JPH06280814A - 流体圧アクチュエータの駆動制御装置 - Google Patents
流体圧アクチュエータの駆動制御装置Info
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- JPH06280814A JPH06280814A JP5072030A JP7203093A JPH06280814A JP H06280814 A JPH06280814 A JP H06280814A JP 5072030 A JP5072030 A JP 5072030A JP 7203093 A JP7203093 A JP 7203093A JP H06280814 A JPH06280814 A JP H06280814A
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Abstract
を用いながら、流体圧アクチュエータの圧力制御を行
う。 【構成】 油圧モータ16の駆動制御を行うためのスプ
ール作動式方向制御弁28を備える。圧力センサ25,
26でモータ負荷(検出負荷)を検出する一方、操作レ
バー44の操作量を操作量検出部45で検出し、この検
出操作量に見合った指定負荷と上記検出負荷との偏差及
びこの偏差に対応する作動指令信号をコントローラ50
で演算し、上記方向制御弁28のパイロット回路におけ
る電磁比例弁34,36に出力することにより、方向制
御弁28のスプール作動を上記負荷偏差に基づいて制御
する。
Description
アクチュエータの駆動を制御するための装置に関するも
のである。
て流体圧アクチュエータの駆動を制御する装置として
は、いわゆる速度制御式のものが一般に良く知られてい
る。この装置では、油圧ポンプ等の流体圧源と、油圧モ
ータ等の流体圧アクチュエータとの間に方向制御弁が設
けられるとともに、この方向制御弁は例えばそのスプー
ルがストローク(変位)するにつれて開口面積が増減す
る(すなわち作動流体の流量が増減する)ように構成さ
れている。一方、この駆動制御装置は、外部からレバー
操作される操作装置を備え、この操作装置における操作
レバーの操作位置と、基準位置との差(すなわち操作
量)に見合った速度で流体圧アクチュエータが作動する
ように上記スプールのストロークを制御するように構成
されている。
は、上記流体圧アクチュエータと流体圧源との間に逆止
弁を設け、この逆止弁で操作レバーの操作量に応じたパ
イロット圧と流体圧アクチュエータの入口圧とをバラン
スさせることにより、流体圧アクチュエータの出力トル
クを制限するようにしたものが示されている。
では、操作レバーの操作量に見合った速度で流体圧アク
チュエータが作動するため、作業者の操作感覚にマッチ
した制御を行うことができるが、その反面、流体圧アク
チュエータの出力トルクを制限できないため、実際には
流体圧アクチュエータの負荷が過剰に増大していても作
業者がこれを知らずにレバーを大きく操作することによ
り、無理な駆動が続けられるおそれがある。特に、作業
個所が目視で確認できないような状況下では、上記無理
な駆動が続けられるおそれが高い。
は、流体圧アクチュエータの駆動力支持装置に過負荷が
生じるのを防ぐことができるが、この装置には、次のよ
うな解決すべき課題がある。
れているスプール方式の方向制御弁では、ストロークと
開口面積との関係を大きなストロークの範囲で設定でき
るので、操作可能な範囲を大きく確保でき、また開口面
積の特性を作業装置の特性に合せて設定することができ
るのに対し、上記公報の装置では逆止弁を用いているの
で、比較的小さいストロークで開口面積を制御する必要
があり、圧力変動に制御性能が影響を受けやすい。
作動速度が決定されるので、出口圧が変化した場合に実
際のアクチュエータの負荷状態に見合った速度制御が行
えなくなる場合が生じる。
ト化を図るべく、同一の流体圧源に複数の流体圧アクチ
ュエータ及び逆止弁を直列に接続して同時駆動する場
合、上流側のアクチュエータの負荷はそれ自身の負荷と
下流側のアクチュエータの負荷とが重ね合わさせたもの
となる。ここで上記公報の装置では、トルク制限用の逆
止弁においてパイロット圧とモータ入口圧とをバランス
させているため、上流側のアクチュエータの負荷が一定
であっても下流側のアクチュエータの負荷が変動するこ
とにより、上流側のアクチュエータについて設けられた
逆止弁における圧力バランスに影響を与えることにな
り、よって各アクチュエータの駆動を互い独立して良好
に制御することができない不都合がある。
ができる流体圧アクチュエータの駆動制御装置を提供す
ることを目的とする。
の手段として、本発明は、流体圧アクチュエータと、こ
の流体圧アクチュエータの駆動源である流体圧源との間
に、スプールの変位により流量調整可能な方向制御弁が
設けられた流体圧アクチュエータの駆動制御装置におい
て、上記流体圧アクチュエータの負荷を検出する負荷検
出手段と、外部からの操作を受ける操作装置と、この操
作装置の操作量を検出する操作量検出手段と、この操作
量検出手段で検出された操作量に対応する指定負荷を設
定する負荷換算手段と、この指定負荷と上記負荷検出手
段で検出された検出負荷とを比較し、これら指定負荷と
検出負荷との偏差に対応する作動指令信号を演算する指
令信号演算手段と、演算された作動指令信号に基づいて
上記方向制御弁を作動させる方向制御弁駆動手段とを備
えたものである(請求項1)。
ては、指定負荷が検出負荷よりも大きい場合には流体圧
アクチュエータに正方向の駆動力を与えるように方向制
御弁を作動させ、指定負荷が検出負荷よりも小さい場合
には流体圧アクチュエータに負方向の駆動力を与えるよ
うに方向制御弁を作動させ、両負荷が等しい場合には流
体圧アクチュエータの駆動を停止させるように方向制御
弁を作動させるための作動指令信号を演算することが好
ましく(請求項2)、この場合、上記指令負荷と検出負
荷との偏差の絶対値が大きいほど方向制御弁における流
量が増大する方向に方向制御弁を作動させる作動指令信
号を演算することがより好ましい(請求項3)。
と上記作動指令信号との関係を決める関数を上記指令信
号演算手段に記憶させるとともに、外部からの操作を受
けて上記関数の内容を変化させる操作モード調節手段を
備えたり(請求項4)、上記指令信号演算手段による演
算モードを負荷制御モードと速度制御モードとに切換え
る制御モード切換手段を備え、負荷制御モードに切換え
られた場合には、上記指定負荷と上記負荷検出手段で検
出された検出負荷とを比較し、これら指定負荷と検出負
荷との偏差に対応する作動指令信号を演算し、速度制御
モードに切換えられた場合には、検出された操作量と予
め設定された基準位置とを比較し、両位置の偏差に応じ
た流量が上記方向制御弁に発生する方向にこの方向制御
弁を作動させる作動指令信号を演算するように上記指令
信号演算手段を構成したりする(請求項5)ことによ
り、後述のようなより優れた効果が得られる。
複数の方向制御弁を直列に接続することが可能である
(請求項6)。
対応する指定負荷と、実際に検出された検出負荷(例え
ば流体圧アクチュエータの入口圧と出口圧との差圧)と
が比較され、両負荷の偏差に基づいて方向制御弁の作動
指令信号が出力される。すなわち、実際の検出負荷と指
定負荷との大小関係に基づいて流体圧アクチュエータの
駆動制御が行われるので、流体圧アクチュエータの駆動
力支持装置に過剰の負荷が発生した状態での運転の続行
を回避することができる。また、上記方向制御弁はスプ
ールの作動で流量調整を行うものであるので、大きなス
トロークが確保される。
指定負荷が検出負荷よりも大きい場合には正方向の駆動
力が、指定負荷が検出負荷よりも小さい場合には負方向
の駆動力がそれぞれ流体圧アクチュエータに与えられ、
両負荷が等しい場合には流体圧アクチュエータの駆動が
停止されるように方向制御弁の作動制御が行われるの
で、常に実際の負荷を指定負荷に近付けるような制御が
実行されることになる。
定負荷と検出負荷との偏差の絶対値が大きいほど、両負
荷を減少させる方向に、より大きな速度で流体圧アクチ
ュエータが駆動されるように方向制御弁の作動制御が行
われるため、実際の負荷は上記指定負荷により早く近づ
くことになる。
作モード調節手段を操作することによって、上記指令負
荷と検出負荷との偏差に対応する作動指令信号の演算内
容(すなわち流体圧アクチュエータの駆動制御内容)を
運転条件に応じて変更することができる。
切換手段で指令信号演算手段の演算モードを負荷制御モ
ードに切換えることにより、上記のように操作装置の操
作で指定負荷を指定でき、これと実際の負荷との偏差に
基づく制御を実行させることができる一方、上記演算モ
ードを速度制御モードに切換えることにより、実際の負
荷に関係なく上記操作装置の操作量に応じた速度で流体
圧アクチュエータを駆動する、いわゆる速度制御を実行
させることができる。
作動で流量調整を行う方向制御弁が用いられているの
で、従来のように逆止弁においてパイロット圧とアクチ
ュエータ入口圧とを圧力バランスさせるものと異なり、
アクチュエータ入口圧が方向制御弁の作動特性にほとん
ど影響しない。従って、請求項6記載のように、一つの
流体圧源に対して複数の方向制御弁を直列に接続しても
各流体圧アクチュエータについて設けられた方向制御弁
を相互独立して的確に作動制御することが可能である。
明する。なお、この実施例では流体圧アクチュエータと
して油圧モータブロック15内の油圧モータ16の駆動
制御を行うものを示すが、本発明ではアクチュエータの
種類を問わず、流体圧シリンダその他のアクチュエータ
の制御にも同様に適用が可能である。
及びパイロット油圧ポンプ12を備え、上記メイン油圧
ポンプ10の吐出側及びタンク20がそれぞれライン1
4A,18Aを介して方向制御弁28の入口側ポートに
接続され、この方向制御弁28の出口側ポートが、上記
油圧モータ16の両側にそれぞれライン14B,18B
を介して接続されている。また、両ライン14A,18
A同士はメインリリーフ弁27を介して接続されてい
る。
てウインチドラム24に接続され、この油圧モータ16
の作動によりウインチドラム24が回転駆動されるよう
になっている。この実施例では、ライン14Bから油圧
が供給された時に油圧モータ16が回転する方向が負方
向とされ、この負方向回転により上記ウインチドラム2
4が巻下げ側に駆動されるようになっている。そして、
この負方向駆動時において油圧モータ16の入口側及び
出口側となる個所に、圧力センサ25及び圧力センサ2
6がそれぞれ設けられている。
よりその開口面積が増減し、これによって流量が調節さ
れる3位置油圧切換弁で構成されており、図示の中立位
置では油圧モータ16を中立フリーの状態にし(すなわ
ち駆動力を与えなくし)、図の右位置に切換えられた状
態では油圧ポンプ10からの油圧をライン14Bに導
き、図の左位置に切換えられた状態では油圧ポンプ10
からの油圧をライン18Bに導くように構成されてい
る。
めのパイロット回路(方向制御弁駆動手段)を説明す
る。前記パイロット油圧ポンプ12は、ライン30,3
2をそれぞれ介して巻下げ用電磁比例弁34及び巻上げ
用電磁比例弁36に接続されている。巻下げ用電磁比例
弁34はライン38を介して上記方向制御弁28の巻下
げ側パイロットポート28Aに、巻上げ用電磁比例弁3
6はライン40を介して方向制御弁28の巻上げ用パイ
ロットポート28Bに各々接続されており、両電磁比例
弁34,36はライン42を介してタンク20に接続さ
れている。各電磁比例弁34,36は、コントローラ5
0から出力される電気信号(作動指令信号)に比例した
パイロット圧を上記パイロットポート28A,28Bに
それぞれ供給するように構成されている。なお、図で4
3はパイロット回路用リリーフ弁である。
(操作量検出手段)45、作業モード選択スイッチ(作
業モード切換手段)46、及び操作モード調節器(操作
モード調節手段)48が接続されている。上記操作量検
出部45は、操作レバー44とともに操作装置を構成
し、この操作レバー44の中立位置Pnからの変位量
(すなわち操作量)を検出するものである。作業モード
選択スイッチ46は、外部からの操作を受けることによ
り、コントローラ50によるアクチュエータ駆動制御モ
ードを後述の圧力制御モードと速度制御モードとに切換
えるものであり、操作モード調節器48は、外部からの
操作を受けることにより、後述の作動指令信号演算動作
の内容を変更させるものである。
は、差圧演算手段51、負荷換算手段52、中立位置設
定手段53、及び指令信号演算手段54を備えている。
出された圧力Pi と圧力センサ26で検出された圧力P
e との差圧(Pe −Pi )を演算し、これを油圧モータ
16の実際の負荷(検出負荷)Paとして指令信号演算
手段54に入力するものである。すなわち、この差圧演
算手段51及び前記両圧力センサ25,26により、本
発明における負荷検出手段が構成されている。
検出された操作レバー44の操作量を、これに対応する
(この実施例では比例する)負荷に換算するものであ
り、この負荷を指定負荷Po として上記指令信号演算手
段54に入力するものである。また、中立位置設定手段
53は、上記操作レバー45が中立位置にある場合に負
荷換算手段52で換算される負荷(ここでは0)Pnを
指令信号演算手段54に入力するものである。
〜53から入力される信号に基づいて、上記電磁比例弁
34,36に出力するための作動指令信号Sを演算する
ものであり、その演算モードが、作業モード選択スイッ
チ46からのモード選択信号により、圧力制御モード
(負荷制御モード)と速度制御モードとに切換えられる
ように構成されている。具体的に、この指令信号演算手
段54は各モードにおいて次のような演算動作を行う。
Pa と、負荷換算手段52で演算された指定負荷Po と
の偏差ΔP(=Po −Pa )を演算し、この偏差ΔP
と、予め設定された関数(次式数1)とに基づいて作動
指令信号Sを演算する。
スプールをフルストロークさせるための作動指令信号、
ΔPmaxは上記スプールをフルストロークさせるべき時
の偏差ΔP(すなわち偏差ΔPの最大値)であり、nの
値は操作モード調節器48からの調節信号に応じてn>
0の範囲で適宜変更されるようになっている。また、作
動指令信号Sの符号は、Sが負の場合にはこの作動指令
信号Sを巻下げ側電磁比例弁34に出力して方向制御弁
28の巻下げ側パイロットポート28Aにパイロット圧
を供給し、Sが正の場合には作動指令信号Sを巻上げ側
電磁比例弁36に出力して巻上げ側パイロットポート2
8Bにパイロット圧を供給することを意味する。
ては、ΔP>0の時にはドラム巻上げ方向(すなわち正
方向)の駆動力を油圧モータ16に供給し、ΔP<0の
時にはドラム巻下げ方向(すなわち負方向)の駆動力を
油圧モータ16に供給し、ΔP=0のときには油圧モー
タ16を停止の状態にする(すなわち駆動力を与えな
い)ための作動指令信号Sが演算される。
指定負荷Poの偏差の代わりに、この検出負荷Paに関
係なく、上記指定負荷Poと、中立位置設定手段53で
設定された中立位置での換算負荷Pnとの差を演算し、
このようにして演算された偏差ΔPに基づいて上記関数
S=f(ΔP)から作動指令信号Sを演算する。
ートを参照しながら説明する。
込まれ(ステップS1)、これらのデータに基づき、ア
クチュエータである油圧モータ16の実際の負荷(検出
負荷)Paの演算、操作レバー44の操作量に対応する
指定負荷Poの演算、操作モード調節器48からの調節
信号により決まる操作モード関数(数1)の設定、及び
作業モード選択スイッチ46により選択された作業モー
ド(演算モード)の判定が行われる(ステップS2)。
る場合には(ステップS3でYES)、ΔPとして、油
圧モータ16の検出負荷Paと、操作レバー操作量に対
応する指定負荷Poの偏差(=Po−Pa)が演算され
(ステップS4)、この偏差ΔPと前述の関数S=f
(ΔP)とに基づいて、作動指令信号Sが演算される
(ステップS6)。
指定負荷Poが検出負荷Paよりも大きい場合(ステッ
プS7で「S>0」)には、現在の負荷よりもまだ大き
な負荷で油圧モータ16を駆動できるので、この作動指
令信号Sが巻上げ側電磁比例弁36に出力され(ステッ
プS8)、これにより方向制御弁28のスプールが作動
指令信号Sに比例したストロークだけ中立位置から巻上
げ側に変位する。これにより油圧モータ16にはライン
18Bから油圧が供給されて油圧モータ16には正方向
(すなわちその負荷が増大する方向)の駆動力が供給さ
れ、ウインチドラム24には巻上げ方向の駆動力が与え
られる。
すなわち指定負荷Poが検出負荷Paよりも小さい場合
(ステップS7で「S<0」)には、現在の負荷が指定
負荷Poを超えているので、この時の実際の負荷を下げ
るべく、作動指令信号Sが巻下げ側電磁比例弁34に出
力され(ステップS9)、これにより方向制御弁28の
スプールが作動指令信号Sに比例したストロークだけ中
立位置から巻下げ側に変位する。これにより油圧モータ
16にはライン14Bから油圧が供給されて油圧モータ
16には負方向(すなわちその負荷が減少する方向)の
駆動力が供給され、ウインチドラム24には巻下げ方向
の駆動力が与えられる。
ち両負荷Po,Paが等しい場合(ステップS7で
「0」)には、現在の負荷が適正であるので、いずれの
電磁比例弁34,36にも作動指令信号は出力されず
(ステップS10)、方向制御弁28は中立位置に復帰
する。従って、油圧モータ16には駆動力が供給され
ず、油圧モータ16及びウインチドラム24は停止の状
態となる。
演算モードが速度制御モードに切換えられた場合(ステ
ップS3でNO)には、ΔPとして、中立位置設定手段
53で設定された、中立位置に対応する負荷Pnからの
実際の操作量に対応する指定負荷Poの偏差(=Po−
Pn)が演算され、このΔPに基づき、以降は上記圧力
制御モードと同じ動作が実行される(ステップS6〜S
10)。従って、この速度制御モードでは、実際の負荷
に関係なく、操作レバー44が正方向に操作された場合
には、その操作量に見合ったストロークだけ方向制御弁
28のスプールが巻上げ側に変位し、その結果、上記操
作量に見合った速度で正方向に油圧モータ16が駆動さ
れ、逆に操作レバー44が負方向に操作された場合に
は、その操作量に見合ったストロークだけ方向制御弁2
8のスプールが巻下げ側に変位し、その結果、上記操作
量に見合った速度で負方向に油圧モータ16が駆動され
ることとなる。
(演算モード)が圧力制御モードに切換えられた状態
で、操作レバー44の操作量を指定負荷Poに換算し、
この指定負荷Poと検出負荷Paとの偏差ΔPを減少さ
せる方向の駆動力を油圧モータ16に与えるようにして
いるので、常に油圧モータ16駆動系の過負荷発生を抑
制するような安全性の高い駆動制御を行うことができ
る。例えば、巻上げ駆動時に吊荷が障害物に引掛かる等
して負荷が大きくなる場合、負荷が指定負荷を超えない
ように巻上げ側の駆動力を加減し、さらに指定負荷を超
えた大きな負荷が作用した場合等には、この負荷が指定
負荷に下がるまで自動的にウインチドラム24に対して
巻下げ側の駆動力を与えることができ、また巻下げ駆動
で吊荷が着地する際には、その着地とともに巻下げ速度
を自動的に下げることが可能になる。従って、特に作業
者からは見えない部分での作業等に非常に有効となる。
絶対値が大きくなるほど増大するように設定しているの
で、偏差ΔPをより早く減少させることが可能である。
また、実際の負荷が変化しない場合(吊荷が宙吊り状態
の場合など)にはΔPは操作量の大きさによって変化す
るので、操作量に見合った駆動速度とすることができ、
クレーン操作が容易になる。
従来のような逆止弁を用いるのではなく、スプールスト
ロークで流量を調整する方向制御弁28を用いて行って
いるので、逆止弁のものに比べて大きなストロークでよ
り広い制御可能範囲を確保でき、しかも、油圧モータ1
6の入口圧、出口圧の双方を考慮した制御を実行するこ
とができる。
モード選択スイッチ46の操作によって、指令信号演算
手段54の演算モード(作業モード)を圧力制御モード
と速度制御モードとに切換えられるようにしているの
で、上記のように作業者が目視で確認できない個所での
作業等では圧力制御モードを選択することにより、安全
な運転を確保する一方、通常の運転時等には従来と同様
の速度制御モードを選択することにより、操作レバー4
4を操作する作業者の感覚にマッチした駆動制御を実行
することができる利点がある。
その工事内容が建方の場合、レバー操作量に応じた速度
が得られ、また位置決めしやすい速度制御が適してお
り、工事内容が土木工事の場合には、吊荷が障害物と接
触した場合や杭の引き抜き時に過大な力が発生するのを
防ぐことができる圧力制御が適している。海上工事にお
いても、波などでクレーンがゆれても吊荷の位置がずれ
ないようにするタグライン効果が得られる圧力制御が有
効となる。
ず操作量に応じた旋回速度が得たい場合には速度制御、
操作量に応じた加速感が得たい場合や海上工事で波の動
揺に対する追従性を得たい場合には圧力制御が好適とな
る。油圧ショベルの作業装置においても、クレーン作業
や法面整正作業には姿勢制御しやすい(あるいは位置決
めしやすい)速度制御を選択する一方、過大な力が作用
しないように掘削領域を調整しながら効率の良い掘削作
業を行いたい場合には圧力制御を選択するようにすれば
よい。
器48で上記関数S=f(ΔP)における指数nを外部
からの操作により変更できるようにしているので、運転
条件に応じてこれに適した偏差ΔPと作動指令信号Sと
の関係を設定することができる。例えば、nを1/2に
設定した場合には、図4に示すように偏差ΔPが小さい
ほど作動指令信号Sの増大率が大きい関数を得、逆にn
を2に設定した場合には、偏差ΔPが大きくなるほど作
動指令信号Sの増大率が大きくなる関数を得ることがで
きるので、例えばバケット操作の場合には前者、クレー
ン操作の場合には後者を選択することにより、常にその
作業内容に適した制御を実行することができる。
定すれば良く、例えば次式(数2)に示すような関数を
用いても良い。
8で係数aの値を適宜変更することにより、図5に示す
ような種々の操作モードを得ることができ、装置の適用
範囲を広げることができる。
とることも可能である。
の油圧ポンプ10に対して複数(図例では2つ)の油圧
アクチュエータ16A,16B及び方向制御弁28A,
28Bを直列に接続するようにしてもよい。ここで、従
来のように逆止弁を用いて圧力制御を行う装置では、各
逆止弁においてパイロット圧とモータ負荷とをバランス
させているので、上流側の油圧モータについて設けられ
た逆止弁の作動に下流側の油圧モータの負荷が影響する
こととなり、各モータの駆動制御を独立して良好に行い
得ない不都合があるが、本発明では、図6に示すように
スプール作動式の方向制御弁28A,28Bを用いてお
り、各方向制御弁28A,28Bの作動はパイロット圧
P1a,P1b,P2a,P2bだけで決まるので、直列接続を
行っても各油圧モータ16の駆動制御を相互独立して良
好に行うことができる利点がある。
わず、上記圧力センサの他、流体圧モータの駆動制御で
は、出力軸トルクや駆動トルクを検出するトルクセン
サ、巻上げウインチ装置に設けられるロードセル等の荷
重センサを用いることができ、流体圧シリンダの駆動制
御では、シリンダを固定するピン荷重を検出する荷重セ
ンサ、シリンダによって構成される作業の歪みを検出す
る歪みセンサ等を代用することが可能である。
nの値を複数の選択値の中から選ぶようにするスイッチ
で構成しても良いし、nの値をアナログ的に変化させる
可変抵抗ボリュームで構成してもよい。
本発明では作動流体の種類を問わず、例えば空気圧回路
を用いる装置にも適用が可能である。
を得ることができる。
位置に対応する指定負荷と、実際に検出された検出負荷
とを比較し、両負荷の偏差に基づいて方向制御弁の作動
指令信号を演算する、すなわち、実際の検出負荷と指定
負荷との大小関係に基づいて流体圧アクチュエータの駆
動制御を行うようにしているので、流体圧アクチュエー
タが過負荷の状態で運転が続けられるのを未然に防ぐこ
とができ、常に、操作装置により指定された指定負荷と
実際の負荷とを比較考慮した安全なアクチュエータ駆動
を行うことができる効果がある。しかも、このような圧
力制御をスプール作動式の方向制御弁を用いて行うこと
を可能にしているので、従来のように逆止弁を用いるも
のに比べ、大きなストロークを確保し、ひいては制御可
能範囲を大幅に拡大することができるとともに、アクチ
ュエータの入口圧のみならずその負荷を考慮した制御
で、より実際の運転状態に即した制御を行うことができ
る効果がある。
指定負荷が検出負荷よりも大きい場合には正方向の駆動
力を、指定負荷が検出負荷よりも小さい場合には負方向
の駆動力をそれぞれ流体圧アクチュエータに与えられ、
両負荷が等しい場合には流体圧アクチュエータの駆動を
停止するように方向制御弁の作動制御を行っているの
で、実際の負荷が操作装置の操作で指定された負荷より
高まっているにもかかわらず流体圧アクチュエータが正
方向(すなわち実際の負荷がさらに増大する方向)に駆
動されることを防ぎ、常に検出負荷を指定負荷に近付け
るような制御を実行することができる効果がある。
定負荷と検出負荷との偏差の絶対値が大きいほど、両負
荷を減少させる方向により大きな速度で流体圧アクチュ
エータが駆動されるように方向制御弁の作動制御を行つ
ているので、上記作業負荷(実際の負荷)をより早く上
記指定負荷に近付けることができる効果がある。また、
実際の負荷が変化しない場合(例えば吊荷が宙吊り状態
にある場合)は、操作量の大きさによって偏差の大きさ
を設定できるので、駆動速度を自由に変更することがで
きる。
作モード調節手段を操作することによって、上記指令負
荷と検出負荷との偏差に対応する作動指令信号の演算内
容(すなわち流体圧アクチュエータの駆動制御内容)を
変更することを可能にしているので、このような演算内
容の変更により、実際の運転条件に適した偏差と作動指
令信号との関係を得ることができ、常にその運転条件に
あった駆動制御を実行することができる効果がある。
切換手段で指令信号演算手段の演算モードを圧力制御モ
ードすなわち指定負荷と実際の負荷との偏差に基づく制
御を実行するモードと、実際の負荷に関係なく操作装置
の操作量に見合った速度でアクチュエータを駆動する速
度制御モードとに切換可能としたものであるので、例え
ば作業者から目視で確認できない場所での作業等では上
記圧力制御モードを選択することにより、実際のアクチ
ュエータ負荷を監視する安全な運転を確保する一方、通
常の作業等においては上記速度制御モードを選択するこ
とにより、操作装置を操作する作業者の感覚にマッチし
た駆動制御を実行することができる効果がある。
圧源に対して複数の方向制御弁を直列に接続しているの
で、共通の流体圧源で複数の流体圧アクチュエータを同
時に駆動するとともに、バルブブロックを多連にして全
体をコンパクト化することができる。しかも、スプール
作動で流量調整を行う方向制御弁を用いているため、従
来のように逆止弁においてパイロット圧とアクチュエー
タ負荷とを圧力バランスさせるものと異なり、各流体圧
アクチュエータの駆動を相互独立して良好に制御するこ
とができる効果がある。
御装置を示す油圧回路図である。
機能構成を示すブロック図手ある。
チャートである。
すグラフである。
油圧ポンプに対して直列に複数接続した例を示す油圧回
路図である。
成) 16 油圧モータ(流体圧アクチュエータ) 25 入口圧センサ(負荷検出手段を構成) 26 出口圧センサ(負荷検出手段を構成) 28 方向制御弁 34,36 電磁比例弁(方向制御弁駆動手段を構成) 45 操作量検出器(操作位置検出手段) 46 作業モード選択スイッチ(演算モード切換手段) 48 操作モード調節器(操作モード調節手段) 50 コントローラ 51 差圧演算手段(負荷検出手段を構成) 52 負荷換算手段 53 中立位置設定手段 54 指令信号演算手段
Claims (6)
- 【請求項1】 流体圧アクチュエータと、この流体圧ア
クチュエータの駆動源である流体圧源との間に、スプー
ルの変位により流量調整可能な方向制御弁が設けられた
流体圧アクチュエータの駆動制御装置において、上記流
体圧アクチュエータの負荷を検出する負荷検出手段と、
外部からの操作を受ける操作装置と、この操作装置の操
作量を検出する操作量検出手段と、この操作量検出手段
で検出された操作量に対応する指定負荷を設定する負荷
換算手段と、この指定負荷と上記負荷検出手段で検出さ
れた検出負荷とを比較し、これら指定負荷と検出負荷と
の偏差に対応する作動指令信号を演算する指令信号演算
手段と、演算された作動指令信号に基づいて上記方向制
御弁を作動させる方向制御弁駆動手段とを備えたことを
特徴とする流体圧アクチュエータの駆動制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の流体圧アクチュエータの
駆動制御装置において、指定負荷が検出負荷よりも大き
い場合には流体圧アクチュエータに正方向の駆動力を与
えるように方向制御弁を作動させ、指定負荷が検出負荷
よりも小さい場合には流体圧アクチュエータに負方向の
駆動力を与えるように方向制御弁を作動させ、両負荷が
等しい場合には流体圧アクチュエータの駆動を停止させ
るように方向制御弁を作動させるための作動指令信号を
演算するように上記指令信号演算手段を構成したことを
特徴とする流体圧アクチュエータの駆動制御装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の流体圧アクチュエータの
駆動制御装置において、上記指令負荷と検出負荷との偏
差の絶対値が大きいほど方向制御弁における流量が増大
する方向に方向制御弁を作動させる作動指令信号を演算
するように上記指令信号演算手段を構成したことを特徴
とする流体圧アクチュエータの駆動制御装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の流体圧
アクチュエータの駆動制御装置において、上記指令負荷
と検出負荷との偏差と上記作動指令信号との関係を決め
る関数を上記指令信号演算手段に記憶させるとともに、
外部からの操作を受けて上記関数の内容を変化させる操
作モード調節手段を備えたことを特徴とする流体圧アク
チュエータの駆動制御装置。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の流体圧
アクチュエータの駆動制御装置において、上記指令信号
演算手段による演算モードを負荷制御モードと速度制御
モードとに切換える制御モード切換手段を備え、負荷制
御モードに切換えられた場合には、上記指定負荷と上記
負荷検出手段で検出された検出負荷とを比較し、これら
指定負荷と検出負荷との偏差に対応する作動指令信号を
演算し、速度制御モードに切換えられた場合には、検出
された操作量と予め設定された基準位置とを比較し、両
位置の偏差に応じた流量が上記方向制御弁に発生する方
向にこの方向制御弁を作動させる作動指令信号を演算す
るように上記指令信号演算手段を構成したことを特徴と
する流体圧アクチュエータの駆動制御装置。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のアクチ
ュエータの駆動制御装置において、一つの流体圧源に対
して複数の方向制御弁を直列に接続したことを特徴とす
る流体圧アクチュエータの駆動制御装置。
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