JP2000255343A - グロメット - Google Patents
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Abstract
を複数箇所として防水性能をたかめる。 【解決手段】 ワイヤハーネスに外嵌して車体パネルの
貫通孔に装着するグロメットにおいて、電線に密着させ
る小径筒部から拡径筒部を連続させ、該拡径筒部の大径
側を厚肉として外周面に車体係止用の凹部15を設け、
凹部の拡径筒部の開口側に当たる一方側壁15aを外方
に突出して、その先端にリップ15bを突設すと共に、
凹部の底面15dを上記車体パネルの貫通孔の周縁が食
い込むようなアール状の円弧部15eまたは傾斜部15
fを設け、かつ、該凹部の他方側壁15cの開口先端に
向かって上記一方側壁側に近接する形状とし、凹部に内
嵌するパネルは、貫通孔周縁先端が凹部の円弧部または
傾斜部に食い込んで当接すると共に他方側壁15cと当
接し、リップ15bとも当接する。
Description
ハーネスに外嵌して車体パネルの貫通孔に装着するグロ
メットに関し、特に、上記貫通孔の周縁とグロメットと
の当接点が複数点となるようにして、シール性能を向上
させるものである。
ームと室内とを仕切る車体パネルの貫通穴を貫通させて
ワイヤハーネスを配線する場合、車体係止用の凹部を有
する拡径筒部と、該拡径筒部に連続させてワイヤハーネ
スに密着させて外嵌する小径筒部とを有するゴム製のグ
ロメットにワイヤハーネスを挿通させ、この状態でグロ
メットを貫通穴に装着し、上記車体係止用の凹部を車体
パネルの貫通孔の周縁に当接させて、貫通孔からの浸水
を防止している。
孔よりバーリングを突設していない場合には、図6
(A)(B)(C)に示すグロメット1が用いられてい
る。このグロメット1は、ワイヤハーネスに密着させる
小径筒部1aと、その一端に連続する拡径筒部1bと、
該拡径筒部1bの開口端側の厚肉とした部分の外周に車
体パネル係止用の凹部1cとを備え、該凹部1cの開口
端側の一方側壁を外方に延在されてリップ1dを突設し
ている。
方側壁1eの間の寸法)は、車体パネル2の板厚W2よ
りも若干大きく設定して、車体パネルへの装着性の向上
と車体パネルの板厚W2が若干相違しても対応できるよ
うに汎用性を持たせている。そのため、上記のように、
リップ1dを設けて、車体パネル2にリップ1dを圧接
させるようにしていると共に、貫通孔2aの内周面が凹
部1cの底面1eに面接触するように、凹部1cの孔径
を設定している。即ち、凹部1cの孔径をD1と、貫通
孔2の孔径をD2とすると、D2に対して寸法交差でマ
イナス寸法とならないように設定している。詳しくは、
D2が55mmとすると、D1は55mmに+0.3m
m、−0mmとしている。
嵌される車体パネル2とは、貫通孔2aの内周面が凹部
1cの底面1eと当接する箇所P1と、リップ部1dが
パネル2に当接する箇所P2と、リップ部1dによりパ
ネルが凹部1cの他方側壁1fに当接する箇所P3との
合計3カ所で当接させることにより、シール性の確保を
図っている。
ロメットを装着したワイヤハーネスを、例えば、図7に
示すように、エンジンルーム(X)側から車体パネル2
の貫通孔2aを通して室内(Y)側へ配索される時、エ
ンジンルーム(X)側で曲げられる場合が多い。このよ
うにワイヤハーネスW/Hが曲げられると、ワイヤハー
ネスW/Hに小径筒部1a側がテープ巻き固定されたグ
ロメット1も曲げられ、曲げ方向と反対側(図7中のZ
部分)では、図8に示すように、車体係止用の凹部1a
の底面1eから貫通孔2aの内周面2bが外れると共
に、凹部1cの小径筒部側の他方側壁1eも引っ張られ
て車体パネル2から外れる場合がある。この時、リップ
部1dだけが車体パネル2と接することとなる。よっ
て、3カ所のシール箇所が1カ所となり、その結果、水
が入りやすくなり、最悪時には室内(Y)側に浸水する
恐れがある。
で、ワイヤハーネスの曲げによりグロメットが一方側に
引っ張られても、シール箇所がリップ部のみにならず
に、前記3カ所で車体パネルがグロメットと当接して、
防水性を確保できるようにすることを課題としている。
め、本発明は、ワイヤハーネスに外嵌して、車体パネル
のバーリングのない貫通孔に装着するグロメットにおい
て、電線に密着させる小径筒部から拡径筒部を連続さ
せ、該拡径筒部の大径側を厚肉として外周面に車体係止
用の凹部を設け、上記凹部の拡径筒部の開口側に当たる
一方側壁を外方に突出して、その先端にリップを突設す
と共に、凹部の底面を上記車体パネルの貫通孔の周縁が
食い込むようなアール状の円弧部またはV形状の傾斜部
を設け、かつ、該凹部の他方側壁の開口先端に向かって
上記一方側壁側に近接する形状とし、上記凹部に内嵌す
るパネルは、その貫通孔の周縁先端が凹部の上記円弧部
または傾斜部に組み込むように当接すると共に、上記他
方側壁と当接し、かつ、上記リップと当接する構成とし
ているグロメットを提供している。
部の底面を円弧部あるいはV形状の傾斜部を設け、貫通
孔の内周面のエッジが円弧部あるいは傾斜部の底面に食
い込むようにしておくと、グロメットが引っ張られて貫
通孔の内周面と離れる方向に凹部が引っ張られても、貫
通孔の内周面のエッジは必ず円弧部あるいは傾斜部の面
と食い込んだ状態で接触を保持する。また、リップ部側
の側壁と対抗する他方側壁はリップ側の一方側壁に近接
させているため、リップ部により押圧される車体パネル
は他方側壁とも接触する。よって、リップ部による車体
パネルとの接触と合わせて、3カ所でのグロメットと車
体パネルとの接触を確保することができる。
が極端に大きい場合に、リップ部側と対抗する他方側壁
が曲げ方向に引っ張れて車体パネルから外れる場合もあ
るが、その場合でも、凹部底面を円弧形状あるいはV形
状の傾斜部として、貫通孔の周縁エッジを円弧部あるい
は傾斜部の底面に食い込ませる状態としているため、こ
の箇所での接触は外れることはなく、リップ部による接
触との2カ所の接触は確保できる。よって、従来のよう
なリップ部だけの1カ所の接触になることはなく、従来
よりもシール性能を高めることができる。
照して説明する。図1乃至図4は第1実施形態を示し、
グロメット10はゴムまたはエラストマーからなり、そ
の車体係止用の凹部15を除いて、全体形状は従来と同
様であり、ワイヤハーネスの外周に密着する小径筒部1
1と、該小径筒部11の一端に連続する拡径筒部12を
備え、拡径筒部12の開口側を厚肉とし、該厚肉部の外
周に上記車体係止用の凹部15を設けている。
壁15aは径方向の外方に延在させ、開口側と逆方向に
突出したリップ部15bを設けている、このリップ部1
5bの高さHは側壁15aと対向する側壁15cの開口
端15c−1よりも小径筒部側へ突出させている。本実
施形態では、リップ部15bの高さHは1mmとしてい
る。
の寸法、即ち、幅W1は、車体パネル2の板厚W2以上
として、板厚W2が異なっても汎用して使用できるよう
にしている。本実施形態では、板厚W2が1mm〜0.
6mmの場合に対応できる寸法に凹部15の幅W1を設
定している。
持たせ、アール15eの外縁15e−1の位置で、側壁
15bと15cの間の幅W1を車体パネル板厚の最大板
厚1mmと対応させて1mmとしている。なお、このア
ール15eは少なくとも側壁15cに形成しており、側
壁15a側には必ずしも設ける必要はない。
に向けて、上記アール15eの外縁15e−1から次第
に側壁15bに近接させるように形成し、先端15c−
1では、側壁15b側との幅W1−1を0.6mmと小
さくしている。
凹部15の底面15dの径D1は従来と同様に、車体パ
ネル2の貫通孔2aの径D2より0mm〜0.3mmプ
ラスした交差寸法とし、凹部底面の孔径D1を貫通孔2
aの径D1よりマイナスとせずに、若干凹部底面の孔径
D1を大き目としている。本実施形態では貫通孔2aの
径D2が56mmで、グロメットの凹部底面の孔径D1
を56+0〜0.3mmとしている。
により、グロメット10にワイヤハーネスW/Hを挿通
して小径筒部11にワイヤハーネスの電線群を密着させ
て通し、小径筒部11の先端とワイヤハーネスとをテー
プ巻きで固着している。
ワイヤハーネスを図2(A)(B)に示すように、エン
ジンルーム(X)より室内(Y)へと、ワイヤハーネス
と共にグロメット10を、その拡径筒部12よりエンジ
ンルームと室内を仕切る車体パネル2の貫通孔2aに通
す。この貫通作業時に、凹部15の開口側側壁15aは
撓んで貫通孔2aを通過し、凹部15に貫通孔2aの周
縁部が内嵌係止して、グロメット10は車体パネル2に
固定される。
凹部15の底面15dにアール15eを持たせて、車体
パネル2の板厚(1mm)よりも小さくなっているた
め、このアール15eの部分に貫通孔2aの内周面のエ
ッジ2a−1が食い込むように当接する。また、車体パ
ネル2の室内側面2bはリップ15bの先端と圧接さ
れ、リップ15bによりエンジンルーム側に押圧される
と共に、凹部の側壁15cを側壁15aに近接させるよ
うに形成し、その先端15c−1では側壁15aとの間
の幅を0.6mmと車体パネル2の板厚の1mmよりも
小さくしているため、側壁15cの先端部分に車体パネ
ル2のエンジンルーム側面2cが圧接する。
エッジ2a−1が凹部底面のアール部15eに食い込む
ように接触する1カ所P1と、リップ部15bが車体パ
ネル2の室内側2bに圧接する1カ所P2と、側壁15
cの先端部分15c−1が車体パネル2のエンジンルー
ム側面2cに接触する1カ所P3との合計3カ所で接触
する。
ト10に連結したワイヤハーネスW/Hがエンジンルー
ム(X)側において曲げられた場合、曲げ方向の外周側
では、凹部15が曲げ側に引っ張られるため、凹部底面
15dが貫通孔2aから離れる方向となるが、アール1
5eを設けているため、このアール15eに貫通孔2a
のエッジ2a−1が食い込んだ状態は変わらず、貫通孔
2aの内周面のエッジは凹部のアール15eとの接触が
はずれない。また、リップ部15bもエンジンルーム側
にに引っ張られるが、リップ部15bの先端を車体パネ
ル2の室内側面2bに接触させているため、リップ部1
5bによる車体パネル2への圧接はより強化されること
となる。また、凹部側壁15cの先端側も対向する側壁
15aとの隙間を車体パネルの板厚よりも小さくしてい
るため、車体パネル2より外れる方向に多少引っ張られ
ても車体パネル2との接触を保持する。よって、車体パ
ネル2とグロメット10との3カ所の接触を確保するこ
とができ、浸水を確実に防止できる。
ロメット10が大きく傾斜する場合においても、図4に
示すように、凹部側壁15cが車体パネル2のエンジン
ルーム側面2cより外れることがあっても、エッジ2a
−1が凹部底面のアール15eに食い込んだ状態は保持
できると共に、リップ部15bによる車体パネルの室内
側面2bへの圧接はさらに強化するため、最悪時でも2
カ所のシール箇所を確保することができ、浸水防止を図
れる。
ル15eを設ける変わりにV形状の傾斜部15fを設け
た第2実施形態を示す。(A)は側壁15c側にもに傾
斜部15fを設けた場合であり、(B)は対向する側壁
15cと15aの両方に傾斜部15fを設けた場合であ
る。
fを設けた場合も貫通孔2aのエッジ2a−1は食い込
むように圧接するため、第1実施形態と同様に グロメ
ット10がワイヤハーネスの曲げにより変形しても、車
体パネル2の貫通孔のエッジとの接触を保持できる。
によれば、車体パネルの貫通孔にバーリングが設けられ
ず、グロメットと車体パネルとのシールを主としてグロ
メットに設けたリップ部により行っているグロメットに
おいて、車体係止用の凹部の底面をアール状に湾曲さ
せ、あるいはV形状に傾斜させているため、車体パネル
の貫通孔のエッジが上記湾曲部分あるいは傾斜部分に食
い込むように接触させることできる。よって、グロメッ
トと固着したワイヤハーネスが曲げられて、車体パネル
に取り付けられたグロメットが変形しても、車体係止用
の凹部の底面と貫通孔のエッジとの接触ははずれない。
しかも、凹部の開口側の側壁を延在してリップ部を設け
ているため、上記のようにグロメットが変形するとリッ
プ部による車体パネルへの押圧力が増加して、確実に接
触させることができる。その結果、ワイヤハーネスの曲
がりがきつく、グロメットの変形が大きい場合でも最低
2カ所のシールポイントを確保できる。
する凹部側壁の先端側をリップ側の側壁に近接させ、そ
の隙間を車体パネルの板厚よりも若干小さくしているた
め、ワイヤハーネスの曲げによりグロメットが変形して
も、この側壁による車体パネルへの接触も確保できる。
触箇所が従来のようにリップ部のみの1カ所にならず、
最低2カ所、通常は3カ所となるようにグロメットの形
状を設定しているため、より確実に防水を図ることがで
きる。
メットの全体斜視図、(B)は要部拡大断面図である。
装着し、車体パネルに通す状態を示す斜視図、(B)は
車体パネルにグロメットを取り付けた状態の断面図であ
る。
合の斜視図、(B)は要部拡大断面図である。
部拡大断面図である。
図である。
視図、(B)は要部拡大断面図、(C)は車体パネルと
の嵌合状態を示す要部拡大断面図である。
曲げられた場合の斜視図である。
示す要部拡大断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ワイヤハーネスに外嵌して、車体パネル
のバーリングのない貫通孔に装着するグロメットにおい
て、 電線に密着させる小径筒部から拡径筒部を連続させ、該
拡径筒部の大径側を厚肉として外周面に車体係止用の凹
部を設け、 上記凹部の拡径筒部の開口側に当たる一方側壁を外方に
突出して、その先端にリップを突設すと共に、凹部の底
面を上記車体パネルの貫通孔の周縁が食い込むようなア
ール状の円弧部または傾斜部を設け、かつ、該凹部の他
方側壁の開口先端に向かって上記一方側壁側に近接する
形状とし、 上記凹部に内嵌するパネルは、その貫通孔の周縁先端が
凹部の上記円弧部または傾斜部に組み込むように当接す
ると共に、上記他方側壁と当接し、かつ、上記リップと
当接する構成としているグロメット。
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