JPH05339937A - 中空管の接合構造 - Google Patents

中空管の接合構造

Info

Publication number
JPH05339937A
JPH05339937A JP17782892A JP17782892A JPH05339937A JP H05339937 A JPH05339937 A JP H05339937A JP 17782892 A JP17782892 A JP 17782892A JP 17782892 A JP17782892 A JP 17782892A JP H05339937 A JPH05339937 A JP H05339937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow tube
hollow
pipe
flange
filled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP17782892A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Okimoto
真之 沖本
Masataka Kinoshita
雅敬 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP17782892A priority Critical patent/JPH05339937A/ja
Publication of JPH05339937A publication Critical patent/JPH05339937A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合部における十分な耐力が得られ、施工性
やコストの面でも優れた中空管の接合構造を提供する。 【構成】 径の大きい方の中空管1aの端部に径方向内
側に延びる内向きフランジ2を形成し、径の小さい方の
中空管1bの端部に径方向外側に延びる外向きフランジ
3を形成し、外向きフランジ3の外径は内向きフランジ
2の内側に挿入可能な径とし、径の小さい方の中空管1
bの端部を径の大きい方の中空管1aの端部に所定長挿
入し、内向きフランジ2と外向きフランジ3との間にコ
ンクリート4を充填し、両中空管1a,1bどうしを結
合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管の接合構造に関する
もので、例えば鋼管等を構造部材として用いた建築物架
構、あるいは港湾、海洋構造物としての桟橋、石油掘削
用リグ等のパイプ構造物において、構造部材としての管
どうしの接合等に利用される。なお、管内にはコンクリ
ートを充填する等して複合構造とする場合もある。
【0002】
【従来の技術】管の接合構造としては、管の種類、用途
等に応じ、種々の形式があり、代表的なものとしては、
以下の方式がある。 突き合わせ溶接 接合すべき管51どうしの端部を突き合わせて溶接52
する方法(図11参照)。 ボルト接合 接合すべき管51の端部にフランジ53を設け、フラン
ジ53どうしをボルト54で接合する方法(図12参
照)や、管51の端部の内外に十字状断面の接合プレー
ト55を溶接しておき、接合プレート55どうしをボル
ト56で接合する方法(図13参照)等がある。 二重管構造 管51の接合部に、接合すべき管51より内径が僅かに
大きい接合管57を用い、接合管57によって管51ど
うしを接合する形式(図14参照)。管51と接合管5
7はすみ肉溶接で固定したり、あるいは管51と接合管
57の間隙にグラウト材を充填する等の方法で固定され
る。 ねじ方式 接合すべき管51の端部にねじ58を加工し、ねじ式に
接合する方式(図15参照)。 いんろう方式 接合すべき管51の端部に切削加工59を施し、いんろ
う式に接合する方式(図16参照)。 テーパー方式 接合すべき一方の管51の端部にテーパー60を設け
て、接合すべき他方の管51に挿入して接合する方式
(図17参照)。 なお、二重管構造の具体例としては、例えば特開平3−
76918号公報に記載の透過性鋼製砂防ダムに用いた
接合構造があり、構造体ユニットを構成する鋼管どうし
を、該鋼管より径の大きい鋼管を加工してなる継手に挿
入し、溶接する方法が開示されている。さらに、特公平
3−64008号公報には、構築物の柱と杭との接合構
造として、鋼管またはコンクリート充填鋼管構造の杭の
上端部に、それより径の小さい鋼管またはコンクリート
充填鋼管構造の柱の下端部を挿入するとともに、杭の鋼
管内面及び柱の鋼管外面にスタッドジベル等を溶植して
おき、間に充填されたコンクリートを介して両者を接合
した構造が開示されている。また、特公平3−5472
4号公報には、コンクリート充填鋼管構造を道路橋等の
橋脚に適用した場合において、上部の細柱部と下部の太
柱部間での引張力の伝達を太柱部内にアンカーをとった
鉄筋と、細柱部と太柱部を上下に貫く鉄筋によって行う
構造が記載されている。また、同公報に開示された発明
では、鋼管と鋼管内部に充填されたコンクリートとの間
をアンボンド状態とするとともに、鋼管上端と橋脚の上
梁との間に隙間を設けることで、鋼管に作用する圧縮力
を低減し、鋼管の座屈等に伴って、充填コンクリートに
対する拘束効果が損なわれるのを防止し、軸方向の圧縮
荷重に対する強度向上と、断面の縮小を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したの突き合わ
せ溶接で管を接合する場合、あるいはの二重管構造で
すみ肉溶接を施す場合には、現場溶接の信頼性の問題、
溶接部の劣化の問題、さらに熟練した溶接工を要すると
いった問題がある。また、及び〜の方式は、いず
れも管端部について高い精度の加工を要し、加工コスト
が高くつくといった問題がある。また、管軸方向の耐力
についても必ずしも十分とは言えない。また、の二重
管構造の場合において、応力は主として内管と外管の間
の支圧力によって伝達されるが、グラウト材を充填した
場合においても、管軸方向について十分な耐力を得るの
は難しい。
【0004】さらに、建築物架構、桟橋、石油掘削用リ
グ、その他のパイプ構造物を考えた場合、構造部材とし
ての管表面には、通常、耐候性を確保する等の目的で、
厚膜型の重防食塗装を施したり、あるいは亜鉛めっき、
アルミニュウムめっき等のめっきによる表面処理を行う
必要がある。その場合、現場での塗装作業等を少なくす
るためには、予め表面処理を施した状態の部材を搬入
し、組み立てることが望ましい。しかし、現場溶接やボ
ルト接合が必要な構造では、表面処理を施した管が使用
できなかったり、使用できても接合部が現場溶接やボル
ト接合部の加工で損傷することにより、接合後、再度、
塗装等の表面処理部の補修が必要となるため、その部分
の品質不良から腐食が多発するといった問題がある。本
発明は、上述のような従来技術における問題点の解決を
図ったもので、簡単な構造で、接合部における十分な耐
力が得られ、かつ施工性やコストの面でも優れた中空管
の接合構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の中空管の接合構
造は、主として建築物架構や、桟橋、石油掘削用リグ等
のパイプ構造物における構造部材を構成する中空管の接
合部への適用を目的としたものであるが、必ずしもパイ
プ構造物における管接合部に限定する必要はなく、他の
用途における管どうしの接合にも利用することができ
る。対象となる中空管としては鋼管が一般的であるが、
各種金属管の他、合成樹脂パイプや複合材料からなるパ
イプにも適用可能である。また、特にパイプ構造物に適
用する場合等においては、中空管内にコンクリートを充
填することで、コンクリート充填鋼管構造等の複合構造
として、コンクリートに圧縮力を負担させることができ
る。本発明では中空管どうしの接合において、一方の中
空管(第1の中空管とする)の端部に径方向内側に延び
る内向きフランジを形成し、他方の中空管(第2の中空
管とする)の端部に径方向外側に延びる外向きフランジ
を形成しておく。第2の中空管の外向きフランジは、第
1の中空管の内向きフランジの内側に挿入可能な大きさ
とする。なお、中空管は必ずしも円形断面のものに限ら
ず、角形断面であってもよい。また、内向きフランジ、
外向きフランジの形状については、外向きフランジが内
向きフランジの内側を通過可能な形状、大きさものであ
ればよい。
【0006】これら第1及び第2の中空管の接合は、外
向きフランジを形成した第2の中空管の端部を、第1の
中空管の端部の内向きフランジ内に通して所定長挿入
し、内向きフランジと外向きフランジとの間にコンクリ
ートあるいはモルタル等の硬化材を充填することによっ
て行われ、充填した硬化材の硬化により両中空管が結合
される。この場合、必要に応じ第1の中空管の内面と外
向きフランジとの間、または第2の中空管の外面と内向
きフランジとの間、あるいはその両者において、硬化材
が漏れないように詰め物をしたり、あるいは型枠を用い
る等の処理が行われる。また、コンクリート充填鋼管構
造等、中空管の全長にわたってコンクリートが充填され
る構造では、この処理は比較的容易である。なお、当
然、内向きフランジを形成した第1の中空管は、外向き
フランジを形成した第2の中空管より径が大きいのが通
常であるが、第1の中空管と第2の中空管について同一
径のものを用いたい場合等には、第2の中空管の端部の
み径を絞り込んだものを用いること等も考えられる。端
部が第1の中空管の内部に納まる第2の中空管について
は、硬化材と接する管外面にスタッドジベル等の突起を
設けることにより、硬化材との接触面における剥離ある
いはすべりが防止され、硬化材との付着力に加え、突起
部分での支圧力の形で軸方向の応力がスムーズに伝達さ
れる。突起は、スタッドジベルを溶植したものの他、中
空管を突起付鋼板で形成したり、中空管の接合端部に鉄
筋を円環状または螺旋状に溶接すること等により得られ
る。また、同様の理由で外側にくる第1の中空管の内面
にも突起を設けることで、軸方向応力の伝達がスムーズ
となる。
【0007】本発明の接合構造では、第1の中空管の内
向きフランジと第2の中空管の外向きフランジが向き合
う形で設けられており、高い引抜耐力が得られるが、管
軸方向の圧縮力に対しても高い耐力を期待する場合に
は、第1の中空管の内面に第2内向きフランジを形成
し、端部の内向きフランジと管軸方向内側の第2内向き
フランジとの間に、第2の中空管の外向きフランジを位
置させ、これらの間、あるいは両中空管の全長にわたっ
て硬化材を充填する構造が考えられる。すなわち、管軸
方向の圧縮力に対し、第2中空管の外向きフランジから
の硬化材に対する支圧力がさらに第1の中空管の第2内
向きフランジに支圧力の形で伝わるため、引抜耐力及び
圧縮耐力の双方に優れた接合構造となる。
【0008】一方、外側の第1の中空管について、突起
を設けることなく、その内面にアスファルト、グリース
等を塗布する等してアンボンド処理を施し、内部に充填
した硬化材と非付着状態とすることも考えられる。すな
わち、内部に充填したコンクリート等の硬化材は、外側
が中空管で拘束されていることで管軸方向について高い
圧縮耐力を発揮するが、非付着状態とすることで、管軸
方向の圧縮力による中空管の降伏や局部座屈が防止さ
れ、内側の硬化材に対する拘束効果が維持されるため、
管軸方向の圧縮力に対し大きな耐力を発揮し、断面の縮
小が可能となる。
【0009】さらに、パイプ構造物に適用する場合等に
おいて、中空管として鋼管等の表面に予め厚膜型の重防
食塗装、あるいは亜鉛めっき、アルミニュウムめっき等
の表面処理を施した管を用いることができる。すなわ
ち、本発明では、中空管どうしの接合を、継ぎ目部分へ
の硬化材の充填により行っているため、予め表面処理を
施した中空管をそのまま使用することができ、表面処理
効果を損なうことなく接合を行うことができ、溶接やボ
ルト接合の場合のような現場における表面処理損傷部の
補修作業を必要としない。
【0010】
【実施例】次に、図示した実施例について説明する。図
1は本発明の中空管の接合構造の基本構造を示したもの
で、径の異なる中空管1a,1bの端部にそれぞれ内向
きフランジ2、外向きフランジ3を設け、径の小さい方
の中空管1bの端第を径の大きい方の中空管1aの端部
に所定長挿入し、各中空管1a,1bの間および内向き
フランジ2と外向きフランジ3との間に硬化材としての
コンクリート4を充填することにより、両中空管1a,
1bどうしを結合させている。
【0011】図2は柱材をコンクリート充填鋼管構造と
したパイプ構造物の格点に適用した場合の実施例を示し
たものである。本実施例では軸組材としての柱材に径の
大きい中空管11aを用い、格点に径の小さい中空管1
1bを用い、柱材の中空管11aの端部に内向きフラン
ジ12を設け、格点の中空管11bに外向きフランジ1
3を設けている。また、径の大きい中空管11aの内面
と、径の小さい中空管11bの外面にはスタッドジベル
15が溶植されており、それらの間に充填したコンクリ
ート14との剥離あるいはすべりを防止している。図
中、16は格点に取り付く梁(または梁接合部)を示
す。なお、本実施例では格点の中空管に径の小さいもの
を用いているが、格点の中空管に柱材より径の大きいも
のを用いることで、柱梁接合部の耐力を増すことができ
る。
【0012】図3は本発明の中空管の接合構造の他の実
施例として、図1の実施例に対し、径の大きい方の中空
管1aの内向きフランジ2のさらに管軸方向内側に、第
2内向きフランジ5を設け、径の小さい方の中空管1b
の外向きフランジ3をこれら内向きフランジ2及び第2
内向きフランジ5で挟む形で、それらの間に硬化材とし
てのコンクリート4を充填することにより、両中空管1
a,1bどうしを結合させている。第2内向きフランジ
5は、管軸方向の圧縮力に対しコンクリート4からの支
圧力の形で、圧縮応力を伝える機能を有し、径方向のフ
ランジ幅が大きい程、その機能に優れ、接合部近傍にの
みコンクリート4を充填する場合には、中空管1aを完
全にあるいは略閉塞するものでもよいが、逆に両中空管
1a,1bの全長にわたってコンクリート4を充填する
コンクリート充填鋼管構造の場合には、あまりフランジ
幅が大きいとコンクリート4の充填性に影響を与える場
合がある。
【0013】図4は柱材をコンクリート充填鋼管構造と
したパイプ構造物の格点に適用した場合の他の実施例を
示したものである。本実施例において、径の大きい外側
の中空管11aの内面にはアスファルトを塗布する等し
てアンボンド処理層17を形成し、内部に充填したコン
クリート14との付着を切っている。前記中空管11a
は内部のコンクリート14と非付着状態となっているの
で、軸力の大部分を内部の充填コンクリート14が受け
持ち、中空管11aは座屈し難くなる。従って、中空管
11aのコンクリート14に対する径方向内側への拘束
は損なわれることがなく、充填コンクリート14は高い
圧縮強度を維持することができる。
【0014】図5は図2または図4の構造を用いたパイ
プ構造物の概要を示したもので、軸組材として用いた外
側の中空管11aと格点に用いた中空管11bとを充填
コンクリートを介して接合し、格点間を横架材としての
梁16やブレース18で連結することで、軸組を形成し
たものである。
【0015】図6は本発明の接合構造を橋脚あるいは構
造物の支柱等の柱脚構造体に適用した場合の実施例を示
したものである。本実施例では径の異なる中空管を上方
に行くに従い径が小さくなるよう複数段(図では3段)
接続しており、径の大きい1段目の中空管21aの上端
に内向きフランジ22aを形成し、2段目の中空管21
bの下端に外向きフランジ23aを、上端に内向きフラ
ンジ22bを形成し、径の小さい3段目の中空管22c
の下端に外向きフランジ23bを形成している。外向き
フランジ23a,23bはそれぞれ対応する内向きフラ
ンジ22a,22bの内側に挿入可能な外径を有してお
り、各段の中空管21a,21b,21cをそれぞれ所
定長オーバーラップさせた状態で内部にコンクリート2
4を充填し、中空管21a,21b,21cどうしを結
合させている。
【0016】以上の実施例では、中空管を上下方向に用
い、上下方向に接合しているが、図7の実施例は水平方
向に接合した場合を示したものである。すなわち、径の
大きい左右の中空管31aの端部に内向きフランジ32
を形成し、内向きフランジ32の内側に挿入可能な外向
きフランジ33を両端に形成した径の小さい中空管31
bの両端を左右の中空管31a内に所定長挿入し、それ
らの間にモルタルあるいは合成樹脂等の硬化材34を充
填している。図中、35は硬化材34の漏れを防ぐため
の閉塞板である。本実施例は中空管31a,31bの内
部が中空のままであり、流体等を送るための管路等にも
適用することができる。
【0017】図8〜図10は本発明の接合構造の作用を
説明するための図であり、径の大きい中空管1a及び径
の小さい中空管1bの内部に全長にわたってコンクリー
ト4を充填したコンクリート充填鋼管構造の場合の接合
部におけるコンクリート4の破壊性状を比較して示して
いる。図8は単に異径中空管1a,1bどうしを所定長
オーバーラップさせ、間にコンクリート4を充填した場
合であり、引抜き力に対し、中空管1bとコンクリート
4の付着面において、付着せん断破壊aという形で破壊
し、引抜耐力が最も小さい。
【0018】図9は図8のものに対し、中空管1a,1
bのコンクリート4との接触面に突起5を設けた場合で
あり、コンクリート4との付着力が増すことで、斜め引
張せん断破壊bを生ずる。この場合、付着せん断破壊す
る図8よりは高い引抜耐力が得られる。
【0019】図10は内向きフランジ2及び外向きフラ
ンジ3を設けた本発明の接合構造に相当するものであ
り、接合部の破壊性状はそれらの間に充填したコンクリ
ート4の純せん断破壊となるため、最も高い引抜耐力が
得られる。さらに、軸圧縮力に対して、図8、図9の上
記2構造では上側の中空管1bの先端において、コンク
リート4との支圧応力が集中し、耐力に限界があるが、
本発明の構造では下端部にフランジ(外向きフランジ
3)があるため、この部分における支圧応力が軽減され
る。
【0020】
【発明の効果】 接合される中空管どうしを所定長オーバーラップさ
せ、間に充填した硬化材を介して接合する構造であるた
め、中空管に作用する曲げに対し、オーバーラップ部分
の硬化材の支圧力によって応力が伝達され、接合部の構
造が簡単になる。 現場溶接やボルト接合のための加工が不要であり、
鋼管等をそのまま使用することができる。また、中空管
や端部のフランジの歩留りについてはそれほど高い精度
を必要としない。 中空管端部の内向きフランジと外向きフランジを向
き合わせた構造であり、硬化材を充填した接合部の破壊
性状は純せん断破壊となるため、単に異径管どうしをオ
ーバーラップさせ、それらの間に硬化材を充填した場合
や、硬化材と接する部分に突起を形成しただけの場合に
比べて破壊強度が高く、大きな接合部引張耐力が得られ
る。 径の大きい方の中空管にさらに第2内向きフランジ
を形成し、端部の内向きフランジとの間にもう一方の中
空管の外向きフランジを位置させた形式では、優れた引
張耐力に加え、圧縮耐力の面でも高耐力の接合部が形成
される。 接合される中空管どうしの端部にフランジがあるこ
とで、硬化材に対する軸方向応力の集中が避けられ、そ
の点でも硬化材が破壊し難く、優れた接合部耐力が得ら
れる。 接合を継ぎ目部分への硬化材の充填により行ってお
り、現場溶接やボルト接合を必要としないため、中空管
として予め塗装やめっき等の表面処理を施した管を用い
ることができる。また、溶接やボルト接合部の加工に伴
う表面処理損傷部に対する現場補修作業が省略でき、現
場作業の簡略化が図れる。 パイプ構造物に適用する場合等には接合部だけでな
く、中空管全長にわたってコンクリートを充填してもよ
く、特に大きな耐荷力及び曲げ強度を必要とする柱材等
をコンクリート充填構造とすることで、強度、耐候性に
優れたパイプ構造物を構築することができる。 コンクリート充填鋼管構造の場合、接合部における
外側の中空管の内面とコンクリートとの間をアンボンド
処理により非付着状態とすれば、内部の充填コンクリー
トが高い圧縮耐力を発揮し、部材断面の縮小が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空管の接合構造の基本構造としての
実施例を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す鉛直断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例を示す縦断側面図で
ある。
【図4】本発明のさらに他の実施例を示す鉛直断面図で
ある。
【図5】本発明をパイプ構造物に適用した場合の概要を
示す正面図である。
【図6】本発明を柱脚構造体に適用した場合の実施例を
示す鉛直断面図である。
【図7】本発明を水平方向の中空管の接合に利用した場
合の実施例を示す鉛直断面図である。
【図8】本発明の構造の作用を説明するための比較例を
示す鉛直断面図である。
【図9】本発明の構造の作用を説明するためのもう一つ
の比較例を示す鉛直断面図である。
【図10】本発明の構造の作用を説明するための鉛直断
面図である。
【図11】従来の管接合構造の一例を示す断面図であ
る。
【図12】従来の管接合構造の他の例を示す断面図であ
る。
【図13】従来の管接合構造のさらに他の例を示す断面
図である。
【図14】従来の管接合構造のさらに他の例を示す断面
図である。
【図15】従来の管接合構造のさらに他の例を示す断面
図である。
【図16】従来の管接合構造のさらに他の例を示す断面
図である。
【図17】従来の管接合構造のさらに他の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1a,1b 中空管 2 内向きフランジ 3 外向きフランジ 4 コンクリート 5 第2内向きフランジ 15 スタッドジベル 17 アンボンド処理層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に径方向内側に延びる内向きフラン
    ジを形成した第1の中空管の該端部に、端部に径方向外
    側に延び前記内向きフランジの内側に挿入可能な大きさ
    の外向きフランジを形成した第2の中空管の該端部を所
    定長挿入し、前記内向きフランジと前記外向きフランジ
    との間に硬化材を充填して前記両中空管どうしを結合し
    たことを特徴とする中空管の接合構造。
  2. 【請求項2】 前記第1の中空管及び第2の中空管の内
    部には全長にわたって硬化材が充填されている請求項1
    の中空管の接合構造。
  3. 【請求項3】 前記第2の中空管の外面の前記硬化材と
    接する部分には突起が設けられている請求項1または2
    の中空管の接合構造。
  4. 【請求項4】 前記第1の中空管の内面の前記硬化材と
    接する部分には突起が設けられている請求項1、2また
    は3の中空管の接合構造。
  5. 【請求項5】 前記第1の中空管の内面に、管軸方向に
    ついて前記内向きフランジより所定長内側に、径方向内
    側に延びる第2内向きフランジを形成し、前記外向きフ
    ランジを前記内向きフランジ及び前記第2内向きフラン
    ジ間に位置させた状態で、前記外向きフランジと前記第
    2内向きフランジとの間にも硬化材を充填してある請求
    項1、2、3または4の中空管の接合構造。
  6. 【請求項6】 前記第1の中空管の内面と該中空管内に
    充填した硬化材との間にはアンボンド処理が施されてい
    る請求項1、2または3の中空管の接合構造。
  7. 【請求項7】 前記両中空管の外面には、予め表面処理
    が施されている請求項1、2、3、4、5または6の中
    空管の接合構造。
JP17782892A 1992-06-12 1992-06-12 中空管の接合構造 Withdrawn JPH05339937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17782892A JPH05339937A (ja) 1992-06-12 1992-06-12 中空管の接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17782892A JPH05339937A (ja) 1992-06-12 1992-06-12 中空管の接合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05339937A true JPH05339937A (ja) 1993-12-21

Family

ID=16037821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17782892A Withdrawn JPH05339937A (ja) 1992-06-12 1992-06-12 中空管の接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05339937A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332611A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Nkk Corp 鋼管コンクリート合成橋脚の引張部材の継手構造
JP2006183418A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Giken Seisakusho Co Ltd 砂防ダム及びその施工方法
JP2006322276A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Shimizu Corp 鋼管柱および鋼管柱の接合工法
JP2007016577A (ja) * 2005-06-10 2007-01-25 Shimizu Corp 躯体接合構造
JP2007277913A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Shimizu Corp 柱脚部の接合構造およびその施工方法
JP2013159986A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Taisei Corp 構真柱
JP2016223251A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 Jfeスチール株式会社 鋼管接合構造
JP2020100967A (ja) * 2018-12-20 2020-07-02 鹿島建設株式会社 主桁とプレキャスト床版との固定構造及び主桁とプレキャスト床版との固定方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002332611A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Nkk Corp 鋼管コンクリート合成橋脚の引張部材の継手構造
JP4644972B2 (ja) * 2001-05-10 2011-03-09 Jfeスチール株式会社 鋼管の継手構造
JP2006183418A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Giken Seisakusho Co Ltd 砂防ダム及びその施工方法
JP4549182B2 (ja) * 2004-12-28 2010-09-22 株式会社技研製作所 砂防ダム及びその施工方法
JP2006322276A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Shimizu Corp 鋼管柱および鋼管柱の接合工法
JP2007016577A (ja) * 2005-06-10 2007-01-25 Shimizu Corp 躯体接合構造
JP2007277913A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Shimizu Corp 柱脚部の接合構造およびその施工方法
JP2013159986A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Taisei Corp 構真柱
JP2016223251A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 Jfeスチール株式会社 鋼管接合構造
JP2020100967A (ja) * 2018-12-20 2020-07-02 鹿島建設株式会社 主桁とプレキャスト床版との固定構造及び主桁とプレキャスト床版との固定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3996931B2 (ja) 鉄骨梁の開口補強工法
JP5781284B2 (ja) 溶接補強板を用いた高力ボルト継手による鉄骨構造物
WO2019074050A1 (ja) H形鋼の接合構造
JPH05339937A (ja) 中空管の接合構造
JPH05311746A (ja) コンクリート充填鋼管構造
KR100660522B1 (ko) 내부보강판을 이용한 콘크리트 충전강관 기둥과 보접합부의 보강구조
KR20040048688A (ko) 콘크리트 충전강관 기둥과 철골보의 접합부 보강 구조
JP3320708B1 (ja) 鉄骨柱梁の接合構造、および鉄骨柱梁の接合工法
JPH05295800A (ja) 管接合構造
JP3077924B2 (ja) 中空球体を用いた管接合構造
JPH02112521A (ja) 円筒構造物構築方法および構築用鋼製セグメント
JPH10252148A (ja) 柱と梁の接合構造
JP2000038803A (ja) 鋼板とコンクリートとの合成構造体における両部材のずれ止め構造とその施工方法
JP2001279665A (ja) 管の継手構造
JP4350121B2 (ja) 鉄筋の溶接式柱梁接合部定着構造
JP2005139731A (ja) 鋼管杭頭部の接合構造および鋼管杭頭部の施工方法
JP3753160B2 (ja) 鋼管フランジを有する鈑桁およびその製造方法
JP2007205162A (ja) 鉄骨梁の開口補強工法
JP2007308967A (ja) 鉄骨柱の接合構造および鉄骨柱の接合方法
JPH10299088A (ja) プレキャストコンクリート柱の仕口部材
JP2860727B2 (ja) 充填コンクリート鋼管柱にプレストレスを導入する建築工法
JPS59228521A (ja) 地すべり防止杭
JP2752905B2 (ja) ワンサイドボルト使用柱・梁接合構造
JPH10331263A (ja) 鋼管コンクリート部材の継手構造
JP2000087453A (ja) 柱あるいは壁と梁あるいは版の接合構造およびその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990831