JP2000258806A - カラー表示素子 - Google Patents

カラー表示素子

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JP2000258806A JP5918799A JP5918799A JP2000258806A JP 2000258806 A JP2000258806 A JP 2000258806A JP 5918799 A JP5918799 A JP 5918799A JP 5918799 A JP5918799 A JP 5918799A JP 2000258806 A JP2000258806 A JP 2000258806A
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高志 植松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るさ、視野角の広さを実現し、かつ安全な
材料を用いたカラー表示素子の提供。 【解決手段】 顔料または光散乱部材を含有する刺激応
答性高分子ゲルおよびと液体からなる調光層4とカラー
フィルタ層2を二次元的に配置した構成を有するカラー
表示素子である。また、調光層4とカラーフィルタ層2
と共に光反射層5が二次元的に配置されてもよく、さら
に調光層を4を駆動させるために、刺激付与層3が配置
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラー表示素子に関
し、高分子ゲルの刺激応答体積変化による調光現象を利
用したカラー表示素子に関するものである。本発明のカ
ラー表示素子は、デスクトップ型やノート型コンピュー
タ等の表示装置、携帯機器などの表示部、その他のOA
装置等の表示部として広く応用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】カラー表示素子として液晶表示素子が広
く利用されている。液晶表示素子は低消費電力であるこ
とから、近年、携帯機器などの表示部への応用も盛んに
検討されている。これら、液晶表示素子には大きく分け
て2種類の構成のものがある。ひとつはバックライトを
具備した透過型液晶素子である。液晶表示素子は、一般
に一対の偏光子間にTN(Twisted Nematic)液晶、STN(Su
per Twisted Nematic)液晶、強誘電性液晶などを封入
した調光層とカラーフィルタ層の構成からなるために、
光の利用効率が悪い。したがって、素子の背面に冷陰極
管と光導波素子等の組み合わせやEL、LEDなどを利用し
たバックライトを配置し、表示を行っている。しかしな
がら、バックライトは比較的多くの電力を消費するた
め、携帯機器等への応用を考えた場合、バッテリーの駆
動時間が短いなどの課題がある。
【0003】他は、前記のバックライトを使用せずに、
省電力化を目指した反射型液晶素子である。反射型液晶
には、ECB(Electrically Control Birefringence)モ
ード、GH(Guest Host)モード、TNモード、STNモードな
どが知られている。TN、STNモードでは前記の透過型液
晶素子とほぼ同様な構成であるが、バックライトの代わ
りに光反射電極等を設けている。しかしながら、カラー
フィルタと偏光子を用いるために、一般的に反射率は10
%程度と低く、暗い表示となってしまう。そこで、光反
射電極の工夫やマイクロレンズの利用により、特定の狭
い視野角で反射率30%程度の明るさを得ているが、視野
角が極端に狭く見にくいという大きな課題をもってい
る。ECBモードは偏光子を用いた干渉色によりカラー表
示を行うもので、カラーフィルタを必要とせずTN、STN
と比し明るい表示が得られるが、これも特定の狭い視野
角において反射率40%程度が得られるもので、見にくい
とい問題は変わらない。一方、GHモードは二色性色素を
混合した液晶を用いるため、偏光子やカラーフィルタが
いらず明るく、かつ視野角の広い表示が得られる。しか
しながら、必要なコントラストを得るための液晶材料設
計が難しい、色素の耐久性が悪い、フルカラー表示には
C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の各色に応
じた3つの液晶層の構成が必要となり非常に素子のコス
トが高くなるなどの課題がある。さらに、このような液
晶材料は一般に毒性が強く、将来、廃棄されることを考
えると人体や環境への悪影響が心配される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の液晶表示素子では困難であった、明るさ、視野角の広
さを実現し、かつ安全な材料を用いたカラー表示素子を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の構成
により達成できる。すなわち、顔料または光散乱部材を
含有した刺激応答性高分子ゲルおよび液体からなる調光
層とカラーフィルタ層とを有することを特徴とするカラ
ー表示素子により達成できる。特にカラーフィルタ層を
R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3原色が2
次元的に配置されたものを用いることでフルカラー表示
を行えるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の表示素子の構成は、顔料
または散乱部材を含有した刺激応答性高分子ゲルおよび
液体からなる調光層とカラーフィルタ層とを二次元的に
配置した構成を有する。本発明のカラー表示素子の構成
例を図1、図2に示す。図1は反射型表示素子の代表的
な構成例を示し、図2は透過型表示素子の代表的な構成
例を示す。
【0007】以下に、図1、2の各層について順次説明す
る。図中、1は基板、2はカラーフィルタ層、3は刺激
付与層、4は高分子ゲル調光層、5は刺激付与層兼光反
射層、6は基板、7は刺激付与層、8はバックライト層
である。高分子ゲル調光層4を構成する顔料を含有した
刺激応答性高分子ゲルとは、ある特定濃度以上の顔料を
含有する高分子ゲルと該高分子ゲルを膨潤させる液体か
らなるものである。この組成物に、pH変化、イオン濃度
変化、化学物質の吸脱着、溶液組成の変化、光の付与、
熱の付与、電気の付与、磁気の付与などの外部刺激を与
えると、高分子ゲルは液体を吸収、放出し体積変化(膨
潤・収縮)する。この体積変化にともない、組成物の光
吸収面積が変化すること、および顔料の拡散・凝集によ
りその光吸収効率が変わり、光学濃度が変化するという
特徴をもつ。また、高分子ゲル調光層4を構成する光散
乱部材を含有した刺激応答性高分子ゲルとは、ある特定
濃度以上の顔料を含有する高分子ゲルと該高分子ゲルを
膨潤させる液体からなるものである。この組成物に、pH
変化、イオン濃度変化、化学物質の吸脱着、溶液組成の
変化、光の付与、熱の付与、電気の付与、磁気の付与な
どの外部刺激を与えると、高分子ゲルは液体を吸収、放
出し体積変化(膨潤・収縮)する。この体積変化にとも
ない、組成物の光散乱効率が変化し、光学濃度が変化す
るという特徴をもつ。
【0008】該組成物の特徴と構成について、以下詳細
に説明する。該組成物に使用可能な高分子ゲルとして
は、pH変化、イオン濃度変化、化学物質の吸脱着、溶液
組成の変化、光、熱、電気、磁気の付与などの刺激によ
って液体を吸脱し体積変化(膨潤・収縮)するものが好
ましい。また、可逆的な体積変化を示すものが特に好ま
しい。具体的には次に記述する高分子ゲルが挙げられ
る。なお、「( )」の意味は、括弧内の化合物名も含
むことを示す。
【0009】具体的に説明すると、電極反応などによる
pH変化によって応答するものとしては電解質系高分子ゲ
ルが好ましく、ポリ(メタ)アクリル酸の架橋体やその
金属塩;(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル、ジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミドあるいはその4級化物、などと
の共重合体の架橋体やその金属塩;マレイン酸と(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの
共重合体の架橋体やその金属塩;ポリビニルスルホン酸
の架橋体やビニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋
体;ポリビニルベンゼンスルホン酸の架橋体やその金属
塩。ビニルベンゼンスルホン酸と(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋体
やその金属塩;ポリアクリルアミドアルキルスルホン酸
の架橋体やその金属塩。アクリルアミドアルキルスルホ
ン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルなどとの共重合体の架橋体やその金属塩;ポリジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの架橋体やそ
の4級塩;ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミドと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋体やそ
の金属塩や4級塩;ポリジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミドとポリビニルアルコールとの複合体
の架橋体やその4級塩;ポリビニルアルコールとポリ
(メタ)アクリル酸との複合体の架橋体やその金属塩;
カルボキシアルキルセルロース金属塩の架橋体;ポリ
(メタ)アクリロニトリルの架橋体の部分加水分解物や
その金属塩などが挙げられる。
【0010】より好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸の
金属塩の架橋体、(メタ)アクリル酸の金属塩と(メタ)ア
クリルアミドの共重合体の架橋体、マレイン酸と(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリル酸とジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミドあるいはその4級化物との共重
合体の架橋体やその金属塩、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルなどとの共重合体の架橋体やその金属塩、ポ
リビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸との複合
体の架橋体やその金属塩が挙げられる。
【0011】電界による界面活性剤などの化学物質の吸
脱着によって刺激応答するものとしては強イオン性高分
子ゲルが好ましく、ポリビニルスルホン酸の架橋体やビ
ニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルなどとの共重合体の架橋体、ポリビニルベ
ンゼンスルホン酸の架橋体やビニルベンゼンスルホン酸
と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルな
どとの共重合体の架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミドア
ルキルスルホン酸の架橋体や(メタ)アクリルアミドアル
キルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルなどとの共重合体の架橋体などが挙げられ
る。より好ましくは、ポリビニルスルホン酸の架橋体、
ポリビニルベンゼンスルホン酸の架橋体、ポリ(メタ)ア
クリルアミドアルキルスルホン酸の架橋体などが挙げら
れる。これらの高分子ゲルとn−ドデシルピリジニウム
クロライドなどのアルキルピリジニウム塩、アルキルア
ンモニウム塩、フェニルアンモニウム塩、テトラフェニ
ルホスホニウムクロライドなどのホスホニウム塩などカ
チオン性界面活性剤とを組み合わせることで使用され
る。
【0012】電気による酸化・還元によって刺激応答す
るものとしては、カチオン性高分子ゲルと電子受容性化
合物とのCT錯体(電荷移動錯体)が好ましく、ポリジ
メチルアミノプロピルアクリルアミドなどポリ[N-アル
キル置換アミノアルキル(メタ)アクリルアミド]の架橋
体、ポリジメチルアミノエチルアクリレート、ポリジエ
チルアミノエチルアクリレートなどのポリ(メタ)アクリ
ル酸N-アルキル置換アルキルエステルの架橋体、ポリス
チレンの架橋体、ポリビニルピリジンの架橋体、ポリビ
ニルカルバゾールの架橋体、ポリジメチルアミノスチレ
ンの架橋体などが挙げられる。より好ましくは、N-ア
ルキル置換アルキル(メタ)アクリルアミドの架橋体が
挙げられる。これらの高分子ゲルとベンゾキノン、7,7,
8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、テトラシ
アノエチレン、クロラニル、トリニトロベンゼン、無水
マレイン酸やヨウ素などの電子受容性化合物とを組み合
わせることで使用される。
【0013】熱の付与によって刺激応答するものとして
は、LCST(下限臨界共融温度)をもつ高分子の架橋体や
互いに水素結合する2成分の高分子ゲルのIPN体(相互侵
入網目構造体)などが好ましい。前者は、高温において
収縮し、後者は逆に高温で膨潤する特性をもっている。
前者の具体的な化合物としては、ポリN-イソプロピルア
クリルアミドなどのポリ[N-アルキル置換(メタ)アク
リルアミド]の架橋体や、N-アルキル置換(メタ)アク
リルアミドと(メタ)アクリル酸およびその金属塩、又
は(メタ)アクリルアミド、又は(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルなどとの2成分以上の共重合体の架橋
体、ポリビニルメチルエーテルの架橋体、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
スなどのアルキル置換セルロース誘導体の架橋体などが
挙げられる。一方、後者の化合物としては、ポリ(メ
タ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸
の架橋体からなるIPN体およびその部分的中和体(アク
リル酸単位を部分的に金属塩化したもの)、ポリ(メ
タ)アクリルアミドを主成分とする共重合体の架橋体と
ポリ(メタ)アクリル酸の架橋体からなるIPN体および
その部分的中和体などが挙げられる。より好ましくは、
ポリ[N-アルキル置換(メタ)アクリルアミド]の架橋
体、ポリ(メタ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)ア
クリル酸の架橋体とのIPN体およびその部分中和体など
が挙げられる。
【0014】光の付与によって刺激応答するものとして
はトリアリールメタン誘導体やスピロベンゾピラン誘導
体などの光によってイオン解離する基を有する親水性高
分子化合物の架橋体が好ましく、ビニル置換トリアリー
ルメタンロイコ誘導体とアクリルアミドとの共重合体の
架橋体などが挙げられる。より好ましくは、ビニル置換
トリアリールメタンロイコ誘導体とアクリルアミドとの
共重合体の架橋体が挙げられる。
【0015】磁場の付与によって刺激応答する高分子ゲ
ルとしては、強磁性体粒子や磁性流体を含有するポリビ
ニルアルコールの架橋物等が挙げられる。ただし、含有
される高分子ゲルは、高分子ゲルの範疇であるものであ
れば、制約されることなく適用することができる。
【0016】溶液組成の変化やイオン変化によって応答
するものとしては、とくに大きい体積変化がえられるも
のとして好ましいものには、前記した電解質系高分子ゲ
ルが挙げられる。なお、本発明において、各々の外部刺
激によって応答する高分子ゲルは、単独に使用する他に
併用してもかまわない。
【0017】高分子ゲルの刺激による体積変化量は大き
いことが好ましく、膨潤時および収縮時の体積比が5以
上、好ましくは10以上、より好ましくは15以上のもので
ある。体積変化が5未満であると、調光コントラストが
不充分になる。
【0018】高分子ゲル粒子内に含有される顔料として
は、無機系顔料、有機系顔料などが好ましい。具体例と
しては、ブロンズ粉、カーボンブラックやアントラキノ
ン系、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペ
リレン系、インジゴ系などの各顔料などが挙げられる。
なかでも、本発明の表示素子においてR、G、Bカラーフ
ィルタ層と組み合わせてフルカラー表示を行う上では、
黒色系顔料を用いることが好ましく、特にカーボンブラ
ックが好ましく使用される。また、使用する顔料の粒径
は、1次粒子の平均粒径で0.001μm〜1μmのものが
好ましく、特に0.01μm〜0.5μmのものが好ましい。こ
れは粒径が0.01μm以下では高分子ゲルからの流出が起
こりやすく、また、0.5μm以上では発色特性が悪くなる
恐れを生じるためである。
【0019】また、顔料または光散乱部材は高分子ゲル
中に含有され、高分子ゲルから流出しないことが必要で
ある。この、顔料または光散乱部材の流出を防止するた
めには、高分子ゲルの架橋密度を最適化し顔料または光
散乱部材を高分子網目中に物理的に閉じ込めること、高
分子ゲルとの電気的、イオン的、その他物理的な相互作
用が高い顔料または光散乱部材を用いること、表面を化
学修飾した顔料または光散乱部材を用いることなどが好
ましい。例えば、表面を化学修飾した顔料または光散乱
部材としては、表面にビニル基などの不飽和基や不対電
子(ラジカル)などの高分子ゲルと化学結合する基を導入
したものや、高分子材料をグラフトした顔料または光散
乱部材などが挙げられる。
【0020】高分子ゲル中に含有される顔料の量は、飽
和吸収濃度以上の濃度が好ましい。ここで、飽和吸収濃
度以上とは、一般的な高い吸光係数を有する顔料を用い
る場合において、高分子ゲルが収縮した、すなわちほと
んど液体を吸収していない状態の高分子ゲル(あるいは
乾燥状態の高分子ゲル)中における、一つの指標として
各々の顔料粒子同士の平均間隔が、 (1/2)・λ (1) [λ:光の波長] 以下となるような状態であることが好ましい。
【0021】高分子ゲルにおいてこのような間隔で顔料
粒子が含有されている状態を形成すると、波長λの光が
顔料粒子間に侵入できなくなるために、顔料粒子の光吸
収の働きが1粒子的なものから、集合体的なものに変化
し、光吸収の効率が低下するものとなる。このように顔
料粒子が集合体的な光吸収特性を示す状態となる状態を
飽和吸収濃度以上の顔料を含む状態と呼ぶ。
【0022】また、飽和吸収濃度以上という定義を別の
特性で表現すれば、特定の光路長のもとにおける顔料濃
度と光学濃度(あるいは光吸収量)の関係が一次直線の
関係から大きく乖離するような顔料濃度の領域である。
したがって、可視光の波長に対して、飽和吸収濃度以上
になるためには、可視光波長λは約400nm〜800nmの範囲
であるので、乾燥状態の高分子ゲル中において、顔料粒
子の間隔は、0.2μm以下となることが好ましい。また、
顔料粒子と高分子ゲルの比重が同一であり、かつ、顔料
粒子の平均粒径が0.1μm以下である場合には、飽和吸収
濃度以上となるためには、顔料の好ましい濃度として
は、顔料が乾燥状態の高分子ゲル中に約3重量%以上含
有されることが一つの目安となる。しかしながら、これ
は一つの目安であって、顔料の粒径や吸光係数によって
種々変化するものである。
【0023】このような飽和吸収濃度以上にするために
は顔料の吸光係数にも依存するが発色材料に含有させる
顔料濃度は一般に3重量%〜95重量%の範囲が好まし
く、より好ましくは5重量%〜80重量%の範囲である。
顔料の濃度が3重量%以下であると、飽和吸収濃度以上
とはならず発色材料の体積変化による色濃度変化が現れ
なくなり、さらに十分なコントラストを得るためには発
色層の厚みが厚くなる、それによって応答速度が低下す
るなどの問題が生じる。一方、顔料の濃度が95重量%以
上の場合、高分子ゲルの刺激応答特性や体積変化量が低
下してしまう恐れがある。
【0024】本発明において、高分子ゲルに含有される
光散乱部材としては、高分子ゲルの体積変化に用いられ
る液体の屈折率と異なる屈折率を有する光散乱性材料が
好ましいが、それ以外には特に制限がなく、各種の無機
材料および有機材料が適用できる。好適な無機材料の具
体例として、酸化亜鉛、塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、
硫酸鉛、リトボン、白雲母、硫化亜鉛、酸化チタン、酸
化アンモチモン、鉛白、酸化ジルコニウム、アルミナ、
マイカナイト、マイカレックス、石英、炭酸カルシウ
ム、石膏、クレー、シリカ、ケイ酸、珪素土、タルク、
塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホ
ワイト、サチン白等の無機酸化物や、亜鉛、アルメル、
アンチモン、アルミニウム、アルミニウム合金、イリジ
ウム、インジウム、オスミウム、クロム、クロメル、コ
バルト、ジルコニウム、ステンレス鋼、金、銀、洋銀、
銅、青銅、すず、タングステン、タングステン鋼、鉄、
鉛、ニッケル、ニッケル合金、ニッケリン、白金、白金
ロジウム、タンタル、ジュラルミン、ニクロム、チタ
ン、クルップ・オーステナイト鋼、コンスタンタン、真
鍮、白金イリジウム、パラジウム、パラジウム合金、モ
リブデン、モリブデン鋼、マンガン、マンガン合金、ロ
ジウム、ロジウム金などの金属材料、ITO(インジウム・
スズ酸化物)等の無機導電性材料などが挙げられる。
【0025】また、好適な有機材料の具体例として、フ
ェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒ
ド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、ア
ルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ-p-キ
シリレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系
プラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエー
テル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネ
ート、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、ジエン系プ
ラスチック、ポリウレタン系プラスチック、ポリフェニ
レン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、芳香族
ヘテロ環ポリマー、シリコーン、天然ゴム系プラスチッ
ク、セルロース系プラスチック等やこれら2種類以上の
高分子材料の混合材料(ポリマーブレンド)などの高分
子材料が挙げられる。
【0026】さらに、上記に列挙した光散乱材料を含有
した高分子材料を、光散乱部材として適用できる。この
高分子材料としては特に制限がなく、各種の高分子樹脂
を使用することができる。好ましい高分子樹脂の具体例
としては、光散乱性材料が有機材料である場合に列挙さ
れた具体例が挙げられる。
【0027】高分子ゲル中に含有される光散乱部材の濃
度は、高分子ゲルが収縮した時に、少なくとも高分子ゲ
ルの一部分で飽和散乱濃度以上の濃度に達することが望
ましい。ここで、飽和散乱濃度以上とは、一つの指標と
して各々の光散乱部材同士の平均間隔が十分短くなるこ
とで、光散乱部材の光散乱の働きが1次粒子的なものか
ら、集合体的なものに変化し、光散乱の効率が変化する
濃度である。このような光散乱部材が集合体的な光散乱
特性を示す状態を、光散乱部材の濃度が飽和散乱濃度以
上にある状態にあると呼ぶ。また、飽和散乱濃度以上と
いう定義を別の特性で表現すれば、特定の光路長のもと
における光散乱部材濃度と光散乱量の関係が1次直線の
関係から大きく外れるような光散乱部材濃度である。
【0028】また、高分子ゲル全体としての光散乱部材
濃度は飽和散乱濃度以下であるが、高分子ゲルが収縮し
光散乱部材が凝集したときにこの凝集部分で局所的に飽
和濃度以上の光散乱部材濃度が得られるように光散乱部
材を高分子ゲル含有させてもよい。したがって、調光材
料において、光散乱部材が高分子ゲル中に飽和散乱濃度
以上に含有されているか否かは、例えば、高分子ゲル中
に光散乱部材が含有され,望ましくは、2重量%〜95
重量%含有され,高分子ゲルが外部の刺激によって収縮
したときに膨潤したときの光散乱量が収縮したときの光
散乱量よりも多くなることによって判定することができ
る。
【0029】このような飽和散乱濃度以上の状態を達成
するためには、光散乱部材の粒子径、屈折率、導電率や
比重等にも依存するが、高分子ゲルに含有させる光散乱
部材の濃度は一般に2重量%〜95重量%の範囲が好ま
しく、より好ましくは5重量〜95重量%の範囲であ
る。光散乱部材の濃度が2重量%以下であると、飽和散
乱濃度以上とはならず本調光材料の高分子ゲルの体積変
化による散乱量変化が現れなくなり、さらに十分な調光
コントラストを得るためには、多くの調光層の厚みが厚
くなるなどの問題が生じる。一方、光散乱部材の濃度が
95重量%以上の場合、高分子ゲルの膨潤・収縮が応答よ
く進行しにくくなり、本調光材料の刺激応答特性や体積
変化量が低下してしまう。
【0030】高分子ゲルに顔料または光散乱部材を含有
させる方法は、架橋前の高分子に顔料または光散乱部材
を均一に分散、混合した後に架橋する方法や重合時に高
分子前駆体組成物に顔料または光散乱部材を添加して重
合する方法等が適用できる。重合時において顔料または
光散乱部材を添加する場合には前記したように重合性基
や不対電子(ラジカル)をもつ顔料または光散乱部材を
使用し、化学結合することも好ましい。また、顔料また
は光散乱部材は高分子ゲル中に極力均一に分散されてい
ることが望ましい。特に、高分子への分散に際して、機
械的混練法、攪拌法やあるいは分散剤などを利用して均
一に分散させることが望ましい。
【0031】また、上記の光散乱部材の形状には特に制
限がなく、粒子状、ブロック状、フィルム状、不定形
状、繊維状などの種々のものが使用可能である。なかで
も特に、粒子状の形態は光散乱性が高いことや応用範囲
が広いなどの特徴から特に好ましい。粒子状における形
態にも特に制限はないが、球体、立方体、楕円体、多面
体、膨潤多孔質体、星状、針状、中空状、りん片状など
のものが適用できる。また、粒子の場合の好ましい大き
さは、平均粒子径で0.01μm〜500μmの範囲、より好ま
しくは0.05μm〜100μmの範囲である。これは、平均粒
子径で0.01μm以下または500μm以上になると、光散乱
部材に求められる光散乱効果が低くなるためである。さ
らに、平均粒子径0.01μm以下では、高分子ゲル内部か
らの外部への流出が起こりやすい。また、これらの粒子
は、一般的な物理的粉砕方法や化学的粉砕方法によって
製造することができる。
【0032】また、これらの光散乱部材において、分子
内にカルボキシル基やスルホン酸基などの酸基、水酸
基、アミノ基、チオール基、ハロゲン基、ニトロ基、カ
ルボニル基など極性基をもち、高分子ゲル内において光
散乱部材の濃度が高い場合に凝集体を形成し易い特性の
ものも好ましく使用される。
【0033】顔料または光散乱部材は高分子ゲル中に含
有され、高分子ゲル内部から外部へ流出しないことが好
ましい。顔料または光散乱部材の流出を防止するために
は、使用する高分子ゲルの網目よりも大きな粒子径の顔
料または光散乱部材を用いること、あるいは高分子ゲル
との電気的、イオン的、その他物理的な相互作用が高い
顔料または光散乱部材を用いること、表面を化学修飾し
た顔料または光散乱部材が挙げられる。表面を化学修飾
した顔料または光散乱部材として例えば、表面に高分子
ゲルとの化学結合する基を導入したものや、高分子材料
をグラフトした顔料または光散乱部材などが挙げられ
る。
【0034】本調光材料を形成する高分子ゲルの形状に
は特に制限はなく粒子状、ブロック状、フィルム状、不
定形状、繊維状などの種々のものが使用可能である。な
かでも特に、粒子状の形態は、上記した各種刺激に対す
る体積変化の速度(応答性)が速いことや応用範囲が広
いなどの特徴から特に好ましい。粒子状における形態に
も特に制限はないが、球体、楕円体、立方体、多面体、
多孔質体、星状、針状、中空状などのものが適用でき
る。また、粒子の場合の好ましい大きさは、収縮状態時
において平均粒子径で0.1μm〜5mmの範囲、より好ま
しくは1μm〜1mmの範囲である。粒子径が0.1μm以
下であると、粒子の扱いが困難になる、優れた光学特性
が得られないなどの問題が生じる。一方、粒子径が5m
mよりも大きくなると、体積変化に要する応答時間が大
幅に遅くなってしまうなどの問題が生じる。
【0035】また、これらの粒子は高分子ゲルを物理的
粉砕法によって粉砕する方法や架橋前の高分子を物理的
粉砕法や化学的粉砕法によって粒子化した後に架橋して
ゲルとする方法、あるいは乳化重合法、懸濁重合法、分
散重合法などの粒子化重合法などの一般的な方法によっ
て製造することができる。また、発色材料の刺激応答に
よる体積変化特性をより高速にするために、高分子ゲル
の従来技術と同様に材料を多孔質化して液体の出入りを
向上させることも好ましい。一般に膨潤した顔料または
光散乱部材を含有する高分子ゲルを凍結乾燥する方法で
多孔質化することができる。
【0036】一方、中空粒子も応答特性の向上に好まし
く適用され、その作製は、主に乳化重合法、懸濁重合
法、分散重合法などの一般的な粒子化重合法、あるいは
高分子溶液を分散液滴化した後に架橋させるいわゆる造
粒法などによって製造することができる。具体的な粒子
化重合操作は、例えば水溶性モノマーの場合、対象のモ
ノマー水溶液をW/O型乳化剤の存在下、疎水性溶媒
中、必要に応じて架橋剤の存在下、水溶性ラジカル開始
剤を用いて逆相懸濁重合を行う。重合法はモノマー水溶
液を反応器内に最初から一括に仕込んで行う一括重合方
式、或いはモノマー水溶液を疎水性溶媒中に滴下する滴
下方式などが適用できる。また懸濁方法は、ポリマー微
粒子として所望の平均粒径が得られるような分散方法で
あれば特に限定されないが、例えば上記のモノマー水溶
液、有機溶媒、分散安定化剤、および架橋剤の混合液
を、強力な水流を利用したホモジナイザー、回転羽根と
機壁あるいは回転羽根同士のギャップにかかる高シェア
ーを利用した連続乳化分散機、超音波分散機等を用いて
分散する方法などが適用できる。
【0037】本発明で調光層に使用する液体とは前記高
分子ゲルに吸収可能な液体である。この液体として好ま
しいものを例示すれば、水、電解質水溶液、アルコール
類、ケトン類、エーテル類、エステル類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキ
シド、アセトニトリル、プロピレンカーボネートや脂肪
族や芳香族系有機溶媒などやそれらの混合物が使用でき
る。また、液体には高分子ゲルに吸脱する界面活性剤、
溶液のpH変化を促進するためのビオロゲン誘導体などの
酸化還元剤、酸、アルカリ、塩、および分散安定剤、酸
化防止や紫外線吸収などの安定剤などを添加しても構わ
ない。高分子ゲルと液体との好ましい混合比の範囲は重
量比で1:2000〜1:1 (発色材料または調光材料:液体)
である。また、顔料を含有する高分子ゲルと液体をマイ
クロカプセルなどのカプセル化することも、利用範囲の
拡大や特性の向上という観点で好ましく実施される。な
お,光散乱部材を含有する高分子ゲルの場合、液体を着
色するために,各種の染料や顔料を高分子ゲル中に加え
てもよい。この染料や顔料は、高分子ゲルの膨潤・収縮
現象に悪影響を与えないものが好ましい。染料の具体例
としては、例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、イ
ンジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染
料、キノンイミン染料,メチン染料、キノリン染料、ニ
トロ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフ
タルイミド染料、ベリノン染料等が挙げられる。顔料の
具体例としては、カーボンブラック系、アントラキノン
系、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリ
レン系、インジゴ系等が挙げられる。
【0038】次に、顔料を含有する高分子ゲルと液体と
からなる調光層の形態および調光機構について、図3、4
を用いてさらに詳細に説明する図3は、調光層として立
方体状の高分子ゲル粒子4Aが基板上あるいは駆動刺激
付与層5上に2次元的に所望の部位に固定した構成例を
示す。2枚の基板間1、6には液体4Bが封入されてい
る。なお、図示してはいないが、2枚の基板間1、6の
周囲は封止材料等で封止されている。図3(A)は高分子
ゲル粒子の収縮状態を示し、この状態では光吸収効率が
低く、大部分の入射光は調光層で吸収されることはな
い。一方、図3(B)は膨潤状態を示し、高分子ゲルの膨
潤によって顔料が拡散し、光を吸収する面積が広がり大
部分の入射光は吸収される。該調光層ではこのような機
構で高い調光機能を発現することができる。
【0039】また、光散乱部材を含有する高分子ゲル用
いた場合にも、調光層の構成は、顔料を含有する高分子
ゲルの場合と同じものが適用できる。調光層の調光機能
は顔料を含有する高分子ゲルを適用した時と異なってく
る。図3(A)のように高分子ゲルが収縮状態の時は、
光散乱効率が低くなり、大部分の入射光は、調光層で光
散乱されない。一方、図3(B)のように高分子ゲル粒
子が膨潤状態の時は、膨潤によって光散乱部材の光散乱
効率が高くなり、さらに光を散乱する面積が大きくなる
ことにより大部分の光が散乱されるようになる。このよ
うにして、光散乱部材を含有する高分子ゲルが構成され
た調光層もまた、高い調光機能を発現することができ
る。
【0040】図4は、調光層として球状の高分子ゲル粒
子4Aを基板上あるいは駆動刺激付与層上に2次元的に
所望の部位に固定した例を示す。その他の構成は図3と
同様である。図4では高分子ゲル粒子4Aを固定化材料
9によって基板または刺激付与層5に固定している。こ
のように高分子ゲル粒子4Aと基板との間に距離を設け
ることは、高分子ゲル粒子4Aの収縮および膨潤を支障
なく行わせる点で特性上好ましい方法である。図4と同
様に、図4(A)は高分子ゲルの膨潤状態、図4(B)は収縮
状態を示す。図4(B)においては,調光層中に高分子ゲ
ルが均一に膨潤している。
【0041】調光層における高分子ゲル粒子の配置は、
図3、4に示すような1粒子層であっても、粒子が3次元的
に多層に形成されていても構わない。なお、光学特性上
からは1粒子層であることが特に好ましい。また、高分
子ゲル粒子は種々の方法で基板あるいは刺激付与層上に
固定化されていることが好ましく、前記したような支持
材料を用いる、あるいは種々結合剤を用いて固定化する
ことが可能である。
【0042】高分子ゲルおよび液体を封入した調光層の
厚みは、一般に1μm〜500μmから選択され、より好まし
くは2μm〜200μmの範囲である。厚みが1μmよりも小
さいと、発色濃度や散乱濃度が低くなり所望のコントラ
ストを得ることができず、500μm以上では応答特性が
低下する恐れがある。このような範囲に2枚の基板(あ
るいは刺激付与手段を形成した基板)の間隔を設定する
ためには、一般的なスペーサ粒子、フィルム、基板等上
に形成された立体的な構造体などを利用することが、強
度や耐久性のうえからも好ましい。
【0043】基板1、6としては、ポリエステル、ポリイ
ミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、セルロース誘
導体などの高分子のフイルムや板状基板、ガラス基板、
金属基板、セラミック基板などの透明基板、不透明基板
が使用可能である。これら基板の厚みや大きさは所望の
表示素子によって様々なものが利用でき、特に限定はな
い。
【0044】刺激付与層3、5、7としては、電気的、
熱、光などの刺激を付与可能な材料からなる層であるこ
とが特に好ましい。刺激が電気的な場合は、銅、アルミ
ニウム、銀、プラチナなどに代表される金属層、酸化錫
-酸化インジウム(ITO)層に代表される金属酸化物層、
ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、
ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類、ポリアセチ
レン類などに代表される導電性高分子層、高分子と前述
の金属や金属酸化物の粒子との複合材料層などの電極、
およびTFT(薄膜トランジスタ)素子やMIM(Metal/Insu
lator/Metal)素子などのスイッチング素子を形成した
電極層などが好ましく用いられる。これらの電極とし
て、調光層を駆動するためにパターン化したものを使用
することも好ましい。また、図1に示す反射型表示素子
の場合は、刺激付与層5が光を反射する機能を兼ね備え
ていていることが好ましい。
【0045】刺激が熱の場合は、Ni-Cr化合物などに代
表される金属層、酸化タンタルやITOなどの金属酸化物
層、カーボン層などに代表されるの発熱抵抗体層が好ま
しく用いられ、これらの層に前記の電極材料を用いてパ
ターン形成し電流を付与することにより熱を付与するこ
とができる。刺激が光の場合は、レーザー、LED、ELな
どの発光素子を形成した層を用いることが好ましい。ま
た、上記以外にも、刺激として磁界や電磁波などを付与
する層を用いることも可能である。
【0046】カラーフィルタ層2としては、液晶表示素
子などで一般的に用いられている顔料分散法、染色法、
印刷法、電着法、インクジェト法等で作製された種々カ
ラーフィルタを用いることができる。また、材質、色、
色数、画素数、大きさ、厚みなども特に限定するもので
はない。カラーフィルタ層2の色は調光層4の色に組み
あわせて種々選択可能であり、単色でも複数色であって
も構わないが、本発明において特に好ましいものはR(レ
ッド)、G(グリーン)、R(レッド)の三原色の画素を2次元
に配置した、いわゆるR,G,Bカラーフィルタである。使
用可能なR,G,Bカラーフィルタとしては特に限定はな
く、表示素子の大きさ、表示画素数、解像度応じて様々
な種類のものを選択して用いることができる。R,G,Bカ
ラーフィルタの各画素の大きさは、目的により種々選択
されるが、電子機器用途では、画素を四角形としてその
1辺が20μm〜1000μm の範囲のものが好ましい。ま
た、大面積の表示素子においては、さらに大きな画素径
をもつカラーフィルタを用いることもできる。カラーフ
ィルタ層の表面に保護層やバッファ層を設けたものを用
いても構わない。
【0047】バックライト層8としては、冷陰極管、蛍
光管、LED、ELなどやそれらと導光体や光拡散体との組
み合わせた素子等、液晶表示素子に使用されているもの
を使用することができる。
【0048】図1、2に示す表示素子の構成例では、各層
の配置順序を代表的な例として示しているが、これ以外
にも様々な配置順序をとることが可能である。例えば、
素子上方から基板1/刺激付与層3/カラーフィルタ層2の
順序の積層、基板1/刺激付与層3/調光層4/刺激付与層5/
カラーフィルタ層2の順序の積層、基板1/刺激付与層3/
調光層4/カラーフィルタ層2/刺激付与層5の順序の積層
であっても構わない。また、図1、2では刺激付与層を2
層設けているが、このいずれかの1層のみを有する表示
素子構成であっても構わない。
【0049】さらに、図1、2では図示されていないが、
これ以外に種々の機能層が好ましく形成される。例え
ば、素子表面の光反射を防止し視認性を高めるための反
射防止層、映り込みを防止するノングレア層、基板表面
や各層の保護を目的とする保護層、素子表面の汚れを防
ぐ帯電防止層、カラーフィルタの光利用効率を高めるた
めのマイクロレンズ層、図1のような反射型素子に用い
られる光反射層、光拡散反射層などが挙げられる。ま
た、光散乱部材を含有した高分子ゲルを調光層とした場
合には、調光層の背面に着色層を設けることも好まし
い。つまり、調光層によって光反射能を変化させること
で背面における光吸収能を制御し、反射表示を行うこと
が可能となる。
【0050】本発明の表示素子では、カラーフィルタの
各画素に応じた部位の調光層を個別に駆動させて表示を
行う。例えば、R,G,Bカラーフィルタを用いる場合、刺
激付与層は、R,G,B各画素の大きさに対応したセグメン
トとし、各セグメントごとに刺激が付与されることで対
応する高分子ゲル粒子が機能し、表示を行うことができ
るものとなる。これを図5を用いて説明する。図5は、
R,G,Bカラーフィルタ層2とセグメント化された調光層
4の構成例を示す概略的断面図を示す。R,G,Bに対応す
る各セグメント上に設けられた高分子ゲル粒子に刺激を
付与しこれを膨潤・収縮させることにより各色(R,G,
B)を表現することが可能となる。図5のような各画素
を形成するセグメントにおいて、そこに存在する高分子
ゲル粒子は1個であっても複数個であっても構わない。
解像度、応答速度という観点からは、各画素の調光に機
能する高分子ゲル粒子の数は複数個あることが好まし
い。なお、図5において、高分子ゲル粒子が下部基板側
に配置されているが、上部カラーフィルタ側に配置され
ていても構わない。
【0051】
【実施例】高分子ゲルの作製1 黒色顔料であるカーボンブラックを含有したpH応答性高
分子ゲルの粒子を以下のような重合プロセスによって製
造した。1次粒径約0.1μmのカーボンブラック(昭和
キャボット社製、ショウブラック:以下CBと略す)10g
を界面活性剤としてエマルゲン909(花王製)0.3gを添
加した蒸留水50mlに混合し、超音波分散装置を用いてCB
を均一に分散させた溶液を調製した。モノマーとしてア
クリル酸6gおよびアクリルアミド4g、架橋剤としてメ
チレンビスアクリルアミド0.05gを蒸留水20mlに溶解
し、これに水酸化ナトリウム3gを混合してアクリル酸
を中和したモノマ水溶液を調製した。この水溶液を先に
調製したCB分散溶液と混合し、これをフラスコ中に入
れ、脱気、窒素置換した。さらに、重合開始剤として過
硫酸アンモニウム0.2gを添加し、60℃に加熱して10時
間重合を行った。重合により生成した黒色の高分子ゲル
塊をホモジナイザーで粉砕後、大量の蒸留水中に投入
し、これをろ過する操作を繰り返すことで精製を行なっ
た。その後、大量のメタノールを用いて脱水し、乾燥さ
せた。得られた高分子ゲルの粗粒子を、さらに粉砕機を
用いて微粒子化し、分級することで、乾燥時の平均粒径
が約6μmの黒色粒子を得た。この着色粒子の純水吸水量
は約180g/gであった。また、本粒子はpHを変化させ
ることにより可逆的に膨潤・収縮させることができ、pH
3.0(収縮)からpH7.5(膨潤)の間で粒子径は約4倍、体積
で約64倍程度の変化を可逆的に起こすことが可能であっ
た。なお、これらの材料の安全性は、非常に優れてい
た。
【0052】高分子ゲルの作製2 黒色顔料であるカーボンブラックを含有した熱応答性高
分子ゲルの粒子を以下ような逆相懸濁重合プロセスによ
って製造した。N−イソプロピルアクリルアミド9.8
g、アクリル酸ナトリウム0.2g、メチレンビスアクリル
アミド0.05gを蒸留水50mlに溶解し、これに1次粒径約
0.1μmの水分散CB溶液(固形分15%、昭和キャボット社
製、 Cabojet300)20mlを添加し、さらに、この溶液を
脱気、窒素置換した後、過硫酸アンモニウム0.1gを添
加したモノマ水溶液を調製した。ソルビトール系界面活
性剤(第一工業製薬製:ソルゲン50)2.0gをシクロヘ
キサン300mlに溶解した溶液をフラスコに加え、脱気、
窒素置換し、これに先に調製したモノマ水溶液を添加
し、回転式攪拌羽根を用いて高速攪拌して乳化させた。
乳化後、反応系の温度を10℃に調節し、溶液を攪拌しな
がらこれにテトラメチルエチレンジアミンの50%水溶液
を1ml添加し、重合を行なった。重合後、生成した黒色
高分子ゲル粒子を回収し、純水で洗浄して精製後、乾燥
させた。粒子を分級することで平均粒径は約10μmの粒
子を得た。この粒子の20℃における純水吸水量は約38g
/gであった。本ゲル粒子の水膨潤物を加熱すると約36
℃に相転移点をもって収縮した。つまり、相転移点より
も高温側では収縮し、低温側では膨潤し、かつ変化は可
逆的であった。また、膨潤・収縮によって粒径は約2.5
倍、体積で約16倍程度の変化を得ることが可能であっ
た。なお、これらの材料の安全性は、非常に優れてい
た。
【0053】高分子ゲルの作製3 高分子ゲルの作製1と類似した重合プロセスによって、
光散乱部材である酸化チタンを含有したpH応答性高分
子ゲル粒子を製造した。一次粒子径0.2μmの酸化チ
タン粒子(屈折率2.7)を界面活性剤としてエマルゲ
ン909(花王社製)0.3gを添加した蒸留水50ml
に混合し、超音波分散装置を用いて酸化チタン粒子を均
一に分散し、分散液を調整した。次に行う作製プロセス
については、高分子ゲルの作製1と同様な方法で行い、
光散乱部材を含有した高分子ゲル粒子(乾燥時の平均粒
子径約6μm)を作製した。本高分子ゲル粒子の吸水量
と膨潤・収縮の特性は、高分子ゲルの作製1のものとほ
ぼ同じであった。
【0054】実施例1 R,G,Bカラーフィルタを用いて反射型表示素子試料を作
製し、その表示特性を検証した。図6に示すようなカラ
ーフィルタ付きガラス電極基板を次のようにして作製し
た。ガラス基板上(厚み2mm、20mmx20mm)にR,G,Bカラー
フィルタ層(各色は5mm角で各3画素、合計9画素)を、フ
ォトリソグラフィ法により形成し、ブラックマトリック
ス、オーバーコート層を形成し、さらにITO(インジウ
ム-スズ酸化物)電極層を形成した。本カラーフィルタ
の可視光透過率は約60%であった。次に、ITO電極付きガ
ラス基板をフォトリソグラフィ法でエッチングし、カラ
ーフィルタ画素に対応し5mm角の正方形パターンを9つも
つセグメント電極を形成した。なお、図示していない
が、各セグメント電極には通電用の配線をエッチッグに
よって設けてある。さらに、各電極上に高分子ゲルを固
定するための結合剤層をシランカップリング剤(3-Glyci
doxypropyltrimethoxysilane)溶液を塗布、加熱反応さ
せた後に洗浄することで形成した。高分子ゲルの作製1
で調製した高分子ゲル粒子0.1gを純水20mlに加えて膨潤
させ、これを前記電極基板上に塗布し、60℃/1時間加熱
した。その後、基板を純水で洗浄することで電極上に結
合していないゲル粒子を除いた。電極上を顕微鏡観察す
ると、ゲル粒子がほぼ均一に形成されていた。対向電極
として非鏡面化処理し拡散反射機能を付与させたアルミ
電極層を有するガラス基板を用いて、これらの2枚の基
板を100μmのスペーサを介して貼り合わせ、この基板間
に高分子ゲルの膨潤液体として0.001N水酸化ナトリウム
水溶液を封入後、周囲を接着剤で封止し、表示素子試料
を作製した。各画素にITO電極側をアノードとし、3Vの
直流電流を通電可能なように電源から配線を行った。通
電前の試料は、高分子ゲルが膨潤状態であるために、ほ
とんど光が透過せず、黒色であった。次にすべての画素
に通電すると電極表面のpHが低下し高分子ゲルが収縮す
ることにより光が透過し、反射率が向上し、ほぼ白色と
なった。通電を止めると瞬時にもとの黒色に変化した。
さらに、R,G,B各画素に対応して部分的に通電すること
で、赤、緑、青など種々の色を表示することもできた。
通電時の光反射率は視野角±80°の範囲で平均30%以上
あり、明るくかつ広い視野角をもつことが分かった。
白,黒の表示における反射率の比は30以上あり、コント
ラストも高く、視認性に優れていた。
【0055】実施例2 R,G,Bカラーフィルタを用いて透過型表示素子試料を作
製し、その表示特性を検証した。図7に示すように、ガ
ラス基板上(厚み2mm、30mmx30mm)に発熱抵抗層としITO
をパターン状(5mm角)に形成した。なお、図示してい
ないが、各セグメント電極には通電用のITO配線が設
けてある。本抵抗層にはパルス状の電流を通電すること
で所望の温度に加熱することができる。該発熱抵抗層上
に実施例1と同様なプロセス、高分子ゲルの作製2で作
製した感熱性高分子ゲル粒子を膨潤状態で略1層として
固定化した。ITO電極層を形成しないこと以外は実施例
1と同様なプロセスで透過型素子用のカラーフィルタ付
き基板を作製して使用した。本カラーフィルタの可視光
透過率は約28%であった。上記2枚の基板を厚み50μmの
スペーサを介して実施例1と同様な工程により貼り合わ
せ、高分子ゲルの膨潤液体として純水を封入後、封止し
て表示素子試料を作製した。試料の評価は素子背景に白
色バックライトを置いて評価した。通電前の試料は、高
分子ゲルが膨潤状態であるために、ほとんど光が透過せ
ず、黒色である。次にすべての画素に10-100V、1ms-10m
sのパルス電圧を通電すると、高分子ゲル粒子が加熱さ
れて収縮することにより光が透過し、白色表示を行うこ
とができた。一方、通電を止めると瞬時にもとの黒色に
変化する。さらに、R,G,B各画素に対応して部分的に通
電することで、赤、緑、青など種々の色を表示すること
ができた。全画素通電時の素子の光透過率は25%以上、
コントラスト比は30以上、かつ視野角は±80°以上と優
れた表示特性を有していた。
【0056】実施例3 R,G,Bカラーフィルタを用いて反射型表示素子試料を作
製し、その表示特性を検証した。カラーフィルタ付きガ
ラス電極の対向電極として含カーボンブラック樹脂層を
ITO電極層の反対面上に形成したガラス基板を用いる
こと、高分子ゲルの作製3で作製したpH応答性高分子
ゲルを採用したこと以外は、実施例1と同様なプロセス
で表示素子試料を作製した。表示特性を評価するため
に、各画素にITO電極側をアノードとし、3Vの直流
電流を通電可能なように電源から配線を行い通電による
色変化を調べた。通電前の試料は、高分子ゲルが膨潤状
態であるために、R,G,Bカラーフィルタを通過したほと
んどの光が高分子ゲルによって拡散反射し,R,G,Bカラ
ーフィルタに再入射することでほぼ白かった。次に全て
の画素に通電すると,電極表面のpHが低下し,高分子
ゲルが収縮することでR,G,Bカラーフィルタを通過した
光は調光層を通過し,調光層の下部にあるカーボンブラ
ック着色層に吸収されるため、黒色表示となった。通電
を止めると瞬時にもとの白色に変化した。さらにR,G,B
各画素に対応して部分的に通電することで,赤、緑,青
などの種々の色を表示することもできた。非通電時の光
反射率は,視野角±80°の範囲で平均30%以上であ
り,明るくかつ広い視野角を持つことが分かった。白,
黒の表示における反射率の比は,30以上あり、コントラ
ストも高く、視認性に優れていた。
【0057】比較例 実施例1で使用したものと同様のカラーフィルタ基板、
アルミニウム電極層付き基板およびを用いて、反射型液
晶素子試料を作製し、表示特性を比較評価した。各基板
の電極上にポリイミト゛配向膜を形成し、各々ラビング処
理を行った。2枚の基板を5μmの樹脂スペーサ粒子を介
して貼りあわせ、部分的に開口部を設けて周囲を封止し
た。減圧注入法により液晶(Merck社製)をセル内に充填
し、開口部を封止した。本試料上に位相差フイルム、偏
光子を重ね、反射表示素子としての特性を評価した。通
電前の試料は光を反射せず、黒色である。すべての画素
に5V/60Hzの電圧を通電すると、液晶の配向により光が
透過し、反射率が上昇するが反射率は約12%と低く、実
施例1,2に比べて暗い表示であった。さらに、視野角
は±40°と狭く視認性に劣ることが分かった。
【0058】
【発明の効果】本発明のカラー表示素子によれば、安全
な材料を用いて、明るさ、視野角の広さを実現するカラ
ー表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラー表示素子の一実施の形態を示
し、反射型表示素子の例を示す断面図である。
【図2】 本発明のカラー表示素子の他の実施の形態を
示し、透過型表示素子の例を示す断面図である
【図3】(A)は本発明のカラー表示素子における顔料
を用いた調光層の一実施の形態の光透過状態を示す説明
図、(B)は光吸収状態を示す説明図である。
【図4】(A)は本発明のカラー表示素子における顔料
を用いた調光層の他の実施の形態の光透過状態を示す説
明図、(B)は光吸収状態を示す説明図である。
【図5】 本発明のカラー表示素子におけるカラーフィ
ルタと調光層との構成例を示す概略的断面図である。
【図6】 図5の平面図である。
【図7】 本発明のカラー表示素子における刺激付与層
と基板との構成例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 カラーフィルタ層 3 刺激付与層 4 高分子ゲル調光層 5 刺激付与層兼光反射層 6 基板 7 刺激付与層 8 バックライト層 9 固定化材料 10 発熱抵抗体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小村 晃雅 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BC121 BE011 BG011 BG071 BG121 DA036 FD096 GP00 5G435 AA00 AA01 AA03 BB11 BB16 CC12 EE25 FF03 FF15 GG12 GG23 GG24 GG25 HH03 KK05 LL07 LL08 LL12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料又は光散乱部材を含有する刺激応答
    性高分子ゲルおよび液体からなる調光層とカラーフィル
    タ層とを有することを特徴とするカラー表示素子。
  2. 【請求項2】 前記調光層、カラーフィルタ層と光反射
    層とを有することを特徴とする請求項1に記載のカラー
    表示素子。
  3. 【請求項3】 前記調光層、カラーフィルタ層とバック
    ライト層とを有することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のカラー表示素子。
  4. 【請求項4】 前記調光層を駆動させるための刺激付与
    層を設けてなることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載のカラー表示素子。
  5. 【請求項5】 前記刺激付与層がセグメント化されてい
    る請求項4に記載のカラー表示素子。
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