JP2002333685A - ハロゲン化銀写真感光材料、その塗布方法及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料、その塗布方法及びその処理方法

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JP2002333685A
JP2002333685A JP2001137241A JP2001137241A JP2002333685A JP 2002333685 A JP2002333685 A JP 2002333685A JP 2001137241 A JP2001137241 A JP 2001137241A JP 2001137241 A JP2001137241 A JP 2001137241A JP 2002333685 A JP2002333685 A JP 2002333685A
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Akio Fujita
章夫 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 網点及び濃度の安定性を有し、かつ優れた硬
調化能を有し、塗布性、汚れ付着にも優れたハロゲン化
銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
層及び親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光
材料において、該ハロゲン化銀乳剤層及び該親水性コロ
イド層から選ばれる少なくとも1層中に、少なくとも1
種類のポリマー化合物を含有層の親水性コロイドに対し
て20質量%〜40質量%含有し、かつ下記一般式
(1)で表される化合物を含有することを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料、その塗布方法及びその処理方
法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料(以後感光材料又は感材ともいう)、特に黒白
ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法に関し、更
に詳しくは、該感光材料の露光を、レーザー等により、
網点の形で出力することを特徴とする感材であり、硬調
でかつ、網点%の変動に対して、濃度の変動が小さく改
善され、且つ、塗布筋、尾引き等の発生が少ない印刷製
版用ハロゲン化銀写真感光材料及びその塗布方法そして
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷製版工程においては、近年デジタル
化の進行に伴いシステム上で編集後イメージセッターか
ら直接出力する形態が普及してきている。このような作
業形態に望まれる写真感光材料としては、レーザー光に
よる10-6秒以下の極短時間露光で硬調で且つ高い安定
性をもった感材が望まれている。また最近の傾向とし
て、イメージセッター(露光機)と自動現像機(処理
機)両方でメンテナンスフリー化が進む傾向にある。こ
れにより、従来よりも、処理液の劣化や露光光源劣化等
に対する安定性が望まれており、感光材料からの改善が
求められている。これに対し、感材中にポリマー化合物
を添加する方法が有効であるが、ここに2つの問題が存
在する。第一に、塗布液物性の劣化、第2にくっつき、
汚れの劣化である。塗布液の劣化であるが、具体的には
増粘による塗布筋、凝集による尾引きの発生が挙げられ
る。いずれもポリマー化合物が塗布液と反応して起こる
故障である。くっつき、汚れの劣化は、ポリマーの成分
の割合が増えたことにより起こる問題である。くっつき
は生試料での状態、汚れは処理済みの状態で見られる問
題を指す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、第一に短時間露光及び極短時間の現像でも充分な感
度を持ち、硬調性と安定性に優れたハロゲン化銀写真感
光材料を提供することである。本発明の第2の目的は、
pH11以下のハイドロキノンを現像主薬として含有し
ない現像液で硬調化し、フィルムを大量に処理しても性
能変動が小さいハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とである。本発明の第3の目的は、ヒドラジンを利用し
て硬調化するハロゲン化銀写真感光材料において点質、
リニアリティ等の優れた製版用写真感光材料を提供する
ことである。本発明の第4の目的は、塗布性の優れた、
塗布筋、尾引きの少ない収率に優れた製版用写真感光材
料を提供することである。本発明の第5の目的は、くっ
つき、汚れの改善された製版用写真感光材料を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0005】1.支持体上に少なくともハロゲン化銀乳
剤層及び親水性コロイド層を有する乳剤層面と、該支持
体の該乳剤層面とは反対側に少なくとも親水性コロイド
層を有する裏面を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、該乳剤層面のハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロ
イド層から選ばれる少なくとも1層中と、該裏面の親水
性コロイド層中のそれぞれに、少なくとも1種類のポリ
マー化合物を、含有層の親水性コロイドに対して20質
量%〜40質量%含有し、かつ該ポリマー化合物含有層
に上記一般式(1)で表される化合物を含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0006】2.ポリマー化合物が、実質的に水に不溶
性であることを特徴とする前記1記載のハロゲン化銀写
真感光材料。
【0007】3.ハロゲン化銀粒子中に含有される塩化
物イオンの割合が50mol%以上90mol%以下で
あることを特徴とする前記1又は2記載のハロゲン化銀
写真感光材料。
【0008】4.ヒドラジン誘導体を銀1molあたり
1×10-3mol〜5×10-3mol添加することを特
徴とする前記1〜3のいずれか1項記載のハロゲン化銀
写真感光材料。
【0009】5.前記1〜4のいずれか1項記載のハロ
ゲン化銀写真感光材料の製造の際、該ハロゲン化銀写真
感光材料製造用の塗布液にポリマー化合物を塗布直前イ
ンラインで混合して塗布することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料の塗布方法。
【0010】6.前記5記載の塗布方法により製造され
たことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0011】7.前記1〜4及び6のいずれか1項記載
のハロゲン化銀写真感光材料を、全処理時間(Dry
to Dry)が10秒以上55秒未満、かつ現像時間
が5秒以上20秒未満で処理することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0012】8.処理液中に含有される現像補助主薬が
3−ピラゾリドン類であることを特徴とする前記7記載
のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0013】本発明を更に詳しく説明する。本発明のハ
ロゲン化銀写真感光材料はポリマー化合物を含有する。
本発明に用いられるポリマー化合物としては水不溶又は
難溶性のポリマー化合物が好ましい。例えばアルキル
(メタ)アクリレート、アルコキシアクリル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸ビニ
ル)、アクリロニトリル、オレフィン、スチレンなどの
単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリル酸、メタク
リル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート、スルホアルキル(メタ)ア
クリレート、スチレンスルホン酸等の組合せを単量体成
分とするポリマーを用いることができる。
【0014】また、ポリマー化合物として親水性ポリマ
ーを用いることも出来る。好ましい親水性ポリマーとし
ては、合成ポリマー、でんぷん、葡萄糖、デキストリ
ン、デキストラン、シクロデキストリン、蔗糖、麦芽
糖、キサンタンガム、カラギーナンなどが挙げられる。
親水性ポリマーの分子量は600から100万まで適宜
選択する事ができる。処理に際して迅速に処理液に溶出
するためには分子量が低い程よいが、低すぎるとフィル
ムの膜強度を劣化させるので400以上は必要である。
親水性ポリマーを使用するとフィルム擦り傷耐性が劣化
するため、無機のコロイダルシリカ、コロイダル錫、コ
ロイダル亜鉛、コロイダルチタン、コロイダルイットリ
ウム、コロイダルプラセオジウム、ネオジム、ゼオライ
ト、アパタイトなどを添加することが好ましい。ゼオラ
イトとしては、アナルサイト、エリオナイト、モルデナ
イト、シャバサイト、グメリナイト、レビナイトが、ま
た合成ゼオライトとして、ゼオライトA、X、Y、Lな
どが挙げられる。アパタイトとしてはヒドロキシアパタ
イト、フッソアパタイト、塩素アパタイトなどが挙げら
れる。好ましい添加量は、親水性バインダー当たり質量
で1%から200%の割合で添加することができる。
【0015】次に本発明に用いられる一般式(1)につ
いて述べる。一般式(1)において、Rfは少なくとも
1つのフッ素原子を含有するアルキル基を表し、その炭
素数が3〜15であることが好ましく、さらに4〜10
であることが好ましく、特に好ましくは4〜7である。
【0016】L1、L2は、各々単なる結合かまたは連結
基を表し、連結基としてはヘテロ原子またはカルボニル
基、アミド基、あるいはこれらと結合したアルキレン
基、例えば、オキシアルキレン基を表す。ヘテロ原子と
しては窒素、酸素、イオウ原子が好ましい。
【0017】Xpは、水素、ヒドロキシ基、アニオン性
基、カチオン性基または両性基を表し、アニオン性基と
しては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基が好
ましく、カウンターカチオンとして、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、アンモ
ニウムイオンなどが好ましい。カチオン性基としては、
4級アルキルアンモニウム基が好ましく、カウンターア
ニオンとして、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスル
ホン酸イオンなどが好ましい。両性基としては、前記カ
チオン性基とアニオン性基の結合したものが好ましい。
又、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基または
両性基が複数存在しても良い。
【0018】R1、R2は各々水素、低級アルキル基、例
えば、メチル基、エチル基を表す。m、nは、各々重合
モル比を表し、m+n=1.0であり、好ましくは0.
3≦m≦0.9、0.1≦n≦0.7である。
【0019】本発明において、Rf基を含有する異なる
複数のモノマーが共重合しても良いし、Xp基を含有す
る異なる複数のモノマーが共重合しても良い。すなわ
ち、m=m1+m2+m3+・・・、n=n1+n2+
n3+・・・という複合型構成であっても良い。
【0020】本発明の一般式(1)で表される化合物の
重量平均分子量としては、30,000以下、好ましく
は500〜20,000である。分子量が上記よりも大
きいと、写真構成層塗布液の粘度を過度に上昇させた
り、塗膜の湿潤強度を低下させたりするので好ましくな
い。
【0021】以下に、本発明で用いることができる好ま
しい一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】本発明に係るアニオン型の一般式(1)で
表される化合物の具体例を以下に示す。
【0023】
【化2】
【0024】次いで、本発明に係るカチオン型の一般式
(1)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0025】
【化3】
【0026】次いで、本発明に係るノニオン型の一般式
(1)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0027】
【化4】
【0028】次いで、本発明に係る両性型の一般式
(1)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0029】
【化5】
【0030】次いで、本発明に係る複合型の一般式
(1)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0031】
【化6】
【0032】上記一般式(1)で表される化合物の合成
方法については、特表平10−501591号、同11
−504360号、特開2000−263714号を参
考に合成することができる。
【0033】本発明の感光材料の構成層中の一般式
(1)で表される化合物の含有量は、親水層コロイドに
対して0.01〜3質量%の範囲内、特に0.02〜1
質量%の範囲内であることが好ましい。一般式(1)で
表される化合物の含有量が上記の範囲よりも少ないと、
本発明の効果が小さく、また、上記の範囲よりも多い
と、塗布液が泡立ち易くなったり、凝集を起こしやすく
なったりするために、形成される塗膜面を悪化させる要
因となり好ましくない。
【0034】本発明のハロゲン化銀乳剤層及び/又は親
水性コロイド層には、ヒドラジン誘導体が含有すること
が好ましい。ヒドラジン誘導体としては下記一般式
〔H〕で表される化合物が好ましく挙げられる。
【0035】
【化7】
【0036】式中、Aはアリール基、又は硫黄原子又は
酸素原子を少なくとも1個を含む複素環を表し、Gは−
(CO)n−基、スルホニル基、スルホキシ基、−P
(=O)Rg2−基、又はイミノメチレン基を表し、n
は1又は2の整数を表し、A1、A2はともに水素原子或
いは一方が水素原子で他方が置換もしくは無置換のアル
キルスルホニル基、又は置換もしくは無置換のアシル基
を表し、Rは水素原子、各々置換もしくは無置換のアル
キル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ア
ルケニルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、アミノ基、カルバモイル基、又はオキシカルボニル
基を表す。Rg2は各々置換もしくは無置換のアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコ
キシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ア
リールオキシ基、アミノ基等を表す。
【0037】一般式〔H〕で表される化合物のうち、更
に好ましくは下記一般式〔Ha〕で表される化合物であ
る。
【0038】
【化8】
【0039】式中、R1は脂肪族基(例えばオクチル
基、デシル基)、芳香族基(例えばフェニル基、2−ヒ
ドロキシフェニル基、クロロフェニル基)又は複素環基
(例えばピリジル基、チエニル基、フリル基)を表し、
これらの基は更に適当な置換基で置換されたものが好ま
しく用いられる。更に、R1には、バラスト基又はハロ
ゲン化銀吸着促進基を少なくとも一つ含むことが好まし
い。
【0040】耐拡散基としてはカプラーなどの不動性写
真用添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラ
スト基としては炭素数8以上の写真性に対して比較的不
活性である例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アル
キルフェノキシ基などが挙げられる。
【0041】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基、或いは特開昭64−90439号に記載の吸
着基などが挙げられる。
【0042】一般式〔Ha〕においてXは、フェニル基
に置換可能な基を表し、maは0〜4の整数を表し、m
aが2以上の場合Xは同じであっても異なってもよい。
【0043】一般式〔Ha〕においてA3、A4は一般式
〔H〕におけるA1及びA2と同義であり、ともに水素原
子であることが好ましい。
【0044】一般式〔Ha〕においてGはカルボニル
基、スルホニル基、スルホキシ基、ホスホリル基又はイ
ミノメチレン基を表すが、Gはカルボニル基が好まし
い。
【0045】一般式〔Ha〕においてR2としては水素
原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリ
ル基、複素環基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カ
ルバモイル基、オキシカルボニル基を表す。最も好まし
いR2としては、−COORg3基及び−CON(R
4)(Rg5)基が挙げられる(Rg3はアルキニル基
又は飽和複素環基を表し、Rg4は水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又は複素
環基を表し、Rg5はアルケニル基、アルキニル基、飽
和複素環基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を表す)。
【0046】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】その他の好ましいヒドラジン誘導体の具体
例としては、米国特許5,229,248号第4カラム
〜第60カラムに記載されている(1)〜(252)で
ある。
【0053】本発明に係るヒドラジン誘導体は、公知の
方法により合成することができ、例えば米国特許5,2
29,248号第59カラム〜第80カラムに記載され
たような方法により合成することができる。
【0054】添加量は、ハロゲン化銀粒子の粒径、ハロ
ゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類などにより最
適量は異なるが、特に本発明においてはハロゲン化銀1
モル当たり1×10-3〜1×10-2モルの範囲であり、
好ましくは1×10-3〜5×10-3モルの範囲である。
【0055】本発明に好ましく用いられるヒドラジン誘
導体は、ハロゲン化銀乳剤層及び又はその隣接層に添加
される。本発明に用いられるヒドラジン化合物はハロゲ
ン化銀乳剤層側の層ならば、どの層にも用いることがで
きるが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層
に用いることが好ましい。
【0056】本願発明において、ヒドラジン化合物よる
硬調化を効果的に促進するために、下記一般式〔Na〕
又は〔Nb〕で表される造核促進剤を用いることが好ま
しい。
【0057】
【化14】
【0058】一般式〔Na〕において、R11、R12、R
13は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニ
ル基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
置換アリール基を表す。R11、R12、R13で環を形成す
ることができる。特に好ましくは脂肪族の3級アミン化
合物である。これらの化合物は分子中に耐拡散性基又は
ハロゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性
を有するためには分子量100以上の化合物が好まし
く、更に好ましくは分子量300以上である。又、好ま
しい吸着基としては複素環、メルカプト基、チオエーテ
ル基、チオン基、チオウレア基などが挙げられる。
【0059】一般式〔Na〕として特に好ましくは、分
子中にハロゲン化銀吸着基としてチオエーテル基を少な
くとも一つ有する化合物である。
【0060】以下にこれら造核促進剤一般式〔Na〕の
具体例を挙げる。
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】
【化17】
【0064】
【化18】
【0065】次に一般式〔Nb〕においてArは置換又
は無置換の芳香族基又は複素環基を表す。R14は水素原
子、アルキル基、アルキニル基、アリール基を表すが、
ArとR14は連結基で連結されて環を形成してもよい。
これらの化合物は分子内に耐拡散性基又はハロゲン化銀
吸着基を有するものが好ましい。好ましい耐拡散性をも
たせるための分子量は120以上が好ましく、特に好ま
しくは300以上である。又、好ましいハロゲン化銀吸
着基としては一般式〔H〕で表される化合物のハロゲン
化銀吸着基と同義の基が挙げられる。
【0066】以下にこれら造核促進剤一般式〔Nb〕の
具体例を挙げる。
【0067】
【化19】
【0068】
【化20】
【0069】その他の好ましい造核促進化合物の具体例
は、特開平6−258751号に記載されている例示
(2−1)〜(2−20)の化合物及び同6−2587
51号記載の(3−1)〜(3−6)の化合物である。
【0070】本発明に用いられる造核促進剤はハロゲン
化銀乳剤層側の層ならば、どの層にも用いることができ
るが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層に
用いることが好ましい。また、添加量はハロゲン化銀粒
子の粒径、ハロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種
類などにより最適量は異なるが、一般的にハロゲン化銀
1モル当たり10-6〜10-1モルの範囲が好ましく、特
に10-5〜10-2モルの範囲が好ましい。
【0071】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハ
ロゲン組成は、塩化銀含有率が50モル%以上90モル
%以下であり、塩臭化銀、沃塩臭化銀であることが好ま
しい。さらに好ましくは塩化銀含有率が60モル%以上
75モル%以下である。沃化銀含有率は3モル%以下、
より好ましくは、0.5モル%以下である。
【0072】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.05〜
0.7μmであることが好ましく、特に0.09〜0.
3μmが好ましい。平均粒径とは、写真科学の分野の専
門家には常用されており、容易に理解される用語であ
る。粒径とは、粒子が球状又は球に近似できる粒子の場
合には粒子直径を意味する。粒子が立方体である場合に
は球に換算し、その球の直径を粒径とする。平均粒径を
求める方法の詳細については、ミース,ジェームス:ザ
・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィックプロセス
(C.E.Mees&T.H.James著:The
theory ofthe photographic
process),第3版,36〜43頁(1966
年(マクミラン「Mcmillan」社刊))を参照す
ればよい。
【0073】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他何れの形状でもよい。又、粒径分布は狭い方が好まし
く、特に平均粒径の±40%の粒径域内に全粒子数の9
0%、望ましくは95%が入るような、いわゆる単分散
乳剤が好ましい。
【0074】本発明において、感光性ハロゲン化銀乳剤
は公知の増感剤(例えば、活性ゼラチン、無機硫黄、チ
オ硫酸ナトリウム、二酸化チオ尿素、塩化金酸ナトリウ
ム等)でハロゲン化銀粒子表面を化学増感することが好
ましい。化学増感は、含窒素ヘテロ環化合物やメルカプ
ト基含有ヘテロ環化合物の存在下に行なうことも可能で
ある。
【0075】本発明のハロゲン化銀乳剤は増感色素によ
り所望の波長に分光増感できる。代表的な増感色素は、
例えば特開昭59−180553号、同60−1403
35号、同60−263937号、同61−65232
号、同61−153635号、同61−153631
号、同62−32446号、同63−61242号、同
63−138343号、特開平3−163440号、同
4−31854号、同4−34547号、同5−458
33号等に記載されている。更に特開昭62−3984
6号、同62−86360号、同62−89037号、
同62−147450号、同62−147451号等に
記載されているように、増感色素は2種以上を単一のハ
ロゲン化銀に併用しても良い。
【0076】これらの増感色素の使用量はハロゲン化銀
1モル当り、10-5〜10-2モルである。増感色素はハ
ロゲン化銀乳剤のどの過程において添加してもよく、具
体的にはハロゲン化銀粒子形成時、可溶性塩類の除去
時、化学増感開始前、化学増感時、あるいは化学増感終
了以降のいずれであってもよい。
【0077】本発明においては、ハロゲン化銀乳剤とし
て使用される銀量は、十分な最大濃度を得られる限り少
ない量であることが、処理の迅速化、安定化の観点から
も好ましい。本発明においては銀塩は好ましくは銀量と
して3.6g/m2以下である。さらに好ましくは3.
3g/m2以下である。
【0078】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法において用いられる現像液は、実質的にジヒドロキ
シベンゼン化合物を含有せずともよい。この場合、下記
一般式(A)で表される化合物が含有されることが好ま
しい。
【0079】
【化21】
【0080】上記一般式(A)においてR31、R32は各
々、独立して置換又は無置換のアルキル基、置換又は無
置換のアミノ基、置換又は無置換のアルキルチオ基を表
し、R31、R32は互いに結合して環を形成してもよい。
kは0又は1を表し、kが1のときX30は−CO−又は
−CS−基を表す。M31、M32は各々水素原子又はアル
カリ金属原子を表す。
【0081】前記一般式(A)で示される化合物におい
て、R31とR32が互いに結合して環を形成した下記一般
式(A−a)で示される化合物が好ましい。
【0082】
【化22】
【0083】上記一般式(A−a)において、R33は水
素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換
のアリール基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無
置換のアルコキシ基、スルホ基、カルボキシ基、アミド
基、スルホンアミド基を表し、Y31はO又はSを表し、
32はO、S又はNR34を表す。R34は置換又は無置換
のアルキル基、置換又は無置換のアリール基を表す。M
31、M32は各々、水素原子又はアルカリ金属原子を表
す。
【0084】上記アルキル基の置換基の例としては、ハ
ロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、炭
素数6〜20のアリール基(例えばフェニル、ナフチル
基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチル
ピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20の
アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、炭
素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基
等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えばア
リルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキシ
基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ基等)
などが挙げられる。
【0085】上記アミノ基の置換基の例としては、ハロ
ゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、炭素
数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル
基等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、
エチル、ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデ
シル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエ
チルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜2
0のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ基等)、
炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ
基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えば
アリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキ
シ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜20のアシル
基(例えばアセチル基、ヘプチル基、プロピオニル基
等)などが挙げられる。
【0086】上記アルキルチオ基の置換基の例として
は、ハロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ
基、炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、
ナフチル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−
ジエチルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1
〜20のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基
(例えばアリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキ
ニルオキシ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環
オキシ基(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26
のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ヘプチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基等)、アミノ基(例え
ばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジル
アミノ基等)などが挙げられる。
【0087】上記アリール基の置換基の例としては、ハ
ロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシル基、
炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチル、
ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデシル基
等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチルピ
ラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20のア
ルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、炭素
数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ基
等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えばア
リルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキシ
基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(アミノ基、メチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、ジベンジルアミノ基等)
などが挙げられる。
【0088】上記アルコキシ基の置換基の例としては、
ハロゲン原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシ基、
炭素数6〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフ
チル基等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基、ブチル基、シクロヘキシル基、イソプ
ロピル基、ドデシル基等)、複素環基(例えば2,2,
6,6−テトラメチルピペリジル基、キノリジニル基、
N,N′−ジエチルピラゾリジニル基、ピリジル基
等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基
(例えばアリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキ
ニルオキシ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環
オキシ基(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26
のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ヘプチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基等)、アミノ基(アミ
ノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ
基等)などがあげられる。
【0089】上記スルホ基、カルボキシル基、アミド
基、スルホンアミド基の置換基の例としては、ハロゲン
原子(例えばCl、Br等)、ヒドロキシル基、アルカ
リ金属基(例えばナトリウム、カリウム等)、炭素数6
〜20のアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基
等)、炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エ
チル、ブチル、シクロヘキシル、イソプロピル、ドデシ
ル基等)、複素環基(例えば2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジル基、キノリジニル基、N,N′−ジエチ
ルピラゾリジニル基、ピリジル基等)、炭素数1〜20
のアルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、
炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えばフェノキシ
基等)、炭素数1〜20のアルケニルオキシ基(例えば
アリルオキシ基等)、炭素数1〜20のアルキニルオキ
シ基(例えばプロパギルオキシ基等)、複素環オキシ基
(例えばピリジルオキシ基)、炭素数1〜26のアシル
アミノ基(例えばアセチルアミノ、ヘプチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ基等)、アミノ基(アミノ、メチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジベンジルアミノ基等)などが
挙げられる。
【0090】次に前記一般式(A)又は一般式(A−
a)で表される化合物例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。 一般式(A)
【0091】
【化23】
【0092】
【化24】
【0093】一般式(A−a)
【0094】
【化25】
【0095】
【化26】
【0096】
【化27】
【0097】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸又はそれらから誘導される誘
導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0098】本発明の処理方法に於いては、実質的にハ
イドロキノン類(例えばハイドロキノン、クロルハイド
ロキノン、ブロムハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、ハイドロキノンモノスルフォネートなど)を含有し
ない現像液をもちいることができる。実質的に含有しな
いとは、現像液1リットル当たり0.01モル未満の量
を言う。
【0099】本発明においては、前記一般式(A)又は
一般式(A−a)で表される化合物からなる現像主薬と
3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−ピラゾ
リドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4−エチル−3−ピラゾリドン、1
−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン等)やアミ
ノフェノール類(例えばo−アミノフェノール、p−ア
ミノフェノール、N−メチル−o−アミノフェノール、
N−メチル−p−アミノフェノール、2,4−ジアミノ
フェノール等)の現像補助主薬を組み合わせて使用する
ことが出来る。組み合わせて使用する場合、3−ピラゾ
リドン類やアミノフェノール類は、通常現像液1リット
ル当たり0.01〜1.4モルの量で用いられるのが好
ましい。現像補助主薬としては、3−ピラゾリドン類が
好ましい。
【0100】本発明においては、現像処理時に現像主薬
となりうる化合物の少なくとも1種を感光材料中に0.
2〜2g/m2含有することができる。本発明における
「現像主薬」の定義であるが、ここでは「現像液を構成
する固形分のうちの10質量%以上の、現像液として用
いるために還元力を有する化合物」である。本発明にお
いて、用いることのできるか現像主薬となりうる化合物
としては、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロキ
ノン、クロルハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、
2,3−ジクロロハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、イソプロピルハイドロキノン、2,5−ジメチルハ
イドロキノン等)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−
ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾ
リドン等)、アミノフェノール類(例えばo−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o−ア
ミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、
2,4−ジアミノフェノール等)、ピロガロール、アス
コルビン酸、1−アリール−3−ピラゾリン類(例えば
1−(p−ヒドロキシフェニル)−3−アミノピラゾリ
ン、1−(p−メチルアミノフェニル)−3−アミノピ
ラゾリン、1−(p−アミノフェニル)−3−アミノピ
ラゾリン、1−(p−アミノ−N−メチルフェニル)−
3−アミノピラゾリン等)、遷移金属錯塩類(Ti,
V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu等の遷移金属
の錯塩であり、これらは現像液として用いるために還元
力を有する形であれば良く、例えばTi3+,V2+,Cr
2+,Fe2+等の錯塩の形をとり、配位子としては、エチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミ
ン五酢酸(DTPA)等のアミノポリカルボン酸および
その塩、ヘキサメタポリリン酸、テトラポリリン酸等の
リン酸類およびその塩などが挙げられる。)などを、単
独もしくは組み合わせて使用することができるが、3−
ピラゾリドン類とジヒドロキシベンゼン類との組合せ、
又はアミノフェノール類とジヒドロキシベンゼン類との
組合せ或いは3−ピラゾリドン類とアスコルビン酸との
組合せ、アミノフェノール類とアスコルビン酸との組合
せ、3−ピラゾリドン類と遷移金属錯塩類との組合せ、
アミノフェノール類と遷移金属錯塩類との組合せで使用
することが好ましい。
【0101】本発明の現像主薬となりうる化合物の添加
位置は特に限定はないが、好ましくは乳剤層あるいは、
乳剤層に隣接する非感光性親水性コロイド層である。乳
剤層に隣接する非感光性親水性コロイド層に添加するこ
とは更に好ましく、乳剤層より支持体に近い側に隣接す
る非感光性親水性コロイド層に共に添加することは特に
好ましい。
【0102】本発明の処理方法において用いることので
きる現像抑制剤としては、例えばメルカプト基を有する
化合物、単環もしくは縮合複素環式化合物などが挙げら
れるが、メルカプト基を有する単環もしくは縮合複素環
式化合物も好ましく用いられる。
【0103】抑制剤の具体的化合物としては例えばオキ
サゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチ
アゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾ
ール、インダゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾー
ル、テトラゾール、ピリミジン、トリアジン、キノリ
ン、キナリゾン、プリン化合物等が挙げられ、いずれの
化合物も置換基及びメルカプト基を有しても構わない。
置換基としては、メチル基、スルホ基、ニトロ基、アミ
ノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、フェニル基、ハロ
ゲン原子等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。またこれら抑制剤は、現像液1リットル当たり
通常0.3〜1.5g、更に好ましくは、0.3〜0.
75gの範囲で用いられる。
【0104】なお本発明の感光材料の現像処理の特殊な
形式として、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤層中に
含み、感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行
わせるアクチベータ処理液に用いてもよい。このような
現像処理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組
み合わせて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利
用されることが多く、そのような処理液に適用も可能で
ある。
【0105】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8
で、定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カ
リウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオシ
アン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン
酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定銀
錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られ
ているものを用いることができる。
【0106】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、カリ明礬などを加えることができる。定着液に
は、所望により、保恒剤(例えば亜硫酸塩、重亜硫酸
塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、pH調整剤(例えば
硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤等の化合物を含む
ことができる。また現像処理においては、定着の後に水
洗を行うが、水洗層は処理に応じて新しい水を毎分数リ
ットルの量で供給する方式でも良いし、水洗水を循環、
薬剤やフィルター、オゾン、光等により処理して再利用
する方式、或いは水洗浴を安定化剤を加えた安定化浴と
して処理量に応じて少量の安定化液を補充する方式等が
用いられる。この工程は通常は常温であるが、30℃か
ら50℃に加温してもよい。また安定化浴を用いる場合
は、水道と直結する必要のない無配管処理にすることが
出来る。また各処理層の前後にはリンス浴を設けること
ができる。
【0107】現像液や定着液、安定化液の母液或いは補
充液は、使用液或いは濃縮液を直前に希釈したものを供
給するのが普通である。母液や補充液のストックは使用
液或いは濃縮液、粘度の高い半練り状態の粘稠液体の形
でもよいし、固体成分の単体や混合物を使用時に溶解す
る方式でもよい。混合物を用いる場合、互いに反応しに
くい成分を隣接させて層状にパッキングした上で真空包
装したものを使用時に開封して溶解する方式や、錠剤成
形する方式を用いることができる。特に錠剤成形したも
のを溶解層や直接処理層に添加する方式は、作業性、省
スペース、保恒性の点で極めて優れた方式であり特に好
ましく用いることができる。
【0108】現像処理に際しては、現像温度を20〜5
0℃の通常の温度範囲に設定することもできる。本発明
のハロゲン化銀写真感光材料は、自動現像機を用いて処
理されることが好ましい。その際に感光材料の面積に比
例した一定量の現像液及び定着液を補充しながら処理さ
れる。
【0109】現像液補充量及び定着液補充量は、廃液量
を少なくするために低補充が好ましい。
【0110】本発明の処理方法において、現像液補充量
は処理する感光材料1m2当たり、50〜150mlで
よく、好ましくは60〜130mlである。
【0111】また、定着液補充量は処理する感光材料1
2当たり、100〜300ml以下でよく、好ましく
は150〜250mlである。
【0112】本発明に係る画像形成方法においては、公
知の各種の光源を用いることができる。He−Neレー
ザーやLED等の公知のレーザー光源を用いることは好
ましく、レーザー光による10-6秒以下の極短時間露光
を行うことがより好ましい。特に、イメージセッターに
よる出力は好ましい。
【0113】本発明に係る画像形成方法においては、処
理スピードが速いことが生産性の観点から好ましい。現
像槽を含む自動現像機で処理する際に、感光材料の先端
が自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンから出てくる
までの全処理時間(Dryto Dry)は10秒以上
55秒未満であり、50秒未満であることは更に好まし
い。また、全処理中、現像処理に要する時間は5秒以上
20秒未満であり、15秒未満であることはより好まし
い。ここでいう全処理時間とは、黒白感光材料を処理す
るのに必要な全工程時間を含み、具体的には処理に必要
な、例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処理、乾燥
等の工程の時間を全て含んだ時間、つまりDry to
Dryの時間である。
【0114】また、自動現像機の乾燥ゾーンでは、通常
温風を用いて乾燥する方式が用いられるが、90℃以上
の伝熱体(例えば90℃〜130℃のヒートローラー
等)或いは150℃以上の輻射物体(例えばタングステ
ン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリ
ウム・酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素などに直接電
流を通して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネル
ギーを銅、ステンレス、ニッケル、各種セラミックなど
の放射体に伝達させて発熱させたりして赤外線を放出す
るもの)で乾燥するゾーンを持つもの、或いは除湿装
置、マイクロ波発生装置、吸水性樹脂など公知の乾燥手
段を備えたものが含まれる。また、乾燥状態の制御機構
を設けてもよい。
【0115】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0116】実施例1 (支持体の作製) (支持体下引)下引用ラテックス(固形分20%)が主
成分のラテックス液を厚さ100μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)ベース上に、乾燥膜厚が0.5
μmになるように塗布し、120℃で1分間で乾燥し
た。塗布前には0.5kV・A・min/m2のコロナ
放電処理を下塗り塗布面に行った。次にこの上にスチレ
ン−ブタジエン、スチレン−グリシジルアクリレート及
びゼラチンからなる接着層を0.3μm設けた。更にそ
の上から平均粒径0.1μmの酸化第二錫と硫酸バリウ
ムからなる半導体微粒子混合物を含む0.2μmのポリ
マー層を形成して本発明に係る帯電防止能を有するPE
Tフィルムとした。
【0117】(ハロゲン化銀乳剤の調製)同時混合法を
用いて塩化銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均直
径0.14μmの塩臭化銀コア粒子を調製した。コア粒
子混合時に混合釜の中に銀1モル当たり2×10-7モル
に相当するK(Rh(NO)2Cl4)の存在下に40
℃、pH3.0、銀電位(EAg)165mVに保ちな
がら硝酸銀水溶液と水溶性ハライド溶液を同時混合し
た。このコア粒子に、EAgを食塩で125mVに下げ
て同時混合法を用いてシェルを付けた。その際、ハライ
ド液に1×10-7モルに相当する量のK2Ru(NO)
Cl5および、2×10-7モルに相当する量のK2IrC
6を添加した。混合終了後に得られた乳剤は平均直径
0.21μmのコア/シェル型単分散(変動係数10
%)の塩臭化銀(塩化銀70モル%、残りは臭化銀から
なる)立方晶の乳剤であった。
【0118】次いで特開平2−280139号に記載の
変性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカルバ
ミルで置換したもの)で例えば特開平2−280139
号287(3)頁の例示化合物G−8を使い脱塩した。
脱塩後のEAgは50℃で190mVであった。
【0119】得られた乳剤に臭化カリウムを銀1モルに
対して100mg及びクエン酸を添加してpH5.6、
EAg123mVに調整してp−トルエンスルホニルク
ロルアミドナトリウム3水和物(クロラミンT)を銀1
モルに対して170mg添加して反応させた。そして、
固体に分散した無機硫黄(S8)化合物(セイシン企業
(株);PM−1200を用いてサポニンを加えて平均
0.5μmに分散したもの)を銀1モルに対して0.6
mg、および、塩化金酸6mgを添加して温度55℃で
最高感度がでるまで化学熟成を行った後、40℃で増感
色素SD−660を300mg添加し、4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを
銀1モルあたり600mg、1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾールを20mg及び沃化カリウムを300
mg添加したのちクエン酸でpHを5.1に調整した。
【0120】(ハロゲン化銀写真感光材料の調製)前記
支持体上の、帯電防止下引層が塗られている側の反対側
に、下記の処方1のゼラチン下引層をゼラチン量が0.
55g/m2になるように、さらにその上層に下記処方
2のハロゲン化銀乳剤層を銀量3.3g/m2、ゼラチ
ン量が1.3g/m2になるように、さらに下記処方3
の保護層塗布液をゼラチン量が1.0g/m2になるよ
うに、また乳剤層の反対側の帯電防止下引層上には下記
処方4のバッキング層をゼラチン量が1.8g/m2
なるように、その上に下記処方5のバッキング保護層を
ゼラチン量が1.2g/m2になるように、カーテン塗
布方式で200m/minの速さで乳剤層側を同時重層
塗布して冷却セットした後、引き続きバッキング層側を
同時重層塗布し−1℃で冷却セットし、両面を同時に乾
燥することで評価試料を得た。 処方1(ゼラチン下塗層) ゼラチン 0.55g/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2.0mg/m2 殺菌剤Z 0.5mg/m2 固体分散染料1−25 30mg/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層) ゼラチン 1.3g/m2 ハロゲン化銀乳剤 銀量3.3g/m2相当量 ヒドラジン化合物 H−15 14mg/m2 アミン化合物 Na−21 13mg/m2 SA(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 1.7mg/m2 2−メルカプトヒポキサンチン 2mg/m2 ニコチン酸アミド 1mg/m2 没食子酸n−プロピルエステル 50mg/m2 メルカプトピリミジン 1mg/m2 EDTA 50mg/m2 ポリマー化合物 表1記載の量 染料k 10mg/m2 ゼラチンはフタル化ゼラチンを用い塗布液pHは4.8であった。 処方3(ハロゲン化銀乳剤保護層) ゼラチン 1.0g/m2 SA 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの球状ポリメチルメタクリレート 15mg/m2 平均粒径8μm不定系シリカ 13mg/m2 界面活性剤S1 30mg/m2 滑り剤(シリコーンオイル) 10mg/m2 化合物a 50mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m2 硬膜剤h4 60mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 殺菌剤Z 0.5mg/m2 2−メルカプトヒポキサンチン 30mg/m2 本発明の一般式(1)で表される化合物 表1に示す量 処方4(バッキング層組成) ゼラチン 1.8g/m2 界面活性剤S1 5mg/m2 ポリマー化合物 表1記載の量 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 100mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 染料f1 65mg/m2 染料f2 15mg/m2 染料f3 100mg/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 10mg/m2 硬膜剤h3 100mg/m2 水酸化亜鉛 50mg/m2 EDTA 50mg/m2 処方5(バッキング保護層) ゼラチン 1.2g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 平均粒径3μm不定系シリカ 12.5mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 本発明の一般式(1)で表される化合物 表1に示す量 界面活性剤S1 1mg/m2 染料f1 65mg/m2 染料f2 15mg/m2 染料f3 100mg/m2 化合物a 50mg/m2 硬膜剤h2 20mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2
【0121】
【化28】
【0122】
【化29】
【0123】
【化30】
【0124】
【化31】
【0125】
【表1】
【0126】
【化32】
【0127】固体処理剤の調製 〈固体現像剤キットの作製〉(使用液10リットル分) (素材の前処理)ハイドロキノンをホソカワミクロン
(株)製MIKRO−PULVERIZER AP−B
粉砕器で、メッシュ8mm、回転数25Hzで粉砕し
た。8−メルカプトアデニンを上記同粉砕器にて、メッ
シュ8mm、回転数50Hzで粉砕した。KBrを上記
同粉砕器にて、メッシュ8mm、回転数50Hzで粉砕
した。 (素材の混合)市販のV型混合機(容量200リット
ル)を使用し、下記処方を10分間混合した。 ハイドロキノン(上記粉砕物) 6.5kg エルビットN(エルソルビン酸ナトリウム、藤沢薬品(株)製)160kg ジメゾンS 3.5kg 8−メルカプトアデニン(上記粉砕物) 0.3kg DTPA・5H 11kg KBr(上記粉砕物) 6.5kg ソルビトール 5kg 得られた混合体の任意の点(5ヶ所)から、50gづつ
サンプリングして分析したところ、各成分の濃度は上記
処方値の±5%以内の濃度を有しており、充分に均一に
混合されていた。
【0128】(成形)上記混合体を、新東工業(株)製
圧縮造粒機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケッ
ト形状5.0mmΦ×1.2mm(Depth)、ロー
ラー回転数20rpm、フィーダー回転数50rpmに
て成形した。得られた板状成型物を分級器にて解砕し、
2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm以下の微粉に分
けた(7.0mm以上のものは解砕)。また2.4mm
以下の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧縮成
型機にもどして成形した。このようにして顆粒DAが約
171kg得られた。
【0129】(原材料の準備)以下の原材料を準備し、
前処理を行った。
【0130】《亜硫酸ナトリウム/1−フェニル−5メ
ルカプトテトラゾール/ベンゾトリアゾールの混合》エ
チルアルコール400mlに1−フェニル−5メルカプ
トテトラゾール18gおよびベンゾトリアゾール78g
を溶解した。得られた溶液を、ミキサーで回転している
亜硫酸ナトリウム20kgに少量づつ滴下し、充分乾燥
するまで回転を続けた。得られた混合体の任意の点(5
ヶ所)から10gづつサンプリングして分析したとこ
ろ、1−フェニル−5メルカプトテトラゾールとベンゾ
トリアゾールは充分均一に混合されていた。得られた混
合物をM−1とする。
【0131】《炭酸カリウム/炭酸ナトリウム・無水/
水酸化リチウム・1H2Oの混合》市販のV型混合機
(容量200リットル)を使用して炭酸カリウム56k
g、炭酸ナトリウム42kg、水酸化リチウム・1H2
Oの22kgを10分間混合した。得られた混合物をM
−2とする。
【0132】(包装(使用液10リットルキット))ス
タンディングパウチ形態に下記順番で原材料混合体およ
び成形品を充填し、ヒートシーラーで密封した。
【0133】 混合物M−2 600g (最下層) 混合物M−1 663.2g (中間層) 顆粒DA 720g (最上層) このキットを純水10リットルに溶解した。
【0134】〈固体定着剤キットの作製〉(使用液10
リットル分) (素材の前処理)1−オクタンスルホン酸ナトリウムを
ホソカワミクロン(株)製MIKRO−PULVERI
ZER AP−B粉砕器で、メッシュ4mm、回転数6
0Hzで粉砕した。
【0135】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00リットル)を使用して、下記処方を10分間混合し
た。
【0136】 チオ硫酸アンモニウム(10%ナトリウム塩) 91kg 亜硫酸濃度(メタ重亜硫酸ナトリウム) 9.75kg 得られた混合体に1−オクタンスルホン酸ナトリウム
(上記粉砕品)を1kg添加してさらに5分間混合し
た。
【0137】(成形)上記混合体を、新東工業(株)社
製圧縮造粒機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケ
ット形状5.0mmΦ×1.2mm(Depth)、ロ
ーラー回転数30rpm、フィーダー回転数67rpm
にて成形した。得られた板状成型物を分級器にて解砕
し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm以下の微粉
に分けた(7.0mm以上のものは解砕)。また2.4
mm以下の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧
縮成型機にもどして成形した。以上により顆粒FAが約
95kg得られた。
【0138】(素材の混合)市販のV型混合機(容量2
00リットル)を使用して、下記処方を10分間混合し
た。 酢酸ナトリウム・無水 80kg 脱水硫酸アルミニウム 19kg コハク酸 2kg グルコン酸ナトリウム 1kg (成形)上記混合体を、新東工業(株)社製圧縮造粒機
ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状5.
0mmΦ×1.2mm(Depth)、ローラー回転数
30rpm、フィーダー回転数67rpmにて成形し
た。得られた板状成型物を分級器にて解砕し、2.4〜
7.0mmの顆粒と2.4mm以下の微粉に分けた
(7.0mm以上のものは解砕)。また2.4mm以下
の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧縮成型機
にもどして成形した。以上により顆粒FBが約95kg
得られた。
【0139】(包装)スタンディングパウチ形態に下記
順番で成形品を充填した。 顆粒FB 620g(最下層) 顆粒FA 1610g(最上層) このキットを純水で10リットルに仕上げた。pHは5
0%硫酸水溶液及びNaOHで4.70に調整した。
【0140】このようにして得られた試料を、光源とし
て633nmのレーザーを用いたレーザー感光計で1.
5×10-7秒で光量変化しながらステップ露光を行い、
自動現像機を用いて下記条件で処理した。これにより処
理済試料を得た。
【0141】 得られた現像済み試料について以下の項目の評価を行っ
た。結果を表2に示す。
【0142】(網点%安定性、濃度安定性)下記の式に
網点%、濃度を当てはめた値を算出した。A1/A2=
網点%変動率:数字が大きい程網変動が安定であるが、
0.90以上が望ましい(式中、A1は露光量−1.0
時の網点%、A2は基準露光量時の網点%を表す)。D
1/D2=濃度変動率:数字が大きい程濃度変動が安定
であるが、0.95以上が望ましい(式中、D1は露光
量−1.0時の濃度、D2は基準露光時の濃度を表
す)。
【0143】(塗布性(塗布筋、尾引き))生塗布試料
1m×1500mの中に、塗布筋、尾引きが幾つ存在す
るかを評価した。
【0144】(くっつき試験)生塗布試料を高湿(23
℃、80%RH)下で密着させ、くっつき易さを評価し
た。 5:全くくっつかない 4:僅かにくっつく 3:少しくっつく 2:半分程度くっつく 1:全面がくっつく。
【0145】(汚れ付着試験)現像槽に銀イオン濃度を
高めた現像液を入れ、ローラー上に銀汚れ(銀スラッ
ジ、銀鏡)を発生させた状態で生試料を処理し、処理済
み試料の汚れ具合を評価した。 5:全く着かない 4:僅かに着く 3:少し着く 2:半分程度着く 1:全面が着く。
【0146】
【表2】
【0147】表から明らかなように、本発明のハロゲン
化銀写真感光材料は、十分な網点%及び濃度について優
れた安定性を実現していることが分かる。
【0148】ポリマー化合物をインラインで添加した水
準は、塗布性(尾引き)が改良されていることが分か
る。
【0149】ポリマー化合物が本発明の添加量範囲外で
は、少ない方では網点%及び濃度の安定性について、多
い方では塗布性が劣化していることが容易にわかる。
【0150】本発明の一般式(1)で表される化合物を
使用しない試料No.7は、網点%及び濃度の安定性、
またくっつき、汚れ付着が充分でないことは容易に分か
る。
【0151】
【発明の効果】本発明により、網点及び濃度の安定性を
有し、かつ優れた硬調化能を有し、塗布性、汚れ付着に
も優れたハロゲン化銀写真感光材料が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/76 502 G03C 1/76 502 5/26 5/26 5/29 5/29 5/30 5/30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
    層及び親水性コロイド層を有する乳剤層面と、該支持体
    の該乳剤層面とは反対側に少なくとも親水性コロイド層
    を有する裏面を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、該乳剤層面のハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイ
    ド層から選ばれる少なくとも1層中と、該裏面の親水性
    コロイド層中のそれぞれに、少なくとも1種類のポリマ
    ー化合物を、含有層の親水性コロイドに対して20質量
    %〜40質量%含有し、かつ該ポリマー化合物含有層に
    下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有する
    アルキル基を表し、L1、L2は、各々単なる結合かまた
    は連結基を表し、Xpは水素、ヒドロキシ基、アニオン
    性基、カチオン性基または両性基を表し、R1、R2は各
    々水素または低級アルキル基を表す。m、nは、各々重
    合モル比を表し、m+n=1.0を表す。〕
  2. 【請求項2】 ポリマー化合物が、実質的に水に不溶性
    であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真感光材料。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀粒子中に含有される塩化物
    イオンの割合が50mol%以上90mol%以下であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀
    写真感光材料。
  4. 【請求項4】 ヒドラジン誘導体を銀1molあたり1
    ×10-3mol〜5×10-3mol添加することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項記載のハロゲン化銀
    写真感光材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料の製造の際、該ハロゲン化銀写真
    感光材料製造用の塗布液にポリマー化合物を塗布直前イ
    ンラインで混合して塗布することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料の塗布方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の塗布方法により製造され
    たことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4及び6のいずれか1項記載
    のハロゲン化銀写真感光材料を、全処理時間(Dry
    to Dry)が10秒以上55秒未満、かつ現像時間
    が5秒以上20秒未満で処理することを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  8. 【請求項8】 処理液中に含有される現像補助主薬が3
    −ピラゾリドン類であることを特徴とする請求項7記載
    のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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