JP2000248120A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

Info

Publication number
JP2000248120A
JP2000248120A JP11050604A JP5060499A JP2000248120A JP 2000248120 A JP2000248120 A JP 2000248120A JP 11050604 A JP11050604 A JP 11050604A JP 5060499 A JP5060499 A JP 5060499A JP 2000248120 A JP2000248120 A JP 2000248120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
silica
emulsion
acetone
polymerized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11050604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4272289B2 (ja
Inventor
Noriko Yagi
則子 八木
Kiyoshige Muraoka
清繁 村岡
Yasuhisa Minagawa
康久 皆川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP05060499A priority Critical patent/JP4272289B2/ja
Publication of JP2000248120A publication Critical patent/JP2000248120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4272289B2 publication Critical patent/JP4272289B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性、転がり摩擦抵抗特性(燃費特
性)、耐摩耗性にとくに優れたタイヤトレッド用ゴム組
成物を提供する。 【解決手段】 アセトン抽出法により求められるアセト
ン抽出分が2.5重量%以下の乳化重合ゴムを含有する
ゴム成分100重量部に対し、シリカ5〜100重量部
およびシリカ重量に対して2〜20重量%のシランカッ
プリング剤を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シランカップリン
グ剤を用いてシリカを配合したタイヤトレッド用ゴム組
成物に関する。さらに詳しくは、機械的特性、転がり摩
擦抵抗特性(燃費特性)、耐摩耗性にとくに優れたタイ
ヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、ゴム用補強充填剤としては、カーボンブラックが
使用されている。これは、カーボンブラックが他の充填
剤に比べ、高い補強性と優れた耐摩耗性とを有するため
である。
【0003】しかし、近年、自動車に対する安全性およ
び低燃費性への要求にともなって、タイヤ用ゴム材料に
おいて、互い二律背反の関係にあるウェットスキッド特
性、燃費特性、耐摩耗性の同時改良が望まれるようにな
ってきている。
【0004】従来から、このような二律背反の問題を解
決する方法としては、低発熱化充填剤としてシリカを使
用する方法などが知られている。
【0005】しかしながら、シリカは、その表面官能基
であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集す
る傾向にあり、ゴム中へのシリカ粒子の分散が不充分と
なるため、ゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押し
出しなどの加工性に劣るなどの問題を生じる。これらの
問題を解決するために、各種シランカップリング剤も開
発されているが、シランカップリング剤系補強剤によっ
てもゴム組成物の作業性および加工性を高水準なものと
するにはなお不充分である。
【0006】たとえば特開平7−1908号公報、特開
平7−3078号公報には、乳化重合で製造された中〜
高スチレン含量のスチレン−ブタジエンゴム、シリカお
よびシランカップリング剤を含有するゴム組成物からな
るトレッドを有するタイヤが、特開平8−333481
号公報、特開平8−333484号公報には、乳化重合
スチレン−ブタジエンゴムと溶液重合スチレン−ブタジ
エンゴムとを少なくとも1種含み、シリカまたはシリカ
とカーボンブラックの2種およびシランカップリング剤
を含有するゴム組成物が、さらに特開平9−59433
号公報には、乳化重合スチレン−ブタジエンゴム、カー
ボンブラック、シリカおよびシランカップリング剤を含
有するゴム組成物が開示されているが、これらはいずれ
もシリカとゴム成分との相溶性が低く、シリカの分散が
不充分となり、その結果、耐熱性、耐摩耗性などが不充
分である。
【0007】また、溶液重合ゴムにシリカを配合した場
合には、シリカやシランカップリング剤を用いることに
よる効果をある程度得ることができるが、乳化重合ゴム
にシリカを配合した場合には、その効果は小さくなる。
【0008】乳化重合ゴムには、乳化重合用試薬として
重合開始剤や乳化剤、重合調整剤、pH調整剤、重合停
止剤などが使用されており、とくにこれらの中の乳化剤
の一部がシランカップリング剤とシリカとの反応を阻害
し、加硫ゴム組成物の耐熱性、耐摩耗性などに悪影響を
与えていると考えられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記諸問
題を改善すべく鋭意検討した結果、乳化剤などの乳化重
合用試薬などの成分をアセトン抽出法により求められる
アセトン抽出分が2.5重量%(以下、%という)以下
にまで取り除いた乳化重合ゴムは、シリカの分散が良好
であるだけでなく、低発熱性、耐摩耗性の双方に優れた
特性を有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明は、アセトン抽出法によ
り求められるアセトン抽出分が2.5%以下の乳化重合
ゴムを含有するゴム成分100重量部に対し、シリカ5
〜100重量部(以下、部という)およびシリカ重量に
対して2〜20%のシランカップリング剤を含有するタ
イヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴム成分とし
ては、乳化重合ゴムを単独で、または溶液重合ゴムや天
然ゴム(NR)とブレンドして使用することができる。
乳化重合ゴムは、引張り強度、耐摩耗性の点で溶液重合
ゴムよりも好ましい。ブレンドする場合の溶液重合ゴム
の比率としては、乳化重合ゴムを用いることによる効果
を充分に得る点から、全ゴム成分中の20%以下、さら
には10%以下であるのが好ましい。また、50%以
下、さらには30%以下のNRとのブレンドが好まし
い。
【0012】前記乳化重合ゴムとしては、たとえば乳化
重合により得られるスチレン−ブタジエンゴム(E−S
BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(E−NB
R)、クロロプレン系ラテックスなどがあげられる。こ
れらのうちでは、グリップ特性、耐摩耗性の点から、E
−SBRが好ましい。
【0013】前記溶液重合ゴムとしては、たとえば溶液
重合により得られるスチレン−ブタジエンゴム(S−S
BR)、シス−1,4−ポリイソプレン、低シス−1,
4−ポリブタジエン、高シス−1,4−ポリブタジエ
ン、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、
クロロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム(X
−IIR)などがあげられる。これらのうちでは、グリ
ップ特性と耐摩耗性の点から、S−SBR、シス−1,
4−ポリイソプレン、低シス−1,4−ポリブタジエ
ン、高シス−1,4−ポリブタジエンが好ましい。
【0014】前記乳化重合ゴムは、水系重合媒体中で、
適した乳化重合用試薬を用いて合成される。このような
乳化重合法は、当業者には周知である。また、前記溶液
重合ゴムは、炭化水素などの溶媒中で、適した溶液重合
用試薬(有機リチウム化合物など)用いて合成される。
このような溶液重合法は当業者には周知である。
【0015】本発明に用いられる乳化重合ゴムは、アセ
トン抽出法により求められるアセトン抽出分(主にゴム
中に残存している乳化重合用試薬、以下、単にアセトン
抽出分ともいう)を2.5%以下にまで除去してなるも
のである。乳化重合ゴム、シリカおよびシランカップリ
ング剤を配合したゴム組成物において、基材ゴム中のア
セトン抽出分を2.5%以下にすることにより、シリカ
とゴムとの相溶性が高められ、耐摩耗性、低燃費性、ウ
ェット性能に優れたゴム組成物を得ることができる。ア
セトン抽出分が2.5%をこえると、シリカとシランカ
ップリング剤との反応が抑制され、シリカの凝集を促進
し、加工性、物性に問題が生じるため好ましくない。ま
た、乳化重合用試薬の中には脂肪酸セッケンのように物
性を阻害する試薬もあるがロジン酸カリウムのように物
性に好影響を与える試薬もある。したがって物性を阻害
する試薬をある程度除去でき、かつ好影響を与える試薬
をある程度残すという点、シリカの分散効果という点か
ら、アセトン抽出分は0.5〜2.5%、さらには1〜
2.5%が好ましい。
【0016】なお、乳化重合ゴム中のアセトン抽出分と
は、JIS K6350に準じてアセトン抽出法により
求めらるアセトン抽出分(%)をいう。
【0017】具体的には、試料(アセトン抽出前の乳化
重合ゴム)約2gを1mgまで正しく計りとり、ろ紙に
包むか、または円筒ろ紙に入れ、これをクネフレル形ま
たはコットル形の抽出装置のサイホンカップ中に置き、
また、あらかじめ計量した抽出フラスコにアセトン約5
0mlを入れ、全装置を組み立てて加熱しながら抽出を
行なう。加熱はサイホンカップ中のアセトンが約3分ご
とに落下更新するように調節し、抽出時間は連続48時
間とする。
【0018】抽出後、抽出液を水浴上で加熱し、アセト
ン留去したのち、直ちに70±5℃の空気浴中で約2時
間乾燥し、放冷後、抽出物の質量を計り、式: E = E/S × 100 (Eはアセトン抽出分(%)、Eはアセトン抽出物の
質量(g)、Sは試料の質量(g)を示す)によりアセ
トン抽出分を算出する。
【0019】なお、ゴム成分がオイルを含有する油展ポ
リマー(OEP)である場合には、アセトン抽出物には
オイルも含まれるが、アセトン抽出分Eには該オイル
は含めない。したがって油展ポリマーの場合には、実際
のアセトン抽出物からオイルを除いた量をアセトン抽出
物Eとして、該アセトン抽出物Eと抽出残査(アセトン
抽出後のゴム成分)との合計量を試料の質量Sとして前
記式により計算すればよい。
【0020】前記アセトン抽出分に主に含まれる乳化重
合用試薬とは、具体的には、乳化剤、重合開始剤、重合
調整剤(反応の連鎖移動剤)、pH調整剤、重合停止剤
などのうちアセトン抽出可能なものをいう。
【0021】前記乳化剤は、乳化重合用試薬としてもっ
とも多く含まれ、ゴム組成物の物性への影響も大きいと
考えられる成分であり、たとえば脂肪酸セッケン、ロジ
ン酸セッケンあるいはこれらの組み合わせ(混合セッケ
ン)などがあげられる。
【0022】前記重合開始剤としては、ホットラバーの
場合には、たとえば過硫酸カリウムなど、コールドラバ
ーの場合には、たとえば酸化剤と還元剤とを併用するレ
ドックス系重合開始剤などがあげられる。
【0023】前記酸化剤としては、クメンヒドロペルオ
キシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、
メタンヒドロペルオキシドなどのヒドロペルオキシド、
前記還元剤としては、2価の鉄(たとえば硫酸鉄)、テ
トラエチレンペンタミンやその他のポリアミンなどがあ
げられる。また、エチレンジアミンテトラアセチックア
シッドテトラNa塩(EDTA−Na)などが反応時間
短縮のため少量添加される。
【0024】前記重合調整剤は、分子量調整剤として作
用するものであり、ホットラバーの場合には、たとえば
n−ドデシルメルカプタンなど、コールドラバーの場合
には、たとえば第3級ドデシルメルカプタン、混合第3
級メルカプタン(炭素数14、16および18のものの
混合物)などがあげられる。
【0025】前記pH調整剤は、pH調整の緩衝剤、反
応促進剤として、また、ラテックス粘度をさげ、ゲル化
を防ぐなどのために使用される電解質成分をいい、たと
えば苛性アルカリ、リン酸ナトリウム、硫酸カリウムな
どがあげられる。
【0026】前記重合停止剤としては、たとえば第3級
ブチルヒドロキノン、ジニトロクロロベンゼン、ヒドロ
キノンと水、ジメチルジチオカルバミン酸塩、多硫化ナ
トリウム、ポリエチレンポリアミンなどがあげられる。
【0027】本発明に使用できるシリカとしては、とく
に制限はないが、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法
シリカ(含水ケイ酸)などがあげられ、湿式法シリカが
好ましい。湿式法シリカの好適例としては、デグッサ社
製Ultrasil VN3(商品名)、日本シリカ社
製ニップシールVN3 AQ(商品名)などがあげられ
る。
【0028】前記シリカの配合量は、前記ゴム成分10
0部に対し、5〜100部である。シリカの配合が5部
未満になると、補強効果が小さくなり、100部をこえ
ると、発熱性が増大し作業性が低下するため好ましくな
い。低発熱性と作業性の両面から、シリカの配合量は、
さらには10〜85部が好ましい。
【0029】本発明に使用できるシランカップリング剤
としては、従来からシリカ充填剤と併用される任意のシ
ランカップリンク剤でよい。具体的には、ビス(3−ト
リエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス
(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、
ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフ
ィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラス
ルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−
メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプト
エチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピルトリメ
トキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラ
ン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリ
メトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラ
ン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチ
ルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキ
シシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル
テトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−
N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、
3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテト
ラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾ
チアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリル
プロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメト
キシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなど
があげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。これらのうちではカップ
リング剤添加効果とコストの両立の点から、ビス(3−
トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが
好ましい。
【0030】前記シランカップリング剤は、シリカ重量
に対し、2〜20%配合される。シランカップリング剤
の配合量が2%未満になると、カップリング効果が小さ
くなり、20%をこえると、コストがあがる割にカップ
リング効果が小さく好ましくない。カップリング効果と
分散効果との両面から、シランカップリング剤の配合量
は、さらには4〜15%が好ましい。
【0031】本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に
は、充填剤の分散性、補強効果をさらに高めるために、
さらにカーボンブラックを配合してもよい。
【0032】前記カーボンブラックとしては、窒素吸着
比表面積(以下、N2SAともいう)が30〜250m2
/g、さらには50〜200m2/gで、圧縮ジブチル
フタレート吸油量(以下、24M4DBP吸油量ともい
う)が30〜150ml/100g、さらには50〜1
50ml/100gの範囲のものが好ましい。N2SA
および24M4DBP吸油量が、各々の下限値より小さ
い場合には、分散性改良効果や補強効果が小さくなる傾
向が生じ、また上限値をこえる場合には、分散性がわる
くなり、発熱性が増大する傾向が生じる。
【0033】前記カーボンブラックの例としては、HA
F、ISAF、SAFなどがあげられるが、とくに限定
されるものではない。
【0034】前記カーボンブラックの配合量は、前記ゴ
ム成分100部に対し、80部以下であることが好まし
い。カーボンブラックの配合量が80部をこえると、発
熱性が増大する傾向が生じる。補強性および低発熱性の
両面から、カーボンブラックの配合量は、さらには25
〜60部が好ましい。
【0035】本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、
さらにシリカおよびカーボンブラック以外の無機充填剤
を含んでいてもよい。シリカおよびカーボンブラック以
外の無機充填剤としては、クレー、水酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、アルミナなどがあげられる。
【0036】なお、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成
物には、必要に応じて、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、
加硫促進剤、加硫促進助剤などの通常ゴム工業で使用さ
れる配合剤を適宜配合してもよい。得られたタイヤトレ
ッド用ゴム組成物は、機械的特性、燃費特性および耐摩
耗性に優れ、タイヤのトレッドとして好適に用いること
ができる。
【0037】
【実施例】つぎに、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成
物を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0038】なお、実施例および比較例で用いた原料お
よび各特性の試験方法を以下にまとめて示す。
【0039】ポリマー1:2リットルのガラス製セパラ
ブルフラスコに乳化重合スチレン−ブタジエンゴム(日
本合成ゴム(株)製のSBR1502(商品名)(スチ
レン含量23.5%))100gとトルエン1.0リッ
トルを入れ、撹拌下に60℃に昇温して前記スチレン−
ブタジエンゴムを完全に溶解させた。完全に溶解後、室
温に冷却して、該スチレン−ブタジエンゴムのトルエン
溶液を250メッシュの金網で濾過し、メタノール1.
5リットルを加えてゴム成分を沈殿させた。そののち再
度トルエンによる溶解、メタノールによる沈殿の操作を
行ない、合計4回繰り返して乳化重合スチレン−ブタジ
エンゴムに含まれていた乳化重合用試薬などの成分を抽
出し、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−3−
(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン(日本チバガイギ
ー社製のIrganox1010(商品名))をスチレ
ン−ブタジエンゴムに対して1000ppmになるよう
に練り混んだ。そののち100℃で1時間乾燥させてポ
リマー1を得た。ポリマー1に含まれるアセトン抽出分
をJIS K6350に準じてアセトン抽出法により求
めたところ、アセトン抽出分は0.5%であった。 ポリマー2:再沈殿の回数を合計3回にした以外はポリ
マー1と同様にしてポリマー2を得た。アセトン抽出分
は1.5%であった。 ポリマー3:再沈殿の回数を合計2回にした以外はポリ
マー1と同様にしてポリマー3を得た。アセトン抽出分
は2.5%であった。 ポリマー4:再沈殿の回数を合計1回にした以外はポリ
マー1と同様にしてポリマー4を得た。アセトン抽出分
は5.0%であった。 NR:天然ゴム SBR1502:日本合成ゴム(株)製のSBR150
2(乳化重合ゴム、スチレン含量23.5%) シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3 シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(化学
名:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラス
ルフィド) 老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6
C(化学名:N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−
フェニル−p−フェニレンジアミン) 加硫促進剤A:大内新興化学工業(株)製のノクセラー
NS(化学名:N−tert−ブチル−2−ベンゾチア
ジル・スルフェンアミド) 加硫促進剤B:大内新興化学工業(株)製のノクセラー
D(化学名:N,N′−ジフェニル・グアニジン)
【0040】(引張試験)JIS K6301に準拠し
て、M300、TBおよびEBを測定した。
【0041】(摩耗試験)ランボーン摩耗試験機によ
り、温度20℃、スリップ率20%、試験時間5分間の
条件でランボーン摩耗量を測定した。
【0042】各配合の容積損失を計算し、比較例1の損
失量を100とし、式: ランボーン摩耗指数={比較例1の損失量/各配合の損
失量}×100 で指数表示した。指数が大きいほど耐摩耗性が優れる。
【0043】(転がり抵抗試験)粘弾性スペクトロメー
ター VES((株)岩本製作所製)により、温度70
℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件で各配合のta
nδを測定し、比較例1のtanδを100とし、式: 転がり抵抗指数={比較例1のtanδ/各配合のta
nδ}×100 で指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗特性に優
れる。
【0044】(ウェットスキッド試験)スタンレー社製
のポータブルスキッドテスターを用いてASTM E3
03−83の方法にしたがってウェットスキッド抵抗を
測定し、式: ウェットスキッド指数={各配合の測定値/比較例1の
測定値}×100 で指数表示した。指数が大きいほどウェットスキッド性
能が優れる。
【0045】実施例1〜4および比較例1〜2 硫黄、加硫促進剤Aおよび加硫促進剤B以外の表1に示
す原料を表1に示す組成になるように配合し、120〜
180℃で3〜5分間BR型バンバリーミキサーで混練
りした。ついで50℃で硫黄、加硫促進剤Aおよび加硫
促進剤Bを表1に示す組成になるように配合して10分
間オープンロールで混練りし、タイヤトレッド用グリー
ンゴム組成物を得た。グリーンゴム組成物は140〜1
70℃で10〜40分間プレス加硫して加硫物を得、該
加硫物を用いて各試験を行なった。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、乳化重合ゴムとシリカ
との相溶性が高められることにより、機械的特性、耐摩
耗性、低燃費性およびウェット性能に優れたゴム組成物
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5419 C08K 5/54 C Fターム(参考) 4J002 AC071 AC081 AC091 DJ016 EX037 EX077 EX087 FD010 FD016 FD020 FD030 FD140 FD150 FD207 GN01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトン抽出法により求められるアセト
    ン抽出分が2.5重量%以下の乳化重合ゴムを含有する
    ゴム成分100重量部に対し、シリカ5〜100重量部
    およびシリカ重量に対して2〜20重量%のシランカッ
    プリング剤を含有するタイヤトレッド用ゴム組成物。
JP05060499A 1999-02-26 1999-02-26 タイヤトレッド用ゴム組成物 Expired - Fee Related JP4272289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05060499A JP4272289B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 タイヤトレッド用ゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05060499A JP4272289B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 タイヤトレッド用ゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000248120A true JP2000248120A (ja) 2000-09-12
JP4272289B2 JP4272289B2 (ja) 2009-06-03

Family

ID=12863583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05060499A Expired - Fee Related JP4272289B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 タイヤトレッド用ゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4272289B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014234437A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 住友ゴム工業株式会社 産業品用ゴム組成物及び産業品
EP2995638A1 (en) * 2013-05-31 2016-03-16 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire and rubber masterbatch

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014234437A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 住友ゴム工業株式会社 産業品用ゴム組成物及び産業品
EP2995638A1 (en) * 2013-05-31 2016-03-16 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire and rubber masterbatch
US20160108213A1 (en) * 2013-05-31 2016-04-21 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire and rubber masterbatch
EP2995638A4 (en) * 2013-05-31 2017-03-29 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire and rubber masterbatch

Also Published As

Publication number Publication date
JP4272289B2 (ja) 2009-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4783356B2 (ja) ゴム組成物
WO2016098505A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2000344955A (ja) 変性ジエン系ゴム組成物
JP2008050570A (ja) ゴム組成物ならびにそれを用いたトレッドおよび/またはサイドウォールを有するタイヤ
JP2010059398A (ja) キャップトレッド用ゴム組成物およびそれからなるキャップトレッドを有するタイヤ
JP6539947B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP3363539B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2005146115A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP5063919B2 (ja) 紙繊維マスターバッチの製造方法および該紙繊維マスターバッチならびにタイヤ用ゴム組成物の製造方法
JP2002114874A (ja) 変性ジエン系ゴム組成物
JP2007284553A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP2001114938A (ja) 変性ジエン系ゴム組成物
JP5596956B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2006063209A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2002146101A (ja) ゴム組成物およびこれをトレッドに使用した重荷重用タイヤ
JP2007284645A (ja) ゴム組成物
JP4272289B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
JP3530088B2 (ja) ゴム組成物およびその製造方法
JP2000219779A (ja) ゴム組成物の製造方法
JP2000344954A (ja) 変性ジエン系ゴム組成物
EP1176164A1 (en) Rubber composition for tyre treads and pneumatic tyre having tread thereof
JP5734187B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4117136B2 (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP4447699B2 (ja) ゴム組成物
JP4215883B2 (ja) ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140306

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees