度がさらに向上する。また、コンクリート構造体
の強度向上にも寄与できる。なお、補助支持筋は支持筋
の下端部付近に取り付けることが望ましい。
【0018】さらに、本発明の鉄筋ユニットは、前述し
た鉄筋構造物を対向させて配置し、組立筋に設けられた
肋筋係止手段にそれぞれ肋筋を係止して形成したことを
特徴とする。このような構成とすることにより、架設装
置や配列用治具などを使うことなく、効率的かつ正確に
鉄筋ユニットを形成することが可能となる。また、各肋
筋は並列配置された組立筋によって複数箇所で保持さ
れ、ズレたり離脱することがないので、移動中や一時保
管中に鉄筋ユニットが変形したり、崩壊することがな
い。さらに、鉄筋構造物と肋筋とを別々に施工現場に搬
入した後、鉄筋ユニットを形成することもできるので、
鉄筋搬送効率を低下させることがない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は第1実施形態の鉄筋構造物
を示す斜視図、図2〜図4は前記鉄筋構造物を用いた鉄
筋ユニット形成工程を示す斜視図、図5は前記鉄筋構造
物を用いて形成した鉄筋ユニットを示す斜視図である。
【0020】本実施形態の鉄筋構造物10は、鉄筋コン
クリート建築物の梁を構築する際の鉄筋ユニットを形成
するためのものである。図1に示すように、V字状をし
た複数の屈曲部11が一定間隔ごとに設けられた2本の
組立筋12,13が並列配置され、組立筋12,13
は、その中央および両端に位置する屈曲部11に溶接さ
れた3本の支持筋14,15,16によって連接されて
いる。屈曲部11には、組立筋12,13と交差して配
置される肋筋17を係止することができる。
【0021】ここで、図2〜図4を参照して、鉄筋構造
物10を用いて鉄筋ユニット19を形成する工程につい
て説明する。
【0022】まず、図2に示すように、2つの鉄筋構造
物10を対向させて配置し、支持筋14の位置にある屈
曲部11にそれぞれ肋筋17を嵌め込み、結束線18で
締結する。この状態で、2つの鉄筋構造物10および肋
筋17は自立可能となる。
【0023】次に、図3に示すように、支持筋15,1
6の位置にある屈曲部11に、それぞれ肋筋17を嵌め
込み、結束線18で締結する。これによって、安定した
状態で自立可能な構造体が形成される。
【0024】この後、図4に示すように、残りの屈曲部
11に順次肋筋17を嵌め込んでいき、全ての屈曲部1
1に対する肋筋17の嵌め込みが完了すると、図5に示
すような鉄筋ユニット19が完成する。この場合、屈曲
部11と肋筋17とは結束線18によって締結する。
【0025】このように、並列配置された組立筋12,
13に設けられた複数の屈曲部11に肋筋17をそれぞ
れ係止するだけで、複数の肋筋17を一定間隔ごとに配
列した状態で保持することができるので、架設装置や配
列用治具などを使うことなく、鉄筋ユニット19を効率
的かつ正確に形成することができる。
【0026】各肋筋17は並行に配置された組立筋1
2,13によって複数箇所で保持されるので、鉄筋ユニ
ット19を移動あるいは一時保管しているときに変形し
たり崩壊することがない。さらに、組立筋12,13お
よび肋筋17は組立前の比較的嵩張らない状態で施工現
場に搬入可能であるため、搬送効率を低下させることが
ない。
【0027】なお、図3に示す構造体に対して矢線S
1,S2方向の力を加えると、この構造体は図6に示す
ような略平板形状に変形するので、この状態で運搬、保
管すれば占有スペースも小さくてすむ。また、図6に示
す構造体に対して矢線S3,S4方向の力を加えれば容
易に図3に示す形状に復元するので、その後、肋筋17
の係止作業を支障なく開始することができる。
【0028】鉄筋構造物10を用いることにより、組立
筋12,13に設けられた屈曲部11に肋筋17を嵌め
込むだけで、肋筋17を組立筋12,13に一定間隔ご
とに係止可能となるため、鉄筋ユニット19を形成する
際の作業効率が向上する。
【0029】また、屈曲部11がV字状であるため、丸
棒形状の肋筋17がガタつくことなく正確な位置に係止
され、肋筋17の外径変更に対する対応性も優れてい
る。なお、屈曲部の形状はU字状や半円状などとするこ
とも可能であり、この場合、肋筋17の半周部分を囲む
ように係止できるので、組立筋12,13の長手方向の
係止力が向上し、肋筋17の離脱防止機能が高まる。
【0030】次に、図7〜図10を参照して、本発明の
第2実施形態について説明する。本実施形態の鉄筋構造
物20は、図7に示すように、複数の屈曲部21が一定
間隔ごとに設けられた2本の組立筋22,23が並列配
置され、組立筋22,23は、その両端および中央に位
置する屈曲部21に溶接された3本の支持筋24,2
5,26によって連接されている。支持筋24,25,
26の下部はL字状に折り曲げられ、これらの下端部分
は、組立筋22,23と並列配置された補助支持筋27
によって連接されている。
【0031】ここで、図8〜図10を参照して、鉄筋構
造物20を用いて鉄筋ユニット28を形成する工程につ
いて説明する。
【0032】図8に示すように、2つの鉄筋構造物20
を対向させて配置し、支持筋24,25,26の位置に
ある屈曲部21にそれぞれ肋筋17を嵌め込み、結束線
18で締結する。このとき、肋筋17の下端部17uを
補助支持筋27の上に載置する。これによって、安定し
た状態で自立可能な構造体が形成される。
【0033】次に、図9に示すように、残りの屈曲部2
1に順次肋筋17を嵌め込んでいき、全ての屈曲部21
に肋筋17が嵌め込まれると、図10に示すような鉄筋
ユニット28が完成する。この場合、肋筋17の下端部
17uは補助支持筋27に載置する。
【0034】このように、並列配置された組立筋22,
23に設けられた複数の屈曲部21に肋筋17をそれぞ
れ係止するだけで、複数の肋筋17を一定間隔ごとに配
列した状態で保持できるので、架設装置や配列用治具な
どを使うことなく、鉄筋ユニット28を効率的かつ正確
に形成することができる。
【0035】各肋筋17は並列配置された組立筋22,
23によって複数箇所で保持されるので、鉄筋ユニット
28の移動中、保管中に変形、崩壊することがない。組
立筋22,23および肋筋17は工場などで加工した
後、組立前の比較的嵩張らない状態で施工現場に搬入可
能であるため、搬送効率を低下させることもない。
【0036】また、支持筋24,25,26の下部がL
字状に折り曲げられており、L字の水平部分24h,2
5h,26hを基準面に載置して組み立てを行うことが
できるので、高さ方向の位置決めを正確に行うことがで
き、組立作業中の安定性も良好である。
【0037】さらに、肋筋17の下端部17uは補助支
持筋27によって保持されているため、重力方向への離
脱を防止することができ、補助支持筋27を基準として
肋筋17を配置できるので組立精度も向上する。したが
って、全ての肋筋17を結束線18で締結しなくても、
鉄筋ユニット28を移動させることは可能である。補助
支持筋27によって鉄筋構造物20の剛性も高まるの
で、肋筋17の保持力が増大し、組立作業中の安定性、
鉄筋ユニット28の強度が向上する。また、コンクリー
ト構造体の強度向上にも寄与できる。
【0038】次に、図11〜図14を参照して、本発明
の第3実施形態について説明する。本実施形態の鉄筋構
造物30は、並列配置された2本の組立筋31,32
と、組立筋31,32を連接する支持筋33,34,3
5と、組立筋31,32と交差して配置される肋筋17
を係止するため組立筋31,32に一定間隔ごとに固着
された複数の肋筋係止具36などで構成されている。支
持筋33,34,35の下方はL字状に折り曲げられて
水平部分33h,34h,35hが形成され、これらの
下端に補助支持筋37が取り付けられている。
【0039】図12〜図14を参照して、鉄筋構造物3
0を用いて鉄筋ユニットを形成する工程について説明す
る。
【0040】まず、図12に示すように、2つの鉄筋構
造物30を対向させて配置し、支持筋33の近傍にある
肋筋係止具36にそれぞれ肋筋17を嵌め込み、結束線
18で締結する。このとき、肋筋17の下端部17u
は、補助支持筋37の上に載置する。この状態で、2つ
の鉄筋構造物30および肋筋17は自立可能となる。
【0041】次に、図13に示すように、支持筋34,
35の近傍にある肋筋係止具36に、それぞれ肋筋17
を嵌め込み、結束線18で締結する。これによって、安
定した状態で自立可能な構造体が形成される。
【0042】この後、残りの肋筋係止具36に順次肋筋
17を嵌め込こむとともに、その下端部17uを補助支
持筋37に載置していくと、図14に示すような鉄筋ユ
ニット38が完成する。
【0043】このように、並列配置された組立筋31,
32に設けられた複数の肋筋係止具36に肋筋17をそ
れぞれ係止するだけで、複数の肋筋17を一定間隔ごと
に配列した状態で保持できるので、架設装置や配列用治
具などを使うことなく、鉄筋ユニット38を効率的かつ
正確に形成することができる。
【0044】各肋筋17は並列配置された組立筋31,
32によって複数箇所で保持されるので、移動中や一時
保管中に、鉄筋ユニット38が変形したり、崩壊するこ
とがない。鉄筋構造物30や肋筋17は組立前の比較的
嵩張らない状態で施工現場に搬入可能であるため、施工
現場までの鉄筋搬送効率を低下させることがない。
【0045】肋筋17の係止手段として、組立筋31,
32に、コ字状をした肋筋係止具36を固着したことに
より、丸棒形状をした肋筋17はその半周部分を囲むよ
うに係止されるので、係止力が優れ、肋筋17の離脱防
止に有効である。また、全ての肋筋17を結束線18で
締結しなくても、肋筋17を確実に係止することができ
るので、配筋作業の効率化を図ることができる。
【0046】支持筋33,34,35の下部はL字状に
折り曲げられており、その水平部分33h,34h,3
5hを基準面に載置して組み立て作業ができるので、高
さ方向の位置決めを正確に行うことができ、作業中の安
定性も良好である。
【0047】肋筋17の下端部17uは補助支持筋37
によって保持されているため、重力方向への離脱を防止
することができ、補助支持筋37を基準として肋筋17
を配置できるので組立精度も高い。したがって、全ての
肋筋17を結束線18で締結しなくても、鉄筋ユニット
38を移動可能である。補助支持筋37によって鉄筋構
造物30の剛性も高まるので、肋筋17の保持力が増大
し、組立作業中の安定性、鉄筋ユニット38の強度が向
上する。また、コンクリート構造体の強度向上にも寄与
できる。
【0048】次に、図15を参照して、本発明の第4実
施形態について説明する。本実施形態の鉄筋構造物40
は、V字状をした複数の屈曲部41が一定間隔ごとに設
けられた2本の組立筋42,43が並列配置され、組立
筋42,43は、その中央および両端に位置する屈曲部
41に溶接された3本の支持筋44,45,46によっ
て連接されている。屈曲部41には、組立筋42,43
と交差して配置される肋筋17を係止するための肋筋係
止具47が付設されている。肋筋係止具47はゴムで形
成されているため、肋筋17を押し付けるだけの簡単な
作業で、ゴムの弾性力および摩擦力によって肋筋17は
屈曲部41に把持される。
【0049】肋筋係止具47は全ての屈曲部41に付設
することもできるが、鉄筋構造物40を用いて形成する
鉄筋ユニットの種類に応じて要所のみに付設することも
できる。例えば、図2などに示す略U字状をした肋筋1
7を使用する場合は、支持筋44,45,46が溶接さ
れている屈曲部41のみに肋筋係止具47を付設するこ
とが望ましい。
【0050】また、3本の支持筋44,45,46には
それぞれL字状をしたスペーサ48が取り付けられてい
る。鉄筋構造物40を用いて形成した鉄筋ユニットをコ
ンクリート型枠内に配置したとき、これらのスペーサ4
8によって、鉄筋ユニットと型枠との距離を一定に保持
することができる。
【0051】次に、図16を参照して、肋筋係止具の他
の実施形態について説明する。本実施形態では、組立筋
50にV字状の屈曲部51が設けられ、屈曲部51の開
口部分に弾性体で形成された肋筋係止具52が対向して
取り付けられている。肋筋17を肋筋係止具52に押し
付けると屈曲部51側へ変形して隙間が広がり、肋筋係
止具52が屈曲部51内に納まると元の形状に戻るの
で、肋筋17は屈曲部51に係止される。このような簡
単な作業で肋筋17を肋筋係止具52に係止することが
できる。なお、肋筋係止具52は弾性を有する合成樹脂
あるいは金属で形成することができる。
【0052】次に、図17を参照して、スペーサの他の
実施形態について説明する。本実施形態では、組立筋6
0に設けられたV字状の屈曲部62の凸側に、複数のス
ペーサ63が取り付けられている。肋筋17を屈曲部6
2に係止して形成した鉄筋ユニットをコンクリート型枠
64内に配置したとき、スペーサ63により、鉄筋ユニ
ットを正確な高さに保持することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏す
る。
【0054】(1)並列配置された複数の組立筋と、組
立筋の間隔を一定に保持する支持筋と、組立筋と交差し
て配置される肋筋を係止するため組立筋に設けられた複
数の肋筋係止手段とで構成することにより、複数の肋筋
係止手段に肋筋を係止するだけで、複数の肋筋を所定間
隔ごとに配列した状態で保持することが可能となるの
で、架設装置や配列用治具などを使うことなく、鉄筋ユ
ニットを効率的かつ正確に形成することができる。ま
た、各肋筋は並列配置された組立筋によって複数箇所で
保持されるので、移動中あるいは一時保管中、鉄筋ユニ
ットが変形したり、崩壊することがない。さらに、組立
前の比較的嵩張らない状態で鉄筋を施工現場に搬入する
こともできるので、搬送効率を低下させることもない。
【0055】(2)肋筋係止手段として、組立筋に、肋
筋を把持可能な屈曲部を設けることにより、肋筋を屈曲
部に嵌め込むだけで、肋筋を組立筋に係止することが可
能となるため、鉄筋ユニット組立時の作業効率が向上す
る。
【0056】(3)屈曲部の形状を、V字状とすること
により、丸棒形状の肋筋をガタつきなしに正確な位置に
係止することが可能となり、肋筋の外径変更に対する適
応性も良好となる。また、U字状、半円状とすることに
より、肋筋の半周部分を囲むように係止可能となるの
で、係止力が高まり、肋筋の離脱防止機能も向上する。
【0057】(4)肋筋係止手段として、組立筋に、肋
筋を把持可能な肋筋係止具を固着したことにより、結束
線などを使わず肋筋を確実に係止することが可能となる
ので、配筋作業の効率化を図ることができ、鉄筋ユニッ
トの強度も向上する。
【0058】(5)肋筋係止具の形状を、コ字状、U字
状とすることにより、丸棒形状をした肋筋の半周部分を
囲むように係止することが可能となるので、係止力が高
まり、肋筋の離脱防止機能が向上する。
【0059】(6)支持筋に、略L字状の折曲部を設け
ることにより、L字の水平部分を基準面に載置して組み
立て可能となるので、高さ方向の位置決めを正確に行う
ことができるようになり、組立作業中の安定性も向上す
る。
【0060】(7)支持筋に、肋筋を載置するための補
助支持筋を取り付けることにより、組立筋に係止された
肋筋の重力方向への離脱を防止することが可能となり、
補助支持筋を基準にして肋筋を配置できるので組立精度
も向上する。また、全体的な剛性も高まるので、肋筋の
保持力が増大し、組立作業中の安定性、鉄筋ユニットの
強度がさらに向上し、コンクリート構造体の強度向上に
も寄与できる。
【0061】(8)前記(1)〜(7)の鉄筋構造物を
対向させて配置し、組立筋に設けられた肋筋係止手段に
それぞれ肋筋を係止して鉄筋ユニットを形成することに
より、架設装置や配列用治具などを使うことなく、効率
的かつ正確に形成することが可能となる。また、各肋筋
は並列配置された組立筋によって複数箇所で保持され、
ズレたり離脱することがないので、移動中や一時保管中
に鉄筋ユニットが変形したり、崩壊することがない。さ
らに、鉄筋構造物と肋筋とを別々に施工現場に搬入後、
鉄筋ユニットを形成できるので、搬送効率を低下させる
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の鉄筋構造物を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニット形
成工程を示す斜視図である。
【図3】図1に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニット形
成工程を示す斜視図である。
【図4】図1に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニット形
成工程を示す斜視図である。
【図5】図1に示す鉄筋構造物を用いて形成した鉄筋ユ
ニットを示す斜視図である。
【図6】図3に示す構造体の運搬・保管時の状態を示す
斜視図である。
【図7】第2実施形態の鉄筋構造物を示す斜視図であ
る。
【図8】図7に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニット形
成工程を示す斜視図である。
【図9】図7に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニット形
成工程を示す斜視図である。
【図10】図7に示す鉄筋構造物を用いて形成した鉄筋
ユニットを示す斜視図である。
【図11】第3実施形態の鉄筋構造物を示す斜視図であ
る。
【図12】図11に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニッ
ト形成工程を示す斜視図である。
【図13】図11に示す鉄筋構造物を用いた鉄筋ユニッ
ト形成工程を示す斜視図である。
【図14】図11に示す鉄筋構造物を用いて形成した鉄
筋ユニットを示す斜視図である。
【図15】第4実施形態の鉄筋構造物を示す斜視図であ
る。
【図16】肋筋係止具の他の実施形態を示す平面図であ
る。
【図17】スペーサの他の実施形態を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
10,20,30,40 鉄筋構造物 11,21,41,51 屈曲部 12,13,22,23,31,32,42,43,5
0,60 組立筋 14〜16,24〜26,33〜35,44〜46支持
筋 17 肋筋 17u 肋筋の下端部 19,28,38 鉄筋ユニット 18 結束線 S1,S2,S3,S4 矢線 27,37 補助支持筋 24h,25h,26h,33h,34h,35h 水
平部分 36,47,52 肋筋係止具 48,63 スペーサ 61 コンクリート型枠

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート体を構築する際の鉄筋
    ユニットを形成するための鉄筋構造物であって、並列配
    置された複数の組立筋と、前記組立筋の間隔を一定に保
    持する支持筋と、前記組立筋と交差して配置される肋筋
    を係止するため前記組立筋に設けられた複数の肋筋係止
    手段とで構成されたことを特徴とする鉄筋構造物。
  2. 【請求項2】 前記肋筋係止手段として前記肋筋を把持
    可能な屈曲部を前記組立筋に設けた請求項1記載の鉄筋
    構造物。
  3. 【請求項3】 前記屈曲部の形状がV字状、U字状、半
    円状である請求項2記載の鉄筋構造物。
  4. 【請求項4】 前記肋筋係止手段として前記肋筋を把持
    可能な肋筋係止具を前記組立筋に固着した請求項1記載
    の鉄筋構造物。
  5. 【請求項5】 前記肋筋係止具の形状がコ字状、U字状
    である請求項4記載の鉄筋構造物。
  6. 【請求項6】 前記支持筋に略L字状の折曲部を設けた
    請求項1〜5のいずれかに記載の鉄筋構造物。
  7. 【請求項7】 前記支持筋に前記肋筋を載置するための
    補助支持筋を取り付けた請求項1〜6のいずれかに記載
    の鉄筋構造物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の鉄筋構
    造物を対向させて配置し、同鉄筋構造物の組立筋に設け
    られた肋筋係止手段にそれぞれ肋筋を係止して形成した
    ことを特徴とする鉄筋ユニット。
JP11093682A 1999-03-31 1999-03-31 鉄筋構造物およびこれを用いた鉄筋ユニット Pending JP2000282624A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106836820A (zh) * 2017-04-01 2017-06-13 中国水利水电第八工程局有限公司 预制剪力墙纵向连接钢筋的校正装置及校正方法
CN107717254A (zh) * 2017-11-14 2018-02-23 中交隧道工程局有限公司 一种结点缠绕蝴蝶筋加工装置及方法

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