JP2001183781A - 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JP2001183781A JP36604899A JP36604899A JP2001183781A JP 2001183781 A JP2001183781 A JP 2001183781A JP 36604899 A JP36604899 A JP 36604899A JP 36604899 A JP36604899 A JP 36604899A JP 2001183781 A JP2001183781 A JP 2001183781A
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Yasuhiko Muramatsu
靖彦 村松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀感
光材料を処理する場合でも、ランニングによる写真性能
の変化が少ない処理方法を提供すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも一層の感光性ハロ
ゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘導
体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像
機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロキ
ノンを含有せずに下記一般式(1)で表される現像主薬
を含有する現像液を用い、且つ該現像液を現像液ストッ
クタンクの水平断面積のうち開口面積率が50%以下の
補充装置で自動現像機に補充しながら処理することを特
徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒白ハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷用写真製版の分野においては、網点
画像による連続階調の画像の再生や、線画の再生を良好
にするために高コントラスト(ガンマ値18以上)の写
真特性を示す画像形成システムが必要である。
【0003】近年、ヒドラジン誘導体を含有したハロゲ
ン化銀感光材料を、ハイドロキノン現像主薬を多量に含
む現像液を用いて処理することにより高コントラスト画
像を得る方法が実用化されている。しかしながら、ヒド
ラジン誘導体を含有したハロゲン化銀感光材料と上記現
像液を用い、長期間ランニング使用すると、感度及びコ
ントラストの低下を引き起こし写真性能が不安定とな
る。
【0004】一方、写真処理廃液はそのまま下水道に放
出することはできず、廃液を回収し焼却処理する必要が
ある。このため、自動現像機を用いて処理する際の補充
量を減少させることが望まれていたが、現像液の補充量
を少なくすると、上記写真性能の劣化が更に顕著とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、その目的はヒドラジン誘導体
を含有するハロゲン化銀感光材料を処理する場合におい
てもランニングによる写真性能の変化が少ない処理方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成された。
【0007】1.支持体上に少なくとも一層の感光性ハ
ロゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘
導体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現
像機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロ
キノンを含有せずに下記一般式(1)で表される現像主
薬を含有する現像液を用い、且つ該現像液を現像液スト
ックタンクの水平断面積のうち開口面積率が50%以下
の補充装置で自動現像機に補充しながら処理することを
特徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0008】
【化3】
【0009】式中、R1、R2は各々独立して置換又は非
置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又
は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチ
オ基を表し、又R1とR2が互いに結合して環を形成して
もよい。kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO
−又は−CS−を表す。M1、M2は各々水素原子又はア
ルカリ金属を表す。
【0010】2.支持体上に少なくとも一層の感光性ハ
ロゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘
導体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現
像機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロ
キノンを含有せずに下記一般式(2)で表される現像主
薬を含有する現像液を用い、且つ該現像液を現像液スト
ックタンクの水平断面積のうち開口面積率が50%以下
の補充装置で自動現像機に補充しながら処理することを
特徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0011】
【化4】
【0012】式中、Rは−SO3M基、−COOM基
(ここでMは水素原子、アルカリ金属原子、又は置換若
しくは無置換のアンモニウムイオンを表す)、置換若し
くは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアンモニ
ウム基からなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。
nは1又は2の整数を表し、mは1、2又は3の整数を
表す。
【0013】3.支持体上に少なくとも一層の感光性ハ
ロゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘
導体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現
像機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロ
キノンを含有せずに前記一般式(1)で表される現像主
薬及び前記一般式(2)で表される現像主薬を含有する
現像液を用い、且つ該現像液を現像液ストックタンクの
水平断面積のうち開口面積率が50%以下の補充装置で
自動現像機に補充しながら処理することを特徴とする黒
白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0014】4.前記現像液が固体処理剤から調製され
たことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の
黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0015】以下、本発明を詳述する。本発明において
開口面積率とは、補充装置の現像液ストックタンクの現
像液と空気の接触面積(cm2)を水平断面積(cm2
で割ったものである。
【0016】本発明においては、ヒドラジン誘導体を含
有するハロゲン化銀感光材料を処理する場合においても
ランニングによる写真性能の変化を少なくするには、補
充装置の現像液ストックタンクの水平断面積のうち開口
面積率が50%以下とすることが必要であり、1〜30
%であることが特に好ましい。開口面積率を50%以下
にする方法としては、現像補充液表面に浮き蓋や浮き玉
を設けることが挙げられる。
【0017】開口面積率を50%以下にする具体的な手
段の例を図面によって説明する。図1は従来の補充装置
の現像液ストックタンクの断面図である。図示してある
ように現像液ストックタンク1の現像液2の液面と空気
の接触面積が大きく、開口面積が大きい。図2は浮き蓋
を設けた補充装置の現像液ストックタンクの断面図であ
る。図1の現像液ストックタンク1の液面に浮き蓋3を
設け開口面積率を小さくしている。図3は浮き玉を設け
た補充装置の現像液ストックタンクの断面図である。図
2の浮き蓋の代わりに浮き玉4を設け開口面積率を小さ
くしている。このように浮き蓋又は浮き玉を設けて開口
面積率を50%以下にすることにより、補充装置内の現
像液の空気酸化による劣化を防止し、ランニング処理時
のような長期保存における現像補充液の写真性能の変化
を抑え、ヒドラジン誘導体を使用した感光材料であって
も優れた画像を形成しうるというものである。
【0018】現像液に使用される一般式(1)及び
(2)で表される現像主薬を説明する。
【0019】
【化5】
【0020】式中、R1、R2は各々独立して置換又は非
置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又
は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチ
オ基を表し、又R1とR2が互いに結合して環を形成して
もよい。kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO
−又は−CS−を表す。M1、M2は各々水素原子又はア
ルカリ金属を表す。
【0021】
【化6】
【0022】式中、Rは−SO3M基、−COOM基
(ここでMは水素原子、アルカリ金属原子、又は置換若
しくは無置換のアンモニウムイオンを表す)、置換若し
くは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアンモニ
ウム基からなる群から選ばれる少なくとも1つを表す。
nは1又は2の整数を表し、mは1、2又は3の整数を
表す。
【0023】一般式(1)で表される現像主薬におい
て、R1とR2が互いに結合して環を形成した下記一般式
〔1−a〕で表される化合物が好ましい。
【0024】
【化7】
【0025】式中、R3は水素原子、置換又は未置換の
アルキル基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未
置換のアミノ基、置換又は未置換のアルコキシ基、スル
ホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基を
表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、S又はNR4
表す。R4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無
置換のアリール基を表す。尚、M1、M2は一般式(1)
と同じである。
【0026】一般式(1)又は一般式〔1−a〕におけ
るアルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、例
えば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基として
は無置換のアミノ基或いは低級アルキル基で置換された
アミノ基が好ましく、アルコキシ基としては低級アルコ
キシ基が好ましく、アリール基としては好ましくはフェ
ニル基或いはナフチル基等であり、これらの基は置換基
を有していてもよく、置換しうる基としては、ヒドロキ
シル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ基、カル
ボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が好ましい
置換基として挙げられる。
【0027】本発明に係る一般式(1)又は一般式〔1
−a〕で表される具体的化合物例を以下に示すが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸又はそれらから誘導される誘
導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0031】一般式(1)で表される現像主薬の使用量
は現像液使用液1L中に0.01〜0.5モルであるこ
とが好ましく、更には0.02〜0.3モルであること
が好ましい。
【0032】一般式(2)において、Rは−SO3
基、−COOM基(ここでMは水素原子、アルカリ金属
原子、又は置換若しくは無置換のアンモニウムイオンを
表す)、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは
無置換のアンモニウム基からなる群から選ばれる少なく
とも1つを表し、Rとしてより好ましくは−COOM基
を表す。nは1又は2の整数を表し、mは1、2又は3
の整数を表す。
【0033】以下、一般式(2)で表される現像主薬の
具体例を下記に示すがこれらに限定されるものではな
い。
【0034】
【化10】
【0035】一般式(2)で表される現像主薬は公知の
合成方法で容易に合成できる。該現像主薬の使用量は現
像液使用液1L中に0.01〜0.5モルであることが
好ましく、更には0.02〜0.3モルであることが好
ましい。
【0036】本発明においては、自動現像機を用いて現
像処理するに際して実質的にハイドロキノンを含有しな
い現像液を使用する。実質的に含有しないとは、現像液
1L当たり0.01モル未満の量である。
【0037】本発明においては、一般式(1)又は一般
式(2)で表される現像主薬と3−ピラゾリドン類(例
えば1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4
−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−
3−ピラゾリドン等)やアミノフェノール類(例えばo
−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−メチ
ル−o−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフ
ェノール、2,4−ジアミノフェノール等)の現像主薬
を組み合わせて使用することが出来る。組み合わせて使
用する場合、3−ピラゾリドン類やアミノフェノール類
の現像主薬は、通常現像液1L当たり0.01〜1.4
モルの量で用いられるのが好ましい。
【0038】本発明においてヒドラジン誘導体としては
下記一般式〔H〕で表される化合物が好ましい。
【0039】
【化11】
【0040】式中、Aはアリール基、又は硫黄原子又は
酸素原子を少なくとも1個を含む複素環を表し、Gは−
(CO)n−基、スルホニル基、スルホキシ基、−P
(=O)R2−基、又はイミノメチレン基を表し、nは
1又は2の整数を表し、A1、A 2はともに水素原子或い
は一方が水素原子で他方が置換もしくは無置換のアルキ
ルスルホニル基、又は置換もしくは無置換のアシル基を
表し、Rは水素原子、各々置換もしくは無置換のアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アル
ケニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、アミノ基、カルバモイル基、又はオキシカルボニル
基を表す。R2は各々置換もしくは無置換のアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ア
リールオキシ基、アミノ基等を表す。
【0041】一般式〔H〕で表される化合物のうち、更
に好ましくは下記一般式〔Ha〕で表される化合物であ
る。
【0042】
【化12】
【0043】式中、R1は脂肪族基(例えばオクチル
基、デシル基)、芳香族基(例えばフェニル基、2−ヒ
ドロキシフェニル基、クロロフェニル基)又は複素環基
(例えばピリジル基、チエニル基、フリル基)を表し、
これらの基は更に適当な置換基で置換されたものが好ま
しく用いられる。更に、R1には、バラスト基又はハロ
ゲン化銀吸着促進基を少なくとも一つ含むことが好まし
い。
【0044】バラスト基としてはカプラーなどの不動性
写真用添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バ
ラスト基としては炭素数8以上の写真性に対して比較的
不活性である例えばアルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、ア
ルキルフェノキシ基などが挙げられる。
【0045】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基、或いは特開昭64−90439号に記載の吸
着基などが挙げられる。
【0046】一般式〔Ha〕において、Xはフェニル基
に置換可能な基を表し、mは0〜4の整数を表し、mが
2以上の場合Xは同じであっても異なってもよい。又A
3、A4は一般式〔H〕におけるA1及びA2と同義であ
り、ともに水素原子であることが好ましい。
【0047】一般式〔Ha〕において、Gはカルボニル
基、スルホニル基、スルホキシ基、ホスホリル基又はイ
ミノメチレン基を表すが、Gはカルボニル基が好まし
い。
【0048】一般式〔Ha〕において、R2としては水
素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
リル基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、
カルバモイル基、オキシカルボニル基を表す。最も好ま
しいR2としては、−COOR3基及び−CON(R4
(R5)基が挙げられる(R3はアルキニル基又は飽和複
素環基を表し、R4は水素原子、アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基又は複素環基を表し、
5はアルケニル基、アルキニル基、飽和複素環基、ヒ
ドロキシ基又はアルコキシ基を表す)。
【0049】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】その他の好ましいヒドラジン誘導体の具体
例としては、米国特許5,229,248号第4カラム
〜第60カラムに記載されている(1)〜(252)で
ある。
【0056】本発明に係るヒドラジン誘導体は、公知の
方法により合成することができ、例えば米国特許5,2
29,248号第59カラム〜第80カラムに記載され
たような方法により合成することができる。
【0057】添加量は硬調化させる量(硬調化量)であ
れば良く、ハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組成、化
学増感の程度、抑制剤の種類などにより最適量は異なる
が、一般的にハロゲン化銀1モル当たり10-6〜10-1
モルの範囲であり、好ましくは10-5〜10-2モルの範
囲である。
【0058】本発明に好ましく用いられるヒドラジン誘
導体は、ハロゲン化銀乳剤層及び/又はその隣接層に添
加される。
【0059】本発明に用いられるヒドラジン化合物はハ
ロゲン化銀乳剤層側の層ならばどの層にも用いることが
できるが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層又はその隣接
層に用いることが好ましい。又、添加量はハロゲン化銀
粒子の粒径、ハロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の
種類などにより最適量は異なるが、一般的にハロゲン化
銀1モル当たり10-6〜10-1モルの範囲が好ましく、
特に10-5〜10-2モルの範囲が好ましい。
【0060】本発明に用いられる処理剤は、粉末、ペー
スト状、顆粒、錠剤、濃縮液、使用液等いずれの形態で
供給されても構わないが、顆粒、錠剤、濃縮液で供給さ
れることが好ましい。開始液として用いる場合は、それ
らを定められた様に水に溶解する等して調整して用い
る。補充液として使用する場合は、予め水と混合溶解し
て用いるか、直接自現機内に投入して用いるかいずれで
も構わない。
【0061】現像開始液は通常用いられている濃厚液キ
ットを水で希釈し用いてもよいが、二種以上の化合物か
ら成形された固体処理剤の単独物又は混合物を水で溶解
して用いて良い。補充液については、二種以上の化合物
から成形された固体処理剤の単独物又は混合物を水で溶
解して用いるのが好ましい。
【0062】現像液には、保恒剤(亜硫酸ナトリウム、
亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナ
トリウム等の亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩)、アルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝
剤(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)が添加されることが好まし
い。亜硫酸塩は0.25モル/L以上、好ましくは0.
4モル/L以上で用いる。pH緩衝剤としては、炭酸塩
が好ましく、その添加量は1L当たり0.5〜2.5モ
ルが好ましく、更に好ましくは、0.75〜1.5モル
の範囲である。又、必要により銀スラッジ防止剤(メル
カプト基含有化合物等)、溶解助剤(ポリエチレングリ
コール類、それらのエステル、アルカノールアミン
等)、増感剤(ポリオキシエチレン類を含む非イオン界
面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、界面活性剤、
消泡剤、カブリ防止剤(臭化カリウム、臭化ナトリウム
の如きハロゲン化物、ニトロベンズインダゾール、ニト
ロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチ
アゾール、テトラゾール類、チアゾール類等)、キレー
ト化剤(エチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属
塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤
(米国特許第2,304,025号、特公昭47−45
541号に記載の化合物等)、硬膜剤(グルタルアルデ
ヒド又は、その重亜硫酸塩付加物等)、或いは消泡剤等
を添加することができる。現像液のpHは7.5以上1
0.5未満に調整されることが好ましい。更に好ましく
は、pH8.5以上9.4以下である。
【0063】現像廃液は通電して再生することができ
る。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレスウ
ール等の電気伝導体又は半導体)を、電解質溶液に陽極
(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電気伝
導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽と電
解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生す
る。通電しながら本発明に係る感光材料を処理すること
もできる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、
例えば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防
止剤等を追加添加することが出来る。又、現像液に通電
しながら感光材料を処理する方法があり、その際に上記
の様な現像液に添加できる添加剤を追加添加できる。
【0064】定着開始液は、通常用いられている濃厚液
キットを水で希釈し用いてもよいが、二種以上の化合物
から成形された固体処理剤の単独物又は混合物を水で溶
解して用いて良い。補充液については、二種以上の化合
物から成形された固体処理剤の単独物又は混合物を水で
溶解して用いるのが好ましい。
【0065】定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり定
着開始液のpHは4.0以上、好ましくは4.2〜7.
0であり更に好ましくは、4.2〜5.5である。定着
主薬としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ムが使用でき、チオ硫酸イオンを必須成分とするもので
あり、臭気の発生を防止する目的からチオ硫酸ナトリウ
ムが特に好ましい。定着主薬の使用量は適宜変えること
ができ、一般には、0.1〜約6モル/Lである。更に
は水溶性アルミニウム塩を0.01モル/Lを越えては
含まないことが好ましい。
【0066】定着液には、所望により保恒剤(例えば、
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH調整剤(例えば、硫酸、
水酸化ナトリウム)、硬水軟化能のあるキレート剤や特
開昭62−78551号に記載の化合物を含むことがで
きる。
【0067】本発明の処理においては、廃液量の低減の
要望からその現像液補充量、定着液補充量、安定化液補
充量はそれぞれ感光材料1m2当たり65〜325ml
が好ましく、更にはそれぞれ1m2当たり65〜180
mlである。
【0068】本発明において水洗工程で水を供給する場
合、感光材料1m2当たり0.5〜15Lが好ましく、
更には1m2当たり1〜10Lである。
【0069】現像液補充量及び定着液補充量は、具体的
には現像母液、定着母液と同じ液を補充する場合のそれ
ぞれの液の補充量であり、現像濃縮液及び定着濃縮液を
水で希釈した液で補充する場合のそれぞれの濃縮液と水
の合計量である。固体処理剤を水で溶解した液で補充す
る場合の補充量はそれぞれの固体処理剤容積と水との容
積の合計量であり、又固体処理剤と水を別々に補充する
場合の補充量はそれぞれの固体処理剤容積と水の容積の
合計量である。
【0070】本発明に用いる固体処理剤は、処理液を構
成する成分が2種以上で成形された固体、処理液成分が
全て含有された1種の固体、又は固体が2種以上で処理
液の成分を構成できるもののいずれでも良いが、少なく
とも2種の化合物で成形された固体が少なくとも1種あ
るのが好ましく、成形された固体以外は単体物質でも良
い。
【0071】固体処理剤を作製する方法としては水を添
加して造粒を行った後に乾燥させて顆粒を得て成形する
方法と水の添加量を少なくして造粒を行い、若しくは全
く水を添加せずに、直接乾燥工程を経ずに成形する方法
がある。水添加量としては全体の素材の量に対して0〜
2%であることが好ましい。造粒を行わずに原材料を直
接圧縮成形して顆粒状の固体処理剤を成形する方式の例
としてブリケッティングマシンがある。又造粒する手段
としては一般に用いられている撹拌造粒機やヘンシェル
ミキサーを用いる方法がある。
【0072】迅速処理の観点から、本発明においては感
光材料の先端が自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーン
から出て来るまでの全処理時間(Dry to dr
y)は10〜90秒であることが好ましく、より好まし
くは15〜50秒である。又、100m2以上の大量の
感光材料を安定にランニング処理するためには、現像時
間が2〜30秒であることが好ましく、より好ましくは
5〜18秒である。
【0073】自動現像機としては、60℃以上の伝熱体
(60℃〜130℃のヒートローラー等)又は150℃
以上の輻射物体(タングステン、炭素、ニクロム、酸化
ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化トリウムの混合
物、炭化ケイ素等に直接電流を通して発熱放射させた
り、抵抗発熱体から熱エネルギーを銅、ステンレス、ニ
ッケル、各種セラミック等の放射体に伝達させたりして
赤外線を放出するもの)で乾燥するゾーンをもつものが
好ましい。
【0074】又、自動現像機としては下記に記載の方法
又は機能を採用したものを好ましく用いることができ
る。
【0075】脱臭装置:特開昭64−37560号第
544(2)頁左上欄〜第545(3)頁左上欄 水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6−250352
号第(3)頁段落「0011」〜段落(8)頁段落「0
058」 廃液処理方法:特開平2−64638号第388
(2)頁左下欄〜第391(5)頁左下欄 現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開平4−3137
49号第(18)頁段落「0054」〜第(21)頁段
落「0065」 補充水補充方法:特開平1−281446号第250
(2)頁左下欄〜右下欄 外気の温度及び湿度を検出して乾燥風を制御:特開平
1−315745号第496(2)頁右下欄〜第501
(7)頁右下欄及び特開平2−108051号第588
(2)頁左下欄〜第589(3)頁左下欄 定着廃液からの銀回収:特開平6−27623号第
(4)頁段落「0012」〜第(7)頁「0071」
又、2漕以上の安定化漕を設ける場合には、以前より知
られている、水洗水の補充液量を少なくする手段として
の多段向流方式が用いられるほうが好ましい。この多段
向流方式を用いれば、定着後の感光材料は徐々に清浄な
方向つまり定着液で汚れていない処理液の方へ順次接触
して処理されていくので、更に効率よい水洗がなされ
る。
【0076】本発明は水洗槽全体の容量が5〜40Lで
あることが好ましく、より好ましくは10〜20Lであ
る。
【0077】本発明の黒白ハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法にて使用されるハロゲン化銀写真感光材料のハ
ロゲン化銀は、塩化銀、塩化銀含有率60モル%以上の
塩臭化銀又は塩沃臭化銀であることが補充量の低減や迅
速処理にとって好ましい。
【0078】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は1.2μm
以下、特に0.1〜0.8μmが好ましい。又、粒径分
布は狭い方が好ましくいわゆる単分散乳剤を用いるのが
好ましい。又、(100)面を主平面とする平板状粒子
からなる乳剤が好ましく、そのような乳剤は米国特許第
5,264,337号、同5,314,798号、同
5,320,958号の記載を参考にして得ることがで
きる。更に、高照度特性を得るためにイリジウムをハロ
ゲン化銀1モル当たり10-9〜10-3モルの範囲でドー
ピングしたり、乳剤を硬調化するためにロジウム、ルテ
ニウム、オスミウム及びレニウムから選ばれる少なくと
も1種をハロゲン化銀1モル当たり10-9〜10-3モル
の範囲でドーピングしたりするのが好ましい。
【0079】ハロゲン化銀乳剤には、硫黄増感、セレン
増感、テルル増感、還元増感及び貴金属増感等公知の化
学増感を施すことができる。
【0080】本発明の処理を行うハロゲン化銀写真感光
材料には以下に記載する技術を採用するのが好ましい。
【0081】1)染料の固体分散微粒子:特開平7−5
629号第(3)頁段落「0017」〜第(16)頁段
落「0042」 2)酸基を有する化合物:特開昭62−237445号
第292(8)頁左下欄11行目〜第309(25)頁
右下欄3行目 3)酸性ポリマー:特開平6−186659号第(1
0)頁段落「0036」〜第(17)頁段落「006
2」 4)増感色素 特開平5−224330号第(3)頁段落「0017」
〜第(13)頁段落「0040」、特開平6−1947
71号第(11)頁段落「0042」〜第(22)頁
「0094」、特開平6−242533号第(2)頁段
落「0015」〜第(8)頁段落「0034」、特開平
6−337492号第(3)頁段落「0012」〜第
(34)頁段落「0056」、特開平6−337494
号第(4)頁段落「0013」〜第(14)頁段落「0
039」 5)強色増感剤 特開平6−347938号第(3)頁段落「0011」
〜第(16)頁段落「0066」 6)ヒドラジン誘導体 特開平7−114126号第(23)頁段落「011
1」〜第(32)頁段落「0157」 7)造核促進剤 特開平7−114126号第(32)頁段落「015
8」〜第(36)頁段落「0169」 8)テトラゾリウム化合物 特開平6−208188号第(8)頁段落「0059」
〜第(10)頁段落「0067」 9)ピリジニウム化合物 特開平7−110556号第(5)頁段落「0028」
〜第(29)頁「0068」 10)レドックス化合物 特開平4−245243号第235(7)頁〜第250
(22)頁 11)シンジオタクチックポリスチレン支持体 特開平3−131843号第324(2)頁〜第327
(5)頁 その他の添加剤については、例えばリサーチ・ディスク
ロージャーNo.17643(1978年12月)、同
No.18716(1979年11月)及び同No.3
08119(1989年12月)に記載の化合物を採用
することができる。
【0082】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0083】実施例1 《ハロゲン化銀乳剤の調製》硝酸銀水溶液及びNaCl
とKBrの混合水溶液を用いて同時混合法にて塩化銀含
有率が70モル%で、残りは臭化銀からなるハロゲン化
銀粒子を成長させた。混合は50℃、pAg7.8、p
H3.0の条件で行い、粒子形成中に水溶性ロジウム塩
を銀1モル当たり2×10-7モル添加した。その後フロ
キュレーション法により脱塩水洗し下記化合物〔A〕、
〔B〕、〔C〕の混合物からなる殺菌剤とオセインゼラ
チンを添加し再分散した。再分散後のEAgは、220
mVであった。得られた乳剤は平均粒径0.19μm、
変動係数(標準偏差を平均粒径で割って100を掛けた
もの)12%の単分散立方体粒子の乳剤であった。
【0084】得られた乳剤をクエン酸でpHを調整後、
KBrでpAgを調整し、銀1モル当たり5mgの塩化
金酸と0.5mgの硫黄華を加え53℃で50分間化学
熟成を行った。熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり300mg加えた。
【0085】《ハロゲン化銀写真感光材料の調製》両面
に厚さ0.1μmの下引層(特開昭59−19941号
の実施例1参照)を形成した厚さ100μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムの一方の下引層上に、下引
層に近い順で下記処方(1)〜(3)を同時塗布した。
又反対側のもう一方の下引層上には下記処方(4)に従
ってバッキング層をゼラチン量が2.0g/m2になる
様に塗設し、更にその上に下記処方(5)の保護層をゼ
ラチン量が1.0g/m2になる様に塗設してハロゲン
化銀写真感光材料(感光材料)を得た。
【0086】 親水性コロイド層処方(1) ゼラチン 0.6g/m2 界面活性剤:サポニン 100mg/m2 染料 D−1 17mg/m2 ハロゲン化銀乳剤層処方(2) ゼラチン 1.5g/m2 ハロゲン化銀乳剤 銀量 3.5g/m2 増感色素 Sd−1 0.5mg/m2 増感色素 Sd−2 0.5mg/m2 ヒドラジン誘導体 H−7 3×10-5モル/m2 造核促進剤 1×10-4モル/m2 ポリマーラテックス l 0.5g/m2 コロイダルシリカ 0.25g/m2 ハイドロキノン 50mg/m2 水溶性ポリマー V−1 20mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 :スルホコハク酸ナトリウムイソペンチル−n−デシルエステル 8mg/m2 ハロゲン化銀乳剤保護層処方(3) ゼラチン 0.9g/m2 マット剤:平均粒径3.5μmのポリメチルメタクリレートビーズ 30mg/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エステル 10mg/m2 界面活性剤:F−1 0.6mg/m2 硬膜剤:HA−1 150mg/m2 バッキング層処方(4) ゼラチン 2.0mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.12g/m2 染料:D−2 18.9mg/m2 染料:D−3 67.2mg/m2 コロイダルシリカ 0.3g/m2 硬膜剤:HA−1 110mg/m2 硬膜剤:K 110mg/m2 バッキング保護層処方(5) ゼラチン 1.0mg/m2 マット剤:平均粒径4.0μmのポリメチルメタクリレート 50mg/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エステル 10mg/m2 硬膜剤:HA−2 0.14g/m2 硬膜剤:HA−3 100mg/m2
【0087】
【化18】
【0088】
【化19】
【0089】
【化20】
【0090】 《処理剤の調製》 ・現像液処方1(使用液1L当たり) ハイドロキノン 20g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.03g 8−メルカプトアデニン 0.11g 1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−3−ピラゾリドン 2.5g ベンゾトリアゾール 0.42g 亜硫酸ナトリウム 30g DTPA・5Na 4g 炭酸カリウム 97g 臭化カリウム 5g 水と硫酸を加えて、使用時にpH10.2になるように
pH調整し、全体が500mlになるように仕上げた。
尚、使用時は水500mlを加えて1Lの現像液の使用
液にした。
【0091】・現像液処方2、3(使用液1L当たり) 上記現像液処方1のハイドロキノンの代わりに表1に示
す一般式(1)又は〔1−a〕で表される現像主薬の例
示化合物を添加したものを現像液処方2、3とした。
【0092】 ・定着剤処方(使用液1L当たり) チオ硫酸アンモニウム(10%Na塩:ヘキスト社製) 140g 亜硫酸ナトリウム 22g 酢酸ナトリウム・3水和物 34g 酢酸(90%水溶液) 14.5g グルコン酸ナトリウム 3g 酒石酸 3g 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 25ml 水と硫酸を加えて使用時にpH4.9になるようにpH
調整し、全体が500mlになるように仕上げた。尚、
使用時は水500mlを加えて1Lの定着液の使用液に
した。
【0093】《処理工程》得られた感光材料を633n
mにピークを持つ干渉フィルターを介し、ステップウェ
ッジを通して発光時間10-6secのキセノンフラッシ
ュ光で露光を与え下記条件で処理した。
【0094】自動現像機はGR−26SRに液体処理剤
用補充装置SM−8(共にコニカ(株)製)を装着した
ものを用い、該補充装置の現像液ストックタンクに浮き
玉を設け開口面積率を表1に示すように変化させた。上
記処方の現像剤、定着剤を使用して感光材料1m2当た
り現像補充液130ml/m2、定着補充液130ml
/m2の補充を行い黒化率10%の大全サイズ(505
mm×600mm)1500枚を50日間30枚/日処
理した。
【0095】 処理条件 (工程) (温度) (時間) 現像 35℃ 12秒 定着 35℃ 10秒 水洗 常温 10秒 乾燥 48℃ 10秒 合計 42秒 (評価方法)感光材料の写真性について以下の項目で評
価を行った。結果を以下の表1に示す。
【0096】・感度 露光済み感光材料を現像液1の新液で処理したときを基
準として、濃度1.5を与える露光量の逆数の相対値で
示した。感度は相対値で93〜107に入っていれば良
い。
【0097】・階調 画像のコントラストを示す指標として、特性曲線のfo
g+濃度0.3の点からfog+3.0の点を直線で結
び、この直線の傾きをγ値(階調)として表した。即ち
γ=(3.0−0.3)/{log(濃度3.0を与え
る露光量)−log(濃度0.3を与える露光量)}で
あり、γ値は大きいほど硬調な写真特性であることを示
し、18未満は実用に耐えない。
【0098】
【表1】
【0099】表1から明らかなように、本発明によれば
ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀感光材料を処
理する場合でも、ランニングによる写真性能(感度及び
階調)の変化が少ない優れた効果を奏することが分か
る。
【0100】実施例2 現像剤の調製を下記のように変更する以外は実施例1と
同様に処理及び評価を行った。結果を以下の表2に示
す。
【0101】・現像液処方4、5(使用液1L当たり) 上記現像液処方1のハイドロキノンの代わりに表2に示
す一般式(2)で表される現像主薬の例示化合物を添加
したものを現像液処方4、5とした。
【0102】
【表2】
【0103】表2から明らかなように、本発明によれば
ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀感光材料を処
理する場合でも、ランニングによる写真性能(感度及び
階調)の変化が少ない優れた効果を奏することが分か
る。
【0104】実施例3 現像剤の調製を下記のように変更する以外は実施例1と
同様に処理及び評価を行った。結果を以下の表3に示
す。
【0105】・現像液処方6、7(使用液1L当たり) 上記現像液処方1のハイドロキノンの代わりに表3に示
す一般式(1)又は〔1−a〕で表される現像主薬の例
示化合物と一般式(2)で表される現像主薬の例示化合
物を添加したものを現像液処方6、7とした。
【0106】
【表3】
【0107】表3から明らかなように、本発明によれば
ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀感光材料を処
理する場合でも、ランニングによる写真性能(感度及び
階調)の変化が少ない優れた効果を奏することが分か
る。
【0108】実施例4 現像剤と定着剤の調製、補充方法を下記のように変更し
た以外は実施例1と同様に処理及び評価を行った。
【0109】 ・現像液処方8(使用液1L当たり) 《固体処理剤の調製》 現像Aパーツの作製(使用液1L当たり) ハイドロキノン 20g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.03g 8−メルカプトアデニン 0.11g 1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル−3−ピラゾリドン 2.5g ベンゾトリアゾール 0.42g 亜硫酸ナトリウム 5g D−ソルビトール 5g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 1g 現像Bパーツの作製(使用液1L当たり) DTPA・5Na 4g 炭酸カリウム 97g 臭化カリウム 5g 重亜硫酸ナトリウム 11.3g 亜硫酸ナトリウム 10g D−マンニット 11.7g D−ソルビトール 5g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 2g ・現像液処方9、10(使用液1L当たり) 上記現像液処方8のハイドロキノンの代わりに表4に示
す一般式(1)又は〔1−a〕で表される現像主薬の例
示化合物と一般式(2)で表される現像主薬の例示化合
物を添加したものを現像液処方9、10とした。
【0110】 ・定着剤処方 定着Aパーツの作製(使用液1L当たり) チオ硫酸ナトリウム 180g 亜硫酸ナトリウム 33g クエン酸3ナトリウム2水塩 11.9g パインフロー(松谷化学(株)製) 9g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 4g 定着Bパーツの作製(使用液1L当たり) グルコン酸ナトリウム 10g クエン酸 11.8g D−マンニトール 2.5g D−ソルビット 1.2g マクロゴールPEG♯4000 0.75g 1−オクタンスルホン酸Na 0.5g 現像Aパーツ用原料、現像Bパーツ用原料及び定着Aパ
ーツ用原料、定着Bパーツ用原料を、ヘンシェルミキサ
ーFM10C/1型(三井鉱山(株)製)を用い10分
間混合した後、ブリケッタBSS−IH型(新東工業
(株)製)を用いて直径3〜5mmの顆粒を300kg
を成形した。これらの顆粒をそれぞれ10L分づつアル
ミピローに包装し、キット形態にした。
【0111】尚、現像剤を水に溶解したときのpHは1
0.2、定着剤を水に溶解したときのpHは4.9であ
った。
【0112】《処理工程》自動現像機はGR−26SR
に固体処理剤用補充装置SM−11(共にコニカ(株)
製)を装着したものを用い、該補充装置の現像ストック
液ストックタンクに浮き玉を設け開口面積率を表4に示
すように変化させた。上記処方の現像剤、定着剤を使用
して、感光材料1m2当たり現像補充液130ml/
2、定着補充液130ml/m2の補充を行い大全サイ
ズ(505mm×600mm)1500枚を50日間3
0枚/日処理した。
【0113】以上の結果を表4に示す。
【0114】
【表4】
【0115】表4から明らかなように、本発明によれば
ヒドラジン誘導体を含有するハロゲン化銀感光材料を処
理する場合でも、ランニングによる写真性能(感度及び
階調)の変化が少ない優れた効果を奏することが分か
る。
【0116】
【発明の効果】本発明によれば、ヒドラジン誘導体を含
有するハロゲン化銀感光材料を処理する場合でも、ラン
ニングによる写真性能の変化が少ないという顕著に優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の補充装置の現像液ストックタンクの断面
図である。
【図2】浮き蓋を設けた補充装置の現像液ストックタン
クの断面図である。
【図3】浮き玉を設けた補充装置の現像液ストックタン
クの断面図である。
【符号の説明】
1 現像液ストックタンク 2 現像液 3 浮き蓋 4 浮き玉

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層の感光性ハロ
    ゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘導
    体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像
    機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロキ
    ノンを含有せずに下記一般式(1)で表される現像主薬
    を含有する現像液を用い、且つ該現像液を現像液ストッ
    クタンクの水平断面積のうち開口面積率が50%以下の
    補充装置で自動現像機に補充しながら処理することを特
    徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 【化1】 (式中、R1、R2は各々独立して置換又は非置換のアル
    キル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換の
    アルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチオ基を表
    し、又R1とR2が互いに結合して環を形成してもよい。
    kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO−又は−
    CS−を表す。M1、M2は各々水素原子又はアルカリ金
    属を表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも一層の感光性ハロ
    ゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘導
    体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像
    機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロキ
    ノンを含有せずに下記一般式(2)で表される現像主薬
    を含有する現像液を用い、且つ該現像液を現像液ストッ
    クタンクの水平断面積のうち開口面積率が50%以下の
    補充装置で自動現像機に補充しながら処理することを特
    徴とする黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 【化2】 (式中、Rは−SO3M基、−COOM基(ここでMは
    水素原子、アルカリ金属原子、又は置換若しくは無置換
    のアンモニウムイオンを表す)、置換若しくは無置換の
    アミノ基、置換若しくは無置換のアンモニウム基からな
    る群から選ばれる少なくとも1つを表す。nは1又は2
    の整数を表し、mは1、2又は3の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも一層の感光性ハロ
    ゲン化銀写真乳剤層を有し、該乳剤層にヒドラジン誘導
    体を含有する黒白ハロゲン化銀写真感光材料を自動現像
    機を用いて現像処理するに際して、実質的にハイドロキ
    ノンを含有せずに前記一般式(1)で表される現像主薬
    及び前記一般式(2)で表される現像主薬を含有する現
    像液を用い、且つ該現像液を現像液ストックタンクの水
    平断面積のうち開口面積率が50%以下の補充装置で自
    動現像機に補充しながら処理することを特徴とする黒白
    ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記現像液が固体処理剤から調製された
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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