JP2000241943A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2000241943A
JP2000241943A JP11044783A JP4478399A JP2000241943A JP 2000241943 A JP2000241943 A JP 2000241943A JP 11044783 A JP11044783 A JP 11044783A JP 4478399 A JP4478399 A JP 4478399A JP 2000241943 A JP2000241943 A JP 2000241943A
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group
tank
dissolving
silver halide
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JP11044783A
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Shinji Uchihiro
晋治 内廣
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低補充処理でも現像槽での銀スラッジ汚れ及
び定着槽での銀の析出がなく、処理済み感光材料の最高
濃度の低下や汚れの付着がなく、カブリ濃度の上昇のな
い感光材料の処理方法の提供。 【解決手段】 1、固体処理剤又は濃縮処理剤を溶解す
る溶解槽、処理槽及び補充槽を有し、該処理槽と溶解槽
との間に汚れ除去装置を備えた循環部分を有する自動現
像機で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料の自動現像機による処理方法に関し、特に低補充
処理における現像槽での銀スラッジ、定着槽での銀の析
出のないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にハロゲン化銀写真感光材料(以
下、単に感光材料ともいう)は露光後、現像、定着、水
洗又は安定化及び乾燥工程により処理される。処理は通
常自動現像機を用い連続処理で処理される。そのため、
処理液の活性度を一定に保つため、処理液を補充する方
法が一般に広く用いられている。処理される感光材料か
らの溶出物の希釈、蒸発量の補充及び消費成分の補充を
目的として処理液が処理量に応じて補充され、所定量を
越える分量がオーバーフローの形で廃棄される。
【0003】近年、環境への負荷の低減の要請から、写
真処理剤の海洋への投棄は禁止され、感光材料の処理に
おける処理廃液の低減するため、低補充処理が求めら
れ、通常用いられている液を用いて補充する方式では補
充液が高濃度化するため濃縮液状態のみならず使用液で
も定着液中に硫黄が析出するため、現像液中に必要な添
加剤量が溶解できず、これ以上補充液を高濃度化ができ
ないでおり、低補充処理における妨げとなっている。
【0004】図1に補充錠剤を用いる従来の補充システ
ムの1例で、白黒感光材料を処理するのに一般的なもの
のモデル図を示す。
【0005】図1において、1は補充装置、2は自動現
像機の処理槽を表す。
【0006】補充液の調製は、補充装置1の溶解槽11
に水道から定められた量の水を導入し、錠剤供給部12
から補充液成分を与える錠剤を入れ、混合し攪拌して行
う。
【0007】溶解槽111で調製された補充液は、下部
の補充液貯留槽13に移される。自動現像機からの感光
材料の処理面積の信号を受けて、ポンプPが作動し、予
め定められた単位処理面積当たりの補充量(ここでは4
ツ切りサイズ感光材料1枚当たり10ml)から計算さ
れた処理面積に応じた量の補充液が補充液貯留槽13か
ら補充液供給ライン14により処理槽2に供給される。
補充液貯留槽13から補充液の流入に伴い、同量の処理
液がオーバーフローして廃液となる。
【0008】これらの低補充処理では、現像槽に銀スラ
ッジと呼ばれる銀の黒色沈殿が浮遊する。さらに低補充
に伴い定着槽から銀が析出し、最高濃度の大幅な低下、
処理感光材料の汚れなどが発生する。
【0009】また、感光材料の低補充処理では、感度な
どの写真性能を確保するため補充処理剤の活性度を高く
してあるため、ヒドラジンを含有するイメージセッター
用感光材料を処理した場合、未露光部のカブリと呼ばれ
るベース濃度が上昇するなどの問題が生じており、解決
が強く望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低補
充処理でも現像槽での銀スラッジ汚れ及び定着槽での銀
の析出がなく、処理済み感光材料の最高濃度の低下や汚
れの付着がなく、カブリ濃度の上昇のない感光材料の処
理方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成される。
【0012】1.固体処理剤又は濃縮処理剤を溶解する
溶解槽、処理槽及び補充槽を有し、該処理槽と溶解槽と
の間に汚れ除去装置を備えた循環部分を有する自動現像
機で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料の処理方法。
【0013】2.ハロゲン化銀写真感光材料がヒドラジ
ン誘導体を含有することを特徴とする1に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法。
【0014】3.ハロゲン化銀写真感光材料が1m2
たりカルシウム量として15mg以下のカルシウム化合
物を含有することを特徴とする1又は2に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法。
【0015】4.現像液又は定着液のいずれか一方に下
記一般式(S)で表される化合物を含有することを特徴
とする1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真
感光材料の処理方法。
【0016】一般式(S) Z1−SM1 式中、Z1は置換、無置換のアルキル基、芳香族又はヘ
テロ環基であり、該置換基としてはヒドロキシ基、−S
32基、−COOM3基(ここで、M2、M3は水素原
子、アルカリ金属原子又は置換、無置換のアンモニウム
イオンを表す)、置換、無置換のアミノ基、置換、無置
換のアンモニオ基が挙げられ、該置換基は更に上記の基
で置換されていてもよい。M1は水素原子、アルカリ金
属原子、置換無、置換のアミジノ基(アミジノ基はハロ
ゲン化水素酸又はスルホン酸塩を形成していてもよい)
を表す。
【0017】5.1〜4のいずれか1項に記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法において、処理槽と溶解
槽との間を連結する2本の連結管を有し、該連結管の1
本は溶解槽から処理槽への流路であり、他の1本は処理
槽から溶解槽への流路で、かつ固体又は濃縮液状で供給
された補充処理剤を溶解混合するための溶解槽と溶解し
た補充処理剤を貯留しておくための貯留槽を有する自動
現像機で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法。
【0018】6.前記溶解槽から処理槽への流路がポン
プを介して連結されており、該ポンプは自動現像機から
の信号により、ハロゲン化銀写真感光材料の処理面積又
は処理時間に伴い作動し、溶解槽から処理槽へ補充処理
液が流入することによりオーバーフローした処理液を処
理槽から溶解槽への連結管又は溶解槽から系外に排出す
る手段から選ばれる少なくとも1つの手段を有する自動
現像機で処理することを特徴とする5に記載のハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0019】7.5又は6に記載のハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法において、オーバーフローにより溶解
槽へ流入した処理液の一部又は全部が固体状又は濃厚液
で供給された補充処理剤の溶解に用いられ、溶解槽はハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理面積又は処理時間に伴い
水を補給する手段を有する自動現像機で処理することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0020】以下、本発明の処理−補充システムに係る
用語について説明する。
【0021】(処理槽)本発明の処理槽とは、感光材料
を現像、定着、安定化又は水洗等の処理を施すための槽
を言い、機能を妨げない範囲において形状、材質等に特
に制限はないが、一般的には、自動現像機の現像槽、定
着槽、水洗槽又はリンス槽のことを言う。
【0022】(溶解槽)本発明の溶解槽とは、感光材料
の処理に伴い処理剤成分を補充しながら処理するための
補充剤成分の溶解又は混合する槽をいい、機能を妨げな
い範囲において形状、材質等に特に制限はない。該溶解
槽は補充成分を溶解もしくは混合するための手段を有し
ていることが好ましい。該補充成分を溶解もしくは混合
するための手段は溶解を促進する手段であり、特に方式
に制限はないが、回転翼、循環等の方式が一般的であ
る。補充剤成分は粉状、顆粒状、錠剤状、ブロック状、
液状又はペースト状等如何なる形態でもよいが、顆粒状
又は錠剤状であることが好ましい。
【0023】(処理槽と溶解槽を連結する管)処理槽と
溶解槽を連結する管とは、処理液を処理槽と溶解槽との
間で移動させるための機能を果たすものを言い、その機
能を妨げない範囲において形状、材質等に特に制限はな
い。該連結管は、各々の処理槽と該処理槽と対応する溶
解槽との間に少なくとも2本づつあり、少なくとも1本
は溶解槽から処理槽へ処理液を移動させるためのもので
ポンプ等の移送手段を介している。
【0024】ポンプ等の移送手段は、自動現像機からの
信号で作動することが好ましい。さらに、自動現像機か
らの信号は感光材料の処理面積又は処理時間から予め定
められたものであることが好ましい。
【0025】また、少なくとも1本は処理槽から溶解槽
へ処理液を移送させるためのもので、処理槽のオーバー
フロー口と連結していることが好ましい。移送手段とし
ては、溶解槽から処理槽への処理液供給に伴うオーバー
フローによる自然落下であることが好ましい。
【0026】(溶解槽と貯留槽)本発明の溶解槽は、溶
解するための槽と溶解した処理液を処理槽に移動させる
まで、処理液を溜めておく槽で構成されていてもよい。
また、溶解槽の前に処理槽から流出した処理液を一旦溜
めておく槽があってもよい。溶解槽と処理槽の間には、
処理液を移動させることのできる手段を有している。移
動手段としては、自由落下又はポンプ等いずれでもよい
が、液の移動方向は溶解槽から貯留槽で逆方向の移動を
妨げるものであることが好ましい。
【0027】(系外排出手段)系外排出手段は、処理槽
から溶解槽の連結管及び/又は溶解槽に備えられている
ことが好ましい。系外排出手段は連結管の分岐、オーバ
ーフロー等如何なる手段でもかまわないが、処理に伴う
水の補給及び/又は循環に連動していることが好まし
い。基本的に系外への排出量は、処理に伴う水の補給量
と同量でることが好ましい。蒸発量及び感光材料による
持ち出し量から、該水の補給量に対して同量以下であっ
てもかまわない。
【0028】(水を補給する手段)水補給手段は、溶解
槽に備えられることが好ましい。水補給手段は、感光材
料の処理に伴い自動現像機から送られる信号により作動
することが好ましい。該信号は感光材料の処理面積又は
処理時間から算出された水補給量の指示であることが好
ましい。
【0029】また、水補給手段は、処理液の濃縮を防止
する観点から、自動現像機の運転時間から計出された水
補給量の指示によって作動することが好ましい。処理液
の濃縮を防止する手段としては、溶解槽の液面を水補給
により一定に保つ方法を用いてもよい。
【0030】(汚れ除去装置)本発明の循環部に備えら
れた汚れ除去装置は、発生した銀スラッジの回収及び色
素などの感光材料からの溶出物を吸着除去する装置であ
る。汚れ除去の方法としては、フィルターを用いるのが
好ましく、また、オーバーフロー液が溶解槽に入る際は
フィルターを通過することが好ましい。
【0031】これらのフィルターは、銀吸着ポリマー
(例えば、強塩基性イオン交換樹脂、強塩基性イオン交
換樹脂等)や活性炭などから構成されるものが好まし
い。
【0032】また、用いられるフィルターは現在市販さ
れているフィルター(例えば、KONICA DEV
FILTER(コニカ(株)製))などが用いられる。
【0033】また、これらを改良して現像液循環部、定
着液循環部、水洗又はリンス液循環部に装着することも
できる。また、これらは2連3連にして装着することも
好ましい。
【0034】(銀回収手段)本発明において、定着液の
処理槽及び/又は溶解槽は銀回収手段を有することが好
ましい。銀回収手段については、電解法、吸着法が知ら
れているが、方法に制限はなく、公知の方法、例えば、
Journal of the SPPTE,第74
巻、1965年 June 505〜513頁に記載さ
れた方法を用いることができる。
【0035】(銀スラッジ防止剤)本発明の処理法にお
いては、現像液又は定着液の少なくとも一つに、下記一
般式(S)で表される銀スラッジ防止剤化合物が含有さ
れることが好ましい。
【0036】一般式(S)Z1−SM1一般式(S)にお
いて、Z1は置換、無置換のアルキル基、芳香族基又は
ヘテロ環基であり、該置換基としてはヒドロキシル基、
−SO32基、−COOM3基(ここでM2、M3は水素
原子、アルカリ金属原子、または置換若しくは無置換の
アンモニウムイオンを表す)、置換、無置換のアミノ
基、置換、無置換のアンモニオ基が挙げられ、置換基は
更に上記の基で置換されていてもよい。M1は水素原
子、アルカリ金属原子、置換若しくは無置換のアミジノ
基(これはハロゲン化水素酸塩若しくはスルホン酸塩を
形成していてもよい)を表す。
【0037】また、一般式(S)において、Z1で表さ
れるアルキル基は好ましくは、炭素数1〜30のもので
あって特に炭素数2〜20の直鎖、分岐、又は環状のア
ルキル基であって上記の置換基の他に置換基を有してい
てもよい。Z1で表される芳香族基は好ましくは炭素数
6〜32の単環又は縮合環のものであって上記の置換基
の他に置換基を有していてもよい。Z1で表されるヘテ
ロ環基は好ましくは炭素数1〜32の単環又は縮合環で
あり、窒素、酸素、硫黄のうちから独立に選ばれるヘテ
ロ原子を1つの環中に1〜6個有する5又は6員環であ
り、上記の他に置換基を有していてもよい。一般式
(S)であらわされる化合物のうち、好ましくはZ1
1個以上の窒素原子を有するヘテロ環化合物である。
【0038】Z1はヒドロキシル基、−SO32基、−
COOM3基(ここでM2、M3は水素原子、アルカリ金
属原子または置換、無置換のアンモニウムイオンを表
す)、置換、無置換のアミノ基、置換、無置換のアンモ
ニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つまたは、
この群より選ばれる少なくとも1つを有する置換基によ
って置換されている。M1は水素原子、アルカリ金属原
子、置換、無置換のアミジノ基(これはハロゲン化水素
酸塩若しくはスルホン酸塩を形成していてもよい)を表
す。アンモニオ基としては好ましくは炭素数20以下で
あって置換基としては置換、無置換の直鎖、分岐、又は
環状のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ベン
ジル基、エトキシプロピル基、シクロヘキシル基な
ど)、置換、無置換のフェニル基、ナフチル基を表す。
【0039】さらに一般式(S)で表される化合物のう
ち、更に好ましいものは下記一般式(S−a)で表され
る化合物である。
【0040】
【化1】
【0041】一般式(S−a)において、Zは窒素原子
を有する不飽和の5員ヘテロ環または、6員ヘテロ環
(例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリ
ミジン、ピリダジン、ピラジン等)を形成するのに必要
な原子群であり、R11、R12は、水素原子、−SM
1基、ハロゲン原子、アルキル基(置換基を有するもの
を含む)、アルコキシ基(置換基を有するものを含
む)、ヒドロキシル基、−COOM3基、−SO3
2基、アルケニル基(置換基を有するものを含む)、ア
ミノ基(置換基を有するものを含む)、カルバモイル基
(置換基を有するものを含む)、フェニル基(置換基を
有するものを含む)であり、R11とR12で環を形成して
もよい。形成できる環としては、5員環または6員環を
少なくとも一つ有する環であり、好ましくは含窒素ヘテ
ロ環である。
【0042】M1は、前記一般式(S)で表される化合
物で定義されたM1と同じである。
【0043】一般式(S−a)で表される化合物は、少
なくとも一つの−SM1基又はチオン基を有する化合物
であって、かつヒドロキシル基、−COOM3基、−S
32基、置換、無置換のアミノ基、置換、無置換のア
ンモニオ基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置
換基を有する。
【0044】前記−SM1基もしくはチオン基以外の置
換基を有していてもよく、該置換基としては、ハロゲン
原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、置換、無置換の
低級アルキル基(メチル基、エチル基等の炭素数5以下
のものが好ましい。)、置換、無置換の低級アルコキシ
基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の炭素数5以下の
基が好ましい。)、置換、無置換の低級アルケニル基
(炭素数5以下のものが好ましい。)、カルバモイル
基、フェニル基等が挙げられる。更に一般式(S−a)
において次の一般式A〜Fで表される化合物が特に好ま
しい。
【0045】
【化2】
【0046】式中、各々R1、R2、R3、R4は水素原
子、−SM1基、ハロゲン原子、置換、無置換の低級ア
ルキル基(メチル基、エチル基等の炭素数5以下のもの
が好ましい)、置換、無置換の低級アルコキシ基(炭素
数5以下のものが好ましい。)、ヒドロキシ基、−CO
OM3、−SO32基、置換、無置換の低級アルケニル
基(炭素数5以下のものが好ましい。)、アミノ基、カ
ルバモイル基、フェニル基であり、少なくとも一つは−
SM1基である。M1、M2、M3は各々水素原子、アルカ
リ金属原子またはアンモニウム基を表し、同じであって
も異なってもよい。特に、−SM1以外の置換基としは
ヒドロキシ基、−COOM3、−SO32基、アミノ基
等の水溶性基を持つことが好ましい。R1、R2、R3
表されるアミノ基は置換、無置換のアミノ基を表し、好
ましい置換基としては低級アルキル基である。アンモニ
ウム基としては置換、無置換のアンモニウム基であり、
好ましくは無置換のアンモニウム基である。
【0047】以下に一般式(S)で表される化合物の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0048】
【化3】
【0049】
【化4】
【0050】
【化5】
【0051】
【化6】
【0052】
【化7】
【0053】
【化8】
【0054】本発明の一般式(S)で表される化合物の
使用量は、現像液1リットル中に10-6〜10-1モルで
あることが好ましく、さらには10-5〜10-2モルであ
ることが好ましい。
【0055】本発明の感光材料の処理方法に好ましく用
いられる処理剤について説明する。
【0056】本発明に好ましく用いられる処理剤として
は粉末、ペースト状、顆粒、錠剤、濃縮液、使用液等い
ずれの形態で供給されてもよいが、顆粒、錠剤、濃縮液
で供給されることが好ましい。
【0057】開始液として用いる場合、それらを定めら
れたように水に溶解するなどして調製して用いる。補充
液として使用する場合は、予め水に混合溶解して用いる
か、直接自動現像機に直接投入して用いるかいずれでも
構わない。
【0058】現像液に用いる現像主薬としては、ジヒド
ロキシベンゼン類、3−ピラゾリドン類、アミノフェノ
ール類、アスコルビン酸類及び金属錯塩等、公知のもの
を採用でき、中でもアスコルビン酸及びその誘導体を含
有する現像液が好ましい。
【0059】アスコルビン酸及びその誘導体としては、
米国特許第2,688,548号、同2,688,54
9号、同3,022,168号、同3,512,981
号、同4,975,354号、同5,326,816号
に記載のものが挙げられ、中でも下記一般式(3)で表
される化合物が好ましく、とりわけ一般式(3)におい
てR11とR12が互いに結合して環を形成した一般式(3
−a)で表される現像主薬を用いることが好ましい。
【0060】
【化9】
【0061】一般式(3)において、R31、R32は各々
独立して置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のア
ミノ基、置換、無置換のアルコキシ基、置換、無置換の
アルキルチオ基又はR31とR32が互いに結合して環を形
成しても良く、kは0又は1を表し、k=1のときXは
−CO−又は−CS−を表す。また、M31、M32のいず
れか1個は水素原子又はアルカリ金属原子(例えば、ナ
トリウム原子、カリウム原子等)である。
【0062】一般式(3)において、R31とR32が互い
に結合して環を形成した下記一般式(A−a)で表され
る化合物が好ましい。
【0063】
【化10】
【0064】一般式(3−a)において、R33は水素原
子、置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアリー
ル基、置換、無置換のアミノ基、置換、無置換のアルコ
キシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホ
ンアミド基を表し、Y31はO又はSを表し、Y32はO、
S又はNR34を表す。R34は置換、無置換のアルキル
基、置換、無置換のアリール基を表す。また、M33、M
34のいずれか1個は水素原子又はアルカリ金属原子(例
えば、ナトリウム原子、カリウム原子等)である。
【0065】一般式(3)又は一般式(3−a)におけ
るアルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、特
に炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、アミノ基
としては無置換のアミノ基が好ましく、アルコキシ基と
しては低級アルコキシ基が好ましく、アリール基として
は好ましくはフェニル基あるいはナフチル基等であり、
これらの基は置換基を有していてもよく、置換基として
はヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ
基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基が好
ましい。また、M31、M32のいずれか1個は水素原子又
はアルカリ金属原子(例えば、ナトリウム原子、カリウ
ム原子等)である。
【0066】本発明に好ましく用いられる前記一般式
(3)又は一般式(3−a)で表される化合物の具体的
化合物を以下に各一般式の置換基を示すことにより示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】
【0071】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸あるいはエリソルビン酸(イソ−アスコルビン酸)
又はそれらから誘導される誘導体であり、市販品として
入手できるか、あるいは容易に公知の合成法で合成する
ことができる。
【0072】これら一般式(3)で表される化合物の使
用量は0.2〜0.4モル/リットルが好ましく、より
好ましくは0.15〜0.25モル/リットルである。
【0073】現像液には前記アスコルビン酸系現像主薬
と3−ピラゾリドン類、アミノフェノール類及び親水性
基で置換されたジヒドロキシベンゼン類から選ばれる現
像主薬とを組み合わせて使用することがとりわけ好まし
く、実質的にハイドロキノンを含有しないことが好まし
い。ここで実質的にハイドロキノンを含有しないとは、
現像液1リットル当たり0.01モル以上の量を含有し
ないことを言う。
【0074】(保恒剤等)現像液には保恒剤として亜硫
酸塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナト
リウムなどが好ましく用いられる。
【0075】亜硫酸塩は0.25モル/リットル以上が
好ましい。特に好ましくは0.4モル/リットル以上で
ある。
【0076】現像液にはアルカリ剤(水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝剤(例えば炭酸
塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、クエン酸、アルカノ
ールアミン等)が添加されること好ましい。pH緩衝剤
としては炭酸塩が好ましく、その添加量は1リットル当
たり0.5〜2.5モルが好ましく、更に好ましくは
0.75〜1.5モルの範囲である。また、必要により
溶解助剤(例えばポリエチレングリコール類及びそれら
のエステル、アルカノールアミン等)、増感剤(例えば
ポリオキシエチレン類を含む非イオン界面活性剤、四級
アンモニウム化合物等)、界面活性剤、消泡剤、カブリ
防止剤(例えば臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハ
ロゲン化物、ニトロベンゾインダゾール、ニトロベンゾ
イミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾー
ル、テトラゾール類、チアゾール類等)、キレート化剤
(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属
塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤
(例えば米国特許2,304,025号、特公昭47−
45541号に記載の化合物等)、硬膜剤(例えばグル
タルアルデヒド又はその重亜硫酸塩付加物等)、あるい
は消泡剤などを添加することができる。
【0077】現像液のpHは7.5〜11.5に調整さ
れることが好ましい。更に好ましくはpH8.5〜1
1.0である。
【0078】また、現像廃液は通電して再生することが
できる。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレ
スウール等の電気伝導体または半導体)を、電解質溶液
に陽極(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない
電気伝導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液
槽と電解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再
生する。通電しながら本発明に係る感光材料を処理する
こともできる。その際、現像液に添加される各種の添加
剤、例えば現像液に添加することができる保恒剤、アル
カリ剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッ
ジ防止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液
に通電しながら感光材料を処理する方法があり、その際
に上記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加で
きる。現像廃液を再生して利用する場合には、用いられ
る現像主薬としては、遷移金属錯塩類が好ましい。
【0079】現像処理の特殊な形式として、現像主薬を
感光材料中、例えば乳剤層中又はその隣接層中に含み、
感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わせる
アクチベータ処理液に用いてもよい。このような現像処
理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組み合わ
せて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用され
ることが多く、そのような処理液に適用も可能である。
【0080】(定着)定着開始液は、通常用いられてい
る濃厚液キットを水で希釈し用いてもよいが、2種以上
の化合物から形成された固体処理剤の単独又は混合物を
水で溶解しての用いてもよい。補充液については、2種
以上の化合物から形成された固体処理剤の単独又は混合
物を水で溶解して用いるのが好ましい。
【0081】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常4.0以上、好ま
しくは4.1〜7.0であり、さらに好ましくは4.2
〜6.6である。
【0082】定着主薬としては、チオ硫酸ナトリウム、
チオ硫酸アンモニウムが使用でき、両者ともチオ硫酸イ
オンを必須成分とするものであり、定着速度の点からチ
オ硫酸アンモニウムが好ましいが、無臭化の点でチオ硫
酸ナトリウムが好ましい。定着主薬の使用量は適宜変え
ることができ、一般的には0.1〜6モル/リットルが
好ましい。
【0083】定着液には、所望により、保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、
pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート
剤や特開昭62−78551号記載の化合物を含むこと
ができる。
【0084】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬などを加えることができる。又、これ
らの硬膜剤は写真感光材料の膜物性面において特に問題
がない場合は添加する必要はなく、添加しない場合定着
液のpHを5.0以上に上げることができ、臭気上の面
で添加しない方が好ましい。
【0085】定着液にはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、
リンゴ酸、琥珀酸などの塩及びこれらの光学異性体など
が含まれる。クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、琥珀酸など
の塩としてはこれらのリチウム塩、カリウム塩、ナトリ
ウム塩、アンモニウム塩など、酒石酸の水素リチウム、
水素カリウム塩、水素ナトリウム塩、水素アンモニウム
塩、酒石酸のアンモニウムカリウム塩、酒石酸のナトリ
ウムカリウム塩などを用いてもよい。これらの中でより
好ましいものとしてはクエン酸、イソクエン酸、リンゴ
酸、グルコン酸、琥珀酸及びこれらの塩である。
【0086】(安定化浴)本発明の感光材料の処理にお
いては、定着処理後、水洗及び/又は安定化浴で処理さ
れる。安定化浴としては、画像を安定化させる目的で、
膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)するため
の無機及び有機の酸及びその塩又はアルカリ剤(例えば
硼酸塩、メタ硼酸塩、硼砂、燐酸塩、炭酸塩、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボ
ン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸、クエン酸、蓚
酸、リンゴ酸、酢酸等の塩を組み合わせて使用)、アル
デヒド類、(例えばホルマリン、グリオキザール、グル
タルアルデヒド等)、キレート剤(例えばエチレンジア
ミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸
塩、ポリ燐酸塩等)、防黴剤(例えばフェノール、4−
クロロフェノール、クレゾール、o−フェニルフェノー
ル、クロロフェン、ジクロロフェン、ホルムアルデヒ
ド、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、2−(4−チア
ゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリン
−3−オン、ドデシル−ベンジル−メチルアンモニウム
クロライド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタ
ルイミド、2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロ
オキシジフェニルエーテル等)、色調調節剤及び/又は
残色改良剤(例えばメルカプト基を置換基として有する
含窒素ヘトロ環化合物、具体的には2−メルカプト−5
−スルホン酸ナトリウム−ベンゾイミダゾール、1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプト
ベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−プロピル−
1,3,4−トリアゾール、2−メルカプトヒポキサン
チン等)を含有させる。その中でも安定化浴中には防黴
剤が含まれることが好ましい。これらは液状でも固体状
で補充されてもよい。固体状で補充される場合は、前述
の固体処理剤の製造方法、使用方法を用いることができ
る。
【0087】(補充量)感光材料の処理においては、廃
液量の低減の要望から、感光材料の面積に比例した一定
量の処理液を補充しながら処理される。現像液濃厚補充
量は1m2当たり200ml以下であることが好まし
く、定着液の補充量は250ml以下であることが好ま
しく、より好ましくは1m2当たり50〜190mlで
ある。
【0088】ここでいう処理液の補充量とは補充される
現像液又は定着液の量をいう。具体的には、現像母液、
定着母液と同じ液を補充する場合のそれぞれの濃縮液と
水の合計量であり、固体定着処理剤を水で溶解した液で
補充される場合のそれぞれの固体処理剤容積と水の容積
の合計量であり、また固体現像処理剤および固体定着処
理剤と水を別々に補充する場合のそれぞれの固体処理剤
容積と水の容積の合計量である。
【0089】固体処理剤で補充される場合は自動現像機
の処理槽に直接投入する固体処理剤の容積と、別に加え
る補充水の容積を合計した量を表すことが好ましい。そ
の現像補充液および定着補充液はそれぞれ自動現像機の
タンク内の現像母液および定着母液と同じ液でも、異な
った液または固体処理剤でも良い。
【0090】固体処理剤の場合、一回に投入される処理
剤の量は0.1〜50mgが好ましく、現像液では1〜
20gが好ましく、定着液では5〜50gが好ましく、
この範囲の固体処理剤を自動現像機の処理槽に直接投入
し、ゆっくり溶解させながら処理した場合でも写真性能
に影響を与えない。なぜならば、固体処理剤は急激には
溶解せず、ゆっくり溶解するため一回に添加する量が多
くても処理しながら消費される量と見合った組成にバラ
ンスされ、安定した写真性能を示すからである。
【0091】また、補充水を溶解に合わせて注入するこ
とでも、写真性能を一定にすることができることが分か
った。
【0092】処理液は常に処理温度に温調されており、
ほぼ一定の温度に維持される。すなわち、溶解スピード
はほぼ一定であるため計算された固体処理剤の投入と成
分のバランス化が達成される。現像、定着、水洗又は安
定化の温度は10〜45℃の間であることが好ましく、
それぞれ別々に温度調整されてよい。
【0093】本発明の感光材料の処理方法の感光材料は
下記一般式(4)で表されるヒドラジン誘導体を含有す
ることが好ましい。
【0094】
【化15】
【0095】一般式(4)において、Aは脂肪族基、芳
香族基、ヘテロ環基を表し、これらは置換基を有しても
よい。Bはアシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。また、BはA42及びそれらが結合する窒素
原子とともにヘテロ環を形成してもよい。A41、A42
ともに水素原子で他方はアシル基又はオリサゾリル基を
表す。
【0096】一般式(4)において、Aで表される脂肪
族基は炭素数1〜30のものが好ましく、特に炭素数1
〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であることが
好ましい。例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル
基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等が挙
げられ、これらはさらに適当な置換基(例えばアリール
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アリールオキシ基、スルホキ基、スルホンアミド基、ア
シルアミド基、ウレイド基等)で置換されてもよい。A
で表される芳香族基は、単環又は縮合環のアリール基が
好ましく、例えば、ベンゼン環又はナフタレン環などが
挙げられる。Aで表されるヘテロ環としては、単環又は
縮合環の少なくとも窒素、硫黄、酸素から選ばれる一つ
のヘテロ原子を含むヘテロ環が好ましく、例えば、ピロ
リジン環、イミダゾール環、テトラヒドロフラン環、モ
ルホリン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、
チアゾール環、ベンゾチアゾール環、チオフェン環、フ
ラン環などが挙げられる。
【0097】Aとして特に好ましいものは、アリール基
及びヘテロ環基である。Aのアリール基及びヘテロ環基
は置換基を有してもよい。この場合の代表的な置換基と
してはアルキル基(好ましくは炭素数1〜20のも
の)、アラルキル基(好ましくはアルキル部分の炭素数
が1〜3の単環又は縮合環のもの)、アルコキシ基(好
ましくはアルキル部分の炭素数が1〜20のもの)、置
換アミノ基(好ましくは炭素数1から20のアルキル基
又はアルキリデン基で置換されたアミノ基)、アシルア
ミノ基(好ましくは炭素数1〜40のもの)、スルホン
アミド基(好ましくは炭素数1〜40のもの)、ウレイ
ド基(好ましくは炭素数1〜40のもの)、ヒドラジノ
カルボニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜40のも
の)、ヒドロキシル基、ホスホアミド基(好ましくは、
炭素数1〜40のもの)などがある。
【0098】また、Aは耐拡散基又はハロゲン化銀吸着
促進基を少なくとも一つを含むことが好ましい。耐拡散
基としては、カプラーなどの不動性写真用添加剤にて常
用されるバラスト基が好ましく、バラスト基としては炭
素数8以上の写真性能に対して比較的不活性である、例
えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノ
キシ基などが挙げられる。
【0099】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基あるいは特開昭64−90439号に記載の吸
着基などが挙げられる。
【0100】Bで表される置換基としては、具体的には
アシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオ
ニル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチル
基、フェノキシアセチル基、メチルチオアセチル基、ク
ロロアセチル基、ベンゾイル基、2−ヒドロキシメチル
ベゾイル基、4−クロロベゾイル基等)、アルキルスル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル基、2−クロロエ
タンスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例え
ば、ベンゼンスルホニル基等)、アルキルスルフィニル
基(例えば、メタンスルフィニル基等)、アリールスル
フィニル基(例えば、ベンゼンスルフィニル基等)、カ
ルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、フェニ
ルカルバモイル基等)、アルコキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル基、メトキシエトキシカルボニ
ル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェ
ノキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、
ジメチルスルファモイル基等)、スルフィナモイル基
(例えば、メチルスルフィナモイル基等)、アルコキシ
スルホニル基(例えば、メトキシスルホニル基等)、チ
オアシル基(例えば、メチルチオカルボニル基等)、チ
オカルバモイル基(例えば、メチルチオカルバモイル基
等)、オキサゾリル基又はヘテロ環(例えばピリジン
環、ピリジニウム環等)を表す。BはA42及びそれらが
結合する窒素原子とともに、
【0101】
【化16】
【0102】を形成してもよい。
【0103】R41はアルキル基、アリール基又はヘテロ
環基を表し、R42は水素原子、アルキル基、アリール基
又はヘテロ環基を表す。Bとしては、アシル基又はオキ
ザリル基が特に好ましい。
【0104】A41、A42はともに水素原子又は一方が水
素原子で他方はアシル基(アセチル基、トリフルオロア
セチル基、ベゾイル基等)、スルホニル基(例えば、メ
タンスルホニル基、トルエンスルホニル基等)又はオキ
サゾリル基(例えば、エトキザリル基等)を表す。
【0105】これら一般式(4)で表されるヒドラジン
化合物のうち、特に好ましくは一般式(4−a)で表さ
れる化合物である。
【0106】
【化17】
【0107】一般式(4−a)において、R43はアリー
ル基又はヘテロ環基を表し、R44は、
【0108】
【化18】
【0109】を表す。
【0110】R45、R46はそれぞれ水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ
環基、アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケ
ニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基
又はヘテロ環オキシ基を表し、R45とR46でN原子とと
もに環を形成してもよい。R47は水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテ
ロ環基を表す。A43及びA44は一般式(4)のA41及び
42のそれと同義である。
【0111】一般式(4−a)についてさらに詳しく説
明する。
【0112】R43で表されるアリール基としては、単環
又は縮合環のものが好ましく、例えばベンゼン環又はナ
フタレン環などが挙げられる。R44で表されるヘテロ環
基としては、単環又は縮合環の少なくとも窒素、硫黄、
酸素から選ばれる一つのヘテロ原子を含む5員又は6員
の不飽和ヘテロ環が好ましく、例えばピリジン環、キノ
リン環、ピリミジン環、チオフェン環、フラン環、チア
ゾール環又はベンゾチアゾール環等が挙げられる。
【0113】R43として好ましいものは、置換、無置換
のアリール基である。この置換基としては一般式(4)
のAの置換基と同義のものが挙げられるが、pH11.
2以下の現像液で硬調化する場合はスルホアミド基を少
なくとも一つ有することが好ましい。
【0114】A43及びA44は一般式(4)のA41及びA
42と同義の基を表すが、ともに水素原子であることが最
も好ましい。R46は、
【0115】
【化19】
【0116】を表し、ここでR48及びR49はそれぞれ水
素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、ベン
ジル基等)、アルケニル基(例えば、アリル基、ブテニ
ル基等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基、ブ
チニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフ
チル基等)、ヘテロ環基(例えば、2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジニル基、N−ベンジルピペリジニル
基、キノリジニル基、N,N′−ジエチルピラゾリジニ
ル基、N−ベンジルピロリジニル基、ピリジル基等)、
アミノ基(例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、ジベンジルアミノ基等)、ヒドロキシ基、
アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、
アルケニルオキシ基(例えば、アリルオキシ基等)、ア
ルキニルオキシ基(例えば、プロパルギルオキシ基
等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)又は
ヘテロ環オキシ基(ピリジルオキシ基等)を表し、R48
とR49で窒素原子とともに環(ピリジン環、モルホリン
環等)を形成してもよい。R50は水素原子、アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、メトキシエチル基、ヒ
ドロキシエチル基等)、アルケニル基(例えば、アリル
基、ブテニル基等)、アルキニル基(例えば、プロパギ
ル基、ブチニル基等)、アリール基(フェニル基、ナフ
チル基等)、ヘテロ環基(例えば、2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジニル基、N−メチルピペリジニル
基、ピリジル基等)を表す。
【0117】一般式(4)で表される化合物の具体例を
以下に示す。但し、本発明はこれらに限定されるもので
はない。この他、一般式(4)で表される化合物の具体
例は特開平5−241264号に記載されているものが
挙げられる。
【0118】
【化20】
【0119】一般式(4)で表される化合物の合成法
は、特開昭62−180361号、同62−17824
6号、同63−234245号、同63−234246
号、同64−90439号、特開平2−37号、同2−
947号、同2−120736号、同2−230233
号、同3−125134号、米国特許4,686,16
7号、同4,988,604号、同4,994,365
号、ヨーロッパ特許253,665号、同333,43
5号などに記載の方法を参考に合成することができる。
【0120】上記、一般式(4)で表される化合物の使
用量は、ハロゲン化銀1モル当たり5×10-7〜5×1
-1モルの範囲が好ましく、特に5×10-6〜5×10
-2モルの範囲が好ましい。
【0121】一般式(4)で表される化合物を感光材料
中に含有させるときには、ハロゲン化銀乳剤層又は該ハ
ロゲン化銀乳剤に隣接する親水性コロイド層に含有させ
る。
【0122】本発明の処理を行う感光材料のハロゲン組
成は、特に制限はないが、塩化銀含有率が60モル%以
上の塩臭化銀又は塩沃臭化銀乳剤であることが補充量の
低減や迅速処理にとって好ましい。
【0123】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は1.2μm
以下が好ましく、特に0.1〜0.8μmが好ましい。
また、粒径分布は狭い方が好ましく、いわゆる単分散乳
剤を用いるのが好ましい。また、粒子形状は(100)
面を主平面とする平板状粒子からなる乳剤が好ましく、
そのような乳剤の調製方法については、米国特許第5,
264,337号、同5,314,798号、同5,3
20,958号の記載を参考にして得ることができる。
【0124】更に、高照度特性を得るためイリジウム化
合物をハロゲン化銀1モル当たり10-9〜10-3モルの
範囲でドーピングしたり、乳剤を硬調化するためロジウ
ム、ルテニウム、オスミウム及びレニウムなどの塩から
選ばれる少なくとも1種をハロゲン化銀1モル当たり1
-9〜10-3モルの範囲内でドーピングしたりするのが
好ましい。
【0125】ハロゲン化銀乳剤には、硫黄増感、セレン
増感、テルル増感、還元増感及び貴金属増感等公知の化
学増感を施すことができる。
【0126】本発明の感光材料の処理方法に用いられる
感光材料には、1m2当たりカルシウム量として15m
g以下のカルシウム化合物を含有することが好ましい。
【0127】カルシウムイオンの供給源としては、塩化
カルシウム、臭化カルシウム、沃化カルシウムなどのハ
ロゲン化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸水素カル
シウム、燐酸2水素カルシウム、硫化カルシウム、チオ
硫酸カルシウムなどの無機化合物、酢酸カルシウム、安
息香酸カルシウム、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウ
ムなどの有機酸のカルシウム塩などが挙げられる。これ
らは単独に用いてもよいが、組み合わせて用いてもよ
く、また添加するのはハロゲン化銀乳剤塗布液中でも非
乳剤ゼラチン層塗布液中でもよい。
【0128】カルシウム化合物を添加する以外にゼラチ
ンに含まれる微量のカルシウムを調整してもよく、ゼラ
チン中のカルシウム量の調整法としては、1、感光材料
の調製時に、カルシウム含有量の少ない原料ゼラチンを
選ぶ2、感光材料の調製時に、ゼラチン溶液、乳化物、
ハロゲン化銀乳剤等のゼラチンを含む添加物をヌーデル
水洗、透析等によりあらかじめ脱塩しておく。
【0129】上記のうち、感光材料の性能安定上、1の
方法が好ましい。ゼラチン1g中のカルシウム含有量
は、石灰処理ゼラチンの場合2000ppm以上、酸処
理ゼラチンの場合1000ppm以上であるが、Na+
型又はH+型カチオン交換樹脂で処理することによりカ
ルシウム含有量の少ない(100ppm以下)脱イオン
ゼラチンを得ることができる。従って、透析処理等いず
れの方法によってもカルシウム含量の少ないゼラチンな
らば本発明に用いることができる。
【0130】これらのカルシウムの供給源として用いら
れる化合物の溶媒は、水溶性のものは水でもよいが、水
に難溶性又は不溶性でも水中に分散させてもよく、ま
た、メタノール、弗化アルコールなどのアルコール類、
エーテル、ベンゼン、トルエン、ジメチルスルホオキサ
イド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)など
の有機溶媒などを用いてもよい。
【0131】本発明においては、感光材料中に含有する
カルシウム量は1m2当たり15mg以下であることが
好ましく、カルシウム量の調整は、前記イオン交換処理
ゼラチンを用い、水溶性カルシウム塩の添加量で調整す
ることにより大きな効果が見られる。
【0132】本発明の処理を行う感光材料には、以下に
記載する技術を採用するのが好ましい。
【0133】1)染料の固体分散微粒子:特開平7−5
629号3頁段落「0017」〜16頁段落「002
4」 2)酸基を有する化合物:特開昭62−237445号
8頁左下欄11行目〜25頁右下欄3行目 3)酸性ポリマー:特開平6−186659号10頁段
落「0036」〜17頁段落「0062」 4)増感色素: 特開平5−224330号3頁段落「0017」〜13
頁段落「0040」 特開平6−194771号11頁段落「0042」〜2
2頁段落「0094」 特開平6−242533号2頁段落「0015」〜8頁
段落「0034」 特開平6−33492号3頁段落「0012」〜34頁
段落「0056」 特開平6−337494号4頁段落「0013」〜14
頁段落「0039」 5)強色増感剤:特開平6−347938号3頁段落
「0011」〜16頁段落「0066」 6)テトラゾリウム化合物:特開平6−208188号
8頁段落「0059」〜10頁段落「0067」 7)ピリジニウム化合物:特開平7−110556号5
頁段落「0028」〜29頁段落「0068」 8)レドックス化合物:特開平4−245253号7頁
〜29頁 9)シンジオタクチックポリスチレン支持体:特開平3
−131843号2頁〜5頁 その他、添加剤については、例えばリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643(1978年12月)、同
No.18716(1979年11月)及び同No.3
08119(1989年12月)に記載の化合物を採用
することができる。これら三つの(RD)の記載箇所を
下記に示す。
【0134】
【表1】
【0135】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明するが、本発明の実施の形態はこれらに限定
されない。
【0136】図2に本発明の実施形態の1例のプロセス
モデルを示す。
【0137】図2において、補充装置1は3個の溶解槽
(容量1リットル)111〜113を有し、各溶解槽に
は錠剤補充キット121〜123がセットされている。
溶解槽で溶解されて得られた液は、下部の補充液貯留槽
(容量8リットル)13に落下され、補充液とされる。
【0138】本実施形態においては、自動現像機から感
光材料の処理面積の信号を受けて、ポンプPが作動し、
予め定められた単位処理面積当たりの循環量から計算さ
れた感材処理面積に応じた量(ここでは4ツ切りサイズ
感光材料1枚当たり20ml)の補充液が補充液貯留槽
13から補充液供給ライン14により処理槽2に供給さ
れる。そして補充液貯留槽13からの補充液の流入に伴
い、同量の処理液(タンク液)がオーバーフロー管21
からオーバーフローする。該20ml/4ツのオーバー
フロー液は分岐のオーバーフロー管21bを経て溶解槽
に戻される16ml/4ツの液とオーバーフロー管21
aを経て廃液される4ml/4ツの液に分けられる。
尚、分ける方法に特に制限はないが、それぞれの管の断
面積を変えることでオーバーフロー液を分ける比率を制
御することができる。
【0139】オーバーフロー管21bを経て溶解槽へ入
るオーバーフロー液は主として銀の回収、色素等感光材
料からの溶出物の吸着のために銀吸着ポリマー、活性炭
等から構成されているフィルター15を通過する。溶解
槽は複数個有るが、所定量溜まるまでは一つの槽にオー
バーフロー液が流入し、所定量溜まったところで、流入
口のコックが別の槽に切り替えられる。
【0140】補充液の調製は、一定量溜まった例えば溶
解槽111に、錠剤補充キット121から補充用錠剤J
が投入され、水道から廃液分及び蒸発分の水を導入し、
混合し撹拌溶解して行う。そして溶解槽111で調整さ
れた補充液は、下部の補充液貯留槽13に移される。溶
解槽112及び113でも同様の操作が繰り返される。
【0141】図3に本発明の実施形態の他の1例のプロ
セスモデルを示す。
【0142】図3に示す本発明の実施形態は、処理液が
処理に応じて循環するものであり、自動現像機から感光
材料の処理面積又は処理時間の信号を受けて、ポンプP
が作動し、処理した感光材料の面積に応じた量(ここで
は、4ツ切りサイズ感光材料1枚当たり20ml)の補
充液が溶解槽11から補充液供給ライン14により処理
槽2に供給されれ、同量の処理液(タンク液)がオーバ
ーフロー管21からオーバーフローする。該オーバーフ
ロー液はフィルター15を経て溶解槽11へ流入する。
また溶解槽11には、自動現像機からの信号を受けて、
感光材料の処理面積又は処理時間に応じて補充液が補充
される(ここでは4ツ切りサイズ感光材料1枚当たり4
ml)。
【0143】本実施形態において、補充液の調製は大全
サイズの感光材料200枚相当の感光材料を処理する毎
に錠剤補充キット124から溶解槽11に補充剤を添加
して撹拌溶解する。補充剤は大全サイズの感光材料20
0枚相当の感光材料を処理する間に溶解すればよく、補
充液の溶解槽11から処理槽2への供給は補充剤の溶解
状況に関わらず行われる。前記補充液の補充に伴い、溶
解槽からオーバーフローした液を系外排出管16を通し
て廃液とする。また低補充化に伴う処理液の濃縮を防止
するために自動現像機の運転時間に伴う経時水補充をす
る。
【0144】更に処理間隔の影響を小さくする為に例え
ば2時間毎に5リットル程度の処理液を経時循環させ
る。
【0145】尚、本発明に係る処理−補充システムは、
印刷製版分野のみならず、医療X線写真処理の分野等、
大面積の白黒写真感光材料の処理に有利に採用できる。
【0146】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0147】実施例1 He−Neレーザー光源用印刷製版スキャナー用感光材
料の作製 (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)同時混合法を用いて塩化
銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05
μm、平均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製
した。コア粒子混合時にK3RuCl6を銀1モル当たり
8×10-8モル添加した。このコア粒子に同時混合法を
用いてシェルを付けた。その際、K2IrCl6を銀1モ
ル当たり3×10-7モル添加した。
【0148】得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平
均直径0.25μmのコア/シェル型単分散(変動係数
10%)の(100)面を主平面として有する塩沃臭化
銀(塩化銀90モル%、沃臭化銀0.2モル%、残りは
臭化銀からなる)平板粒子の乳剤であった。
【0149】この乳剤を40℃に冷却し、凝集高分子剤
としてフェニルカルバモル基で変性(置換率90%)さ
れた変性ゼラチン13.8重量%水溶液1800mlを
添加し、3分間攪拌した。その後、酢酸56重量%水溶
液を添加して乳剤のpHを4.6に調整し、3分間攪拌
した後、20分間静置させデカンテーションにより上澄
み液を排水した。その後、40℃の蒸留水9.0リット
ルを加え間攪静置後、上澄み液を排水し、さらに蒸留水
11.25リットルを加え間攪静置後、上澄み液を排水
した。続いてゼラチン水溶液と炭酸ナトリウム10%水
溶液を加えてpHが5.80になるように調整し、50
℃で30分間攪拌し再分散した。再分散後、40℃にて
pHを5.80、pAgを8.06に調整した。脱塩
後、この乳剤のEAgは50℃で190mVであった。
【0150】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり1×10-3モル添加し、さらに臭化カリウム及びク
エン酸を添加してpH5.6、pAgを123mVに調
整してp−トルエンチオスルホン酸ナトリウム1×10
-3モル添加後、銀1モル当たりクロラミンTを350m
g、無機硫黄(S8)を0.6mg、トリクロロオーレ
イト6mgを添加して温度60℃で最高感度がでるまで
化学熟成を行った。
【0151】化学熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル
当たり2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾールを3×10-4モル及び沃化カリウムを30
0mg添加した。
【0152】(ハロゲン化銀乳剤Bの調製)同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀2.5モル%、残り
は臭化銀からなる平均厚み0.05μm、平均直径0.
15μmの塩沃臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混
合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モル当たり2×1
-8モル添加した。
【0153】このコア粒子に同時混合法を用いてシェル
を付けた。その際、K2IrCl6を銀1モル当たり3×
10-7モル添加した。
【0154】得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平
均直径0.42μmのコア/シェル型単分散(変動係数
10%)の塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃化銀0.
5モル%、残りは臭化銀からなる)平板粒子の乳剤であ
った。
【0155】ついで、特開平2−280139号に記載
の変性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカル
バモル基で置換したもので、例えば特開平2−2801
39号3頁の例示化合物G−8)を用いて脱塩した。脱
塩後のEAgは50℃で190mVであった。
【0156】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり1×10-3モル添加し、さらに臭化カリウム及びク
エン酸を添加してpH5.6、EAgを123mVに調
整して、塩化金酸を2×10-3モル添加した後にN,
N,N′−トリメチル−N′ヘプタフルオロセレノ尿素
を3×10-5モル添加して温度60℃で最高感度がでる
まで化学熟成を行った。
【0157】化学熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メ
チル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル
当たり2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾールを3×10-4モル及びゼラチン40gを加
えてハロゲン化銀乳剤Bを得た。
【0158】(He−Neレーザー光源用印刷製版スキ
ャナー用感光材料の調製)上記支持体の一方の下引層上
に、下記処方のゼラチン下引層としてゼラチン量が0.
5g/m2になるように、さらにその上層に処方2のハ
ロゲン化銀乳剤層1を銀量1.5g/m2、ゼラチン量
が0.5g/m2になるように、さらに上層に中間層と
して、下記記処方3の中間層塗布液をゼラチン量が0.
3g/m2になるように、さらに上層に処方4のハロゲ
ン化銀乳剤層2を銀量1.4g/m2、ゼラチン量が
0.4g/m2になるように、さらに下記処方5の乳剤
保護層組成を塗布液のゼラチン量が0.6g/m2にな
るように同時重層塗布した。
【0159】また反対側の下引層上には下記処方6のバ
ッキング層をゼラチン量が0.6g/m2になるよう
に、その上に下記処方7の疎水性ポリマー層を、さらに
その上に、下記処方8のバッキング保護層をゼラチン量
が0.4g/m2になるように乳剤層側と同時重層塗布
することで試料を得た。
【0160】 処方1(ゼラチン下引層組成) ゼラチン 0.5g/m2 染料AD−1の固体分散粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 化合物S−1(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 0.4g/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層の組成) ハロゲン化銀乳剤A 銀量3.3g/m2相当量 染料AD−1の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 増感色素d−1 5mg/m2 増感色素d−2 5mg/m2 ヒドラジン化合物:表2又は3に記載の例示化合物 20mg/m2 アミン化合物AM 40mg/m2 レドックス化合物RE−1 20mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 硬膜剤g 60mg/m2 化合物S−1 0.7g/m2 2−メルカプトヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 30mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方3(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 化合物S−1 2mg/m2 処方4(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤B 銀量1.4g/m2相当量 増感色素d−1 6mg/m ヒドラジン化合物:表2又は3に記載の例示化合物 20mg/m2 アミン化合物AM 40mg/m2 レドックス化合物RE−1 20mg/m2 2−メルカプトヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 20mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 化合物S−1 1.7g/m2 処方5(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 染料bの固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 40mg/m2 化合物S−1 12mg/m2 マット剤(平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 硬膜剤j 30mg/m2 処方6(バッキング層組成) ゼラチン 0.6g/m2 化合物S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 処方7(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチリメタクリレート:アクリル酸=97:3) 20g/m2 硬膜剤g 20mg/m2 処方8(バッキング保護層組成) ゼラチン 0.4g/m マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 H−(OCH2CH268−OH 50mg/m2 硬膜剤J 20mg/m
【0161】
【化21】
【0162】
【化22】
【0163】
【化23】
【0164】
【化24】
【0165】このようにして得られた試料を、光源とし
て633nmのHe−Neレーザーを用いたレーザー感
光計で1.5×10−7秒で光量変化しながらステップ
露光を行い、コニカ(株)製自動現像機GR−26SR
を改造し一浴処理が可能としたものを用いて(現像−定
着処理槽35L)、感光材料1m2当たり処理液250
mlを補充しながら下記処方の処理剤を用いて下記条件
で処理した。得られた現像済みの試料について濃度計P
DA−65(コニカ(株)製)で黒化濃度を測定した。
【0166】ランニング開始時と感光材料を200m2
処理(黒化率50%:未露光試料1枚と全面露光試料1
枚を交互に処理)したランニング後の試料について下記
評価をした。
【0167】(固体現像剤キットの作製(使用液10リ
ットル分)) (素材の前処理)エルソルビン酸ナトリウムをMIKR
O−PULVERIZER AP−B(ホソカワミクロ
ン社製)を用いてメッシュ8mm、回転数25Hzで粉
砕した。同様に8−メルカプトアデニン、臭化カリウム
を各々メッシュ8mm、回転数50Hzで粉砕した。
【0168】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00リットル)を用いて下記の素材を10分間混合し
た。
【0169】 エルソルビン酸ナトリウム(エルビットN) 162.5kg ジメゾンS 35kg 表2又は3に記載の一般式(S)で表される化合物 0.3kg ジエチレントリアミン五酢酸 11kg 臭化カリウム(前記粉砕物) ソルビトール これらの混合物の任意の点5箇所から50gずつサンプ
リングして分析したところ、各成分の濃度は上記処方値
の±5%以内の値を示し、十分均一に混合されていた。
【0170】(顆粒DAの調製)前記混合物を圧縮造粒
機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状
5.0mmφ×12mm(D)、ローラー回転数20r
pmで成型した。得られた板状成型物を分級にて解砕
し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm以下の微粉
に分けた。また、7.0mm以上のものは再度解砕し、
24mm以下の微粉については、前記混合物と混合して
再度圧縮成型機にもどして成型した。
【0171】以上により顆粒DAが180kg得られ
た。
【0172】(混合物M−2の調製)エチルアルコール
400ml、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル18g及びベンゾトリアゾール78gを溶解した。得
られた溶液をミキサーにて回転させ、該溶液に亜硫酸ナ
トリウム20kgを少量ずつ添加し、充分混合するまで
回転を続けた。
【0173】得られた混合物の任意の点5箇所から10
gずつサンプリングして分析したところ、1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾールとベンゾトリアゾールハ
イドロキノン充分均一に混合されていた。得られた混合
物をM−1とする。
【0174】市販のV型混合機(容量200リットル)
を用いて炭酸カリウム56kg、炭酸ナトリウム42k
g及びLiOH・H2O22kgを10分間混合した。
得られた混合物をM−2とする。
【0175】包装(使用液10リットルキット) スタンディングパウチ形態に下記順番で原材料混合物及
び成型品を充填し、ヒートシーラーで密封した。
【0176】 混合体M−2(最下層) 600g 混合体M−1(中間層) 663.2g 顆粒DA (最上層) 399g このキットを純水10リットルに溶解後のpHは9.8
0、比重1.116であった。
【0177】(固体定着剤キットの作製(使用液10リ
ットル分)) 素材の前処理 滑沢剤として1−オクタンスルホン酸ナトリウムをMI
KRO−PULVERIZER AP−B(ホソカワミ
クロン社製)を用いてメッシュ4mm、回転数60Hz
で粉砕した。
【0178】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00リットル)を用いて下記の素材を10分間混合し
た。
【0179】 チオ硫酸ナトリウム 15kg 亜硫酸ナトリウム 2.2kg 得られた混合物に前記で粉砕した1−オクタンスルホン
酸ナトリウム1kgを添加し、さらに5分間混合した。
【0180】(顆粒FAの調製)前記混合物を圧縮造粒
機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状
5.0mmφ×12mm(D)、ローラー回転数67r
pmで成型した。得られた板状成型物を分級にて解砕
し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm以下の微粉
に分けた。また、7.0mm以上のものは再度解砕し、
24mm以下の微粉については、前記混合物と混合して
再度圧縮成型機にもどして成型した。
【0181】以上により顆粒FAが16.4kg得られ
た。
【0182】素材の混合 市販のV型混合機(容量200リットル)を用いて下記
の素材を10分間混合した。
【0183】 クエン酸3ナトリウム2水塩 65kg クエン酸ナトリウム 16kg コハク酸 1.2kg (顆粒FBの調製)前記混合物を圧縮造粒機ブリケッタ
BSS−IV型を使用して、ポケット形状5.0mmφ
×12mm(D)、ローラー回転数30rpm、フィー
ダー回転数67rpmの条件で成型した。得られた板状
成型物を分級にて解砕し、2.4〜7.0mmの顆粒と
2.4mm以下の微粉に分けた。また、7.0mm以上
のものは再度解砕し、24mm以下の微粉については、
前記混合物と混合して再度圧縮成型機にもどして成型し
た。
【0184】以上により顆粒FBが74kg得られた。
【0185】包装(使用液10リットルキット) スタンディングパウチ形態に下記順番で成型品を充填
し、ヒートシーラーで密封した。
【0186】 顆粒FB(最下層) 420g/10リットル 顆粒FA(最上層) 1630g/10リットル これを使用時100リットル分の顆粒を10分割して1
0リットルキットに包装し、純水10リットルに溶解後
のpHは5.4、比重1.118であった。
【0187】現像は自動現像機GR−26SR(コニカ
(株)製)を図2の如く改造して循環補充機構を持た
せ、かつ顆粒を投入できるように改造し、25℃、20
%の環境下で、前記処方の現像剤、定着剤を使用して感
光材料1m2当たり補充現像剤顆粒16g、補充定着剤
顆粒22g、現像溶解槽に水を15ml、定着溶解槽に
水を15ml、水洗水5リットル分の補充を行い一日当
たり大全サイズの感光材料500枚で20日間ランニン
グ処理を行いランニング液とした。
【0188】 (評価方法) 〈現像槽に発生する銀スラッジ汚れの評価〉前記の条件
でランニングした後の現像槽に発生した汚れの程度を下
記の5段階の評価規準で評価した。
【0189】 A:沈殿が全くなく、液が澄んでいる B:沈殿が全くない C:沈殿は発生しないが、汚れがある D:沈殿がやや発生していて E:沈殿が槽の底部に沈積する 上記評価規準のうち、A、B、Cが実用可能のレベルで
ある。
【0190】〈定着槽に発生する銀スラッジ汚れの評
価〉ランニング後に定着槽に発生した汚れの程度を下記
の5段階の評価規準で評価した。
【0191】 A:沈殿が全くなく、液が澄んでいる B:沈殿が全くない C:沈殿は発生しないが、汚れがある D:沈殿がやや発生していて E:沈殿が槽の底部に沈積する 上記評価規準のうち、A、B、Cが実用可能のレベルで
ある。
【0192】〈実技最大濃度〉網点50%の原稿が感光
材料上で50%になるような露光を与えたときの最大濃
度を濃度計X−rite361型(X−rite C
o.Ltd製)で測定した。濃度5以上が好ましい濃度
である。
【0193】〈処理後、ローラー部及び感光材料の汚れ
付着評価〉ランニング処理後の処理液を用い大全サイズ
の感光材料を処理し、処理後の乾燥フイルム及びその際
の乾燥部のローラーに付着した汚れについて、下記の評
価規準で評価した。
【0194】 A:汚れが全くない B:ローラー部がやや黒くなるが、フイルムには汚れな
し C:ローラー部とフイルムがやや黒くなる D:ローラー部に黒くなり、フイルムの一部に黒い析出
物が付着 E:ローラー部に黒くなり、フイルムの全面に黒い析出
物が付着 上記評価規準のうち、A、Bが実用可能のレベルであ
る。
【0195】〈カブリ濃度の評価〉得られた現像済み試
料フイルムの未露光部を濃度計X−Rite361を用
いて濃度を測定した。カブリ濃度は0.025以下が好
ましい値である。
【0196】以上の結果をまとめて表2に示した。
【0197】
【表2】
【0198】表2より、本発明の循環部分に汚れ除去フ
ィルターを備えた補充量との循環部分を有する自動現像
機を用い、固体処理剤を用いた処理は、銀スラッジ、処
理後のフイルムの汚れがなく、実技最大濃度、カブリな
ど写真性能に優れていることが分かる。
【0199】実施例2 現像剤、定着剤を下記に示すように顆粒から錠剤に変更
した以外は実施例1と同様にして実験、評価した。ま
た、固体処理剤の補充については、溶解槽に投入するも
のとし、感光材料4m2処理するごとに現像Aパート錠
剤を1個、現像Bパート錠剤を4個、定着Aパート錠剤
を7個、定着Bパート錠剤を2個づつ溶解槽に投入し、
循環補充を行った。
【0200】 (現像剤の作製) 〈現像剤Aパート〉(母液使用液1リットル分、補充時には固体投入) エリソルビン酸ナトリウム 0.09g ジメゾンS 1.3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.26g 亜硫酸ナトリウム 7.1g ハイドロキノン 24g D−ソルビット 5.0g 〈現像剤Bパート〉(母液使用液1リットル分、補充時には固体投入) EDTA−5Na 4.35g 炭酸ナトリウム 28.77g 炭酸カリウム 37.5g 臭化カリウム 2.0g 亜硫酸ナトリウム 49.5g LiOH・H2O 8.8g D−マンニット(商品名・花王(株)製) 11.7g D−ソルビット 5.0g 〈定着剤Aパート〉(母液使用液1リットル分、補充時には固体投入) チオ硫酸ナトリウム 150g 亜硫酸ナトリウム 2.0g クエン酸3ナトリウム2水塩 19.4g パインフロー(商品名・松谷化学(株)製) 9g 〈定着剤Bパート〉(母液使用液1リットル分、補充時には固体投入) グルコン酸ナトリウム 5.0g 琥珀酸 11.9g クエン酸3ナトリウム2水塩 10g D−マンニット(商品名・花王(株)製) 2.5g D−ソルビット 1.2g ポリエチレングリコール(マクロゴール社製PEG♯4000) 0.75g 現像剤、定着剤の各素材を各パートごとに市販のヘンシ
ェルミキサーFM10C/1型(三井鉱山(株)製)に
て、水を0.5重量%添加し、室温で10分間造粒し、
造立物を得た。
【0201】開始剤用、補充剤用の各現像顆粒Aパーツ
とBパーツ、定着顆粒AパーツとBパーツに1−オクタ
ンスルホン酸ナトリウムをそれぞれ2重量%づつ添加し
て10分間、各々のA、Bパーツを完全に混合し、得ら
れた混合物をマシーナUD・DF30・40打錠装置
(マシーナ(株)製)を用い1.5トン/m2で圧縮打
錠し直径30mm、厚さ10mm、重量10gの現像錠
剤、定着錠剤を得た。
【0202】これらの錠剤をそれぞれ4リットル分(現
像錠剤A剤17個、B剤42個、定着錠剤A剤72個、
B剤19個)をそれぞれを現像錠剤キット、定着錠剤キ
ットとしてアルミピローに包装し、50℃、70%RH
の環境下で2週間保存した。
【0203】これらの錠剤を使用した現像開始剤、定着
開始剤を調製する際、ミキサーSM−10(コニカ
(株)製)を用いて溶解し、4リットルに仕上げた。
【0204】なお、現像開始剤を溶解したときのpHは
10.7、比重1.131、定着開始剤を溶解したとき
のpHは5.4、比重1.118であった。
【0205】現像補充液を溶解したきのpHは10.7
2、定着補充液を溶解したときのpHは4.25であっ
た。
【0206】(評価方法)前記固体処理剤を用い、図1
の現像システムを用い、ランニング時の現像液及び定着
液のそれぞれの液の比重が±5%に収まるように水の補
充を行い、現像槽、定着槽のオーバーフローの一部は溶
解槽に循環させ、他の一部は廃液タンクに廃棄した以外
は実施例1と同様の評価を行い表3、4に示した。
【0207】
【表3】
【0208】
【表4】
【0209】表3、4より、実施例1同様に銀スラッ
ジ、処理後のフイルムの汚れがなく、実技最大濃度、カ
ブリなど写真性能に優れていることが分かる。
【0210】
【発明の効果】本発明により、低補充処理で銀スラッジ
汚れ及び銀の析出がなく、処理済み感光材料の最高濃度
の低下や汚れの付着がなく、カブリ濃度の上昇のない感
光材料の処理方法が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】補充錠剤を用いる従来の補充システム概念図。
【図2】本発明の実施形態の1例のプロセスモデルを示
す概念図。
【図3】本発明の実施形態の他の1例のプロセスモデル
を示す概念図。
【符号の説明】
1 補充装置 2 処理槽 11,111,112,113 溶解槽 12 錠剤供給部 13 補充液貯留槽 14 補充液供給ライン 15 フィルター 16 系外排出管 21,21a,21b オーバーフロー管 121,122,123,124 錠剤補充キット P ポンプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体処理剤又は濃縮処理剤を溶解する溶
    解槽、処理槽及び補充槽を有し、該処理槽と溶解槽との
    間に汚れ除去装置を備えた循環部分を有する自動現像機
    で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
    の処理方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀写真感光材料がヒドラジン
    誘導体を含有することを特徴とする請求項1に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀写真感光材料が1m2当た
    りカルシウム量として15mg以下のカルシウム化合物
    を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 現像液又は定着液のいずれか一方に下記
    一般式(S)で表される化合物を含有することを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀
    写真感光材料の処理方法。 一般式(S) Z1−SM1 式中、Z1は置換、無置換のアルキル基、芳香族又はヘ
    テロ環基であり、該置換基としてはヒドロキシ基、−S
    32基、−COOM3基(ここで、M2、M3は水素原
    子、アルカリ金属原子又は置換、無置換のアンモニウム
    イオンを表す)、置換、無置換のアミノ基、置換、無置
    換のアンモニオ基が挙げられ、該置換基は更に上記の基
    で置換されていてもよい。M1は水素原子、アルカリ金
    属原子、置換無、置換のアミジノ基(アミジノ基はハロ
    ゲン化水素酸又はスルホン酸塩を形成していてもよい)
    を表す。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理方法において、処理槽と
    溶解槽との間を連結する2本の連結管を有し、該連結管
    の1本は溶解槽から処理槽への流路であり、他の1本は
    処理槽から溶解槽への流路で、かつ固体又は濃縮液状で
    供給された補充処理剤を溶解混合するための溶解槽と溶
    解した補充処理剤を貯留しておくための貯留槽を有する
    自動現像機で処理することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記溶解槽から処理槽への流路がポンプ
    を介して連結されており、該ポンプは自動現像機からの
    信号により、ハロゲン化銀写真感光材料の処理面積又は
    処理時間に伴い作動し、溶解槽から処理槽へ補充処理液
    が流入することによりオーバーフローした処理液を処理
    槽から溶解槽への連結管又は溶解槽から系外に排出する
    手段から選ばれる少なくとも1つの手段を有する自動現
    像機で処理することを特徴とする請求項5に記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載のハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法において、オーバーフローにより
    溶解槽へ流入した処理液の一部又は全部が固体状又は濃
    厚液で供給された補充処理剤の溶解に用いられ、溶解槽
    はハロゲン化銀写真感光材料の処理面積又は処理時間に
    伴い水を補給する手段を有する自動現像機で処理するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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