JP2000241454A - 高温テスト用プローブカード及びテスト装置 - Google Patents

高温テスト用プローブカード及びテスト装置

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JP2000241454A
JP2000241454A JP11044516A JP4451699A JP2000241454A JP 2000241454 A JP2000241454 A JP 2000241454A JP 11044516 A JP11044516 A JP 11044516A JP 4451699 A JP4451699 A JP 4451699A JP 2000241454 A JP2000241454 A JP 2000241454A
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probe card
test
substrate
plate
probe
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JP11044516A
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English (en)
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Kazunobu Miki
一伸 三木
Yoshinobu Deguchi
善宣 出口
Shigeki Maekawa
滋樹 前川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プローブカードの温度を制御して、基板の熱
変形やプローブ針先端とテストパッド位置とのずれが発
生しないようにする。 【解決手段】 プローブ針1の先端部をウエハ8のテス
トパッドに押圧するプローブカードにおいて、このプロ
ーブカードは電気回路を有する基板2と、この基板2に
取り付けられ、プローブ針1を固定する補強板3並びに
セラミック板4と、基板2に固定された熱遮蔽板5から
構成され、更に補強板3およびセラミック板4に冷却穴
7を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
電気的特性確認のテスト(ウエハテスト)もしくは表示
デバイスの表示テストおよび上記半導体集積回路または
表示デバイスから構成される電子回路基板の動作テスト
を行うための高温テスト用プローブカード及びテスト装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路や表示デバイスの動作テ
ストを実施するためのプローブカードは、電気回路を有
する樹脂基板やプローブ針を固定する金属補強板等、各
種材料から構成されている。このため、最近実施されは
じめている高温テスト時に、それら構成部材の熱膨張係
数の差がある場合、これらによって生じる基板の変形
や、プローブカードとテスト対象となる半導体集積回路
および表示デバイスの熱膨張とのミスマッチングによ
り、プローブカードの針先端位置とテストパッドの位置
が合わなくなることがある。
【0003】この熱によるプローブ針先端とテストパッ
ドの位置ずれを抑制するため、例えば特開平08−15
320号公報に示されているプローブカードがあり、こ
れによれば、プローブ針を固定しているリング(補強
板)をカーボン材料で構成し、ウエハとの熱膨張係数を
マッチングさせて、プローブ針先端位置とテストパッド
の位置がずれないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のプローブカード
は以上のように構成されており、チャックトップからの
伝導による温度上昇であるため、プローブカードの厚
み、方向の温度分布によるカードの反り、変形は抑制で
きない。このように高温テストの際に、基板の変形や、
熱膨張のミスマッチングにより、プローブ針先端位置と
テストパッド位置がずれてしまう問題点があった。ま
た、高温の半導体集積回路や表示デバイスもしくはチャ
ックトップからの熱を遮断するために、プローブカード
と熱源との間に遮蔽板が設けられても、熱遮蔽板の熱容
量の設計がなされておらず、熱伝導で次第に基板温度が
上昇し、時間をかけて変形するという問題点があった。
【0005】さらには、熱遮蔽板とプローブカードの熱
膨張係数のマッチングが悪いため、せっかく設けた熱遮
蔽板がカードの反りを増大させることになっている。ま
た、プローブ針の先端位置精度を確保するために、プロ
ーブカードを固定する固定リング等を介してテストヘッ
ドにリジッドにプローブカードが固定されているため、
プローブカードの熱膨張と固定リングの熱膨張のマッチ
ングが悪く、プローブカードが変形してしまうという問
題点もあった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、プローブカードを構成する部材
に冷却・加熱手段を設け、積極的にプローブカードの温
度を制御して、基板の熱変形や、プローブ針先端とテス
トパッド位置とのずれが発生しないようにすることを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る高温テスト用プローブカードは、電気回路を有する基
板と、この基板に取り付けられ、プローブ針を固定する
補強板並びにセラミック板と、基板に固定された熱遮蔽
板からなり、補強板およびセラミック板に冷却回路を設
けたものである。
【0008】この発明の請求項2に係る高温テスト用プ
ローブカードは、電気回路を有する基板と、この基板に
取り付けられ、プローブ針を固定する補強板並びにセラ
ミック板と、基板に固定された熱遮蔽板からなり、熱遮
蔽板、補強板およびセラミック板に冷却回路と加熱用ヒ
ータを設けたものである。
【0009】この発明の請求項3に係る高温テスト用プ
ローブカードは、熱遮蔽板を、アルミまたはアルミ合
金、もしくは銅または銅合金で構成し、熱遮蔽板の表面
に断熱板を設けたものである。
【0010】この発明の請求項4に係る高温テスト用プ
ローブカードは、熱遮蔽板と基板を締結する支柱と、熱
遮蔽板とを相対的に滑動可能に構成したものである。
【0011】この発明の請求項5に係る高温テスト用プ
ローブカードは、熱遮蔽板と基板を締結する支柱を弾性
を有する樹脂材料で構成したものである。
【0012】この発明の請求項6に係る高温テスト用プ
ローブカードは、プローブカードをプローバ装置に取り
付ける取り付け治具に冷却回路を設けたものである。
【0013】この発明の請求項7に係る高温テスト用プ
ローブカードは、プローブカードをプローバ装置に取り
付ける取り付け治具に冷却流体の吹き出し口を設けたも
のである。
【0014】この発明の請求項8に係る高温テスト用プ
ローブカードは、基板に設けられた長穴に位置決めピン
を嵌合させることにより、基板と取り付け治具とを位置
決めしたものである。
【0015】この発明の請求項9に係る高温テスト用プ
ローブカードは、熱遮蔽板に冷却フィンを設けたもので
ある。
【0016】この発明の請求項10に係る高温テスト用
プローブカードは、熱遮蔽板と基板との間で閉空間を構
成し、基板に冷却ガスの出入り口を設け、一定時間ごと
に冷却ガスの流れる方向を変えて冷却するものである。
【0017】この発明の請求項11に係る高温テスト用
プローブカードは、基板表面に樹脂フィルムを局所的に
複数箇所で固定し、流体の出入り口を設けたものであ
る。
【0018】この発明の請求項12に係る高温テスト用
プローブカードは、樹脂フィルムの表面に熱線反射コー
ティングを施したものである。
【0019】この発明の請求項13に係る高温テスト用
プローブカードは、プローブカード上面に温度を確認す
るための温度センサを設けたものである。
【0020】この発明の請求項14に係るテスト装置
は、プローブカードをプローバ装置に搬送するカード搬
送装置のアームに、加熱用ヒータを取り付けたものであ
る。
【0021】この発明の請求項15に係るテスト装置
は、テスト装置のプローブカード上部の針位置確認用開
口部に、通気性が良く、光を遮蔽する、目が細かい黒塗
りの金網の板を1枚あるいは数枚重ねたものを設けたも
のである。
【0022】この発明の請求項16に係るテスト装置
は、テスト装置のプローブカード上部の針位置確認用開
口部の上方に距離を置いたところに、光を遮蔽する板を
金属製支柱で固定し、遮蔽板の側面を、黒い通気性が良
く光を遮蔽する布で覆ったものである。
【0023】この発明の請求項17に係るテスト装置
は、遮蔽板として、通気性が良く、光を遮蔽する、目が
細かい黒塗りの金網の板を1枚あるいは数枚重ねたもの
を使用したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
一実施形態を図について説明する。図1はこの発明の実
施の形態1による高温テスト用プローブカードを示す側
面図であり、図において、1はプローブ針、2は基板、
3は補強板、4はセラミック板、5は熱遮蔽板、5aは
支柱、6は冷却パイプ、7は冷却穴である。さらに、8
はテスト対象のウエハ、9はプローバ装置に組み込ま
れ、ウエハ8を真空吸着固定するチャックトップであ
り、内部に加熱ヒータを内蔵する。本実施形態では、ウ
エハ8の高温テストを実例にあげるが、表示デバイスの
テストに関しても基本構成は同じである。
【0025】ウエハ8はプローバ装置のチャックトップ
9に真空吸着により固定されており、このチャックトッ
プ9が上下することで、ウエハ8のテストパッドとプロ
ーブ針1の接触動作を実現する。さらにこのチャックト
ップ9には熱源となるヒータが組み込まれており、ウエ
ハ8を加熱できる構造になっている。最近のウエハ加熱
テストはウエハ温度が120〜150℃と高く、ウエハ
8やチャックトップ9からの熱が、輻射や対流によって
プローブカードに伝わり、プローブカードが熱変形し、
プローブ針1先端とテストパッドの位置がずれてしま
う。
【0026】図2,図3,図4は図5に示される14個
同測プローブカードの時間経過によるX,Y,Z方向に
おける変位を示すグラフである。図において、X1
1,Z 1はDUT1の右端のピンにおけるそれぞれX,
Y,Z方向の変位(μm)、X2,Y2,Z2はDUT1
3の左端のピンにおけるそれぞれX,Y,Z方向の変位
(μm)、X3,Y3,Z3はDUT14の左端のピンに
おけるそれぞれX,Y,Z方向の変位(μm)、X4
4,Z4はDUT2の右端のピンにおけるそれぞれX,
Y,Z方向の変位(μm)を示している。
【0027】このため、ウエハ8やチャックトップ9か
らの熱を遮断するため、熱遮蔽板5を設けることが考え
られるが、熱遮蔽板5が基板2とつながっていることか
ら、基板2の温度が次第に上昇することを避けることは
できない。そこで、熱遮蔽板5が吸収した熱を外部に逃
がすため、熱遮蔽板5に冷却パイプ6を接合して、冷却
パイプ6内に液体(例えば水)や、気体(例えば空気)
を流して、熱遮蔽板5の熱を外部に逃がし、熱遮蔽板5
の温度上昇を抑制し、基板2その他プローブカードの構
成部材の温度上昇を抑制するものである。
【0028】本実施形態の場合、熱遮蔽板5はアルミ
板、冷却パイプ6は銅パイプでできており、熱遮蔽板5
とパイプ6はロウ付け接合されている。この接合はロウ
付けでもよいが、溶接や半田付け、および熱伝導の良い
材料による接着など、熱伝達の良い方法であれば他の方
法でも良い。又、熱遮蔽板5と冷却パイプ6はアルミや
アルミ合金および銅や銅合金に限らず、熱伝導性の良い
材料なら他の材料でも良い。更に、熱遮蔽板5の表面に
金や銅など輻射熱を遮るコーティングをしてもよく、更
には熱仕事率の小さい断熱板を設けてもよい。
【0029】このように熱遮蔽板5を冷却することによ
り、概ね熱遮断できるが、高温のウエハ8とプローブ針
1が接触することで、プローブ針1を伝わって、補強板
3や基板2の温度が上昇することもある。そこで、補強
板3にも冷却回路7を設けて、補強板3の冷却も実施す
ることで、セラミック板4の温度が下がり、プローブ針
1をセラミック板4に固定している樹脂の変形が抑制さ
れ、プローブ針1の先端の位置変動が抑制できる。
【0030】この補強板3を銅あるいはアルミ、あるい
はそれらの合金材料等、熱伝導性の良い材料で構成して
おけば、よりプローブ針1から伝わる熱を効率良く吸収
できる。特にプローブ針1の根元付近はエポキシ樹脂
等、樹脂材料でプローブ針1を固定している事が多く、
従来プローブカードでは、このエポキシ樹脂による固定
部の変形でプローブ針1先端位置精度が悪くなる事があ
ったが、補強板3を冷却することで、樹脂の変形による
プローブ針1の位置精度のずれはほとんどなくなった。
【0031】さらに、最近の高温テストはテスト温度が
120〜150℃と高く、プローブカードを室温付近で
安定させるには、ウエハ8やチャックトップ9との温度
差がありすぎて、冷却だけでは困難である。例えば、冷
却回路を有した熱遮蔽板5を設けても、プローブカード
基板2の温度はプローブ針1から伝わる熱等があって、
50℃程度になってしまう。この時、補強板3との温度
差でプローブカードが反ってしまう事があるため、プロ
ーブ針1先端からの熱伝導による基板2の温度上昇に合
わせて補強板3の温度も上げてやれば、基板2全体の反
りが無くせる事になる。
【0032】また、テストとテストの間の時間には大気
による冷却があり、プローブカードの温度が変化し、プ
ローブ針1の先端の位置が安定しない。そこで、基板2
に接続している補強板3にヒータ10および温度センサ
11を内蔵して、これらを温調器12に接続して、ヒー
タ10の発熱量を調節することで、補強板3の温度を一
定に保つようにしている。更に、熱遮蔽板5、補強板3
及びセラミック板4全てに冷却回路並びに加熱用ヒータ
を設けてもよい。
【0033】又、カードの熱による変形は、温度のテス
ト実施時と待機時の温度変化によるものがあり、カード
ホルダーから浮き上がるものと考えられ、その変形を防
ぐため、ヒーター(バーンインと同じ温度に設定)を取
り付けたカードホルダーを備え付けることができる。更
にプローブカードをプローバ装置に搬送するカード搬送
装置のアーム(アーム固定台)に加熱用ヒータを取り付
け、カード搬送時からカードとホルダーを予熱させるこ
ともできる。図6はカード搬送装置のアームを示す平面
図、図7は図6のA−A線断面図であり、図において、
13はカード搬送装置のアーム、14は加熱用ヒータで
ある。
【0034】熱遮蔽板5と基板2を締結する支柱5aに
おいて、この熱遮蔽板5と支柱5aとが相対的に滑るこ
とができるように構成することができる。図8は図1の
B部拡大断面側面図、図9は図8のC方向から見た平面
図であり、図に示すように、弾性ワッシャ5bを用いて
穴5c内を自由にスライドできるようにするものであ
る。又、この支柱5aを弾性を有する樹脂材料で構成す
ることもできる。以上のように構成することにより、熱
遮蔽板5の歪みがプローブカード基板2に伝わらなくな
るため、熱膨張に対して柔軟に対応することができるよ
うになる。
【0035】実施の形態2.図10,図11はこの発明
の実施の形態2による高温テスト用プローブカードを示
す側面図であり、図において、15はプローブカードを
プローブに取り付ける取り付け治具、16は熱遮蔽板5
に取り付けられた断熱板である。この取り付け治具15
はプローブカードの基板2をリング状に取り巻くもの
で、この取り付け治具15の温度上昇も、その線膨張係
数の違いから、プローブカードの位置ずれを起こす。そ
こで、取り付け治具15にも冷却回路を設けて、取り付
け治具15の温度上昇を抑制すればよい。そこで、この
取り付け治具15に冷却媒体の流路17を設ける。
【0036】さらに、この流路17に通じて熱遮蔽板5
に冷却媒体を吹き付ける吹き出し口18を設けること
で、取り付け治具15と熱遮蔽板5を同時に冷却するこ
とができる。さらに熱遮蔽板5に冷却フィン19を設け
ることで、吹き出し口18から吹き出した冷却媒体との
熱伝達を良くしている。図6は熱遮蔽板5部分を示す断
面側面図である。この実施形態では、冷却媒体として工
場エア(空気)を使用したが、他の気体を使用してもか
まわない。特にN2ガス等、不活性ガスを吹き付けるこ
とで、プローブ針1先端部の酸化等が抑制されるため、
プローブ針1とデバイスの電極パッドとの接触性が良く
なる。又、この取り付け治具15に加熱用ヒータを設け
ることもできる。
【0037】更に、図12に示すように、熱遮蔽板5と
基板2との間で閉空間を構成し、この基板2に冷却ガス
の出入口を設け、一定時間ごとに冷却ガスの流れる方向
を変えて冷却する。これにより、熱遮蔽板5の温度分布
を小さくできると共に、冷却効率を上げることができ
る。
【0038】又、図13,図14に示すように、プロー
ブカード基板2と、この基板2を保持する取り付け治具
15の位置決めを行なう際、位置決めピン20と、この
位置決めピン20に嵌合する長穴(小判穴)21を設
け、これら位置決めピン20をプローブカードの対称軸
線X,Yにそれぞれ配置することができる。このような
構造は熱遮蔽板5と基板2の取り付けにおいても採用す
ることができる。
【0039】最近のウエハ加熱テストは、ウエハ温度が
120〜150℃と高く、ウエハ8やチャックトップ9
からの熱が、輻射や対流によってプローブカードに伝わ
り、プローブカードが熱変形したり、変形度が大きい場
合にはカードを破損してしまう恐れがある。このため、
カードの位置決めピン20が嵌合する穴の形状を、カー
ドが熱で変形する方向の中心を通る直線上に沿った変形
を疎外しないような長穴(小判穴)形状としたものであ
る。具体的には、ピン20の直径を4mmとした時、長
穴21の長さを6mm、幅を4mmとして、ピン20が
長穴21の長手方向だけに移動できるようになってい
る。そして、その位置決めピン20をプローブ針1と補
強板3で形成される矩形の針立て領域の対称軸線X,Y
上にそれぞれ設けて、ウエハ8に対し熱変形しても、カ
ードの中心位置が移動することを防ぎ、カードずれや、
パッドに対する針跡ずれを最小限に抑えるものである。
【0040】実施の形態3.図15はこの発明の実施の
形態3による高温テスト用プローブカードを示す側面図
であり、図において、樹脂フィルム22は基板2に局所
的に熱圧着等により複数箇所で固定されており、基板2
と樹脂樹脂フィルム22の間に冷却ガスが流せるように
なっている。さらに、図16に示すように、樹脂フィル
ム22表面にはアルミ蒸着あるいは金蒸着等で、熱線反
射コーティング(金属コーティング)23が施されてい
る。
【0041】実施の形態4.図17はこの発明の実施の
形態4によるウエハテスト用装置の冷却板の構造を示す
斜視図である。図において、24はテストヘッド、25
は針位置確認用開口部、26は通気口である。本実施形
態では、ウエハの高温テストを実例にあげるが、表示デ
バイスのテストに関しても基本構成は同じである。
【0042】テストヘッド24はプローバ装置の上部に
接続されており、半導体集積回路にテスト信号を送るテ
スターとプローバ装置との役割を担う。テストヘッド2
4とプローブカードはポゴピンを介して接続されてい
る。半導体回路のテストは、まず、図には示していない
が、テスターから送られる様々なテスト信号がテストヘ
ッド24に送られ、プローブカードの基板2の配線を介
して、プローブ針1を経由して半導体回路に入力する。
逆に半導体回路から出力された信号は逆の経路を通って
テスターに戻り、テスト結果がテスターによって判定さ
れ、半導体回路が良品か否かが判定される。
【0043】テストヘッド24はテストの時に発熱する
ため、通常、冷却ファン27が設置されている。また、
プローブ針1と半導体回路上の電極パッドの位置を一致
させるため、通常、テストヘッド24には、針位置確認
用開口部25が設けられている。その構造故にプローブ
カードの基板2の上面は、テストヘッド24の上面より
下方に位置し、通常、冷却ファン27の集気口として通
気口26が設置されており、テスト時の発生熱を放熱す
る構造になっている。
【0044】しかしテスト実施時には、光の散乱による
プローバ針1の位置認識機能が疎外されてしまうため、
基板2と開口部25の間には常時光を遮断する鉄板が設
置されている。最近のウエハ加熱テストはウエハ温度が
120〜150℃と高く、ウエハ8やチャックトップ9
からの熱が、輻射や対流によってプローブカードに伝わ
り、プローブカードが熱変形し、プローブ針1先端とテ
ストパッドの位置がずれてしまう。このため、ウエハ8
やチャックトップ9からの熱を遮断するため、テストヘ
ッド24に既存の設備である冷却ファン27を利用し
て、プローブカードがウエハ8やチャックトップ9から
吸収した熱を冷却するような、通気性の良く、かつ光を
遮断する板を設けるものである。
【0045】本実施形態の場合、冷却板は通気性が良
く、光を遮蔽する板を1枚あるいは数枚重ねたものであ
り、材質は放熱しやすい金属、セラミック等であればな
んでもよい。図18には、冷却板として、1枚あるいは
複数枚重ねた、通気性が良く、光を遮蔽し、目が細かい
黒塗りの金網性の冷却板28を用いたものを示してお
り、テストヘッドの冷却ファン27から通気口26を介
して集気された大気は、この金網28を介して容易に集
められ、かつ光を遮蔽するため難なくプローバ装置も位
置間違いする事なく、テストが実施できる。
【0046】又、図19においては、冷却板29は材
質、構造を問わず光を遮蔽する板であり、材質、構造を
問わない支柱30でテストヘッド24に固定している。
支柱30とテストヘッド24の間には黒い光を遮蔽する
通気性の良い布31を設ける。更に支柱30を金属性に
することもできる。又、図20に示すように、冷却板と
して、通気性が良く、目が細かい黒塗りの金網性の冷却
板28を設けた事により、さらに通気性を向上させるこ
とができる。
【0047】実施の形態5.上記実施の形態におけるプ
ローブカード上面に、温度を確認するために温度センサ
を設けることもできる。そして、この温度センサは基板
2の上面かあるいは下面に設けることができ、特に補強
板3の上に取り付けると、チャックトップ9からの輻射
熱を受けにくい。更に、この温度センサの温度を一定に
保ち、温度を制御するために制御装置を設けることもで
きる。
【0048】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る高温テスト用
プローブカードによれば、電気回路を有する基板と、こ
の基板に取り付けられ、プローブ針を固定する補強板並
びにセラミック板と、基板に固定された熱遮蔽板からな
り、補強板およびセラミック板に冷却回路を設けたの
で、ウエハやチャックトップからの熱を外部に逃がすこ
とができるようになり、基板の温度上昇が抑制され、基
板の変形がなくなった。これにより、ウエハの高温テス
ト時にもプローブ針先端の位置が変わらないため、正確
にプローブ針先端とウエハのテストパッドが接触できる
ようになった。
【0049】この発明の請求項2に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、電気回路を有する基板と、この
基板に取り付けられ、プローブ針を固定する補強板並び
にセラミック板と、基板に固定された熱遮蔽板からな
り、熱遮蔽板、補強板およびセラミック板に冷却回路と
加熱用ヒータを設けたので、ウエハやチャックトップか
らの熱を外部に逃がすことができるようになり、プロー
ブ針の位置ずれがより少なくなる。又、プローブカード
の温度を一定に保つことができるようになり、ウエハテ
ストとウエハテストの間の時間にもプローブカードの温
度を一定に維持でき、プローブ針先端の位置を安定して
維持することができる。また、プローブカードの温度を
室温より高く維持することで、ウエハやチャックトップ
との温度差を小さくし、プローブ針の変位量をより小さ
くできる。
【0050】この発明の請求項3に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、熱遮蔽板を、アルミまたはアル
ミ合金、もしくは銅または銅合金で構成し、熱遮蔽板の
表面に断熱板を設けたので、ウエハやチャックトップか
らの熱を外部に容易に逃がすことができる。
【0051】この発明の請求項4に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、熱遮蔽板と基板を締結する支柱
と、熱遮蔽板とを相対的に滑動可能に構成したので、熱
膨張に対して柔軟に対応することができる。
【0052】この発明の請求項5に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、熱遮蔽板と基板を締結する支柱
を、弾性を有する樹脂材料で構成したので、熱膨張に対
して柔軟に対応することができる。
【0053】この発明の請求項6に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、プローブカードをプローバ装置
に取り付ける取り付け治具に冷却回路を設けたので、取
り付け治具の熱変形が小さくなり、プローブカードの位
置精度が維持できる。
【0054】この発明の請求項7に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、プローブカードをプローバ装置
に取り付ける取り付け治具に冷却流体の吹き出し口を設
けたので、取り付け治具からの冷却媒体を利用して、熱
遮蔽板を冷却することができる。
【0055】この発明の請求項8に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、基板に設けられた長穴に位置決
めピンを嵌合させることにより、基板と取り付け治具と
を位置決めしたので、熱変形してもカードの中心位置が
移動することを防ぎ、カードずれやパッドに対する針跡
ずれを最小限に抑えることができる。
【0056】この発明の請求項9に係る高温テスト用プ
ローブカードによれば、熱遮蔽板に冷却フィンを設けた
ので、冷却効率を高めることができる。
【0057】この発明の請求項10に係る高温テスト用
プローブカードによれば、熱遮蔽板と基板との間で閉空
間を構成し、基板に冷却ガスの出入り口を設け、一定時
間ごとに冷却ガスの流れる方向を変えて冷却するように
したので、冷却効率を上げることができる。
【0058】この発明の請求項11に係る高温テスト用
プローブカードによれば、基板表面に樹脂フィルムを局
所的に複数箇所で固定し、流体の出入り口を設けたの
で、基板と樹脂フィルムとの間に冷却媒体を流すことが
でき、簡単な構造で基板を冷却することができる。
【0059】この発明の請求項12に係る高温テスト用
プローブカードによれば、樹脂フィルムの表面に熱線反
射コーティングを施したので、ウエハやチャックトップ
からの輻射熱をより効率的に反射させることが可能とな
り、基板の温度上昇をより少なくすることができる。
【0060】この発明の請求項13に係る高温テスト用
プローブカードによれば、プローブカード上面に温度を
確認するための温度センサを設けたので、温度を確認
し、温度制御することもできる。
【0061】この発明の請求項14に係るテスト装置に
よれば、プローブカードをプローバ装置に搬送するカー
ド搬送装置のアームに、加熱用ヒータを取り付けたの
で、テスト実施時と待機時の温度変化を少なくすること
ができる。
【0062】この発明の請求項15に係るテスト装置に
よれば、テスト装置のプローブカード上部の針位置確認
用開口部に、通気性が良く、光を遮蔽する、目が細かい
黒塗りの金網の板を1枚あるいは数枚重ねたものを設け
たので、ウエハやチャックトップからの熱を外部に逃が
すことができるようになり、基板の温度上昇が抑制さ
れ、基板の変形がなくなった。これにより、ウエハの高
温テスト時にもプローブ針先端の位置が変わらないた
め、正確にプローブ針先端とウエハのテストパッドが接
触できる。
【0063】この発明の請求項16に係るテスト装置に
よれば、装置のプローブカード上部の針位置確認用開口
部の上方に距離を置いたところに、光を遮蔽する板を金
属製支柱で固定し、遮蔽板の側面を、黒い通気性が良く
光を遮蔽する布で覆ったので、ウエハやチャックトップ
からの熱を外部に逃がすことができる。
【0064】この発明の請求項17に係るテスト装置に
よれば、遮蔽板として、通気性が良く、光を遮蔽する、
目が細かい黒塗りの金網の板を1枚あるいは数枚重ねた
ものを使用したので、ウエハやチャックトップからの熱
を外部に逃がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による高温テスト用
プローブカードを示す側面図である。
【図2】 プローブ針のX方向の変位を示すグラフであ
る。
【図3】 プローブ針のY方向の変位を示すグラフであ
る。
【図4】 プローブ針のZ方向の変位を示すグラフであ
る。
【図5】 この発明によるプローブカードを示す平面図
である。
【図6】 この発明の実施の形態1によるカード搬送装
置のアームを示す平面図である。
【図7】 図6のA−A線断面図である。
【図8】 図1のB部を示す拡大断面側面図である。
【図9】 図8のC方向から見た平面図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による高温テスト
用プローブカードを示す側面図である。
【図11】 この発明の実施の形態2による高温テスト
用プローブカードを示す側面図である。
【図12】 この発明の実施の形態2による熱遮蔽板部
分を示す断面側面図である。
【図13】 この発明の実施の形態2による高温テスト
用プローブカードを示す側面図である。
【図14】 この発明の実施の形態2による高温テスト
用プローブカードを示す平面図である。
【図15】 この発明の実施の形態3による高温テスト
用プローブカードを示す側面図である。
【図16】 この発明の実施の形態3による樹脂フィル
ム部分を示す側面図である。
【図17】 この発明の実施の形態4によるウエハテス
ト用装置を示す斜視図である。
【図18】 この発明の実施の形態4によるウエハテス
ト用装置を示す斜視図である。
【図19】 この発明の実施の形態4によるウエハテス
ト用装置を示す斜視図である。
【図20】 この発明の実施の形態4によるウエハテス
ト用装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プローブ針、2 基板、3 補強板、4 セラミッ
ク板、5 熱遮蔽板、7 冷却回路、8 ウエハ、10
加熱用ヒータ、13 カード搬送装置のアーム、14
加熱用ヒータ、15 取り付け治具、16 断熱板、
18 吹き出し口、19 冷却フィン、20 位置決め
ピン、21 長穴、22 樹脂フィルム、23 熱線反
射コーティング、25 針位置確認用開口部、28 金
網の板、29 光を遮蔽する板、30 支柱、31
布。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 滋樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G011 AA02 AA17 AB08 AB10 AC14 AE03 AF06 AF07 4M106 AA01 BA01 DD10 DD13 DD22

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ針の先端部をウエハのテストパ
    ッドに押圧し、電気的接触させて、上記ウエハの動作を
    テストする高温テスト用プローブカードにおいて、上記
    プローブカードは電気回路を有する基板と、この基板に
    取り付けられ、プローブ針を固定する補強板並びにセラ
    ミック板と、上記基板に固定された熱遮蔽板からなり、
    上記補強板およびセラミック板に冷却回路を設けたこと
    を特徴とする高温テスト用プローブカード。
  2. 【請求項2】 プローブ針の先端部をウエハのテストパ
    ッドに押圧し、電気的接触させて、上記ウエハの動作を
    テストする高温テスト用プローブカードにおいて、上記
    プローブカードは電気回路を有する基板と、この基板に
    取り付けられ、プローブ針を固定する補強板並びにセラ
    ミック板と、上記基板に固定された熱遮蔽板からなり、
    上記熱遮蔽板、補強板およびセラミック板に冷却回路と
    加熱用ヒータを設けたことを特徴とする高温テスト用プ
    ローブカード。
  3. 【請求項3】 熱遮蔽板を、アルミまたはアルミ合金、
    もしくは銅または銅合金で構成し、上記熱遮蔽板の表面
    に断熱板を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の高温テスト用プローブカード。
  4. 【請求項4】 熱遮蔽板と基板を締結する支柱と、上記
    熱遮蔽板とを相対的に滑動可能に構成したことを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高温
    テスト用プローブカード。
  5. 【請求項5】 熱遮蔽板と基板を締結する支柱を、弾性
    を有する樹脂材料で構成したことを特徴とする請求項1
    から請求項4のいずれか1項に記載の高温テスト用プロ
    ーブカード。
  6. 【請求項6】 プローブカードをプローバ装置に取り付
    ける取り付け治具に冷却回路を設けたことを特徴とする
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の高温テス
    ト用プローブカード。
  7. 【請求項7】 プローブカードをプローバ装置に取り付
    ける取り付け治具に冷却流体の吹き出し口を設けたこと
    を特徴とする請求項6記載の高温テスト用プローブカー
    ド。
  8. 【請求項8】 基板に設けられた長穴に位置決めピンを
    嵌合させることにより、基板と取り付け治具とを位置決
    めしたことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の高
    温テスト用プローブカード。
  9. 【請求項9】 熱遮蔽板に冷却フィンを設けたことを特
    徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の
    高温テスト用プローブカード。
  10. 【請求項10】 熱遮蔽板と基板の間で閉空間を構成
    し、上記基板に冷却ガスの出入り口を設け、一定時間ご
    とに冷却ガスの流れる方向を変えて冷却することを特徴
    とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の高
    温テスト用プローブカード。
  11. 【請求項11】 基板表面に樹脂フイルムを局所的に複
    数箇所で固定し、流体の出入り口を設けたことを特徴と
    する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の高
    温テスト用プローブカード。
  12. 【請求項12】 樹脂フィルムの表面に熱線反射コーテ
    ィングを施したことを特徴とする請求項11記載の高温
    テスト用プローブカード。
  13. 【請求項13】 プローブカード上面に温度を確認する
    ための温度センサを設けたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項12のいずれか1項に記載の高温テスト用プロ
    ーブカード。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項13のいずれか1
    項に記載の高温テスト用プローブカードを有するテスト
    装置であって、プローブカードをプローバ装置に搬送す
    るカード搬送装置のアームに、加熱用ヒータを取り付け
    たことを特徴とするテスト装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項13のいずれか1
    項に記載の高温テスト用プローブカードを有するテスト
    装置であって、このテスト装置の上記プローブカード上
    部の針位置確認用開口部に、通気性が良く、光を遮蔽す
    る、目が細かい黒塗りの金網の板を1枚あるいは数枚重
    ねたものを設けたことを特徴とするテスト装置。
  16. 【請求項16】 請求項1から請求項13のいずれか1
    項に記載の高温テスト用プローブカードを有するテスト
    装置であって、このテスト装置の上記プローブカード上
    部の針位置確認用開口部の上方に距離を置いた所に、光
    を遮蔽する板を金属製支柱で固定し、上記遮蔽板の側面
    を、黒い通気性が良く光を遮蔽する布で覆ったことを特
    徴とするテスト装置。
  17. 【請求項17】 遮蔽板として、通気性が良く、光を遮
    蔽する、目が細かい黒塗りの金網の板を1枚あるいは数
    枚重ねたものを使用したことを特徴とする請求項16記
    載のテスト装置。
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