JP2000344954A - 変性ジエン系ゴム組成物 - Google Patents
変性ジエン系ゴム組成物Info
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Abstract
性)、ウエットスキッド特性やウエットオンアイス特性
(雪氷上性能)などのグリップ性能および耐摩擦性の改
善された変性ジエン系ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ジエン系ゴムをアミノ基とアルコキシ基
とを含有する有機ケイ素化合物と反応させて得られる変
性ジエン系ゴム10〜100重量%を含むゴム成分10
0重量部に対して、シリカ5〜100重量部、シリカ重
量に対して1〜15重量%の塩基性水溶液およびシリカ
重量に対して0〜10重量%のシランカップリング剤を
配合してなる変性ジエン系ゴム組成物。
Description
性(燃費特性)、ウエットスキッド特性やウエットオン
アイス特性(雪氷上性能)および耐摩擦性に優れた変性
ジエン系ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、変性ジ
エン系ゴムにシリカと塩基性水溶液とを配合することに
より、前記特性をさらに向上させ、加えて加工性をも改
良したゴム組成物に関する。
費性への要求にともなって、タイヤ用ゴム材料において
ウェットスキッド特性、燃費特性、耐摩耗性の同時改良
が望まれているが、これらはお互いに二律背反の関係に
あることはよく知られている。
としては、ポリマーを変性剤により化学変性する方法や
低発熱化充填剤としてシリカを使用する方法などが知ら
れている。
方法としては、たとえば以下のような方法が知られてい
る。
514号公報には、低シスBR(ブタジエンゴム)をベ
ンゾフェノン化合物で変性する方法が提案されており、
自動車の転がり抵抗が小さく、ウェットスキッド抵抗が
大きく、また反発弾性も改善されると報告されている。
公報、特公平6−78450号公報には、活性なアルカ
リ金属末端を有するジエン系ゴムを、ニトロ化合物、ニ
トロアミノ化合物、ニトロアルキル化合物などにより末
端変性する方法が提案されており、反発弾性に優れ、低
温硬度が低いゴムが得られると記載されている。
充分であり、変性によってもこの問題は解決されておら
ず、また、SBRにおいても反発弾性が低く、変性後も
この欠点の充分な解決には至っていない。
使用することにより、低燃費性、ウエット性能、耐摩耗
性の両立を図る方法が多数報告されているが、シリカは
その表面官能基であるシラノール基の水素結合により、
粒子同士が凝集する傾向にあり、ゴム中へのシリカ粒子
の分散性をよくするためには、混練り時間を長くする必
要がある。また、ゴム中へのシリカ粒子の分散が不充分
であると、ゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押し
出しなどの加工性に劣るなどの問題を生じる。
ると、ムーニー粘度が高くなり、加工性が低下しやす
い。
ムをアミノ基とアルコキシ基とを含有する有機ケイ素化
合物と反応させて得られる変性ジエン系ゴムを用い、加
工性に優れ、転がり摩擦抵抗特性(燃費特性)、ウエッ
トスキッド特性やウエットオンアイス特性(雪氷上性
能)などのグリップ性能および耐摩擦性の改善された変
性ジエン系ゴム組成物を提供することを目的とする。
題を改善すべく鋭意検討した結果、ジエン系ゴムをアミ
ノ基とアルコキシ基とを含有する有機ケイ素化合物によ
り変性した変性ジエン系ゴムとシリカと塩基性水溶液、
さらに必要に応じてシランカップリング剤を配合するこ
とにより、ゴム成分とシリカとの反応性を高め、シリカ
の凝集を抑制し、加工性、ウェットスキッド特性、燃費
特性などを向上させることを見出し、本発明を完成する
に至った。
基とアルコキシ基とを含有する有機ケイ素化合物と反応
させて得られる変性ジエン系ゴム10〜100重量%を
含むゴム成分100重量部に対して、シリカ5〜100
重量部、シリカ重量に対して1〜15重量%の塩基性水
溶液およびシリカ重量に対して0〜10重量%のシラン
カップリング剤を配合してなる変性ジエン系ゴム組成物
(請求項1)、前記塩基性水溶液のpHが8〜12であ
る請求項1記載の変性ジエン系ゴム組成物(請求項
2)、前記塩基性水溶液がロジン酸セッケンの水溶液で
ある請求項1または2記載の変性ジエン系ゴム組成物
(請求項3)、およびジエン系ゴムをアミノ基とアルコ
キシ基とを含有する有機ケイ素化合物と反応させる際
に、ハロゲン化アルミニウムまたはハロゲン化アルキル
を触媒として使用することを特徴とする請求項1、2ま
たは3記載の変性ジエン系ゴム組成物(請求項4)に関
する。
ノ基とアルコキシ基とを含有する有機ケイ素化合物(以
下、変性剤ともいう)と反応させて得られる変性ジエン
系ゴムが用いられる。
えばポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム
(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチ
レン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、ニト
リル−ブタジエンゴム(NBR)などがあげられる。こ
れらは一般的に商業生産されたものを用いてもよいし、
また適宜合成したものを用いてもよい。また、これらは
単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
分子中にアミノ基とアルコキシ基とを含有する有機ケイ
素化合物であればよく、とくに制限はない。
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが
あげられる。
−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピル
エチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラ
ン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピ
ルジメチルブトキシシラン、3−アミノプロピルメチル
ジブトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロ
ピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチ
ルアミノプロピル)ジメトキシエチルシラン、3−(2
−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシプロピルシ
ラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメト
キシブチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロ
ピル)ジエトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチ
ルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3−(2−ア
ミノエチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、3−
(2−アミノエチルアミノプロピル)トリブトキシシラ
ンなどがあげられる。これらの変性剤は、単独で用いて
もよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら
の変性剤のなかでは、とくに3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピ
ル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチル
アミノプロピル)トリメトキシシランが好適に使用され
る。
性ジエン系ゴムを得る方法としては、有機溶媒中でジエ
ン系ゴムと前記変性剤とを接触・変性反応させることに
よって行なってもよいし、ジエン系ゴムの重合溶液に直
接変性剤を添加して行なうこともできる。その他の方法
としては、押し出し混練り機などにより、ジエン系ゴム
と変性剤とを直接混練り変性することも可能である。
ン系ゴム100gに対して0.01〜150ミリモル、
さらには1〜100ミリモル、とくには3〜50ミリモ
ルが好ましい。使用量が少ないと、変性ジエン系ゴム中
に導入されるアルコキシシリル基の量が少なくなり、変
性効果が小さくなる。一方、使用量が多いと、変性ジエ
ン系ゴム中に未反応の変性剤が残存するため、その除去
に手間がかかることやその後の加硫反応に影響を与え
る。
合および(または)1,2−ビニル基および(または)
末端に結合していると考えられる。
とは、未反応の変性剤を充分に除去した変性ジエン系ゴ
ムの窒素含有量を、後述するケルダール法により測定す
ることにより確認することができる。窒素含有量は、ジ
エン系ゴムと変性剤とがどの程度反応したかを示す指標
となる。窒素原子は含有量が微量でも容易かつ信頼性の
ある分析が可能であり、窒素含有量により変性ジエン系
ゴムの変性率を評価することができる。
10〜5000ppm、さらには100〜4000pp
mが好ましい。窒素含有量が10ppm未満になると、
ジエン系ゴムを変性したことによる効果が小さくなり、
5000ppmをこえると、混練り中にゴムのゲル化が
促進され加工性が悪化する。
範囲が好ましく、室温〜70℃の範囲がより好ましい。
温度が低すぎると、変性反応の進行が遅く、温度が高す
ぎると、ジエン系ゴムがゲル化するので好ましくない。
変性反応時間にはとくに制限はないが、通常は0.5〜
6時間の範囲が好ましい。変性時間が短かすぎると、反
応が充分に進行せず、長すぎると、ジエン系ゴムがゲル
化するおそれがあるので好ましくない。
くするために、ハロゲン化アルミニウムやハロゲン化ア
ルキルを触媒として使用することができる。前記ハロゲ
ン化アルミニウムとしては、塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、ヨウ化アルミニウムなどがあげられる。前
記ハロゲン化アルキルとしては、臭化エチル、ヨウ化エ
チル、塩化ブチル、臭化ブチル、ヨウ化ブチルなどの炭
素原子数1〜6のアルキルを有するハロゲン化物があげ
られる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
gに対して0.01〜100ミリモル、さらには0.0
5〜50ミリモル、とくには0.08〜20ミリモルが
好ましい。
れ自身がジエン系ゴムと反応しないものであれば自由に
使用できる。通常はジエン系ゴムの重合溶媒と同じもの
が用いられ、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素やn−ヘプタン、n−ヘキ
サン、n−ペンタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水
素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、テトラリ
ン、デカリンなどの脂環族炭化水素などが好適に使用さ
れる。また塩化メチレンやテトラヒドロフランなども使
用することができる。これらの有機溶剤は、単独で用い
てもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジエン系ゴムの量は、有機溶剤1リットルあたり5〜5
00g、さらには20〜200g、とくには30〜10
0gの範囲が好ましい。
よく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、変
性ジエン系ゴムを他の合成ゴムや天然ゴムとブレンドし
て用いてもよいが、この場合、変性ジエン系ゴムを用い
ることによる効果を充分に得る点から、全ゴム成分中で
の変性ジエン系ゴムの量は、10重量%以上、さらには
15重量%以上である。併用する他の合成ゴムや天然ゴ
ムを用いることによる効果を充分に得る点からは、80
重量%以下、さらには75重量%以下が好ましい。ま
た、必要ならばプロセスオイルで油展して用いてもよ
い。
性の前記ジエン系ゴムであるポリブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン
−イソプレン−ブタジエンゴムや、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル
−ブタジエンゴムなどがあげられる。
シリカにはとくに制限はなく、乾式法シリカ(無水ケイ
酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などがあげられ、湿
式法シリカが好ましい。湿式法シリカの好ましい例とし
ては、デグサ社製Ultrasil VN3(商品
名)、日本シリカ(株)製ニップシールVN3 AQ
(商品名)などがあげられる。
A)が50〜300m2/gであることが好ましい。シ
リカの窒素吸着比表面積(N2SA)が50m2/g未満
では、分散性改良効果や補強効果が小さくなり、300
m2/gをこえると、分散性がわるく、発熱性が増大す
る傾向がある。
0重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜
85重量部、さらに好ましくは20〜65重量部であ
る。シリカの配合量が5重量部未満では、補強効果が小
さく、100重量部をこえると、作業性が低下するため
好ましくない。低発熱性、作業性の面から、シリカの配
合量は20〜65重量部が好ましい。
基性水溶液が配合される。塩基性水溶液は、シリカとシ
ランカップリング剤との反応を促進する効果を有すると
ともに、変性ジエン系ゴムとシリカとの間でも同様の効
果を有すると考えられる。さらに、塩基性水溶液を配合
することにより、変性ジエン系ゴム組成物のムーニー粘
度が低下し、加工性が改良される。
であることが好ましい。塩基性水溶液のpHが8未満で
は、シリカとシランカップリング剤との反応を促進する
効果が小さく、pHが12をこえると、作業の安全性に
問題が生じる傾向がある。
は、無機化合物の水溶液および(または)有機酸塩の水
溶液があげられる。具体的には、前記無機化合物として
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸水素二カリウムなどがあげられ、前記有機酸塩として
は、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ロジン酸カリウ
ム、ロジン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オ
レイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムなどがあげら
れる。これらのうちではロジン酸セッケンが、作業性、
安全性の点から好ましい。
して1〜15重量%である。塩基性水溶液の配合量が1
重量%未満では、前記反応促進効果が小さく、15重量
%をこえると、加工性に問題が生じるために好ましくな
い。シリカ分散効果という面から、塩基性水溶液の配合
量は2〜10重量%が好ましい。
有機酸塩の濃度は、5〜80重量%が好ましい。塩基性
水溶液の濃度が5重量%以下では、前記反応促進効果が
小さく、80重量%をこえると、分散効果が得られにく
くなる傾向がある。
カ重量に対して0〜10重量%のシランカップリング剤
を含んでいる。シランカップリング剤はシリカとゴム成
分との結合を強め、耐摩耗性を向上させる作用を有す
る。シランカップリング剤の配合量が10重量%をこえ
ると、コストがあがるため好ましくない。シリカの分散
効果、カップリング効果の面から、シランカップリング
剤の配合量は0.5〜8重量%が好ましい。
からシリカ充填剤と併用されている任意のシランカップ
リング剤を用いることができる。たとえばビス(3−ト
リエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(2−トリ
エトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−
トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス
(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、
3−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどがあげ
られる。これらのうちでは、カップリング剤の添加効果
とコストの両立の点から、ビス(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシランなどが好ましい。
素吸着比表面積(N2SA)が30〜200m2/gで圧
縮ジブチルフタレート吸油量(24M4DBP吸油量)
が30〜150ml/100gの範囲であるカーボンブ
ラックを含んでいてもよい。窒素吸着比表面積(N2S
A)および圧縮ジブチルフタレート吸油量(24M4D
BP吸油量)が各々の下限値より小さい場合には、分散
性改良効果や補強効果が小さく、また上限値をこえる場
合には、分散性がわるく、発熱性が増大する傾向があ
る。使用できるカーボンブラックの例としては、HA
F、ISAF、SAFなどがあげられる。
ゴム成分100重量部に対して10〜100重量部が好
ましい。カーボンブラックの配合量が10重量部未満で
は、補強効果が小さく、100重量部をこえると、発熱
性が増大する傾向がある。補強効果および低発熱性の点
から、カーボンブラックの配合量は25〜80重量部が
さらに好ましい。
記ゴム成分、シリカ、塩基性水溶液、シランカップリン
グ剤、カーボンブラック以外に、必要に応じて、軟化
剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤な
どの通常のゴム工業で使用される配合剤を適宜配合する
ことができ、タイヤ、ホース、ベルトその他の各種工業
用品などの機械的特性および耐摩耗性などが要求される
ゴム組成物として適用される。
明するが、これらは本発明の目的を限定するものではな
い。まず、以下の実施例および比較例で用いた各種薬品
について以下に説明する。
SBR1502(スチレン−ブタジエンゴム) シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3(N
2SA=180m2/g) 塩基性水溶液:荒川化学(株)製のロンヂスK−25
(ロジン酸カリウムの25重量%水溶液、pH=10) シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(化学
名:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラス
ルフィド) 老化防止剤:大内新興化学(株)製のノクラック 6C
(化学名:N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フ
ェニル−p−フェニレンジアミン) 加硫促進剤A:大内新興化学(株)製のノクセラー N
S(化学名:N−第三−ブチル−2−ベンゾチアジル・
スルフェンアミド) 加硫促進剤B:大内新興化学(株)製のノクセラー D
(化学名:N,N′−ジフェニル・グアニジン)
て、ゴム成分のムーニー粘度および窒素含有量は以下の
方法により測定した。
JIS K6300にしたがい、100℃で1分間予熱
したのち、4分間測定したゴムのムーニー粘度(ML
1+4、100℃)で表示した。
がい、ケルダール法により定量した。また、以下の実施
例および比較例において、ゴム組成物のランボーン摩耗
指数、転がり抵抗指数、ウエットスキッド指数およびム
ーニー粘度指数は以下の方法により測定した。
ター VES(岩本製作所(株)製)を用いて、温度7
0℃、初期歪み10%、動歪み2%の測定条件で各配合
のtanδを測定し、比較例1のtanδを100と
し、下記計算式で指数表示した。指数が大きいほど、転
がり抵抗特性が優れることを示す。 転がり抵抗指数=(比較例1のtanδ/各配合のta
nδ)×100
験機を用いて、温度20℃、スリップ率20%、試験時
間5分間の測定条件でランボーン摩耗量を測定し、各配
合の容積損失を計算し、比較例1の損失量を100と
し、下記計算式で指数表示した。指数が大きいほど、耐
摩耗性が優れることを示す。 摩耗指数=(比較例1の損失量/各配合の損失量)×1
00
のポータブルスッキドテスターを用いてASTM E3
03−83の方法にしたがって測定し、下記計算式で指
数表示した。指数が大きいほど、ウェッドスッキッド性
能が優れることを示す。 ウェッドスキッド指数=(各配合の数値/比較例1の数
値)×100
にしたがい、100℃で1分間予熱したのち、4分間測
定したゴムのムーニー粘度から、下記計算式で指数表示
した。指数が大きいほど、加工性が優れることを示す。 ムーニー粘度指数=(比較例1の粘度/各配合の粘度)
×100
する。
ラブルフラスコにスチレン−ブタジエンゴム1502
(日本合成ゴム(株)製のSBR1502、スチレン含
量=23.5%)100gとトルエン1.0リットルを
加えて攪拌下に60℃に昇温してスチレン−ブタジエン
ゴムを完全に溶解させた。つぎに、あらかじめテトラヒ
ドロフランに溶解させた変性剤3−(2−アミノエチル
アミノプロピル)トリメトキシシラン4ミリモル、触媒
として臭化エチル10ミリモルを添加して60℃、2時
間変性反応した。反応終了後、室温に冷却して、この反
応液を250メッシュの金網で濾過し、メタノール2リ
ットルを加え変性SBRを沈澱させた。そののち、再度
トルエンによる溶解、メタノールによる沈殿の操作を繰
り返して残存の変性剤を除去し、酸化防止剤としてテト
ラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチ
ル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン(日本チバガイギー(株)製、Irganox101
0)をSBRに対して1000ppm練り混んで100
℃で1時間真空乾燥させて変性スチレン−ブタジエンゴ
ム(以下、ポリマー1という)を得た。ポリマー1のム
ーニー粘度および窒素含有量を以下に示す。 ML1+4、100℃=55 窒素含有量=250ppm
ジメトキシメチルシランを6ミリモル、触媒として臭化
エチルを8ミリモル用いた以外はポリマー1と同様に変
性スチレン−ブタジエンゴム(以下、ポリマー2とい
う)を得た。ポリマー2のムーニー粘度および窒素含有
量を以下に示す。 ML1+4、100℃=54 窒素含有量=200ppm
容で各種ゴム組成物を調製した。得られた組成物を用い
て前記評価を行なった。結果を表2に示す。
摩擦抵抗特性(燃費特性)、グリップ性能および耐摩擦
性の改善された変性ジエン系ゴム組成物を得ることがで
きる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ジエン系ゴムをアミノ基とアルコキシ基
とを含有する有機ケイ素化合物と反応させて得られる変
性ジエン系ゴム10〜100重量%を含むゴム成分10
0重量部に対して、シリカ5〜100重量部、シリカ重
量に対して1〜15重量%の塩基性水溶液およびシリカ
重量に対して0〜10重量%のシランカップリング剤を
配合してなる変性ジエン系ゴム組成物。 - 【請求項2】 前記塩基性水溶液のpHが8〜12であ
る請求項1記載の変性ジエン系ゴム組成物。 - 【請求項3】 前記塩基性水溶液がロジン酸セッケンの
水溶液である請求項1または2記載の変性ジエン系ゴム
組成物。 - 【請求項4】 ジエン系ゴムをアミノ基とアルコキシ基
とを含有する有機ケイ素化合物と反応させる際に、ハロ
ゲン化アルミニウムまたはハロゲン化アルキルを触媒と
して使用することを特徴とする請求項1、2または3記
載の変性ジエン系ゴム組成物。
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