JP2000233897A - 油圧ウィンチの制御方法および同装置 - Google Patents

油圧ウィンチの制御方法および同装置

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JP2000233897A
JP2000233897A JP11037764A JP3776499A JP2000233897A JP 2000233897 A JP2000233897 A JP 2000233897A JP 11037764 A JP11037764 A JP 11037764A JP 3776499 A JP3776499 A JP 3776499A JP 2000233897 A JP2000233897 A JP 2000233897A
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朋彦 浅蔭
Tadakazu Nishikino
宰一 錦野
Hideaki Yoshimatsu
英昭 吉松
Shigeki Kitagawa
茂樹 北川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻上時と巻下時のような同一負荷でもエンジ
ンの負担が異なる場合等、作業状況に応じた馬力制御を
行う。また、馬力一定制御に限らない、動作状況に応じ
た馬力制御を行う。 【解決手段】 操作部4のレバー操作量に応じてポンプ
2の容量(ポンプ流量)とモータ容量を変化させてモー
タ回転数を変化させ、かつ、エンストを防止するために
負荷に応じてモータ容量の最小値を制限して馬力制御を
行う制御装置において、エンジン負担が軽い巻下時に
は、巻上時よりも馬力制限を弛め、モータ回転数を増加
させるようにした制御方法および同装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレーンや作業船等
の巻上作業機械におけるフック巻上用またはブーム巻上
用の油圧ウィンチの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばフック巻上用の油圧ウィンチ
は、油圧モータによってウィンチドラムを回転駆動し、
このウィンチドラムから繰り出された巻上ロープを巻取
りまたは巻戻すことによってフック(吊荷)を上げ下げ
するように構成されている。
【0003】油圧モータと、同モータに対する圧油供給
源である油圧ポンプとの間にはコントロールバルブが設
けられ、操作手段(たとえばリモコン弁)のレバー操作
によりこのコントロールバルブが切換えられて油圧モー
タの回転方向(巻上・巻下)が切換えられ、かつ、制御
手段により、次のようにして油圧モータの回転数制御が
行われる。
【0004】油圧モータおよび油圧ポンプはそれぞれ可
変容量型のものが用いられ、レバー中立状態ではモータ
容量最大、ポンプ容量最小の状態となる。
【0005】この状態からレバー操作されると、レバー
操作量に応じてポンプ傾転が変化してポンプ容量が増加
し、ポンプ吐出流量(以下、ポンプ流量という)が増加
する。これにより、第1段階としてモータ回転数が増加
する。
【0006】次に、ポンプ容量が最大値に達してそれ以
上ポンプ流量が増加しなくなると、第2段階として、レ
バー操作量に応じてモータ容量が減少し、これによって
モータ回転数がさらに増加する。
【0007】ここで、モータ回転数は、小負荷の場合
は、最大ポンプ容量と最小モータ容量で決まる最高回転
数までレバー操作に従って制御されるが、大負荷時には
エンジン馬力に制限があるため(エンスト防止のため)
馬力制限を加える必要がある。
【0008】従来、この馬力制限は次のようにして行わ
れていた。
【0009】まず、図5に示すようにモータ巻上圧との
関係においてモータ容量を制限する。すなわち、モータ
巻上圧がある値(設定値)PMsetを超えると、それ以上
モータ容量が減少しないようにして馬力制限を加える。
同図中、qmaxは最大モータ容量、qminは最小モータ容
量である。
【0010】このモータ容量の制限が限界に達し、これ
以上モータでは馬力制限ができなくなった後は、ポンプ
流量の最大値を制限してさらに馬力制限を加える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図6はモータの馬力制
御特性を示している。同図の横軸はモータにかかる負荷
トルク(負荷の大きさで決まる)を示し、この負荷トル
クの上限は油圧回路に設けられたメインリリーフ弁の設
定圧によって規制される。縦軸はモータ回転数を示し、
その上限は最大ポンプ流量と最小モータ容量によって決
まり、図中のB−C−Dのラインはエンジン馬力の制限
ラインである。
【0012】一方、図7はポンプの馬力線図であり、横
軸はポンプ吐出圧、縦軸はポンプ流量をそれぞれ示す。
【0013】図8はモータの負荷トルクとモータ容量の
関係を示し、実線は負荷トルクに対して取りうるモータ
容量の下限値を表している。
【0014】ここで、ウィンチの巻上・巻下動作を考え
ると、同一負荷でも巻下時には吊荷の位置エネルギーを
利用できることから、巻上時よりもエンジンの負担が軽
くなる。
【0015】ところが、従来の馬力制御法によると、こ
のようなエンジン負担の軽重に関係なく、モータの負荷
トルクのみに基づいて馬力制御を行っているため、次の
ような問題が発生していた。
【0016】すなわち、同一負荷でも、ポンプ吐出圧は
巻上時と巻下時で異なり、巻上時にはたとえば図7のb
−b´のような値となって、ポンプ流量が点イに制限さ
れる。
【0017】このときモータの負荷トルクは、図8のc
−c´の値となり、モータ容量は最大(qmax)とな
る。これは、図6のd−d´の負荷トルクに対してモー
タ回転数が点ロで制限されていることになる。
【0018】これに対し巻下時は、吊荷の位置エネルギ
ーを利用できることからポンプ吐出圧は巻上時よりも低
くなり、たとえば図7のa−a´の圧力となってポンプ
の流量制限はかからなくなり、ポンプは最大流量まで吐
出できるようになる。
【0019】このとき、負荷トルクは巻下時と同じ大き
さ(図8のc−c´)となる(巻下時にも吊荷を支える
力としての保持圧が必要なためであり、通常の油圧回路
では巻上側管路に設けられたカウンタバランス弁によっ
てこの保持圧が確保される)。従って、巻下時にもモー
タ容量は巻上時とほぼ同じ(図8のqmax)となる。
【0020】このとき、ポンプは制限を受けずに最大流
量を吐出するため、モータ回転数は図6のd−d´の負
荷トルク値に対して点ハの値に制限されていることにな
る。
【0021】これをまとめると、 巻上時:図6のA−B−C−D−E 巻下時:図6のA−B−C−C´−D−E の馬力制御が行われる。
【0022】このように、従来の技術によると、同一負
荷であっても巻下時は巻上時よりもポンプ吐出圧が低く
てエンジン負担が軽く、従ってモータは最高回転数まで
回転させても良い場合であっても、巻上時と同じ馬力制
限を加えている。
【0023】つまり、図6のB−B´−C´−Cの範囲
について不要な回転数制限が加えられ、システムの持つ
能力を最大限に活用していないという問題があった。
【0024】一方、次のような別の問題点もあった。
【0025】たとえば馬力制限を受けない範囲での巻下
時でも、モータの機械的強度や寿命、あるいはオペレー
タに与える恐怖感(重いものを高速で下ろすような場合
は危険を感じる)などの動作状況の観点から、特定の制
限範囲を決めて、その範囲内でモータを駆動したい場合
がある。
【0026】しかし、従来の制御法では、負荷に応じた
特性での馬力一定制御しか行えず、このような状況には
対処できなかった。
【0027】そこで本発明は、巻上時と巻下時のような
同一負荷でもエンジンの負担が異なる場合等の作業状況
に応じた油圧モータの馬力制御を行うことができる油圧
ウィンチの制御方法および同装置を提供するものであ
る。
【0028】また本発明は、馬力一定制御に限らない、
動作状況に応じた馬力制御を行うことができる油圧ウィ
ンチの制御方法および同装置を提供するものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明(制御方
法)は、ウィンチドラムを回転駆動する可変容量型の油
圧モータと、エンジンにより駆動されて上記油圧モータ
に圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプとの間に、操
作手段からの指令信号に基づいて上記油圧モータの回転
方向と速度を制御するコントロールバルブが設けられ、
上記操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプおよび油
圧モータの容量を変化させて油圧モータの回転数を制御
するように構成された油圧ウィンチにおいて、作業状況
に応じて上記油圧モータの馬力制御特性を異ならせるも
のである。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の方法におい
て、油圧ポンプの吐出圧を検出し、この検出されたポン
プ吐出圧に応じて馬力制御特性を異ならせるものであ
る。
【0031】請求項3の発明は、請求項1の方法におい
て、巻上時か巻下時かを検出し、この検出結果に応じて
馬力制御特性を異ならせるものである。
【0032】請求項4の発明(制御方法)は、ウィンチ
ドラムを回転駆動する可変容量型の油圧モータと、エン
ジンにより駆動されて上記油圧モータに圧油を供給する
可変容量型の油圧ポンプとの間に、操作手段からの指令
信号に基づいて上記油圧モータの回転方向と速度を制御
するコントロールバルブが設けられ、上記操作手段の操
作量に応じて上記油圧ポンプおよび油圧モータの容量を
変化させて油圧モータの回転数を制御し、上記油圧モー
タの馬力制御を行うように構成された油圧ウィンチにお
いて、負荷ごとに予め設定された回転数に基づいて油圧
モータの馬力制御特性を設定するものである。
【0033】請求項5の発明(制御装置)は、ウィンチ
ドラムを回転駆動する可変容量型の油圧モータと、エン
ジンにより駆動されて上記油圧モータに圧油を供給する
可変容量型の油圧ポンプとの間に、操作手段からの指令
信号に基づいて上記油圧モータの回転方向と速度を制御
するコントロールバルブが設けられ、制御手段により、
上記操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプおよび油
圧モータの容量を変化させて油圧モータの回転数を制御
し、馬力制御を行うように構成された油圧ウィンチにお
いて、作業状況を検出する作業状況検出手段を具備し、
上記制御手段により、この検出された作業状況に応じて
上記油圧モータの馬力制御特性を異ならせるように構成
されたものである。
【0034】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、作業状況検出手段として、油圧ポンプの吐出圧を検
出するポンプ圧検出手段が用いられたものである。
【0035】請求項7の発明は、請求項5の構成におい
て、作業状況検出手段として、巻上・巻下の別を検出す
る巻上・巻下検出手段が用いられたものである。
【0036】請求項8の発明(制御装置)は、ウィンチ
ドラムを回転駆動する可変容量型の油圧モータと、エン
ジンにより駆動されて上記油圧モータに圧油を供給する
可変容量型の油圧ポンプとの間に、操作手段からの指令
信号に基づいて上記油圧モータの回転方向と速度を制御
するコントロールバルブが設けられ、制御手段により、
上記操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプおよび油
圧モータの容量を変化させて油圧モータの回転数を制御
し、油圧モータの馬力制御を行うように構成された油圧
ウィンチにおいて、上記制御手段は、予め負荷ごとに設
定された回転数に基づいて上記油圧モータの馬力制御特
性を設定するように構成されたものである。
【0037】請求項1〜3の制御方法、および請求項5
〜7の制御装置によると作業状況に応じた油圧モータの
馬力制御が行われ、たとえばエンジン負担が軽い巻下時
には、巻上時よりも馬力制限を緩やかにして、モータ回
転数を増加させ、システムの能力を最大限に活用するこ
とが可能となる。
【0038】この場合、作業状況の検出が、請求項2,
6ではポンプ吐出圧を検出することによって行われ、請
求項7では直接巻上・巻下の別を検出することによって
行われる。
【0039】一方、請求項4の制御方法、および請求項
8の制御装置によると、負荷ごとに予め設定された回転
数に基づいて馬力制御特性を設定するため、たとえば大
負荷の巻下時には巻上時よりもモータ回転数を制限する
など、馬力一定制御に限らない、動作状況に応じた任意
の特性での馬力制御を行うことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図によって説
明する。
【0041】第1実施形態 図1に第1実施形態にかかる制御装置の油圧回路を示し
ている。
【0042】1は図示しないウィンチドラムを巻上・巻
下駆動する可変容量型の油圧モータ、2はこのモータ1
に対する圧油供給源としての可変容量型の油圧ポンプ、
3はこのモータ1とポンプ2との間に設けられたコント
ロールバルブ、4は電気ジョイスティック式の操作部
で、この操作部4からレバー操作量に応じた速度指令信
号(電気信号)がコントローラ5に入力され、このコン
トロール5からの制御信号によってコントロールバルブ
3が制御される。
【0043】コントローラ5は、流量指令演算部6とモ
ータ容量指令演算部7とを備え、速度指令信号に基づ
き、流量指令演算部6からポンプ2(レギュレータ8)
への流量指令信号、およびコントロールバルブ3へのス
プールストローク指令信号がそれぞれ出力される。
【0044】これにより、速度指令信号に応じてポンプ
流量(図9参照)、およびモータ容量(図10参照)が
変化する。
【0045】このとき、前記したように、エンスト防止
のため、ポンプ吐出圧に応じたポンプ2の馬力制御が行
われ、図7に示すようにポンプ吐出圧に応じてポンプ流
量が制限される。
【0046】図1中、9は負荷の落下を防止するための
カウンタバランス弁、10は回路の最高圧力を設定する
メインリリーフ弁である。
【0047】また、この装置においては、センサとし
て、ポンプ吐出圧を検出するポンプ吐出圧センサ11
と、図示しないエンジンの回転数を検出するエンジン回
転数センサ12が設けられている。
【0048】モータ1の容量制御機構は、サーボピスト
ン13と、このサーボピストン13を制御する容量制御
弁14と、外部油圧源15の油圧を減圧して容量制御弁
14に向けて送る電磁比例減圧弁16によって構成さ
れ、速度指令信号に応じたモータ容量指令演算部7から
の制御信号に基づいて図10に示すようにモータ容量が
制御される。
【0049】ここで、モータ回転数を増加させるための
ポンプ流量の増加とモータ容量の減少という二つの手段
の切換えのタイミングは、ポンプ流量が最大に達した時
点でモータ容量の減少が開始されるように設定される。
【0050】これは、図9,10に示すVsetの値をほ
ぼ同じにすることによって実現することができ、その結
果、速度指令信号とモータ回転数の関係は図11に示す
ようになる。
【0051】また、モータ1についてもポンプ2と同様
に馬力制御が行われる。これを図2のフローチャートを
用いて説明する。
【0052】制御開始後、まず、モータ容量の下限値q
xを最大モータ容量qmaxとする初期設定が行われる
(ステップS1)。
【0053】次いで、投入可能馬力Lcを与え(ステッ
プS2)、この投入可能馬力Lcとポンプ最大流量Qma
xから、馬力一定となるポンプ吐出圧(設定圧)Ppset
を次の数1を用いて算出する(ステップS3)。
【0054】
【数1】 Ppset=K×Lc/Qmax (Kは係数) また、ポンプ吐出圧センサ11によって検出されたポン
プ吐出圧Ppの読み込み(ステップS4)、この検出値
Ppとポンプ設定圧Ppsetの差ΔPの算出(ステップ
S5)、この差圧ΔPが0よりも大きいか否かの判断
(ステップS6)が順次行われ、0よりも大きい場合は
ステップS7〜S9で、0よりも小さい場合はステップ
S10〜S13で、それぞれ差圧ΔPが0になるように
モータ容量の下限値qxを求める。
【0055】さらに、ステップS14で速度指令信号に
基づいて指令すべきモータ容量qjを求めた後、この求
められたモータ容量qjと設定されたモータ容量qxと
を比較し(ステップS15)、大きい方の値をモータ容
量制御機構の電磁比例減圧弁16に出力し(ステップS
16,S17)、ステップS4に戻る。
【0056】こうして、馬力の限界ラインを超えるモー
タ容量とならないようにモータ容量の下限値が制限さ
れ、この操作によって馬力一定制御が行われる。
【0057】なお、エンジン回転数が変化するとポンプ
最大流量Qmaxが変化するため、エンジン回転数センサ
12からの信号に応じてQmaxを変えるようにする。
【0058】このように、この制御装置においては、ポ
ンプ吐出圧Ppを検出し、このポンプ吐出圧Ppに基づ
いてモータ1の馬力制御を行うため、同一負荷でも巻上
時と巻下時とで馬力制限を異ならせることができる。
【0059】すなわち、巻上時には、ポンプ吐出圧Pp
が高くなるためモータ容量が大きくなってモータ回転数
の上限値が低く抑えられ、馬力制限ラインは図6のA−
B−C−D−Eとなる。
【0060】これに対し、巻下時には、ポンプ吐出圧P
pが低くなるためモータ容量が小さくなってモータ回転
数の上限値が高くなり、馬力制限ラインは図6のA−B
−B´−C´−D−Eとなって最大限の能力を活用でき
ることとなる。
【0061】第2実施形態 第1実施形態との相違点のみを説明する。
【0062】第2実施形態においては、センサとして、
図1中に二点鎖線で示すようにモータ1の巻上側圧力
(モータ巻上圧)を検出する巻上側圧力センサ17と、
モータ巻下側の圧力を検出する巻下側圧力センサ18が
加えられ、コントローラ5により、この両圧力センサ1
7,18の検出値をも用いてモータ1の馬力制御が行わ
れるように構成されている。
【0063】図3,4のフローチャートを用いて説明す
る。
【0064】図3に示すように、まず、初期設定(ステ
ップS1)の後、投入可能馬力Lcを与える(ステップ
S2)。
【0065】この投入可能馬力Lcは、巻上側、巻下側
両圧力センサ17,18によって検出された両側圧力の
差(有効圧)を用いて負荷トルクを求め、この負荷トル
クに基づいて算出される。
【0066】なお、負荷トルクはモーメントリミッタな
どに用いる荷重センサの値を変換して用いてもよい。
【0067】次に、操作部4からの速度指令信号(動作
方向の指令信号でもある)に基づいて巻上動作を行って
いるか巻下動作を行っているかを判断する(ステップS
3,S4)。
【0068】なお、この判断は、他に、モータ1の回転
方向を検出することによって、あるいは巻下側圧力の検
出値に基づいて行ってもよい。
【0069】巻上動作を行っていると判断した場合(ス
テップS4でYESの場合)は、そのままステップS6
に移るが、巻下動作を行っていると判断した場合は、ス
テップS5において、モータ容量指令演算部7に予め設
定しておいた巻下用の投入可能馬力LdownをLcに代入
する(Lc=Ldownとする)。
【0070】こうして得られた投入可能馬力Lcとポン
プ最大流量Qmaxとから、馬力一定となるポンプ吐出圧
の設定値Psetを算出する(ステップS6)。
【0071】次に、巻上側圧力センサ17によって検出
されたモータ巻上圧PMの読み込み(ステップS7)、
このモータ巻上圧PMと上記ポンプ吐出圧の設定値Pps
etの差ΔPの算出(ステップS8)、この差圧ΔPが0
よりも大きいか否かの判断(図4のステップS9)が順
次行われ、第1実施形態の場合と同様に、0よりも大き
い場合はステップS10〜S12で、0よりも小さい場
合はステップS13〜S16で、それぞれ差圧ΔPが0
になるようにモータ容量の下限値qxを求める。
【0072】さらに、ステップS17で速度指令信号に
基づいて指令すべきモータ容量qjを求めた後、この求
められたモータ容量qjと設定されたモータ容量qxと
を比較し(ステップS18)、大きい方の値をモータ容
量制御機構の電磁比例減圧弁16に出力する(ステップ
S19,S20)。
【0073】こうして、第1実施形態の場合と同様に、
馬力の限界ラインを超えるモータ容量とならないように
モータ1の馬力一定制御が行われつつ、巻上時には図6
のA−B−C−D−Eの馬力ラインで、巻下時には図6
のA−B−B´−C´−D−Eの馬力ラインでそれぞれ
モータ1が馬力制御される。
【0074】ところで、請求項4,8の発明にかかる実
施形態として、予め、たとえば負荷が大きい場合は巻下
動作がゆっくり安全に行われるように負荷ごとにモータ
回転数Nを設定しておき、図3のステップS2(投入可
能馬力Lcの設定)において、検出された巻上側および
巻下側両圧力から求められる負荷トルクTと上記設定回
転数Nを用いて、
【0075】
【数2】Lc=(N・T)/716η
(ηは効率) の式から投入可能馬力Lcを求めるようにしてもよい。
【0076】この処理は、ステップS5の巻下用の投入
可能馬力Ldownの値の設定についても行われる。
【0077】このように、負荷ごとに予め設定された回
転数に基づいて馬力制御特性を設定することにより、図
12に破線で示す馬力一定曲線に限らず、上記のように
大負荷の巻下時には巻上時よりもモータ回転数を制限す
るなど、動作状況に応じた任意の特性(たとえば図12
の実線で示す曲線)での馬力制御を行うことができる。
【0078】一方、上記実施形態では、従来技術に倣っ
て、ポンプ流量が最大に達した後、モータ容量を減少さ
せる手順を踏んだが、ポンプ流量が最大に達する前にモ
ータ容量を減少させるようにしてもよい。
【0079】また、上記第1および第2両実施形態で
は、作業状況としてウィンチの巻上・巻下に応じた馬力
制御を行う場合について説明したが、本発明はこの場合
に限らず、同様の事情のもとで作業を行う場合に適用す
ることができる。
【0080】たとえば、ラチスブームクレーンや作業船
では、巻上ロープの先端にフックを付けてクレーン作業
を行う場合と、バケットを付けてグラブ作業を行う場合
があり、この両作業モードに応じてウィンチ動作にエン
ジン馬力を優先投入したり、旋回動作にエンジン馬力を
優先投入したりする。あるいは、いずれか一方の優先状
況であっても、他系統で馬力が使われている場合には、
使用できる馬力を減らす場合もある。
【0081】つまり、(i) モータの馬力特性を、グ
ラブモードとクレーンモードに応じて切り替えるたい場
合、(ii) 他系統の馬力使用量に応じてモータの馬力制
御特性を増減させたい場合があり、本発明はこのような
場合にも適用することができる。
【0082】
【発明の効果】上記のように請求項1〜3の制御方法、
および請求項5〜7の制御装置によると作業状況に応じ
た油圧モータの馬力制御が行われ、たとえばエンジン負
担が軽い巻下時には、巻上時よりも馬力制限を緩やかに
して、モータ回転数を不要に制限せず、システムの能力
を最大限に活用することが可能となる。
【0083】一方、請求項4の制御方法、および請求項
8の制御装置によると、負荷ごとに予め設定された回転
数に基づいて馬力制御特性を設定するため、たとえば大
負荷の巻下時には巻上時よりもモータ回転数を制限する
など、動作状況に応じた任意の特性での馬力制御を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる制御装置の油圧
回路とその制御系の構成図である。
【図2】同装置によるモータの馬力制御作用を説明する
ためのフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる制御装置による
モータ馬力制御作用を説明するためのフローチャートで
ある。
【図4】図3の続きのフローチャートである。
【図5】馬力制御によるモータ巻上圧とモータ容量の関
係を示す図である。
【図6】馬力制御による負荷トルクとモータ回転数の関
係を示す図である。
【図7】馬力制御によるポンプ吐出圧とポンプ流量の関
係を示す図である。
【図8】馬力制御による負荷トルクとモータ容量の関係
を示す図である。
【図9】モータの速度制御における速度指令信号とポン
プ流量の関係を示す図である。
【図10】モータの速度制御における速度指令信号とモ
ータ容量の関係を示す図である。
【図11】モータの速度制御における速度指令信号とモ
ータ回転数の関係を示す図である。
【図12】本発明の実施形態による馬力制御の結果とし
ての負荷トルクとモータ回転数の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ウィンチの油圧モータ 2 油圧ポンプ 8 ポンプのレギュレータ 3 コントロールバルブ 4 操作部 5 コントローラ 6 コントローラの流量指令演算部 7 同モータ容量指令演算部 13 モータ容量制御機構を構成するサーボピストン 14 同容量制御弁 16 同電磁比例減圧弁 11 ポンプ吐出圧センサ(作業状況を検出する手段) 17,18 モータ巻上側および巻下側両圧力センサ
(作業状況を検出する手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉松 英昭 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内 (72)発明者 北川 茂樹 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 Fターム(参考) 3H089 AA32 AA61 AA81 BB15 CC09 CC16 DA03 DB03 DB47 DB49 EE31 EE35 FF08 GG02 JJ07 JJ08 JJ20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウィンチドラムを回転駆動する可変容量
    型の油圧モータと、エンジンにより駆動されて上記油圧
    モータに圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプとの間
    に、操作手段からの指令信号に基づいて上記油圧モータ
    の回転方向と速度を制御するコントロールバルブが設け
    られ、上記操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプお
    よび油圧モータの容量を変化させて油圧モータの回転数
    を制御するように構成された油圧ウィンチにおいて、作
    業状況に応じて上記油圧モータの馬力制御特性を異なら
    せることを特徴とする油圧ウィンチの制御方法。
  2. 【請求項2】 油圧ポンプの吐出圧を検出し、この検出
    されたポンプ吐出圧に応じて油圧モータの馬力制御特性
    を異ならせることを特徴とする請求項1記載の油圧ウィ
    ンチの制御方法。
  3. 【請求項3】 巻上時か巻下時かを検出し、この検出結
    果に応じて油圧モータの馬力制御特性を異ならせること
    を特徴とする請求項1記載の油圧ウィンチの制御方法。
  4. 【請求項4】 ウィンチドラムを回転駆動する可変容量
    型の油圧モータと、エンジンにより駆動されて上記油圧
    モータに圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプとの間
    に、操作手段からの指令信号に基づいて上記油圧モータ
    の回転方向と速度を制御するコントロールバルブが設け
    られ、上記操作手段の操作量に応じて上記油圧ポンプお
    よび油圧モータの容量を変化させて油圧モータの回転数
    を制御し、上記油圧モータの馬力制御を行うように構成
    された油圧ウィンチにおいて、負荷ごとに予め設定され
    た回転数に基づいて油圧モータの馬力制御特性を設定す
    ることを特徴とする油圧ウィンチの制御方法。
  5. 【請求項5】 ウィンチドラムを回転駆動する可変容量
    型の油圧モータと、エンジンにより駆動されて上記油圧
    モータに圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプとの間
    に、操作手段からの指令信号に基づいて上記油圧モータ
    の回転方向と速度を制御するコントロールバルブが設け
    られ、制御手段により、上記操作手段の操作量に応じて
    上記油圧ポンプおよび油圧モータの容量を変化させて油
    圧モータの回転数を制御し、馬力制御を行うように構成
    された油圧ウィンチにおいて、作業状況を検出する作業
    状況検出手段を具備し、上記制御手段により、この検出
    された作業状況に応じて上記油圧モータの馬力制御特性
    を異ならせるように構成されたことを特徴とする油圧ウ
    ィンチの制御装置。
  6. 【請求項6】 作業状況検出手段として、油圧ポンプの
    吐出圧を検出するポンプ圧検出手段が用いられたことを
    特徴とする請求項5記載の油圧ウィンチの制御装置。
  7. 【請求項7】 作業状況検出手段として、巻上・巻下の
    別を検出する巻上・巻下検出手段が用いられたことを特
    徴とする請求項5記載の油圧ウィンチの制御装置。
  8. 【請求項8】 ウィンチドラムを回転駆動する可変容量
    型の油圧モータと、エンジンにより駆動されて上記油圧
    モータに圧油を供給する可変容量型の油圧ポンプとの間
    に、操作手段からの指令信号に基づいて上記油圧モータ
    の回転方向と速度を制御するコントロールバルブが設け
    られ、制御手段により、上記操作手段の操作量に応じて
    上記油圧ポンプおよび油圧モータの容量を変化させて油
    圧モータの回転数を制御し、油圧モータの馬力制御を行
    うように構成された油圧ウィンチにおいて、上記制御手
    段は、予め負荷ごとに設定された回転数に基づいて油圧
    モータの馬力制御特性を設定するように構成されたこと
    を特徴とする油圧ウィンチの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117628004A (zh) * 2023-11-09 2024-03-01 浙江大学 一种用于内曲线液压马达的低速稳定性测试系统

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