JP2005070176A - レンズ交換可能なデジタルカメラシステムおよびカメラボディ - Google Patents
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Abstract
【課題】画素ピッチの異なるカメラボディ間で像面湾曲収差を生じることなく交換レンズを交換可能であるデジタルカメラシステムを提供すること。
【解決手段】このデジタルカメラシステムは、同一仕様の複数の交換レンズ鏡筒12、および、その交換レンズ鏡筒12が装着可能なカメラボディ11A、または、カメラボディ11Bとからなるデジタルカメラ1と、デジタルカメラ2とからなり、カメラボディ11Aには、基準画素ピッチを持つ撮像素子5Aと光学LPF(ローパスフィルタ)8Aが内蔵されている。カメラボディ11Bには、基準画素ピッチと異なる画素ピッチを持つ撮像素子5Bと光学LPF8B,補償光学素子9が内蔵されている。補償光学素子9は、光学LPF8Bが光学LPF8Aに対して薄くなったことによる光路長変化分を補償するための複屈折特性を持たないガラス板で形成される。
【選択図】図1
【解決手段】このデジタルカメラシステムは、同一仕様の複数の交換レンズ鏡筒12、および、その交換レンズ鏡筒12が装着可能なカメラボディ11A、または、カメラボディ11Bとからなるデジタルカメラ1と、デジタルカメラ2とからなり、カメラボディ11Aには、基準画素ピッチを持つ撮像素子5Aと光学LPF(ローパスフィルタ)8Aが内蔵されている。カメラボディ11Bには、基準画素ピッチと異なる画素ピッチを持つ撮像素子5Bと光学LPF8B,補償光学素子9が内蔵されている。補償光学素子9は、光学LPF8Bが光学LPF8Aに対して薄くなったことによる光路長変化分を補償するための複屈折特性を持たないガラス板で形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、レンズ交換可能なデジタルカメラシステム、および、そのデジタルカメラ、さらに、交換レンズ、および、カメラボディに関する。
従来のデジタルカメラにおいては、撮影された画像の高周波成分の偽色(モアレなど)を軽減するために撮像素子の前面に複屈折特性をもつ水晶等で形成された光学ローパスフィルタ(以下、光学LPFと記載する)が配置されている。また、カメラボディに対してレンズ(レンズ鏡筒)が交換可能な一眼レフタイプのデジタルカメラがあるが、この一眼レフタイプのデジタルカメラの複数のボディには、画素数が異なる、すなわち、画素ピッチが異なる撮像素子が組み込まれ、さらに、複数種類の同一仕様の交換レンズが装着可能となっている。
上記一眼レフタイプのカメラボディにおいては、上述のように画素ピッチが異なる撮像素子の前面には、上記画素ピッチに対応した厚みを有した光学LPFが配置される。
上述のように撮像素子の画素ピッチに対応して光学LPFの厚みを設定するのは、上記光学LPFを透過した光束は、屈折しない常光と異常光(複屈折光)に分離される。一方、上記モアレ発生を防止するためには、撮像素子の隣り合う画素に上記分離された光束をそれぞれ入射させなければならない。そのために光学LPFの厚みを画素ピッチに対応させて変化させる必要がある。
ところが、撮像素子の前面に厚みの異なる光学LPFを配置すると、その結像位置が変化することになる。図9は、撮像光学系において撮像素子の前面に配置される光学LPFの有無による結像位置の変化の状態を示す光路図である。
図9に示すように撮像素子の撮像面103の前方に光学LPF102がない場合には、レンズ101を通過した中央光束は、撮像面103上の点P1 に結像する。また、レンズ101を通過した周辺光束は、撮像面103上の点P2 に結像する。しかし、撮像素子の撮像面103の前方に光学LPF102が配されている場合には、レンズ101を通過した中央光束は、撮像面103の後方の点P1′ に結像する。また、レンズ101を通過した周辺光束は、撮像面103の後方の点P2′ に結像する。上記光学フィルタ103の厚みが厚くなると上記各光束の結像位置は、さらに後方にずれる。すなわち、光学LPFの厚みの違いにより結像位置までの光束の実効の光路長が異なってくる。
一方、デジタルカメラの撮影光学系においては、通常、撮影画面の中央部に到達する光束と周辺部に到達する光束との光路長に差が生じ、像面湾曲収差が生じるが、この撮影画面の中心部と周辺部の光路長の差の補正は、撮影光学系に像面湾曲を打ち消す光学特性を持たせることによって、結果的に像面湾曲収差を補正することができる。
しかしながら、この収差補正の考え方をレンズ交換式の一眼レフタイプのデジタルカメラに適用した場合には、以下のような問題が生じる。すなわち、第1の光学LPFを具備する第1のカメラボディと、これに適合するように設計された交換レンズとを含むレンズ交換式のー眼レフデジタルカメラシステムにおいて、上記交換レンズを第2の光学LPFを具備する第2のカメラボディに装着する場合に、上記第1と第2の光学LPFの厚みが異なっていると、適正な像面湾曲収差の補正ができないという問題が生じる。これは、第1と第2のカメラボディに画素ピッチの異なる撮像素子が搭載されている場合、上述したようにそれぞれの光学LPFの厚さをその画素ピッチに適合するように設定することで生じる問題である。
上記従来の一眼レフタイプのデジタルカメラにおいては、例えば、光学LPFとして水晶に代えてその厚みが極めて薄く、水晶と同様の複屈折特性をもつLN(LiNbO3,ニオブ酸リチウム)素子が適用されている。また、画素ピッチが殆ど変らないように、撮像素子の大きさを変更することで画素数を変えたりしている。上記LN素子を適用した場合、その厚みが薄いことから光束の光路長が殆ど変化せず、画素ピッチの異なるデジタルカメラのボディ間においても交換レンズの交換が可能となる。
図10は、撮像素子の画素ピッチ(撮像素子の画素数)とそれに適応する光学LPF(水晶とLN素子の場合)の厚みの関係を示す線図である。図10に示すように画素ピッチPが狭くなると適応する光学LPFの厚みも薄くなっている。また、同一画素ピッチPに適応するLN素子の厚みは、水晶に対しておよそ1/5〜1/6になっている。
なお、従来のデジタルカメラにおいて、光学LPFの操作による光路長制御や空間周波数特性制御に関する提案としては、例えば、後述する特許文献1、特許文献2、および、特許文献3がある。
特許文献1(特開平7−123421号公報)に開示された撮像装置は、撮像素子から出力された電気信号を用いてカラー自然画像信号を形成する第1の撮像モードと、単一色又はモノクロの画像に対して高解像度の画像信号を形成する第2の撮像モードとを切換える切換回路を有し、この切換に伴って光学LPFを出し入れすると共に、光路長の変化を別の光学系により補正するものであり、本撮像装置によれば、単―色の画像に対して高解像度の画像信号を形成することができる。
また、特許文献2(特開2000−244821号公報)に開示の撮像装置は、撮像素子の駆動モードに対応してLPFブロックを構成する光路長補正用ダミーガラスと光学LPFとを切り換え駆動するものであり、本撮像装置によれば、撮像素子の特殊駆動による空間サンプリング特性の変化に伴う擬似信号の発生を、効果的に抑圧できる。
さらに、特許文献3(特許2552855号)に開示の撮像装置は、フレーム読み出しモードを選択した場合に光学的ロ一パスフィルタに代わり光学的LPFと同一の光路長を有する補正光学手段が撮像手段への入射光路に挿入されるものであって、本撮像装置によれば、サンプリングの垂直走査周波数を、例えば、525本から262.5本にしても折返しひずみが生じることない。したがって、画像品質も劣化することがなくなる。
特許文献1は、特開平7−123421号公報である。
特許文献2は、特開2000−244821号公報である。
特許文献3は、特許2552855号である。
しかし、上述した従来の一眼レフタイプのデジタルカメラにおいて、画素ピッチの異なるカメラボディ間で交換レンズを装着可能とするために撮像素子の前面に配置される光学LPFとして、薄肉のLN素子を適用したものは、該LN素子が割れやすく、取り扱い上の問題があった。しかも、今後、デジタルカメラに組み込まれる撮像素子の画素数が増えた場合、適用するべきLN素子の厚みをさらに薄くする必要があり、対処が困難になる。例えば、図10に示すように画素数6M以上(画素ピッチδが6.31μm)では、適応する一枚のLN素子の厚みがおよそ0.1mm、または、それ以下となり、実用上、困難となる。
また、画素ピッチが殆ど変らないように撮像素子の大きさを変更した場合、画素数を多くすると撮像素子が大型化し、カメラボディが大きくなったり、高価なものとなっていた。
上述した特許文献1,2,3等には、光学LPFの変化による光路長変化を補正するための補正光学系に関する記載はあるが、複数の交換レンズを装着可能なデジタルカメラにおける光学LPFの厚みの変化を補償する光学系に関する記載はない。
本発明は、上述した状況に鑑みてなされたものであって、レンズ交換可能なデジタルカメラにおいて、画素ピッチの異なるカメラボディ間で像面湾曲収差を生じることなく交換レンズが交換可能なデジタルカメラシステムおよびカメラボディおよび交換レンズ、さらに、基準カメラボディを提供することを目的とする。
本発明の第1のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムは、第1の画素ピッチを有する第1の撮像素子と、上記第1の撮像素子の上記第1の画素ピッチに応じて決定された厚みを有し、第1の材質で形成された第1の光学ローパスフィルタとを有してなる第1のカメラボディと、上記第1のカメラボディに装着可能であり、上記第1のカメラボディに装着した場合に、上記第1の撮像素子の結像面上における像面湾曲収差が最適となるような補正機能を有している交換レンズと、上記交換レンズを装着可能であり、上記第1の画素ピッチとは異なる第2の画素ピッチを有する第2の撮像素子と、上記第2の画素ピッチに応じて決定された厚みを有し、上記第1の光学ローパスフィルタよりも薄く、且つ、第2の材質で形成された第2の光学ローパスフィルタと、上記交換レンズを装着した場合に、上記第1の光学ローパスフィルタと上記第2の光学ローパスフィルタの厚みの差によって発生する上記第2の撮像素子の結像面上における像面湾曲収差を補正するための補償光学系とを有してなる第2のカメラボディとを有しており、上記第1の光学ローパスフィルタは、上記第2の材質にて形成可能な光学ローパスフィルタの最小厚さと上記補償光学系の厚さとの和に略等しい厚さを有する。
本発明の第2のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムは、カメラボディに脱着可能な交換レンズと、上記交換レンズの設計基準となるカメラボディであって、基準画素ピッチを有する基準撮像素子と、上記基準画素ピッチに応じて決定された厚みを有する光学ローパスフィルタを有する基準カメラボディとを有し、光学ローパスフィルタの材料と成り得る第1の材質と、この第1の材質に比して同じ画素ピッチに対して薄い光学ローパスフィルタを形成可能な第2の材質とのうち、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと同等、または、それ以上の大きさを上記基準画素ピッチは有する。
本発明の第3のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムは、第1、または、第2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムにおいて、上記第1の材質は、水晶である。
本発明の第4のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムは、第1、または、第2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムにおいて、第2の材質は、ニオブ酸リチウムである。
本発明の第5のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムは、第1、または、第2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステムにおいて、上記基準画素ピッチは、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと略同じである。
本発明の第1のカメラボディは、交換レンズを有するデジタルカメラシステムのためのカメラボディであって、上記交換レンズを装着するための交換レンズ装着用マウント部と、所定の画素ピッチを有する撮像素子と、上記交換レンズ装着用マウント部と上記撮像素子との間に配され、上記所定の画素ピッチに応じて決定された厚さを有する光学ローパスフィルタとを有しており、光学ローパスフィルタの材料と成り得る第1の材質と、この第1の材質に比して同じ画素ピッチに対して薄い光学ローパスフィルタを形成可能な第2の材質とのうち、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと同等、または、それ以上の大きさを上記所定の画素ピッチは有するともに、上記交換レンズの設計基準となる。
本発明によれば、同一仕様の交換レンズが画素ピッチの異なる撮像素子を搭載した別のカメラボディに装着可能であり、それぞれデジタルカメラで像面湾曲収差の無い画像を撮像することが可能になる。さらに、撮像素子周りの配置に関しても別々のカメラボディ間で同一配置を採用できるレンズ交換可能なデジタルカメラシステムを提供できる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1の実施形態のデジタルカメラシステムの詳細な説明に先立ってその概要を図1(A),(B)を用いて説明する。なお、図1(A),(B)は、本発明の第1の実施形態のデジタルカメラシステムを構成するカメラボディおよび交換レンズの組み合わせと内蔵されるフィルタ光学部材および撮像素子の配置を示す図であり、図1(A)は、基準カメラボディと交換レンズとの組み合わせ状態を示し、図1(B)は、非基準カメラボディと交換レンズとの組み合わせ状態を示している。
本発明の第1の実施形態のデジタルカメラシステムの詳細な説明に先立ってその概要を図1(A),(B)を用いて説明する。なお、図1(A),(B)は、本発明の第1の実施形態のデジタルカメラシステムを構成するカメラボディおよび交換レンズの組み合わせと内蔵されるフィルタ光学部材および撮像素子の配置を示す図であり、図1(A)は、基準カメラボディと交換レンズとの組み合わせ状態を示し、図1(B)は、非基準カメラボディと交換レンズとの組み合わせ状態を示している。
本実施形態のデジタルカメラシステムは、図1(A),(B)に示すデジタルカメラ1とデジタルカメラ2とからなる。
デジタルカメラ1は、基準カメラボディである第1のカメラボディ11Aと、着脱可能な交換レンズとしての交換レンズ鏡筒12とからなる。
デジタルカメラ2は、非基準カメラボディである第2のカメラボディ11Bと、第1のカメラボディ11Aに装着されるものと共通仕様の着脱可能な交換レンズとしての交換レンズ鏡筒12とからなる。
第1のカメラボディ11Aは、保護ガラス6を有するCCD(または、CMOS型撮像素子)等からなる第1の撮像素子である撮像素子5Aと、撮像素子前面に配置される第1の光学ローパスフィルタである光学LPF8Aとが内蔵され、レンズ側マウント面4aと当接可能なカメラ側マウント面3aをもつカメラ側マウント部3を有している。即ち、レンズ側マウント部4とカメラ側マウント部3とが係合して両者が固定された場合、光軸方向の位置が上記レンズ側マウント面4aとカメラ側マウント面3aとが当接することにより規定される。
撮像素子5Aは、例えば、4/3型の撮像素子であって第1の画素ピッチである所定の基準画素ピッチδ0 (対応する基準画素数S0 )を有しており、撮像素子の結像面である光電変換面5Aa上に結像した被写体像は、電気的撮像信号に変換される。
光学LPF8Aは、モアレ発生を防止するために撮像素子5Aの基準画素ピッチδ0 に対応する厚みの複屈折特性を有する水晶で形成され、また、赤外線吸収ガラスを含む。そして、光学LPF8Aは、ガラスと略同一の所定の屈折率を有している。
この光学LPF8Aは、カメラ側マウント部3と撮像素子5Aとの間に配置され、その厚さが後述する第2のカメラボディの光学LPF8B、および、同じ交換レンズ鏡筒12が着脱可能な他の非基準のカメラボディに適用される光学LPFに比較して最も厚い厚みを有する。
交換レンズ鏡筒12は、第1のカメラボディ側、または、第2のカメラボディ側マウント面3aに当接可能なレンズ側マウント面4aが設けられるレンズ側マウント部4を有し、複数の撮影レンズ群からなる撮影光学系12aを内蔵する。この交換レンズ鏡筒12は、第1のカメラボディ11A、または、第2のカメラボディ11Bのいずれにも着脱可能な同一仕様のレンズ鏡筒であり、例えば、焦点距離が異なる交換レンズやズームレンズやマクロレンズ等の複数の交換レンズのいずれかが相当する。
また、交換レンズ鏡筒12の撮影光学系12aは、基準カメラボディ11Aに装着した状態にて、被写体光束が光学LPF8Aを透過し、撮像素子5Aの撮像面5Aa上に結像するが、光学LPF8Aの屈折率と厚みによる光路長の変化(実効光路長変化)した状態で像面湾曲収差が生じることなく撮像面5Aa上に結像するように設計製作されている(すなわち、図9に示す中心光束による結像点P1 ′と周辺光束による結像点P2 ′がともに撮像素子5Aの撮像面5Aa上に位置する像面湾曲収差のない状態とする)。
第2のカメラボディ11Bは、保護ガラス6を有するCCD(MOS型撮像素子)等からなる第2の撮像素子である撮像素子5Bと、撮像素子前面に配置される第2の光学ローパスフィルタである光学LPF8Bおよび補償光学系である補償光学素子9とが内蔵され、さらに、レンズ側マウント面4aと係合可能なカメラ側マウント面3aを備えた第1のカメラボディ11Aと共通のカメラ側マウント部3を有している。
撮像素子5Bは、基準撮像素子5Aと同様の4/3型の撮像素子であるが、基準画素ピッチδ0 と異なる値の第2の画素ピッチである画素ピッチδ1 を有している。この撮像素子5Bの結像面である光電変換面5Ba上に結像した被写体像も同様に電気的撮像信号に変換される。
光学LPF8Bは、光学LPF8Aより薄いフィルタであって、撮像素子5Bの画素ピッチδ1 に対応した厚みをもつ複屈折特性を有する水晶、または、LN(ニオブ酸リチウム)素子で形成され、また、赤外線吸収ガラスも含む。そして、ガラスと略同一の所定の屈折率を有する。この光学LPF8Bもレンズマウント部3と撮像素子5Bとの間に配置される。
補償光学素子9は、複屈折特性を有していないが光学LPF8Aと略同じ屈折率を有するガラスからなる光学部材であり、第2の光学LPF8Bに接着して組み込むことによって交換レンズ鏡筒12による被写体光束の結像位置が撮像素子5Bの光電変換面5Baからずれることなく、像面湾曲収差を含めた収差が生じないように光学LPF8Bが薄くなったことによる光路長変化を補償する部材である。この補償光学素子9は、その補償光学素子9と光学LPF8Bとの光学的な厚みの和が光学LPF8Aと略等しくなるように設定される。
上述した構成による本実施形態のデジタルカメラシステムにおいては、基準とする第1のカメラボディ11Aには、交換レンズ鏡筒12が装着可能であり、所定の基準画素ピッチδ0 を有する撮像素子5Aが内蔵される。交換レンズからの被写体光束は、光学LPF8Aで複屈折されて撮像素子5Aの撮像変換面5Aa上に像面湾曲収差がなく、正しく結像する。
非基準の第2のカメラボディ11Bには、交換レンズ鏡筒12が装着可能であり、画素ピッチδ1 を有する撮像素子5Bが内蔵される。交換レンズからの被写体光束は、補償光学素子9を透過し、光学LPF8Bで複屈折して撮像素子5Bの撮像変換面5Ba上に結像する。光学LPF8Bの厚みが薄くなったための実効光路長の変化分は、補償光学素子9を挿入することにより補償され、被写体光束は、撮像素子5Bの撮像変換面5Ba上に同様に像面湾曲収差がない状態で正しく結像する。
次2に、本実施形態のデジタルカメラシステムにおけるデジタルカメラ1,2の内部構成について、図2,3を用いて説明する。
図2は、上記デジタルカメラのカメラボディに交換レンズ鏡筒を装着した状態での内部構造を示す斜視図(一部破断面とする)である。図3は、上記デジタルカメラの撮像ユニットまわりの内部構造を示す斜視図(一部破断面とする)である。
図2は、上記デジタルカメラのカメラボディに交換レンズ鏡筒を装着した状態での内部構造を示す斜視図(一部破断面とする)である。図3は、上記デジタルカメラの撮像ユニットまわりの内部構造を示す斜視図(一部破断面とする)である。
デジタルカメラ1、または、2は、それぞれある仕様共通の交換レンズ鏡筒12と、その交換レンズ鏡筒12が着脱可能である基準カメラボディである第1のカメラボディ11A、または、非基準カメラボディである第2のカメラボディ11Bからなる。なお、交換レンズ鏡筒12は、交換レンズ側マウント部4のマウント面4aとカメラボディ側マウント部3のマウント面3aとが当接した状態で装着される。
第1のカメラボディ11Aと12Aとは、内蔵される撮像ユニットの撮像素子、および、光学LPFが異なるのみで他の構成は、共通である。
交換レンズ鏡筒12は、複数のレンズからなる撮影光学系12aやその駆動機構等を内部に保持して構成される。そして、この撮影光学系12aは、被写体からの光束を透過させることで当該被写光束により形成される被写体の像を所定の位置(図3の撮像素子5A、または、5Bの光電変換面上)に像面湾曲収差等の各種の光学的な収差のない状態で結像せしめるように、例えば、複数の光学レンズ等によって構成される。つまり、撮像素子前面に配される光学LPFにて生じる像面湾曲収差もなくすように設計されたものである。
なお、ここでいう、収差のない状態とは実使用上問題のないレベル以下の収差がある状態も含む。換言すれば撮影光学系12aは撮像素子前面に配される光学LPFなども考慮した上で、各種収差が最適となるように設計されている。
カメラボディ11A,11Bは、本体部11a内部に各種の構成部材等を備えて構成され、かつ、撮影光学系12aを保持するレンズ鏡筒12を着脱自在となるようにボディ側マウント部3をその前面に備えて構成された、いわゆる「一眼レフレックス方式」のカメラボディである。つまり、カメラ本体部11aの前面側の略中央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11aの内部ヘと導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成され、この露光用開口の周縁部にボディ側マウント部3が形成されている。
以下、第1,2のデジタルカメラのカメラボディ11A,11Bの詳細な内部構成から説明すると、まず、カメラ本体部11aの上面部や背面等の所定の位置にはカメラ本体部11aを動作させるための各種の操作部材、例えば、撮影動作を開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリーズボタン17等が配設されている。
カメラ本体部11aの内部には、図2に示す如くの各種の構成部材、例えば撮影光学系12aによって形成される所望の被写体像を撮像素子5A、または、5Bの光電変換面上とは異なる所定位置に形成させるために設けられ、いわゆる「観察光学系」を成すファインダ装置13と、撮像素子5A、または、5Bの光電変換面への被写体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えたシャッタ部14と、撮影光学系12aを透過した被写体光束に基づき被写体像信号を得る撮像素子を含む撮像ユニット15A(第1のカメラボディ用)あるいは15B(第2のカメラボディ用)と、撮像素子5A、または、5Bにより取得した画像信号に対して各種の信号処理を施す画像信号処理回路等の電気回路を成す各種の電気部材が実装された主回路基板16A(第1のカメラボディ用)、あるいは16B(第2のカメラボディ用)を始めとする複数の回路基板等が、それぞれ所定位置に配設されている。また、撮像ユニット1A、15B5の前面には撮像素子の光電変換面への塵埃等の付着を防止する防塵フィルタ21が配設されている。
ファインダ装置13は、撮影光学系12aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系の側へと導くように構成された反射鏡13bと、この反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム13aを介して、被写体像を拡大して観察する接眼レンズ13c等によって構成されている。
反射鏡13bは、撮影光学系12aの光軸から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移動自在に構成され、通常状態は、撮影光学系12aの光軸上にて当該光軸に対して所定角度、例えば角度45°に配置されている。これにより、撮影光学系12aを透過した被写体光束は、当該カメラ1が通常状態にある際は、反射鏡13bによってその光軸が折り曲げられて、当該反射鏡13bの上方に配置されるペンタプリズム13aの側へと反射されるようになっている。
一方、カメラ1が撮影動作の実行中において、その実際の露光動作中には、当該反射鏡13bが撮影光学系12aの光路から退避する所定位置に移動するようになっている。これによって被写体光束は、撮像素子側へと導かれ、その光電変換面を照射するようになっている。
シャッタ部14は、例えば、フォーカルプレーン方式のシャッタ機構や、このシャッタ機構の動作を制御する駆動回路等、従来のカメラ等で一般的に利用されているものと同様のものが適用される。
第1、または、第2のカメラボディ用である撮像ユニット15Aと15Bは、内蔵される撮像素子と光学LPFとが異なるのみで他の構成は略同一である。まず、第1のカメラボディ用である撮像ユニット15Aについて説明する。
撮像ユニット15Aは、撮影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を得るCCD等からなる撮像素子5Aと、この撮像素子5Aを固定支持する薄板状の部材からなる撮像素子固定板28と、撮像素子5Aの光電変換面の側に配設され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光束から高周波成分を取り除くべく形成される光学素子である光学LPF8Aと、この光学LPF8Aと撮像素子5Aとの間の周縁部に配置され、略枠形状の弾性部材等によって形成されるローパスフィルタ受け部材26と、撮像素子5Aを収納し固定保持すると共に光学LPF8Aをその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持しかつ所定の部位を後述する防塵フィルタ受け部材23に密に接触するように配設される撮像素子収納ケース部材24(以下、CCDケース24という)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵フィルタ21をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して支持する防塵フィルタ受け部材23と、この防塵フィルタ受け部材23によって支持されて撮像素子5Aの光電変換面の側であって光学LPF8Aの前面側において当該光学LPF8Aとの間に所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される防塵部材である防塵フィルタ21と、この防塵フィルタ21の周縁部に配設され当該防塵フィルタ21に対して所定の振動を与えることによって塵埃を除去させる圧電素子22と、防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合させ固定保持する弾性体からなる押圧部材20等によって構成されている。
撮像素子5Aは、撮影光学系12aを透過した被写体光束を自己の光電変換面5Aa(図1(A))に受けて光電変換処理を行なうことにより、当該光電変換面に形成される被写体像に対応した画像信号を取得するものであって、例えば、4/3型で第1の画素ピッチとしての基準画素ピッチδ0 が略7μmである電荷結合素子(Charge Coupled Device)等が適用される。
この撮像素子5Aは、撮像素子固定板28を介して主回路基板16A上の所定の位置に実装されている。この主回路基板16には、不図示の画像信号処理回路及びワークメモリ等が共に実装されており、撮像素子5Aからの出力信号、即ち光電変換処理により得られた画像信号が画像信号処理回路等へと電送されるようになっている。
この撮像素子5Aの光電変換面の前方には、保護ガラス6(図3)が装着される。
画像信号処理回路においてなされる信号処理としては、例えばボディ側マウント部3に装着されたレンズ鏡筒12の内部に保持される撮影光学系12aによって撮像素子5Aの光電変換面上に結像された像に対応するものとして当該撮像素子5Aから得られた画像信号を記録に適合する形態の信号に変換する処理等、各種の信号処理である。このような信号処理は、電子的な画像信号を取り扱うように構成される一般的なデジタルカメラ等において通常になされる処理と同様である。
撮像素子5Aの前面側には、ローパスフィルタ受け部材26を挟んで光学LPF8Aが配設されている。光学LPF8Aは、複屈折特性を有する光学素子の水晶で形成されており、後述するように撮像素子5Aの画素ピッチ(略7μm)に対応する厚みts0を有している。なお、後述するように光学LPF8A内に赤外線吸収ガラスが挿入されている。
そして、光学LPF8Aを覆うようにCCDケース24が配設されている。このCCDケース24には、略中央部分に矩形状からなる開口が設けられており、この開口には、その後方側から光学LPF8A及び撮像素子5Aが配設されるようになっている。この開ロ後方側の内周縁部には、断面が略L宇形状からなる段部24aが形成されている。
上述したように、光学LPF8Aと撮像素子5Aとの間には、弾性部材等からなるローパスフィルタ受け部材26が配設されている。このローパスフィルタ受け部材26は、撮像素子5Aの前面側の周縁部においてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設され、かつ光学LPF8Aの背面側の周縁部近傍に当接するようになっている。そして、光学LPF8Aと撮像素子5Aとの間を略気密性が保持されるようにしている。これにより、光学LPF8Aには、ローパスフィルタ受け部材26による光軸方向への弾性力が働くことになる。
そこで、光学LPF8Aの前面側の周縁部を、CCDケース24の段部24aに対して略気密的に接触させるように配置することで、当該光学LPF8Aをその光軸方向に変位させようとするローパスフィルタ受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF8Aの光軸方向における位置を規制するようにしている。
換言すれば、CCDケース24の開口の内部に背面側より挿入された光学LPF8Aは、段部24aによって光軸方向における位置規制がなされている。これにより、当該光学LPF8Aは、CCDケース24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないようになっている。
このようにして、CCDケース24の開口の内部に背面側から光学LPF8A挿入された後、光学LPF8A背面側には、撮像素子5A配設されるようになっている。この場合において、光学LPF8A撮像素子5Aの間には、周縁部においてローパスフィルタ受け部材26が挟持されるようになっている。
また、撮像素子5Aは、上述したように撮像素子固定板28を挟んで主回路基板16Aに実装されている。そして、撮像素子固定板28は、CCDケース24の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによってスペーサ28aを介して固定されている。また、撮像素子固定板28には、主回路基板16Aがスペーサ16cを介してネジ16dによって固定されている。
CCDケース24の前面側には、防塵フィルタ受け部材23がCCDケース24のネジ孔24bに対してネジ23bによって固定されている。CCDケース24の周縁側であって前面側の所定の位置には、周溝24dが略環状に形成されている。その一方で、防塵フィルタ受け部材23の周縁側であって背面側の所定の位置には、CCDケース24の周溝24dに対応させた環状凸部23dが全周にわたって略環状に形成されている。したがって、環状凸部23dと周溝24dとが嵌合することによりCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23とは、環状の領域、即ち周溝24dと環状凸部23dとが形成される領域において相互に略気密的に嵌合するようになっている。
防塵フィルタ21は、ガラスで形成され、全体として円形乃至多角形の板状をなし、少なくとも自己の中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部をなしており、この透明部が光学LPF8A前面側に所定の間隔を持って対向配置されているものである。
また、防塵フィルタ21の一方の面の周縁部には、当該防塵フィルタ21に対して振動を与えるための所定の加振用部材であり電気機械変換素子等によって形成される圧電素子22が一体となるように、例えば接着剤による貼着等の手段により配設されている。この圧電素子22は、外部から所定の駆動電圧を印加することによって防塵フィルタ21に所定の振動を発生させることができるように構成されている。
そして、防塵フィルタ21は、防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合するように板ばね等の弾性体からなる押圧部材20によって固定保持されている。
防塵フィルタ受け部材23の略中央部近傍には、円形状又は多角形状からなる開口が設けられている。この開口は、撮影光学系12aを透過した被写体光束を通過させて、当該光束が後方に配置される撮像素子5Aの光電変換面を照射するのに充分な大きさとなるように設定されている。
この開口の周縁部は、前面側に突出する壁部23eが略環状に形成されており、この壁部23eの先端側には、さらに前面側に向けて突出するように受け部23cが形成されている。
一方、防塵フィルタ受け部材23の前面側の外周縁部近傍には、所定の位置に複数(本実施形態では三箇所)の突状部23aが前面側に向けて突出するように形成されている。この突状部23aは、防塵フィルタ21を固定保持する押圧部材20を固設するために形成される部位であって、当該押圧部材20は、突状部23aの先端部に対してねじ20a等の締結手段により固設されている。
押圧部材20は、上述したように板ばね等の弾性体によって形成される部材であって、その基端部が突状部23aに固定され、自由端部が防塵フィルタ21の外周縁部に当接することで、当該防塵フィルタ21を防塵フィルタ受け部材23の側、即ち光軸方向に向けて押圧するようになっている。
この場合、防塵フィルタ21の背面側の外周縁部に配設される圧電素子22の所定の部位が、受け部23cに当接することで、防塵フィルタ21及び圧電素子22の光軸方向における位置が規制されるようになっている。したがってこれにより、防塵フィルタ21は、圧電素子22を介して防塵フィルタ受け部材23に対して気密的に接合するように固定保持されている。
換言すれば、防塵フィルタ受け部材23は、押圧部材20による付勢力によって防塵フィルタ21と圧電素子22を介して気密的に接合するように構成されている。
ところで、上述したように防塵フィルタ受け部材23とCCDケース24とは、周溝24dと環状凸部23dとが相互に略気密的に嵌合するようになっているのと同時に、防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とは、押圧部材20の付勢力により圧電素子22を介して気密的に接合するようになっている。また、CCDケース24に配設される光学LPF8Aは、光学LPF8Aの前面側の周縁部とCCDケース24の段部24aとの間で略気密的となるように配設されている。さらに、光学LPF8Aの背面側には、撮像素子5Aがローパスフィルタ受け部材26を介して配設されており、光学LPF8Aと撮像素子5Aとの間においても、略気密性が保持されるようになっている。
したがってこれにより、光学LPF8Aと防塵フィルタ21とが対向する間の空間には、所定の空隙部51aが形成されている。また、光学LPF8Aの周縁側、即ちCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21とによって、空間部51bが形成されている。この空間部51bは、光学LPF8Aの外側に張り出すようにして形成されている封止された空間である。
また、この空間部51bは、空隙部51aよりも広い空間となるように設定されている。そして、空隙部51aと空間部51bとからなる空間は、上述した如くCCDケース24と防塵フィルタ受け部材23と防塵フィルタ21と光学LPF8Aとによって略気密的に封止される封止空間51となっている。
図4は、第1のカメラボディ11Aにおける撮像ユニット15Aの光学系の詳細を示す模式図であり、図5は、撮像ユニット15Aの拡大縦断面図である。
図4に示すように撮像素子5Aの前面には、保護ガラス6が配置され、さらに、その前方に光学LPF8A、および、防塵フィルタ21が配置されている。
光学LPF8Aは、前方側から複屈折方向が−45°の水晶板8aと、赤外線吸収ガラス8bと、複屈折方向が+45°の水晶板8cと、複屈折方向が0°の水晶板8dとが重畳して構成される。
水晶板8a,8cは、それぞれ図10に示される撮像素子5Aの画素ピッチ(略7μm)に対応する厚みを有している。一方、水晶板8dは、水晶板8a、8bの厚さの√2倍の厚さとなっている。従って、交換レンズ鏡筒12を介して入射した被写体光束が撮像素子5Aの光電変換面5Aaに結像したとき、モアレの発生が防止される。
そして、水晶板8a,8c,8dおよび赤外吸収ガラス8bは、それぞれガラスに近い屈折率を有し、全厚みは、ts0である。そして、上記屈折率と厚みts0に対応した実効光路長に基づく被写体光束の結像位置に撮像素子5Aの光電変換面5Aaが位置決めされている。従って、レンズ鏡筒12により取り込まれた被写体光束は、像面湾曲収差のない状態で撮像素子5Aの光電変換面5Aa上に正しく結像する。なお、厳密には、上記実効光路長の変化に保護ガラス6および防塵フィルタ21の厚みも寄与する。しかし、ここでは、保護ガラス6および防塵フィルタ21の厚さは第1のカメラボディおよび第2のカメラボディで同じものを用いている。従って第1のカメラボディと第2のカメラボディとで、保護ガラス6および防塵フィルタ21による実効光路長の差がない。
保護ガラス6および防塵フィルタ21の厚み及びまたは材質を第1のカメラボディと第2のカメラボディとで変更する場合は、その変更に伴う実効光路長の変化を補償光学素子の厚さ、あるいは材質を変化させることにより、像面湾曲収差の補正を行う。
一方、第2のカメラボディ11Bは、第1のカメラボディ11Aに対して、上述したように撮像ユニット15Aの撮像素子5Aと光学LPF8Aに代えて撮像ユニット15Bの撮像素子5Bと光学LPF8Bおよび補償光学系である補償光学素子9が組み込まれる。他の構成は、同一である。図6は、第2のカメラボディ11Bにおける撮像ユニット15Bの拡大縦断面図である。
撮像素子5Bは、サイズとしては撮像素子5Aと同じ4/3型であるが基準画素ピッチδ0 (略7μm)と異なる第2の画素ピッチである画素ピッチδ1 を有する。その撮像素子5Bの光電変換面5Ba(図1(B))のマウント面3aに対する相対位置は、撮像素子5Aの光電変換面5Aa(図1(A))と同一距離の位置とする。
光学LPF8Bは、撮像素子5Bの画素ピッチδ1 に対応して被写体光束を複屈折するべく厚みts1を有している(図6)。この光学LPF8Bは、水晶、または、LN素子とする。
補償光学素子9は、光学LPF8Bが厚みts0より薄い厚みts1に変化したことによる実効光路長の変化分を補償する厚みti1を有している(図6)。すなわち、補償光学素子9は、水晶と屈折率が略等しく、複屈折特性を有しない光学素子、例えば、ガラス板とし、光学LPF8Bの厚みts1と補償光学素子9の厚みti1とを加えた厚みが光学LPF8Aの厚みtS0に一致するように設定されており、光学LPF8Bに光学接着剤にて固着されている。
したがって、撮像ユニット15Bにおいても交換レンズ鏡筒12を介して取り込まれた被写体光束は、撮像素子5Bの光電変換面5Ba上に像面湾曲収差のない状態で結像位置ずれもなく正しく結像する。
いま、第2のカメラボディ11Bの撮像素子5Bの画素ピッチδ1 が基準画素ピッチδ0 の7μmより小である場合、すなわち、撮像素子5Bの画素数が撮像素子5Aの画素数より多い場合には、第2のカメラボディ11Bの光学LPF8Bは水晶板とし、その厚みts1は、光学LPF8Aの厚みts0より薄くなる(図10)。また、補償光学素子9は、光学LPF8Bが薄くなることによる実効光路長の変化分を補償するために薄くなった分に相当する厚みti1のガラス板とする。なお、この補償光学素子9は、図6のように光学LPF8Bとは別途に新たに設けるようにしてもよいが、例えば、赤外線吸収ガラス8b、または、保護ガラス6や防塵フィルタ21の厚みを厚みti1だけ増やすことによっても同等の効果が得られる。
一方、第2のカメラボディ11Bの撮像素子5Bの画素ピッチδ1 が基準画素ピッチδ0 の7μmより大である場合、すなわち、撮像素子5Bの画素数が撮像素子5Aの画素数より少ない場合には、光学LPFの厚みをさらには増やさないために光学LPF8BとしてLN素子を適用する。このLN素子の厚みts1は、上記画素ピッチが大きくなったことに対応してその複屈折特性から図10に示されるように極めて薄くなる。但し、その厚みは、0.1mm以上となるので製作可能である。そして、LN素子からなる光学LPF8Bの薄くなった分の厚みti1をもつガラス板の補償光学素子9を光学LPF8Bに接着付加する(但し、上記補償光学素子9の厚みti1は、厳密には、LN素子と水晶との屈折率の違いを考慮して決定する必要がある)。これによって撮像素子5Aと同一位置にある撮像素子5Bの光電変換面5Ba(図1(B))上に被写体光束を正しく結像させることができる。なお、第1のカメラボディ11Aの光学LPF8Aの厚みは、第2のカメラボディ11B等の他の非基準のカメラボディに組み込まれる光学LPFに対してもっとも厚みが厚いものとなる。
換言すれば、第1の光学LPFである、基準カメラボディに対応する光学LPFの厚さは、他のカメラボディに対応する光学LPFと補償光学系の厚さの和と同等となる。そして、基準画素ピッチを第2の材料にて形成可能な最小厚さの光学LPFが対応可能な画素ピッチと同等とした場合には、第1の光学LPFの厚さは、第2の材料にて形成可能な最小厚さの光学LPFと補償光学系との厚さの和と略同じ厚さとなる。
上述したように本実施形態のデジタルカメラシステムによれば、基準撮像素子5Aを内蔵する基準カメラボディである第1のカメラボディ11Aと、画素ピッチの異なる撮像素子5Bを内蔵する第2のカメラボディ11Bとには、同一仕様の交換レンズ鏡筒12を装着した場合に被写体光束がそれぞれの画素ピッチに対応して複屈折されるべく、厚みの異なる光学LPF8A、または、8Bが適用される(光学LPF8Bの方が薄い)。この厚みが減じたことによる結像位置のずれを補償するために第2のカメラボディ側には、補償光学素子9を挿入する。補償光学素子9の挿入により撮像素子5Bの光電変換面上にも被写体光束を像面湾曲収差の状態で正しく結像させることができる。
また、第2のカメラボディ11B側の補償光学素子9は、光学LPF8Bが薄くなった分の厚みを有することから第1のカメラボディ11Aの撮像ユニット15Aと第2のカメラボディ11Bの撮像ユニット15Bとのカメラボディ内での占有スペースが変わらない。したがって、第1,第2のカメラボディの構造の共通化が容易となる。
本実施形態においては、基準画素ピッチδ0 を7μmとしているが、この基準画素ピッチの設定方法について、以下に説明する。
上述したように、光学LPF(光学ローパスフィルタ)の厚さは、撮像素子の画素ピッチに応じて決定されるものであるが、同じ画素ピッチであっても光学LPFの材質によってその厚さが変わる。図10に示すように第1の材質として、例えば、水晶を用いた場合と、第2の材質としてLN素子を用いた場合とでは、その厚さが全く異なる。なお、図10に示す画素数は、3/4型撮像素子の場合の例である。
上述したように、光学LPF(光学ローパスフィルタ)の厚さは、撮像素子の画素ピッチに応じて決定されるものであるが、同じ画素ピッチであっても光学LPFの材質によってその厚さが変わる。図10に示すように第1の材質として、例えば、水晶を用いた場合と、第2の材質としてLN素子を用いた場合とでは、その厚さが全く異なる。なお、図10に示す画素数は、3/4型撮像素子の場合の例である。
一方、カメラの小型化のためには、より薄い光学LPFを用いることが好ましいが、あまり薄い場合は、光学LPFの製造そのものが困難であったり、破損の虞があるため、好ましくない。LN素子の例をとると、現状では、図10に示す画素ピッチδが約7〜6μmよりも小さい撮像素子に応じた光学LPFを構成する各LN素子の厚さが0.1mm程度以下となってしまい、光学LPFの製造が困難となってしまう。
そこで、第2の材質であるLN素子にて形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチ以上の画素ピッチを基準画素ピッチとして設定する。そして、この基準画素ピッチに応じた光学LPFを第1の材料である水晶で形成することにより、各種の画素ピッチのカメラボディに対しても最小限の光学LPFの厚さとすることができる。
即ち、基準画素ピッチよりも小さい画素ピッチの撮像素子を有するカメラボディに対しては、図10からわかるように、基準画素ピッチに対応する水晶で形成された光学LPFよりも薄い光学LPFを、基準画素ピッチに対応する光学LPFと同じ第1の材料である、水晶で形成することができる。このように、基準画素ピッチに対応する光学LPFよりも光学LPFの厚さを薄くすることができるので、実効光路長の補償を補償光学素子にて補償することが出来る。
一方、基準画素ピッチよりも大きい画素ピッチの撮像素子を有するカメラボディに対しては、図10からわかるように、第1の材料にて光学LPFを形成すると基準カメラボディよりも光学LPFの厚さが厚くなってしまい、実効光路長の補償が出来ない。しかし、上述のようにして基準画素ピッチを設定しているため、第2の材料であるLN素子を利用することができる。そして、この場合、LN素子にて光学LPFを形成したとしても、図10から明らかなように、第1の材料である水晶で形成された基準画素ピッチに対応する光学LPFよりも薄く形成することができる。従って、実効光路長の補償を補償光学素子にて補償することができる。
このように、基準画素ピッチを第2の材料にて形成可能な最小厚さの光学LPFが対応可能な画素ピッチと同等、もしくは、それ以上の大きさとすることにより、基準画素ピッチに対して画素ピッチが大きい撮像素子を有するカメラボディ、及び、基準画素ピッチに対し画素ピッチが小さい撮像素子を有するカメラボディに対しても、光学LPFの厚さの変化による実効光路長の変化を補償光学素子で補償することができる。
なお、基準画素ピッチを第2の材料にて形成可能な最小厚さの光学LPFが対応可能な画素ピッチと同等にすれば、多種多用な画素ピッチの撮像素子を有するカメラボディに対応可能なカメラシステムを、光学LPFや補償光学素子の厚さが厚くなることなく実現できる。
また、デジタルカメラの撮像素子の画素数は、例えば、300万画素、400万画素、500万画素というように段階的に設定されることが多い。従って、基準画素ピッチが第2の材料にて形成可能な最小厚さの光学LPFが対応可能な画素ピッチよりも若干小さくとも良い。即ち、基準カメラボディよりも低画素数の(画素ピッチの大きい)撮像素子の画素ピッチに対応する光学LPFが第2の材料にて形成可能であればよい。このようにして、基準画素ピッチを設定すれば、より、光学LPFや補償光学素子を薄くすることが出来る。
また、上述のようにして設定された基準画素ピッチデータは、交換レンズ設計のための設計基準となる。
次に、本発明の第2の実施形態のデジタルカメラシステムについて図7,8を用いて説明する。
図7は、本実施形態のデジタルカメラシステムを構成する第1のカメラボディにおける撮像ユニット15Cの拡大縦断面図である。図8は、本デジタルカメラシステムを構成する第2のカメラボディにおける撮像ユニット15Dの拡大縦断面図である。
図7は、本実施形態のデジタルカメラシステムを構成する第1のカメラボディにおける撮像ユニット15Cの拡大縦断面図である。図8は、本デジタルカメラシステムを構成する第2のカメラボディにおける撮像ユニット15Dの拡大縦断面図である。
本実施形態のデジタルカメラシステムも第1実施形態と同様に複数の交換レンズである図2の交換レンズ鏡筒12と基準カメラボディである第1のカメラボディ11Cとからなるデジタルカメラと、交換レンズ鏡筒12と非基準カメラボディである第2のカメラボディ11Dとからなるデジタルカメラとを含んでなり、交換レンズ鏡筒12は、同一の仕様のものが上記第1のカメラボディ11C、または、第2のカメラボディ11Dに着脱可能とする。
第1のカメラボディ11Cは、第1のカメラボディ11Aに対して内蔵される撮像ユニット15Aの光学LPF8A以外は、同様の構成を有している。また、第2のカメラボディ11Dは、第2のカメラボディ11Bに対して内蔵される撮像ユニット15Bの光学LPF8Bおよび補償光学素子9以外は、同様の構成を有している。従って、同一の構成部材には、同し符号を付して、以下、異なる部分についてのみ説明する。
第1のカメラボディ11Cの撮像ユニット15Cは、基準画素ピッチδ0 (略7μm)を有する撮像素子5Aを内蔵しており、その前面側に光学LPF8Cと赤外カットフィルタ(赤外線吸収ガラス)8Dとが配置されている。
光学LPF8Cは、上述した光学LPF8Aと同様に複屈折特性を有する水晶板からなり、その厚みts2は、モアレ発生を防止するために撮像素子5Aの基準画素ピッチδ0 に対応した厚みに設定される(図10)。この光学LPF8Cは、第2のカメラボディ11D等の他の非基準のカメラボディに組み込まれる光学LPFに対してもっとも厚みが厚いものとなる。
赤外カットフィルタ8Dは、水晶と同一の屈折率を有するが複屈折特性を有しておらず、赤外線を吸収するに十分な厚みti2に設定されている。
装着された交換レンズ鏡筒12を介して取り込まれた被写体光束は、防塵ガラス21,赤外カットフィルタ8D,光学LPF8C,保護ガラス6を透過して撮像素子5Aの光電変換面5Aa(図1(A))上に結像するが、その光電変換面5Aaは、光学LPF8C等の屈折率による実効光路長の変化分を考慮し、像面湾曲収差の生じない位置に位置決めされている。
一方、第2のカメラボディ11Dの撮像ユニット15Dは、基準画素ピッチδ0 と異なる画素ピッチδ1 を有する撮像素子5Bを内蔵しており、その前面側に光学LPF8Eと補償光学系を兼ねる赤外カットフィルタ(赤外線吸収ガラス)8Fとが配置されている。なお、撮像素子5Bの光電変換面5Baは、撮像素子5Aの光電変換面5Aaと同一位置にある。
光学LPF8Eは、上述した光学LPF8Cと同様に複屈折特性を有しており、水晶板、または、LN素子等からなるが、その厚みts3は、モアレ発生を防止するために撮像素子5Bの画素ピッチδ1 に対応し、厚みts2より薄い厚みに設定される。
赤外カットフィルタ8Dは、水晶と同一の屈折率を有するが複屈折特性を有しておらず、赤外線を吸収するに十分で、かつ、光学LPF8Eの厚み減少分を補償する厚みti3に設定されている。すなわち、光学LPF8Eが光学LPF8Cより薄くなった寸法分だけ赤外カットフィルタ8Dの厚みを増やしており、赤外カットフィルタ8Fと光学LPF8Eとの厚みの和ti3+ts3が赤外カットフィルタ8Dと光学LPF8Cとの厚みの和ti2+ts2と略等しくなるように設定されている。従って、交換レンズ鏡筒12を介して取り込まれた被写体光束は、この第2のカメラボディ11Dにおいても防塵ガラス21,赤外カットフィルタ8F,光学LPF8E,保護ガラス6を透過して撮像素子5Bの光電変換面5Ba(図1(B))上に像面湾曲収差の生じない状態で結像する。
いま、第2のカメラボディ11Dに適用される撮像素子5Bの画素ピッチδ1 が基準画素ピッチδ0 より小さい場合は、第1の実施形態の場合と同様に光学LPF8Eの厚みts3は薄くなり、赤外カットフィルタ8Fの厚みti3は、その分厚くなる。また、第2のカメラボディ11Dに適用される撮像素子5Bの画素ピッチδ1 が基準画素ピッチδ0 より大きい場合は、第1の実施形態の場合と同様に光学LPF8Eとして厚みの薄いLN素子を適用し、その厚みts3は、製作可能な範囲の薄さである(0.1mm以上)。赤外カットフィルタ8Fの厚みti3は、その分、厚く設定される(但し、上記赤外カットフィルタ8Fの厚みti3は、厳密には、LN素子と水晶との屈折率の違いを考慮して決定する必要がある)。従って、赤外カットフィルタ8Fと光学LPF8Eとの厚みの和は略変わらず、撮像ユニット15Dの占有スペ−スも撮像ユニット15Cと同一となる。なお、第1のカメラボディ11Cの光学LPF8Cの厚みは、第2のカメラボディ11D等の他の非基準のカメラボディに組み込まれる光学LPFに対してもっとも厚みが厚いものとなる。
上述したように本実施形態のデジタルカメラシステムにおいても、第1の実施形態の場合と同様の効果を奏し、基準側第1のカメラボディ11Cおよび非基準側の第2のカメラボディ11Dに同一仕様の交換レンズ鏡筒12が着脱可能であり、双方の被写体光束を同一位置に配置される撮像素子の光電変換面上に像面湾曲収差のない状態で結像させることができる。
また、本実施形態においても撮像ユニット15C,15Dのカメラボディ内の専有スペ−スが変わらず、従って、第1のカメラボディ11Cおよび第2のカメラボディ11Dにおける他の構成部材を同様の状態で配置することが可能になる。
本発明によるレンズ交換式のデジタルカメラシステムは、画素ピッチの異なる撮像素子を搭載したカメラボディとそのカメラボディに装着可能な同一仕様の交換レンズとにより構成されるシステムに適用可能である。
1,2…デジタルカメラ
3 …カメラ側マウント部
(交換レンズ装着用マウント部)
5A…第1の撮像素子
5B…第2の撮像素子
8A,8C
…光学LPF
(第1の光学ローパスフィルタ,
第1の材質よりなる光学素子)
8B,8E
…光学LPF
(第2の光学ローパスフィルタ,
第2の材質よりなる光学素子)
9,8F
…補償光学素子(補償光学系)
11A,11C
…第1のカメラボディ
(基準カメラボディ)
11B,11D
…第2のカメラボディ
(カメラボディ)
12 …交換レンズ鏡筒(交換レンズ)
δ0 …標準画素ピッチ
(第1の画素ピッチ)
δ1 …標準画素ピッチと異なる画素ピッチ
(第2の画素ピッチ)
代理人 弁理士 伊 藤 進
3 …カメラ側マウント部
(交換レンズ装着用マウント部)
5A…第1の撮像素子
5B…第2の撮像素子
8A,8C
…光学LPF
(第1の光学ローパスフィルタ,
第1の材質よりなる光学素子)
8B,8E
…光学LPF
(第2の光学ローパスフィルタ,
第2の材質よりなる光学素子)
9,8F
…補償光学素子(補償光学系)
11A,11C
…第1のカメラボディ
(基準カメラボディ)
11B,11D
…第2のカメラボディ
(カメラボディ)
12 …交換レンズ鏡筒(交換レンズ)
δ0 …標準画素ピッチ
(第1の画素ピッチ)
δ1 …標準画素ピッチと異なる画素ピッチ
(第2の画素ピッチ)
代理人 弁理士 伊 藤 進
Claims (6)
- 第1の画素ピッチを有する第1の撮像素子と、上記第1の撮像素子の上記第1の画素ピッチに応じて決定された厚みを有し、第1の材質で形成された第1の光学ローパスフィルタとを有してなる第1のカメラボディと、
上記第1のカメラボディに装着可能であり、上記第1のカメラボディに装着した場合に、上記第1の撮像素子の結像面上における像面湾曲収差が最適となるような補正機能を有している交換レンズと、
上記交換レンズを装着可能であり、上記第1の画素ピッチとは異なる第2の画素ピッチを有する第2の撮像素子と、上記第2の画素ピッチに応じて決定された厚みを有し、上記第1の光学ローパスフィルタよりも薄く、且つ、第2の材質で形成された第2の光学ローパスフィルタと、上記交換レンズを装着した場合に、上記第1の光学ローパスフィルタと上記第2の光学ローパスフィルタの厚みの差によって発生する上記第2の撮像素子の結像面上における像面湾曲収差を補正するための補償光学系とを有してなる第2のカメラボディと、
を有し、上記第1の光学ローパスフィルタは、上記第2の材質にて形成可能な光学ローパスフィルタの最小厚さと上記補償光学系の厚さとの和に略等しい厚さを有することを特徴とするレンズ交換可能なデジタルカメラシステム。 - カメラボディに脱着可能な交換レンズと、
上記交換レンズの設計基準となるカメラボディであって、基準画素ピッチを有する基準撮像素子と、上記基準画素ピッチに応じて決定された厚みを有する光学ローパスフィルタを有する基準カメラボディと、
を有し、光学ローパスフィルタの材料と成り得る第1の材質と、この第1の材質に比して同じ画素ピッチに対して薄い光学ローパスフィルタを形成可能な第2の材質とのうち、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと同等、または、それ以上の大きさを上記基準画素ピッチは有することを特徴とするレンズ交換可能なデジタルカメラシステム。 - 上記第1の材質は、水晶であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステム。
- 上記第2の材質はニオブ酸リチウムであることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステム。
- 上記基準画素ピッチは、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと略同じであることを特徴とする請求項2に記載のレンズ交換可能なデジタルカメラシステム。
- 交換レンズを有するデジタルカメラシステムのためのカメラボディにおいて、
上記交換レンズを装着するための交換レンズ装着用マウント部と、
所定の画素ピッチを有する撮像素子と、
上記交換レンズ装着用マウント部と上記撮像素子との間に配され、上記所定の画素ピッチに応じて決定された厚さを有する光学ローパスフィルタと、
を有し、光学ローパスフィルタの材料と成り得る第1の材質と、この第1の材質に比して同じ画素ピッチに対して薄い光学ローパスフィルタを形成可能な第2の材質とのうち、上記第2の材質により形成可能な最小厚さに対応する画素ピッチと同等、または、それ以上の大きさを上記所定の画素ピッチは有するとともに、上記交換レンズの設計基準となることを特徴とするカメラボディ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013152331A (ja) * | 2012-01-25 | 2013-08-08 | Nikon Corp | カメラ、カメラシステム、カメラボディおよびカメラ製造方法 |
JP2017142531A (ja) * | 2017-04-24 | 2017-08-17 | 株式会社ニコン | カメラ |
-
2003
- 2003-08-20 JP JP2003296743A patent/JP2005070176A/ja active Pending
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