JP2000275712A - カメラの駆動機構 - Google Patents

カメラの駆動機構

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JP2000275712A
JP2000275712A JP11081382A JP8138299A JP2000275712A JP 2000275712 A JP2000275712 A JP 2000275712A JP 11081382 A JP11081382 A JP 11081382A JP 8138299 A JP8138299 A JP 8138299A JP 2000275712 A JP2000275712 A JP 2000275712A
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gear
output
motor
lens barrel
zoom
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JP11081382A
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English (en)
Inventor
Shinya Miki
伸哉 三木
Toshihiko Hirota
敏彦 廣田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのモーターでフィルム、鏡胴を駆動する
小型化可能なカメラの駆動機構を提供する。 【解決手段】 1つのモーターからの出力が入力される
太陽ギヤ9に噛み合う2つの遊星ギヤ10,11を同一
のキャリア23で保持する。公転位置により遊星ギヤ1
0または11が噛み合うギヤ12,14,16,18を
切り換えて、ズーム機構、スラスト機構、巻上機構、巻
戻機構を選択的に駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの駆動機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラの小型化、コストダウンのために
は、フィルム給送とズームの減速系を共用することが考
えられる。小型化のためスプール内にモーターを配置し
た場合、出力切替機構と減速系は従来給送駆動系に使用
していたスペースにおさめることが考えられ、出力切替
機構は、遊星ギヤの数、公転に要するスペースを抑えた
簡素な機構とする必要がある。
【0003】たとえば、135カメラでは、モーターと
同軸上で(不思議歯車機構を用い)減速後、この軸を公
転中心とする遊星ギヤにて出力先を切り換えているもの
がある。この構成では、モーター軸方向にスペースが必
要となる。また、この構成においてスプール内にモータ
ーを配置した場合、遊星ギヤからの出力を太陽ギヤと回
転中心の同じスプールヘ戻さなくてはならないため、ス
プールヘの入力ギヤと遊星キャリアが平面的に干渉しや
すく、高さ方向にスペースを要する可能性が高い。
【0004】APSカメラでは、スラスト時にカートリ
ッジスプールのスラスト方向回転が必要であり、単純
に、従来の135カメラにおけるシステムをAPSカメ
ラに適用できない。
【0005】たとえば、特開平10‐62852号公報
には、フォーカスと給送を1モーターで行う方式が提案
されているが、これは、ズーミング用の減速系とモータ
ーを別に備えたものであり、ズームと給送を1モーター
で駆動するものではない。また、スプールヘ伝達する遊
星ギヤとフォーク(スラスト、巻戻)へ伝達する遊星ギ
ヤは異なる太陽ギヤにつながっており、そのためスプー
ルヘ伝達する遊星ギヤの公転を規制するための機構が必
要となり構成が複雑である。
【0006】ところで、本願出願人は、給送とズーム
(フォーカス)を単一の駆動源で駆動する方式を提案し
ている(たとえば、特願平9−277554号、未公
開)。提案した実施例では、切換機構はカートリッジ室
上部に配置され、遊星ギヤによる被伝達ギヤは巻上、巻
戻、ズームテレ、ズームワイドの4つが設けられてい
る。
【0007】これをAPSカメラに適用すると、スラス
ト時には、上記巻上ギヤよりフォーク、スプールヘと分
岐させる伝達系と、スプール上の周速と送り出し速度の
差を吸収する機構が必要であり、これは切換機構とフォ
ークとの間に配置せねばならないため、カートリッジ室
上部にこれらすべてを配置することは困難である。さら
に、テレ駆動とワイド駆動で異なるギヤ列を経由して駆
動しており、部品点数、スペースの上で問題が多い。通
常、カートリッジ室の方が、スプール室よりも高さ寸法
が大きく、ここに多くの機構部を配するとカメラ高さ寸
法の増大を招く。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする技術的課題は、1つのモーターでフィ
ルム、鏡胴を駆動する小型化可能なカメラの駆動機構を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】本発明
は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のカ
メラの駆動機構を提供する。
【0010】カメラの駆動機構は、少なくともレンズの
焦点距離を変化させるためのズーム機構と、フィルムを
カートリッジより押し出すスラスト機構と、フィルムを
カートリッジより引き出して巻上方向に搬送する巻上機
構と、フィルムをカートリッジ内に巻き戻す方向に搬送
する巻戻機構と、これらすべてを駆動する単一の駆動源
と、前記駆動源からの出力が入力される太陽ギヤと、前
記太陽ギヤと噛み合い、同一の遊星腕に保持され一体的
に公転可能な少なくとも2つの遊星ギヤとを備える。前
記遊星ギヤの公転位置により前記駆動源の出力伝達先を
切り換え、前記遊星ギヤの1つが前記スラスト機構に前
記駆動源からの出力を伝達するときは、他の1つが同時
に前記巻上機構に前記駆動源からの出力を伝達する。
【0011】上記構成において、1つの遊星キャリア上
に2つの遊星ギヤを取り付けた構成としたことで、ズー
ム機構、スラスト機構、巻上機構、巻戻機構へ駆動伝達
機構を平面的に展開しやすく、簡素な構成とすることが
できる。また、太陽ギヤをスプールと光軸の間に配置す
れば、モーター軸方向のスペースを少なくして、減速系
や切換機構部をスペース上有効に構成することが可能で
ある。
【0012】したがって、1つのモーターでフィルム、
鏡胴を駆動することができ、小型化が可能である。
【0013】好ましくは、前記遊星ギヤの一方の公転端
で前記巻上機構および前記スラスト機構に前記駆動源か
らの出力を伝達し、他方の公転端で前記巻戻機構に前記
駆動源からの出力を伝達する。
【0014】上記構成によれば、遊星ギヤの公転範囲の
両端間でズーム機構への駆動力の伝達を行い、公転の両
端で、巻上機構およびスラスト機構、または巻戻機構へ
駆動力を伝達する。切換動作中に鏡胴を動かす必要はな
く、ユーザーに違和感を与える懸念がない。
【0015】好ましくは、前記遊星ギヤは、一方の公転
端で前記巻上機構、前記スラスト、および前記巻戻機構
に前記駆動源からの出力を伝達し、他方の公転端で前記
ズーム機構に前記駆動源からの出力を伝達する。
【0016】上記構成によれば、2カ所の公転端のみで
伝達を行う構成であり、公転角度が小さくてすみ、スペ
ース上有利である。また公転端以外で規制することがな
いので、遊星ギヤの位置を検知する必要がない。すなわ
ち、公転範囲の中間位置で駆動力を伝達しないので、中
間位置の検出が不要である。したがって、構成の簡素化
を図ることができる。また、切換動作中にはズーム駆動
されないので、鏡胴は動かない。したがって、カメラの
使用者に違和感を与えない。
【0017】好ましくは、前記遊星ギヤの2つの公転端
で前記ズーム機構に前記駆動源からの出力を伝達する。
【0018】上記構成によれば、2ヶ所の公転端それぞ
れの位置で、一方向への出力伝達を行うので、それぞれ
の出力位置での係止機構を必要としない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
カメラの駆動機構について、図面を参照しながら説明す
る。
【0020】まず、各実施形態に共通するカメラ100
の基本構成について、図1の正面図を参照しながら説明
する。
【0021】カメラ100のほぼ中央には、複数のレン
ズ群により構成されたいわゆるズームフォーカス方式の
レンズ101が設けられている。図中、102はファイ
ンダー対物レンズ、103はファインダー接眼レンズ、
104は測距用投光レンズ、105は測距用受光レン
ズ、106はフラッシュ発光部、107はメインコンデ
ンサ、108はカートリッジ室、109はカートリッジ
室蓋、110はスプール室、111の斜線部分は駆動系
の減速、切り換えスペース、112は電池、13は鏡胴
駆動ギヤである。駆動源のモーター(この図では不図
示)はスプール室110内に配置され、モーターからの
出力が駆動系の減速、切り換えスペース111を使って
各機構に伝達される。
【0022】第1実施形態のカメラ駆動機構は、スペー
ス111内に、図2の要部平面図、図3の要部平面図に
示すように構成される。
【0023】すなわち、モーター1はスプール120の
内部に配置される。2はモーターピニオンである。ギヤ
3、4とバネ5によりフリクション機構を形成し、ギヤ
列への過大な負荷を防止する。通常は、3、4、6のギ
ヤヘ伝達され、過大な負荷がかかったときは、ギヤ4以
降への伝達はフリクションの作用により行わないように
なっている。6、7は段ギヤ、8はアイドルギヤ、9は
太陽ギヤ、10、11は遊星ギヤ、12は鏡胴入力ギヤ
であり、モーターの出力は減速され、太陽ギヤ9へ入力
される。遊星ギヤ10、11はキャリア23に保持され
ている。
【0024】図2は、モーター1を時計方向(以下、
「CW」とする。)に回転させて、遊星ギヤが反時計方
向(以下、「CCW」とする。)に公転し、12に伝達
を行っているところを示す。遊星11は被駆動ギヤと係
合状態にない。12には上部にかさ歯ギヤが設けてあ
り、回転軸を直角変換し鏡胴ギヤ13を回転させ、鏡胴
101に伝達する。101内部では回転運動がカム手段
によりレンズの直進運動に変換されて、レンズが進退す
る。この図の状態でレンズはテレ方向へ動くように、鏡
胴内部のカムが設定されている。
【0025】12には、一体的にカム12a,12bが
設けられ、このカム12a,12bに揺動レバー24の
フォロワ部24aがばね28の付勢力により押し当てら
れている。鏡胴の駆動中はこのカムが回転するため、2
4は揺動を繰り返す。係止レバー30は揺動レバーの爪
24b,24cにより24と一体的に回転するようにな
っている。25は24にとりつけられた接片で基板26
のパターンにより、24がカム12aに乗り上げた状態
(カムスイッチ1がON)とカム12bに落ち込んだ状
態(カムスイッチ2がON)が検出できるようになって
いる。24がカム12aに乗り上げたとき、係止レバー
の爪部30a,30bが遊星ギヤの回転軸31を係止す
べく公転軌跡内に進入する。21はパルス板であり、フ
ォトインタラプタ22によりモーター1の回転量を知る
ことができる。
【0026】図4は、13により回転する鏡胴の回転角
と各ポジションの関係を示す。鏡胴は公知のいわゆるズ
ームフォーカス式の構成であり、鏡胴をワイド端からテ
レ端まで駆動する間、順次フォーカス区間、ズーム区間
を設けてある。この例では、撮影可能な待機位置を4点
有しており、それぞれW、M1、M2、Tと称する(図
中太線部)。各待機位置において、レリーズ操作を行う
と、鏡胴を測距の出力に応じた繰り出し量だけテレ側に
前進させる。この際、待機位置からわずかに前進した位
置において、鏡胴内部に設けられたエンコーダーによ
り、基準位置の信号を得(図中破線部)、22によりパ
ルスカウントを開始して所定の位置で停止する。
【0027】エンコーダーの例を図5に示す。レンズの
移動に伴い、パターン1とパターン2とにまたがる接片
(不図示)が図中左右方向に移動する。パターン1がく
し歯状にはいりこんでいる部分が基準スイッチ部であ
り、接片により、パターン1の信号がHからLになった
ときに、パルスのカウントをスタートする。図4の(右
下がり)斜線部はカムスイッチ1のONとなる範囲を示
し、揺動レバー24を駆動するカム面は鏡胴入力ギヤ1
2上に一体的に設けられているため、鏡胴を沈胴からテ
レ端まで駆動する間、周期的にONする。右上がり斜線
部は揺動レバーを押し上げる途中の区間であり、この間
はカムスイッチ1もカムスイッチ2もONしない。これ
以外の区間では揺動レバーが落ち込んだ状態であり、カ
ムスイッチ2がONしている。
【0028】図4に示す通り、各待機位置および、沈胴
端、テレ端は揺動レバーが落ち込んだ状態であり、係止
レバーの爪部は遊星ギヤの公転軌跡より待避した位置に
ある。また、鏡胴のポジションとカムスイッチは一対一
に対応するため、スペースが許せば、カムスイッチパタ
ーンとエンコーダーパターンを同一の基板上に形成する
ことも可能である。
【0029】14、16、18は遊星ギヤの公転を規制
したときに伝達されるギヤであり、14を回転させると
15を経由して、カートリッジ室上部のフォーク部まで
回転を伝達する。16を回転させると15のギヤを経由
して同様にフォークまで伝達される。18を回転させる
と19を経由してスプール20を回転させる。
【0030】次に、動作を説明する。
【0031】沈胴状態においてメインスイッチ(不図
示)をONすると、モーターはCWに回転し、遊星ギヤ
10、11をCCWに公転させ、公転端にて10と12
が噛み合い、鏡胴へ伝達され鏡胴は前進する。道星ギヤ
11は被伝達ギヤと噛み合わないまま回転する。沈胴部
付近の領域は図5に示すように、パターン1の領域を広
く設定しており、ONの時間が基準スイッチのON時間
より長いので、沈胴領域にレンズがあることを識別可能
である。ワイド端に近づくと信号がLからHに変化する
のでパルスカウントを開始し、ワイド端の待機位置でモ
ーターを停止する。これで鏡胴はワイド状態にセットさ
れるが、この後モーターを少量だけCCWに,回転させ
る。すると遊星ギヤ10、11はCWにわずかに公転
し、図6の状態となる(図6以下図10までは切換機構
の主要部のみを表示)。ギヤ10と14の歯は接触する
が、フィルムの負荷が遊星ギヤの回転トルクに比べて十
分重いためフィルムが駆動されることはない。以下、撮
影待機状態ではこのポジションに設定する。この効果に
ついては、後述する。
【0032】沈胴からワイド端へ駆動する間、カムスイ
ッチ1は一旦ONするがワイド位置では再び、OFFと
なり、係止レバー30は待避位置にある。
【0033】ここでズームの操作レバー(不図示)をテ
レ側に操作するとモーターはCWに回転し、遊星10は
公転して再び12へ伝達、を開始する。ズーム操作レバ
ーから手を離すと、最も近いテレ側の待機位置でモータ
ーを停止する。ズーム操作レバーをW側に操作するとモ
ーターはCCWに公転し、遊星10、11がCWに回転
し11が12と噛み合い鏡胴は繰り込み側に移動する
(図7)。遊星ギヤ10は被伝達ギヤと噛み合わないま
ま回転する。ズーム操作レバーから手を離すと最も近い
ワイド側の待機位置でモーターを停止する。その後待機
ポジション(図6)に移動するため、若干量モーターを
CCWに回転させる。あるいはW方向へ駆動後は図7の
状態のまま撮影待機させてもよい。前述のように待機位
置においては係止レバー30が待避位置にあるので、遊
星10、11は公転を規制されることはなく、ズーム操
作に応じモーターの回転方向を切り換えるだけでテレ、
ワイドヘの駆動が行える。
【0034】レリーズ操作を行うと、モーターをCWに
回転し、遊星10と12の噛み合いによりレンズを繰り
出し、測距出力に応じた所定位置で停止させ、シャッタ
ーを動作させる。停止位置によって、カムスイッチ2が
OFFとONのときがあり、OFFのときはシャッター
動作後、モーターをCWに回転させカムスイッチ2がO
Nするまで鏡胴を繰り出す。ここでモーターを反転して
カムスイッチ1がON(係止レバー30が進入)するま
で鏡胴を繰り込む。この位置でもう一度モーターを反転
しCWに回転させると遊星ギヤ10、11はCCWに公
転するが、31が30の係止面30bに当接し、公転を
規制される(図9)。9、10、16および9、11、
18は直線上に並んだ状態となり、モーターの回転を継
続すると回転は16、18へ伝達される。18から1
9、20と伝達されスプールが回転し、フィルムを巻き
上げる。16から15、フォークヘ伝達されるがフィル
ムの送り出し速度より、スプール上の周速の方が速くな
るように設定されており、この周速差は一方向クラッチ
等により吸収する。
【0035】一駒送ったのち、モーターを停止しCCW
に回転する。遊星10、11はCWに公転し31は30
bより離れる。11が12と噛み合い鏡胴は繰り込み方
向に駆動される。待機位置に到達したところでモーター
を停止する。
【0036】カートリッジを装填し、イニシャルロード
を開始すると鏡胴を繰り出し、カムスイッチ1がONし
たところで停止する。ここでモーターを反転すると31
が30aに当接し公転が規制される。この位置で9、1
0、14が直線上に並んだ形となり、モーターの回転を
継続すると14、15、フォークヘと回転が伝達され
る。前述の巻上時の15の回転方向とは逆方向に15が
回転するので、フォークは巻戻側に回転する(図1
0)。この間、カートリッジ上のデータディスクの情報
を読みとり、モーターを反転する。31は30aより離
間し10と12が噛み合い鏡胴を繰り出す。カムスイッ
チ2がONになればモーターを反転しカムスイッチ1が
ONするまで鏡胴を繰り込む。ここでモーターを反転す
るとスラストの状態となる(図9と同じ)。フォークと
スプールは同時に回転し、フィルムがカートリッジより
送り出される。フィルムがスプールに巻き付いたところ
でスプールの周速が送り出し速度より速くなり前述の一
方向クラッチ等の手段により周速が吸収される。スラス
ト終了後モーターを反転し、鏡胴を繰り込み、待機位置
で停止する。
【0037】巻戻動作はイニシャルロード時にデータデ
ィスクを読むときと同じ動作であって、鏡胴を一旦、カ
ムスイッチ2ONからカムスイッチ1がONするまで繰
り出したのち、モーターを反転するとよい。
【0038】次に、本実施形態における振動、衝撃対策
について、説明する。
【0039】鏡胴がボディーより突出した状態で鏡胴先
端に衝撃等の負荷を加えると、光軸方向の負荷が内部の
カムを経て、回転力に変換され駆動系のギヤを回す力が
発生する。このためギヤ破損につながる場合が多く、従
来のズームレンズ鏡胴においては、ギヤ強度を十分に確
保するか、衝撃吸収用のクラッチを設けていた。いずれ
もコストやスペース増加につながる。本実施例では、撮
影待機状態において、遊星ギヤを離間させるか(図
6)、ワイドに駆動するポジションに待機させておく。
離間させておく場合、鏡胴への外力は12より先へは伝
わらず、鏡胴が動くことで外力を吸収できる。鏡胴に対
する外力方向で懸念されるのは、沈胴側方向であり、携
帯時にぶつける等比較的頻度が高いと予想される。ワイ
ド側に遊星を待機させておくと沈胴側への外力作用時、
12が回転をはじめると、歯面圧力は11を12から噛
み合いをはずす方向に作用し、結局、負荷は12以降の
ギヤには伝わらない。これにより、外力を逃がすことが
可能となる。但し、容易に鏡胴が動きすぎると実使用上
問題となるため、ギヤ12にフリクションSP29を作
用させている。このフリクションの力量は、不用意に鏡
胴が動かない程度のごく僅かな力量でよい。
【0040】もし、鏡胴が待機位置より押し込まれる
か、引っ張り出されたときには、前出の基準スイッチお
よび、カムスイッチをモニターしておき、これを検出す
る。たとえば、鏡胴を引っ張り出すと、図4から分かる
ように、基準スイッチがONする。また、押し込むとカ
ムスイッチ1がONする。すなわち、どちらのスイッチ
が先にONしたかで、鏡胴の移動方向を判別し、スイッ
チのON回数をカウントすることで、移動後の位置が判
定できる。したがって、元の位置へ復帰させる、あるい
は所定のエラー処理を行うことが可能である。微少な変
位では、スイッチが変化せず、検出は行えないが、フォ
ーカス時には基準スイッチを検出後、パルスカウントを
開始するのでフォーカシング終了後、鏡胴が停止する位
置は変化せず、撮影に支障はない。
【0041】以上説明した第1実施形態は、公転の規制
を鏡胴の位置に対応させて行うもので、前出の本出願人
による考案に改善を加えたものである。規制する位置は
2ヵ所あり、それぞれの位置で巻上(スラスト)、巻戻
へ伝達する。切り換え動作のため、鏡胴を動かす必要が
あるが、プランジャーのような切り換え用駆動源を要し
ない。したがって、大幅なコストダウンが可能である。
また、切換機構をスプール室側に配置し、遊星ギヤを2
つ用いた構成としたことにより、スプール、フォークヘ
の伝達構成が簡素化され、ワイド、テレ別々の伝達系を
設ける必要がなく、スペース効率が高まり、コストも低
くてすむ。
【0042】次に、第2実施形態について説明する。
【0043】まず、構成について、切換機構主要部を下
面から見た図11を参照しながら説明する。第1実施形
態と同様に、スプール室内に配置されたモーターの出力
は、減速されて太陽ギヤ30’へ入力される。30’に
はキャリア40に保持された遊星ギヤ31、32が噛み
合う。35は鏡胴への入力ギヤで第1実施例の12と同
じくかさ歯ギヤを一体で形成し、鏡胴へ伝達する。33
はスプールヘの入力ギヤでスプールギヤ36と噛み合い
スプールを回転させる。34はフォーク伝達ギヤで34
を回転させることにより不図示のギヤ列を経て、フォー
クヘと回転が伝達される。上記33、34、35へ遊星
ギヤが噛み合うことにより、ズーム(フォーカス)、給
送系へ選択的に駆動力を伝達する。37はプランジャで
あり、電流を流すことによりばね39の付勢力に抗して
係止レバー38の38aを引き込み、38をCCWに回
転させる。42はキャリア40上に固定された反射部材
でありウィンドウ位置41に固定されたPR等の検知手
段により、遊星ギヤ32が35と噛み合う位置にあるこ
とを検知する。
【0044】次に、動作について説明する。
【0045】図11は、遊星の公転が規制され30’、
32、35が直線上に並び、ズームヘの伝達が可能な位
置を示している。公転の規制は、係止レバー38の爪部
38aがキャリア40の切りかき部40aに係合するこ
とによりなされる。この位置でモーターに通電すると、
その正逆の回転方向にしたがって、鏡胴の繰り込み、繰
り出し動作が可能である。
【0046】次にフォーカシング終了後巻上動作へ移行
する動作について説明する。測距の結果に応じて、所定
位置まで鏡胴を繰り出し、レリーズ完了したときは、図
11の状態である。ここでプランジャーヘ通電すると係
止レバーはCCWへ回転し、爪部38aが40aより待
避する。同時にモーターを30’がCWに回転する方向
に駆動すれば、31、32は公転をはじめる(図1
2)。図13は公転端に達した状態で、31は33と噛
み合い、32は34と噛み合った状態にある。したがっ
て、スプールとフォークに同時に伝達が行われ、モータ
ーの回転を継続することで、巻上が可能である。遊星3
2、33が公転端に達した後、所定の時間余裕をもって
プランジャーヘの通電を断つ。係止レバーはCWへ回転
し38aが40の外周面に当接し、図14の状態とな
る。前述のように、一方向クラッチ等をフォークヘの伝
達系内に配置し、周速差を吸収する。したがって図14
の状態で巻上、および、スラストの動作を行わせる。
【0047】フィルム最終駒の撮影後、巻上を行い、巻
戻動作へ移行する動作をとりあげて説明する。巻上完了
時は図14の状態である。次にプランジャーをONし、
モーターヘ30’がCCWに回転するよう通電する。3
8はCCWに回転し31、32はCCWに公転をはじ
め、ズーム伝達時のポジションを通り越して、公転端に
達する。この位置で道星31と34が噛み合う(図1
5)。このとき34の回転方向は巻上時とは逆となり
(CCW)モーターの通電を継続して巻戻動作が可能と
なる。所定の時間余裕をもってプランジャーヘの通電を
断ち、38がCWへ回転して38aと40の外周面が当
接する(図16)。
【0048】巻き上げ終了後、ズームポジションヘ復帰
する動作について説明する。巻上完了時は図14の状態
である。次にプランジャーをONし、モーターヘ30’
がCCWに回転するよう通電する。38はCCWに回転
し31、32はCCWに公転をはじめる。32がズーム
ポジションヘ近づくと反射面42がウィンドウ位置へ到
達し、これをPRで検知する。検知信号をうけてプラン
ジャーヘの通電を断つ(図17)。すると38aは40
の外周面に当接するが、遊星がさらに公転すると40a
に38aが落ち込み公転が規制され、ズームポジション
(図11と同じ状態)へと復帰する。
【0049】以上説明した第2実施形態では、公転の規
制をプランジャーで行い、公転端以外の規制された位置
でズーム機構への伝達を行う。係止レバーとプランジャ
ーの位相が一対一に対応するので、係止レバーの位置を
検知する必要はない。切換動作中に鏡胴は動かず、ユー
ザーに対して違和感を与える懸念はない。
【0050】次に、第3実施形態について説明する。
【0051】巻戻時にスプールを巻上とは反対の方向に
回転させると、スプールに巻き付いていたフィルムが巻
きゆるむ。APSの規格では、巻戻時にフィルムに対し
て所定の引っ張り力をフィルムに与えることを求めてお
り、巻きゆるみによってスプール回転負荷がフィルムヘ
伝わらなくなり、このままでは所定の力量を確保できな
くなる懸念がある。一方、フイルムには、磁気ヘツドと
の摩擦等、その他の負荷が常時作用しており、これらを
適切に設定することで巻戻時にスプールを回転させるこ
とが可能である。
【0052】図18は、第3実施例における切換機構要
部、および周速差吸収機構の下面図である。50は太陽
ギヤで前例と同様にモーターの出力が減速ギヤを経出し
て入力される。51、52は50と噛み合う遊星ギヤ
で、キャリア59に保持される。53は52が第1の公
転端に位置するとき噛み合うギヤである。54、55は
53を太陽ギヤとする遊星ギヤであり、キャリア63に
保持される。56は54あるいは55と噛み合うギヤで
不図示ギヤ列によりフォークまでつながっている。57
は51が第2の公転端に位置するとき噛み合うギヤでス
プールギヤ58と噛み合っている。60は前例と同様、
鏡胴への入力ギヤで13、101へとつながる。62は
プランジャーで、前例と同様、通電により係止レバー6
1をCCWに回転させる。
【0053】図18はスラスト、巻上伝達中の状態を示
している。50がCWに回転し、51、52が公転端に
てそれぞれ57、53と噛み合い、53がCWに回転す
るため54が56と噛み合う。51、52、54は被伝
達ギヤと噛み合い勝手の状態であり、一般的な遊星ギヤ
の用い方と同じである。スプールとフォークが回転する
から、スラスト、巻上の動作が可能である。フィルムが
スプールヘ到達し、スプール上の周速が送り出し速度を
上回ると54は56から離間し周速差を吸収する。
【0054】巻上時とは逆の方向にモーターを回転させ
ると、51、52はCCWに公転しようとするが、キャ
リア59の係止部59bが係止レバー61の係止部61
bに当接しているため、公転できず、53、57との噛
み合いがはずれることはない。53はCCWに回転する
から、54、55はCWに公転し、55が56と噛み合
う。56と57の回転方向が巻上時と逆になるため巻戻
動作が可能となる。
【0055】図18の状態でプランジャーをONすると
係止レバーはCCWに回転し、係止部が待避する。50
がCCWなるようにモーターに通電すると、51、52
はCCWに公転し、第2の公転端へ達し、52と60が
噛み合う。51は被伝達ギヤと噛み合った状態にない。
モーターをOFFし、所定の時間余裕をもって、プラン
ジャーヘの通電を断つ。すると係止レバーは再び進入す
る。この状態でズーム動作が可能である。モーターを5
0がCCWなるように回転させたときは、52と60が
噛み合い勝手の方向であり、逆方向にモーターを回す
と、51、52はCWに公転しようとするが、59a、
61aが当接するため公転できず、52と60の噛み合
いは離れない。したがって、モーターの正逆回転によ
り、鏡胴の繰り込み、繰り出し動作が可能である。
【0056】以上説明した第3実施形態は、2カ所の公
転端のみで伝達を行う構成であり、公転角度が小さくて
すみ、スペース上有利である。また公転端以外で規制す
ることがないので、遊星ギヤの位置を検知する必要がな
い。
【0057】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施形態のカメラの正面図であ
る。
【図2】 本発明の第1実施形態のカメラの駆動機構の
要部平面図である。
【図3】 図2の駆動機構の要部正面図である。
【図4】 図2の駆動機構の駆動と鏡胴回転角との関係
の説明図である。
【図5】 図2の駆動機構のエンコーダの平面図であ
る。
【図6】 図2の駆動機構の要部平面図である。
【図7】 図2の駆動機構の要部平面図である。
【図8】 図2の駆動機構の要部平面図である。
【図9】 図2の駆動機構の要部平面図である。
【図10】 図2の駆動機構の要部平面図である。
【図11】 本発明の第2実施形態のカメラの駆動機構
の要部平面図である。
【図12】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図13】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図14】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図15】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図16】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図17】 図11の駆動機構の要部平面図である。
【図18】 本発明の第3実施形態のカメラの駆動機構
の要部平面図である。
【符号の説明】
1 モーター 2 モーターピニオン 3,4 ギヤ 6,7 段ギヤ 8 アイドルギヤ 9 太陽ギヤ 10,11 遊星ギヤ 12 鏡胴入力ギヤ 12a,12b カム 13 鏡胴駆動ギヤ 23 キャリア 24 揺動レバー 24a フォロワ部 24b,24c 爪 25 接片 26 基板 30 係止レバー 30’ 太陽ギヤ 31,32 遊星ギヤ 33 スプール入力ギヤ 34 フォーク伝達ギヤ 35 入力ギヤ 37 プランジャ 38係止レバー 39 ばね 40 キャリア 41 ウィンドウ位置 42 反射部材 51,52 遊星ギヤ 53 ギヤ 54,55 遊星ギヤ 57 ギヤ 58 スプールギヤ 59 キャリア 60 入力ギヤ 61 係止レバー 62 プランジャー 63 キャリア 102 ファインダー対物レンズ 103 ファインダー接眼レンズ 104 測距用投光レンズ 105 測距用受光レンズ 106 フラッシュ発光部 107 メインコンデンサ 108 カートリッジ室 109 カートリッジ室蓋 110 スプール室 111 (斜線部)駆動系のスペース 112 電池 120 スプール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともレンズの焦点距離を変化させ
    るためのズーム機構と、 フィルムをカートリッジより押し出すスラスト機構と、 フィルムをカートリッジより引き出して巻上方向に搬送
    する巻上機構と、 フィルムをカートリッジ内に巻き戻す方向に搬送する巻
    戻機構と、 これらすべてを駆動する単一の駆動源と、 前記駆動源からの出力が入力される太陽ギヤと、 前記太陽ギヤと噛み合い、同一の遊星腕に保持され一体
    的に公転可能な少なくとも2つの遊星ギヤとを備え、 前記遊星ギヤの公転位置により前記駆動源の出力伝達先
    を切り換え、前記遊星ギヤの1つが前記スラスト機構に
    前記駆動源からの出力を伝達するときは、他の1つが同
    時に前記巻上機構に前記駆動源からの出力を伝達するこ
    とを特徴とする、カメラの駆動機構。
  2. 【請求項2】 前記遊星ギヤの一方の公転端で前記巻上
    機構および前記スラスト機構に前記駆動源からの出力を
    伝達し、他方の公転端で前記巻戻機構に前記駆動源から
    の出力を伝達することを特徴とする、請求項1記載のカ
    メラの駆動機構。
  3. 【請求項3】 前記遊星ギヤは、一方の公転端で前記巻
    上機構、前記スラスト、および前記巻戻機構に前記駆動
    源からの出力を伝達し、他方の公転端で前記ズーム機構
    に前記駆動源からの出力を伝達することを特徴とする、
    請求項1記載のカメラの駆動機構。
  4. 【請求項4】 前記遊星ギヤの2つの公転端で前記ズー
    ム機構に前記駆動源からの出力を伝達することを特徴と
    する、請求項1記載のカメラの駆動機構。
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