JP2000277757A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2000277757A
JP2000277757A JP8333899A JP8333899A JP2000277757A JP 2000277757 A JP2000277757 A JP 2000277757A JP 8333899 A JP8333899 A JP 8333899A JP 8333899 A JP8333899 A JP 8333899A JP 2000277757 A JP2000277757 A JP 2000277757A
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concentration
type
semiconductor layer
insulating film
film
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JP8333899A
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Haruyuki Sorada
晴之 空田
Kiyoyuki Morita
清之 森田
Tadashi Morita
廉 森田
Shigeo Yoshii
重雄 吉井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のIBTDは酸化膜を介しているため、
電子のトンネル確率が小さく、素子の電流密度が減少し
てしまう。 【解決手段】 縮退した高濃度n型拡散層と縮退した高
濃度p型拡散層とよりなるp−n接合間に挿入するトン
ネル絶縁膜を、窒化シリコンもしくは窒化シリコンと酸
窒化シリコンの複合膜を用いて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に、トンネル絶縁膜を用いた非線
形素子及び該非線形素子を用いた半導体装置及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路は、MOS型素子
により形成されてきた。MOS型素子は微細化によっ
て、その動作速度、消費電力及び集積度が向上するとい
う特長を有しており、産業上非常に重要な役割を果たし
てきた。しかしながら、微細加工の限界や不純物濃度の
統計的ゆらぎ等により、工業的にはゲート長が0.1μ
m以下のMOS型素子の実用化は非常に困難であると考
えられている。一方、システム機器側からは今後もさら
なる高集積化及び低消費電力化の要望がある。
【0003】近年、MOS型素子と動作原理が全く異な
る素子が種々提案されてきている。その1つにSiバンド
間トンネル素子(=IBTD)がある(K.Morita et al, Ex
t.Abst.DRC‘98,42(1998))。IBTDは、基本的には
江崎トンネルダイオードを構成するp−n接合間に、非
常に薄い膜厚(約2nm)の酸化膜を挿入した構造を持
つ。この酸化膜を挿入したp−n接合間に順方向のバイ
アス、すなわち、高濃度p型拡散層に適当な正の電圧を
印加すると、電子がバンド間トンネル効果により高濃度
n型拡散層から酸化膜を介して高濃度p型拡散層に流れ
る。IBTDはこの酸化膜が持つエネルギ障壁により、
バンド間トンネル電流に比べて熱的な順方向バイアス電
流を効果的に抑制し、室温で顕著な負性抵抗特性を示
す。このIBTDを用いれば、現行のMOS型素子では
困難とされる0.5V以下の超低電圧で動作するスタテ
ィックメモリ回路を構成することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
IBTDは酸化膜を介しているため、電子のトンネル確
率が小さく、素子の電流密度が減少してしまう。これに
より、IBTDを用いたメモリ回路等の回路のスピード
が遅くなるという問題を有している。
【0005】本発明は、バンド間トンネル電導を用いた
半導体素子における電流密度を向上することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、縮退した高濃度n型拡散層と縮退した高
濃度p型拡散層とよりなるp−n接合間に挿入するトン
ネル絶縁膜を、窒化シリコンもしくは窒化シリコンと酸
窒化シリコンの複合膜を用いて形成するものである。
【0007】本発明に係る第1の半導体装置は、半導体
基板上にそれぞれ形成されており、フェルミ準位が伝導
帯中に位置する縮退した高濃度n型半導体層と、フェル
ミ準位が価電子帯中に位置する縮退した高濃度p型半導
体層と、高濃度n型半導体層と高濃度p型半導体層との
間にトンネル電流が流れるように形成されたトンネル絶
縁膜とを備えており、トンネル絶縁膜は窒化シリコンを
用いて形成されている。
【0008】第1の半導体装置によると、p−n接合間
に挿入するトンネル絶縁膜が窒化シリコンで形成されて
いることにより、酸化シリコンで形成された酸化膜が持
つエネルギ障壁よりもエネルギ障壁が低くなるため、電
子のトンネル確率が向上し、素子の電流密度が向上する
と考えられる。
【0009】第1の半導体装置において、半導体基板が
SOI基板であることが好ましい。
【0010】第1の半導体装置において、高濃度n型半
導体層と高濃度p型半導体層とが基板面に垂直な方向に
互いに重なり合っていることが好ましい。
【0011】本発明に係る第2の半導体装置は、半導体
基板上にそれぞれ形成されており、フェルミ準位が伝導
帯中に位置する縮退した高濃度n型半導体層と、フェル
ミ準位が価電子帯中に位置する縮退した高濃度p型半導
体層と、高濃度n型半導体層と高濃度p型半導体層との
間にトンネル電流が流れるように形成されたトンネル絶
縁膜とを備えており、トンネル絶縁膜は窒化シリコンと
酸窒化シリコンの複合膜で形成されている。
【0012】第2の半導体装置によると、p−n接合間
に挿入するトンネル絶縁膜が窒化シリコンと酸窒化シリ
コンの複合膜で形成されていることにより、酸化シリコ
ンで形成された酸化膜が持つエネルギ障壁よりもエネル
ギ障壁が低くなるため、電子のトンネル確率が向上し、
素子の電流密度が向上すると考えられる。
【0013】第2の半導体装置において、窒化シリコン
と酸窒化シリコンの複合膜で形成されるトンネル絶縁膜
の窒素濃度が、高濃度n型半導体層側で高いことが好ま
しい。
【0014】第2の半導体装置において、半導体基板が
SOI基板であることが好ましい。
【0015】第2の半導体装置において、高濃度n型半
導体層と高濃度p型半導体層とが基板面に垂直な方向に
互いに重なり合っていることが好ましい。
【0016】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体基板上に第1導電型の不純物イ
オンを用いて第1導電型の高濃度拡散層を縮退するよう
に形成する第1導電型の高濃度拡散層形成工程と、該高
濃度拡散層のゲート電極形成領域にトンネル電流が流れ
るように窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜で形成
されるトンネル絶縁膜を形成するLPCVD法を用いた
トンネル絶縁膜形成工程と、該半導体基板の上に全面に
わたって、第2導電型の高濃度半導体膜を縮退するよう
に形成した後、該ゲート電極形成領域をマスクして、該
高濃度半導体膜及びトンネル絶縁膜に対してエッチング
を行なうことにより、該半導体基板の上に、トンネル絶
縁膜を介したゲート電極形成工程とを備えている。
【0017】第2の半導体装置の製造方法によると、p
−n接合間に挿入するトンネル絶縁膜が窒化シリコンと
酸窒化シリコンの複合膜で形成されることにより、従来
の酸化シリコンによるトンネル絶縁膜と比べてエネルギ
障壁の高さが低くなるため、電子のトンネル確率が向上
し、素子の電流密度を向上することができると考えられ
る。
【0018】第2の半導体装置の製造方法において、ト
ンネル絶縁膜の製造方法は、従来のMOSプロセスで用
いるLPCVD法による一連の工程を用いて製造が可能
であるため、容易に製造することができる。
【0019】第2の半導体装置の製造方法において、ト
ンネル絶縁膜と半導体基板の界面は酸窒化シリコンとシ
リコンで形成されることにより、LPCVD法を用いて
窒化シリコンを半導体基板上に堆積した場合と比較する
と、界面準位が少ない良好な界面が形成され、素子動作
に不要な界面準位を介したリーク電流を低減することが
できると考えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】図1は本発明の第1の実施形態に係る半導
体装置であるトンネルダイオードの断面構成を示してい
る。図1に示すように、p型Siよりなり不純物濃度が
4×1015cm-3程度の半導体基板11上の所定領域に
は、絶縁膜よりなる素子分離膜12と、不純物濃度が1
×1019cm-3以上であって第1導電型の高濃度半導体
層としての縮退したp型拡散層13が形成されている。
半導体基板11の上におけるp型拡散層13の上で且つ
素子分離膜12側に、窒化シリコンよりなり厚さが1n
m〜3nmのトンネル絶縁膜14が形成され、該トンネ
ル絶縁膜14と素子分離膜12との上には、不純物濃度
が1×1019cm-3以上であって第2導電型の高濃度半
導体層としての縮退したn型ゲート電極15が形成され
ている。半導体基板11の上に全面にわたって層間絶縁
膜16が堆積され、層間絶縁膜16におけるp型拡散層
13の上及びn型ゲート電極15の上にそれぞれタング
ステンよりなるコンタクト17が電気的に接続されるよ
うに形成されており、層間絶縁膜16におけるコンタク
ト17の上にそれぞれアルミニウム配線18が電気的に
接続されるように形成されている。図示はされていない
が、半導体基板11にもコンタクトを介在させてアルミ
ニウム配線18が接続されており、p型拡散層13,n
型ゲート電極15及び半導体基板11は、それぞれアル
ミニウム配線18を介して電圧が印加される。
【0022】これにより、半導体基板11の基板面に垂
直に形成され、窒化シリコンよりなるトンネル絶縁膜1
4を間に挟んだp型拡散層13とn型ゲート電極15と
が積層されてなるトンネルダイオードを実現できる。
【0023】図2(a)及び(b)に本実施形態に係る
トンネルダイオードのp型拡散層13及びn型ゲート電
極15のエネルギーバンドを示す。図2(a)はp型拡
散層13及びn型ゲート電極15に同一の電位を与えた
場合のエネルギー準位を示しており、フェルミレベルE
F はトンネル絶縁膜14を含む全領域で一致している。
【0024】ここで、p型拡散層13は縮退しているた
め、フェルミレベルEF がp型拡散層13の価電子帯中
に位置しており、n型ゲート電極15も縮退しているた
め、フェルミレベルEF が伝導帯中に位置している。
【0025】図2(b)はn型ゲート電極15に負の電圧
を印加し、p型拡散層13を接地した場合のエネルギー
バンドを示す。n型ゲート電極15には負の電圧を印加
しているため、n型ゲート電極15のフェルミレベルE
F は上昇し、p型拡散層13の正孔とn型ゲート電極1
5の電子が等エネルギーとなる。その結果、n型ゲート
電極15の電子がトンネル絶縁膜14を介してp型拡散
層13に流入しバンド間トンネル電流が生じる。
【0026】このバンド間トンネル電流の特性を図2
(c)に示す電圧電流特性図を用いて説明する。図2
(c)において、横軸はn型ゲート電極15に印加され
る電圧を示し、縦軸はp型拡散層13とn型ゲート電極
15との間の電流を示す。図2(c)に示すように、n
型ゲート電極15に負の電圧を印加すると、バンド間ト
ンネル電流1aが生じる。バンド間トンネル電流1aは
電子のトンネル確率に比例し、電子のトンネル確率は、
電子がトンネルする際に感じるエネルギ障壁の高さや幅
で決定され、エネルギ障壁の高さ19が小さいほどトン
ネル確率は高くなる。窒化シリコンで形成されたトンネ
ル絶縁膜は、従来の酸化シリコンによるトンネル絶縁膜
と比べてエネルギ障壁の高さ19が約1eV低くなる。こ
のため、電子のトンネル確率が向上し、素子の電流密度
を向上することができると考えられる。
【0027】このように、本実施形態によると、陽極で
あるp型拡散層13と、陰極であるn型ゲート電極15
のp−n接合面に窒化シリコンよりなるトンネル障壁膜
14を設けているため、従来の電流電圧特性1bを曲線
1aに示すように電流密度の面で向上させることができ
る。
【0028】また、トンネル障壁膜14を窒化シリコン
で形成すると、酸化シリコンに比べて不純物の拡散阻止
能力が高いため、バンド間トンネル電導を用いたトンネ
ルダイオードの電気的特性の向上に必須であるp−n接
合面の急峻な濃度変化をp−n接合面に対して確実に持
たせることができる。
【0029】また、本実施の形態においては、p型Si
よりなる半導体基板11の上にp型拡散層13を形成
し、窒化シリコンよりなるトンネル障壁膜14を介在さ
せてn型ゲート電極15を形成したが、すべての半導体
の導電型を逆転させ、印加電圧の極性も逆転させて動作
するトンネルダイオードを構成することができるのはい
うまでもない。
【0030】また、半導体基板に単結晶のp型Siを用
いたが、これに限らず、内部に埋め込み酸化膜を有する
SOI基板を用いてもよい。この場合、トンネルダイオ
ードとしての動作は本実施形態に示したものと同一であ
るが、SOI基板を用いると、p型拡散層13が基板と
電気的に絶縁されるため、回路設計上の自由度が向上す
る。
【0031】(第2の実施形態)第2の実施形態はほぼ
第1の実施形態と同じであり、異なるのはトンネル絶縁
膜として窒化シリコンの代わりに窒化シリコンと酸窒化
シリコンの複合膜を用いていることである。以下、本発
明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】図3は本発明の第2の実施形態に係る半導
体装置であるトンネルダイオードの断面構成を示してい
る。第1の実施形態と同じ部分は図1と同じ符号を記し
説明を省略している。図3に示すように、半導体基板1
1の上におけるp型拡散層13の上で且つ素子分離膜1
2側に、窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜よりな
り厚さが1nm〜3nmのトンネル絶縁膜21が形成さ
れ、該トンネル絶縁膜21と素子分離膜12との上に
は、縮退したn型ゲート電極15が形成されている。
【0033】これにより、半導体基板11の基板面に垂
直に形成され、窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜
よりなるトンネル絶縁膜21を間に挟んだp型拡散層1
3とn型ゲート電極15とが積層されてなるトンネルダ
イオードを実現できる。
【0034】図4(a)及び(b)に本実施形態に係る
トンネルダイオードのp型拡散層13及びn型ゲート電
極15のエネルギーバンドを示す。図4(a)はp型拡
散層13及びn型ゲート電極15に同一の電位を与えた
場合のエネルギー準位を示しており、第一の実施形態を
示す図2(a)と同様に、フェルミレベルEF はトンネ
ル絶縁膜21を含む全領域で一致している。また、p型
拡散層13は縮退しているため、フェルミレベルEF が
p型拡散層13の価電子帯中に位置しており、n型ゲー
ト電極15も縮退しているため、フェルミレベルEF が
伝導帯中に位置している。
【0035】図4(b)はn型ゲート電極15に負の電圧
を印加し、p型拡散層13を接地した場合のエネルギー
バンドを示す。n型ゲート電極15には負の電圧を印加
しているため、n型ゲート電極15のフェルミレベルE
F は上昇し、p型拡散層13の正孔とn型ゲート電極1
5の電子が等エネルギーとなる。その結果、n型ゲート
電極15の電子がトンネル絶縁膜21を介してp型拡散
層13に流入しバンド間トンネル電流が生じる。
【0036】このバンド間トンネル電流の特性を図4
(c)に示す電圧電流特性図を用いて説明する。図4
(c)において、横軸はn型ゲート電極15に印加され
る電圧を示し、縦軸はp型拡散層13とn型ゲート電極
15との間の電流を示す。図4(c)に示すように、n
型ゲート電極15に負の電圧を印加すると、バンド間ト
ンネル電流2aが生じる。バンド間トンネル電流2aは
電子のトンネル確率に比例し、電子のトンネル確率は、
電子がトンネルする際に感じるエネルギ障壁の高さや幅
で決定され、エネルギ障壁の高さ22が小さいほどトン
ネル確率は高くなる。窒化シリコンと酸窒化シリコンの
複合膜で形成されたトンネル絶縁膜21は、従来の酸化
シリコンによるトンネル絶縁膜と比べてエネルギ障壁の
高さ22が低くなる。このため、電子のトンネル確率が
向上し、素子の電流密度を向上することができると考え
られる。
【0037】このように、本実施形態によると、陽極で
あるp型拡散層13と、陰極であるn型ゲート電極15
のp−n接合面に窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合
膜よりなるトンネル障壁膜21を設けているため、第一
の実施形態(曲線1a)より効果は小さいが、従来の電
流電圧特性1bと比較すると、曲線2aに示すように電
流密度の面で向上させることができる。
【0038】また、トンネル障壁膜を窒化シリコンと酸
窒化シリコンの複合膜で形成すると、酸化シリコンに比
べて不純物の拡散阻止能力が高いため、バンド間トンネ
ル電導を用いたトンネルダイオードの電気的特性の向上
に必須であるp−n接合面の急峻な濃度変化をp−n接
合面に対して確実に持たせることができる。
【0039】また、本実施の形態においては、p型Si
よりなる半導体基板11の上にp型拡散層13を形成
し、窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜よりなるト
ンネル障壁膜21を介在させてn型ゲート電極15を形
成したが、すべての半導体の導電型を逆転させ、印加電
圧の極性も逆転させて動作するトンネルダイオードを構
成することができるのはいうまでもない。
【0040】また、半導体基板に単結晶のp型Siを用
いたが、これに限らず、内部に埋め込み酸化膜を有する
SOI基板を用いてもよい。この場合、トンネルダイオ
ードとしての動作は本実施形態に示したものと同一であ
るが、SOI基板を用いると、p型拡散層13が基板と
電気的に絶縁されるため、回路設計上の自由度が向上す
る。
【0041】以下、本発明の第2の実施形態に係る半導
体装置であるトンネルダイオードの製造方法を、図面を
参照しながら説明する。図5(a)〜(d)は本発明の
第2の実施形態に係る半導体装置であるトンネルダイオ
ードの製造方法の工程順の断面構成を示している。ま
ず、図5(a)に示すように、p型Siよりなる半導体
基板31上に選択酸化法等を用いて、素子分離膜32を
形成する。その後、素子分離膜32を注入マスクとし
て、半導体基板31に対して拡散層が縮退するように加
速電圧が40keVで且つドーズ量が4×1015cm-2
以上のBをイオン注入することにより、不純物濃度が1
×1019cm-3以上を有する縮退した高濃度p型拡散層
33を形成する。
【0042】次に、図5(b)に示すように、半導体基
板31に対してフッ化水素(HF)を含む溶液に浸し、
高濃度p型拡散層33上の自然酸化膜を除去した後、半
導体基板31の全面にわたって、厚さが1.0nm〜
2.0nmの熱酸化膜を700〜800℃のドライ酸化
を用いて形成した後、10〜30Paの減圧アンモニア
雰囲気中で750〜800℃のアニールを行い酸窒化シ
リコン膜34を形成する。続けて膜厚約1nmの窒化シ
リコンをLPCVD法により堆積し窒化シリコン膜35
を形成して、窒化シリコン膜35と酸窒化シリコン膜3
4よりなるトンネル絶縁膜36を形成する。トンネル絶
縁膜36は、後の不純物活性化アニール工程等におい
て、最表面にある窒化シリコンから窒素が基板の方向に
拡散し、高濃度n型ポリシリコン膜側の窒素濃度が高い
窒素濃度の分布を持った窒化シリコンと酸窒化シリコン
の複合膜として形成される。
【0043】次に、図5(c)に示すように、半導体基
板31の上に全面にわたって厚さが300nmのポリシ
リコンを堆積し、その後、該ポリシリコンの全面にPイ
オン若しくはAsイオンを用いたイオン注入、又はPO
Cl3 等を用いた固相拡散等を行なうことにより、不純
物濃度が1×1019cm-3以上を有する縮退した高濃度
n型ポリシリコン膜(図示せず)を形成する。その後、
通常のフォトリソグラフィを用いてゲート電極形成領域
以外に開口部を有するレジストパターン(図示せず)を
形成し、該レジストパターンをマスクとして、高濃度n
型ポリシリコン膜に対してドライエッチングを行なうこ
とにより、高濃度n型ポリシリコン膜よりなり、半導体
基板31の高濃度p型拡散層33の上にトンネル絶縁膜
36を介在させたゲート電極37を形成する。
【0044】次に、図5(d)に示すように、半導体基
板31上に全面にわたって厚さが800nmの層間絶縁
膜38を堆積した後、通常のフォトリソグラフィを用い
て、層間絶縁膜38の上における、p型拡散層33の上
方、及びゲート電極37の上方にそれぞれ開口部を有す
るレジストパターン(図示せず)を形成した後、該レジ
ストパターンをマスクとして層間絶縁膜38に対してド
ライエッチングを行なうことにより、層間絶縁膜38に
p型拡散層33の上面、及びゲート電極37の上面をそ
れぞれ露出させるコンタクトホールを開口し、その後、
該コンタクトホールにタングステン(W)を充填して各
コンタクト39を形成する。次に、層間絶縁膜38の上
面の各コンタクト39にそれぞれ電気的に接続されるア
ルミニウム配線40を形成する。
【0045】このように、本実施形態によると、厚さが
1.0nm〜3.0nmで、高濃度n型半導体であるゲ
ート電極37側の窒素濃度が高い窒素濃度分布を持つ窒
化シリコン膜35と酸窒化シリコン膜34の複合膜より
なるトンネル絶縁膜36を形成することにより、前述し
たようにトンネル絶縁膜のエネルギ障壁が低くなって電
子のトンネル確率が向上し、素子の電流密度が向上す
る。また、前述のトンネル絶縁膜36の製造方法は、従
来のMOSプロセスで用いるLPCVD法による一連の
工程を用いて製造が可能であるため、容易に製造するこ
とができる。
【0046】さらに、本実施形態によると、トンネル絶
縁膜36と半導体基板31の界面は酸窒化シリコンとシ
リコンで形成されることにより、LPCVD法を用いて
窒化シリコンを半導体基板31上に堆積した場合と比較
すると、界面準位が少ない良好な界面が形成されるた
め、素子動作に不要な界面準位を介したリーク電流を低
減することができる。
【0047】なお、本実施形態においては、半導体基板
としてp型Siよりなる半導体基板を用いたが、n型S
iよりなる半導体基板を用い、各半導体層の導電型をす
べて反転させ、且つ、印加する電圧の極性を反転させて
も同様の効果を得ることができる。ただし、半導体基板
とトンネル絶縁膜の界面は同様に酸窒化シリコンとシリ
コンで形成され、p型ゲート電極側の窒素濃度が高い窒
素濃度分布を持つ窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合
膜よりなるトンネル絶縁膜が形成される。
【0048】また、単結晶基板に限らず、基板中に絶縁
膜層を設けたSOI基板を用いてもよい。
【0049】また、n型ゲート電極にポリシリコンを用
いたが、酸窒化シリコンよりなるトンネル絶縁膜上に単
結晶シリコンをエピタキシャル成長させることができれ
ば、高濃度p型拡散層とn型ゲート電極との結晶軸が一
致するため、電気的特性をさらに向上させることができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る第1の半導体装置による
と、縮退した高濃度のp−n接合間にトンネル電流が流
れるように形成されたトンネル絶縁膜が窒化シリコンで
形成されているため、従来の酸化シリコンによるトンネ
ル絶縁膜と比べてエネルギ障壁の高さが約1eV低くなる
ため、電子のトンネル確率が向上し、素子の電流密度を
向上することができると考えられ、本素子のような負性
抵抗素子を用いたメモリ回路等の回路のスピードが向上
する。
【0051】さらに、p−n接合の界面にトンネル障壁
膜が窒化シリコンで形成されているため、酸化シリコン
に比べてp−n接合面を介した不純物イオンの相互拡散
抑制の効果が大きいので、バンド間トンネル電導を用い
たトンネルダイオードとしての特性に必須である不純物
濃度に急峻なプロファイルを確実に得ることができる。
【0052】第1の半導体装置において、半導体基板の
内部に主面に対して平行に設けられた埋め込み酸化膜を
有するSOI基板を用いると、埋め込み酸化膜と素子分
離膜による素子分離が確実になされ、回路設計上の自由
度を増すことができる。
【0053】第1の半導体装置において、高濃度n型半
導体層と高濃度p型半導体層とが基板面に垂直な方向に
互いに重なり合っていると、縮退した高濃度n型半導体
層及び縮退した高濃度p型半導体層よりなるp−n接合
が確実に形成される。
【0054】本発明に係る第2の半導体装置によると、
縮退した高濃度のp−n接合間にトンネル電流が流れる
ように形成されたトンネル絶縁膜が窒化シリコンと酸窒
化シリコンの複合膜で形成されているため、従来の酸化
シリコンによるトンネル絶縁膜と比べてエネルギ障壁の
高さが低くなるため、電子のトンネル確率が向上し、素
子の電流密度を向上することができると考えられ、本素
子のような負性抵抗素子を用いたメモリ回路等の回路の
スピードが向上する。
【0055】さらに、p−n接合の界面にトンネル障壁
膜が窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜で形成され
ているため、酸化シリコンに比べてp−n接合面を介し
た不純物イオンの相互拡散抑制の効果が大きいので、バ
ンド間トンネル電導を用いたトンネルダイオードとして
の特性に必須である不純物濃度に急峻なプロファイルを
確実に得ることができる。
【0056】第2の半導体装置において、半導体基板の
内部に主面に対して平行に設けられた埋め込み酸化膜を
有するSOI基板を用いると、埋め込み酸化膜と素子分
離膜による素子分離が確実になされ、回路設計上の自由
度を増すことができる。
【0057】第2の半導体装置において、高濃度n型半
導体層と高濃度p型半導体層とが基板面に垂直な方向に
互いに重なり合っていると、縮退した高濃度n型半導体
層及び縮退した高濃度p型半導体層よりなるp−n接合
が確実に形成される。本発明に係る第2の半導体装置の
製造方法によると、厚さが1.0nm〜3.0nmで、
高濃度n型電極側の窒素濃度が高い窒素濃度分布を持つ
窒化シリコンと酸窒化シリコンの複合膜よりなるトンネ
ル絶縁膜を形成することにより、従来の酸化シリコンに
よるトンネル絶縁膜と比べてエネルギ障壁の高さが低く
なるため、電子のトンネル確率が向上し、素子の電流密
度を向上することができると考えられ、本素子のような
負性抵抗素子を用いたメモリ回路等の回路のスピードが
向上する。
【0058】第2の半導体装置の製造方法において、前
述のトンネル絶縁膜の製造方法は、従来のMOSプロセ
スで用いるLPCVD法による一連の工程を用いて製造
が可能であるため、容易に製造することができる。
【0059】第2の半導体装置の製造方法において、ト
ンネル絶縁膜と半導体基板の界面は酸窒化シリコンとシ
リコンで形成されることにより、LPCVD法を用いて
窒化シリコンを半導体基板上に堆積した場合と比較する
と、界面準位が少ない良好な界面が形成される。その結
果、素子動作に不要な界面準位を介したリーク電流を低
減することができると考えられ、装置の電気特性を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図
【図2】(a)本発明の第1の実施形態に係る半導体装
置における基板表面のエネルギーバンドを示す図 (b)本発明の第1の実施形態に係る半導体装置におけ
る基板表面のエネルギーバンドを示す図 (c)本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の電圧
電流特性図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図
【図4】(a)本発明の第2の実施形態に係る半導体装
置における基板表面のエネルギーバンドを示す図 (b)本発明の第2の実施形態に係る半導体装置におけ
る基板表面のエネルギーバンドを示す図 (c)本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の電圧
電流特性図
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製
造方法を示す工程順断面図
【符号の説明】
11 半導体基板(第1導電型の半導体基板) 12 素子分離膜 13 p型拡散層(第1導電型の高濃度半導体層) 14 トンネル障壁膜 15 n型ゲート電極(第2導電型の高濃度半導体層) 16 層間絶縁膜 17 コンタクト 18 アルミニウム配線 19 エネルギ障壁の高さ 21 トンネル絶縁膜 22 エネルギ障壁の高さ 31 半導体基板(第1導電型の半導体基板) 32 素子分離膜 33 p型拡散層(第1導電型の高濃度半導体層) 34 酸窒化シリコン膜 35 窒化シリコン膜 36 トンネル絶縁膜 37 n型ゲート電極(第2導電型の高濃度半導体層) 38 層間絶縁膜 39 コンタクト 40 アルミニウム配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 廉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉井 重雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にそれぞれ形成されてお
    り、 フェルミ準位が伝導帯中に位置する縮退した高濃度n型
    半導体層と、 フェルミ準位が価電子帯中に位置する縮退した高濃度p
    型半導体層と、 前記高濃度n型半導体層と前記高濃度p型半導体層との
    間にトンネル電流が流れるように形成されたトンネル絶
    縁膜とを備えている半導体装置において、前記半導体基
    板はシリコンよりなり、前記トンネル絶縁膜は窒化シリ
    コンよりなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板はSOI基板であること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記高濃度n型半導体層と前記高濃度p
    型半導体層とが基板面に垂直な方向に互いに重なり合っ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上にそれぞれ形成されてお
    り、 フェルミ準位が伝導帯中に位置する縮退した高濃度n型
    半導体層と、 フェルミ準位が価電子帯中に位置する縮退した高濃度p
    型半導体層と、 前記高濃度n型半導体層と前記高濃度p型半導体層との
    間にトンネル電流が流れるように形成されたトンネル絶
    縁膜とを備えている半導体装置において、前記半導体基
    板はシリコンよりなり、前記トンネル絶縁膜は窒化シリ
    コンと酸窒化シリコンの複合膜よりなることを特徴とす
    る半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記窒化シリコンと酸窒化シリコンの複
    合膜で形成される前記トンネル絶縁膜の窒素濃度は、前
    記高濃度n型半導体層側で高いことを特徴とする請求項
    4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板はSOI基板であること
    を特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記高濃度n型半導体層と前記高濃度p
    型半導体層とが基板面に垂直な方向に互いに重なり合っ
    ていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 第1導電型の半導体基板上に第1導電型
    の不純物イオンを用いて第1導電型の高濃度拡散層を縮
    退するように形成する工程と、前記高濃度拡散層のゲー
    ト電極形成領域にトンネル電流が流れるように窒化シリ
    コンと酸窒化シリコンの複合膜で形成されるトンネル絶
    縁膜を形成するLPCVD工程と、前記半導体基板の上
    に全面にわたって、第2導電型の高濃度半導体膜を縮退
    するように形成した後、前記ゲート電極形成領域をマス
    クして、前記高濃度半導体膜及びトンネル絶縁膜に対し
    てエッチングを行なうことにより、前記半導体基板の上
    に、トンネル絶縁膜を介したゲート電極を形成する工程
    とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011513960A (ja) * 2008-02-29 2011-04-28 オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング トンネル接合を有するオプトエレクトロニクス半導体ボディおよびそのような半導体ボディの製造方法
JP2011228522A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Toshiba Corp 不揮発性記憶装置

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