JP4029601B2 - 電気泳動材料、及びそれを用いた光学素子 - Google Patents

電気泳動材料、及びそれを用いた光学素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子ゲル粒子を電気泳動粒子として用いた電気泳動材料、及びそれを用いた光学素子に関するものである。本発明の電気泳動材料は、通電に応じて色変化する、光散乱する、幅広い波長において透過光量や反射光量を調節できる、多彩な色調を呈示する、多彩なパターンを表示できるなどの特性を有し、例えば、表示素子、調光ガラス、調光素子などの光学素子として広く利用可能な有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
高度情報化社会の進展にともないカラー表示システム、大面積表示システムへのニーズが増大している。これらを実現する技術としてCRT、液晶、EL、LED、プラズマなどの表示技術が開発されてきた。一方、これらの自発光システムのほかに、低消費電力である、人間の目に違和感の少ない反射型表示システムの開発が検討されている。反射型表示システムとしては、反射型液晶技術などが有力なものとなっている。一方、安価な大面積カラー表示システム、あるいは安価な大面積表示システムへのニーズが大きいが、それを実現する有望な技術が確立されていないのが現状である。
【0003】
このような候補技術として有望なものとして電気泳動技術が知られている。電気泳動表示技術としては、米国特許USP3612758号明細書、米国特許USP3668106号明細書や特開昭59−171930号公報等に開示されている。これらの電気泳動技術では一般に染料等によって着色させた絶縁性溶液中に酸化チタン等の白色粒子を分散した溶液を用い、電界の付与による白色粒子の移動によって、モノクロの表示を行うものである。泳動粒子は電極面に対して垂直方向に泳動し、泳動粒子が観測者側の基板面に付着した場合には白色の粒子色(この状態を発色時と呼ぶ)を確認でき、一方、対極基板上に移動した場合には着色溶液の色が示されるものとなる。
【0004】
一方、特公平6−52358号公報、特開平9−211499号公報、特開平11−219135号公報では電気泳動粒子として着色した高分子粒子等を用いた技術が開示されている。これらは、非発色時には入射光が透明液体部分を通過するために、透過型表示素子や積層してカラー表示可能な表示素子としての利用も可能となる。
具体的には、特公平6−52358号公報の技術は、帯電着色粒子の収容されているセルの可視面積が、帯電着色粒子が表示面側の位置にある場合と、表示面から離間した位置にある場合とで異ならせることで調光を行うものである。
特開平9−211499号公報の技術は、一対の電極が入射光に対し垂直および水平方向に配置されている構成であり、発色時には泳動粒子を入射光に対して垂直な電極面上に、非発色時には水平な電極上に泳動させ、調光を行うものである。
特開平11−219135の技術は、入射光に対して垂直方向の基板面に面積の異なる一対の電極を設け、着色粒子を基板に対し水平方向に泳動させ、各電極上に付着した粒子が形成する着色部の面積を変化させることで調光を行うものである。
【0005】
このような従来の電気泳動表示技術には、様々な課題がある。例えば、特開昭59−171930号公報に開示されている電気泳動技術は、単純なセル構成である利点はあるが、一般に反射表示のみであり透過型表示素子や積層してカラー表示可能な表示素子には応用できない、また、一般に単色表示しかできないなどの課題がある。さらに、絶縁性液体に溶解した色素の電気泳動粒子への吸着、電気泳動粒子が吸着した電極表面と電気泳動粒子間への絶縁性液体の侵入などの悪影響により、明るさと高いコントラストを両立させることが困難である。
また、特公平6−52358号公報、特開平9−211499号公報、特開平11−219135号公報等では、透過型表示素子や積層してカラー表示可能な表示素子帯に応用することは可能であるが、電気泳動粒子を収容するセルが複雑であることや、側面に電極を形成するなどで素子構成が複雑になり製造にコストがかかるといった課題がある。
【0006】
一方、電気泳動粒子として着色した高分子やマイクロカプセルを用いた技術もあるが、同様に均一に粒子を泳動させることが難しいことや、前述と同様に粒子の凝集が起こり易いなどの課題がある。また、着色した高分子材料からなる電気泳動粒子が電極上に付着、積層した発色状態においては、入射光が粒子に吸収されると同時にその表面で散乱されてしまう。つまり、発色時において光散乱が生じ、色純度が悪くなってしまう。したがい、シアン、マゼンタ、イエローの3色のパネルを積層してカラー表示を行うような一般的な構成に応用することが難しいなどの課題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、高い色純度を有しつつ明るさと高コントラストとを両立させ、粒子凝集の抑制し、安定性に優れ、低電圧駆動性を持ち、さらに素子製造の低コスト化、透過型素子や積層型カラー素子などの光学素子に有効に利用可能な電気泳動材料、及びそれを用いた光学素子を提供することをである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
<1>電気泳動粒子として作用する高分子ゲル粒子と液体とを有し、且つ、前記高分子ゲル粒子が刺激に応じて前記液体を吸収・放出することにより体積変化を起こすものであることを特徴とする電気泳動材料である。
【0009】
<2>前記高分子ゲル粒子の膨潤時における前記液体の吸収量が、2g/g〜200g/gであることを特徴とする前記<1>に記載の電気泳動材料である。
【0010】
<3>前記高分子ゲル粒子と前記液体との屈折率差が、0.02以下であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の電気泳動材料である。
【0011】
<4> 前記液体中に、色材を含むことを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれかに記載の電気泳動材料である。
【0012】
<5>前記高分子ゲル粒子中に、調光用材料を含むことを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれかに記載の電気泳動材料である。
【0013】
<6>前記<1>〜<5>のいずれかに記載の電気泳動材料と、一対の電極とを備えることを特徴とする光学素子である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電気泳動材料は、電気泳動粒子として作用する高分子ゲル粒子と液体とを有し、且つ、前記高分子ゲル粒子が刺激に応じて前記液体を吸収・放出することにより体積変化を起こすものであることを特徴とする。
この高分子ゲル粒子は、高分子の架橋体であって、膨潤時には自重の数倍以上の液体を内部に吸収すること可能であり、ゴム弾性体に類似した物性を有し、さらには粒子自体あるいはその表面がソフトである。そのために、高い色純度を付与でき、粒子の凝集の抑制、安定なメモリ性付与が可能であり、かつ大きな帯電量をもつことから低電圧での泳動が可能である。また、高分子ゲル粒子は、電気的作用に応じて液体中を泳動しつつ、液体を吸収・放出することにより体積変化を起こさせることができるので、明るさと高コントラストとを両立させることができる。従って、このような性質を有する高分子ゲル粒子を用いた本発明の電気泳動材料は、高い色純度を有し、明るさと高コントラストとを両立させ、粒子凝集の抑制し、安定性に優れ、低電圧駆動性を持つ。また、本発明の電気泳動材料は、簡易、且つ低コストで、反射型の光学素子のみならず、透過型の光学素子、積層型のカラー表示を行う光学素子を構成することができる。
さらに、後述するが、本発明の電気泳動材料は、色材や調光用材料等を刺激応答性高分子ゲル粒子中、及び/又は液体中に均一に分散すると、高分子ゲル粒子と液体との屈折率差を低減することができ、発色時の光散乱性を大幅に低減させることが可能で、より色純度が向上するとともに積層型の表示素子等に好適に応用できる。
【0015】
まず、高分子ゲル粒子について説明する。
高分子ゲル粒子としては、pH変化、化学反応、イオン濃度変化、化学物質の吸脱着、溶媒組成の変化、光、熱、電流、又は電界の付与により可逆的に体積変化する刺激応答性高分子ゲル粒子が好適に挙げられる。但し、高分子ゲル粒子の体積変化は、電極との静電的な引力を利用して、電極や任意の形状の部材の壁面と厚接させることで、電極や任意の部材の壁面に沿って変形(収縮)させることもできるので、刺激応答性高分子ゲル粒子以外の高分子ゲル粒子(例えばポリエステル系高分子の架橋体、ポリビニルアセタール誘導体の架橋体、ポリウレタン系高分子の架橋体、ポリウレア系高分子の架橋体、ポリエーテル系高分子の架橋体、ポリアミド系高分子の架橋体、ポリカーボネート系高分子の架橋体等)も利用可能である。
【0016】
以下、刺激応答性高分子ゲル粒子の具体例を示す。なお、例示する化合物の表記において(メタ)アクリレート等の記述は、アクリルレートおよびメタアクリレート(メタクリレート)のいずれをも含む表現である。
【0017】
pH変化によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、高分子電解質ゲルが好ましく、その例としては、ポリ(メタ)アクリル酸の架橋物やその塩、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、ポリマレイン酸の架橋物やその塩、マレイン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、ポリビニルスルホン酸の架橋物やビニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物、ポリビニルベンゼンスルホン酸の架橋物やその塩、ビニルベンゼンスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、ポリアクリルアミドアルキルスルホン酸の架橋物やその塩、アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその塩、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの架橋物やその塩酸塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物やその4級化物や塩、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドとポリビニルアルコールとの複合体の架橋物やその4級化物や塩、ポリビニルアルコールとポリ(メタ)アクリル酸との複合体の架橋物やその塩、カルボキシアルキルセルロース塩の架橋物、ポリ(メタ)アクリロニトリルの架橋物の部分加水分解物やその塩などが挙げられる。
これらの中でも、ポリ(メタ)アクリル酸系高分子材料は好ましく使用される。なお、pH変化は、液体の電気分解や添加される化合物の酸化還元反応などの電極反応、さらにはpHを変化させる化学物質の添加によるものであることが好ましい。
【0018】
イオン濃度変化によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、前記したpH変化による刺激応答性高分子ゲルと同様な高分子電解質ゲルが使用できる。またイオン濃度変化としては、塩等の添加、イオン交換性樹脂などによるものが好ましい。
【0019】
化学物質の吸脱着によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、強イオン性の高分子電解質ゲルが好ましく、その例としては、ポリビニルスルホン酸の架橋物やビニルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物、ポリビニルベンゼンスルホン酸の架橋物やビニルベンゼンスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物、ポリ(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸の架橋物や(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどとの共重合体の架橋物などが挙げられる。
これらの中でも、特にポリアクリルアミドアルキルスルホン酸系高分子が好ましく使用される。
ここで、化学物質としては、界面活性剤、例えば、n−ドデシルピリジニウムクロライドなどのアルキルピリジニウム塩、アルキルアンモニウム塩、フェニルアンモニウム塩、テトラフェニルホスフォニウムクロライドなどのホスフォニウム塩などのカチオン系界面活性剤を使用することができる。
【0020】
溶媒組成に変化によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、一般にほとんどの高分子ゲルが挙げられ、その高分子ゲルの良溶媒と貧溶媒とを利用することで膨潤、収縮を引き起こすことが可能である。
【0021】
電流もしくは電界の変化によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、カチオン性高分子電解質ゲルと電子受容性化合物とのCT錯体(電荷移動錯体)が好ましく、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどアミノ置換(メタ)アクリルアミドの架橋物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートやジメチルアミノプロピルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸アミノ置換アルキルエステルの架橋物、ポリスチレンの架橋物、ポリビニルピリジンの架橋物、ポリビニルカルバゾールの架橋物、ポリジメチルアミノスチレンの架橋物などが挙げられ、特に、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート系高分子は好ましい。これらは、ベンゾキノン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、テトラシアノエチレン、クロラニル、トリニトロベンゼン、無水マレイン酸やヨウ素などの電子受容性化合物とを組み合わせて使用することができる。
【0022】
光の付与によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、トリアリールメタン誘導体やスピロゼべンゾピラン誘導体などの光によってイオン解離する基を有する高分子化合物の架橋物が好ましく、その例としては、ビニル置換トリアリールメタンロイコ誘導体と(メタ)アクリルアミドとの共重合体の架橋物などが挙げられる。
【0023】
熱の付与によって体積変化する高分子ゲル粒子としては、LCST(下限臨界共融温度)やUSCT(上限臨界共融温度)をもつ高分子の架橋体や、互いに水素結合する2成分の高分子ゲルのIPN(相互侵入網目構造)体などが好ましい。LCSTをもつ高分子の架橋体は高温において収縮し、UCSTをもつ高分子の架橋体やIPN体は逆に高温で膨潤する特性をもっている。
LCSTをもつ高分子の架橋体の具体的な化合物例としては、ポリN−イソプロピルアクリルアミドなどの〔N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド〕の架橋体やN−アルキル置換(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸およびその塩、または(メタ)アクリルアミド、または(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどの2成分以上の共重合体の架橋体、ポリビニルメチルエーテルの架橋物、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのアルキル置換セルロース誘導体の架橋体などが挙げられる。これらのなかでも、ポリN−イソプロピルアクリルアミドが特に好ましい。
UCSTをもつ高分子の架橋体の具体的な化合物例としては、ポリ[3−ジメチル(メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムプロパンスルフォネート]などの分子内にアニオンとカチオンとの両成分を有する双性イオン高分子の架橋体などが挙げられる。
互いに水素結合する2成分の高分子ゲルのIPN体の具体的な化合物例としては、ポリ(メタ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸の架橋体からなるIPN体およびその部分中和体(アクリル酸単位を部分的に塩化したもの)、ポリ(メタ)アクリルアミドを主成分とする共重合体の架橋体とポリ(メタ)アクリル酸の架橋体からなるIPN体およびその部分中和体などが挙げられる。より好ましくは、ポリ[N−アルキル置換アルキルアミド]の架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミドの架橋体とポリ(メタ)アクリル酸の架橋体とのIPN体およびその部分中和体などが挙げられる。
【0024】
高分子ゲル粒子の粒子形状としては、球体、立方体、楕円体、多面体、多孔質体、繊維状、星状、針状、中空状、リング状などのものが適用できる。粒子の大きさは、液体を内部に含まない状態において平均粒径で0.1μm〜200μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは1μm〜100μmの範囲である。粒径が0.1μm未満であると粒子のハンドリングが困難になる、優れた光学特性が得られないなどの問題を生じることがある。一方、粒径が200μmよりも大きくなると、泳動速度が遅くなるなどの問題が生じることがある。
【0025】
高分子ゲル粒子は、物理的粉砕法によって粉砕する方法や架橋前の高分子を物理的粉砕法や化学的粉砕法によって粒子化した後に架橋してゲルとする方法、あるいは乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法などの粒子化重合法などの一般的な方法によって、粒子化し製造することができる。
なお、高分子ゲル粒子を架橋させるためには、前記したような種々の架橋性モノマ(多官能性モノマ)や架橋剤(多官能性化合物)を重合時あるいは重合後に添加し反応させる、あるいは高分子に電子線、γ線などの放射線を照射する、加熱する、さらには過酸化物を添加するなどの一般的な方法が適用できる。
【0026】
高分子ゲル粒子は、電気泳動粒子として用いるが、このためには、液体中において該粒子を帯電させる必要がある。このような帯電は、液体と高分子ゲルとの接触帯電によって可能であるが、高分子ゲル粒子の帯電に寄与する官能基を材料中に導入すること、種々の帯電付与化合物を添加することも好ましい。例えば、高分子ゲル材料中に導入する官能基としては、アミノ基、アンモニウム基、ハロゲン基、水酸基、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基、アミド基、チオール基などが挙げられる。一方、帯電付与化合物としては各種界面活性剤、アミン類、ホウ素類、ハロゲン化合物などが挙げられる。また、帯電付与化合物としては、各種両親媒性(高)分子、ニグロシン系化合物、アルコキシ化アミン類、第四級アンモニウム塩、アルキルアミド、リンの単体或いは化合物、タングステンの単体或いは化合物、モリブデンキレート顔料、疎水性シリカ、ホウ素類、ハロゲン化合物、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸の金属錯塩、塩素化ポリオレフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン、オイルブラック、ナフテン酸金属塩、脂肪酸金属塩、樹脂酸石けんなどが挙げられる。
【0027】
高分子ゲル粒子の膨潤時における前記液体の吸収量は、2g/g〜200g/gの範囲が好ましく、より好ましくは2g/g〜100g/gである。この吸収量が、2g/g未満では、高分子ゲル粒子間の凝集抑制の効果や色純度の改善効果が低減することがあり、200g/gを超えると高分子ゲル粒子中に含ませることができる調光用材料などの濃度が低下し、調光コントラストが低下する恐れが生じる。
【0028】
高分子ゲル粒子中には、調光用材料を含むことが好適である。この高分子ゲル粒子中に調光用材料を含ませることで、液体との屈折率差を低減させたり、発色時の光散乱性を大幅に低減させたりすることが可能であり、色純度を向上させることができ、好適に表示素子などの光学素子に利用可能となる。
【0029】
調光用材料としては、染料、顔料や光散乱材などが挙げられる。この調光用材料は高分子ゲル粒子中に物理的あるいは化学的に固定化されることが好ましい。また、染料、顔料や光散乱材など調光用材料は、単独で使用しても、所望とする色を得るために2種以上を混合して使用してもよい。
【0030】
染料の好適な具体例としては、例えば、黒色のニグロシン系染料や赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエローなどのカラー染料であるアゾ染料、アントラキノン系染料、インジゴ系染料、フタロシアニン系染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ベリノン染料などが挙げられ、特に光吸収係数が高いものが望ましい。例えば、C.I.ダイレクトイエロー1、8、11、12、24、26、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、157、C.I.アシッドイエロー1、3、7、11、17、19、23、25、29、38、44、79、127、144、245、C.I.ベイシックイエロー1、2、11、34、C.I.フードイエロー4、C.I.リアクティブイエロー37、C.I.ソルベントイエロー6、9、17、31、35、100、102、103、105、C.I.ダイレクトレッド1、2、4、9、11、13、17、20、23、24、28、31、33、37、39、44、46、62、63、75、79、80、81、83、84、89、95、99、113、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230、231、C.I.アシッドレッド1、6、8、9、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、85、87、89、92、97、106、111、114、115、118、134、158、186、249、254、289、C.I.ベイシックレッド1、2、9、12、14、17、18、37、C.I.フードレッド14、C.I.リアクティブレッド23、180、C.I.ソルベントレッド5、16、17、18、19、22、23、143、145、146、149、150、151、157、158、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、41、71、76、78、86、87、90、98、163、165、199、202、C.I.アシッドブルー1、7、9、22、23、25、29、40、41、43、45、78、80、82、92、93、127、249、C.I.ベイシックブルー1、3、5、7、9、22、24、25、26、28、29、C.I.フードブルー2、C.I.ソルベントブルー22、63、78、83〜86、191、194、195、104、C.I.ダイレクトブラック2、7、19、22、24、32、38、51、56、63、71、74、75、77、108、154、168、171、C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、29、31、44、48、50、52、94、C.I.ベイシックブラック2、8、C.I.フードブラック1、2、C.I.リアクティブブラック31、C.I.フードバイオレット2、C.I.ソルベントバイオレット31、33、37、C.I.ソルベントグリーン24、25、C.I.ソルベントブラウン3、9等が挙げられる。また、染料としては、高分子ゲルに固定化するために、不飽和二重結合基などの重合可能な基を有した構造の染料や高分子ゲルと反応可能ないわゆる反応性染料なども好適に挙げられる。これらの染料は、単独で使用してもよく、所望とする色を得るために2種以上を混合して使用してもよい。
【0031】
染料の高分子ゲル粒子中における濃度は、2質量%から70質量%の範囲であることが好ましく、特に好ましくは5質量%から50質量%の範囲である。2質量%よりも少ない場合は調光作用が低下することがあり、70質量%よりも多い場合は良好な強度を有する材料を得ることが難しくなることがある。
【0032】
顔料および光散乱材の好適な具体例としては、黒色顔料であるブロンズ粉、チタンブラック、各種カーボンブラック(チャネルブラック、ファーネスブラック等)、白色顔料である酸化チタン、シリカなどの金属酸化物、炭酸カルシウムや金属紛などの光散乱材、カラー顔料である例えばフタロシアニン系のシアン系顔料、ベンジジン系のイエロー系顔料、ローダミン系のマゼンタ系顔料、あるいはこの他にもアントラキノン系、アゾ系、アゾ金属錯体、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、インジゴ系、イソインドリノン系、キナクリドン系、アリルアミド系、硫化亜鉛などの各種顔料や光散乱材が挙挙げられる。
イエロー系顔料としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。より詳細には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が特に好適に挙げられる。マゼンタ系顔料としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。より詳細には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好適に挙げられる。
シアン系顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、例えば顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15;3、15:4、60、62、66等が特に好適に挙げられる。
【0033】
顔料や光散乱材の粒径としては、1次粒子の平均粒径で0.001μm〜1μmの範囲であることが好ましく、特に好ましくは0.01μm〜0.5μmの範囲が好ましい。これは粒径が0.01μm未満では高分子ゲル粒子からの流出が起こり易くなることがあり、また、0.5μmを超えるとでは発色特性が悪くなる恐れを生じることがあるためである。
【0034】
顔料や光散乱材は、高分子ゲル粒子中に極力、均一な分散状態として含み、且つ、高分子ゲル材料中から流出しないことが必要である。そのためには高分子ゲルの架橋密度を最適化して顔料や光散乱材を高分子網目中に物理的に閉じ込めること、高分子ゲルとの電気的、イオン的、その他物理的な相互作用が高い顔料や光散乱材を用いること、表面を化学修飾した顔料や光散乱材を用いることなどが好ましい。具体的には、例えば、表面を化学修飾した顔料や光散乱材としては、表面にビニル基などの不飽和基や不対電子(ラジカル)などの高分子ゲルと化学結合する基を導入したものや、高分子材料をグラフト結合したもの、表面を高分子等で被覆あるいはカプセル化されたものなどが好適に挙げられる。
【0035】
顔料や光散乱材の高分子ゲル粒子中における濃度は、一般的には2質量%〜70質量%の範囲が好ましい。この濃度が2質量%よりも少ない場合は調光作用が低下することがあり、70質量%よりも多い場合は良好な強度を有する材料を得ることが難しくなることがある。
【0036】
このような調光用材料を含む高分子ゲル粒子は、架橋前の高分子に調光用材料を均一に分散、混合した後に架橋する方法や重合時に高分子前駆体モノマ組成物に調光用材料を添加して重合する方法によって製造することができる。重合時において顔料や光散乱材を添加する場合には前記したように重合性基や不対電子(ラジカル)をもつ顔料や光散乱材を使用し、高分子ゲル粒子に化学結合することも好ましく実施される。
また、調光用材料は高分子ゲル粒子中に極力均一に分散されていることが好ましいため、特に、高分子への分散に際して、機械的混練法、攪拌法やあるいは分散剤などを利用して均一に分散させることが好適である。
【0037】
高分子ゲルが吸収・放出可能な液体について説明する。
液体としては、特に制限はないが、水、電解質水溶液、アルコール、ケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、などやそれらの混合物が使用可能である。また、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、デカン、ヘキサデカン、ケロセン、パラフィン、イソパラフィン、シリコーンオイル、ジククロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、高純度石油、エチレングリコール、エーテル類、エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド、ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ベンジン、ジイソプロピルナフタレン、オリーブ油、イソプロパノール、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロエタン、ジブロモテトラフルオロエタンなどやそれらの混合物なども好ましく使用できる。
【0038】
液体には、高分子ゲル粒子の分散安定性を向上させるための各種界面活性剤、着色させるための各種染料や顔料などの色材を添加しても構わない。このような色材である顔料や染料としては、高分子ゲル材料中に調光用材料として添加させるものと同様な種々の化合物が挙げられる。
【0039】
本発明の電気泳動材料においては、高分子ゲル粒子と液体との屈折率差が0.02以下であることが好ましく、より好ましくは0.01以下である。このように屈折率差が小さもの同士を組み合わせることで、より好適に、高分子ゲル粒子界面での光散乱性が低減し、色純度を向上させることができる。このような屈折差が低いものを用いることで、着色高分子ゲル粒子を用いた場合に、発色時においても入射される光が散乱されず、透過することから、透過型の光学素子に好適に利用することも可能となる。また、このような屈折率を調整する目的で、高分子ゲル材料中や液体中に種々の化合物や高分子を液体に溶解あるいは分散させても構わない。
【0040】
本発明の電気泳動材料は、高分子膜でカプセル化したマイクロカプセルとしてその利用形態を拡大することもできる。これらの技術は特許公報第2551783号と同様にして実施できる。マイクロカプセル化は高分子材料の不溶化を利用したいわゆるコアセルベーション法、分散粒子の界面で重合を行いカプセル膜を形成するいわゆる界面重合マイクロカプセル化法、in situマイクロカプセル化重合法、液中乾燥法、液中硬化被覆マイクロカプセル化法、気体中に液滴を噴霧することでその表面にカプセル膜を形成するスプレードライングマイクロカプセル化法などを用いて実施することができる。これら技術の詳細は「近藤 保著、新版マイクロカプセル・その製法・性質・応用 三共出版」などの成書に記述されている。カプセル化によって他の樹脂中に分散する等によってその用途範囲を拡大することが可能となる。
【0041】
本発明の電気泳動材料は、表示素子、調光ガラス、調光素子等の透過型素子や積層型カラー素子として好適に利用可能である。以下、これら光学素子について詳細に説明する。
【0042】
(光学素子)
本発明の光学素子は、前記本発明の電気泳動材料と電極とを備え、高分子ゲル粒子が電気的作用によって泳動し、且つ、液体を吸収・放出することによって体積変化を起すことで可逆的に調光可能な素子である。本発明の光学素子は、前記本発明の電気泳動材料を備える以外の構成は、特に制限はなく、従来公知の電気泳動表示技術に準じて構成することができる。例えば、電極の個数、形状、配置位置などにより、様々な表示形態が可能である。また、本発明の光学素子は、例えば、対向させた一対の電極間に前記本発明の電気泳動材料を挟持させる等の簡単な構成で、表示素子、調光ガラス、調光素子等の透過型素子や積層型カラー素子として機能させることができ、低コスト化が可能である。
【0043】
本発明の光学素子は、高分子ゲル粒子を体積変化させる手段して、pH変化、化学変化、イオン濃度変化、化学物質の吸脱着、溶媒組成の変化、又は、光、熱、電流もしくは電界等の刺激付与手段が設けられるが、これらは別途設けてもよいし、電極が兼ねてもよい。また、電極を任意の形状に施したり(例えば凹部を形成)、任意の形状の部材(例えば錐状部材等)を電極上に設けることで、高分子ゲル粒子と電極との静電的な引力を利用して、高分子ゲルを当該電極や任意の形状の部材の壁面と圧接(圧縮)させ、当該壁面に沿って変形(収縮)させることもできる。
【0044】
以下、図を参照しつつ、本発明の光学素子を説明する。なお、同様の機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付し、その説明を省略する場合がある。
【0045】
図1は、本発明の光学素子(電気泳動セル)の一例を示す概略断面構成図である。図1に示す光学素子は、互いに略平行に対向させて配置された、画像が表示される側の電極基板10と電極基板20との間に、電気泳動材料30を封入された構成となっている。電気泳動材料30は、pH変化に応じて体積変化する高分子ゲル粒子31と液体32と、から構成されている。また、一対の電極基板間を一定の間隔を持たせるためにスペーサー60が設けられている。一対の電極基板は電源70と接続されている。なお、矢印は目視方向を示す。
【0046】
図1に示す光学素子では、電源70により電極基板10と電極基板20との間に、電圧を印加することで電界を付与する。図1(a)に示すように、電極基板10を高分子ゲル粒子31の帯電極性とは逆の極性となるように電圧を印加すると、高分子ゲル粒子31は膨潤状態で電極基板10側に集まり、電極基板10側からは高分子ゲル粒子31の色が支配的に表示される(発色状態)。次に、図1(b)に示すように、電極基板10を高分子ゲル粒子31の帯電極性と同じ極性となるように、即ち電極基板20を高分子ゲル粒子31とは逆の極性となるように電圧を印加すると、電極基板20側へ高分子ゲル粒子31が液体32中を泳動する。そして、図1(c)に示すように、電極基板20側へ集まる。この際、電極基板20近傍の液体32のpHは電極反応により変化し、高分子ゲル粒子31は収縮して電極基板20側へ集まり、電極基板10側からは液体32の色が支配的に表示される(消色状態)。
再び、電極基板10を高分子ゲル粒子31の帯電極性とは逆の極性となるように電圧を印加すると、図1(d)に示すように、電極基板20側へ高分子ゲル粒子31が液体32中を泳動する。そして、図1(e)に示すように、電極基板10側へ膨潤状態で集まる。この際、逆極性の電圧(V1)を印加すると、電極基板20近傍の液体32のpHは電極反応により変化し、高分子ゲル粒子31は膨潤状態となり、さらに電圧(V1)よりも強い電圧(V2)を印加すると再び電極基板10側へ集まり、発色状態となる。
【0047】
図1に示す光学素子は、高分子ゲル粒子31として、pH変化に応じて体積変化する高分子ゲルを利用した場合の例であるが、高分子ゲル粒子31として、イオン濃度変化もしくは電流の付与によって体積変化する高分子ゲルを用いた場合にも同じ光学素子の構成を利用することができる。また、図1に示す光学素子では、高分子ゲル粒子31がpHの変化により電極基板20側で収縮する例を示したが、当然、電極基板20側で膨潤する構成でもよい。
【0048】
図2は、本発明の光学素子(電気泳動セル)の他の一例を示す概略断面構成図である。図2に示す光学素子は、互いに略平行に対向させて配置された、画像が表示される側の電極基板10と電極基板20との間に、電気泳動材料30が封入された構成となっている。電気泳動材料30は、熱変化により体積変化する高分子ゲル粒子31と液体32と、から構成されている。また、一対の電極基板間を一定の間隔を持たせるためにスペーサー60が設けられている。一対の電極基板は電源70と接続されている。電極基板20上(電極基板10と対向している側)には高分子ゲル粒子31に熱を付与するための熱付与手段40が設けられている。熱付与手段40は電源70aと接続されている。図中では、熱付与手段40として、通電によるジュール熱を利用する発熱体を利用する例を示すが、与えられたエネルギーにより熱量変化を引き起こすものであればよく、光付与、電磁波付与、磁場付与などの各種手段が挙げられる。発熱体としては、ITOや酸化錫を蒸着したガラス電極、通電発熱抵抗体が挙げられ、中でも特に通電発熱抵抗体の使用が好ましく、具体的にはニッケル、ニッケル−クロム合金などに代表される金属層、ホウ化タンタル、窒化タンタルやITO等の金属酸化物層、カーボン層などに代表される発熱抵抗体層が好ましく、これらは、発熱体に電流を通すことにより、通電発熱抵抗体を発熱させることができる。なお、電極基板(電極)は発熱体を兼ねることもできる。
【0049】
図2に示す光学素子では、図1(a)〜(c)と同様に、図2(a)に示すように、高分子ゲル粒子31は膨潤状態で電極基板10側に集まり、電極基板10側からは高分子ゲル粒子31の色が支配的に表示される(発色状態)。次に、図2(b)に示すように、電極基板20側へ高分子ゲル粒子31が液体32中を泳動する。そして、図2(c)に示すように、電極基板20側へ集まる。この際、電極基板20上の発熱体40を電源70aにより通電して加熱させると、電極基板20近傍では高分子ゲル粒子31が収縮して電極基板20側へ集まり、電極基板10側からは液体32の色が支配的に表示される(消色状態)。
【0050】
図2に示す光学素子は、高分子ゲル粒子31として、LCSTを有する高分子ゲルを利用した場合の例であるが、高分子ゲル粒子31として、UCSTを有する高分子ゲルやIPN体を用いた場合にも同じ光学素子の構成を利用することができる。その場合には高分子ゲル粒子31は、電極基板10近傍で収縮し、電極基板20近傍で膨潤する。
【0051】
図3は、本発明の光学素子(電気泳動セル)の他の一例を示す概略断面構成図である。図3に示す光学素子は、互いに略平行に対向させて配置された、画像が表示される側の電極基板10と電極基板20との間に、電気泳動材料30が封入された構成となっている。また、一対の電極基板間を一定の間隔を持たせるためにスペーサー60が設けられている。一対の電極基板は電源70と接続されている。電気泳動材料30は、高分子ゲル粒子31と液体32と、から構成されている。電極基板20表面(電極基板10と対向している側)には、図5に示すように、円錐状凹部50がほぼ最密に複数設けられ、円錐状凹部50の断面積(電極基板と平行方向の断面積)は電極基板10側から電極基板20側へ進むにつれて漸次小さくなっている。なお、電極基板に設けられる凹部の断面形状(電極基板と平行方向の断面形状)は、円に限定されるわけではなく、多角形など他の形状でもよい。
【0052】
図3に示す光学素子では、図1(a)〜(c)と同様に、図3(a)に示すように、高分子ゲル粒子31は膨潤状態で電極基板10側に集まり、電極基板10側からは高分子ゲル粒子31の色が支配的に表示される(発色状態)。次に、図3(b)に示すように、電極基板20側へ高分子ゲル粒子31が液体32中を泳動する。そして、図3(c)に示すように、電極基板20側へ集まる。この際、高分子ゲル粒子31の電極基板20側への泳動に伴い、円錐状凹部50に入り込む。円錐状凹部50の断面積は電極基板10側から電極基板20側へ進むにつれて漸次小さくなるので、電極基板20との静電的な引力で引き寄せられる高分子ゲル粒子31は、円錐状凹部50により形成される電極基板20壁面と圧接(圧縮)され、当該電極基板20壁面に沿って収縮して各円錐状凹部50の底へ到達し(電極基板20側へ集まる)、電極基板10側からは液体32の色が支配的に表示される(消色状態)。
【0053】
図1〜3で示す光学素子では、単一の電気泳動材料を封入したセルを一例として示しているが、微小セルが複数存在する構造体、つまり光学素子として2枚の基板間に多数の独立したセルをマトリック状に形成したものも適用可能である。これらの光学素子では各微小なセルを通電することで画像等をドット表示したり、各微小セルごとに異なった色の泳動粒子を封入することでカラー表示を行うことも可能である。また、図1に示す光学素子では、電極基板10、20ともに透明電極とした場合には透過型の表示素子としても利用することもできる。図1には一対の電極基板間に電気泳動材料が封入された構成を一例として示したが、図4に示すように、図1のような構成が複数積層されたものでも構わない。色の異なる顔料(調光用材料)を含有した高分子ゲル粒子(高分子ゲル31a、31b、31c)を封入した層(調光層)を積層することにより、積層型カラー表示素子に利用することが可能である。このような構成では、シアン、マゼンタ、イエローの3色の高分子ゲル粒子を含む3つの調光層(電気泳動材料を封入したセル)を積層したセル構造体(例えば4枚の基板からなる積層体であり、各基板間に各色の3つの調光層(電気泳動材料を封入したセル)を配置したものであり、各調光層を任意に駆動することでカラー表示が行えるものとなる。さらには、モノクロの調光素子とR,G,Bカラーフィルターを積層したカラー表示素子も実現可能である。
セルのギャップ(基板間の目視方向の厚さ)は一般に1μm〜2mmであり、より好ましくは10μm〜500μmである。このようなギャップは粒子、フイルムや構造体などの各種のスペーサーやスペーサー兼封止材等によって設けることが可能である。
【0054】
図1〜4の光学素子において、各電極上には絶縁層や誘電体層を形成しても構わない。特に絶縁層や誘電体層は電極表面に付着しや泳動粒子が電界を切った後にも保持される効果(メモリ効果)を高めるために有効である。さらには、泳動粒子の付着力を制御するための無機物層、高分子層、着色層、光反射層等を形成することも好ましく実施される。
また、駆動用の配線やTFT(薄膜トランジスタ)、MIM(金属/絶縁材/金属構造素子)、バリスタ、キャパシタ、強誘電体などの構成用件を設けることも従来技術と同様に好ましく実施される。
【0055】
以下、図1〜4で示す光学素子の共通する事項について説明する。なお、各部材の符号は省略して説明する。
【0056】
電極基板としては、基板上に電極(導電部材)を設けたものが好適に使用される。電極としては、ITO、酸化錫などの透明電極、アルミニウム、銀、銅、カーボンブラック分散材料などの一般的な材料が使用できる。また、上述のように電極上には絶縁層や誘電体層を形成しても構わない。特に絶縁層や誘電体層は電極表面に付着しや泳動粒子が電界を切った後にも保持される効果(メモリ効果)を高めるために有効である。さらには、泳動粒子の付着力を制御するための無機物層、高分子層、着色層、光反射層等を形成することも好ましく実施される。
【0057】
基板としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、セルロース誘導体などの高分子のフイルムや板状基板、ガラス基板、金属基板、セラミック基板などの無機基板を使用することができる。
フイルム基材としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、セルロース誘導体、フッ素樹脂、金属フイルムなどが使用できる。
基板の厚みや面積は所望の光学素子によって様々なものが利用でき、特に限定はしないが、厚みの好ましい範囲は10μmから20mmである。。なお、少なくとも一方の基板(電極基板)は光学的に透明であることが必要であり、透過型の光学素子の場合、全ての基板(電極基板)が光学的に透明である必要がある。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0059】
(実施例1)
―pH変化によって体積変化する高分子ゲル粒子の作製―
pH変化によって体積変化する高分子ゲル粒子として、黒色顔料であるカーボンブラックを含有したのポリアクリル酸ゲル粒子(黒色高分子ゲル粒子)を以下のようなプロセスで作製した。
1次粒径0.1μmのカーボンブラック(昭和キャボット、ショウブラック;以下CBと略す)10gを界面活性剤としてエマルゲン909(花王製)0.3gを添加した蒸留水50mlに混合し、超音波分散装置を用いてCBを均一に分散させたCB溶液を調整した。モノマーとしてアクリル酸10g、架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド0.02gを蒸留水20mlに溶解し、これに水酸化ナトリウム6gを混合してアクリル酸を中和したモノマー水溶液を調整した。この水溶液を先に調整したCB分散溶液と混合し、これをフラスコの中に入れ、脱気、窒素置換した。
このモノマー混合物に重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.2gを添加したものを、分散媒であるシクロヘキサン200mlに投入し、これを窒素パージした容器内に加え、ホモジナイザーで高速攪拌して乳化した。さらに、重合促進剤としてテトラエチルエチレンジアミン0.1mlを添加し、30℃で5時間重合を行った。重合により生成した黒色高分子ゲル粒子を大量の蒸留水中に投入し、これをろ過する操作を繰り返すことで精製を行なった。その後、大量のメタノールを用いて脱水し、乾燥させた。得られた高分子ゲルの租粒子を、分級することで、乾燥時の平均粒径10μmの黒色高分子ゲル粒子を得た。
この黒色高分子ゲル粒子の膨潤時における0.0001mol/l水酸化ナトリウム水溶液の吸収量は約100g/gであった。また、黒色高分子ゲル粒子はpHを変化させることにより可逆的に膨潤、収縮させることができ、pH3(収縮)からpH10(膨潤)の間で粒子径は約4倍、体積で約64倍の変化を可逆的に起こす特性を持っていた。また、黒色高分子ゲル粒子と0.0001mol/l水酸化ナトリウム水溶液との屈折率差は、0.015であった。
【0060】
―光学素子の作製―
作製した黒色高分子ゲル粒子を用いて図1に示す光学素子と同様のタイプの光学素子(電気泳動セル)を作製した。
透明電極として酸化錫電極層を形成したガラス基板(厚み2mm、大きさ50mm×50mm(電極基板10、20))を用いた。これを300μmのスペーサー(60)を用いて電極面を内向させて封止し、一部の注入用開口部を除き熱接着剤で封止したセルを作製した。次に、セル内部に黒色高分子ゲル粒子(高分子ゲル粒子31)の膨潤液体を含む0.0001mol/l水酸化ナトリウム水溶液を減圧封入法により注入後、開口部を封止し光学素子を作製した。直流電圧を通電可能なように電源(70)から電極に配線を行った。
【0061】
―評価―
分散された黒色高分子ゲル粒子(泳動粒子)は溶液中で負帯電していた。黒色高分子ゲル粒子(泳動粒子)は電極に直流電圧を印加した場合、極性の反転によって正極上に泳動、付着する性質を持っていた。
電極に35Vの直流電圧を印加すると、黒色高分子ゲル粒子が正極側(基板電極20側)へと泳動し付着した。この際、基板電極20近傍の液体は、電極反応によりpH3付近になり、黒色高分子ゲル粒子は収縮して消色状態となった。また、印加電圧の極性を反転させ、5Vの直流電圧を印加すると、基板電極20近傍の液体は、電極反応によりpH10付近になり黒色高分子ゲル粒子が膨潤した。さらに35V印加すると正極側(基板電極10側)へ泳動し付着し黒色を表示することが可能であった。反射率から求めたコントラスト比は20以上あり、視認性に優れていた。一方、印加電圧の極性の反転による繰り返しを100万回実施したが、黒色高分子ゲル粒子の凝集は観測されず、極めて安定であることも確認できた。また、黒色を表示した場合の色彩を測定した結果、色純度に優れていた。これは、高分子ゲル粒子自体の特性に加え、液体との屈折率差が0.02以下と小さく光散乱が抑制されているためと考えられる。
【0062】
(実施例2)
−熱により体積変化する高分子ゲル粒子の作製−
熱により体積変化する高分子ゲルとして、青色顔料を含有したポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)ゲル粒子(青色高分子ゲル粒子)を以下に示すように逆相懸濁重合により作製した。
主モノマーとして、N−イソプロピルアクリルアミド10g、架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド0.1gを用い、これに蒸留水20g、過硫酸アンモニウム0.1g、色材として1次粒子0.1μmの青色顔料(大日本インキ化学社製:マイクロカプセル化顔料、MC Blue 182−E)8.0gを添加し、攪拌混合した水溶液Cを調整した。上記作業は窒素下にて行った。
ソルピトール系界面活性剤(第一工業製薬製:ソルゲン50)1.0gをシクロヘキサン200mlに溶解した溶液を窒素置換された容器に加え、これに先に調整した水溶液Cを添加し、回転式攪拌装置を用いて高速攪拌して乳化させた。乳化後、反応系の温度を20℃に調節し、さらに溶液を攪拌しながらこれにテトラメチルエチレンジアミンの50%水溶液を添加し、重合を行った。重合後、生成した青色高分子ゲル粒子を回収し、純水で洗浄を行った。
【0063】
この青色高分子ゲル粒子の膨潤時における純水の吸収量は約20g/gであった。また、青色高分子ゲル粒子は熱を変化させることにより可逆的に膨潤、収縮させることができ、約25℃(膨潤)から40℃(収縮)の間で粒子径は約2.4倍、体積で約14倍の変化を可逆的に起こす特性を持っていた。また、青色高分子ゲル粒子と純水との屈折率差は、0.012であった。
【0064】
―光学素子の作製―
作製した青色高分子ゲル粒子を用いて図2に光学素子と同じタイプの光学素子(電気泳動セル)を作製した。
透明電極として酸化錫電極層を形成したガラス基板(厚み2mm、大きさ50mm×50mm(電極基板10、20))を用いた(酸化錫電極層は熱付与手段40も兼ねる)。これを300μmのスペーサー(60)を用いて電極面を内向させて封止し、一部の注入用開口部を除き熱接着剤で封止したセルを作製した。次に、セル内部に青色高分子ゲル粒子の膨潤液体を含む純水を減圧封入法により注入後、開口部を封止し光学素子を作製した。直流電圧を通電可能なように電源(70)から電極に配線を行った。また、電極基板20側を発熱体として用いるために酸化錫電極層(発熱体40)に直流電流を通電することができるように電源(70a)から酸化錫電極層に配線を行なった。
【0065】
―評価―
分散された青色高分子ゲル粒子(泳動粒子)は溶液中で負帯電していた。青色高分子ゲル粒子(泳動粒子)は電極に直流電圧を印加した場合、極性の反転によって正極上に泳動、付着する性質をもっていた。
電極に35Vの直流電圧を印加することで、青色高分子ゲル粒子が正極側(電極基板20)へと泳動し付着した。電極基板20における酸化錫電極層(発熱体40)に50Vの直流電圧を流すと、基板電極20近傍の液体は加熱され、青色高分子ゲル粒子が収縮しセル全体を透明に変化させることが可能であった。また、印加電圧の極性を反転させると、青色高分子ゲル粒子が正極(基板電極10)へ泳動し付着した。高分子ゲル粒子が膨潤することで再び青色を表示することが可能であった。反射率から求めたコントラスト比は20以上あり、視認性に優れていた。一方、印加電圧の極性の反転による繰り返しを100万回実施したが、粒子の凝集は観測されず、極めて安定であることも確認できた。また、青色を表示した場合の色彩を測定した結果、色純度に優れていた。これは、高分子ゲル粒子自体の特性に加え、液体との屈折率差が0.02以下と小さく光散乱が抑制されているためと考えられる。
【0066】
以上、本発明によれば、高い色純度を有しつつ明るさと高コントラストとを両立させ、粒子凝集の抑制し、安定性に優れ、低電圧駆動性を持ち、さらに素子製造の低コスト化、透過型素子や積層型カラー素子などの光学素子に有効に利用可能な電気泳動材料、及びそれを用いた光学素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学素子の一例を示す概略断面構成図である。
【図2】 本発明の光学素子の他の一例を示す概略断面構成図である。
【図3】 本発明の光学素子の他の一例を示す概略断面構成図である。
【図4】 本発明の光学素子の他の一例を示す概略断面構成図である。
【図5】 本発明の光学素子に用いられる電極基板の形状の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10、20 電極基板
30 電気泳動材料
31 高分子ゲル粒子
32 液体
40 熱付与手段
50 円錐状凹部
60 スペーサー

Claims (6)

  1. 電気泳動粒子として作用する高分子ゲル粒子と液体とを有し、且つ、前記高分子ゲル粒子が刺激に応じて前記液体を吸収・放出することにより体積変化を起こすものであることを特徴とする電気泳動材料。
  2. 前記高分子ゲル粒子の膨潤時における前記液体の吸収量が、2g/g〜200g/gであることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動材料。
  3. 前記高分子ゲル粒子と前記液体との屈折率差が、0.02以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動材料。
  4. 前記液体中に、色材を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気泳動材料。
  5. 前記高分子ゲル粒子中に、調光用材料を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気泳動材料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電気泳動材料と、電極とを備えることを特徴とする光学素子。
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