JP2004020209A - プローブカード - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の温度条件のウエハテストにおいてもプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してLSIのパッドとプローブ針とを接触させることができるプローブカードを得る。
【解決手段】プローブカード基板10の一方の主面にプローブ針7および、プローブ針固定用リング11を備え、プローブカード基板10のプローブ針7と反対の主面にプローブ針固定用リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板21を備えたプローブカード。
【選択図】 図1
【解決手段】プローブカード基板10の一方の主面にプローブ針7および、プローブ針固定用リング11を備え、プローブカード基板10のプローブ針7と反対の主面にプローブ針固定用リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板21を備えたプローブカード。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハに形成された半導体集積回路(以下LSIと称する)の試験(以下ウエハテストと称する)に用いるプローブカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
LSIの製造工程においては、ウエハプロセス終了後、半導体ウエハに形成されたLSIが正常に動作するかどうかを調べるため、ウエハテストを実施する。図6は従来のプローブカードを用いたウエハテスト方法を示す概略説明図で、従来のウエハテスト方法を本図により説明する。
【0003】
図6において、1はウエハテストに必要な電気信号をLSI2に入力するとともに、LSI2から出力される電気信号が正常がどうかを判定するための装置であるLSIテスタ(図示せず)の電気信号入出力部であるテストヘッド、3は半導体ウエハ4に形成されたLSI2に設けられたパッド5に接触してテストヘッド1とLSI2との電気的接続を行うためのプローブカード、6はプローブカード3に設けられたプローブ針7とパッド5との位置合わせを行うための装置であるプローバ装置(図示せず)の、半導体ウエハ4を載置し、半導体ウエハ4を水平および垂直方向に移動させるための機構であるウエハステージ、8は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に加熱するためのウエハステージ加熱装置、9は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に冷却するためのウエハステージ冷却装置である。
【0004】
図7は、従来のプローブカード3を詳細に説明するための断面図で、7はパッド5に接触するため一端が図中下向きに曲げられたプローブ針、10はガラスエポキシ樹脂等からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板10の一主面に接して取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのシリコン等の材料からなるプローブ針固定用リング、12はプローブカード基板10の反対の一主面に接して取り付けられたプローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、プローブ針7の図中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10のランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。また、補強板12はねじ16によりプローブカード基板10に取り付けられている。
【0005】
次に動作について説明する。まず、半導体ウエハ4を載置したウエハステージ6を水平および垂直方向に移動させ、パッド5とプローブ針7とを接触させる。次に、テストヘッド1からウエハテストに必要な電気信号を出力させる。その電気信号は、パフォーマンスボード17、ポゴピンリング18に設けられたポゴピン19、プローブカード3を順次経由し、パッド5に入力する。LSI2は、入力した電気信号に基づいた動作を行い、その結果の電気信号をパッド5から出力する。その電気信号は、入力時と反対の経路でテストヘッド1に伝送され、LSIテスタは、その電気信号に基づき、LSI2が良品であるか、不良品であるかを判定する。
【0006】
なお、ウエハテストを高温、または低温で実施する必要がある場合は、ウエハステージ6に設けられたウエハ加熱装置8、またはウエハ冷却装置9で半導体ウエハ4を加熱、または冷却し、半導体ウエハ4を所定の温度に設定する。温度設定後の手順は前記のとおりである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
現在、上記ウエハテストはLSI2の信頼性を高める目的で80℃以上の高温や、0℃以下の低温で実施することが求められているが、従来のプローブカード3は、プローブカード基板10とプローブ針固定用リング11の材料の線膨張率が異なっていたため、ウエハテスト時の熱負荷によりプローブカード基板10が反り、プローブ針7とLSI2のパッド5とを安定して接触させることができないという問題があった。さらにLSI2の多機能化の進展により、プローブ針7の本数、プローブカード基板10上のプローブ針配置面積は増加傾向にあり、前記問題はより顕著になってきている。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、いかなる温度条件のもとでも反りが起こりにくく、ウエハテスト時、安定してLSIのパッドとプローブ針との接触がとれるプローブカードを得ることを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】
第一の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針と、前記プローブカード基板の前記一主面と反対の一主面に接する前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板を備えたものである。
【0010】
また、第二の発明に係るプローブカードは、第一の発明において、反り抑制板のプローブカード基板と接する一主面と反対の一主面に、補強板を備えたものである。
【0011】
さらに、第三の発明に係るプローブカードは、第二の発明において、反り抑制板の厚みを補強板の厚みより薄くしたものである。
【0012】
また、第四の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針を備え、前記プローブカード基板が前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施形態1によるプローブカードを示す断面図、図3はその平面図、図4はその下面図である。図において、7は半導体ウエハ4に形成されたLSI2のパッド5に接触するため一端が図1中下向きに曲げられたプローブ針、10はガラスエポキシ樹脂等からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板10の一主面に取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのシリコン等からなるプローブ針固定用リングで、プローブ針7の図1中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10のランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。
【0014】
21はプローブカード基板10のプローブ針7とは反対の一主面に接して取り付けられたプローブ針固定用リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板、12は反り抑制板21のプローブカード基板10とは反対の一主面に取り付けられたプローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、反り抑制板21、補強板12は、ねじ16によりプローブカード基板10に取り付けられている。また、この反り抑制板21の製造方法についてであるが、例えば、プローブ針固定用リング11がシリコン製であれば、反り抑制板21もシリコン板を使用するのが最善で、このシリコン製反り抑制板21は、既設部品であるシリコン製プローブ針固定用リング11を加工するのと同様の機械加工により製造できる。すなわち、反り抑制板21の形状は単純な板状で良いため、反り抑制板は、シリコン以外についても既設部品であるプローブ針固定用リング11の加工技術を使うことにより容易に製造できる。
【0015】
次に本プローブカードを用いたウエハテスト方法を説明する。図2はこの実施の形態1におけるプローブカードを用いたウエハテスト方法を示す概略説明図で、1はウエハテストに必要な電気信号をLSI2に入力するとともに、LSI2から出力される電気信号が正常がどうかを判定するための装置であるLSIテスタ(図示せず)の電気信号入出力部であるテストヘッド、3はパッド5に接触してテストヘッド1とLSI2との電気的接続を行うためのプローブカード、6はプローブカード3に設けられたプローブ針7とパッド5との位置合わせを行うための装置であるプローバ装置(図示せず)の半導体ウエハ4を載置し、半導体ウエハ4を水平および垂直方向にに移動させるための機構であるウエハステージ、8は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に加熱するためのウエハステージ加熱装置、9は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に冷却するためのウエハステージ冷却装置である。
【0016】
次に動作について説明する。まず、半導体ウエハ4を載置したウエハステージ6を水平および垂直方向に移動させ、パッド5とプローブ針7とを接触させる。次に、テストヘッド1からウエハテストに必要な電気信号を出力させる。その電気信号は、パフォーマンスボード17、ポゴピンリング18に設けられたポゴピン19、プローブカード3を順次経由し、パッド5に入力する。LSI2は、入力した電気信号に基づいた動作を行い、その結果の電気信号をパッド5から出力する。その電気信号は、入力時と反対の経路でテストヘッド1に伝送され、LSIテスタは、その電気信号に基づき、LSI2が良品であるか、不良品であるかを判定する。
【0017】
なお、ウエハテストを高温、または低温で実施する必要がある場合は、ウエハステージ6に設けられたウエハ加熱装置8、またはウエハ冷却装置9で半導体ウエハ4を加熱、または冷却し、半導体ウエハ4を所定の温度に設定する。温度設定後の手順は前記のとおりである。
【0018】
このウエハ加熱装置8で半導体ウエハ4を加熱した場合、加熱装置の熱はプローブカード3にも伝わり、プローブカード3自身が熱せられ、反り等の熱変形が起ころうとする。しかし、本プローブカード基板10は線膨張率の等しいプローブ針固定用リング11、反り抑制板21で挟まれているため図2中上下どちらにもほとんど反ることがない。このためプローブ針7とウエハステージ6との水平度が保たれるので、安定してプローブ針7とパッド5とを接触させることができる。以上高温のウエハテストについて説明したが、低温のウエハテストにおいても同様である。
【0019】
なお、実施の形態1のプローブカード3において、反り抑制板21は、熱膨張による反りを抑制するためのもので、プローブカード基板10の応力等による変形は金属等からなる補強板12が防止する。よって反り抑制板21には物理的な強度が特に必要無いため、その厚みは補強板12より薄くても構わない。反り抑制板21を薄くすれば、その製作費用を低減することができる。
【0020】
また、実施の形態1のプローブカード3には金属等からなる補強板12が存在するが、この補強板12はプローブ針7がパッド5に接触したときに受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するためのもので、熱による反りを防止するものではない。そのため、プローブ針7の本数が少ない等、プローブカード基板10が受ける応力が小さい場合は、補強板12は無くても構わない。
【0021】
また、実施の形態1のプローブカード3には図1中上側からプローブ針を確認できるようにするための開口部を特に設けていないが、前記目的の開口部を各構成部材に設けても構わない。
【0022】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施形態2によるプローブカードを示す断面図であり、図において、7は半導体ウエハ4に形成されたLSI2のパッド5に接触するため一端が図中下向きに曲げられたプローブ針、10aはプローブカード固定リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板の一主面に接して取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのプローブ針固定用リングで、プローブ針7の図中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10aのランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。なお、プローブカード基板10aにはプローブ針を取り付けるためのランド13、プローブカード基板10a内の電気信号の経路であるスルーホール31、金属配線32、プローブカード基板10aとポゴピン19との電気的接続を行うためのランド13aが必要になるが、これらは基板材質に応じた切削、エッチング、スルーホールへの導体埋め込み、スパッタリング、メッキ等の既存の加工技術で作りこむことが可能である。
【0023】
12はプローブカード基板10aのプローブ針7とは反対の一主面に取り付けられた、プローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10aの変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、補強板12はねじ16によりプローブカード基板10aに取り付けられている。
【0024】
実施の形態2のプローブカード3は、プローブ針固定用リング11とプローブカード基板10aが実質的に同じ線膨張率の材料でできているため反りが起こりにくい。よってウエハテスト時、プローブ針7とパッド5とを安定して接触させることができる。
【0025】
なお、実施の形態2についても実施の形態1と同じ理由で、補強板12を省略することができる。また、図中上側からプローブ針を確認するための開口部を各構成部材に設けても構わない。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、第一の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針と、前記プローブカード基板の前記一主面と反対の一主面に接する前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板を備えたものであるあるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【0027】
また、第二の発明に係るプローブカードは、第一の発明において、反り抑制板のプローブカード基板と接する一主面と反対の一主面に、補強板を備えたものであるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【0028】
また、第三の発明に係るプローブカードは、第二の発明において、反り抑制板の厚みを補強板の厚みより薄くしたものであるため、プローブカードの製作費用を低減できる。
【0029】
また、第四の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針を備え、前記プローブカード基板が前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるものであるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるプローブカードを使用したウエハテスト方法を示す概略説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す下面図である。
【図5】この発明の実施の形態2によるプローブカードを示す断面図である。
【図6】従来のプローブカードを使用したウエハテスト方法を示す概略説明図である。
【図7】従来のプローブカードを示す断面図である。
【符号の説明】
2 半導体集積回路
3 プローブカード
4 半導体ウエハ
7 プローブ針
10、10a プローブカード基板
11 プローブ針固定用リング
12 補強板
21 反り抑制板
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハに形成された半導体集積回路(以下LSIと称する)の試験(以下ウエハテストと称する)に用いるプローブカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
LSIの製造工程においては、ウエハプロセス終了後、半導体ウエハに形成されたLSIが正常に動作するかどうかを調べるため、ウエハテストを実施する。図6は従来のプローブカードを用いたウエハテスト方法を示す概略説明図で、従来のウエハテスト方法を本図により説明する。
【0003】
図6において、1はウエハテストに必要な電気信号をLSI2に入力するとともに、LSI2から出力される電気信号が正常がどうかを判定するための装置であるLSIテスタ(図示せず)の電気信号入出力部であるテストヘッド、3は半導体ウエハ4に形成されたLSI2に設けられたパッド5に接触してテストヘッド1とLSI2との電気的接続を行うためのプローブカード、6はプローブカード3に設けられたプローブ針7とパッド5との位置合わせを行うための装置であるプローバ装置(図示せず)の、半導体ウエハ4を載置し、半導体ウエハ4を水平および垂直方向に移動させるための機構であるウエハステージ、8は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に加熱するためのウエハステージ加熱装置、9は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に冷却するためのウエハステージ冷却装置である。
【0004】
図7は、従来のプローブカード3を詳細に説明するための断面図で、7はパッド5に接触するため一端が図中下向きに曲げられたプローブ針、10はガラスエポキシ樹脂等からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板10の一主面に接して取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのシリコン等の材料からなるプローブ針固定用リング、12はプローブカード基板10の反対の一主面に接して取り付けられたプローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、プローブ針7の図中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10のランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。また、補強板12はねじ16によりプローブカード基板10に取り付けられている。
【0005】
次に動作について説明する。まず、半導体ウエハ4を載置したウエハステージ6を水平および垂直方向に移動させ、パッド5とプローブ針7とを接触させる。次に、テストヘッド1からウエハテストに必要な電気信号を出力させる。その電気信号は、パフォーマンスボード17、ポゴピンリング18に設けられたポゴピン19、プローブカード3を順次経由し、パッド5に入力する。LSI2は、入力した電気信号に基づいた動作を行い、その結果の電気信号をパッド5から出力する。その電気信号は、入力時と反対の経路でテストヘッド1に伝送され、LSIテスタは、その電気信号に基づき、LSI2が良品であるか、不良品であるかを判定する。
【0006】
なお、ウエハテストを高温、または低温で実施する必要がある場合は、ウエハステージ6に設けられたウエハ加熱装置8、またはウエハ冷却装置9で半導体ウエハ4を加熱、または冷却し、半導体ウエハ4を所定の温度に設定する。温度設定後の手順は前記のとおりである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
現在、上記ウエハテストはLSI2の信頼性を高める目的で80℃以上の高温や、0℃以下の低温で実施することが求められているが、従来のプローブカード3は、プローブカード基板10とプローブ針固定用リング11の材料の線膨張率が異なっていたため、ウエハテスト時の熱負荷によりプローブカード基板10が反り、プローブ針7とLSI2のパッド5とを安定して接触させることができないという問題があった。さらにLSI2の多機能化の進展により、プローブ針7の本数、プローブカード基板10上のプローブ針配置面積は増加傾向にあり、前記問題はより顕著になってきている。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、いかなる温度条件のもとでも反りが起こりにくく、ウエハテスト時、安定してLSIのパッドとプローブ針との接触がとれるプローブカードを得ることを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】
第一の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針と、前記プローブカード基板の前記一主面と反対の一主面に接する前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板を備えたものである。
【0010】
また、第二の発明に係るプローブカードは、第一の発明において、反り抑制板のプローブカード基板と接する一主面と反対の一主面に、補強板を備えたものである。
【0011】
さらに、第三の発明に係るプローブカードは、第二の発明において、反り抑制板の厚みを補強板の厚みより薄くしたものである。
【0012】
また、第四の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針を備え、前記プローブカード基板が前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施形態1によるプローブカードを示す断面図、図3はその平面図、図4はその下面図である。図において、7は半導体ウエハ4に形成されたLSI2のパッド5に接触するため一端が図1中下向きに曲げられたプローブ針、10はガラスエポキシ樹脂等からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板10の一主面に取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのシリコン等からなるプローブ針固定用リングで、プローブ針7の図1中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10のランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。
【0014】
21はプローブカード基板10のプローブ針7とは反対の一主面に接して取り付けられたプローブ針固定用リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板、12は反り抑制板21のプローブカード基板10とは反対の一主面に取り付けられたプローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、反り抑制板21、補強板12は、ねじ16によりプローブカード基板10に取り付けられている。また、この反り抑制板21の製造方法についてであるが、例えば、プローブ針固定用リング11がシリコン製であれば、反り抑制板21もシリコン板を使用するのが最善で、このシリコン製反り抑制板21は、既設部品であるシリコン製プローブ針固定用リング11を加工するのと同様の機械加工により製造できる。すなわち、反り抑制板21の形状は単純な板状で良いため、反り抑制板は、シリコン以外についても既設部品であるプローブ針固定用リング11の加工技術を使うことにより容易に製造できる。
【0015】
次に本プローブカードを用いたウエハテスト方法を説明する。図2はこの実施の形態1におけるプローブカードを用いたウエハテスト方法を示す概略説明図で、1はウエハテストに必要な電気信号をLSI2に入力するとともに、LSI2から出力される電気信号が正常がどうかを判定するための装置であるLSIテスタ(図示せず)の電気信号入出力部であるテストヘッド、3はパッド5に接触してテストヘッド1とLSI2との電気的接続を行うためのプローブカード、6はプローブカード3に設けられたプローブ針7とパッド5との位置合わせを行うための装置であるプローバ装置(図示せず)の半導体ウエハ4を載置し、半導体ウエハ4を水平および垂直方向にに移動させるための機構であるウエハステージ、8は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に加熱するためのウエハステージ加熱装置、9は被テスト状態にある半導体ウエハ4を所定の温度に冷却するためのウエハステージ冷却装置である。
【0016】
次に動作について説明する。まず、半導体ウエハ4を載置したウエハステージ6を水平および垂直方向に移動させ、パッド5とプローブ針7とを接触させる。次に、テストヘッド1からウエハテストに必要な電気信号を出力させる。その電気信号は、パフォーマンスボード17、ポゴピンリング18に設けられたポゴピン19、プローブカード3を順次経由し、パッド5に入力する。LSI2は、入力した電気信号に基づいた動作を行い、その結果の電気信号をパッド5から出力する。その電気信号は、入力時と反対の経路でテストヘッド1に伝送され、LSIテスタは、その電気信号に基づき、LSI2が良品であるか、不良品であるかを判定する。
【0017】
なお、ウエハテストを高温、または低温で実施する必要がある場合は、ウエハステージ6に設けられたウエハ加熱装置8、またはウエハ冷却装置9で半導体ウエハ4を加熱、または冷却し、半導体ウエハ4を所定の温度に設定する。温度設定後の手順は前記のとおりである。
【0018】
このウエハ加熱装置8で半導体ウエハ4を加熱した場合、加熱装置の熱はプローブカード3にも伝わり、プローブカード3自身が熱せられ、反り等の熱変形が起ころうとする。しかし、本プローブカード基板10は線膨張率の等しいプローブ針固定用リング11、反り抑制板21で挟まれているため図2中上下どちらにもほとんど反ることがない。このためプローブ針7とウエハステージ6との水平度が保たれるので、安定してプローブ針7とパッド5とを接触させることができる。以上高温のウエハテストについて説明したが、低温のウエハテストにおいても同様である。
【0019】
なお、実施の形態1のプローブカード3において、反り抑制板21は、熱膨張による反りを抑制するためのもので、プローブカード基板10の応力等による変形は金属等からなる補強板12が防止する。よって反り抑制板21には物理的な強度が特に必要無いため、その厚みは補強板12より薄くても構わない。反り抑制板21を薄くすれば、その製作費用を低減することができる。
【0020】
また、実施の形態1のプローブカード3には金属等からなる補強板12が存在するが、この補強板12はプローブ針7がパッド5に接触したときに受ける応力等によるプローブカード基板10の変形・破損を防止するためのもので、熱による反りを防止するものではない。そのため、プローブ針7の本数が少ない等、プローブカード基板10が受ける応力が小さい場合は、補強板12は無くても構わない。
【0021】
また、実施の形態1のプローブカード3には図1中上側からプローブ針を確認できるようにするための開口部を特に設けていないが、前記目的の開口部を各構成部材に設けても構わない。
【0022】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施形態2によるプローブカードを示す断面図であり、図において、7は半導体ウエハ4に形成されたLSI2のパッド5に接触するため一端が図中下向きに曲げられたプローブ針、10aはプローブカード固定リング11と実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるプローブカード基板、11はそのプローブカード基板の一主面に接して取り付けられたプローブ針7を配列して固定するためのプローブ針固定用リングで、プローブ針7の図中下向きに曲げられた端のもう一方の端はプローブカード基板10aのランド13に半田等14で接続され、プローブ針7の中腹部は耐熱性の樹脂15でプローブ針固定用リング11に取り付けられている。なお、プローブカード基板10aにはプローブ針を取り付けるためのランド13、プローブカード基板10a内の電気信号の経路であるスルーホール31、金属配線32、プローブカード基板10aとポゴピン19との電気的接続を行うためのランド13aが必要になるが、これらは基板材質に応じた切削、エッチング、スルーホールへの導体埋め込み、スパッタリング、メッキ等の既存の加工技術で作りこむことが可能である。
【0023】
12はプローブカード基板10aのプローブ針7とは反対の一主面に取り付けられた、プローブ針7がパッド5と接触する時に受ける応力等によるプローブカード基板10aの変形・破損を防止するための金属等で作られた補強板である。なお、補強板12はねじ16によりプローブカード基板10aに取り付けられている。
【0024】
実施の形態2のプローブカード3は、プローブ針固定用リング11とプローブカード基板10aが実質的に同じ線膨張率の材料でできているため反りが起こりにくい。よってウエハテスト時、プローブ針7とパッド5とを安定して接触させることができる。
【0025】
なお、実施の形態2についても実施の形態1と同じ理由で、補強板12を省略することができる。また、図中上側からプローブ針を確認するための開口部を各構成部材に設けても構わない。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、第一の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針と、前記プローブカード基板の前記一主面と反対の一主面に接する前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板を備えたものであるあるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【0027】
また、第二の発明に係るプローブカードは、第一の発明において、反り抑制板のプローブカード基板と接する一主面と反対の一主面に、補強板を備えたものであるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【0028】
また、第三の発明に係るプローブカードは、第二の発明において、反り抑制板の厚みを補強板の厚みより薄くしたものであるため、プローブカードの製作費用を低減できる。
【0029】
また、第四の発明に係るプローブカードは、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針を備え、前記プローブカード基板が前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなるものであるため、線膨張率の違いによるプローブカード基板の反りが起こりにくく、安定してウエハテストを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるプローブカードを使用したウエハテスト方法を示す概略説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す平面図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるプローブカードを示す下面図である。
【図5】この発明の実施の形態2によるプローブカードを示す断面図である。
【図6】従来のプローブカードを使用したウエハテスト方法を示す概略説明図である。
【図7】従来のプローブカードを示す断面図である。
【符号の説明】
2 半導体集積回路
3 プローブカード
4 半導体ウエハ
7 プローブ針
10、10a プローブカード基板
11 プローブ針固定用リング
12 補強板
21 反り抑制板
Claims (4)
- 半導体ウエハに形成された半導体集積回路の試験に用いられるプローブカードであって、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針と、前記プローブカード基板の前記一主面と反対の一主面に接する前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなる反り抑制板を備えたことを特徴とするプローブカード。
- 反り抑制板のプローブカード基板と接する一主面と反対の一主面に、補強板を備えたことを特徴とする請求項1記載のプローブカード。
- 反り抑制板の厚みを補強板の厚みより薄くしたことを特徴とする請求項2記載のプローブカード。
- 半導体ウエハに形成された半導体集積回路の試験に用いられるプローブカードであって、プローブカード基板と、前記プローブカード基板の一主面に接するプローブ針固定用リングと、前記プローブ針固定用リングに固定されたプローブ針を備え、前記プローブカード基板が前記プローブ針固定用リングと実質的に同じ線膨張率を持つ材料からなることを特徴とするプローブカード。
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- 2002-06-12 JP JP2002171330A patent/JP2004020209A/ja active Pending
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