JPH0741287A - クレーンのブーム起伏および巻上制御装置 - Google Patents

クレーンのブーム起伏および巻上制御装置

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JPH0741287A
JPH0741287A JP5186389A JP18638993A JPH0741287A JP H0741287 A JPH0741287 A JP H0741287A JP 5186389 A JP5186389 A JP 5186389A JP 18638993 A JP18638993 A JP 18638993A JP H0741287 A JPH0741287 A JP H0741287A
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hoisting
pilot
boom
valve
pressure
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JP5186389A
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Hideki Kinukawa
秀樹 絹川
Hideaki Ishihara
英明 石原
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブーム長さおよびロープ掛け数に応じたブー
ム起伏および巻上の複合操作(吊り荷の水平移動操作)
を簡便化する。 【構成】 吊り荷の水平移動時に、ブームの起伏による
吊り荷の移動量と、フックの上げ下げによる吊り荷の移
動量とに差がある場合に、ブーム起伏用および巻上用両
パイロット操作弁13,14をともにフルストロークし
てディテントロックした状態で、ブーム起伏および巻上
のうち、荷動きの大きい側のコントロールバルブ11ま
たは12のパイロット圧を、ポテンショメータ22,2
3と減圧弁20,21の組合せによる減圧手段により、
吊り荷が水平移動する圧力まで減圧し、かつその調整位
置に保持し得るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブームの起伏と吊りフッ
クの上げ下げの2つの操作を同時に行って吊り荷を水平
移動させる場合に、ブーム起伏および巻上の速度を制御
するクレーンのブーム起伏および巻上制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図6に示すように、ブーム起伏用
ウィンチドラム1および巻上用ウィンチドラム2を備
え、これら両ドラム1,2をそれぞれ油圧モータで駆動
するようにしたクレーンが公知である。図中、3はブー
ム、4はこのブーム3を起伏させるブーム起伏ロープ、
5は吊りフック、6はこの吊りフック5を上げ下げする
巻上ロープ、Wは吊り荷である。
【0003】このタイプのクレーンの従来のブーム起伏
および巻上制御装置の油圧回路構成を図7によって説明
する。
【0004】7は図6のブーム起伏用ウィンチドラム1
を回転駆動するブーム起伏用油圧モータ(以下、起伏モ
ータという)、8は巻上用ウィンチドラム2を回転駆動
する巻上用油圧モータ(以下、巻上モータという)で、
これら両モータ7,8と、共通の圧油供給源としての油
圧ポンプ9およびタンク10との間に油圧パイロット式
のブーム起伏用および巻上用両コントロールバルブ(以
下、第1、第2コントロールバルブという)11,12
が設けられ、このコントロールバルブ11,12によっ
て両モータ7,8に対する圧油の供給方向(モータ回転
方向)と流量(モータ回転速度)とが制御される。
【0005】13は第1コントロールバルブ11を遠隔
制御するブーム起伏用パイロット操作弁(以下、第1パ
イロット弁という)、14は第2コントロールバルブ1
2を遠隔制御する巻上用パイロット操作弁(以下、第2
パイロット弁という)で、これらはそれぞれ操作レバー
13a,14aを有し、この操作レバー13a,14a
の操作により、その操作方向に対応する出力側にレバー
操作量に応じた二次圧が発生し、この二次圧が両コント
ロールバルブ11,12にパイロット圧として供給され
る。
【0006】また、この両パイロット弁13,14に
は、正逆両側のフルストローク状態でレバー13a,1
4aを保持するディテントロック機構(周知につき図示
しない)が設けられている。
【0007】15はこれら両パイロット弁13,14に
対する共通の油圧源としてのパイロット油圧ポンプ、1
6,17はリリーフ弁である。
【0008】このようなクレーンにおいて、吊り荷Wを
前後方向に水平移動させたい場合には、図6に示すよう
にブーム3を起こし(倒し)ながらフック5を巻下げる
(巻上げる)という逆方向の複合操作を行う。
【0009】この場合、ブーム3の起伏による吊り荷W
の上下方向移動量は、ブーム3の長さによって変化し、
フック5の上げ下げによる吊り荷Wの移動量は、フック
5とブームポイントシーブ3aとの間のロープ6の掛け
数(以下、ロープ掛け数という)によって変化する。
【0010】従って、吊り荷Wの水平移動のための複合
操作時に、単純に両パイロット弁13,14をフルスト
ローク状態とすると、たとえばブーム長さが長くてロー
プ掛け数が多い場合にはブーム起伏による吊り荷移動量
がフック上げ下げによる吊り荷移動量を上回る事態が発
生し、水平移動ができなくなる。
【0011】そこで従来は、吊り荷移動量の小さい側の
パイロット弁をフルストローク位置でディテントロック
した状態で、吊り荷移動量の大きい側のパイロット弁の
操作量を調整することにより、水平移動を行わせるよう
にしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の制御装置によると、水平移動中、吊り荷移動量の
大きい側のパイロット弁をオペレータの手によって調整
位置にずっと保持しておかなければならないため、とく
に長時間に亘って作業を行う場合にオペレータの疲労が
激しいものとなっていた。
【0013】なお、この点の対策として、パイロット弁
13,14をフルストローク位置だけでなく中間の多数
の位置でディテントロックできるオールディテント機構
を採用することが考えられる。
【0014】しかし、こうするとパイロット弁13,1
4を中立位置に戻し忘れる危険性があるため採用されな
かった。
【0015】そこで本発明は、ブーム長さおよびロープ
掛け数に応じたブーム起伏および巻上の複合操作(吊り
荷の水平移動操作)を簡便化することができるクレーン
のブーム起伏および巻上制御装置を提供するものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ブー
ム起伏ロープを巻取駆動するブーム起伏用ウィンチドラ
ムと、吊りロープを巻取駆動する巻上用ウィンチドラム
と、上記ブーム起伏用ウィンチドラムを回転駆動するブ
ーム起伏用油圧モータと、上記巻上用ウィンチドラムを
回転駆動する巻上用油圧モータと、これら両油圧モータ
に対する圧油供給源としての油圧ポンプと、この油圧ポ
ンプから上記両油圧モータに対する圧油の供給方向と流
量を制御するブーム起伏用および巻上用両コントロール
バルブと、この両コントロールバルブを個別に遠隔制御
するブーム起伏用および巻上用両パイロット操作弁と、
この両パイロット操作弁に対するパイロット油圧源とを
具備し、上記両パイロット操作弁は、操作レバーと、こ
の操作レバーを両側フルストローク位置で保持するディ
テントロック機構とを備えたクレーンにおいて、上記ブ
ーム起伏用または巻上用パイロット操作弁がフルストロ
ークされた状態で同パイロット操作弁からコントロール
バルブに入力されるパイロット圧を任意の値に減圧する
減圧手段を具備し、この減圧手段は、両コントロールバ
ルブのパイロットライン中に設けられたブーム起伏用お
よび巻上用両電磁比例式の減圧弁と、この減圧弁に減圧
指令信号を出力するポテンショメータとによって構成さ
れたものである。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、(I) 油圧ポンプの駆動源であるエンジンの回転数
を検出するエンジン回転数検出手段と、(II) このエン
ジン回転数検出手段からの信号に基づいて、エンジン回
転数、およびエンジン回転数が変化したときのその変化
率を演算し、ブーム起伏用および巻上用両コントロール
バルブのうち、減圧弁によるパイロット圧の減圧制御を
受けているコントロールバルブの出口流量を、上記エン
ジン回転数の変化率に応じて変化させるように、ポテン
ショメータによる減圧指令値を変更して減圧弁に向けて
出力するコントローラとが設けられたものである。
【0018】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、減圧手段として、両コントロールバルブのパイロッ
トライン中に、手動操作によって二次圧が調整されかつ
調整位置に保持される手動可変式の減圧弁が設けられた
ものである。
【0019】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの構成において、減圧弁が、両コントロールバルブ
のパイロットラインにおけるパイロット油圧源とパイロ
ット操作弁とを結ぶ管路中に設けられたものである。
【0020】請求項5の発明は、請求項1乃至3のいず
れかの構成において、減圧弁が、両コントロールバルブ
のパイロットラインにおけるパイロット操作弁とコント
ロールバルブとを結ぶ管路中に設けられたものである。
【0021】
【作用】上記構成によると、吊り荷の水平移動時に、ブ
ームの起伏による吊り荷の移動量と、フックの上げ下げ
による吊り荷の移動量とに差がある場合に、ブーム起伏
用および巻上用両パイロット操作弁をともにフルストロ
ークしてディテントロックした状態で、減圧手段(請求
項1,2の場合は電磁比例式減圧弁とポテンショメータ
の組合せ、請求項3の場合は手動可変式の減圧弁)によ
り、荷動きの大きい側のコントロールバルブのパイロッ
ト圧を、吊り荷が水平移動する圧力まで減圧し、その位
置に保持すればよい。
【0022】この場合、請求項1,2の構成によるとポ
テンショメータが、請求項3の構成によると手動可変式
の減圧弁がそれぞれ自動的に調整位置に保持されるた
め、従来のようにオペレータがパイロット操作弁のレバ
ーを調整位置に保持しておくという必要がなくなる。
【0023】また、請求項1,2の構成によると、ポテ
ンショメータのみを運転室に設置し、電磁比例式減圧弁
は運転室外に設置してこの両者を電気配線でつなげばよ
いため、スペースに余裕のない運転室に減圧手段のため
の油圧配管を施す必要がない。
【0024】一方、請求項3の構成によると、手動可変
式の減圧弁を運転室に設置する必要がある反面、減圧弁
の調整操作が直接、荷動きに反映するため、応答性が良
いものとなる。
【0025】さらに、電磁比例式または手動可変式の減
圧弁を、パイロット油圧源とパイロット操作弁とを結ぶ
管路中に設けた請求項4の構成によると、同減圧弁をパ
イロット操作弁とコントロールバルブとを結ぶ管路中に
設けた請求項5の構成と比較して、ブーム起伏用および
巻上用両コントロールバルブの両側パイロット圧の調整
をそれぞれ一つの減圧弁で行うことができる。このた
め、油圧配管が容易となり、コストが安くてすむ。
【0026】ところで、吊り荷水平移動時は、通常、最
初は低速でゆっくり荷を移動させ、その後、速度を上げ
て高速で移動させ、終点で再び低速に戻すという操作が
行われる。
【0027】すなわち、荷動きの大きい側のコントロー
ルバルブのパイロット圧を減圧し、ブーム起伏用または
巻上用モータへの供給流量を絞っている状態でエンジン
回転数が変化することになる。
【0028】この場合、絞り作用を受けていないコント
ロールバルブでは、エンジン回転数の変化に比例して出
口流量が増減し、これに応じてモータ速度が変化する
が、絞り作用を受けているコントロールバルブでは、エ
ンジン回転数が変化しても出口流量が変化せず、従って
モータ速度も変化しないという事態が生じる。
【0029】こうなると、本来、荷動きが小さいはずの
動作(ブーム起伏または巻上)が早められ、吊り荷の水
平移動ができなくなる。
【0030】この点に対し、請求項2の構成によると、
エンジン回転数検出手段によってエンジンの回転数を検
出し、エンジン回転数が変化した場合に、その変化率を
コントローラで演算し、かつ、減圧弁によるパイロット
圧の減圧制御を受けている側のコントロールバルブの出
口流量を、このエンジン回転数の変化率に応じて変化さ
せることができるため、両モータの回転速度をエンジン
回転数の変化前と同じ関係に保ち、吊り荷の水平移動を
確保することができる。
【0031】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図5によって説明す
る。以下の実施例において、図7に示す従来装置と同一
部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略す
る。
【0032】第1実施例(図1参照) 第1実施例では、第1および第2両コントロールバルブ
11,12のパイロットラインにおけるパイロット油圧
ポンプ15と第1および第2両パイロット弁13,14
とを結ぶ管路18,19中にそれぞれ電磁比例式減圧弁
(以下、第1、第2比例弁という)20,21を設け、
この両比例弁20,21をそれぞれポテンショメータ
(以下、第1、第2ポテンショメータという)22,2
3によって制御する構成としている。
【0033】ポテンショメータ22,23の回転角度と
出力電流、およびこの出力電流と比例弁20,21の二
次圧はそれぞれ比例関係にあり、ポテンショメータ2
2,23の操作量に比例して比例弁20,21の二次圧
が変化する。
【0034】従って、パイロット弁13,14をフルス
トローク位置でディテントロックした状態で、ポテンシ
ョメータ22,23を操作することにより、比例弁2
0,21の二次圧、すなわちパイロット弁13,14の
一次圧が変化し、これによって同弁13,14の二次
圧、すなわちコントロールバルブ11,12のパイロッ
ト圧が変化する。
【0035】ここで、ポテンショメータ22,23の出
力電流および比例弁20,21の二次圧は、コントロー
ルバルブ11,12のパイロット圧との関係において次
の条件を満足するように設定される。
【0036】すなわち、 ブーム長さが最大でロープ掛け数が最大(ブーム起
伏による荷動きが最大でフック上げ下げによる荷動きが
最小)のケースにおいて、第2パイロット弁14をフル
ストロークした状態で、吊り荷の水平移動を行うのに必
要な第1コントロールバルブ11のパイロット圧がPc1
の場合に、第1ポテンショメータ22を出力電流最小位
置にセットした状態で、第1比例弁20の二次圧が上記
パイロット圧Pc1以下となること。
【0037】 ブーム長さが最小でロープ掛け数が最
小(ブーム起伏による荷動きが最小でフック上げ下げに
よる荷動きが最大)のケースにおいて、第1パイロット
弁13をフルストロークした状態で、吊り荷の水平移動
を行うのに必要な第2コントロールバルブ12のパイロ
ット圧がPc2の場合に、第2ポテンショメータ23を出
力電流最小位置にセットした状態で、第2比例弁21の
二次圧が上記パイロット圧Pc2以下となること。
【0038】この構成において、たとえばブームが長く
てロープ掛け数が多く、ブーム起伏による荷動きがフッ
ク上げ下げによる荷動きよりも大きい場合には、両パイ
ロット弁13,14をそれぞれ互いに逆方向のフルスト
ローク位置でディテントロックする。
【0039】次に、第1ポテンショメータ22を操作し
て第1比例弁20の二次圧、つまり第1パイロット弁1
3の二次圧(第1コントロールバルブ11のパイロット
圧)を、吊り荷が水平移動する圧力まで減圧調整すれば
よい。
【0040】この場合、ポテンショメータ22は、調整
位置に自動的に保持されるため、オペレータの手によっ
て保持しておく必要がない。
【0041】一方、上記の場合と逆に、ブームが短くて
ロープ掛け数が少なく、フック上げ下げによる荷動きが
ブーム起伏による荷動きよりも大きい場合には、両パイ
ロット弁13,14をフルストロークし、ディテントロ
ックした状態で、第2ポテンショメータ23の操作によ
り、第2比例弁21の二次圧を調整し、第2コントロー
ルバルブ12のパイロット圧を減圧すればよい。
【0042】このように、ポテンショメータ22,23
の操作によって吊り荷を水平移動させることができるた
め、パイロット弁13,14の一方を操作する場合のよ
うにオペレータの手で調整位置に保持する必要がなく、
作業が長時間にわたる場合でもオペレータの疲労が少な
くてすむ。
【0043】第2実施例(図2参照) 第1実施例との相違点のみを説明すると、第2実施例で
は、パイロット弁13,14とコントロールバルブ1
1,12の両側パイロット室とを結ぶ両側パイロット管
路24a,24b、25a,25bにそれぞれ比例弁2
0a,20b,21a,21bを設け、ブーム起伏側の
比例弁20a,20bを第1ポテンショメータ22で、
巻上側の比例弁21a,21bを第2ポテンショメータ
23でそれぞれ制御する構成としている。
【0044】この構成によっても、基本的に第1実施例
の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0045】但し、第1実施例の構成によると、両コン
トロールバルブ11,12のパイロット圧の調整を各一
つの比例弁20,21で行うことができるため、油圧配
管が容易となり、コストが安くてすむという利点を有す
る。
【0046】第3実施例(図3参照) 吊り荷水平移動時は、通常、最初はエンジン低速(ポン
プ吐出流量が少ない状態)でゆっくり荷を移動させ、そ
の後、速度を上げて高速(ポンプ吐出流量が多い状態)
で移動させ、終点で再び低速に戻すという操作が行われ
る。
【0047】すなわち、荷動きの大きい側のコントロー
ルバルブ11または12のパイロット圧を減圧し、ブー
ム起伏モータ7または巻上モータ8への供給流量を絞っ
ている状態でエンジン回転数が変化することになる。
【0048】この場合、絞り作用を受けていないコント
ロールバルブでは、エンジン回転数の変化に比例して出
口流量が増減し、これに応じてモータ速度が変化する
が、絞り作用を受けているコントロールバルブでは、エ
ンジン回転数が変化しても出口流量が変化せず、従って
モータ速度も変化しないという事態が生じる。
【0049】こうなると、本来、荷動きが小さいはずの
動作(ブーム起伏または巻上)が早められ、吊り荷の水
平移動ができなくなる。
【0050】そこで第3実施例では、この点の対策とし
て、エンジン26の回転数を検出するエンジン回転数セ
ンサ27と、このセンサ信号およびポテンショメータ2
2,23の操作信号(減圧指令信号)が入力されるコン
トローラ28とを設けている。
【0051】なお、この実施例では、パイロット油圧ポ
ンプ15とパイロット弁13,14とを結ぶ管路18,
19中に比例弁20,21を設けた第1実施例の回路構
成を例にとっている。
【0052】コントローラ28は、次のような処理を行
う。
【0053】(a)センサ27からの信号に基づいてエ
ンジン回転数を算出する。
【0054】(b)エンジン回転数が変化したときに、
この回転数の変化率を算出する。
【0055】(c)ポテンショメータ22,23からの
信号に基づいて、両コントロールバルブ11,12のう
ちいずれが減圧制御されているかを判別し、かつ、その
ときの減圧指令値を算出する。
【0056】(d)上記減圧制御されている側のコント
ロールバルブ11または12の出口流量が、上記エンジ
ン回転数の変化率に応じて変化するように、減圧側のポ
テンショメータ22または23による減圧指令値を変更
し、この変更後の指令値を比例弁20または21に向け
て出力する。
【0057】この(d)について詳述すると、たとえば
第1ポテンショメータ22、第1比例弁20によって第
1パイロット弁13が減圧制御され、第1コントロール
バルブ11の出口流量が絞られている場合を例にとる。
【0058】このときの第1コントロールバルブ11の
パイロット圧がPc、出口流量がQcであったとする
と、エンジン回転数がN1からN2に変化し、これに伴
いポンプ吐出流量がQ1からQ2に変化した場合、吊り
荷の水平移動を確保するためには、エンジン回転数変化
後のコントロールバルブ11の出口流量Qc´は、Qc
´=(N2/N1)Qcにする必要がある。
【0059】そこでこの出口流量Qc´を得るためのパ
イロット圧Pc´を算出し、このパイロット圧Pc´が
得られるように、第1ポテンショメータ22の減圧指令
値を変更して比例弁20に出力する。
【0060】このコントローラ28による処理手順を図
4のフローチャートによって説明する。
【0061】制御開始とともに、両ポテンショメータ2
2,23からの信号を読み込み(ステップS1)、次い
でステップS2で、この信号からブーム起伏側(第1コ
ントロールバルブ11)と巻上側(第2コントロールバ
ルブ12)のいずれが減圧制御されているか(ブーム起
伏側が減圧制御されているか否か)を判別し、YES
(ブーム起伏側が減圧制御されている)となると図右側
のブーム起伏側ルーチン、NOとなると左側の巻上側ル
ーチンに移行する。
【0062】この両側ルーチンでの処理内容は全く同じ
で、ステップS3、ステップS3´でパイロット弁1
3,14の減圧指令値Pcが算出された後、エンジン回
転数信号の読み込み(ステップS4、ステップS4
´)、これに基づくエンジン回転数の算出(ステップS
5、ステップS5´)が行われ、ステップS6、ステッ
プS6´でエンジン回転数に変化があったかどうかが判
別される。
【0063】ここでYESとなると、エンジン回転数の
変化率(N2/N1=Nk)の演算(ステップS7、ス
テップS7´)、減圧指令値Pcのときのコントロール
バルブ出口流量Qcの演算(ステップS8、ステップS
8´)、Qc´=Nk×Qcの演算(ステップS9、ス
テップS9´)、出口流量がQcとなるときのパイロッ
ト圧Pc´の演算(ステップS10、ステップS10
´)が行われ、このパイロット圧Pc´が変更指令値と
して比例弁20または21に向けて出力される(ステッ
プS11,ステップS11´)。
【0064】なお、ステップS6、ステップS6´でN
O(エンジン回転数の変化がない)となると、それまで
通りの指令値Pcが出力される(ステップS12、ステ
ップS12´)。
【0065】このような制御を行うことにより、エンジ
ン回転数の変化にかかわりなく、吊り荷の水平移動を確
実に行わせることができる。
【0066】第4実施例(図5参照) 上記第1〜第3各実施例では、減圧弁として電磁比例式
のものを用いたのに対し、第4実施例では、手動操作に
よって二次圧が調整されかつ調整位置に保持される手動
可変式の減圧弁29,30をパイロットライン(図例で
はパイロット油圧ポンプ15とパイロット弁13,14
を結ぶ管路18,19)に設けている。
【0067】この構成によっても、他の実施例と基本的
に同様の効果が得られ、しかも減圧弁29,30の調整
操作が直接、荷動きに反映するため、応答性が良いもの
となる。
【0068】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、吊り
荷の水平移動時に、ブームの起伏による吊り荷の移動量
と、フックの上げ下げによる吊り荷の移動量とに差があ
る場合に、ブーム起伏用および巻上用両パイロット操作
弁をともにフルストロークしてディテントロックした状
態で、ポテンショメータによって操作される減圧弁(請
求項1,2の発明)または手動可変式の減圧弁(請求項
3の発明)により、荷動きの大きい側のコントロールバ
ルブのパイロット圧を、吊り荷が水平移動する圧力まで
減圧し、かつその調整位置に保持し得るように構成した
から、従来のようにオペレータの手でパイロット操作弁
のレバーを調整位置に保持しておくという必要がなくな
る。
【0069】このため、作業が長時間にわたる場合でも
オペレータの疲労が少なくてすむ。
【0070】また、請求項1,2の発明によると、ポテ
ンショメータのみを運転室に設置し、電磁比例式減圧弁
は運転室外に設置してこの両者を電気配線でつなげばよ
いため、スペースに余裕のない運転室に減圧手段のため
の油圧配管を施す必要がない。
【0071】一方、請求項3の発明によると、手動可変
式の減圧弁を運転室に設置する必要がある反面、減圧弁
の調整操作が直接、荷動きに反映するため、応答性が良
いものとなる。
【0072】さらに、電磁比例式または手動可変式の減
圧弁を、パイロット油圧源とパイロット操作弁とを結ぶ
管路中に設けた請求項4の発明によると、同減圧弁をパ
イロット操作弁とコントロールバルブとを結ぶ管路中に
設けた請求項5の発明と比較して、ブーム起伏用および
巻上用両コントロールバルブの両側パイロット圧の調整
を各一つの減圧弁で行うことができる。このため、油圧
配管が容易となり、コストが安くてすむ。
【0073】一方、請求項2の発明によると、吊り荷の
水平移動操作中にエンジン回転数が変化した場合に、エ
ンジン回転数検出手段からの信号に基づいてそのエンジ
ン回転数の変化率をコントローラで演算し、かつ、減圧
弁によるパイロット圧の減圧制御を受けている側のコン
トロールバルブの出口流量を、このエンジン回転数の変
化率に応じて変化させることができるため、両モータの
回転速度をエンジン回転数の変化前と同じ関係に保ち、
吊り荷の水平移動を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路構成図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す回路構成図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す回路構成図である。
【図4】第3実施例の作用を説明するためのフローチャ
ートである。
【図5】本発明の第4実施例を示す回路構成図である。
【図6】本発明の適用対象であるクレーンの概略側面図
である。
【図7】従来例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 ブーム起伏用ウィンチドラム 2 巻上用ウィンチドラム 3 ブーム 4 ブーム起伏ロープ 5 吊りフック 6 吊りロープ 7 ブーム起伏用油圧モータ 8 巻上用油圧モータ 9 両油圧モータに対する圧油供給源としての油圧ポン
プ 11 ブーム起伏用コントロールバルブ 12 巻上用コントロールバルブ 13 ブーム起伏用パイロット操作弁 14 巻上用パイロット操作弁 13a,14a 操作レバー 15 パイロット油圧源としてのパイロット油圧ポンプ 18,19 パイロット油圧ポンプとパイロット操作弁
とを結ぶ管路 20,21 同管路に設けられた減圧手段の電磁比例減
圧弁 24a,24b,25a,25b パイロット操作弁と
コントロールバルブとを結ぶ管路 20a,20b,21a,21b 同管路に設けられた
減圧手段の電磁比例減圧弁 22,23 ポテンショメータ 27 エンジン回転数センサ 28 コントローラ 29,30 減圧手段としての手動可変式減圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F15B 11/028 11/08 A 9026−3H 11/17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーム起伏ロープを巻取駆動するブーム
    起伏用ウィンチドラムと、吊りロープを巻取駆動する巻
    上用ウィンチドラムと、上記ブーム起伏用ウィンチドラ
    ムを回転駆動するブーム起伏用油圧モータと、上記巻上
    用ウィンチドラムを回転駆動する巻上用油圧モータと、
    これら両油圧モータに対する圧油供給源としての油圧ポ
    ンプと、この油圧ポンプから上記両油圧モータに対する
    圧油の供給方向と流量を制御するブーム起伏用および巻
    上用両コントロールバルブと、この両コントロールバル
    ブを個別に遠隔制御するブーム起伏用および巻上用両パ
    イロット操作弁と、この両パイロット操作弁に対するパ
    イロット油圧源とを具備し、上記両パイロット操作弁
    は、操作レバーと、この操作レバーを両側フルストロー
    ク位置で保持するディテントロック機構とを備えたクレ
    ーンにおいて、上記ブーム起伏用または巻上用パイロッ
    ト操作弁がフルストロークされた状態で同パイロット操
    作弁からコントロールバルブに入力されるパイロット圧
    を任意の値に減圧する減圧手段を具備し、この減圧手段
    は、両コントロールバルブのパイロットライン中に設け
    られたブーム起伏用および巻上用両電磁比例式の減圧弁
    と、この減圧弁に減圧指令信号を出力するポテンショメ
    ータとによって構成されたことを特徴とするクレーンの
    ブーム起伏および巻上制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクレーンのブーム起伏お
    よび巻上制御装置において、 (I) 油圧ポンプの駆動源であるエンジンの回転数を検
    出するエンジン回転数検出手段と、 (II) このエンジン回転数検出手段からの信号に基づい
    て、エンジン回転数、およびエンジン回転数が変化した
    ときのその変化率を演算し、ブーム起伏用および巻上用
    両コントロールバルブのうち、減圧弁によるパイロット
    圧の減圧制御を受けているコントロールバルブの出口流
    量を、上記エンジン回転数の変化率に応じて変化させる
    ように、ポテンショメータによる減圧指令値を変更して
    減圧弁に向けて出力するコントローラとが設けられたこ
    とを特徴とするクレーンのブーム起伏および巻上制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のクレーンのブーム起伏お
    よび巻上制御装置において、減圧手段として、両コント
    ロールバルブのパイロットライン中に、手動操作によっ
    て二次圧が調整されかつ調整位置に保持される手動可変
    式の減圧弁が設けられたことを特徴とするクレーンのブ
    ーム起伏および巻上制御装置。
  4. 【請求項4】 減圧弁が、両コントロールバルブのパイ
    ロットラインにおけるパイロット油圧源とパイロット操
    作弁とを結ぶ管路中に設けられたことを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載のクレーンのブーム起伏お
    よび巻上制御装置。
  5. 【請求項5】 減圧弁が、両コントロールバルブのパイ
    ロットラインにおけるパイロット操作弁とコントロール
    バルブとを結ぶ管路中に設けられたことを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のクレーンのブーム起伏
    および巻上制御装置。
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