JP2000238216A - 易接着性ポリアミドフィルム - Google Patents

易接着性ポリアミドフィルム

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JP2000238216A
JP2000238216A JP11043836A JP4383699A JP2000238216A JP 2000238216 A JP2000238216 A JP 2000238216A JP 11043836 A JP11043836 A JP 11043836A JP 4383699 A JP4383699 A JP 4383699A JP 2000238216 A JP2000238216 A JP 2000238216A
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真純 巖西
Shigeru Yoneda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐屈曲疲労性、透明性を損なうことなく、高
い湿度下における滑り性および接着性に優れた易接着性
ポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】 脂肪族ポリアミド系樹脂(a)を主成分
とするX層と、芳香族ポリアミド系樹脂(b)と脂肪族
ポリアミド系樹脂(c)との共重合体および/または混
合物を主成分とするY層とが、X/YまたはY/X/Y
の層構成をなす基材フィルムの少なくとも片面に、疎水
性ポリエステル樹脂に二重結合を有する酸無水物を含む
少なくとも1種以上の重合性不飽和単量体がグラフトさ
れた自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体を主成
分とする樹脂組成物からなる接着改質層が積層されてな
ることを特徴とする易接着性ポリアミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生鮮食品、加工食
品、医薬品、医療機器、電子部品等の包装用フィルムに
おいて重要な特性とされる接着性、透明性、耐屈曲疲労
性、さらには滑り性を兼ね備えた易接着性ポリアミドフ
ィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリアミド系樹脂フィルムは
靱性や耐屈曲性等を含めた機械的特性、光学特性、熱的
特性、ガスバリア性等に優れているため、包装用途を初
めとして様々な用途に広く用いられている。そのうち、
例えば包装袋として使用する際には、一般的には二軸延
伸ポリアミドフィルムの少なくとも片面に接着改質層を
設け、必要に応じて印刷や有機バリア層、無機あるいは
金属蒸着層を施し、さらに接着剤層を設けた上へ、ドラ
イラミネート法あるいは押出ラミネート法によりシーラ
ント層を設ける等してポリアミドフィルムの積層体と
し、この積層体を用いて袋を作成し、内容物を充填後開
口部をヒートシールして、たとえば味噌や醤油等の調味
料、スープやレトルト食品等の水分含有食品あるいは薬
品等包装して一般消費者に提供している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来のポ
リアミドフィルムには、ポリアミド系樹脂自体の特性に
由来する吸湿性が高いという難点があるため、高湿度環
境下で使用すると吸湿して接触面積が増大することによ
り滑り性が低下し、加工時の取扱い作業性を著しく害す
るという問題点がある。さらには吸湿による積層体各層
への水分の侵入により、層間の接着力が著しく低下し、
包装袋として使用した場合、破袋の原因となる。例えば
レトルト食品を沸水処理あるいは、レトルト処理する際
は一層破袋しやすくなる。
【0004】ところで、接着改質層材料として数多くの
材料が提案されている。中でも、ポリエステルを中心と
した比較的極性が高いフィルムに対しては、水溶性ある
いは水分散性のポリエステル系樹脂あるいはアクリル系
樹脂を用いることが提案されている(特開昭54−43
017号公報、特公昭49−10243号公報、特開昭
52−19786号公報、特開昭52−19787号公
報等)。しかし、これらをポリアミドフィルムに応用し
た場合、上記ポリエステル系樹脂はフィルムを巻いてロ
ールとしたとき、ブロッキングを起こしやすいという欠
点があり、また上記アクリル系樹脂は接着性に劣るとい
う欠点がある。そこで、これらの欠点を改善する目的
で、上記ポリエステル系樹脂と上記アクリル系樹脂を混
合して用いることが提案されている(特開昭58−12
4651号公報)が、欠点の改善は十分とは言い難い。
【0005】更に、グラフト変性を中心とした種々の変
性ポリエステルを使用することも提案されている。例え
ば、特開平2−3307号公報、特開平2−17124
3号公報、特開平2−310048号公報では、水溶性
あるいは水分散できる親水基含有ポリエステル樹脂に不
飽和結合含有化合物をグラフト化させた樹脂が、ポリエ
ステルフィルムの接着改質層材料として好適であること
が開示されている。しかし、この様に、ポリエステル樹
脂中に予め共重合等で親水基を含有させた樹脂のグラフ
ト変性では、高度の接着性、耐水性がない。
【0006】また、特開平3−273015号公報、特
公平3−67626号公報でも、ポリエステルのグラフ
ト変性樹脂がポリエステルフィルムの接着改質層材料と
して有用であることが開示されている。しかし、これら
の樹脂についても、ポリアミドフィルムで使用した場
合、凝集力に乏しいため、乾燥状態での接着性は向上す
るものの湿潤下での接着性は乏しく、特に2次加工、3
次加工と多加工になるにつれ、膜のはがれ、キズがつく
等の問題があるのが現状である。
【0007】本発明は、上記の欠点を解決しようとする
ものであり、その目的は、耐屈曲疲労性、透明性を損な
うことなく、高い湿度下における滑り性および接着性に
優れた易接着性ポリアミドフィルムを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために鋭意検討した結果、低吸水性である特定の
ポリアミド系樹脂と、元々耐衝撃性、耐屈曲疲労性が比
較的良好な特定の脂肪族ポリアミド樹脂を積層した基材
フィルムを使用することで、耐屈曲疲労性を損なうこと
なく、透明性および高湿度下における滑り性を満足し、
更には特定の組成物からなる接着改質層を形成すること
により高い接着力を有する事を見い出し、本発明に至っ
た。即ち、本発明は以下の通りである。
【0009】(1) 脂肪族ポリアミド系樹脂(a)を主成
分とするX層と、芳香族ポリアミド系樹脂(b)と脂肪
族ポリアミド系樹脂(c)との共重合体および/または
混合物を主成分とするY層とが、X/YまたはY/X/
Yの層構成をなす基材フィルムの少なくとも片面に、疎
水性ポリエステル樹脂に二重結合を有する酸無水物を含
む少なくとも1種以上の重合性不飽和単量体がグラフト
された自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体を主
成分とする樹脂組成物からなる接着改質層が積層されて
なることを特徴とする易接着性ポリアミドフィルム。 (2) 脂肪族ポリアミド系樹脂(a)が、ナイロン6、ナ
イロン12、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン
6/66共重合体およびナイロン6/12共重合体から
なる群より選択される少なくとも1つである上記(1) 記
載の易接着性ポリアミドフィルム。 (3) Y層中の芳香族ポリアミド系樹脂(b)成分が1モ
ル%以上含有される上記(1) 記載の易接着性ポリアミド
フィルム。 (4) 芳香族ポリアミド樹脂(b)が、テレフタル酸と炭
素数6〜12の脂肪族ジアミンからなる重合体、m−キ
シリレンジアミンおよび/またはp−キシリレンジアミ
ンと炭素数6〜12のα−脂肪族ジカルボン酸および/
またはω−脂肪族ジカルボン酸とからなる重合体、およ
びテレフタル酸と炭素数6〜12の脂肪族ジアミンから
なるポリアミドとイソフタル酸と炭素数6〜12の脂肪
族ジアミンからなるポリアミドとの混合体および/また
は共重合体からなる群より選択される少なくとも1つで
ある上記(1) 記載の易接着性ポリアミドフィルム。 (5) 脂肪族ポリアミド系樹脂(c)が、ナイロン6およ
びナイロン66からなる群より選択される少なくとも1
つである上記(1) 記載の易接着性ポリアミドフィルム。
(6) 重合性不飽和単量体が、マレイン酸無水物とスチレ
ンである上記(1)記載の易接着性ポリアミドフィルム。 (7) 接着改質層が、自己架橋性ポリエステル系グラフト
共重合体を含有する塗布液を、未延伸または一軸延伸さ
れた基材フィルムに塗布、乾燥した後、当該フィルムを
一軸またはそれ以上で延伸し、熱固定することにより形
成されてなる層である上記(1) 記載の易接着性ポリアミ
ドフィルム。 (8) 基材フィルムが、耐屈曲疲労性改良剤を含有する上
記(1) 記載の易接着性ポリアミドフィルム。 (9) 耐屈曲疲労性改良剤の含有量が、基材フィルム中の
全ポリアミド樹脂100重量部に対し、0.2〜10重
量部である上記(8) 記載の易接着性ポリアミドフィル
ム。 (10)耐屈曲疲労性改良剤が、ブロックポリエステルアミ
ド、ブロックポリエーテルアミド、ポリエーテルエステ
ルアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマ
ー、変性エチレンプロピレンゴムおよびエチレン/アク
リレート共重合体からなる群より選択される少なくとも
1つである上記(8) 記載の易接着性ポリアミドフィル
ム。 (11)基材フィルムが、無機および/または有機微粒子を
含有する上記(1) 記載の易接着性ポリアミドフィルム。 (12)無機および/または有機微粒子の平均粒子径が、
0.5〜5.0μmである上記(11)記載の易接着性ポリ
アミドフィルム。 (13)無機および/または有機微粒子の合計の含有量が、
基材フィルム中の全ポリアミド樹脂100重量部に対
し、0.05〜1.0重量部である上記(11)記載の易接
着性ポリアミドフィルム。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の易接着性ポリアミドフィルムは、特定の基材フ
ィルムの少なくとも片面に、特定の組成からなる接着改
質層が積層されてなる。
【0011】(基材フィルム)本発明においては、基材
フィルムは、脂肪族ポリアミド系樹脂(a)を主成分と
するX層と、芳香族ポリアミド系樹脂(b)と脂肪族ポ
リアミド系樹脂(c)との共重合体および/または混合
物を主成分とするY層とが、X/YまたはY/X/Yの
層構成をなすフィルムである。
【0012】脂肪族ポリアミド系樹脂(a)は耐衝撃
性、耐屈曲疲労性が比較的良好な樹脂であり、ナイロン
6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン612、ナ
イロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合体が
好適に使用される。これらは単独で使用してもよいし、
2種以上併用してもよい。
【0013】芳香族ポリアミド系樹脂(b)は低吸水性
の樹脂であり、テレフタル酸と炭素数6〜12の脂肪族
ジアミンからなる重合体、m−キシリレンジアミンおよ
び/またはp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12の
α−脂肪族ジカルボン酸および/またはω−脂肪族ジカ
ルボン酸とからなる重合体、およびテレフタル酸と炭素
数6〜12の脂肪族ジアミンからなるポリアミドとイソ
フタル酸と炭素数6〜12の脂肪族ジアミンからなるポ
リアミドとの混合体および/または共重合体が好適に使
用される。これらは単独で使用してもよいし、2種以上
併用してもよい。
【0014】脂肪族ポリアミド系樹脂(c)は耐衝撃
性、耐屈曲疲労性が比較的良好な樹脂であり、ナイロン
6、ナイロン66が好適に使用される。これらは単独で
使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0015】Y層中、芳香族ポリアミド系樹脂(b)成
分は、1モル%以上含有されていることが好ましい。こ
の含有量が1モル%未満であると、滑り性が低下するお
それがあるので好ましくない。
【0016】X層、Y層が上記の組成であり、基材フィ
ルムがX/YまたはY/X/Yの層構成であると、滑り
性が向上し、特に、従来のポリアミドフィルムに由来す
る吸水性を抑えるので、高湿度下における滑り性も向上
する。また、脂肪族ポリアミド樹脂をX層およびY層の
成分として使用するので、易接着性ポリアミドフィルム
の落下衝撃や屈曲に対する強度が大きい。
【0017】また、本発明においては、上記基材フィル
ムは耐屈曲疲労性をさらに向上させる点から、耐屈曲疲
労性改良剤を含有することが好ましく、例えば、ブロッ
クポリエステルアミド、ブロックポリエーテルアミド、
ポリエーテルエステルアミド系エラストマー、ポリエス
テル系エラストマー、変性エチレンプロピレンゴム、変
性アクリル等のエラストマーやエチレン/アクリレート
共重合体が好適に使用される。耐屈曲疲労性改良剤は、
X層、Y層のいずれに含有されていてもよく、また両方
に含有されていてもよい。またこれらは単独で使用して
もよいし、2種以上併用してもよい。
【0018】上記の耐屈曲疲労性改良剤の含有量は、基
材フィルム中の全ポリアミド樹脂合計100重量部に対
して、好ましくは0.2〜10重量部、当該含有量が
0.2重量部未満であると、耐屈曲疲労性改良剤の添加
による効果が期待できず、逆に10重量部を超えると、
透明性が低下するおそれがあり好ましくない。
【0019】また、本発明においては、フィルム同士の
ブロッキング防止や滑り性向上のため、上記基材フィル
ムは無機微粒子や有機微粒子等の粒子系滑剤を含有する
ことが好ましい。無機微粒子としては、例えば、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム等が挙げられ、有機微粒
子としては、例えば、架橋アクリル粒子、架橋ポリスチ
レン粒子等が挙げられる。これらの微粒子は単独で使用
してもよいし、2種以上併用してもよい。また、X層、
Y層のどちらか片方に添加しても良いし、両方ともに添
加しても良い。透明性と易滑性のバランスをとる上で、
無機微粒子と有機微粒子を併用することは好ましい。
【0020】上記の無機微粒子および/または有機微粒
子は、基材フィルム中の全ポリアミド樹脂合計100重
量部に対して、好ましくは0.05〜1.0重量部、よ
り好ましくは0.15〜0.7重量部含有される。この
含有量が0.05重量部未満ではフィルムの易滑性が不
十分となり、1.0重量部を超えると基材フィルムの透
明性が劣る傾向にある。
【0021】上記の無機微粒子および/または有機微粒
子は、好ましくは0.5〜5.0μm、より好ましくは
1.0〜4.0μmの平均粒子径のものを用いる。平均
粒子径が0.5μm未満では基材フィルムに充分な易滑
性が付与できず、逆に5.0μmを超えると基材フィル
ムの透明性が劣ったり半調印刷性が低下するので好まし
くない。
【0022】上記の無機微粒子や有機微粒子に加えて、
有機系潤滑剤を併用することが好ましい。有機系潤滑剤
としては、例えば、ステアリン酸アマイド、ベヘン酸ア
マイド、エルカ酸アマイド、N−ステアリルステアリン
酸アマイド、エチレンビスべへン酸アマイド、エチレン
ビスステアリン酸アマイド等の高級脂肪酸アマイドや脂
肪酸金属塩、脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは
単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。ま
た、X層、Y層のどちらか片方に添加しても良いし、両
方ともに添加しても良い。
【0023】本発明においては、目的、性能を損なわな
い限り、基材フィルムに各種添加剤をさらに配合しても
よく、例えば、酸化防止剤、耐光剤、ゲル化防止剤、滑
剤、有機系潤滑剤、顔料、帯電防止剤、界面活性剤等を
配合することができる。
【0024】当該基材フィルムは公知の製造方法により
製造することができる。即ち、各層を構成する樹脂組成
物を別々の押出機を用いて溶融し、共押出により製造す
る方法、各層を構成する樹脂組成物をラミネートにより
積層する方法、およびこれらを組み合わせた方法等を採
用することができる。さらに、当該基材ポリアミドフィ
ルムは、未延伸のままあるいは延伸された状態のどちら
でも使用することができるが、フィルムの加工適性を向
上させる点で、一軸または二軸方向に延伸して使用する
ことが望ましい。延伸方法としては、テンター式遂次二
軸延伸方法、テンター式同時二軸延伸方法、チューブラ
ー法等の公知の方法を用いることができる。基材フィル
ムにおけるX層とY層の厚み比率は特に規定しない。
【0025】(接着改質層)本発明の易接着性ポリアミ
ドフィルムは、上記の基材フィルムの少なくとも片面
に、接着改質層が積層されてなるものであり、この接着
改質層は疎水性ポリエステル樹脂に少なくとも1種以上
の重合性不飽和単量体がグラフトされた自己架橋性ポリ
エステル系グラフト共重合体を主成分とする樹脂組成物
からなる。なお、本発明において「グラフト重合」と
は、幹ポリマー主鎖に当該主鎖とは異なる重合体からな
る枝ポリマーを導入することである。
【0026】疎水性ポリエステル 本発明で使用される疎水性ポリエステル樹脂とは、本来
それ自身で水に分散または溶解しない本質的に水不溶性
であるポリエステル樹脂である。水に分散または溶解す
る疎水性ポリエステル樹脂をグラフト重合に使用する
と、本発明の易接着性ポリアミドフィルムの接着性、耐
水性が悪くなる。
【0027】疎水性ポリエステル樹脂のジカルボン酸成
分は、芳香族ジカルボン酸60〜99.5モル%、脂肪
族ジカルボン酸および/または脂環族ジカルボン酸0〜
40モル%、重合性不飽和二重結合を有するジカルボン
酸0.5〜10モル%であることが好ましい。芳香族ジ
カルボン酸が60モル%未満である場合や脂肪族ジカル
ボン酸および/または脂環族ジカルボン酸が40モル%
を超える場合は、本発明の易接着性ポリアミドフィルム
の接着強度が低下するおそれがある。
【0028】また、重合性不飽和二重結合を有するジカ
ルボン酸が0.5モル%未満の場合、後にグラフト重合
される重合性不飽和単量体の効率的なグラフト重合が行
われにくくなり、逆に10モル%を超える場合は、グラ
フト重合反応の後期に粘度が上昇しすぎて、反応の均一
な進行を妨げるので好ましくない。より好ましくは、芳
香族ジカルボン酸70〜98モル%、脂肪族ジカルボン
酸および/または脂環族ジカルボン酸0〜30モル%、
重合性不飽和二重結合を有するジカルボン酸2〜7モル
%である。
【0029】芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸等が挙げられ
る。5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の親水性含有
ジカルボン酸を使用すると接着改質層の耐水性が低下す
るので用いない方が好ましい。脂肪族ジカルボン酸とし
ては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙
げられる。脂環族ジカルボン酸としては、例えば、1,
4−シクロへキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキ
サンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸とその酸無水物等が挙げられる。
【0030】重合性不飽和二重結合を有するジカルボン
酸としては、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
イタコン酸、シトラコン酸等のα,β−不飽和ジカルボ
ン酸;2,5−ノルボルネンジカルボン酸無水物、テト
ラヒドロ無水フタル酸等の脂環族ジカルボン酸等が挙げ
られ、これらの中でも、重合性の点から、フマル酸、マ
レイン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸が好まし
い。
【0031】疎水性ポリエステル樹脂のグリコール成分
としては、炭素数2〜10の脂肪族グリコール、炭素数
6〜12の脂環族グリコール、エーテル結合含有グリコ
ールが挙げられる。炭素数2〜10の脂肪族グリコール
としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等が挙
げられ、炭素数6〜12の脂環族グリコールとしては、
例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げ
られる。
【0032】エーテル結合含有グリコールとしては、例
えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、さらにはビスフェノール
類の二つのフェノール性水酸基にエチレンオキサイドま
たはプロピレンオキサイドを付加して得られるグリコー
ル類〔例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)プロパン等〕等が挙げられる。ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールも必要により使用し得る。
【0033】疎水性ポリエステル樹脂は、0〜5モル%
の3官能以上のポリカルボン酸および/またはポリオー
ルを共重合成分とすることもできる。3官能以上のポリ
カルボン酸としては、例えば、(無水)トリメリット
酸、(無水)ピロメリット酸、(無水)ベンゾフェノン
テトラカルボン酸、トリメシン酸、エチレングリコール
ビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリ
ス(アンヒドロトリメリテート)等が挙げられる。3官
能以上のポリオールとしては、例えば、グリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等が挙げられる。3官能以上のポリカル
ボン酸やポリオールは、それぞれ全ジカルボン酸成分あ
るいは全グリコール成分中、好ましくは0〜5モル%、
より好ましくは0〜3モル%の範囲で共重合されるが、
5モル%を超えると重合時のゲル化が起こりやすく、好
ましくない。
【0034】また、疎水性ポリエステル樹脂の分子量
は、重量平均分子量で5000〜50000の範囲が好
ましい。当該分子量が5000未満の場合、本発明の易
接着性ポリアミドフィルムの接着強度が低下するおそれ
があり、逆に50000を超えると重合時のゲル化等の
問題が起きるおそれがある。
【0035】重合性不飽和単量体 疎水性ポリエステル樹脂にグラフト重合される重合性不
飽和単量体としては、例えば、フマル酸;フマル酸モノ
エチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル等のフマ
ル酸のモノエステルまたはジエステル類;マレイン酸と
その無水物;マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸のモノエステル
またはジエステル類;イタコン酸とその無水物;イタコ
ン酸のモノエステルまたはジエステル類;フェニルマレ
イミド等のマレイミド類;スチレン、α−メチルスチレ
ン、t−ブチルスチレン、クロロメチルスチレン、ビニ
ルトルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体や、
アクリル重合性単量体として、例えば、アルキル(メ
タ)アクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル
基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、フェ
ニルエチル基等);2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル単
量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチロールアクリルアミド、N−メト
キシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタク
リルアミド、N−フェニルアクリルアミド等のアミド基
含有(メタ)アクリル単量体;N,N−ジエチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル単量
体;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有(メタ)アクリル単量体;アクリ
ル酸、メタクリル酸およびそれらの塩(ナトリウム塩、
カリウム酸、アンモニウム塩)等のカルボキシル基含有
(メタ)アクリル単量体等が挙げられる。上記単量体は
1種もしくは2種以上を用いて共重合させることができ
る。本発明においては、重合性不飽和単量体として少な
くとも二重結合を有する酸無水物を使用することが必要
であり、これにより、接着性に優れた易接着性ポリアミ
ドフィルムとなる。このような二重結合を有する酸無水
物として、上記の例示の中でもマレイン酸無水物が好適
である。また、重合過程におけるゲル化防止の点で、ス
チレンとマレイン酸無水物を併用することが特に好まし
い。
【0036】グラフト共重合体 グラフト共重合体における疎水性ポリエステル樹脂と重
合性不飽和単量体の重量比率、即ち疎水性ポリエステル
樹脂/重合性不飽和単量体は、好ましくは40/60〜
95/5、より好ましくは55/45〜93/7、特に
好ましくは60/40〜90/10である。疎水性ポリ
エステル樹脂の重量比率が40重量%未満の場合、疎水
性ポリエステル樹脂の優れた接着性を発揮することがで
きないおそれがあり、逆に95重量%を超えると、疎水
性ポリエステル樹脂の欠点であるブロッキングが起こり
やすくなる。
【0037】接着改質層に用いられるグラフト共重合体
は、一般には、疎水性ポリエステル樹脂を有機溶剤中に
溶解させた状態で、重合開始剤および重合性不飽和単量
体を添加して反応させることにより得られる。グラフト
重合反応終了後の反応生成物は、所望のグラフト共重合
体の他に、グラフト重合を受けなかった疎水性ポリエス
テル樹脂および疎水性ポリエステル樹脂にグラフト重合
しなかった重合性不飽和単量体からなる重合体も含有し
ているが、本発明において、グラフト共重合体はこれら
すべてを含む。
【0038】本発明において、グラフト共重合体の酸価
は、600当量/106 g以上、特に1200当量/1
6 g以上であることが好ましい。当該酸価が600当
量/106 g未満の場合、本発明の易接着性ポリアミド
フィルムの接着性が不十分となるおそれがある。
【0039】上記のグラフト共重合体は、有機溶媒の溶
液または分散液あるいは水系溶媒の溶液または分散液の
形態になる。特に、水系溶媒の分散液、即ち水分散樹脂
の形態が作業環境、塗布性の点で好ましい。このような
水分散樹脂を得るには、通常、有機溶媒中で、前記疎水
性ポリエステル樹脂に、親水性重合性不飽和単量体を含
む重合性不飽和単量体をグラフト重合し、次いで、水添
加、有機溶媒留去により達成される。
【0040】上記の親水性重合性不飽和単量体とは、親
水基を有するか、親水基に変化し得る基を有する重合性
不飽和単量体をいう。親水基としては、例えば、カルボ
キシル基、水酸基、リン酸基、亜リン酸基、スルホン酸
基、アミド基、第4級アンモニウム塩基等が挙げられ、
親水基に変化し得る基としては、例えば、酸無水物基、
グリシジル基、クロル基等を挙げることができる。これ
らの中で、水分散性の点およびグラフト共重合体の酸価
が高くなる点から、カルボキシル基を有するか、カルボ
キシル基に変化し得る基(例えば酸無水物基)を有する
重合性不飽和単量体を使用することが好ましい。このよ
うな親水性重合性不飽和単量体は、前述の重合性不飽和
単量体として例示されたもののうち、カルボキシル基、
酸無水物基、水酸基、アミノ基等を有する単量体が挙げ
られ、中でも酸無水物基を有する単量体、特にマレイン
酸無水物が好ましい。
【0041】水分散化 グラフト共重合体を水分散樹脂とする場合、グラフト共
重合体中の枝ポリマーである重合性不飽和単量体の重合
体成分の重量平均分子量は500〜50000であるの
が好ましい。当該重合体成分の重量平均分子量を500
以下にコントロールすることは一般に困難であり、グラ
フト効率が低下し、疎水性ポリエステル樹脂への親水基
の付与が十分に行なわれない傾向がある。また、グラフ
ト共重合体中の重合性不飽和単量体の重合体成分は分散
粒子の水和層を形成するが、十分な厚みの水和層をもた
せ、安定な分散体を得るためには当該重合体成分の重量
平均分子量は500以上であることが望ましい。また当
該重合体成分の重量平均分子量の上限は溶液重合におけ
る重合性の点で50000が好ましい。この範囲内での
分子量のコントロールは、重合開始剤の使用量、単量体
滴下時間、重合時間、反応溶媒、単量体組成あるいは必
要に応じて連鎖移動剤や重合禁止剤を適宜組み合わせる
ことにより行なうことができる。
【0042】上記の水分散樹脂は重合方法により多様な
粒子径の水分散樹脂が得られるが、レーザー光散乱法に
より測定される平均粒子径が10〜500nmであるこ
とが適当であり、分散安定性の点で400nm以下が好
ましく、より好ましくは300nm以下である。500
nmを超えると造膜性が低下して被覆膜が不均一となっ
て、形成された接着改質層表面が光沢の低下により透明
性が低下し、逆に10nm未満では接着改質層の耐水性
が劣るおそれがあり、好ましくない。
【0043】水分散グラフト共重合を得るには、グラフ
ト重合は、沸点が50〜250℃の水性有機溶媒を反応
溶媒とすることが好ましい。ここで水性有機溶媒とは2
0℃における水に対する溶解性が少なくとも10g/l
以上、望ましくは20g/l以上であるものをいう。沸
点が250℃を超えるものは、蒸発速度が遅く塗膜の高
温焼付によっても充分に取り除くことができず、逆に沸
点が50℃未満では、それを溶媒としてグラフト重合す
ると、50℃未満の温度でラジカルに解裂する開始剤を
用いる必要があるので取扱上の危険が増大し、好ましく
ない。このような水性有機溶媒として以下の第1群の水
性有機溶媒および/または第2群の水性有機溶媒が挙げ
られる。
【0044】疎水性ポリエステル樹脂をよく溶解し、か
つ親水性重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和単量体
およびそれと疎水性ポリエステル樹脂とのグラフト共重
合体を比較的良く溶解する溶媒である第1群の水性有機
溶媒としては、エステル類例えば酢酸エチル;ケトン類
例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン;環状エーテル類例えばテトラヒドロ
フラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン;グリコー
ルエーテル類例えばエチレングリコールジメチルエーテ
ル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレン
グリコールプロピルエーテル、エチレングリコールエチ
ルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル;カル
ビトール類例えばメチルカルビトール、エチルカルビト
ール、ブチルカルビトール;グリコール類若しくはグリ
コールエーテルの低級エステル類例えばエチレングリコ
ールジアセテート、エチレングリコールエチルエーテル
アセテート;ケトンアルコール類例えばダイアセトンア
ルコール、更にはN−置換アミド類例えばジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン等が挙げられる。
【0045】疎水性ポリエステル樹脂をほとんど溶解し
ないが、親水性重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和
単量体およびそれと疎水性ポリエステル樹脂とのグラフ
ト共重合体を比較的よく溶解する溶媒である第2群の水
性有機溶媒として、水、低級アルコール類、低級カルボ
ン酸類、低級アミン類等が挙げられるが、特に好ましい
ものとしては炭素数1〜4のアルコール類およびグリコ
ール類である。
【0046】グラフト重合を単一溶媒で行なう場合は、
第1群の水性有機溶媒からただ一種を選んで行なうこと
ができる。混合溶媒で行なう場合は第1群の水性有機溶
媒からのみ複数種選ぶ場合と、第1群の水性有機溶媒か
ら少なくとも一種を選びそれに第2群の水性有機溶媒か
ら少なくとも一種を加える場合がある。グラフト重合反
応の進行挙動、グラフト共重合体およびそれから導かれ
る水分散体の外観、性状等を考慮すると、第1群および
第2群の水性有機溶媒のそれぞれ一種からなる混合溶媒
を使用するのがよい。
【0047】疎水性ポリエステル分子鎖は、第1群の溶
媒中では広がりの大きい鎖ののびた状態にあり、第1群
/第2群の混合溶媒中では広がりの小さい糸まり状に絡
まった状態にあることが、これら溶液中の疎水性ポリエ
ステル樹脂の粘度測定により確認された。疎水性ポリエ
ステル樹脂の溶解状態を調整し分子間架橋を起こりにく
くすることがゲル化防止に有効である。効率の高いグラ
フト重合とゲル化抑制の両立は後者の混合溶媒系におい
て達成される。第1群/第2群の混合溶媒の重量比率は
好ましくは95/5〜10/90、より好ましくは90
/10〜20/80、特に好ましくは85/15〜30
/70の範囲である。最適の混合比率は使用する疎水性
ポリエステル樹脂の溶解性等に応じて決定される。
【0048】上記のグラフト重合には、重合開始剤、例
えば、公知の有機過酸化物類や有機アゾ化合物類を用い
得る。有機過酸化物として、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシピバレート等が挙げられ、有
機アゾ化合物として、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)等が挙げられる。グラフト重合を行うための
重合開始剤の使用量は、重合性不飽和単量体に対して、
少なくとも0.2重量%以上、好ましくは0.5重量%
以上であることが望ましい。
【0049】重合開始剤の他に、枝ポリマーの鎖長を調
節するための連鎖移動剤、例えば、オクチルメルカプタ
ン、メルカプトエタノール、3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシアニソール等を必要に応じて用い得る。この場
合、重合性不飽和単量体に対して0〜5重量%の範囲で
添加されるのが望ましい。
【0050】本発明においては、グラフト共重合体は塩
基性化合物で中和することが好ましく、中和することに
よって容易に水分散化することができる。塩基性化合物
としては塗膜形成時あるいは硬化剤配合による焼付硬化
時に揮散する化合物が望ましく、アンモニアや、トリエ
チルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,
N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミ
ン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプ
ロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3
−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミ
ン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジ
メチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピ
ルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
等の有機アミンが挙げられる。塩基性化合物は、グラフ
ト共重合体中のカルボキシル基含有量に応じて、部分中
和もしくは完全中和によって水分散体のpH値が5.0
〜9.0の範囲となるように使用するのが望ましい。沸
点が100℃以下の塩基性化合物を使用すると、乾燥後
の塗膜中の残留塩基性化合物も少なく、本発明の易接着
性ポリアミドフィルムの接着性、耐水性、耐熱水接着性
が優れたものとなる。
【0051】本発明において、疎水性ポリエステル樹脂
に重合性不飽和単量体をグラフト重合させたグラフト共
重合体は自己架橋性を有する。常温では架橋しないが、
塗布後乾燥時の熱で、1)グラフト共重合体中に存在す
るカルボキシル基の脱水反応、または2)熱ラジカルに
よる水素引き抜き反応等の分子間反応、を行い架橋剤な
しで架橋する。これにより初めて、本発明の易接着性ポ
リアミドフィルムの接着性、耐水性を発現できる。塗膜
の架橋性については、様々の方法で評価できるが、グラ
フト共重合体を溶解するクロロホルム中での不溶分率で
調べることができる。80℃以下で乾燥し、120℃で
5分間熱処理して得られる塗膜の不溶分率が、好ましく
は50%以上、より好ましくは70%以上である。塗膜
の不溶分率が50%未満の場合は、接着性、耐水性が十
分でないばかりでなく、ブロッキングも起こしてしま
う。
【0052】上記グラフト共重合体は、そのままで接着
改質層を形成し得るが、さらに架橋剤(硬化用樹脂)を
配合して硬化を行うことにより、接着改質層に高度の耐
水性を付与し得る。
【0053】架橋剤としては、例えば、アルキル化フェ
ノール類、クレゾール類等とホルムアルデヒドとの縮合
物であるフェノールホルムアルデヒド樹脂;尿素、メラ
ミン、ベンゾグアナミン等とホルムアルデヒドとの付加
物;この付加物と炭素原子数が1〜6のアルコールから
なるアルキルエーテル化合物等のアミノ樹脂;多官能性
エポキシ化合物;多官能性イソシアネート化合物;ブロ
ックイソシアネート化合物:多官能性アジリジン化合
物;オキサゾリン化合物等が挙げられる。
【0054】フェノールホルムアルデヒド樹脂として
は、例えば、アルキル化(メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルまたはブチル)フェノール、p−t−アミ
ルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンフェノー
ル、p−t−ブチルフェノール、o−、m−、p−クレ
ゾール、p−シクロヘキシルフェノール、4,4’−イ
ソプロピリデンフェノール、p−ノニルフェノール、p
−オクチルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、
フェノール、フェニルo−クレゾール、p−フェニルフ
ェノール、キシレノール等のフェノール類とホルムアル
デヒドとの縮合物が挙げられる。
【0055】アミノ樹脂としては、例えば、メトキシ化
メチロール尿素、メトキシ化メチロールN,N−エチレ
ン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メト
キシ化メチロールメラミン、メトキシ化メチロールベン
ゾグアナミン、ブトキシ化メチロールメラミン、ブトキ
シ化メチロールベンゾグアナミン等が挙げられ、好まし
くはメトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロ
ールメラミン、メチロール化ベンゾグアナミン等が挙げ
られる。
【0056】多官能性エポキシ化合物としては、例え
ば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそ
のオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジル
エーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリ
シジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香
酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグ
リシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジ
ルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン
酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエス
テル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジ
オールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコー
ルジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシ
ジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,
4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピ
レン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエ
リスリトールトリグリシジルエーテル、グリセロールア
ルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等
が挙げられる。
【0057】多官能性イソシアネート化合物としては、
例えば、低分子または高分子の芳香族、脂肪族のジイソ
シアネート、3価以上のポリイソシアネートが挙げられ
る。ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トル
エンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、およびこれらの
イソシアネート化合物の3量体がある。さらに、これら
のイソシアネート化合物の過剰量と、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、
グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等の低分子活性水素化合物、またはポリエステル
ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド
類等の高分子活性水素化合物とを反応させて得られる末
端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0058】ブロック化イソシアネートは上記イソシア
ネート化合物とブロック化剤とを従来公知の適宜の方法
より付加反応させて調製し得る。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キ
シレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロ
ロフェノール等のフェノール類;チオフェノール、メチ
ルチオフェノール等のチオフェノール類;アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シム等のオキシム類;メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類;エチレンクロル
ヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール等のハ
ロゲン置換アルコール類;t−ブタノール、t−ペンタ
ノール等の第3級アルコール類;ε−カプロラクタム、
δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピ
ルラクタム等のラクタム類;芳香族アミン類;イミド
類;アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸
エチルエステル等の活性メチレン化合物;メルカプタン
類;イミン類;尿素類;ジアリール化合物類;重亜硫酸
ソーダ等が挙げられる。
【0059】これらの架橋剤は、それぞれ単独または2
種以上混合して用い得る。架橋剤の配合量としては、グ
ラフト共重合体100重量部に対して、5重量部〜40
重量部が好ましい。架橋剤の配合方法としては、(1)
架橋剤が水溶性である場合、直接グラフト共重合体の水
系溶媒溶液または分散液中に溶解または分散させる方
法、または(2)架橋剤が油溶性である場合、グラフト
化反応終了後、反応液に添加する方法がある。これらの
方法は、架橋剤の種類、性状により適宜選択し得る。さ
らに架橋剤には、硬化剤あるいは促進剤を併用し得る。
【0060】上記グラフト共重合体はそのままでも接着
改質層を形成し得るが、他の目的から、汎用のポリエス
テル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル樹脂、それらの
共重合体、各種水溶性樹脂等や各種機能性樹脂(例えば
ポリアニリンやポリピロール等の導電性樹脂や抗菌性樹
脂、紫外線吸収性樹脂、ガスバリア性樹脂)を配合して
接着改質層を形成してもかまわない。
【0061】接着改質層に、さらに本発明の効果を損な
わない範囲で、各種界面活性剤、帯電防止剤、無機滑
剤、有機滑剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有させるこ
ともできる。
【0062】接着改質層の形成は、グラフト共重合体の
有機溶媒溶液または分散液あるいは水系溶媒の溶液また
は分散液、好ましくは水系溶媒分散液を、好ましくは未
延伸または一軸延伸された基材フィルムに塗布、乾燥す
ることにより行われる。上記溶液または分散液中のグラ
フト共重合体の固形分含有量は、通常1重量%〜50重
量%、好ましくは3重量%〜30重量%である。
【0063】塗布方法としては、グラビア方式、リバー
ス方式、ダイ方式、バー方式、ディップ方式等の公知の
方法が採用される。塗布液の塗布量は、固形分として
0.005〜10g/m2 、好ましくは0.02〜0.
5g/m2 である。塗布量が0.005g/m2 未満に
なると、本発明の易接着性ポリアミドフィルムの十分な
接着強度が得られない。10g/m2 を超えるとブロッ
キングが発生し、実用上問題がある。
【0064】塗布後の乾燥条件は特に規制は無いが、グ
ラフト共重合体のもつ自己架橋性を発現するためには、
基材フィルムおよびグラフト共重合体に熱劣化が起こら
ない範囲内で、熱量を多くする条件が好ましい。具体的
には80℃〜250℃、さらに好ましくは150℃〜2
20℃である。ただし乾燥時間を長くすることにより、
比較的低い温度でも十分な自己架橋性を発現するため上
記の条件に限らない。
【0065】未延伸あるいは一軸延伸された基材フィル
ムに上記塗布液を塗布、乾燥後、当該フィルムを一軸ま
たはそれ以上で延伸する場合、塗布後の乾燥温度はその
後の延伸に影響しない範囲の条件で乾燥する必要があ
り、基材フィルムの場合、塗膜の水分率を2%以下にし
て延伸し、その後200℃以上で熱固定を行うことによ
り塗膜が強固になり、接着改質層と基材フィルムとの接
着性が飛躍的に向上する。水分率が2%を超えると乾燥
温度にもよるが、横延伸工程中に結晶化が起こり易くな
り、平面性の悪化や延伸性が損なわれる場合がある。
【0066】二軸延伸された基材フィルムに上記塗布液
を塗布する場合、基材フィルムと接着改質層との接着性
をさらに良くするため、接着改質層の形成前に基材フィ
ルムにコロナ処理、火炎処理、電子線照射等による表面
処理をしてもよい。
【0067】接着改質層は各種材料と良好な接着性を有
するが、接着改質層上に層形成する際には、さらに接着
性をよくするために、予め当該接着改質層にさらにコロ
ナ処理、火炎処理、電子線照射等による表面処理をして
も良い。
【0068】本発明の易接着性ポリアミドフィルムを包
装材として使用する場合には、接着改質層上に熱接着性
を与える為のポリオレフィン系樹脂よりなるシーラント
層が形成される。当該ポリオレフィン系樹脂としては、
例えば、LDPE、LLDPE、CPP等が例示され
る。当該シーラント層は必ずしも単層である必要はなく
複層であってもよく、複層構造とするときの各層を構成
する樹脂も、同種の樹脂の組合せはもとより、異種ポリ
マーの共重合物や変性物、ブレンド物等を積層したもの
であってもよい。例えば、ラミネート性やシーラント性
を高めるため、ベースとなる熱可塑性ポリオレフィン系
樹脂のガラス転移温度(Tg)や融点よりも低いポリマ
ーを配合したり、耐熱性を付与するため逆にTgや融点
の高いポリマーを配合することも可能である。
【0069】シーラント層には、必要に応じて各種の添
加剤、例えば、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、着色剤、フィラー、帯電防止剤、抗菌剤、滑
剤、耐ブロッキング剤、他の樹脂等をブレンドすること
も可能である。
【0070】当該シーラント層は、接着剤を用いたドラ
イラミネート法やウェットラミネート法、更には溶融押
出ラミネート法や共押出ラミネート法等によって、接着
改質層の上に形成される。
【0071】上記包装材料をボイル処理やレトルト処理
等の加熱処理を施す場合には、接着改質層とシーラント
層の間には、例えば無機蒸着層が形成される。当該無機
蒸着層は、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウムやこれらの混合物等を含有するものである。酸化ア
ルミニウムと酸化珪素の混合物を含有する無機蒸着層
は、透明で、ボイル処理やレトルト処理あるいはゲルボ
試験(耐屈曲性試験)にも耐え得る優れたガスバリア性
を付与できることから特に好ましい。この場合、無機蒸
着層中の酸化アルミニウムの含有率は、好ましくは5重
量%以上45重量%以下、より好ましくは10重量%以
上35重量%以下、特に好ましくは15重量%以上25
重量%以下である。
【0072】上記無機蒸着層の膜厚は、通常10〜50
00Å、好ましくは50〜2000Åである。膜厚が1
0Å未満では満足のいくガスバリア性が得られ難く、ま
た5000Åを超えて過度に厚くしても、それに相当す
るガスバリア性向上効果は得られず、耐屈曲性や製造コ
ストの点で却って不利となる。
【0073】無機蒸着層の作製には、真空蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着
法、あるいはCVD等の化学蒸着法等が適宜用いられ
る。例えば真空蒸着法を採用する場合は、蒸着原料とし
てSiO2 とAl2 3 の混合物、あるいはSiO2
Alの混合物等が用いられる。加熱には、抵抗加熱、誘
導加熱、電子線加熱等を採用することができ、また、反
応ガスとして酸素、窒素、水素、アルゴン、炭酸ガス、
水蒸気等を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等
の手段を用いた反応性蒸着を採用することも可能であ
る。更に、基材ポリアミドフィルムにバイアスを印加し
たり、加熱したりあるいは冷却する等、成膜条件も任意
に変更することができる。上記蒸着材料、反応ガス、基
板バイアス、加熱・冷却等は、スパッタリング法やCV
D法を採用する場合にも同様に変更可能である。
【0074】かくして得られる本発明の易接着性ポリア
ミドフィルムは、味噌、漬物、惣菜、ベビーフード、佃
煮、こんにゃく、ちくわ、蒲鉾、水産加工品、ミートボ
ール、ハンバーグ、ジンギスカン、ハム、ソーセージ、
その他の畜肉加工品、茶、コーヒー、紅茶、鰹節、昆
布、ポテトチップス、バターピーナッツ等の油菓子、米
菓、ビスケット、クッキー、ケーキ、饅頭、カステラ、
チーズ、バター、切り餅、スープ、ソース、ラーメン、
わさび等の食品や、練り歯磨き等の包装用材料として有
効に利用することができ、ペットフード、農薬、肥料、
輸液パック、あるいは半導体や精密材料の包装用材料
や、さらには医療、電子、化学、機械等の産業材料の包
装用材料にも有効に活用することができる。
【0075】また包装材料の形態にも特に制限がなく、
袋、フタ材、カップ、チューブ、スタンディングパック
等に幅広く適用できる。
【0076】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受
けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適
宜変更を加えて実施することも可能であり、それらはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書
中の特性値の測定は下記の方法に従った。
【0077】1.接着性 易接着性ポリアミドフィルムの接着改質層(接着改質層
の表面に無機蒸着層を設けた場合も含む)の表面にシー
ラント層を設けた積層フィルムについて、東洋測器社製
「テンシロンUTM2」を用いて、予め接着改質層とシ
ーラント層との界面に剥離部を設け、テンシロンのチャ
ックに固定した。この界面に水を付着させながら90度
剥離を行い、接着改質層とシーラント層間のS−Sカー
ブから接着性を評価した(単位はg/15mm)。20
0g/15mm以上であれば接着性は良好であると判断
した。
【0078】2.透明性 易接着性ポリアミドフィルムについて、JIS−K67
14に準拠して、東洋精機製作所へイズテスターにてへ
イズ値を測定した。へイズ値が、5.0%以下のものは
透明性良好と評価した。
【0079】3.動摩擦係数 易接着性ポリアミドフィルムについて、接着改質層形成
面と接着改質層非形成面との間の動摩擦係数をASTM
−D−1894法に準じて、50%RHまたは65%R
Hの湿度雰囲気下で測定した。湿度50%RH雰囲気下
での動摩擦係数(A)が1.0以下のフィルムが滑り性
良好と評価できる。また、高湿度下での滑り性は、湿度
65%RH雰囲気下での動摩擦係数(B)と湿度50%
RH雰囲気下で動摩擦係数(A)との比ができるだけ小
さい方が良好と判断でき、比(B)/(A)が1.5以
下のものが優れているとした。
【0080】4.耐屈曲疲労試験 易接着性ポリアミドフィルムについて、耐屈曲疲労試験
を理学工業社製のゲルボフレックステスターを用いて以
下の方法により評価した。直径3.5インチの固定ヘッ
ド側に、他の端を可動ヘッド側に固定し、初期の把持間
隔を7インチとした。ストロークの最初の3.5インチ
で440度のひねりを与え、その後2.5インチは直線
水平運動で全ストロークを終えるような屈曲疲労を40
回/分の速さで1000回行い、フィルムに発生したピ
ンホール個数を数えた。なお、測定は25℃の環境下で
行い、フィルムに発生する穴の個数が20個/7インチ
四方以下を良品とした。
【0081】(疎水性ポリエステル樹脂A−1の調製)
攪拌機、温度計および部分還流式冷却器を具備したステ
ンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタ
レート345重量部、1,4−ブタンジオール211重
量部、エチレングリコール270重量部およびテトラ−
n−ブチルチタネート0.5重量部を仕込み、160℃
から220℃まで4時間かけてエステル交換反応を行っ
た。次いで、フマル酸14重量部およびセバシン酸16
0重量部を加え、200℃から220℃まで1時間かけ
て昇温しエステル化反応を行った。次いで255℃まで
昇温し、反応系を徐々に減圧した後、0.22mmHg
の減圧下で1時間30分反応させ、疎水性ポリエステル
樹脂(A−1)を得た。得られたポリエステルは、淡黄
色透明であった。
【0082】NMRで測定した重量平均分子量は200
00であり、組成は以下のようであった(単位モル
%)。 テレフタル酸:70 セバシン酸:26 フマル酸:4 エチレングリコール:50 1,4−ブタンジオール:50
【0083】(グラフト共重合体B−1および塗布液の
調製)攪拌機、温度計、還流装置と定量滴下装置を備え
た反応器に疎水性ポリエステル樹脂(A−1)75重量
部、メチルエチルケトン56重量部およびイソプロピル
アルコール19重量部を入れ、65℃で加熱、攪拌し、
樹脂を溶解した。樹脂が完溶した後、無水マレイン酸1
5重量部をポリエステル溶液に添加した。次いで、スチ
レン10重量部、およびアゾビスジメチルバレロニトリ
ル1.5重量部を12重量部のメチルエチルケトンに溶
解した溶液を0.1ml/minでポリエステル溶液中
に滴下し、さらに2時間攪拌を続けた。反応溶液から分
析用のサンプリングを行った後、メタノール5重量部を
添加した。次いで、水300重量部とトリエチルアミン
15重量部を反応溶液に加え、1時間攪拌した。その
後、反応器内温を100℃に上げ、メチルエチルケト
ン、イソプロピルアルコール、過剰のアンモニアを蒸留
により留去し、水分散グラフト共重合体(B−1)を得
た。当該水分散グラフト共重合体(B−1)は淡黄色透
明であった。当該水分散グラフト共重合体(B−1)
を、固形分濃度10%になるように水:イソプロピルア
ルコール=9:1(重量比)で希釈して塗布液を調製し
た。
【0084】実施例1 X層として、94.4重量部のナイロン6、ポリラウリ
ンラクタム/ポリエーテル共重合体(ダイセルヒュルス
社製、ダイアミド、耐屈曲疲労改良剤)5重量部、平均
粒径1.6μmの多孔質シリカ0.4重量部およびエチ
レンビスステアリン酸アマイド0.2重量部からなる樹
脂組成物、Y層としてナイロン6T/ナイロン6共重合
体(共重合比50/50モル比)2重量部と98重量部
のナイロン6からなる樹脂組成物を使用し、Y層/X層
/Y層の層構成で、厚み比率をY層:X層:Y層=1.
5:7.0:1.5で溶融共押出し積層して、20℃の
回転ドラム上で冷却して厚さ180μmの未延伸フィル
ムを得た。この未延伸フィルムを50℃で3.0倍に縦
延伸した。次いで上記の水分散グラフト共重合体(B−
1)含有塗布液をダイコーター方式で塗布し、70℃の
熱風で乾燥し、次いで125℃で横方向に4.0倍延伸
し、215℃で熱固定を行い、厚み15μmの2軸延伸
コーティングポリアミドフィルムを得た。最終的な水分
散グラフト共重合体(B−1)含有塗布液の塗布量は
0.1g/m2 であった。
【0085】実施例2 X層として94.4重量部のナイロン6、ポリラウリン
ラクタム/ポリエーテル共重合体(ダイセルヒュルス社
製、ダイアミド)5重量部、平均粒径1.6μmの多孔
質シリカ0.4重量部およびエチレンビスステアリン酸
アマイド0.2重量部からなる樹脂組成物、Y層として
ナイロン6T/ナイロン6共重合体(共重合比50/5
0モル比)100重量部からなる樹脂組成物を使用し、
Y層/X層/Y層の層構成で、厚み比率をY層:X層:
Y層=1.5:7.0:1.5で溶融共押出し積層し
て、40℃の回転ドラム上で冷却して厚さ180μmの
未延伸ポリアミドフィルムを得た。この未延伸フィルム
を70℃で3.0倍に縦延伸した。次いで上記の水分散
グラフト共重合体(B−1)含有塗布液をダイコーター
方式で塗布し、70℃の熱風で乾燥し、次いで125℃
で横方向に4.0倍延伸し、215℃で熱固定を行い厚
み15μmの2軸延伸コーティングポリアミドフィルム
を得た。最終的な水分散グラフト共重合体(B−1)含
有塗布液の塗布量は0.1g/m2 であった。
【0086】実施例3 実施例1において、Y層としてナイロン6T/ナイロン
6共重合体(共重合比50/50モル比)2重量部、ポ
リラウリンラクタム/ポリエーテル共重合体(ダイセル
ヒュルス社製、ダイアミド)5重量部と93重量部のナ
イロン6からなる樹脂組成物を使用したこと以外は、実
施例1と全く同様に行ない、2軸延伸コーティングポリ
アミドフィルムを得た。
【0087】実施例4 実施例2において、Y層としてナイロン6T/ナイロン
6共重合体(共重合比50/50モル比)95重量部、
ポリラウリンラクタム/ポリエーテル共重合体(ダイセ
ルヒュルス社製、ダイアミド)5重量部からなる樹脂組
成物を使用したこと以外は、実施例2と全く同様に行な
い、2軸延伸コーティングポリアミドフィルムを得た。
【0088】実施例5 実施例1において、基材フィルムの層構成をX層/Y
層、厚み比をX層:Y層=7:3とし、Y層上に水分散
グラフト共重合体(B−1)含有塗布液をダイコーター
方式で塗布したこと以外は、実施例1と全く同様に行な
い、2軸延伸コーティングポリアミドフィルムを得た。
【0089】実施例6 実施例2において、基材フィルムの層構成をX層/Y
層、厚み比をX層:Y層=7:3とし、Y層上に水分散
グラフト共重合体(B−1)含有塗布液をダイコーター
方式で塗布したこと以外は、実施例2と全く同様に行な
い、2軸延伸コーティングポリアミドフィルムを得た。
【0090】(グラフト共重合体B−2および塗布液の
調製)攪拌機、温度計、還流装置と定量滴下装置を備え
た反応器に疎水性ポリエステル樹脂(A−1)75重量
部、メチルエチルケトン56重量部およびイソプロピル
アルコール19重量部を入れ、65℃で加熱、攪拌し、
樹脂を溶解した。樹脂が完溶した後、メタクリル酸1
7.5重量部とアクリル酸エチル7.5重量部の混合
物、およびアゾビスジメチルバレロニトリル1.2重量
部を25重量部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を
0.2ml/minでポリエステル溶液中に滴下し、さ
らに2時間攪拌を続けた。反応溶液から分析用のサンプ
リングを行った後、水300重量部とトリエチルアミン
25重量部を反応溶液に加え、1時間攪拌した。その
後、反応器内温を100℃に上げ、メチルエチルケト
ン、イソプロピルアルコール、過剰のトリエチルアミン
を蒸留により留去し、水分散グラフト共重合体(B−
2)を得た。当該水分散グラフト共重合体(B−2)は
淡黄色透明であった。当該水分散グラフト共重合体(B
−2)を、固形分濃度10%になるように水:イソプロ
ピルアルコール=9:1(重量比)で希釈して塗布液を
調製した。
【0091】比較例1 実施例1において、水分散グラフト共重合体(B−1)
含有塗布液の代わりに水分散グラフト共重合体(B−
2)含有塗布液を用いたこと以外は、実施例1と全く同
様に行ない、2軸延伸コーティングポリアミドフィルム
を得た。
【0092】比較例2 実施例1において、Y層としてナイロン6を100重量
部用いたこと以外は、実施例1と全く同様に行ない、2
軸延伸コーティングポリアミドフィルムを得た。
【0093】比較例3 実施例1において、基材フィルムに水分散グラフト共重
合体(B−1)含有塗布液を塗布しなかったこと以外
は、実施例1と全く同様に行ない、2軸延伸コーティン
グポリアミドフィルムを得た。
【0094】実施例1〜6および比較例1〜3で得られ
た2軸延伸コーティングポリアミドフィルムについて評
価した。その結果を表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】表1より、実施例1〜6で得られた2軸延
伸コーティングポリアミドフィルムは、滑り性、特に高
湿度下における滑り性、透明性、耐屈曲疲労性および接
着性が良好であることがわかる。
【0097】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
易接着性ポリアミドフィルムは、所定のポリエステル系
グラフト共重合体を特定の基材フィルム上に特定の組成
の接着改質層を形成してなるものであり、耐屈曲疲労
性、透明性を損なうことなく、滑り性、特に高湿度下に
おける滑り性や接着性に優れ、特にドライラミネートや
押出ラミネート等で接着改質層上に積層されるシーラン
ト材や、金属、無機物またはそれら酸化物の薄膜との接
着性に優れ、積層体のレトルト処理や沸水処理による破
袋を著しく減少させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 正規 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 巖西 真純 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 米田 茂 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01B AA01C AA01H AA20H AK12D AK24D AK24J AK41A AK41B AK41C AK41D AK41H AK41J AK46H AK47B AK47C AK47J AK48A AK48B AK48C AK48J AK64A AK64B AK64C AK64H AK71A AK71B AK71C AK71H AL01A AL01B AL01C AL02A AL02B AL02C AL04D AL05B AL05C AL05D AL06A AL06B AL06C AL06H AL07D AL09A AL09B AL09C AL09H AN02A AN02B AN02C AN02H BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10D BA13 CA23A CA23B CA23C CA30A CA30B CA30C DE01A DE01B DE01C DE01H DJ00H EJ37 GB23 GB41 GB66 JB06D JB20D JK04A JK04B JK04C JK04H JK06 JK10 JK16 JL11D JN01 YY00 YY00B YY00C YY00H

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族ポリアミド系樹脂(a)を主成分
    とするX層と、芳香族ポリアミド系樹脂(b)と脂肪族
    ポリアミド系樹脂(c)との共重合体および/または混
    合物を主成分とするY層とが、X/YまたはY/X/Y
    の層構成をなす基材フィルムの少なくとも片面に、疎水
    性ポリエステル樹脂に二重結合を有する酸無水物を含む
    少なくとも1種以上の重合性不飽和単量体がグラフトさ
    れた自己架橋性ポリエステル系グラフト共重合体を主成
    分とする樹脂組成物からなる接着改質層が積層されてな
    ることを特徴とする易接着性ポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリアミド系樹脂(a)が、ナイ
    ロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン61
    2、ナイロン6/66共重合体およびナイロン6/12
    共重合体からなる群より選択される少なくとも1つであ
    ることを特徴とする請求項1記載の易接着性ポリアミド
    フィルム。
  3. 【請求項3】 Y層中の芳香族ポリアミド系樹脂(b)
    成分が1モル%以上含有されることを特徴とする請求項
    1記載の易接着性ポリアミドフィルム。
  4. 【請求項4】 芳香族ポリアミド樹脂(b)が、テレフ
    タル酸と炭素数6〜12の脂肪族ジアミンからなる重合
    体、m−キシリレンジアミンおよび/またはp−キシリ
    レンジアミンと炭素数6〜12のα−脂肪族ジカルボン
    酸および/またはω−脂肪族ジカルボン酸とからなる重
    合体、およびテレフタル酸と炭素数6〜12の脂肪族ジ
    アミンからなるポリアミドとイソフタル酸と炭素数6〜
    12の脂肪族ジアミンからなるポリアミドとの混合体お
    よび/または共重合体からなる群より選択される少なく
    とも1つであることを特徴とする請求項1記載の易接着
    性ポリアミドフィルム。
  5. 【請求項5】 脂肪族ポリアミド系樹脂(c)が、ナイ
    ロン6およびナイロン66からなる群より選択される少
    なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の易
    接着性ポリアミドフィルム。
  6. 【請求項6】 重合性不飽和単量体が、マレイン酸無水
    物とスチレンであることを特徴とする請求項1記載の易
    接着性ポリアミドフィルム。
  7. 【請求項7】 接着改質層が、自己架橋性ポリエステル
    系グラフト共重合体を含有する塗布液を、未延伸または
    一軸延伸された基材フィルムに塗布、乾燥した後、当該
    フィルムを一軸またはそれ以上で延伸し、熱固定するこ
    とにより形成されてなる層であることを特徴とする請求
    項1記載の易接着性ポリアミドフィルム。
  8. 【請求項8】 基材フィルムが、耐屈曲疲労性改良剤を
    含有することを特徴とする請求項1記載の易接着性ポリ
    アミドフィルム。
  9. 【請求項9】 耐屈曲疲労性改良剤の含有量が、基材フ
    ィルム中の全ポリアミド樹脂100重量部に対し、0.
    2〜10重量部であることを特徴とする請求項8記載の
    易接着性ポリアミドフィルム。
  10. 【請求項10】 耐屈曲疲労性改良剤が、ブロックポリ
    エステルアミド、ブロックポリエーテルアミド、ポリエ
    ーテルエステルアミド系エラストマー、ポリエステル系
    エラストマー、変性エチレンプロピレンゴムおよびエチ
    レン/アクリレート共重合体からなる群より選択される
    少なくとも1つであることを特徴とする請求項8記載の
    易接着性ポリアミドフィルム。
  11. 【請求項11】 基材フィルムが、無機および/または
    有機微粒子を含有することを特徴とする請求項1記載の
    易接着性ポリアミドフィルム。
  12. 【請求項12】 無機および/または有機微粒子の平均
    粒子径が、0.5〜5.0μmであることを特徴とする
    請求項11記載の易接着性ポリアミドフィルム。
  13. 【請求項13】 無機および/または有機微粒子の合計
    の含有量が、基材フィルム中の全ポリアミド樹脂100
    重量部に対し、0.05〜1.0重量部であることを特
    徴とする請求項11記載の易接着性ポリアミドフィル
    ム。
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