JP2003134644A - 樹脂インナー付きグロメット - Google Patents
樹脂インナー付きグロメットInfo
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Abstract
貫通穴に挿入係止する際の挿入力を低減する。 【解決手段】 大径筒部12(13)を備えたグロメッ
ト本体11と、大径筒部12(13)に収容される樹脂
インナー20とを備え、ワイヤハーネスに取り付けて車
体パネルP1の貫通穴H1に樹脂インナー20に突設し
た係止爪23a〜26aを係止して装着する樹脂インナ
ー付きグロメットにおいて、大径筒部12(13)の先
端開口より突出する樹脂インナー20の長円形状の周壁
21の短辺及び長辺に夫々一対の車体パネル係止用の可
撓性を有するロック片23〜26を突設し、少なくとも
上記長辺側のロック片23〜26の外面中間位置より外
方へ突出させた係止爪23a〜26aの先端縁を長手方
向が湾曲した円弧形状としている。
Description
ロメットに関し、詳しくは、樹脂インナー付きグロメッ
トを車体パネルの貫通穴に挿入係止する際の挿入力を低
減するものである。
に挿通させて、車体パネルの貫通穴に装着し、貫通穴の
挿通部分におけるワイヤハーネスの保護および防水、防
塵を図るものとして、図11に示すような樹脂インナー
付きグロメット6が提供されている。
ット本体7の大径筒部7aの内部に樹脂インナー1を収
容しており、大径筒部7aの内周面に凹設された環状凹
部に樹脂インナー1の係止鍔部5を内嵌係止しており、
大径筒部7aの開口端に突出したシールリップ7bと樹
脂インナー1の係止爪2a〜4aとの間で車体パネルP
の貫通穴H1の周縁を係止する構成としている。
設した4つのロック片2〜4のうち、まず、一つのロッ
ク片2の係止爪2aを車体パネルPの貫通穴H1に係止
し、その後、その対向位置側を押し込み、対向位置のロ
ック片3の係止爪3aを挿入係止することで、グロメッ
ト6を車体パネルPに取り付けている。
ット1の車体パネルPへの取付過程において、最初に上
記係止爪2aを車体パネルPの貫通穴H1に係止した状
態では、樹脂インナー1が図11中の矢印方向に若干回
転してしまう場合がある。車体パネルPの貫通穴H1が
長円形状で、樹脂インナー1の周壁が長円形状である場
合、円弧状の短辺側のロック片2、3と直交位置にある
長辺側のロック片4の係止爪4aは、図12に示すよう
に、突出端の最外縁4a―1がストレート形状であるこ
とから、樹脂インナー1が回転をした場合には、図13
(A)に示すように、車体パネルPの貫通穴H1の周縁
は係止爪4aの角C1にて当接することとなる。
当たりすると、車体パネルPの貫通穴H1の最終係止位
置である係止爪4aの根元部4a−2までの距離wが大
きくなり、無駄な押し込み量が必要となる。また、貫通
穴Paの周縁と係止爪4aが角C1にて当接すること
で、貫通穴H1の周縁による押し込み力の力点がロック
片4の角C1となるので、ロック片4を撓ませるための
力を増加させてしまう問題もある。
で、樹脂インナー付きグロメットを車体パネルの貫通穴
に挿入係止する際の挿入力を低減することを課題として
いる。
め、本発明は、電線挿通用の小径筒部の先端に大径筒部
を備えたゴム又はエラストマーからなるグロメット本体
と、該グロメット本体の上記大径筒部に収容される樹脂
インナーとを備え、ワイヤハーネスに取り付けて自動車
の車体パネルの貫通穴に樹脂インナーに突設した係止爪
を係止して装着する樹脂インナー付きグロメットにおい
て、上記大径筒部の先端開口より突出する樹脂インナー
の長円形状の周壁の短辺及び長辺に夫々一対の車体パネ
ル係止用の可撓性を有するロック片を突設し、該ロック
片の外面中間位置より外方へ突出させた係止爪の先端縁
を長手方向に湾曲させた円弧形状とし、かつ、上記周壁
の先端外周より係止鍔部を突出させて上記グロメット本
体に設けた環状凹部に挿入して取り付けていることを特
徴とする樹脂インナー付きグロメットを提供している。
に突設して可撓性を持たせ、長辺方向の一対の上記ロッ
ク片より突出する上記係止爪の先端側の外面、つまり、
上記車体パネルの貫通穴との最終係止位置である係止爪
の根元部分は直線状としている。
ネルの貫通穴に取り付ける手順として2つのパターンが
ある。第1のパターンでは、一方の長辺に突設した係止
爪を車体パネルの貫通穴にまず係止し、その後、対向す
る他方の長辺を押し込むことで、該他方の長辺に突設し
た係止爪を貫通穴に係止して取り付けている。第2のパ
ターンでは、一方の短辺に突設した係止爪を車体パネル
の貫通穴にまず係止し、その後、対向する他方の短辺を
押し込むことで、該他方の短辺に突設した係止爪を貫通
穴に係止して取り付けている。
挿入係止した後に、他方の長辺を押し込む際、一方の長
辺を支点とし他方の長辺を力点として考えると、支点と
力点との間の距離が短いため挿入力が大きくなる。上記
第2のパターンの場合は、一方の短辺を挿入係止した後
に、上記他方の短辺を押し込む際、一方の短辺を支点と
し他方の短辺を力点として考えると、支点と力点との間
の距離が長いため、上記第1のパターンに比べて挿入力
が小さくて済む。したがって、樹脂インナー付きグロメ
ットを車体パネルの貫通穴に挿入係止する際には、第2
のパターンの手順にて取り付けることが好ましい。
場合、一方の短辺の係止爪を車体パネルの貫通穴に係止
した状態で、他方の短辺の係止爪を挿入係止すべく押し
込む際、長辺に突設している係止爪は同時に挿入係止さ
れる。其の際、樹脂インナーに挿入方向と垂直に回転が
生じると、樹脂インナーの長辺が貫通穴の周縁に対して
平行ではなくなるが、本発明では、長辺に突設している
係止爪の突出端縁を円弧形状としているので、貫通穴の
周縁と係止爪との接触が係止爪のほぼ中央にて行われる
こととなる。
ート形状であった場合に比べ、無駄な押し込み量がなく
なると共に、押し込みの力点が係止爪の中央となること
で係止爪を内方に撓ませ易くなり、挿入力が低減され
る。また、上記樹脂インナーの回転量が多少変化したと
しても、貫通穴の周縁と係止爪との接触点は常に係止爪
のほぼ中央となることから、挿入力のバラツキもなくす
ことができる。
ト形状であると、樹脂インナーの長辺が貫通穴の周縁に
対して平行状態である場合に、貫通穴の周縁と係止爪と
が線接触しながら押し込むことになるが、本発明のよう
に係止爪を円弧形状とすることで、貫通穴の周縁と係止
爪とは常に点接触しながら押し込まれるので、摩擦抵抗
の観点からも挿入力を低減することができる。
た係止爪に関しても、円弧形状として挿入力を低減して
もよいことは言うまでもない。また、上記樹脂インナー
は略長円形状としているが、四角形状、円形状等いずれ
の場合も適用でき、対向した2対の係止爪が直交して設
けられているものであればよい。
参照して説明する。第1実施形態のグロメットはワイヤ
ハーネスに外装した状態で、図9に示す車体パネルP1
とドアパネルP2との間に取り付けるものである。
11と該グロメット本体11に取り付けられる樹脂イン
ナー20とを備えている。グロメット本体11は、図1
及び図2に示すように、山部16aと谷部16bとが交
互に連続した蛇腹状筒部16と、該蛇腹状筒部16の両
端に連続した小径筒部14、15と、該小径筒部14、
15に連続した大径筒部12、13とを備えており、ゴ
ムまたはエラストマーにより一体成形している。
インナー20を係止するための環状凹部12a、13a
と、大径筒部12、13の開口端に突出したシールリッ
プ12b、13bとを備えおり、一方の大径筒部13に
は、筒部の内面よりワイヤハーネス固定用のテープ巻き
舌片18を突出させて、大径筒部13の開口を通して外
部へと露出させている。
(C)に示すように、略長円枠状の周壁21と、該周壁
21の下端より垂直外方に突出した係止鍔部22と、該
周壁21の4辺の略中央にてU字状に折り返しているロ
ック片23〜26と、該ロック片23〜26の外面にて
突出した係止爪23a〜26aとを備えており、長辺側
の係止爪25a、26aは円弧形状に突起している(本
実施形態では係止爪23a〜26aの全てを円弧形状と
している)。
脂インナー20をそれぞれ取り付けた状態で車体パネル
P1及びドアパネルP2に挿入係止される。以下、代表
して大径筒部12側について説明すると、図4に示すよ
うに、樹脂インナー20は、その係止鍔部22を大径筒
部12の環状凹部12aに内嵌係止して取り付けてい
る。
ンナー20の先端を車体パネルP1の貫通穴H1に挿入
し、周壁21の短辺の一方より突設した係止爪23aを
貫通穴H1の周縁に係止する。その後、図4(B)に示
すように、他方の短辺を挿入力Fにより押し込むことに
より、貫通穴H1の周縁がロック片24を内方に撓ませ
ることによって係止爪24aを乗り越えると同時に、長
辺のロック片25、26の係止爪25a、26aも乗り
越えて、図4(C)に示すように、係止爪24a、25
a、26aが貫通穴H1の周縁に係止され、車体パネル
P1は係止爪23a〜26aとシールリップ12bとの
間で圧接挟持される。
細線矢印に示す方向の回転が生じた場合、図6(A)に
示すように、長辺より突設したロック片25、26は貫
通穴H1の周縁と平行でなくなるが、係止爪25a、2
6aの外形を円弧形状としているので、貫通穴H1の周
縁は係止爪25a、26aの先端部25a―1、26a
−1の中央C2にて接触する。そして、樹脂インナー2
0を貫通穴H1にさらに押し込むことで、貫通穴H1の
周縁が係止爪25a、26aを乗り越えて、直線状の根
元部25a−2、26a−2に係止される。
26aの先端部25a−1、26a−1の中央となるこ
とで、従来、長辺の係止爪4aがストレート形状であっ
た場合に比べ、根元部25a−2、26a−1までの押
し込み量に無駄がなくなると共に、押し込みの力点も係
止爪25a、26aの中央となることでロック片25、
26の撓ませ易くなり挿入力Fが低減される。また、樹
脂インナー20の回転量が多少変化したとしても、貫通
穴H1の周縁と係止爪25a、26aとの接触点C2は
常に係止爪25a、26aのほぼ中央となることから、
挿入力Fのバラツキをなくすことができる。
状とすることで、貫通穴H1の周縁と係止爪25a、2
6aとが常に点接触状態にて押し込まれるので、摩擦抵
抗の観点からも挿入力Fを低減することができる。ま
た、係止爪25a、26aの根元部25a―2、26a
−2が直線状であるので、係止爪25a、26aが最終
的に車体パネルPの貫通穴Hに係止された状態におい
て、貫通穴Hの周縁を安定して係止保持することができ
る。
ネルとの間に用いられるグロメットについて説明してい
るが、樹脂インナーをグロメット本体に内嵌して用いる
グロメットであればよく、上記形態には限定されない。
の短辺側の係止爪23を先に係止した後、他方の短辺側
の係止爪24を係止する手順にて行う理由について説明
する。
て、樹脂インナー20の周壁21の一方の長辺に突設し
た係止爪26aを車体パネルP1の貫通穴H1にまず係
止し、その後、対向する他方の長辺を挿入力F1にて押
し込む場合と、第2のパターンとして、一方の短辺に突
設した係止爪23aを車体パネルP1の貫通穴H1にま
ず係止し、その後、対向する他方の短辺を挿入力F2に
て押し込む場合とが考えられる。
止爪25、26の間の距離をL1、係止爪23、24の
間の距離をL2とし(L1<L2)、また、係止爪23
a〜26aの突出幅をHとすると、上記挿入力F1、F
2は力学的には図8(A)に示すような模式図にて表現
される。つまり、第1のパターンでの力点と支点26と
の距離よりも、第2のパターンでの力点と支点23との
距離の方が大きいため、第1のパターンの押し込み角度
θ1と、第2のパターンでの押し込み角度θ2は、θ1
>θ2の関係にある。
図8(B)に示すように、係止爪24a、25aの押し
込み方向のHと逃げ荷重Dとに分解される。F=H/c
osθの関係より、cosθが大きいほど挿入力Fは小
さくて済む、即ち、θが小さいほど挿入力Fは低減され
る。このことから、θと相似関係にある押し込み角度θ
1、θ2のうち、小さい方であるθ2を構成する上記第
2のパターンの挿入手順にて取り付けることにより、挿
入力を低減することができる。よって、樹脂インナー2
0の長辺の係止爪25、26を円弧形状とすると同時
に、上記第2のパターンにてグロメットの取り付けを行
うことにより、挿入力を効果的に低減することができ
る。
態との相違点は、樹脂インナー20’の長辺側のロック
片26’より突出した係止爪26’の挿入側根元部26
a−3’を円弧形状としている点である。
6’の先端部26a−1’を円弧形状、根元部26a−
2’を直線状とする一方で、グロメット挿入時に貫通穴
H1の周縁と最初に当接する挿入側根元部26a−3’
を円弧形状としている。上記構成とすると、樹脂インナ
ー20’を車体パネルPの貫通穴Hに挿入する際、図1
0中の白矢印に示す押し込みを行うことにより樹脂イン
ナー20’が傾斜しても、貫通穴Hの周縁が常に挿入側
根元部26a−3’のほぼ中央で当接するので、挿入力
のバラツキがなくなると共に、挿入初期においても貫通
穴H1の周縁と係止爪26’との接触が点接触となり、
挿入力を低減することができる。なお、図10中では2
つの長辺のうち一方の長辺に突設したロック片26’に
ついてのみ記載しているが、対向する他方の長辺に突設
したロック片についても同様の構成とすることは言うま
でもない。また、他の構成は第1実施形態と同様である
ため説明を省略する。
によれば、一方の短辺の係止爪を車体パネルの貫通穴に
係止した状態で、他方の短辺の係止爪を押し込む際に、
樹脂インナーに挿入方向と垂直に回転が生じると、樹脂
インナーの長辺が貫通穴の周縁と平行でなくなるが、長
辺にて突設している係止爪を円弧形状としているので、
上記貫通穴の周縁と係止爪との接触が係止爪の中央にて
行われる。
に、押し込みの力点も係止爪の中央となり挿入力が低減
される。また、上記樹脂インナーの回転量が多少変化し
たとしても、貫通穴の周縁と係止爪との接触点は常に係
止爪のほぼ中央となることから、挿入力のバラツキをな
くすことができる。さらには、上記係止爪を円弧形状と
することで、貫通穴の周縁と係止爪との接触が常に点接
触となるので、摩擦抵抗の観点からも挿入力を低減する
ことができる。
である。
る。
面図、(C)は側面図である。
を示す断面図である。
係止後の上面図である。
である。
る。
(B)は係止後の上面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 電線挿通用の小径筒部の先端に大径筒部
を備えたゴム又はエラストマーからなるグロメット本体
と、該グロメット本体の上記大径筒部に収容される樹脂
インナーとを備え、ワイヤハーネスに取り付けて自動車
の車体パネルの貫通穴に樹脂インナーに突設した係止爪
を係止して装着する樹脂インナー付きグロメットにおい
て、 上記大径筒部の先端開口より突出する樹脂インナーの長
円形状の周壁の短辺及び長辺に夫々一対の車体パネル係
止用の可撓性を有するロック片を突設し、少なくとも上
記長辺側のロック片の外面中間位置より外方へ突出させ
た係止爪の先端縁を長手方向に湾曲させた円弧形状と
し、かつ、上記周壁の先端外周より係止鍔部を突出させ
て上記グロメット本体に設けた環状凹部に挿入して取り
付けていることを特徴とする樹脂インナー付きグロメッ
ト。 - 【請求項2】 上記ロック片は周壁の一端から折り返し
状に突設して可撓性を持たせ、長辺側の一対の上記ロッ
ク片より突出する上記係止爪の先端側の外面は直線状と
している請求項1に記載の樹脂インナー付きグロメッ
ト。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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Cited By (5)
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CN105552798A (zh) * | 2014-10-24 | 2016-05-04 | 古河电气工业株式会社 | 护线管 |
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2001
- 2001-10-22 JP JP2001323036A patent/JP3861653B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9254517B2 (en) | 2012-05-23 | 2016-02-09 | Amada Company, Limited | Upper die and temporary clamping method thereof |
CN105552798A (zh) * | 2014-10-24 | 2016-05-04 | 古河电气工业株式会社 | 护线管 |
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