JP2000265677A - 既存建物の補強工法 - Google Patents

既存建物の補強工法

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JP2000265677A
JP2000265677A JP11067067A JP6706799A JP2000265677A JP 2000265677 A JP2000265677 A JP 2000265677A JP 11067067 A JP11067067 A JP 11067067A JP 6706799 A JP6706799 A JP 6706799A JP 2000265677 A JP2000265677 A JP 2000265677A
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Hirotoshi Ikeda
宏俊 池田
Yoshihiko Morita
仁彦 森田
Hideo Furuta
英夫 古田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既存建物の外観を損なわず、既存建物の居住者
に対する騒音や振動の障害を極力防止しながら工事費用
を抑制し、工事期間を短縮した補強工事を行う。 【解決手段】梁2b及びコンクリート充填鋼管からなる
梁用補強フレーム6の接合面2b1 、6a1 間に裏込め
コンクリート8を充填し、梁用補強フレーム6を貫通し
て梁2b内に入り込んだPC鋼線10に緊張力を与える
ことにより梁2b及び梁用補強フレーム6を圧着結合し
ている。接合面2b1 から梁2b内部までPC鋼線用コ
ア12が穿設されている。このPC鋼線用コアのコア端
部12bは拡径空間とされている。PC鋼線は、梁用補
強フレームの貫通孔14を貫通してPC鋼線用コアに挿
入されている。PC鋼線用コア内には、PC鋼線との隙
間を埋め込むように充填材が密に充填されている。裏込
めコンクリート及び充填材に所定のコンクリート強度が
発現した時点で、PC鋼線に緊張力を導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既存建物の耐震
性を向上させるために既存建物を補強する工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、耐震性を備えた建物の構築技術が
種々開発されている。ところで、既に構築されている既
存建物に対して耐震性を高める補強工事を大規模に行う
と、多大な工事費用、工事期間がかかるおそれがある。
そこで、工事費用と工事期間の長期化を抑制することが
可能な既存建物の耐震補強工事として、例えば、既存建
物の既存フレーム(柱・梁などの既存建物の架構)の外
側に補強フレームを固定して耐震性を高める補強工事が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記補強工事
で使用されている通常の補強フレームは剛性が低いた
め、補強部材として補強フレームにブレースや間柱を接
続した構造としており、それらブレースや間柱が窓等の
開口部と干渉しその機能を妨げたりり、また既存建物の
外観を損なうおそれがある。
【0004】また、既存建物の既存フレームに補強フレ
ームを固定する際には、通常、既存フレームのコンクリ
ート外面を破砕機で削り、振動ドリルにより多数の固定
用孔をあけて補強フレームを固定するようにしている
が、既存建物の居住者に対して騒音や振動の障害を与え
るおそれがある。本発明は上記事情に鑑みてなされたも
のであり、窓等の開口部の機能を妨げたり、既存建物の
既存建物の外観を損なわず、既存建物の居住者に対する
騒音や振動の障害を極力防止しながら工事費用を抑制
し、工事期間を短縮した補強工事を行うことができる既
存建物の補強工法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、既存建物を構成している鉄
骨鉄筋コンクリート製、或いは鉄筋コンクリート製の既
存フレームの外側に、コンクリート充填鋼管からなる補
強フレームを裏込めコンクリートを介して沿わせた状態
で配設し、これら既存フレーム及び補強フレームをプレ
ストレス導入部材により圧着結合したことを特徴とする
既存建物の補強工法である。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の既存建物の補強工法において、前記裏込めコンクリ
ートと接合する前記既存フレームの接合面に、多数の凹
凸が存在する粗面加工を施した。また、請求項3記載の
発明は、請求項1又は2記載の既存建物の補強工法にお
いて、前記裏込めコンクリートと接合する前記補強フレ
ームの接合面に、シアコネクタを設けた。
【0007】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3の何れかに記載の既存建物の補強工法において、前
記プレストレス導入部材としてPC鋼線を使用し、前記
既存フレームの前記接合面から当該既存フレーム内の途
中まで前記PC鋼線を挿入するコアを形成し、当該コア
内部の端部の空間形状を拡径穴形状とし、当該コア内部
の端部に挿入される前記PC鋼線の先端部を、先端に向
かうに従い径が増大した拡径先端形状とするとともに、
前記コア内部にコンクリート充填材を密に充填した。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の既存建物の補強工
法の実施形態について図面を参照して説明する。図1
は、補強工事が完了した既存建物の平面断面図を示すも
のである。図中符号2aは、鉄骨鉄筋コンクリート造り
の既存建物2の架構(既存フレーム)を構成している柱
であり、図中符号2bは、既存建物2の既存フレームを
構成している梁であり、柱2aの外側面に柱用補強フレ
ーム4が結合されているとともに、梁2bの外側面に梁
用補強フレーム6が結合されている。
【0009】図2は、第1実施形態の梁2b及び梁用補
強フレーム6の結合構造を示すものであり、梁2b及び
梁用補強フレーム6の接合面2b1 、6a1 間に裏込め
コンクリート8を充填し、梁用補強フレーム6を貫通し
て梁2b内に入り込んだPC鋼線10に緊張力を与える
ことにより梁2b及び梁用補強フレーム6が結合されて
いる。
【0010】すなわち、梁2bの接合面2b1 には、多
数の凹凸が存在する粗面加工が施されている。そして、
接合面2b1 から梁2b内部までPC鋼線用コア12が
穿設されている。このPC鋼線用コア12は、接合面2
1 から梁2b内部の途中までの部分12aの内径D1
が、PC鋼線10を遊挿可能となるような内径に形成さ
れているとともに、梁2b内部のコア端部12bは、徐
々に拡径されて前述した内径D1 より大きな内径D2
拡径端面を有する拡径空間として形成されている。
【0011】また、梁用補強フレーム6は、横断面四角
型の鋼管6aの内部にコンクリート6bを充填してなる
コンクリート充填鋼管で構成されており、梁2bのPC
鋼線用コア12に対応する位置には、接合面6a1 から
外側面6a2 まで貫通した貫通孔14が形成されてい
る。そして、接合面6a1 には、所定間隔をあけて固定
した複数のスタッドボルト16aと、これらスタッドボ
ルト16a間に結合した鉄筋16bからなるシアコネク
タ16が設けられている。
【0012】また、梁2b及び梁用補強フレーム6の接
合面2b1 、6a1 間には、前記シアコネクタ16が埋
設されるように裏込めコンクリート8が充填されてい
る。この裏込めコンクリート8としては、乾燥収縮によ
る体積変化が小さい無収縮性コンクリートが好ましい。
また、梁用補強フレーム6の貫通孔14を貫通して梁2
bのPC鋼線用コア12のコア端部12b側まで達する
ように、PC鋼線10が挿入されている。このPC鋼線
10は、PC鋼線用コア12のコア端部12bに位置す
る一端部10aが、徐々に外径が増大した拡径部として
形成されているとともに、他端部10bには、おねじが
形成されている。
【0013】また、PC鋼線10の梁用補強フレーム6
の貫通孔14に貫通している部分及び裏込めコンクリー
ト8に埋設される部分には、内管18が外挿されている
とともに、PC鋼線用コア12内には、PC鋼線10と
の隙間を埋め込むように充填材17が密に充填されてい
る。そして、裏込めコンクリート8及び充填材17に所
定のコンクリート強度が発現した時点で、PC鋼線10
の他端部10bのおねじにナット20を螺合していき、
PC鋼線10に緊張力を導入していく。このPC鋼線1
0の緊張により梁2bのコンクリート及び梁用補強フレ
ーム6のコンクリート6bにプレストレスが導入される
ので、梁2b及び梁用補強フレーム6どうしが強固に圧
着結合する。
【0014】なお、図示しないが、柱用補強フレーム4
も鋼管の内部にコンクリートを充填してなるコンクリー
ト充填鋼管により構成されており、この柱用補強フレー
ム4を柱2aの外側面に沿って配設し、互いの接合面間
に裏込めコンクリートを充填し、それらのコンクリート
どうしをPC鋼線の緊張力でプレストレスを導入するこ
とにより、柱用補強フレーム4及び柱2aが強固に圧着
結合されている。
【0015】上記の既存建物の補強工法によると、梁用
補強フレーム6及び柱用補強フレーム4は、共にコンク
リート充填鋼管により構成されているので剛性が高い部
材であり、柱用補強フレーム4が柱2aに圧着結合し、
梁用補強フレーム6が梁2bに圧着結合していることか
ら、地震時の揺れによって柱2a、梁2bにせん断力が
発生しても、柱用補強フレーム4が柱2aに対してせん
断耐力を作用し、梁用補強フレーム6が梁2bに対して
せん断耐力を作用するので、既存建物2に対する補強効
果を確実に高めることができる。
【0016】また、柱2a及び柱用補強フレーム4間に
PC鋼線10によってプレストレスを導入し、梁2b及
び梁用補強フレーム6間にPC鋼線10によってプレス
トレスを導入しただけのコンパクトな補強工事となるの
で、工事費用を低減し、工事期間を短縮した既存建物2
の補強工法を提供することができる。また、柱2a及び
柱用補強フレーム4間に裏込めコンクリート8を充填
し、梁2b及び梁用補強フレーム6間に裏込めコンクリ
ート8を充填したことで、柱2a及び柱用補強フレーム
4間の接合面間に不陸が無くなり、梁2b及び梁用補強
フレーム6間の接合面間にも不陸が無くなり、柱2a及
び柱用補強フレーム4間の十分な応力伝達性を確保し、
梁2b及び梁用補強フレーム6間の十分な応力伝達性を
確保する構造となっているので、既存建物2に対する補
強効果がさらに向上する。
【0017】また、裏込めコンクリート8が、梁用補強
フレーム6の粗面加工とした接合面2b1 に密着し、梁
2bの接合面6a1 に設けたシアコネクタ16を埋め込
んでいるので、裏込めコンクリート8を介した梁2b及
び梁用補強フレーム6の結合力を増大させることができ
る。また、柱2a及び柱用補強フレーム4も同様の構造
で裏込めコンクリート8を介して結合しているので、柱
2a及び柱用補強フレーム4の結合力も増大させること
ができる。
【0018】また、PC鋼線10の一端部10aは、徐
々に外径が増大した拡径部として形成されているが、P
C鋼線用コア12のコア端部12bで固化した充填材1
7が前記先端部10aを拘束するので、PC鋼線10に
対して強力な引き抜き耐力を確保することができる。ま
た、柱用補強フレーム4及び梁用補強フレーム6で既存
建物2の補強が充分に可能となることから、従来問題と
なっていたブレースや間柱を配設する必要がなく、窓等
の開口部と干渉しその機能を妨げたりする部材がなくな
り、また既存建物2の外観を損なうことがない。
【0019】また、柱2a及び梁2bに対する工事は、
PC鋼線10を挿入するためのPC鋼線用コア12を穿
設し、接合面(梁2bの接合面2b1 )に粗面加工を施
すだけなので、従来の補強工事と比較して振動ドリルや
破砕機の使用時間が少なく、既存建物2の居住者に対す
る騒音や振動等の悪影響を極力防止することができる。
そして、本実施形態の補強工事は既存建物2の外部から
の工事となるため、既存建物2の室内を工事のためにあ
ける必要がない。
【0020】次に、図3及び図4に示すものは、本発明
に係るPC鋼線の他の実施形態を示すものである。な
お、図1及び図2に示した構成と同一構成部分には、同
一符号を付してその説明を省略する。本実施形態のPC
鋼線30は、PC鋼線用コア12のコア端部12bに挿
入後に一端部30aが拡径する構造となっている。
【0021】すなわち、このPC鋼線30は、一端部3
0aから他端部(おねじを形成してナット20が螺合す
る部分)まで軸心位置に貫通孔30bが形成されてい
る。そして、一端部30aの内部を略円柱状に削り取
り、残った円環部を軸心に沿って半割りすることによ
り、変形自在な2枚の円弧部32が形成されている。ま
た、これら円弧部32の開口部に、円錐台形状とした拡
径部材34の小径部34bが挿入されている。そして、
この拡径部材34に、貫通孔30bに挿入した線状部材
36の一端が固定されている。なお、この線状部材36
の他端部は、PC鋼線30の他端部側の開口部まで延び
ている。
【0022】上記構成のPC鋼線30によると、PC鋼
線用コア12のコア端部12bまで挿入した時点で、線
状部材36を図4の矢印方向に引っ張り、拡径部材34
を円弧部32の内部に移動させていく。拡径部材34が
円弧部32内に移動してくると、円弧部32の内周が拡
径部材34の大径部34bに外側に押圧され、円弧部3
2が外側に拡がって変形し、拡径した一端部30aが形
成される。そして、一端部30aが拡径した後に、PC
鋼線用コア12に充填材17が密に充填されている。
【0023】上記構成によると、PC鋼線用コア12の
コア端部12bで固化した充填材17が、円弧部32が
外側に拡がることにより拡径して形成されたPC鋼線3
0の一端部30aを拘束するので、PC鋼線30に対し
て強力な引き抜き耐力を確保することができる。次に、
図5に示すものは、第2実施形態の梁2b及び梁用補強
フレーム6の結合構造を示すものであり、図1及び図2
に示した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を
付してその説明を省略する。
【0024】梁2bには、接合面2b1 から室内40の
内壁まで貫通している梁貫通孔42が形成されている。
そして、PC鋼線44は、一端部44a及び他端部44
bにおねじが形成されており、梁用補強フレーム6の外
側面6a2 及び室内の内壁から両端部44a、44bが
突出するように、梁用補強フレーム6の貫通孔14及び
梁2bの梁貫通孔42に挿入されている。なお、PC鋼
線44には、内管18a、18bが外挿されている。
【0025】そして、裏込めコンクリート8に所定のコ
ンクリート強度が発現した時点で、PC鋼線44の両端
部44a、44bのおねじにナット20を螺合してい
き、PC鋼線44に緊張力を導入していく。このPC鋼
線44の緊張により梁2bのコンクリート及び梁用補強
フレーム6のコンクリート6bにプレストレスが導入さ
れるので、梁2b及び梁用補強フレーム6どうしが強固
に圧着結合する。なお、図示しないが、柱2a及び柱用
補強フレーム4も同様の構造となっている。
【0026】本実施形態の工法は、室内40側の作業が
一部存在するので、室内40への立入りが可能な場合に
適用することができる。その他は、第1実施形態と同様
の効果を得ることができる。なお、既存建物を構成して
いる既存フレムーは、鉄骨鉄筋コンクリート製、鉄筋コ
ンクリート製、鉄骨製、それらを組合わせた複合構造製
その他のいずれでもかまわない。
【0027】また、補強フレームの断面形状は四角形状
に限らず、任意の断面形状を持つものでも構わない。ま
た、補強フレームのうち、柱用補強フレーム4と梁用補
強フレーム6とは、剛に結合されている。また、PC鋼
線10への緊張力の導入による既存フレームと補強フレ
ームとの圧着結合は、補強フレームの内、前述した梁用
補強フレーム6と柱用補強フレーム4を共に既存フレー
ムに圧着結合する場合に加え、梁用補強フレーム6の
み、或いは柱用補強フレーム4のみを既存フレームと圧
着結合する場合も含む。
【0028】また、圧着結合しない部位(柱或いは梁)
の補強フレームと既存フレームの外側との間は、裏込め
コンクリート8を介さずに直接沿わせた状態で配設する
場合もある。また、既存フレームと補強フレームとを圧
着結合する際のPC鋼線10への緊張力の導入手段とし
ては、PC鋼線10の他端部10bを油圧ジャッキ等に
より引っ張る方法がある。
【0029】また、コア端部12bに挿入されるPC鋼
線30の先端部30aに形成される円弧部32は2枚に
限らず、複数枚の円弧部32が形成されていてもよい。
さらに、躯体内部において定着させる手段は、例に示し
た方法以外のその他の方法による場合もある。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の既存建物の補強構造によると、補強フレームはコ
ンクリート充填鋼管により構成されているので剛性が高
い部材であり、この補強フレームを既存フレームにプレ
ストレス導入部材で圧着結合していることから、地震時
の揺れによって既存フレームにせん断力が発生すると、
補強フレームが既存フレームに対してせん断耐力を確実
に作用するので、既存建物に対する補強効果を高めるこ
とができる。
【0031】また、既存フレームに補強フレームを圧着
結合しただけのコンパクトな補強工事となるので、工事
費用を低減し、工事期間を短縮した既存建物の補強工法
を提供することができる。また、補強フレームの内、圧
着結合する部位(柱或いは梁)と粗面加工した既存フレ
ーム間に裏込めコンクリートを介在したことで、既存フ
レーム及び補強フレーム間に不陸が無くなり、既存フレ
ーム及び補強フレーム間の十分な応力伝達性を確保する
構造となっているので、既存建物に対する補強効果が確
実に高まる。
【0032】また、補強フレームのみで既存建物の補強
が充分に可能となることから、従来問題となっていたブ
レースや間柱を配設する必要がなく、窓等の開口部と干
渉しその機能を妨げたりする部材が無くなり、また既存
建物の外観を損なうことがない。また、請求項2或いは
3記載の発明によると、裏込めコンクリートと既存フレ
ーム或いは補強フレームの結合力が増大するので、さら
に既存建物に対する補強効果が高まる。
【0033】さらに、請求項4記載の発明によると、前
記プレストレス導入部材としてPC鋼線を使用し、前記
既存フレームの前記接合面から当該既存フレーム内の途
中まで前記PC鋼線を挿入するコアを形成し、当該コア
の端部の空間形状を拡径穴形状とし、当該コアの端部に
挿入される前記PC鋼線の先端部を、先端に向かうに従
い径が増大した拡径先端形状とするとともに、前記コア
内部にコンクリート充填材を密に充填したことを特徴と
する請求項1乃至3の何れかに記載の既存建物の補強工
法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強工法が完了した既存建物を示す平
面断面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面であり、第1実施形態の
既存建物の梁及び梁用補強フレームの結合構造を示す図
である。
【図3】コア内に挿入する前には先端部が拡径せず、コ
ア内に挿入した後に先端部を拡径させることができる他
の実施形態のPC鋼線を示す図である。
【図4】コア内で先端部が拡径したPC鋼線を示す図で
ある。
【図5】第2実施形態の既存建物の梁及び梁用補強フレ
ームの結合構造を示す図である。
【符号の説明】
2 既存建物 2a 柱(既存フレーム) 2b 梁(既存フレーム) 2b1 梁の接合面(既存フレームの接合面) 4 柱用補強フレーム(補強フレーム) 6 梁用補強フレーム(補強フレーム) 6a 鋼管 6a1 梁用補強フレームの接合面(補強フレームの接
合面) 6b コンクリート 8 裏込めコンクリート 10、30、44 PC鋼線(プレストレス導入部材) 10a、30a、44a PC鋼線の一端部(先端部) 12 PC鋼線コア(コア) 12b コア端部(コア内部の端部) 16 シアコネクタ 17 充填材(コンクリート充填材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 英夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 2E176 AA04 BB03 BB15 BB28 BB36 DD26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存建物を構成している既存フレームの
    外側に、コンクリート充填鋼管からなる補強フレームを
    裏込めコンクリートを介して沿わせた状態で配設し、こ
    れら既存フレーム及び補強フレームをプレストレス導入
    部材により圧着結合したことを特徴とする既存建物の補
    強工法。
  2. 【請求項2】 前記裏込めコンクリートと接合する前記
    既存フレームの接合面に、多数の凹凸が存在する粗面加
    工を施したことを特徴とする請求項1記載の既存建物の
    補強工法。
  3. 【請求項3】 前記裏込めコンクリートと接合する前記
    補強フレームの接合面に、シアコネクタを設けたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の既存建物の補強工法。
  4. 【請求項4】 前記プレストレス導入部材としてPC鋼
    線を使用し、前記既存フレームの前記接合面から当該既
    存フレーム内の途中まで前記PC鋼線を挿入するコアを
    形成し、当該コア内部の端部の空間形状を拡径穴形状と
    し、当該コア内部の端部に挿入される前記PC鋼線の先
    端部を、先端に向かうに従い径が増大した拡径先端形状
    とするとともに、前記コア内部にコンクリート充填材を
    密に充填したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の既存建物の補強工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003097057A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Mitsui Constr Co Ltd 既存建物の耐震補強構造およびその方法
CN104196260A (zh) * 2014-09-02 2014-12-10 江苏省水利科学研究院 一种电渗电迁移型阻锈剂修复混凝土梁的方法

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