JP2000249986A - 光学濾光素子および光学装置 - Google Patents
光学濾光素子および光学装置Info
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Abstract
スペースに効率よくかつ低コストに配置することを可能
とする光学濾光板およびその光学濾光板を設けた光学装
置を提供すること。 【解決手段】 デジタルスチルカメラにおいて、CCD
7と撮影レンズの間に光学濾光板11を設ける場合、光
学濾光板11の外周部に段差107を設け、その段差に
保持部材13をはめこみ、保持部材13のトップ面が光
学濾光板11よりはみ出さないようにして、光学濾光板
11をCCD7の前面に固定する。
Description
CD等)などの前面に設ける光学濾光素子(板)および
この光学濾光素子を組み込んだ光学装置に関する。
は、ある空間周波数特性をもった2次元的光学像を時系
列的にサンプリングすることにより、電気信号に変換す
る。この光学像の空間周波数が、ナイキスト周波数(サ
ンプリングクロックの1/2の周波数)以下であれば、
折り返しノイズ等が生じない。このため、CCDに入力
される光学像の空間周波数をナイキスト周波数以下に制
限する必要がある。また、CCDの特性より赤外光をカ
ットする必要もある。従って、複屈折板(光学ローパス
フィルタ)や赤外カット濾光板(赤外カットフィルタ)
などを張り合わせた光学濾光板をCCDの前面に使用す
る必要がある。
の都合で円形にできないことや、複屈折板の向きを規制
するためなどの理由で、単純な直方体で形成されてい
た。例えば、2枚の複屈折板が、1/4λ板と赤外カッ
ト濾光板を挟んで構成された外形は、各板とも同一形状
で形成されていたので、直方体にならざるを得ない形状
であった。
板を保持するには、光軸方向に保持部材のスペースが必
要となり、限られたスペースの中に光学濾光板を配置す
るのが困難であるという問題が生じていた。例えば、光
学レンズと固体撮像素子間や機械シャッタと固体撮像素
子間に光学濾光板を配置する際、光軸方向の寸法が厳し
く制限されるため、設計の自由度が大きく奪われてい
た。また、保持部材を使用せずに固体撮像素子の保護ガ
ラスに光学濾光板を接着剤で貼り付ける方法も考えられ
るが、接着時のゴミや気泡の品質管理が困難であり、接
着した後にゴミ等を発見した場合には改修が不可能であ
るという問題が生じる。特に、高密度画素の単価の高い
固体撮像素子などを使用する場合は大きなコスト増にな
るという問題が生じる。
において限られたスペースに効率よくかつ低コストに配
置することを可能とする光学濾光素子およびその光学濾
光素子を設けた光学装置を提供することにある。
よび図2を使用して、括弧内にその対応する要素の符号
をつけて本発明を以下に説明する。上記目的を達成する
ために、請求項1の発明は、受光面に結像した被写体像
を電気信号に変換する光電変換手段(7)と被写体から
の光束を光電変換手段(7)に結像して該被写体像を形
成する光学手段(10)との間の光路上に配置され、光
束を濾光する光学濾光素子(11)に適用され、その光
学濾光素子(11)の外周部の少なくとも一部に、段差
(107、108)を有するようにしたものである。請
求項2の発明は、請求項1記載の光学濾光素子(11)
において、複数の濾光層(101〜104)は通過する
光束の光軸方向に重ねられるように形成され、少なくと
も一つの濾光層(101、102)の通過光束の光軸に
垂直な面方向の大きさと、他の濾光層(103、10
4)の光軸に垂直な面方向の大きさとを異ならせること
により段差(107、108)を形成するようにしたも
のである。請求項3の発明は、請求項1または請求項2
記載の光学濾光素子(11)において、段差(107、
108)を、該光学濾光素子(11)を保持するために
利用されるようにしたものである。請求項4の発明は、
受光面に結像した被写体像を電気信号に変換する光電変
換手段(7)と、被写体からの光束を光電変換手段
(7)の受光面に結像して該被写体像を形成する光学手
段(10)と、光電変換手段(7)と光学手段(10)
との間の光路上に配置され、光束を濾光する光学濾光素
子(11)と、光学濾光素子(11)を保持する保持手
段(13)とを備えた光学装置に適用され、光学濾光素
子(11)の外周部の少なくとも一部に段差(107、
108)を有し、該段差(107、108)を利用して
保持手段(13)により保持されるようにしたものであ
る。請求項5の発明は、請求項4に記載の光学装置にお
いて、保持手段(13)にバネ性を持たせ、光学濾光素
子(11)を光電変換手段(7)側あるいは光学手段
(10)側のいずれかの方向に押しつけるようにして保
持するようにしたものである。
び作用の項では、分かりやすく説明するため実施の形態
の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に
限定されるものではない。
タルスチルカメラの第1の実施の形態の構成を示す図で
ある。撮影レンズ10は、不図示の被写体からの光束
(光)を固体撮像素子7の受光面に、あるいはクイック
リターンミラー5を介してピント板4に結像させるため
の光学系である。ファインダ光学系は、上面がフレネル
コンデンサとなっているピント板4を含み、その上側に
平凸レンズのコンデンサレンズ3を重ね、これをペンタ
プリズム2を通して接眼レンズ1で撮影者が観測するも
のである。また、ファインダ光学系は交換式であり、固
体撮像素子7の位置とピント板4との位置は撮影レンズ
10に関して共役である。撮影レンズ10は、レンズ側
マウント9をカメラ側マウント8に係合させることによ
り取り付けられる。
タである。撮影者が不図示のレリーズボタンを押圧する
ことにより撮影信号を不図示のCPUに送り、シャッタ
6は作動する。固体撮像素子7は、例えばCCD(電荷
結合素子)などで構成され、入力した光を光電変換して
電気的な画像信号を出力する。固体撮像素子7は、撮像
レンズ10および光学濾光板11を通過した光を電気信
号に変換する。固体撮像素子保護ガラス14は、固体撮
像素子7の受光素子を保護するためにパッケージに封止
された物である。固体撮像素子7は、ブラケット15に
粘着剤や接着剤等で取り付けられている。光学濾光板1
1は、シャッタ6と固体撮像素子7の間に配置される
が、詳細については後述する。
を説明する。図2の手前側が、図1における撮影レンズ
10側である。光学濾光板11は、撮影レンズ10側か
ら順番に矩形形状をした複屈折板(光学ローパスフィル
タあるいは空間周波数濾光板とも言う)101、赤外カ
ット濾光板102、1/4λ板103、複屈折板104
が貼り合わされ構成されている。すなわち、光軸105
方向に各層(板)が重ね合うように貼り合わされてい
る。
を常光線と異常光線とに分離するものであり、水晶やL
iNbO3により形成される。LiNbO3により形成す
る場合は、光軸方向の厚さを水晶に比べ約1/3に抑え
ることができるため、本実施の形態ではLiNbO3を
使用する。赤外カット濾光板102は、可視光のみをC
CDなどの固体撮像素子7に受光させるために、赤外光
をカットするものであり、ガラス板に赤外線カット部材
が蒸着あるいはコーティング処理されている。1/4λ
板は、互いに垂直な方向に振動する直線偏光の間に1/
4波長の光路差を生じさせて円偏光にするものであり、
水晶より形成される。光学濾光板11の全体の厚さは約
1.5mmとなる。
図9を用いて説明する。撮影レンズ10を透過した自然
光の撮影光束Lは、1枚目の複屈折板101に入射する
と、光の強度比が1:1の常光L10と異常光L20と
なって2つの光路に分かれ2重像となる。常光L10と
異常光L20は、赤外カット濾光板102(図9では不
図示)により赤外光の成分をカットされた後に1/4λ
板103に入射すると、相互に90°位相の異なる2つ
の円偏光L10’と円偏光L20’とに変換される。そ
の後2枚目の複屈折板104に入射した円偏光L10’
と円偏光L20’は、前者の円偏光L10’がそれぞれ
強度の等しい常光L11と異常光L12とに、また、同
様に、後者の円偏光L20’がそれぞれ強度の等しい常
光L21と異常光L22とに分かれる。これにより、固
体撮像素子7上には4重像が形成される。複屈折板10
1、104は、それぞれの複屈折による像のずれ方向が
90°ずれるように組み合わされているので、固体撮像
素子7上の4重像は、各点の強度が等しい正方形を構成
する。すなわち、複屈折板101、104は、空間周波
数の所定の周波数を通過させるいわゆる光学ローパスフ
ィルタとしての機能を果たす。
枚の複屈折板101、104間に配置する必要があり、
また、赤外カット濾光板102は、空気に触れると白濁
を起こすことから、表面が空気に触れないように他の基
板ではさむようにするのが通例である。なお、赤外カッ
ト濾光板102は、ガラス基板の表面に赤外カット効果
のある多層膜を蒸着することによって構成しているが、
この他に、例えば、基板としてLiNbO3を使用し、
その表面に上述と同様の多層膜を設けるようにしてもよ
い。この場合、赤外カット濾光板102の厚さをさらに
薄くすることができる。
線106は撮像範囲を示す。複屈折板101、104、
赤外カット濾光板102、1/4λ板103の鉛直方向
の寸法はすべて同じであるが、水平方向の寸法が異な
る。複屈折板101と赤外カット濾光板102の水平方
向の寸法を同じにし、1/4λ板103と複屈折板10
4の水平方向の寸法は同じにし、前者の組み合わせの寸
法を後者の組み合わせの寸法より若干小さくして、段差
107、108を形成している。通常、1/4λ板10
3より赤外カット濾光板102の方がコストが高く、強
度も低いので、図2のような構成にすることにより、コ
ストの削減と強度の確保が同時に達成できる。
説明する図である。光学濾光板11と固体撮像素子7の
受光面の鉛直方向(矢印A方向)の位置決めは、光学濾
光板11の段差107、108に、4角形形状の開口を
有するアダプタ12をはめ込むことにより行う。アダプ
タ12の開口は、複屈折板101と赤外カット濾光板1
02の寸法に合わせて空けられ、特に鉛直方向の隙間は
取り付け時の遊び等を考慮した上で隙間が最小になるよ
うに形成される。固体撮像素子7を取り付けるブラケッ
ト15には、壁16があり、アダプタ12はこの壁16
により位置が規制されるので、光学濾光板11の鉛直方
向の位置もこれにより規制されることになる。
ダプタ12を付けた光学濾光板11の段差にホルダ13
の4角形形状の開口の内側をはめ込むことにより行う。
ホルダ13の開口は、複屈折板101と赤外カット濾光
板102の寸法に合わせて空けられ、特に水平方向の隙
間は取り付け時の遊び等を考慮した上で隙間が最小にな
るように形成される。そうすることで、光学濾光板11
とホルダ13の水平方向のがたつきが抑えられる。ブラ
ケット15は位置ピン18、19を有し、ホルダ13に
空けられた穴20、21に位置ピン18、19をはめ込
むことで、ホルダ13の位置が規制される。特に水平方
向の位置が精度よく決められる。
から見た図である。ホルダ13は、弾性のある板金より
形成され図4のように少し波形形状をしている。ホルダ
13は、その4隅でねじ22によりブラケット15に固
定される。このとき、ホルダ13のこの波形形状による
バネ力により、ホルダ13は光学濾光板11を固体撮像
素子7側に押しつけ、固定する。
ネ性を有しているため、ねじ22により締め付ける際、
寸法が鉛直方向に若干延びる。このため、穴21は長穴
構造となっている。また、これによりホルダ13では光
学濾光板11の鉛直方向の位置決め精度が出ないため、
本実施の形態では前述したようにアダプタ12により鉛
直方向の位置決めを行っている。
ホルダ13の板厚(バネ性のたわみも考慮した寸法)の
合計を段差107、108の光軸方向の寸法より小さく
設定しているため、ホルダ13を取り付けた状態で、ホ
ルダ13の面が光学濾光板11の撮影レンズ10側の面
より高くならない。これにより、光学濾光板11の取り
付け用保持部材のための光軸方向のスペースが必要なく
なり、限られたスペースに光学濾光板11の取り付けを
容易に行うことができる。
のネジ留めにより最終的に固体撮像素子7に固定してい
るので、組立完了後の撮影確認時に固体撮像素子保護ガ
ラス14と光学濾光板11間にゴミが付着していること
を発見した場合には、ねじ22を外すことで分解清掃が
可能である。接着剤で光学濾光板11と固体撮像素子7
とを貼り付けた場合には、ゴミが付着していたり気泡が
生じていることを発見したりしても改修が不可能であっ
たが、本発明の光学濾光板11と固体撮像素子7ではそ
の改修が可能となりコストダウンにつながる。
14との間には、傷防止シート17が設けられている。
この傷防止シート17は、ガラス材同士がすれて傷つか
ないようにしたり、ニュートンリングの発生を防止した
りすることを目的とするもであり、固体撮像素子7に入
射する光束を阻害しないよう、光束が入射する範囲すな
わち撮像範囲106を切り抜いた矩形形状の開口を有す
る。傷防止シート17は、ポリエチレンテレフタレート
などのシートであり、表面はサンドブラスト処理により
艶消し処理が施され、黒色である。
は、複屈折板101と赤外カット濾光板102の通過す
る光束の光軸に垂直な面(撮像面と平行)における水平
方向の大きさを、1/4λ板103と複屈折板104の
同様な水平方向の大きさより少し小さくすることにより
段差107、108を設けるようにしている。そして、
この段差107、108にホルダ13をはめ込み、光軸
に垂直な段差面にホルダ13のバネ力を付加し、光学濾
光板11を固体撮像素子7側に押しつけるようにして保
持する。これにより、ホルダ13の面は光学濾光板11
の撮影レンズ10側の面より高くならず、限られたスペ
ースに光学濾光板11の取り付けを容易に行うことがで
きる。
板厚(バネ性のたわみも考慮した寸法)の合計寸法は、
必ずしも段差107、108の光軸方向の寸法より小さ
くする必要はない。小さくない場合でも、ホルダ13の
面が段差の寸法に応じて下げられ、それに応じてスペー
スが確保でき本発明の目的は達成できる。
変形例を示す図である。図5(a)は、複屈折板101
と赤外カット濾光板102の水平方向および鉛直方向の
寸法を同じにし、1/4λ板103と複屈折板104の
水平方向と鉛直方向の寸法も同じにする。そして、前者
の組み合わせの水平方向および鉛直方向の寸法を後者の
組み合わせのそれぞれの寸法より若干小さくして、光学
濾光板11の外周部全体に段差109を形成している。
ト濾光板102、1/4λ板103、複屈折板104の
すべてを同じ寸法の矩形形状に構成する。そして、複屈
折板101と赤外カット濾光板102の4隅を切り落と
し段差110を4隅に形成している。ホルダやアダプタ
の開口は、図5における複屈折板101、および赤外カ
ット濾光板102の形状に合わせて空けられる。
の大きさを異ならせることにより段差を形成している
が、図2および図5の内容に限定する必要はない。その
他にも各種の層のあらゆる組み合わせが考えられるが、
すべて本発明の範囲に含まれる。
タルスチルカメラの第2の実施の形態の構成を示す図で
ある。第1の実施の形態と異なるところは、アダプタ1
2がないところである。その他の構成は第1の実施の形
態と同じであるのでその説明を省略し、このアダプタ1
2がないことについてのみ以下説明する。
る図であり、光学濾光板11の取り付けを説明する図で
ある。光学濾光板11は図2に示すものである。図6お
よび図7に示す通り、第2の実施の形態ではアダプタ1
2がなく、またアダプタ12の位置を規制する壁16が
設けられていない。
開口部によってのみ位置決めがなされるが、特に鉛直方
向の位置決めにおいてそれほど精度が必要ない場合には
本実施の形態の内容が適用可能である。また、光学濾光
板11はホルダ13のバネ力で固体撮像素子7側に押し
つけられるのでがたつくこともない。さらには、ホルダ
13と光学濾光板11の段差面とが接触する部分を接着
剤で固定するようにすれば、光学濾光板11のがたつき
はより一層防止できる。
タルスチルカメラの第3の実施の形態の構成を示す図で
ある。第1の実施の形態では、光学濾光板11をシャッ
タ6と固体撮像素子7間に配置する例を示したが、第3
の実施の形態では、シャッタ6とクイックリターンミラ
ー5の間に設ける実施の形態である。その他の構成は、
第1の実施の形態と同一であるのでそれらの説明を省略
し、この異なる部分について以下説明する。
る。光学濾光板11の固定は、段差のうち光軸に垂直な
面とホルダ31と接する面を接着剤で接着して行う。ホ
ルダ31は、カメラ本体のフレーム32に固定され、複
屈折板101および赤外カット濾光板102の大きさに
合わせた開口を有する。開口寸法は第1の実施の形態の
ホルダ13と同様であるが、ホルダ13のバネ性による
変形がないため、鉛直方向の寸法は光学濾光板11との
隙間をより小さく設定することが可能である。
ルダ31とを面で接着するようにしているので、強固な
固定が可能となる。しかも光軸方向にホルダ31の板厚
分のスペースを確保する必要がないため、シャッタ6と
クイックリターンミラー5の間のような狭い場所に光学
濾光板11を配置することが可能となる。光学濾光板1
1をこのような場所に配置すると、クイックリターンミ
ラー5をアップすることにより光学濾光板11の掃除を
容易に行える構成にすることが可能となる。
像素子7としてCCDの例を示したが、この内容に限定
される必要ない。本発明は、限られたスペースしかなく
かつ前面に光学濾光板を設ける必要があるような撮像素
子すべてに適用が可能である。
光板11の層の構成や組み合わせ順序について、図2に
示すものを例示したが、この構成や組み合わせ順序に限
定する必要はない。その他の機能を有する層を追加した
り、図2に示す層の一部を削除したりしてもよい。削除
するとは、例えば、赤外カット濾光板102を削除し3
枚構成にするなどである。また、層の並び順序も任意に
変更してもよい。すなわち、あらゆる濾光層の組み合わ
せで構成される光学濾光板に本発明は適用できる。
施の形態にも示した、赤外線をカットしながら光を通過
させること、空間周波数の所定の周波数を通過させるこ
と、互いに異なる方向に振動する直線偏光の位相をずら
すために偏光を通過させることなどを含む概念である。
さらに、紫外線をカットしながら光を通過させること
や、可視光の所定の波長の光のみ通過させることや、自
然光を直線偏光や円偏光などに偏光するために通過させ
ることなども含む概念である。すなわち、本願で言う
「濾光」とは光束の特性等を変えながらその光束を通過
させることを言う。従って、固体撮像素子の前面に置か
れ、このような機能を有するすべての素子に本発明は適
用される。
フカメラの例で説明をしたが、この内容に限定する必要
はない。レンズ交換式でないカメラにおいても本発明は
適用できる。また、機械シャッタ6が設けられている場
合で説明をしたが、電子シャッタのみしかない場合でも
本発明は適用できる。さらには、上記実施の形態ではス
チルカメラの例で説明をしたが、動画を扱うビデオカメ
ラにおいても適用できる。すなわち、固体撮像素子を使
用し、その前面に光学濾光板を設ける必要があるすべて
の態様に本発明は適用できる。
1を固体撮像素子7に押しつけ固定する例を示したが、
光学濾光板11の位置や押しつける方向についてこの内
容に限定する必要はない。例えば、図1のカメラマウン
ト8近辺に光学濾光板11を設けるようにし、カメラマ
ウント側に押しつけ固定するような構成にしてもよい。
また、第3の実施の形態のような位置において、接着剤
を使用せず、他の補助ホルダを光学濾光板11の段差に
はめ込みホルダ31に押しつけ固定するような構成にし
てもよい。
7側の面とは反対側の面、すなわちホルダ13により押
しつけ力を付加する側に段差を設ける例を説明したが、
固体撮像素子側7にも段差を設けるようにしてもよい。
例えば、固体撮像素子自体にフレームがあったり、固体
撮像素子の取り付けブラケットにフレーム等が設けられ
ていたりして、固体撮像素子の受光面がフレームのトッ
プ面より少し下がっている場合には、光学濾光板の固体
撮像素子側に段差を設け、この段差にフレームトップ面
を係合させ、光学濾光板の固体撮像素子側の面を固体撮
像素子の受光面ぎりぎりまで下げることが可能となる。
このようにすることによっても、限られたスペースに光
学濾光板の配置が可能となる。
いるので、次のような効果を奏する。請求項1、4の発
明は、光学濾光素子に段差を有するようにしたので、例
えば、光学濾光素子を保持する場合、光軸方向が限られ
たスペースにおいて、効率よくかつコストダウンを達成
しながら配置することが可能となる。そして、固体撮像
素子では、前面が限られたスペースであってもこの光学
濾光素子を設けることが可能となり、偽色信号やモアレ
を防止でき良好な画像を得ることができる。請求項2の
発明は、複数の濾光層の寸法を異ならせることにより段
差を容易に形成することができる。また、小さくする層
をコストが高い層や強度の低い層を選択することによ
り、強度を保ちながらコストダウンを図り段差を形成す
ることができる。請求項3の発明は、この段差を光学濾
光素子の保持のために利用するので、上記請求項1と同
様の効果を奏する。請求項5の発明は、特に保持手段の
バネ性によるバネ力を利用して光学濾光素子を押しつけ
るようにしているので、例えば固体撮像素子側に密着さ
せて保持することが可能となる。同時に、押しつけ力を
加える側に保持手段部材のスペースを確保する必要がな
く、光軸方向の寸法が抑えられ、限られたスペースに光
学濾光素子を効率よく配置することが可能となる。
タルスチルカメラの第1の実施の形態の構成を示す図で
ある。
例を示す図である。
タルスチルカメラの第2の実施の形態の構成を示す図で
ある。
けを説明する図である。
タルスチルカメラの第2の実施の形態の構成を示す図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】受光面に結像した被写体像を電気信号に変
換する光電変換手段と被写体からの光束を前記光電変換
手段に結像して該被写体像を形成する光学手段との間の
光路上に配置され、前記光束を濾光する光学濾光素子に
おいて、 外周部の少なくとも一部に、段差を有することを特徴と
する光学濾光素子。 - 【請求項2】請求項1記載の光学濾光素子において、 複数の濾光層が、通過する光束の光軸方向に重ねられる
ように形成され、少なくとも一つの濾光層の前記通過光
束の光軸に垂直な面方向の大きさと、他の濾光層の前記
光軸に垂直な面方向の大きさとを異ならせることにより
前記段差を形成することを特徴とする光学濾光素子。 - 【請求項3】請求項1または請求項2記載の光学濾光素
子において、 前記段差は、該光学濾光素子を保持するために利用され
ることを特徴とする光学濾光素子。 - 【請求項4】受光面に結像した被写体像を電気信号に変
換する光電変換手段と、 被写体からの光束を前記光電変換手段の受光面に結像し
て該被写体像を形成する光学手段と、 前記光電変換手段と前記光学手段との間の光路上に配置
され、前記光束を濾光する光学濾光素子と、 前記光学濾光素子を保持する保持手段とを備えた光学装
置において、 前記光学濾光素子は外周部の少なくとも一部に段差を有
し、該段差を利用して前記保持手段により保持されるこ
とを特徴とする光学装置。 - 【請求項5】請求項4に記載の光学装置において、 前記保持手段はバネ性を有し、前記光学濾光素子を前記
光電変換手段側あるいは前記光学手段側のいずれかの方
向に押しつけるようにして保持することを特徴とする光
学装置。
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