JP3387605B2 - 駆動力伝達機構 - Google Patents

駆動力伝達機構

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JP3387605B2 JP01950994A JP1950994A JP3387605B2 JP 3387605 B2 JP3387605 B2 JP 3387605B2 JP 01950994 A JP01950994 A JP 01950994A JP 1950994 A JP1950994 A JP 1950994A JP 3387605 B2 JP3387605 B2 JP 3387605B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、駆動力伝達機構、詳し
くは、駆動源の駆動力を複数の被駆動歯車に選択的に伝
達する駆動力伝達機構に関する。 【0002】 【従来の技術】フィルムの巻き上げ、巻き戻し、鏡枠の
ズーム駆動、焦点距離調整駆動、パノラマ切り換え等の
複数の駆動機構を有するカメラにおいては、通常、それ
ぞれの機構に対応してフィルム巻き上げ・巻き戻し専用
モータと、ズーム駆動専用モータと、焦点距離調整用専
用モータ等の各専用モータが配設され、それぞれ独立し
た駆動系での駆動が行われていた。 【0003】それに対して、駆動源として単一のものを
使用し、駆動系をより簡単な構成とした駆動力伝達機構
の提案がなされている。例えば、特開平1−28754
7号公報に開示のカメラの駆動制御装置は、単一モータ
の一方向の回転により、レリーズ,シャッタチャージ,
区間切り換え駆動を行い、また、他方向の回転によりフ
ィルムの巻き上げ、巻き戻し駆動を行うように構成した
装置である。 【0004】しかし、この駆動制御装置においては、モ
ータの駆動力を各駆動系に切り換えて伝達させるための
クラッチ部を必要とし、そのクラッチ部の切り換え機構
としてかなり複雑な機構部が不可欠であった。従って、
カメラの小型化や低コスト化の支障となっていた。 【0005】そこで、上述のようなクラッチ部を不要と
し、単一駆動源で複数の駆動系を駆動する機構として、
本出願人は次のような駆動力伝達機構を提案した(特願
平4―171066号)。 【0006】この駆動力伝達機構は、駆動源である1つ
のモータの一方向の回転で各駆動機構駆動用の従動歯車
の噛合選択を行い、他の方向の回転で選択された該従動
歯車への回転駆動力の伝達を行うものである。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
駆動力伝達機構(特願平4―171066号提案)にお
いては、1つの駆動系、例えば、フィルム巻き上げ駆動
系、あるいは、ズーム駆動系等の切り換え、駆動操作に
おいて、必ず正転と逆転の2方向の駆動を行う必要があ
った。その方向切り換えのための駆動タイムラグが大き
く、また、モータの寿命に対して、正逆転の切り換えを
駆動選択毎に行うことは不利となる。 【0008】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、単一の駆動源とし、複数の被駆動
系を駆動する駆動力伝達機構において、駆動切り換え時
のタイムラグが少なく、モータの寿命に対しても有利で
あって、しかも簡単な構成である駆動力伝達機構を提供
することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の駆動力伝達機構
は、駆動源により正逆回転自在に回転駆動される太陽歯
車と、この太陽歯車に常に噛合する遊星歯車と、上記太
陽歯車と遊星歯車との回転中心を連結し、上記遊星歯車
を上記太陽歯車周りに公転自在に支持する連結部材と、
上記遊星歯車の公転軌跡上に配置され、該遊星歯車の公
転動作により選択的に噛合される複数の被駆動歯車と、
上記遊星歯車の公転速度が所定速度以下の場合に、上記
公転軌跡上の所定の位置にて該遊星歯車の公転を停止し
て自転させる係止手段と、を具備しており、上記複数の
被駆動歯車の内の少なくとも一つを、上記遊星歯車の公
転が上記係止手段により係止されている際に該遊星歯車
と噛合する位置に配置したことを特徴とする。 【0010】 【実施例】以下、本発明の実施例について、図を用いて
説明する。図1は、本発明の第1実施例を示す駆動力伝
達機構の斜視図である。また、図2は、上記図1の駆動
力伝達機構の駆動系の縦断面図である。本実施例の駆動
力伝達機構は、カメラにおける撮影レンズの焦点調整駆
動機構、フィルムの巻き上げ駆動機構、巻き戻し駆動機
構等を駆動するものである。 【0011】そして、上記駆動力伝達機構は、主に単一
の駆動源としてのモータ1と、該モータ1により正逆自
在に回転駆動される太陽歯車10と、この太陽歯車10
に常に噛合する遊星歯車12と、上記太陽歯車10と遊
星歯車12との回転中心を連結し、上記遊星歯車12を
上記太陽歯車10周りに公転自在に支持する連結部材と
してのギヤアーム11と、上記遊星歯車12の公転軌跡
上に配置され、該遊星歯車12の公転動作により選択的
に噛合される複数の被駆動歯車として従動歯車30,3
1,32と、該従動歯車31を駆動選択するときに、上
記遊星歯車12の公転速度、従って、ギヤアーム11の
回動速度が所定速度以下とし、そのとき該従動歯車31
と遊星歯車12が噛合状態となる位置で停止させる係止
手段としてのストップレバー21とで構成されている。 【0012】更に詳しく本駆動力伝達機構の構成につい
て説明すると、上記単一のモータ1は、正逆回転可能な
モータであって、その出力軸に固着されたピニオン2
は、減速歯車列(図示せず)を介して、太陽歯車10と
噛合しており、上記モータ1の回動力を該太陽歯車10
に伝達するようになっている。そして、モータ1が正転
すると、太陽歯車10がCCW(反時計回り)方向に回
転し、モータ1が逆転すると、太陽歯車10がCW(時
計回り)方向に回転する。 【0013】上該太陽歯車10の下面にはギヤアーム1
1が配設され、軸14により、太陽歯車10とギヤアー
ム11は、同軸的に支持されている。上記ギヤアーム1
1は、およそ、扇状形状を有している。そして、後述す
る図9の拡大図に示すように、扇状両端面にはストッパ
部として作用する側壁11b,11cを有し、中心から
の距離が異なる周上に周壁11dと11hを有してい
る。そして、該周壁11dと11hの境界部には開口溝
部11mが形成されており、その溝部11mの溝壁11
eと11fは僅かに屈曲しており、該溝の終端部を溝端
11gとする。また、上記ギヤアーム11には支軸ピン
11aが垂設されていて、該支軸ピン11aには、遊星
歯車12が太陽歯車10に噛合した状態で軸着されてい
る。 【0014】また上記遊星歯車12は、上記ギヤアーム
11との間に若干の摩擦力を発生させるフリクション部
13を有しており、該太陽歯車10が回転する方向に遊
星歯車12が公転する駆動力を与え、上記ギヤアーム1
1も一体的に回動することになる。 【0015】ギヤアーム11の近傍には、該ギヤアーム
11の回動位置制御を行うストップレバー21が配設さ
れている。このストップレバー21は、支軸20に回動
自在に枢着される。その一腕端部とカメラ本体の所定部
38aとの間に引っ張りバネ22が架設されていて、該
ストップレバー21をギヤアーム11に向けて付勢して
いる(図1でCW方向の方向に付勢する)。 【0016】上記ストップレバー21の他の一腕端部に
はピン21a垂設されており、バネ22の付勢力によっ
て、該ピン21aがギヤアーム11の周壁,溝壁に当接
することになる。なお、上記バネ22としては、ストッ
プレバー21をCW方向の方向に付勢する作用を与える
ものであればよく、例えば、支軸20周りに装着される
ねじりコイルバネ等でもよい。 【0017】図3,図4,図5は、各従動歯車30,3
1,32に遊星歯車12が噛合している作用状態を示す
平面図である。上記各図に示すように上記ギヤアーム1
1の近傍であって、上記遊星歯車12の公転軌跡上の噛
合位置に各々所定間隔をもって配置される従動歯車3
0,31,32が軸30a,31a,32aに軸着され
て配設されている。 【0018】上記遊星歯車12は、太陽歯車10の回転
に伴って公転運動を行うが、図3に示すように、太陽歯
車10をCCW方向に回転させ、該遊星歯車12をCC
W方向に公転させると、ギヤアーム11の側壁11bが
カメラ本体に固着されたストッパ用ピン15に当て付
き、遊星歯車12は、上記従動歯車30と噛合する。こ
の状態でそのまま太陽歯車10をCCW方向に回転させ
ると、従動歯車30は、CCW方向に駆動される。 【0019】また、図4に示すように、図3の状態から
太陽歯車10をCW方向に回転させて上記遊星歯車12
をCW方向に低速で公転させると、後述するようにスト
ップレバー21のピン21aが溝端11gに当接し、ギ
ヤアーム11が停止する。そこで、遊星歯車12は、従
動歯車31と噛合する。この状態でそのまま太陽歯車1
0をCW方向に回転させると、従動歯車31は、CW方
向に駆動される。 【0020】一方、図5に示すように、前記図3の状態
から太陽歯車10をCW方向に高速で回転させ、上記遊
星歯車12をCW方向に比較的高速で公転させると、ギ
ヤアーム21のピン21aは、周壁11hに沿って相対
的に移動して、ギヤアーム11の側壁11cがカメラ本
体に固着されたストッパ用ピン16に当て付く。そし
て、遊星歯車12は、従動歯車32と噛合する。この状
態でそのまま太陽歯車10をCW方向に回転させると、
従動歯車32は、CW方向に駆動される。 【0021】なお、上記従動歯車30,31,32は図
示しない歯車列を介して、それぞれ従動歯車30は、撮
影レンズを合焦位置に進退駆動する焦点調整機構(図示
せず)に連結しており、また、従動歯車31は、フィル
ムの巻き戻し駆動を行う巻き戻し機構(図示せず)に連
結し、更に、従動歯車32は、フィルムの巻き上げ駆動
を行う巻き上げ機構(図示せず)に連結している。 【0022】次に、上記駆動力伝達機構の駆動切り換え
動作について、更に詳しく説明する。図6,図7,図8
は、本機構において、前記図3,図4,図5に示す状態
に対応し、太陽歯車10と従動歯車30,31,32を
省き、ギヤアーム11とストップレバー21の作用状態
を示した平面図である。なお、図9は、上記図6を拡大
して示した図である。 【0023】上記図3、または、図6の状態からモータ
1を逆回転させ、太陽歯車10がCW方向に回転し、切
り換え処理動作から説明する。今、図6の拡大図である
図9に示すように、ギヤアーム11の溝部11mの周壁
11dと11hの切り換わりの開始位相をAiとし、切
り換わり部(溝周方向幅)の角度θA とする。ギヤアー
ム11の周壁11dと11hとの半径の寸法差をBとす
る。また、ギヤアーム11が回転し、ピン21aが角度
θA の範囲を通過するのに要する時間をtA とする。更
に、ストップレバー21がバネ22により付勢力によ
り、ピン21aの位置で寸法差Bの距離を回動する時間
をtB とする。 【0024】上記図3、または、図6の状態では、スト
ップレバー21のピン21aは、ギヤアーム11の周壁
11dに当接している。そこで、モータを逆転させ、太
陽歯車10がCW方向に回転すると、ギヤアーム11が
CW方向に回動する。 【0025】そのギヤアーム11の回転速度が遅い場
合、即ち、ギヤアーム11が図9の角度θA だけ回動す
るに要する時間tA が、ストップレバー21ピン21a
が距離Bを移動する時間tB よりも長い場合、即ち、 tA >tB …………………(1) を満足する条件の場合は、上記ストップレバー21aの
ピン21aは、ギヤアーム11の周壁11dを通過した
後、溝部11mに進入して、溝壁11e,11fに沿っ
て相対的に移動し、溝端11gに当て付き、ギヤアーム
11の回動は止まり、前記図4、または、図7に示す状
態となり、遊星歯車12は、従動歯車31と噛合する状
態になる。 【0026】一方、ギヤアーム11の回転速度が速い場
合、即ち、図9の位相Aiの位置に上記ピン21aが到
達した後にギヤアーム11が角度θA だけ回動する時間
tAがストップレバー21のピン21aが距離Bを移動
する時間tB よりも短い場合、即ち、 tA <tB …………………(2) を満足する条件の場合は、上記ストップレバー21のピ
ン21aは、ギヤアームの周壁11dから溝部11mに
進入することなく、ジャンプして、周壁11h上に当接
する状態となり、そのまま、ギヤアーム11がCW方向
に回動する。そして、上記ギヤアーム11は、側壁11
cがピン16に当て付くまで回動し、前記図5、また
は、図8に示す状態となり、遊星歯車12は、従動歯車
32と噛合する状態になる。 【0027】さて、前記図3、または、図6の状態でモ
ータ1が回転し、太陽歯車10がCCW方向に回転する
と、ギヤアーム11の側壁11bは、ピン15に当て付
き、遊星歯車12の公転が妨げられる。そのため、太陽
歯車10がそのままCCW方向に回転すると、遊星歯車
12はこの位置で自転を行い、従動歯車30をCCW方
向に回転し、前記焦点調整機構(不図示)により撮影レ
ンズの焦点調整駆動を行う。 【0028】そして、撮影レンズ焦点調整が終了した
後、フィルムを巻き上げる場合、ギヤアーム11を前述
の(2)式のtA <tB を満足する条件で回転できるよ
うに、モータ1を比較的高速で逆転し、太陽歯車10を
CW方向に回転させる。ギヤアーム11は、図5に示す
ように側壁11cがピン16に当て付くまで回転する。
この状態で太陽歯車10を同一方向のCW方向に回転さ
せると、遊星歯車12は、この位置で自転を行い、歯車
32をCW方向に回転し、フィルムの巻き上げ機構(不
図示)に回動力を伝達させる。 【0029】フィルムを巻き戻す場合、図3の状態か
ら、ギヤアーム11を前述の(1)式のtA >tB を満
足する条件で回転できるようにモータを比較的低速で逆
転し、太陽歯車10をCW方向に回転させる。そして、
ギヤアーム11がCW方向に回転する際に、ストップレ
バー21のピン21aは溝壁11e,11fを辿ってギ
ヤアーム11の溝部11mに入り込み、上記ギヤアーム
11は、図4に示すように溝端11gがストップレバー
21のピン21aに当て付くまで回転する。この状態で
太陽歯車10を同一方向のCW方向に回転させると、遊
星歯車12は、この位置で自転を行い、従動歯車31を
CW方向に回転し、フィルムの巻き戻し機構(不図示)
に回動力を伝達する。 【0030】上述のフィルムの巻き上げ、または、巻き
戻しを行った後、再び、モータ1を回転し、太陽歯車を
CCW方向に回転させると、ギヤアーム11を図3に示
す遊星歯車12が従動歯車30と噛合した初期位置に戻
してモータ1を停止する。 【0031】なお、この初期位置に戻す駆動の際、ギヤ
アーム11は、バネ22で付勢されているストップレバ
ー21のピン21aの抵抗力を該ギヤアーム11の溝壁
11eで受ける状態で駆動されるが、その抵抗力に逆ら
って回転しなければならない。従って、ギヤアーム11
と遊星歯車12間の前記フリクション部13の摩擦力
は、上記バネ22の付勢力による抵抗力よりも強い力に
設定する必要がある。 【0032】また、太陽歯車10を回転する際のモータ
1の回転速度は、駆動力伝達部の従動歯車30,31,
32の噛合選択の時のみ、上述のように高速、または、
低速にスピードを切り換える必要があるが、選択が終了
し、従動歯車への噛合が完了すれば、モータ1は、その
従動歯車にて駆動される前記各駆動機構に適合した回転
速度で駆動すれば良い。 【0033】更に、前記図6,図7,図8において、ギ
ヤアーム11には反射部11mが一体的に設けられてお
り、カメラ本体の所定位置に取り付けられているフォト
リフレクタPR1により、ギヤアーム11の回動位置を
後述するRW位置(巻き戻し位置)信号として検出でき
るようになっている。但し、図3,図9等に示すギヤア
ーム11には、図面上の煩雑さを避けるため。上記反射
部11mは省略して示している。 【0034】本実施例の機構においては、ピン15,1
6にギヤアーム11の側壁11b,11cが当接するこ
とにより、該ギヤアーム11の回動範囲、即ち、遊星歯
車12の公転範囲が規定されているが、その変形例とし
て、例えば、従動歯車30,32を遊星歯車12の公転
軌跡上の噛合位置よりも内側、即ち、太陽歯車10寄り
に配置し、従動歯車30,32自身が遊星歯車の公転範
囲を規定するようにしてもよい。この変形例によると、
上記ピン15,16が不要になる。 【0035】次に、本実施例のカメラの駆動力伝達機構
の制御回路の構成と動作について説明する。図10は、
上記駆動力伝達機構を制御するための制御回路を示すブ
ロック図である。なお、その他のカメラとしての動作を
制御するための制御要素は図示していない。 【0036】CPU100は、カメラ全体のシーケンス
をコントロールするためのマイクロコンピューターであ
って、モータ駆動電圧制御部101、モータ制御部10
2、および、PR制御部103へ、それぞれ制御信号を
出力する。 【0037】上記モータ駆動電圧制御部101は、CP
U100からの制御信号に応答してトランジスタ(以
下、Trと記載する)Q5のベース電圧を制御し、Tr
Q5のコレクタ電圧がCPU100から指定された電圧
を保つように動作する。 【0038】上記モータ制御部102は、CPU100
からの制御信号に応答してTrQ1〜Q4をオン/オフ
制御し、本機構の駆動源であるモータ1の正転,逆転,
ショートブレーキ,オフの4状態を制御する。 【0039】モータ1を正転させる場合は、TrQ1お
よびTrQ4をオンさせ、TrQ2およびTrQ3をオ
フさせることでTrQ1のコレクタに正の電圧を印加
し、モータ1を正転させる。モータ1を逆転させる場合
は、TrQ2およびTrQ3をオンさせ、TrQ1およ
びTrQ4をオフさせることでTrQ2のコレクタに正
の電圧を印加し、モータ1を逆転させる。 【0040】モータ1にショートブレーキをかけるため
には、TrQ3、TrQ4をオンさせ、TrQ1,Tr
Q2をオフさせることで、モータの両端子間をTrQ
3,TrQ4,ダイオードD1,ダイオードD2によっ
て短絡させ、ショートブレーキをかける。モータ1をオ
フする場合は、TrQ1〜Q4を全てオフすることで、
モータへの給電を断つ。 【0041】モータ1の回転は、前述したように減速歯
車列を介して駆動力伝達部、即ち、駆動力伝達機構へ伝
達され、前記図1に記載のギヤアーム11を回動させる
が、その回転位置は、ギヤアーム11に設けられた反射
部11mが対向位置にあるか、ないかをフォトリフレク
タ(以下、PRと記載する)1によって検出して求め
る。 【0042】該PR1は、CPU100からの制御信号
に応答して動作するPR制御部103によって制御され
る。PR制御部103ではPR1のコレクタ電流値を検
出して反射部11mがPR1の対向位置にある場合は
“H(HIGH)”レベルを、また、反射部11mが位置し
ていない場合は、“L(LOW )”をRW位置信号として
CPU100へ出力する。このRW位置信号が“H”で
ある状態は、前記図4、または、7の状態であって、遊
星歯車12が巻き戻し機構駆動用の従動歯車31と噛合
状態、または、噛合可能な状態にあるときである。 【0043】なお、上記反射部11mは、ギヤアーム1
1の代わりに遊星歯車12自身に設けるようにしてもよ
い。また、PR1の変形例として、ギヤアーム11に接
点パターンを設け、更に、カメラ本体側の不動部材に摺
動接点部材を配設して、その接触状態の検出信号を上記
RW位置信号としてもよい。 【0044】図11,図12,図13は、前記図1に記
載のストップレバー21に垂設されているピン21aの
動きと、前述したRW位置信号との作用関係を示すタイ
ミングチャート図である。なお、本図においては、説明
の便宜上、ギヤアーム11に対してストップレバー21
のピン21aが移動するように示しているが、実際の動
作では、ピン21aに対して、ギヤアーム11が図中横
軸方向に移動する。 【0045】上記図11,12,13中のギヤアーム回
動位置の横軸上のWIND,RWIND,LDと記され
ている位置について説明すると、まず、WIND位置
は、ギヤアーム11の回動位置が、前記図5に記載した
状態であって、巻き上げ機構駆動用の従動歯車32と遊
星歯車12が噛合した状態にある位置を示す。また、R
WIND位置は、ギヤアーム11の回動位置が、前記図
4に記載した状態であって、巻き戻し機構駆動用の従動
歯車31と遊星歯車12が噛合した状態にある位置を示
す(RW位置と同じ)。更に、LD位置は、ギヤアーム
11の回動位置が、前記図3に記載した状態であって、
焦点調整機構駆動用の従動歯車30と遊星歯車12が噛
合した状態にある位置を示す。なお、ピン21aの動き
は、上記ギヤアーム11に対して各相対回動位置に到達
するまでの相対移動状態を示したものである。 【0046】上記図11は、前記図3に示す遊星歯車1
2を従動歯車30へ噛合させるときのストップレバー2
1のピン21aの動きを示すタイムチャ−トである。 【0047】ピン21aが、最初、上記WIND位置に
あるとき、上記LD位置へ移動するには、モータ1を高
速で正転させ、図中の実線L1 で示すように矢印方向に
移動して、ギヤアーム11の周壁11dに沿って、LD
位置へ至る。また、最初にピン21aが、RWIND位
置にあるとき、LD位置へ移動するには、モータ1を高
速で正転させ、図中の破線L2 で示すように矢印方向に
移動して同様にギヤアーム11の周壁11dに沿って、
LD位置へ至る。 【0048】図12は、前記図4に示す遊星歯車12を
従動歯車31へ噛合させるときのストップレバー21の
ピン21aの動きを示すタイムチャ−トである。ピン2
1aが、最初、WIND位置にあるときは、モータ1を
高速で正転させ図中の実線L3 で示すように移動し、R
W位置信号の立ち下がりを検出したら、モータ1を逆転
させ、低速で駆動する。そして、ピン21aは、ギヤア
ーム11に対して相対的に低速で移動することから、ギ
ヤアーム11の溝壁11eに沿って進入し、溝端11g
に当接してRWIND位置へ至る。ピン21aが、最
初、LD位置にあるときは、モータを低速で逆転させ図
中の破線L4 で示す矢印のように移動する。そして、ピ
ン21aは、同様にギヤアーム11の溝壁11eに沿っ
て進入し、溝端11gに当接してRWIND位置へ至
る。 【0049】図13は、前記図5に示す遊星歯車12を
従動歯車32へ噛合させるときのストップレバー12の
ピン21aの動きを示すタイムチャ−トである。ピン2
1aが、最初、LD位置にあるときは、モータを高速で
逆転させ、図中の実線L5 で示すように矢印方向に移動
し、WIND位置へ至る。この場合、ピン21aは、ギ
ヤアーム11に対して相対的に高速で移動することか
ら、ギヤアーム11の溝壁11eに沿わず、周壁11h
上を摺動して上記WIND位置へ至る。 【0050】ピン21aが、最初、RWIND位置にあ
るときは、モータ1を高速で正転させ、RW位置信号の
立ち下がりを検出したら、モータを逆転させて高速で駆
動して、WIND位置へ至る。この場合も同様にピン2
1aは、破線L6 で示すように、高速で移動するため、
ギヤアーム11の溝壁11eに沿わず、周壁11h上を
摺動して上記WIND位置へ至る。 【0051】図14は、前述したストップレバー21の
ピン21aの動きを制御するための図10に記載のCP
U100に記録されている各目標位置に対する制御処理
の内容を示すものである。 【0052】図14にて目標位置コード“LD”,“R
WIND”,“WIND”による動作は、それぞれ図1
1,図12,図13のタイムチャ−トに記載のLD位
置,RWIND位置,WIND位置へピン21aを相対
移動させるための処理を示し、該図11,図12,図1
3に記載の動作内容に対応する。また、現在位置コード
は、モータを駆動する前のピン21aの相対位置を示
す。処理内容は、目標位置コード、現在位置コードに対
応した処理の内容を示し、モータ駆動速度,回転方向,
その他の処理内容を示している。 【0053】まず、目標位置コードが“LD”の場合
は、図11のタイムチャ−トで説明したように、現在位
置がどこであっても、モータ1を高速で正転させ、ピン
21aは、LDの位置へ至ることができる。従って、目
標位置コードが“LD”である場合は、現在位置コード
によらず、同じ処理内容となり処理コード1を割り付け
る。 【0054】目標位置コードが“RWIND”の場合
は、図12に記載の動作に対応し、現在位置コードに応
じて処理の内容は異なる。即ち、現在位置コードが“L
D”であった場合は、図12に記載の破線L4 で示す矢
印の動きとなり、低速でモータ1を逆転すれば良い。こ
の場合の処理には処理コード2を割り付ける。また、現
在位置コードが“RWIND”の場合は、すでに、目標
位置にピン21aが存在するので、高速でモータを逆転
させるだけで終了する。この場合の処理には処理コード
3を割り付ける。また、現在位置コードが“WIND”
の場合は、図12に記載の実線L3 で示す矢印の動きと
なる。つまり、高速でモータ1を正転させ、RW位置信
号の立ち下がりを検出したら、モータ1をストップさ
せ、上記処理コード2の処理へ移り低速でモータ1を逆
転させて、ピン21aをRWIND位置へ移動させる。
この処理には処理コード4を割り付ける。 【0055】目標位置コードが“WIND”の場合の処
理は、図13に記載の動作の内容に対応する。まず、現
在位置コードが“LD”の場合は、図13に記載の実線
L5 で示す矢印の動きとなる。つまり、高速でモータ1
を逆転させ、RW位置信号の立ち下がりを検出して、R
WIND位置を飛び越したのを確認して終了する。この
場合の処理には処理コード5を割り付ける。また、現在
位置コードが“RWIND”の場合は、図13に記載の
破線L6 で示す矢印の動きとなる。つまり、高速でモー
タ1を正転させ、RW位置信号の立ち下がりを検出した
ら、モータ1をストップさせ、処理コード5の処理へ移
り高速でモータ1を逆転させ、ピン21aをWIND位
置へ移動させる。この場合の処理には処理コード6を割
り付ける。また、現在位置コードが“WIND”の場合
は、すでに目標位置にピン21aが存在するのでモータ
1を高速で逆転させるだけで終了し、この場合の処理に
は処理コード7を割り付ける。 【0056】次に、本実施例の駆動力伝達機構における
各駆動機構選択のための制御処理について、図14に示
す処理内容に基づき、図15のフローチャートを用いて
説明する。なお、撮影レンズの焦点調整機構を動作させ
る場合は、図15のフローチャートの“LDオン”から
始まるシーケンスを実行させて、ピン21aを図11に
記載の“LD”の位置へ移動させ、モータ1をオンさせ
たままの状態で本ルーチンからリターンし、続いて、焦
点調整の制御を行う。 【0057】また、フィルムの巻き戻し機構を動作させ
る場合は、図15のフローチャートの“RWINDオ
ン”から始まるシーケンスを実行させて、ピン21aを
図12に記載の“RWIND”の位置へ移動させ、モー
タ1をオンさせたままの状態で本ルーチンからリターン
し、続いて、フィルムの巻き戻しの制御を行う。 【0058】また、フィルム巻上機構を動作させる場合
は、図15のフローチャートの“WINDオン”から始
まるシーケンスを実行させて、ピン21aを図13に記
載の“WIND”の位置へ移動させ、モータ1をオンさ
せたままの状態で本ルーチンからリターンし、続いて、
フィルムの巻き上げ制御を行う。 【0059】まず、上記“LDオン”から始まるシーケ
ンスの詳細を図15のフローチャートに沿って説明す
る。ステップS1で、目標位置コード“LD”をセット
する。ステップS4では現在位置コードと、目標位置コ
ードとから、処理コードをセットする。 【0060】ここでは、目標位置コードが“LD”であ
るので、前記図14で説明したように、現在位置コード
によらず、処理コード1がセットされる。 【0061】次に、ステップS5では、図10に記載の
モータ駆動電圧制御部101に対して、図11に記載の
“RWIND”位置を確実に飛び越すだけの移動スピー
ドを与える駆動電圧をセットする。 【0062】次に、ステップS6では、処理コードが2
であるかどうかを判断する。ここでは、処理コードは1
であるので、ステップS7へ進み、図10に記載のモー
タ駆動電圧制御部101に対して、図11に記載の“R
WIND”位置を確実に飛び越すための移動スピードを
与える駆動電圧をセットする。次に、ステップS8では
処理コードが3、または、5、または、7であるかどう
かの判断を行う。ここでは、処理コードは1であるの
で、ステップS9へ進み、モータ1を正転させる。次
に、ステップS11で処理コードが4、または、5、ま
たは、6であるかの判断を行う。ここでは、処理コード
は1であるので、ステップS17へ分岐し現在位置コー
ドを“LD”に変更してリターンし、処理コード1の処
理を終了する。 【0063】次に“RWINDオン”から始まるシーケ
ンスを図15のフローチャートにより説明する。ステッ
プS2では目標位置コード“RWIND”をセットす
る。ステップS4では、現在位置コード“LD”の場合
は処理コード2を、また、現在位置コードが“RWIN
D”の場合は処理コード3を、また、現在位置コードが
“WIND”の場合は処理コード4をそれぞれセットす
る。 【0064】まず、処理コード2の場合を説明すると、
ステップS5で低速電圧をセットし、ステップS6の判
断では、ステップS10へ進み、モータ1を逆転駆動を
開始し、ステップS11の判断では、ステップS17へ
分岐し、現在位置コードを“RWIND”に変更して、
処理コード2の処理を終了する。 【0065】次に、処理コード3の場合を説明すると、
ステップS6の判断で、ステップS7へと分岐して、高
速電圧をセットする。ステップS8の判断では、ステッ
プS10へと分岐し、モータ1を逆転駆動させ、ステッ
プS11の判断ではステップS17へ分岐し、現在位置
コードを“RWIND”に変更して、処理コード3の処
理を終了する。 【0066】次に、処理コード4の場合は、ステップS
5で、低速電圧をセットしステップS6の判断ではステ
ップS7へと分岐し、高速電圧をセットする。ステップ
S8の判断では、ステップS9へと分岐し、モータ1を
正転駆動させる。ステップS11の判断では、ステップ
S12へと分岐し、RW位置信号のエッジ検出を行う。 【0067】ステップS14では、立ち下がりエッジが
検出されたかどうかの判断を行う。立ち下がりエッジが
検出されない場合は、ステップS12へと戻り、立ち下
がりエッジが検出されるまでこのループを回る。立ち下
がりエッジが検出された場合は、ステップS15へと進
み、処理コードが4、または、6であるかを判断する。
ここでは処理コードは4であるので、ステップS18へ
と分岐する。 【0068】上記ステップS18では、モータ1をスト
ップさせ、現在位置コードを“LD”に変更して、ステ
ップS4へと戻る。そのステップS4では、目標位置コ
ードが“RWIND”で、現在位置コードが“LD”で
あるので、処理コード2がセットされ、前述した処理コ
ード2の処理を実行する。 【0069】次に、処理コード5の場合は、ステップS
5で低速電圧をセットし、ステップS6の判断では、ス
テップS7へと分岐して、高速電圧をセットする。そし
て、ステップS8の判断では、ステップS10へ分岐し
て、モータ1を逆転駆動する。ステップS11の判断で
はステップS17へと分岐し、現在位置コードを“RW
IND”に変更して、処理コード5の処理を終了する。 【0070】次に、“WINDオン”から始まるシーケ
ンスを図15のフローチャートにより説明する。ステッ
プS3では、目標位置コード“WIND”をセットす
る。ステップS4では、現在位置コードが“LD”の場
合は処理コード5を、現在位置コードが“RWIND”
の場合は処理コード6を、現在位置コードが“WIN
D”の場合は処理コード7をそれぞれセットする。 【0071】上記処理コード5の場合は、ステップS
5,ステップS6,ステップS7,ステップS8,ステ
ップS10と進み、モータ1を高速で逆転駆動させる。
ステップS11では、ステップS12へと進み、ステッ
プS12,ステップS14で構成されるループを、RW
位置信号の立ち下がりエッジが検出できるまで回り、R
W位置信号の立ち下がりを検出すると、ステップS1
5,ステップS17へ進み現在位置コードを“WIN
D”に変更して、処理コード5の処理を終了する。 【0072】処理コード6の場合は、ステップS4,ス
テップS5,ステップS6,ステップS7,ステップS
8,ステップS9の順に進みモータ1を高速で正転駆動
させる。ステップS11では、ステップS12へと分岐
し、ステップS12,ステップS14で構成されるルー
プを回りRW位置信号を検出するとステップS15へと
分岐する。ステップS15では、ステップS18,ステ
ップS19へと進み再びステップS4へ戻る。ステップ
S4では、現在位置コード“LD”、目標位置コード
“WIND”であるので処理コード5がセットされ、前
述した処理コード5の処理を行って、本ルーチンを終了
する。 【0073】処理コード7の場合は、ステップS5,ス
テップS6,ステップS7,ステップS8,ステップS
10へと進みモータ1を高速で逆転駆動させる。ステッ
プS11では、ステップS17へと分岐し現在位置コー
ドを“WIND”に更新して、処理コード7の処理を終
了する。 【0074】以上説明したように、本実施例のカメラの
駆動力伝達機構においては、単一のモータ1により駆動
される機構であって、遊星歯車12の回動速度によっ
て、遊星歯車12に噛合するべき従動歯車30,31,
32を選択することができる。そして、その選択が実行
された後、上記モータの回転方向を変化させる必要がな
く、そのままの回転方向の駆動で、撮影レンズの焦点調
整機構やフィルムの巻き上げ,巻き戻し駆動が行えるこ
とから、駆動切り換え時のタイムラグが極めて少なくな
り、撮影動作等の即応性が向上する。更に、駆動力伝達
機構としての構成も単純なものとなる。 【0075】なお、使用頻度が高い、例えば、撮影レン
ズの焦点調整機構とフィルムの巻上げの2つの動力伝達
切換えに要する時間を短くしたい場合、その従動歯車の
配置の仕方により短くすることも可能である。 【0076】次に、前述の第1実施例のカメラの駆動力
伝達機構の制御回路に関する変形例について説明する。
前記実施例の駆動力伝達機構の制御回路においては、図
10のブロック構成図に示したように、モータ1の速度
を制御する場合、モータ駆動電圧制御部101によりモ
ータ1の駆動電圧をコントロールする方式を採用した。
それの対して本変形例の制御回路は、図16のブロック
構成図に示すように、上記モータ駆動電圧制御部101
を必要とせず、モータ1の速度制御をオン/ショートブ
レーキの組み合わせによるデューティ駆動により制御す
るものである。従って、図10に記載のモータ駆動圧制
御部101は、上記図14のブロック構成図には存在し
ない。但し、その他の構成は、図10と同じであり、そ
れらの同一構成要素には同一の符号を付している。 【0077】なお、上記デューティ駆動は、モータ1に
対してオンとショートブレーキを交互に制御して、モー
タオンの時間と、ショートブレーキの時間の比を変える
ことによりモータ1の速度を変化させる駆動である。 【0078】図17は、本変形例の駆動力伝達機構の制
御処理のフローチャートである。このフローチャートに
おいて、モータ1の速度制御は、上述のようにデューテ
ィ駆動で行われるので、前記図15に示したステップS
5の“低速電圧セット”の代わりにステップS20とし
て“低速デューティセット”を入れる。また、前記図1
5に示すステップS7の“高速電圧セット”の代わりに
ステップS21として、“高速デューティセット”を入
れる。更に、前記図15のステップS11とステップS
12の間にステップS22として“モータデューティ制
御”を挿入する。 【0079】その他のステップの処理は、前記図15の
ものと全く同様であるので、それらのステップは同一の
番号を付し、説明は省略する。本変形例の制御回路は、
前記第1実施例のものと比較して、回路構成が簡素化さ
れ、低コスト化が実現できる。 【0080】次に、本発明の第2実施例のカメラの駆動
力伝達機構について説明する。図18〜図21は、本実
施例の駆動力伝達機構の各動作状態を示す平面図であ
る。本実施例の駆動力伝達機構の基本的構成は、前記図
1に示す第1実施例のものと同様であるが、前記第1実
施例のものでは、3つの被駆動歯車、即ち、従動歯車3
0,31,32に駆動力を切り換える実施例であった
が、本実施例の機構は、4つの被駆動歯車、即ち、従動
歯車130,131,132,133に駆動力を切り換
えて伝達することが可能な機構である。 【0081】本駆動力伝達機構は、主に単一の駆動源で
あるモータ(図示せず)と、減速歯車列を介して駆動さ
れる太陽歯車110と、該太陽歯車110と常時噛合し
ている遊星歯車112と、該遊星歯車112を太陽歯車
110周りに公転自在に支持する連結部材としてのギヤ
アーム111と、該遊星歯車112の公転を係止する係
止手段としてのストップレバー121と、該遊星歯車1
12の公転動作により選択的に噛合される複数の被駆動
歯車としての従動歯車130,131,132,133
により構成される。それらの各構成の機能は以下に説明
するものを除いて、前記実施例1のものと同様である。 【0082】なお、上記従動歯車130は、撮影レンズ
のズーム・アップ駆動機構を駆動し、また、従動歯車1
31は、フィルムの巻き上げ機構を駆動し、また、従動
歯車132は、フィルムの巻き戻し機構を駆動し、更
に、従動歯車133は、撮影レンズのズーム・ダウン機
構をそれぞれ駆動する歯車である。 【0083】上記ギヤアーム111には、図18等に示
すように、扇状中央周壁111hに対して、扇状周壁の
両側に回動中心から所定半径距離差(図9の距離B参
照)だけ遠い位置に周壁111dと111iが存在して
いる。更に、支軸ピン111aで軸支される遊星歯車1
12の両サイドにはガイド溝の溝壁111e,111f
と溝壁111j,111kとが配設されている。 【0084】そして、軸120で支持され、バネ122
で付勢される上記ストップレバー121のピン121a
は、上記双方のガイド溝に進入し、その溝壁111e,
111fと溝壁111j,111kに摺接が可能であっ
て、該ピン121aは、該溝壁の溝端111g,111
lに当接が可能とする。 【0085】図18は、初期位置の状態を示しており、
この状態では、ギヤアーム111の側壁111bがスト
ッパ用ピン115に当接しており、太陽歯車110がC
CW方向に回転すると、遊星歯車112を介して、従動
歯車130はCCW方向に回転駆動される。そして、前
記ズーム・アップ駆動機構が駆動される。 【0086】上記図18の状態から太陽歯車110がC
W方向に回転すると、第1実施例と同様にギヤアーム1
11の回転速度の高低により、ギヤアーム111の回動
停止位置が異なり、図19の状態か、または、図20の
状態が選択される。即ち、回転速度がより遅い場合、ピ
ン121aは、溝部に進入し、その溝壁111eに摺接
し、溝端111gに当接するので、図19の状態でギヤ
アーム111が停止する。なお、この状態では、遊星歯
車112は従動歯車131と噛合する。また、回転速度
がより速い場合、ピン121aは、溝部の溝壁111e
に進入、摺接することなくジャンプし、周壁111h上
を通過して、周壁111iに到達し、ギヤアームの側壁
111cがストッパ用ピン116に当接する。そして、
図20に状態でギヤアーム111が停止することにな
る。なお、この状態では、遊星歯車112は、従動歯車
133と噛合する。 【0087】さて、上記図19の状態では、太陽歯車1
10をそのままCW方向に回転し、遊星歯車112を介
して、従動歯車131をCW方向に回転駆動する。そし
て、上記フィルムの巻き上げ機構が駆動される。また、
上記図20の状態では、太陽歯車110をそのままCW
方向に回転し、遊星歯車112を介して、従動歯車13
3をCW方向に回転駆動する。そして、上記撮影レンズ
のズーム・ダウン機構が駆動される。 【0088】同様に上記図20の状態から太陽歯車11
0をCCW方向に回転させると、ギヤアームの回転速度
の高低により、図21の状態か、前記図18の初期状態
が選択される。 【0089】即ち、回転速度がより遅い場合、ピン12
1aは、溝壁111j,111kに進入、摺接し、溝端
111lに当接するので、図21の状態でギヤアーム1
11が停止する。なお、この状態では、遊星歯車112
は従動歯車132と噛合する。また、回転速度がより速
い場合、ピン121aは、溝壁111jに進入すること
なく周壁111h上を通過して、周壁111dに到達し
て、前述の図18に状態でギヤアーム111が停止する
ことになる。なお、この状態では、遊星歯車112は、
従動歯車130と噛合する。 【0090】上記図21の状態では、太陽歯車110を
そのままCCW方向に回転し、遊星歯車112を介し
て、従動歯車132をCW方向に回転駆動する。そし
て、上記フィルムの巻き戻し機構が駆動される。上記説
明したように、本実施例の駆動力伝達機構によれば、ギ
ヤアーム111の周面を対称形状にすることにより、従
動歯車の数を4つに増やすことが可能となり、機構自体
を複雑化することなく、単一モータで選択可能な駆動機
構の数を更に増やすことが可能となる。 【0091】なお、前記第1,2実施例の機構では、上
記各駆動系としてフィルムの巻き上げ、巻き戻し、焦点
調整、鏡枠のズームアップまたはズームダウン等を各々
設定したが、これに限定するものではなく、例えば、シ
ャッタ駆動,バリヤの開閉,ストロボの移動,パノラマ
切換え等の駆動にも適用することが可能である。 【0092】(付記)以上、詳述したような本発明の実
施例態様によれば、以下のような構成を得ることができ
る。 【0093】(1)駆動源により正逆回転自在に回転駆
動される太陽歯車と、この太陽歯車に常に噛合する遊星
歯車と、上記太陽歯車と遊星歯車との回転中心を連結
し、上記遊星歯車を上記太陽歯車周りに公転自在に支持
する連結部材と、上記遊星歯車の公転軌跡上に配置さ
れ、該遊星歯車の公転動作により選択的に噛合される複
数の被駆動歯車と、を具備しており、上記遊星歯車の公
転速度を変化させることにより、該遊星歯車が噛合する
被駆動歯車を選択する駆動力伝達機構において、上記複
数の被駆動歯車の内の何れかが選択されたかを検出する
検出手段を設けたことを特徴とする。 【0094】上記検出手段の出力信号に基づいて、駆動
源の正逆転制御や速度制御を行い、より正確な駆動力伝
達機構のコントロールを行うことができる。 【0095】(2)上記付記(1)において、上記検出
手段は、上記遊星歯車の公転軌跡上の位置を検出するこ
とにより選択されている被駆動歯車を検出する。 【0096】(3)上記付記(1)において、上記検出
手段は、上記連結部材の変位を検出することにより選択
されている被駆動歯車を検出する。 【0097】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の駆動力伝
達機構によれば、複雑な切換え機構を用いることなく、
単一の駆動源により各種駆動系を切り換えて駆動するこ
とが可能となる。また、上記駆動系の切り換え動作時に
駆動源の駆動方向を切り換える必要がないことから、タ
イムラグを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例を示すカメラの駆動力伝達
機構の斜視図。 【図2】上記図1の駆動力伝達機構の駆動系周りの縦断
面図。 【図3】上記図1の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平面図。 【図4】上記図1の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が他の1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平面
図。 【図5】上記図1の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が更に他の1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平
面図。 【図6】上記図1の駆動力伝達機構において、上記図3
での遊星歯車の公転位置でのギヤアームとストップレバ
ーの作用状態を示す平面図。 【図7】上記図1の駆動力伝達機構において、上記図4
での遊星歯車の公転位置でのギヤアームとストップレバ
ーの作用状態を示す平面図。 【図8】上記図1の駆動力伝達機構において、上記図5
での遊星歯車の公転位置でのギヤアームとストップレバ
ーの作用状態を示す平面図。 【図9】上記図6の拡大図。 【図10】上記図1の駆動力伝達機構の制御回路のブロ
ック構成図。 【図11】上記図1の駆動力伝達機構のストップレバー
のピンをLD位置に移動する場合のストップレバーのピ
ンの動きとRW位置信号のタイムチャ−ト。 【図12】上記図1の駆動力伝達機構のストップレバー
のピンをRWIND位置に移動する場合のストップレバ
ーのピンの動きとRW位置信号のタイムチャ−ト。 【図13】上記図1の駆動力伝達機構のストップレバー
のピンをWIND位置に移動する場合のストップレバー
のピンの動きとRW位置信号のタイムチャ−ト。 【図14】上記図1の駆動力伝達機構の各動作の制御処
理における処理モードを示す図。 【図15】上記図1の駆動力伝達機構の各動作の制御処
理のフローチャート。 【図16】上記図10の制御回路の変形例のブロック構
成図。 【図17】上記図16の制御回路を適用したときの駆動
力伝達機構の制御処理のフローチャート。 【図18】本発明の第2実施例を示す駆動力伝達機構に
おいて、遊星歯車が1つの従動歯車に噛合した作用状態
を示す平面図。 【図19】図18の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が他の1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平面
図。 【図20】図18の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が更に他の1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平
面図。 【図21】図18の駆動力伝達機構において、遊星歯車
が更に他の1つの従動歯車に噛合した作用状態を示す平
面図。 【符号の説明】 1 …………モータ(単一の駆動源) 30,31,32,130,131,132…………従
動歯車(被駆動歯車) 10,110……太陽歯車 12,112……遊星歯車 11,111……ギヤアーム(連結部材) 21………………ストップレバー(係止手段) 21a……………ピン(係止手段)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 駆動源により正逆回転自在に回転駆動さ
    れる太陽歯車と、 この太陽歯車に常に噛合する遊星歯車と、 上記太陽歯車と遊星歯車との回転中心を連結し、上記遊
    星歯車を上記太陽歯車周りに公転自在に支持する連結部
    材と、 上記遊星歯車の公転軌跡上に配置され、該遊星歯車の公
    転動作により選択的に噛合される複数の被駆動歯車と、 上記遊星歯車の公転速度が所定速度以下の場合に、上記
    公転軌跡上の所定の位置にて該遊星歯車の公転を停止し
    て自転させる係止手段と、 を具備しており、上記複数の被駆動歯車の内の少なくと
    も一つを、上記遊星歯車の公転が上記係止手段により係
    止されている際に該遊星歯車と噛合する位置に配置した
    ことを特徴とする駆動力伝達機構。
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