JP2000233781A - 自転車用ギアインジケータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルの伸びやインジケータ部材の位置ズ
レが生じたときに容易に調整可能なギアインジケータを
提供する。 【解決手段】 第１端部を有したケーブルと、該ケーブ
ルの前記１端部近傍において摺動自在に連結された表示
部材と、前記第１端部及び表示部材を移動自在に収容す
ると共に、該表示部材の動きを視認する為の覗き開口を
有するハウジングと、前記ケーブルの前記第１端部に連
結される第１付勢端部、及び前記ハウジングに連結され
る第２付勢端部を有する付勢部材とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用ギアイン
ジケータに関する。さらに具体的には、本発明は、自転
車のトランスミッションシステムの一部に接続されて、
自転車の前方または後方ギアの変速位置を表示するギア
インジケータに関する。

【０００２】

【従来の技術】自転車に乗ることは輸送手段としてだけ
ではなく、レクレーションの１形態として人気を集めて
きており、また競技としても非常に人気がある。自転車
をレクレーション、運搬または競技の何れの用途に使用
するかに関わらず、自転車の業界は常にその部品の改良
を行っている。特に、自転車部品は軽量化されており、
また高い機能を維持しつつ安価にもなってきている。さ
らに、自転車部品は利用者にとってさらに取り扱いが容
易になるように、人間工学に基づいた設計が常になされ
てきている。過去数年にわたり広範囲に繰り返し再設計
が行われてきた自転車部品のなかに、自転車のシフトユ
ニットがある。

【０００３】現在市販されているシフトユニットには数
多くの異なるタイプのものがある。シフトユニットの品
質及び価格にはいろいろなものがある。品質及び価格に
関わらず、一般的にシフトユニットには、ギア位置を表
示するものが取り付けられている。一般的にはギア位置
を表示するインジケータは、シフト制御ケーブルの内部
ワイヤを巻き上げるシフト操作装置の巻き上げ部材のと
ころに位置している。

【０００４】ギア位置インジケータの安価なものの一例
が、ドイツ特許公開公報第91 13 406.4号に記載されて
いる。該ドイツ特許公報のギア位置インジケータは、シ
フト操作装置と変速装置との間のシフトケーブルに取り
付けられている。該ギア位置インジケータは、シフトケ
ーブルの外部ケーシングに固定されたハウジングと、シ
フトケーブルの内部ワイヤーに摩擦結合されたインジケ
ータ部材とを有している。このギア位置インジケータに
おける問題は、インジケータ部材がハウジングに付けら
れたギア位置表示マークに対して位置ズレを生じること
にある。位置ズレが生じた場合、このギア位置インジケ
ータは、インジケータ部材をハウジングのマークに対し
て再度位置を合わせすべく、分解されなければならな
い。

【０００５】従来のギア位置インジケータにおける他の
問題は、ギア位置インジケータがシフト操作装置に取り
付けられていることである。この場合、ライダーが使用
中のギア位置を判断するためにその都度ハンドルバーの
ハンドル部の方向を見なければならない。従って、ライ
ダーにとってこの構成は非常に不便なものである。この
ようなシフト装置の一例が、米国特許第5,458,018号公
報（出願人Kawakami)に記載されている。この特許に
は、巻き上げ部材に接続されたケーブルによって操作さ
れるギア位置インジケータが記載されている。これらギ
ア位置インジケータには、ケーブルの伸びやインジケー
タ部材のハウジングに付けられた位置表示マークに対す
る位置ズレを補償する調整機構は設けられていない。

【０００６】前記観点から、ケーブルの伸びやインジケ
ータ部材の位置ズレが生じた場合に容易に調整でき、前
記従来からの問題点を克服し得るギアインジケータに対
する必要性が存在する。本発明は、従来技術におけるこ
の必要性、並びにこの記載から当業者にとり明らかな他
の必要性に鑑みなされたものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明の一の目的は、
ケーブルの伸びやインジケータ部材の位置ズレが生じた
ときに容易に調整可能なギアインジケータを提供するこ
とにある。

【０００８】また、本発明の他の目的は、ギア位置を容
易に視認可能とするために、シフト操作装置から離間さ
れてハンドルバーの中央部に取り付けることが可能なギ
アインジケータを提供することにある。

【０００９】本発明のさらに他の目的は、軽量なギアイ
ンジケータを提供することにある。

【００１０】本発明のさらに他の目的は、従来からの製
造技術によって比較的容易に製造可能なギアインジケー
タを提供することにある。

【００１１】さらに本発明の他の目的は、製造費用が比
較的安価なギアインジケータを提供することにある。

【００１２】本発明のさらに他の目的は、前述した従来
からの問題点を解消する自転車用インジケータを提供す
ることにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的は、自転車の現
在係合中のギア位置を表示するための本発明に係るギア
インジケータによって達成される。該ギアインジケータ
はケーブルを介してシフト操作装置に連結される。

【００１４】自転車用ギアインジケータは、基本的に、
第１端部を有したケーブルと、該ケーブルの前記１端部
近傍において摺動自在に連結された表示部材と、前記第
１端部及び表示部材を移動自在に収容すると共に、該表
示部材の動きを視認する為の覗き開口を有するハウジン
グと、前記ケーブルの前記第１端部に連結される第１付
勢端部、及び前記ハウジングに連結される第２付勢端部
を有する付勢部材とを備えている。

【００１５】好ましい一態様において、前記表示部材
は、ケーブの伸び又は該表示部材の位置ズレが生じた場
合に、該表示部材の位置を自動的に調整するためにイン
ジケータケーブルの内部ワイヤに摩擦的に取り付けられ
る。前記付勢部材は、前記表示部材を該ハウジングの両
端部の何れか一方端に付勢するために、ハウジングに形
成された内部空洞部の一方の壁とインジケータケーブル
の内部ワイヤの一端部との間で連結される。さらに、ハ
ウジング内には、ケーブルの伸び又は表示部材の位置ズ
レが生じた場合に、前記表示部材と係合して該表示部材
の位置をケーブルに沿って自動的に調整するための当接
部又はストッパーが設けられる。

【００１６】他の態様においては、ギア位置表示部がハ
ウジングに摩擦係合されており、前記表示部材に対する
該ギア位置表示部の位置を手動または自動で調整し得る
ようになっている。

【００１７】結果として、内部ワイヤに対する表示部材
の位置は、インジケータケーブルに永久的な伸びが生じ
たり、若しくは表示部材がハウジングの表示マークに対
して位置ズレを起こした場合に、自動的に調整される。
この方法において、インジケータケーブルの永久的な伸
び等が自動的に調整される。この自動調整は、インジケ
ータが取り付けられた最初の時点でも利用される。

【００１８】具体的には、本発明は、第１端部を有した
ケーブルと、該ケーブルの前記１端部近傍において摺動
自在に連結された表示部材と、前記第１端部及び表示部
材を移動自在に収容すると共に、該表示部材の動きを視
認する為の覗き開口を有するハウジングと、前記ケーブ
ルの前記第１端部に連結される第１付勢端部、及び前記
ハウジングに連結される第２付勢端部を有する付勢部材
とを備えた自転車用ギアインジケータを提供する。

【００１９】前記ハウジングが、相互に連結される第１
ハウジング部及び第２ハウジング部を有し、該第１及び
第２ハウジング部の少なくとも一方に、前記覗き開口が
形成されているものとすることができる。

【００２０】前記第１及び第２ハウジング部の少なくと
も一方は、前記表示部材と係合するように配設されたス
トッパーを有するものとすることができる。

【００２１】前記第１及び第２ハウジング部のそれぞれ
は、前記表示部材と係合するように配設されたストッパ
ーを有するものとすることができる。

【００２２】前記ハウジングは、前記表示部材の両側に
配設され、相互間にスリットを形成する第１及び第２ス
リットを有するものとすることができる。

【００２３】又、前記ケーブルの前記第１端部にはニッ
プルが固着されているものとすることができる。

【００２４】又、前記付勢部材の前記第１付勢端部は、
ケーブルアダプタフックによって前記ケーブルの前記第
１端部の前記ニップルに連結されているものとすること
ができる。

【００２５】又、前記ケーブルアダプタフックは、前記
ニップルが収納されるリセスと、前記付勢部材の第１付
勢端部が連結されるフック部とを有するものとすること
ができる。

【００２６】又、前記ハウジングは、前記ケーブルの外
部ケーシングを支持し得る大きさのケーブル受入開口を
有し、前記ケーブルの第１端部は、前記ハウジング内に
て終焉するものとすることができる。

【００２７】前記表示部材は、摩擦力によって前記ケー
ブル上の所定位置に摩擦係合により保持され、前記付勢
部材は、前記表示部材と前記ケーブルとの間の前記摩擦
力より大きい付勢力を前記ケーブルに加えるように構成
されるものとすることができる。

【００２８】前記付勢部材は、前記ケーブルの第１端部
の長手軸と実質的に同軸上の長手軸を有しているものと
することができる。

【００２９】前記ハウジングは、前記ケーブルの伸長、
及び／又は前記ケーブルの最高速ギア位置及び最低速ギ
ア位置の何れか一方のギア位置への移動に応じて、前記
表示部材と係合するように配設された第１ストッパーを
有し、前記表示部材は、前記第１ストッパーとの係合に
応じて移動可能なように、前記ケーブルに摩擦係合によ
って連結されているものとすることができる。

【００３０】前記ハウジングは、前記覗き開口上に載置
される透明カバーを有しているものとすることができ
る。

【００３１】前記透明カバーは、ギア位置表示部を有し
ているものとすることができる。

【００３２】前記ハウジングは、図形的にギアサイズを
表示する複数の表示マークを有するギア位置表示部を備
えているものとすることができる。

【００３３】前記付勢部材は、前記第１ストッパーと前
記ハウジングとの間に配設されるテンションスプリング
とすることができる。

【００３４】前記付勢部材の前記第１付勢端部は、前記
ケーブルの前記ハウジングに対する相対移動に応じて、
前記第１ストッパーを通過するように配設されているも
のとすることができる。

【００３５】前記ハウジングは、前記ケーブルの伸長、
及び／又は前記ケーブルの最高速ギア位置及び最低速ギ
ア位置の何れか一方のギア位置への移動に応じて、前記
表示部材と係合するように配設された第１ストッパーを
有するギア位置表示部を備え、前記ギア位置表示部は、
前記第１ストッパーの前記表示部材との係合に応じて移
動可能なように、前記ハウジングに摩擦係合によって連
結されるものとすることができる。

【００３６】前記ハウジングは、前記覗き開口上に載置
される透明カバーを有しているものとすることができ
る。

【００３７】前記ハウジングのギア位置表示部は前記透
明カバーに設けられているものとすることができる。

【００３８】前記ギア位置表示部は、図形的にギアサイ
ズを表示する複数の表示マークを有しているものとする
ことができる。

【００３９】前記ハウジングは、前記覗き開口に沿って
位置調整自在なように該ハウジングに連結されるギア位
置表示部を有しているものとすることができる。

【００４０】又、前記ハウジングは、前記覗き開口上に
載置される透明カバーを有しているものとすることがで
きる。

【００４１】前記ハウジングの前記ギア位置表示部は、
前記透明カバーに設けられているものとすることができ
る。

【００４２】前記ギア位置表示部は、図形的にギアサイ
ズを表示する複数の表示マークを有しているものとする
ことができる。

【００４３】前記ギア位置表示部は、該ギア位置表示部
または前記ハウジングの何れかに形成された第１長孔内
の第１締結位置において前記ハウジングに連結されるも
のとすることができる。

【００４４】前記ギア位置表示部は、さらに、該ギア位
置表示部または前記ハウジングの何れかに形成された第
２長孔内の第２締結位置において前記ハウジングに連結
されるものとすることができる。

【００４５】前記ハウジングは、前記ギア位置表示部よ
り長い全長の凹部を含むものとすることができる。

【００４６】前記第１長孔は、前記ギア位置表示部内に
形成されているものとすることができる。

【００４７】前記第１ストッパーは、前記表示部材が前
記第１ストッパー近傍に位置する際、前記付勢部材の前
記第１端部と前記表示部材との間に位置されるものとす
ることができる。

【００４８】本発明のこれらの目的及び他の目的、特
徴、形態及び利点は、本発明の好ましき実施の形態を開
示している以下の詳細な説明及び添付の図面から、当業
者にとり明らかとなるであろう。

【００４９】

【発明の実施の形態】実施の形態１ 先ず、図１及び図２を参照すると、本発明の第１実施の
形態に従って、一対のシフトユニット11a, 11bが連結さ
れた従来型の自転車10が描かれている。自転車10は一般
的な自転車であって、フレーム12と、ハンドルバー13
と、一対の車輪14と、チェーン16を駆動するための一対
のペダル15と、後輪14に取り付けられた複数の後方スプ
ロケットに沿ってチェーン16を横方向にガイドする後方
ディレイラ17と、底部ブラケット（図示せず）に取り付
けられた複数の前方スプロケットに沿ってチェーン16を
横方向にガイドする前方ディレイラ18とを備えている。

【００５０】自転車10及びその各種部品は、シフトユニ
ット11a, 11bを除いて従来からよく知られたものであ
る。したがって、自転車10及びその各種部品について
は、本発明に関連する部品を除いてここで詳細に記載ま
たは図示されることはない。換言すれば、シフトユニッ
ト11a, 11bとその関連部品のみをここで詳細に記載及び
／又は図示する。

【００５１】シフトユニット11a, 11bは、自転車10のハ
ンドルバー13に固定され、後方ディレイラ17及び前方デ
ィレイラ18に作動的に連結されている。これらシフトユ
ニット11a, 11bのそれぞれは、シフトユニット11aが７
段の変速段を有する後方ディレイラ17に連結され、シフ
トユニット11bが３段のみの変速段を有する前方ディレ
イラ18に連結されている点を除いて、相互に同一の構成
を有している。但し、シフトユニット11a, 11bが如何な
る数のギア切り替え段を有することができることは、勿
論明白であろう。ギア切り替え位置または切り替え段の
数は、自転車のトランスミッションに用いられるギアま
たはスプロケットの数に依存する。換言すれば、シフト
ユニット11aは７段シフトユニット、さらにシフトユニ
ット11bは３段シフトユニットとして描かれているが、
これらシフトユニット11a, 11bの段数を必要または要求
に応じて増減させてもよいことは、この開示から当業者
にとり明らかであろう。

【００５２】ここで「前方」、「後方」、「上方へ」、
「上方に」、「下方へ」、「下方に」、及び「横方向
の」なる用語は、通常の自転車のライディングポジショ
ンを基準にして用いられるものである。したがって、こ
れらの用語が請求項においてシフトユニット11a, 11bを
説明するために用いられるとき、自転車10の通常のライ
ディングポジションを基準にして解釈されるものとす
る。

【００５３】シフトユニット11aは、基本的に、第１シ
フトケーブル20aを介して後方ディレイラ17に作動的に
連結された第１シフト操作装置19aと、第１インジケー
タケーブル22aによって第１シフト操作装置19aに作動的
に連結された第１ギアインジケータ21aとを備えてい
る。同様に、シフトユニット11bは、基本的に、第２シ
フトケーブル20bを介して前方ディレイラ18に作動的に
連結された第２シフト操作装置19bと、第２インジケー
タケーブル22bによって第２シフト操作装置19bに作動的
に連結された第２ギアインジケータ21bとを備えてい
る。

【００５４】基本的に、第１及び第２シフト操作装置19
a, 19bは、相互に鏡像関係にあり、且つ、ギアシフト段
数が異なる点を除き、実質的に同一の構成を有してい
る。好ましくは、第１シフト操作装置19aは７段のシフ
ト段を有し、一方、第２シフト操作装置19bは３段のシ
フト段を有するものとすることができる。同様に、第１
及び第２ギアインジケータ21a, 21bは、相互に鏡像関係
にあり、且つ、ギアシフト段数が異なる点を除き、実質
的に同一の構成を有している。該第１及び第２ギアイン
ジケータ21a, 21bのシフト段は、第１及び第２シフト操
作装置19a, 19bにおけるシフト段の数にそれぞれ対応し
ている。換言すれば、第１シフト操作装置19aが７段の
シフト段を有していれば、第１ギアインジケータ21aも
７箇所のシフト段を表示することになる。同様に、第２
シフト操作装置19bが３段のシフト段を有していれば、
第２ギアインジケータ21bも３箇所のシフト段を表示す
ることになる。

【００５５】図２、図25及び図26に示されるように、ギ
アインジケータ保持具23は第１及び第２ギアインジケー
タ21a, 21bを位置調整自在に支持するものとして描かれ
ており、これについては詳細に後述される。ギアインジ
ケータ保持具23はシフトユニット11a, 11bをハンドルバ
ー13に容易に装着できるように構成されている。さら
に、ギアインジケータ保持具23は種々のハンドルバーが
使用できるように構成されている。ギアインジケータ保
持具23は、第１及び第２ギアインジケータ21a, 21bを自
転車の縦中心面に対して略直交する方向に移動できるよ
うに、該ギアインジケータ21a, 21bを位置調整自在に支
持している。即ち、ギアインジケータ保持具23はハンド
ルバー13の中心位置近傍に取り付けられるように構成さ
れており、またギアインジケータ21a, 21bはハンドルバ
ー13の略長手軸に沿って移動可能なように、該ギアイン
ジケータ保持具23に摺動自在に連結される。ギアインジ
ケータについては以下においてさらに詳細に説明され
る。

【００５６】第１シフト操作装置19a及び第２シフト操
作装置19bは相互に類似の構成を有していることから、
第２シフト操作装置19bについてはここでは詳細に説明
または図示されないが、第１シフト操作装置19aの説明
及び図示が、第２シフト操作装置19bの構造及び操作に
適用されることは、この開示から当業者にとり明らかで
あろう。同様に、第２ギアインジケータ21bについても
ここでは詳細に説明または図示されないが、該第２ギア
インジケータ21bの構造及び操作が、第１ギアインジケ
ータ21aの説明から得られることは、この開示から当業
者にとり明らかであろう。

【００５７】図２及び図３を参照すると、第１シフト操
作装置19aは、基本的に、取付部24と、手動操作部25
と、巻き上げ部材26と、シフトケーブルハウジング支持
部27と、インジケータケーブルハウジング支持部28とを
備えている。第１シフト操作装置19aは、第１シフトケ
ーブル20aを介して後方ディレイラ17に作動的に連結さ
れ、さらに第１インジケータケーブル22aを介して第１
ギアインジケータ21aに作動的に連結されている。

【００５８】第１シフト操作装置19aの本実施の形態に
おける取付部24は、ブレーキレバー30用の取付部でもあ
る。但し、該取付部24をブレーキレバー30と別体に設け
ることもできることは、当業者にとり勿論明らかであろ
う。ブレーキレバー30は、通常の方法によって、ブレー
キ装置を制御するためにブレーキ制御ケーブルに接続さ
れている。

【００５９】好ましき実施の形態において、取付部24
は、略円環状のクランプ部31を有しており、該クランプ
部31は縦方向に分割されることで一対のクランプ体を形
成する。クランプ部31の該クランプ体は締結具（図示せ
ず）によって連結されることにより、ハンドルバー13回
りに締結される。取付部24は当業者にとって比較的従来
からある構成のものであり、よってここでは詳細に説明
または図示されない。取付部24は、好ましくは、巻き上
げ部材26を回動自在に取り付けるための回動軸（図示せ
ず）を有する。該回動軸は一方が自由端であり、該自由
端には締結具（図示せず）が螺合するネジ孔が形成され
ている。取付部24と巻き上げ部材26との間の正確な連結
は本発明にとり重要ではないので、この連結については
ここで詳細に説明または図示されない。

【００６０】本実施の形態において、手動操作部25はレ
バー形状であり、巻き上げ部材26に固着されている。ラ
イダーが手動操作部またはレバー25を押すと、この手動
操作部またはレバー25の動きによって巻き上げ部材26が
手動操作部またはレバー25とともに回動軸Y回りに回動
する。この回動軸Y回りの手動操作部またはレバー25の
動きによって、第１シフトケーブル20aの引き込み及び
／又は開放が生じて後方ディレイラ17の切り替えが行わ
れる。後方ディレイラ17のこの切り替えによってチェー
ン16がギア間を移動することになる。手動操作部25また
はレバー25の動きによって、さらに第１インジケータケ
ーブル22aが開放または引き込まれ、これによって第１
ギアインジケータ21aがチェーン16の現在係合中のギア
位置を表示することになる。

【００６１】巻き上げ部材26は、手動操作部25の動きを
受けて回動軸Ｙ回りを回動するように取付部24に回動自
在に取り付けられる。巻き上げ部材26と取付部24との間
の回動のための正確な連結構造は本発明では重要でない
ことから、この連結構造についてはここでは詳細に説明
されない。さらに、この接続が以下に示す実施の形態実
の一に類似したものになり得ることは、この開示から当
業者にとり容易に明らかになるであろう。

【００６２】好ましくは、図４〜図10に良く示されるよ
うに、巻き上げ部材26は筒状のスプール形の部材であっ
て、軸方向に伸びる中心孔34と、外周巻き上げ面35と、
シフトケーブル取付点36と、インジケータケーブル取付
点37と、連結ケーブル取付点38とを有する。好ましく
は、巻き上げ部材26は、回動軸Ｙ回りを回動するため
に、取付部24から外方に伸びる回動軸（図示せず）に中
心孔34を介して回動自在に取り付けられる。

【００６３】尚、３箇所のケーブル取付点が本実施の形
態では描かれているが、シフトケーブル取付点36及びイ
ンジケータケーブル取付点37のみが本実施の形態におい
て必須のものであることは、この開示から当業者にとり
容易に明らかになるであろう。連結ケーブル取付点38
は、後半において説明される本発明の他の実施の形態に
おいて利用されるものである。

【００６４】外周巻き上げ面35は３箇所の外周巻き上げ
溝または凹部41, 42, 43を有している。尚、３箇所の周
囲巻き上げ溝または凹部が本実施の形態において描かれ
ているが、２箇所の周囲巻き上げ溝または凹部のみが本
実施の形態において必須であることは、この開示から当
業者にとり容易に明らかになるであろう。３番目の外周
巻き上げ溝または凹部は、後半において説明される本発
明の他の実施の形態において利用されるものである。

【００６５】外周巻き上げ溝41は第１シフトケーブル20
aを受け入れるように構成されており、一方、周囲巻き
上げ溝42は第１インジケータケーブル22aを受け入れる
ように構成されている。したがって、巻き上げ部材26を
回動させることによって、第１インジケータケーブル22
a及び第１シフトケーブル20aが外周巻き上げ面35に巻き
取り、又は外周巻き上げ面35から開放される。

【００６６】図４、図５及び図９に良く示されるよう
に、シフトケーブル取付点36は、好ましくは、軸方向に
伸びる孔44と外方向に伸びる長溝45とによって形成され
る。長溝45は外周巻き上げ溝41につながっている。シフ
トケーブル取付点36は、基本的に、外周巻き上げ面35に
沿って形成されている。

【００６７】図４、図５及び図８に良く示されるよう
に、インジケータケーブル取付点37は、軸方向に伸びる
孔46と、巻き上げ部材26から外周巻き上げ面35に沿って
外方に臨む連結用長溝47とによって形成される。連結用
長溝47は外周巻き上げ溝42につながっている。シフトケ
ーブル取付点36の長溝45及びインジケータケーブル取付
点37の長溝47は、第１シフトケーブル20a及び第１イン
ジケータケーブル22aが巻き上げ部材26から相互に略平
行に延びるように構成されている。巻き上げ部材26及び
支持ハウジングから外方へ延びる第１インジケータケー
ブル22a及び第１シフトケーブル20aを説明するために用
いられる前記「略平行」の用語は、約30°までの角度を
意味するものと解釈される。

【００６８】図４、図５及び図10に良く示されるよう
に、連結ケーブル取付点38は、軸方向に伸びる孔46と、
巻き上げ部材26から外周巻き上げ面35に沿って外方向に
伸びる連結用長溝49とによって形成される。長溝49は外
周巻き上げ溝43につながっており、シフトケーブル取付
点36の長溝45とインジケータケーブル取付点37の長溝47
とは実質的に反対方向に延びている。

【００６９】図３に戻ると、シフトケーブルハウジング
支持部27とインジケータケーブルハウジング支持部28
は、取付部24にそれぞれ固定されている。本実施の形態
においては、シフトケーブルハウジング支持部27及びイ
ンジケータケーブルハウジング支持部28は、ネジまたは
リベット（図示せず）等の通常の締結具によって取付部
24に締結される共通の外側支持体を有する。これに代え
て、シフトケーブルハウジング支持部27及びインジケー
タケーブルハウジング支持部28用の外側支持体を、後述
する他の実施の形態の１つに示されるように、取付部24
の一部と一体的に形成することもできる。

【００７０】好ましくは、シフトケーブルハウジング支
持部27は、調整部材またはバレル51を受け入れるための
ネジ付き孔50を有している。調整部材51がシフトケーブ
ルハウジング支持部27のネジ付き孔50にねじ込まれるこ
とで、第１シフトケーブル20aにおける外部ケーシング
と内部ワイヤとの相対的な位置調整を行うことができ
る。調整部材51は、シフトケーブルハウジング受入孔53
を有している。該孔53は、好ましくは4〜5mm若しくは5m
mより僅かに大きい径を有する。特に、このシフトケー
ブルハウジング受入孔53は、4mmまたは5mmの径の第１シ
フトケーブル20aを受け入れるように構成される。好ま
しくは、該孔53の長手軸は、ハンドルバー13の長手軸に
対して略平行に延びている。

【００７１】抵抗力増強バネ（図示せず）を調整部材51
内に選択的に配設することによって、調整部材51の偶発
的な移動を阻止するようにしてもよい。ケーブル調整部
材51は周知の方法によって、第１シフトケーブル20aの
内部ワイヤの張力を調節するように作動する。

【００７２】インジケータケーブルハウジング支持部28
は、好ましくは、調整部材55を受け入れるネジ付き孔54
を有するものとすることができ、該調整部材55がインジ
ケータケーブルハウジング支持部28に対して長手方向に
位置調整可能となるようにしてもよい。調整部材55は、
軸方向に延びるインジケータケーブルハウジング受入孔
56を有している。該インジケータケーブルハウジング受
入孔56は、前記シフトケーブルハウジング受入孔53と略
平行に設けられており、第１シフトケーブル20aと第１
インジケータケーブル22aとが、それぞれのケーブルハ
ウジング支持部27, 28の外側においてハンドルバー13の
長手軸に対して略平行に延びるようになっている。第１
インジケータケーブル22aが容易に取り付けられるよう
に、インジケータケーブルハウジング支持部28及び調整
部材55に長溝57が形成されている。

【００７３】第１インジケータケーブル22aが第１ギア
インジケータ21aだけを操作することから、該第１イン
ジケータケーブル22aを第１シフトケーブル20aより小径
のケーブルとしてもよい。例えば、第１シフトケーブル
20aを好ましくは4〜5mmの径のケーブルとして、第１イ
ンジケータケーブル22aを好ましくは3〜4mmの径のケー
ブルとする。即ち、第１インジケータケーブル22aの径
を、第１シフトケーブル20aの径に対して略同一にする
か、僅かに小径とする。

【００７４】第１シフトケーブル20aは、好ましくは、
一端部にニップル60が固着され、他端部は自由端部とさ
れる。一方、第１インジケータケーブル22aの両端部に
は、好ましくは、ニップル61, 62がそれぞれ固着され
る。第１シフトケーブル20aのニップル60はシフトケー
ブル取付点36に連結され、一方、第１シフトケーブル20
aの他端部は後方ディレイラ17に連結される。第１イン
ジケータケーブル22aのニップル61は巻き上げ部材26の
インジケータケーブル取付点37に連結され、一方、ニッ
プル62は第１ギアインジケータ21aに連結される。

【００７５】実施の形態２ ここで図11〜図13を参照すると、本発明の他の実施形態
に係るシフト操作装置19'が描かれている。この他の形
態のシフト操作装置19'は、第１ギアインジケータ21aま
たは第２ギアインジケータ21bの何れか、並びにギアイ
ンジケータ保持具23ととも用いられるように構成されて
いる。このシフト操作装置19'はグリップ型のシフト装
置である。具体的には、グリップまたは手動操作部25'
の回転によって、第１シフトケーブル20a及び第１イン
ジケータケーブル22aが開放又は引き込まれて、ギアを
切り替えるようになっている。

【００７６】図11に示されるように、シフト操作装置1
9'は、基本的に、取付部24'と、手動操作部25'と、巻き
上げ部材26'（連結ケーブル29によって連結される第１
及び第２巻き上げ部26a, 26b）と、シフトケーブルハウ
ジング支持部27'と、インジケータケーブルハウジング
支持部28'とを備えている。シフト操作装置19'は、第１
シフトケーブル20aまたは第２シフトケーブル20bを介し
て後方ディレイラ17または前方ディレイラ18に作動的に
接続されており、さらに第１インジケータケーブル22a
または第２インジケータケーブル22bを介して第１ギア
インジケータ21aまたは第２ギアインジケータ21bの１つ
に作動的に接続されている。シフト操作装置19'は、ク
ランプ部65を介してハンドルバー13回りに取り付けられ
る。手動操作部25'は、回動自在なハンドグリップであ
り、ハンドルバー13と同軸上のＸ軸回りに回動する構成
になっている。巻き上げ部材26'は、第１シフトケーブ
ル20aの内部ワイヤの引き込み又は開放を行い、第１イ
ンジケータケーブル22aを介して同様に連結ケーブル29
の引き込み又は開放を行う。

【００７７】図12及び図13は、シフト操作装置19'の部
分分解図であり、取付部24'と、手動操作部25'と、巻き
上げ部材26'とがより詳細に描かれている。取付部24'は
シフト操作装置19'をハンドルバー13に締結するために
使用されるクランプ部65と支持部66とを有している。該
クランプ部65は、シフトケーブルハウジング支持部27'
とインジケータケーブルハウジング支持部28'とを該ク
ランク部65に連結させる為に該クランプ部65から外方に
延びるクランプアームを介して、ハンドルバー13回りに
取り付けられるように構成されたカラー形状のクランプ
部材67を有している。

【００７８】クランプ部65は、さらに、取付部24'をハ
ンドルバー13の一部に締結するためのクランプ締結具68
とナット69とを有している。具体的には、ナット69によ
ってクランプ締結具68を締め付けることで、クランプ部
65がハンドルバー13の所定箇所回りに締結される。

【００７９】取付部24'は、さらに、外方に延びる回動
軸70が設けられた略平坦な面を有しており、前記回動軸
は70は、ハンドルバーの軸Ｘに対して異なる方向（例え
ば、直交する方向）であるＹ軸回りに巻き上げ部材26'
の第１巻き上げ部26aを回動自在に支持している。

【００８０】巻き上げ部材26'の第１巻き上げ部26aは、
締結具71及びワッシャ72によって回動軸70に支持されて
いる。該締結具71は、回動軸70の端部に形成されたネジ
付き開口73内に螺合する。巻き上げ部材26'の第１巻き
上げ部26aは、好ましくは、図4〜図10に示されるよう
に、第１実施の形態の巻き上げ部材26と同一の構成であ
る。したがって、巻き上げ部材26'の第１巻き上げ部26a
については特に図示されない。

【００８１】好ましくは、巻き上げ部材26'の第１巻き
上げ部26aは筒状のスプール形状部材であり、軸方向に
延びる中央孔34'と、外周巻き上げ面35'と、シフトケー
ブル取付点36'と、インジケータケーブル取付点37'と、
連結ケーブル取付点38'とを備えている。好ましくは、
該第１巻き上げ部材26aは、回動軸Ｙ回りに回動し得る
ように、取付部24'から外方に延びる回動軸70に回動自
在に取り付けられている。

【００８２】外周巻き上げ面35'は、３箇所の外周巻き
上げ溝または凹部41', 42', 43'を有している。該外周
巻き上げ溝または凹部のうち３番目のものは、後半に説
明される他の実施の形態において用いられる。

【００８３】外周巻き上げ溝41'は、第１シフトケーブ
ル20aを受け取るように構成されている。外周巻き上げ
溝42'は、第１インジケータケーブル22aを受け取るよう
に構成される。外周巻き上げ溝43'は、連結ケーブル29
を受け取るように構成される。したがって、巻き上げ部
材26'を回動することによって、第１シフトケーブル20
a、第１インジケータケーブル22a及び連結ケーブル29
が、外周巻き上げ面35'に巻き上げられるか、若しく
は、該外周巻き上げ面35'から開放される。

【００８４】シフトケーブル取付点36'は、好ましく
は、軸方向に延びる孔と、外方向に延び、外周巻き上げ
スロット41'につながる長溝とによって形成される。シ
フトケーブル取付点36'は、基本的に、外周巻き上げ面3
5'に沿って形成されている。インジケータケーブル取付
点37'は、軸方向に伸びる孔と、第１巻き上げ部26aから
外周巻き上げ面35'に沿って外方向に伸び、外周巻き上
げ溝42'につながる連結用スロットとによって形成され
る。シフトケーブル取付点36'及びインジケータケーブ
ル取付点37'の各スロットは、第１シフトケーブル20a及
び第１インジケータケーブル22aが第１巻き上げ部26aか
ら相互に略平行に延びるように構成されている。第１巻
き上げ部26a及び支持ハウジングから外方に延びる第１
インジケータケーブル22aと第１シフトケーブル20aとを
説明するために用いられる「略平行」の用語は、約30°
までの角度を意味するものと解釈される。連結ケーブル
取付点38'は、軸方向に延びる孔と、外周巻き上げ面35'
に沿って第１巻き上げ部26aから外方向に伸び、外周巻
き上げ溝43'につながる連結用スロットとによって形成
される。

【００８５】図13は、巻き上げ部材26'における第２巻
き上げ部26bと、手動操作部25'におけるインデックス機
構74との分解図である。図11及び図13に示されるよう
に、巻き上げ部材26'の第２巻き上げ部26bは、ハンドル
バー13のＸ軸回りを回動するように連結されている。好
ましくは、手動操作部25'のインデックス機構74は、連
結ケーブル29を介して、第１巻き上げ部26aを回動する
第２巻き上げ部26bの動きを制御するために用いられ
る。

【００８６】図13に示されるように、インデックス機構
74は、好ましくは、固定部材75と、回動ハンドグリップ
またはハンドアクチュエータ76と、中間部材77とを備え
ている。固定部材75は、ハンドルバー13に対する相対回
転が起きないように該ハンドルバー13に固定されてい
る。回動ハンドグリップ76は、グリップ突部を備えた管
状部材であり、固定部材75上でハンドルバーの軸Ｘ回り
に回動可能とされる。

【００８７】回動ハンドグリップ76は種々の形状を有す
ることができる。したがって、ここで用いられる「管状
部材」の用語は、円筒管状に限定されるものではなく、
非円筒管状、並びに、円形管状及び非円形管状の円錐台
形のものも含む。

【００８８】（アイドラーと呼ばれる）中間部材77は、
固定部材75及び回動ハンドグリップ76の双方と歯合し、
ハンドルバー軸Ｘ回りを回動可能である。中間部材77
は、さらに、ハンドルバー軸Ｘに沿って移動することも
できる。巻き上げ部材26'の第２巻き上げ部26bは、中間
部材77に対して常に歯合した状態に維持されており、従
って、中間部材77と一体的に回動可能である。インデッ
クス機構74等の表示機構は、当該技術分野においてよく
知られたものであることから、インデックス機構74につ
いてはここでさらに詳細に記載または図示されない。

【００８９】ケーブル調整バレル又はケーブル調整部材
51'は、シフトケーブルハウジング支持部27'の端部に螺
入される。該ケーブル調整バレル又は部材51'には、第
１シフトケーブル20aの外部ケーシングが挿入される。
ケーブル調整バレル又は部材51は、周知の方法によっ
て、シフトケーブル20aの内部ワイヤの張力を調節する
ように作動する。

【００９０】また、シフトケーブルハウジング支持部2
7'及びインジケータケーブルハウジング支持部28'は、
取付部24'に固定される。本実施の形態においては、シ
フトケーブルハウジング支持部27'及びインジケータケ
ーブルハウジング支持部28'は、ネジまたはリベット
（図示せず）等の通常の締結具によって、取付部24'に
締結される共通の外側支持体を有する。これに代えて、
シフトケーブルハウジング支持部27'及びインジケータ
ケーブルハウジング支持部28'用の外側支持体を、後述
する他の実施の形態の一に示されるように、取付部24の
一部と一体的に形成することもできる。

【００９１】好ましくは、シフトケーブルハウジング支
持部27'は、調整部材またはバレル51'を受け入れるため
のネジ付き孔50'を有している。調整部材51'は、シフト
ケーブルハウジング支持部27'のネジ付き孔50'にねじ込
まれるようになっており、これにより、第１シフトケー
ブル20aの外部ケーシングと内部ワイヤとの相対位置が
調整し得るようになっている。調整部材51'は、シフト
ケーブルハウジング受入孔53'を有している。該孔53'
は、好ましくは、4〜5mmの径、若しくは5mmより僅かに
大きい径を有する。特に、このシフトケーブルハウジン
グ受入孔53'は、4mmまたは5mmの径の第１シフトケーブ
ル20aを受け入れるように構成されている。好ましく
は、該孔53'の長手軸は、ハンドルバー13の長手軸に対
して略平行に延びるものとされる。

【００９２】インジケータケーブルハウジング支持部2
8'は、好ましくは、調整部材55'を受け入れるネジ付き
孔（図示せず）を有するものとすることができ、これに
より、該調整部材55'がインジケータケーブルハウジン
グ支持部28'に対して長手方向に位置調整可能とされ
る。調整部材55'は、軸方向に延びるインジケータケー
ブルハウジング受入孔56'を有している。該孔56'は、前
記シフトケーブルハウジング受入孔53'に対して略平行
に設けられており、第１シフトケーブル20a及び第１イ
ンジケータケーブル22aが、それぞれのケーブルハウジ
ング支持部27', 28'の外側においてハンドルバー13の長
手軸Ｘに対して略平行に延びるようになっている。イン
ジケータケーブルハウジング支持部28'及び調整部材55'
には、第１インジケータケーブル22aが容易に取り付け
られるように、スリット57'が形成されている。

【００９３】実施の形態３ ここで図14を参照すると、本発明に係るシフト操作装置
19''の他の実施の形態が描かれている。シフト操作装置
19''は、基本的に、取付部24''と、手動操作部25''と、
巻き上げ部材26''と、シフトケーブルハウジング支持部
27''と、インジケータケーブルハウジング支持部28''と
を備えている。シフトケーブルハウジング支持部27''及
びインジケータケーブルハウジング支持部28''は、取付
部24''の一部と一体的に形成されている。

【００９４】前記実施の形態２と同様に、このシフト操
作装置19''は、グリップの回動によってギアの切り替え
が行われるグリップ式シフターである。本実施の形態に
係るシフト操作装置19''は、第１ギアインジケータ21a
または第２ギアインジケータ21bの何れか、並びにギア
インジケータホルダー23とともに使用される。

【００９５】該シフト操作装置19''は、簡易型のグリッ
プ式シフト装置である。具体的には、シフト操作装置1
9''が後方ディレイラ17及びギアインジケータ21aに作動
的に連結されると、グリップまたは手動操作部25''を回
動することによって、第１シフトケーブル20a及び第１
インジケータケーブル22aが開放又は引き込まれ、ギア
が切り替えられるようになっている。本実施の形態３と
前記実施の形態２との基本的な相違点は、単独の巻き上
げ部材26''が利用されていることにある。該巻き上げ部
材26''は、シフト操作装置19''が取り付けられるハンド
ルバー部の長手軸Ｘと略平行か若しくは同軸上の長手軸
Ｘ回りに配される。巻き上げ部材26''は、中央回動開口
34''がハンドルバー13を収納可能なように大径に形成さ
れている点を除き、前記実施の形態１における巻き上げ
部材26と略同一の構成を有している。

【００９６】好ましくは、シフトケーブルハウジング支
持部27''は、調整部材またはバレル51''を受け入れる為
のネジ付き孔50''を有している。調整部材51''は、シフ
トケーブルハウジング支持部27''のネジ付き孔50''にね
じ込まれるようになっており、これにより、第１シフト
ケーブル20aの外部ケーシングと内部ワイヤとの相対位
置が調整され得るようになっている。調整部材51''は、
シフトケーブルハウジング受入孔53''を有している。該
孔53''は、好ましくは4〜5mmの径、若しくは5mmより僅
かに大きい径を有する。特に、このシフトケーブル受入
孔53''は、4mmまたは5mmの径の第１シフトケーブル20a
を受け入れるように構成される。好ましくは、該孔53''
の長手軸は、ハンドルバー13の長手軸に対して略平行に
延びるものとされる。

【００９７】好ましくは、インジケータケーブルハウジ
ング支持部28''は、調整部材55''を受け入れる為のネジ
付き孔54''を有するものとすることができ、これによ
り、該調整部材55''がインジケータケーブルハウジング
支持部28''に対して長手方向に位置調整可能となるよう
にしてもよい。該調整部材55''は、軸方向に延びるイン
ジケータケーブルハウジング受入孔56''を有している。
該インジケータケーブルハウジング受入孔56''は、シフ
トケーブルハウジング受入孔53''に対して略平行とされ
ており、これにより、第１シフトケーブル20a及び第１
インジケータケーブル22aが、それぞれのケーブルハウ
ジング支持部27'', 28''の外側においてハンドルバー13
の長手軸Ｘに対して略平行に延びるようになっている。
第１インジケータケーブル22aが容易に取り付けられる
ように、インジケータケーブルハウジング支持部28''及
び調整部材55''にはスリット57''が形成されている。

【００９８】従来例に対する本実施の形態の類似性の点
から、本実施の形態はここでは詳細に説明または図示さ
れないが、本実施の形態の動作及び構成を理解する上
で、従来例及び以下の実施の形態の説明を用いることが
可能なことは、この開示から当業者にとり明らかであろ
う。

【００９９】実施の形態４ 以下に、図15〜図19を参照しつつ、ギアインジケータ21
aについて詳細に説明する。ギアインジケータ21aは、基
本的に、ハウジング80と、表示部材81と、ケーブルフッ
クアダプタ82と、付勢部材83と、一対の締結具84とを備
えている。ハウジング80は、好ましくは、締結具84によ
って相互に連結される３つの部分から構成される。具体
的には、ハウジング80は、第１ハウジング部85と、第２
ハウジング部86と、透明カバー87とを備え、これらの部
材は全て締結具84によって相互に固定される。

【０１００】第１ハウジング部85及び第２ハウジング部
86は、両者の間で摺動可能であり、且つ、透明カバー87
を通じて視認し得る表示部材81を支持している。さらに
具体的には、第１ハウジング部85は、表示部材81が移動
可能に配されるインジケータ通路を形成する空洞部88を
有している。第１ハウジング部85は、第１端部90と、第
２端部91と、一対の側壁92と、底壁93とを有している。
第１端部90は、付勢部材83を締結するためのフック部94
を有し、一方、第２端部91は、半円状の溝またはリセス
96を有している。さらに具体的には、該リセス96によっ
て、段付き孔とされるインジケータケーブル受入開口の
半分が形成される。

【０１０１】側壁92のそれぞれは、空洞部88の内部に延
びるストッパーまたは当接部97を有している。該ストッ
パー97は、互いに位置合わせされており、且つ、スリッ
ト99を形成するように互いに離間されている。前記スリ
ット99は、ケーブルフックアダプタ82と付勢部材83の一
部とが通過するのに十分な大きさを有するものとされ
る。但し、前記スリット99は、表示部材81の幅より小さ
くすることによって、表示部材81を通過不能にしてい
る。

【０１０２】第２ハウジング部86は、第１ハウジング部
85の鏡像状の構成である点、並びに透明カバー87を受け
取るために上面に形成された覗き窓100を備えている点
を除き、第１ハウジング部85と略同一の構成を有してい
る。さらに具体的には、第２ハウジング部86は、前記第
１ハウジング部85の空洞部88と結合する長手方向に延び
る空洞部101を有している。さらに、空洞部101の内部に
延びる一対のストッパー102が、第１ハウジング部85の
対応するストッパー97と略同一の位置に設けられてい
る。

【０１０３】第２ハウジング部86は、さらに、長手方向
に延びるリセス103を有している。該リセス103は、第１
インジケータケーブル22aの一部を受け入れる為に、第
１半円筒状部と第２半円筒状部とを有する段付き形状の
リセスとされている。第１及び第２ハウジング部85, 86
を結合すると、長手方向に延びるリセス96, 103は、イ
ンジケータケーブルの外部ケーシングを受け入れること
ができる大きさの第１筒状部と、第１インジケータケー
ブル22aの内部ワイヤが通過可能とされた第２筒状部と
を有する段付き孔を形成するようになっており、これに
より、第１インジケータケーブル22aの内部ワイヤの端
部が表示部材81と連結し得るようになっている。

【０１０４】表示部材81は、第１インジケータケーブル
22aの内部ワイヤのケーブルエンドに摩擦抵抗によって
保持される。換言すれば、表示部材81は、通常、該表示
部材81とインジケータケーブル22aとの間の摩擦力より
大きい力が加わるまで、所定位置に摩擦抵抗によって保
持される。好ましくは、付勢部材83は、後述するよう
に、表示部材81とインジケータケーブル22aの内部ワイ
ヤとの間の摩擦力より大きな付勢力を有するものとする
ことができる。好ましくは、表示部材81は、プラスチッ
ク材等の適切な材料からなる硬質の部材とされる。表示
部材81は、好ましくは、ハウジング空洞部の略全幅のと
ころまで延びており、これにより、該表示部材81がハウ
ジング空洞部の内部で傾くことが防止される。

【０１０５】透明カバー87は、好ましくは、現在係合中
のギアサイズを図形的に表示する複数（７箇所）の表示
マークを有するギア位置表示部110を備えている。具体
的には、表示部材81が表示マークの中の１つと一致する
ことによって、どのギアがチェーン16と係合しているか
が示される。

【０１０６】ケーブルフックアダプタ82は、横孔111及
びスリット112を有している。横孔111は、第１インジケ
ータケーブル22aのニップル62を受け入れ、一方、スリ
ット112は、第１インジケータケーブル22aの内部ワイヤ
を受け入れ、ケーブルフックアダプタ82が第１インジケ
ータケーブル22aの内部ワイヤのニップル62に凹凸係合
によって保持されるようになっている。ケーブルフック
アダプタ82は、さらに、スリットエンドとは反対側の端
部にフック部113を有している。該フック部113は、付勢
部材83を第１インジケータケーブル22aの内部ワイヤの
ケーブルエンドに締結するために、付勢部材83の一端部
に係合する。

【０１０７】付勢部材83は、好ましくは、コイルテンシ
ョンスプリングとされる。該付勢部材83は、第１インジ
ケータケーブル22aの内部ワイヤの第１ケーブル端部と
連結される第１付勢端部114と、ハウジングの内壁に連
結される第２付勢端部115とを有している。さらに具体
的には、第１付勢端部114は、ケーブルフックアダプタ8
2のフック部113と係合するフック部を有している。ま
た、第２付勢端部115は、第１ハウジング部85のフック
部94と係合するフック部を有している。

【０１０８】締結具84は、好ましくは、第１ハウジング
部85、第２ハウジング部86及び透明カバー87を相互に固
定する為に、該３つの部材に形成された孔を通って延び
る一対のネジ及び一対のナットを有するとされる。

【０１０９】第１ギアインジケータ21aの図示された実
施の形態においては、高速ギア位置または小径スプロケ
ット位置は、表示部材81の移動範囲の左端部に配され、
一方、低速ギア位置または大径ギア位置は、表示部材81
の移動範囲の右端部に配される。高速ギア位置及び低速
ギア位置を逆にし得ることは、この開示から当業者にと
り勿論明らかである。第１ギアインジケータ21aのギア
位置の配列は、使用される変速機の種類、及び変速機に
おける付勢部材の付勢力方向に依存する。

【０１１０】ギアインジケータ21aが組み立てられ、チ
ェーン16が小径スプロケット上に位置する場合、表示部
材81は左端の位置（左端ギア位置表示マーク）まで移動
してストッパー97, 102と当接する。この左端位置にお
いては、ストッパー97, 102は、表示部材81とケーブル
フックアダプタ82との間に位置する。シフト操作装置1
9'aによってチェーン16が移動されると、表示部材81
は、透明カバー87上の次のギア位置表示マークまでの距
離に相当する所定距離だけ移動する。即ち、透明カバー
87上の各ギア位置表示マークは、ストッパー97, 102か
ら所定距離離間されている。そして、ストッパー97，10
2から各ギア位置表示マークまでのそれぞれの距離は、
小径ギアから対応する各ギアまでのそれぞれの移動距離
に対応している。空洞部88の第２端部または第２壁91
は、さらに、低速位置または大径スプロケットに対応す
るストッパーを形成している。よって、第１インジケー
タケーブル22aに伸びが生じた場合、この表示部材81
は、ハウジング80のギア位置表示マークに対して自動的
に位置調整若しくは再目盛り設定が行われる（図１７に
通常の状態を、図１９にインジケータケーブルが伸びた
状態を示す。）。さらに、組み立ての際に表示部材81が
不用意にセット位置から離れた場合、表示部材81はスト
ッパーの１つと係合し、これにより、該ユニットが適切
な位置に再目盛り設定若しくは再調整される。

【０１１１】ギア位置表示部110は透明カバー87上に形
成されているが、必要及び／又は所望の場合、第１及び
第２ハウジング部の何れか一方に形成することもでき
る。即ち、本実施の形態においては、ギア位置表示部11
0はストッパー97, 102に対して相対移動不能に設けられ
ていればよい。

【０１１２】実施の形態５ 図20及び図21をここで参照すると、本発明に係るギアイ
ンジケータ21’の他の実施の形態が描かれている。本実
施の形態においても、表示部材81'は、第１インジケー
タケーブル22aの内部ワイヤに相対移動不能に固定され
ている。さらに、透明カバー87'を上部ハウジング部86'
に摩擦係合させるようにし、さらに透明カバー87'にス
トッパー97'を設けることで、自動調整が達成される。
本実施の形態が前記実施の形態のギアインジケータ21'
と類似していることから、本実施の形態のギアインジケ
ータ21'についてはここでさらに詳細に説明または図示
することは行わないが、前記実施の形態の構造及び操作
についての記載を本実施の形態に置き換えることが容易
にできることは、当業者にとり明らかであろう。

【０１１３】ギアインジケータ21'は、基本的に、ハウ
ジング80'と、表示部材81'と、ケーブルフックアダプタ
82'と、付勢部材83'と、一対の締結具84'とを備えてい
る。ハウジング80'は、好ましくは、締結具84'によって
相互に連結される３つの部分から構成される。具体的に
は、ハウジング80'は、第１ハウジング部85'と、第２ハ
ウジング部86'とを有し、これらは締結具84'によって相
互に固定される。透明カバー87'は、覗き窓100'に摩擦
係合によって保持される。第１ハウジング部85'及び第
２ハウジング部86'は,両者の間に摺動自在に、且つ、透
明カバー87'を通して視認可能に前記表示部材81'を支持
している。透明カバー87'は、第１インジケータケーブ
ル22aの伸び若しくは表示部材81'の位置ズレに応じて、
該表示部材81'に係合するストッパー97'を介して、移動
される。

【０１１４】実施の形態６ ここで図22〜図24を参照すると、本発明の他の実施の形
態に係るギアインジケータ21''が描かれている。本実施
の形態においては、ギアインジケータ21''は、第１イン
ジケータケーブル22aの伸びや表示部材81'''の位置ズレ
を補償するために自動的に調整されるものではない。本
実施の形態においては、ストッパーは省略され、透明カ
バー87'''は手動で調整される。この手動による調整
は、透明カバー87'''と締結具84'''とを摩擦係合させる
か、若しくは、透明カバー87'''を長手軸に沿って移動
可能とするように締結具84'''を緩めることによって行
われる。基本的に、透明カバー87'''には一対の長孔120
が設けられ、その中に締結具84'''が位置される。した
がって、透明カバー87'''は上部ハウジング部に形成さ
れた凹部に沿って移動可能となる。透明カバー87'''
は、ハウジング80'''に固着される固定締結具84'''と係
合する長孔120を備えた状態で描かれているが、他の摺
動の構成を利用できることは、この開示から当業者にと
り明らかであろう。例えば、第１及び第２ハウジング部
に長孔を形成して、さらに透明カバー87'''からハウジ
ング部の該長孔の内部に延びる一対のつめ部を設けるこ
とによって、透明カバーの移動を制御するようにしても
よい。即ち、締結具は透明カバー87'''に対しては固定
状態にあるが、上部及び下部ハウジング部に対しては相
対移動可能に構成されていればよい。

【０１１５】ここで図25及び図26を参照しつつ、ギアイ
ンジケータ保持具23が詳細に説明される。ギアインジケ
ータ保持具23は、シフトユニット11a, 11bがハンドルバ
ー13に容易に装着できるような構成になっている。ま
た、ギアインジケータ保持具23は種々のハンドルバーに
対して適合し得るように構成されている。ギアインジケ
ータ保持具23は、ギアインジケータ21a, 21bが自転車の
縦中心面に略直交する方向に移動可能なように、該ギア
インジケータ21a, 21bを位置調整自在に支持する。さら
に具体的には、ギアインジケータ保持具23は、ハンドル
バー13の中心近傍に取り付けられており、ギアインジケ
ータ21a, 21bは実質的にハンドルバー13の長手軸に沿っ
て移動することができるように、該ギアインジケータ保
持具23に摺動自在に取り付けられる。

【０１１６】基本的に、ギアインジケータ保持具23は、
取付部121と、ギアインジケータ支持部122とを備えてい
る。取付部121は、好ましくは、ハンドルバー13と係合
してギアインジケータ保持具23を該ハンドルバー13に固
着するクランプ部材とされる。図示された実施の形態に
おいて、取付部121は管状のクランプ部123を有してい
る。該クランプ部123は長手軸に沿って分割されてお
り、締結具124により相互に連結される一対のクランプ
体を形成している。締結具124を省略したり、ワンタッ
チ式のクランプを使用することができることは、この開
示から当業者にとり勿論明白であろう。いずれの場合で
あっても、取付部121は、好ましくは、一個の単一部材
として、ギアインジケータ支持部122と一体的に形成又
は型成形される。好ましくは、取付部121（締結具124を
除く）及び支持部122は、プラスチック材から形成され
る。

【０１１７】ギアインジケータ支持部122は、好ましく
は、略平坦な支持面を有する本体部を備え、該本体部に
は、前記支持面から外方に延びる６つの連結部材125が
備えられている。該連結部材125は、好ましくは、３列
に配列されており、第１及び第２ギアインジケータ21a,
21bをそれぞれ摺動自在に受け取るための一対の保持ス
ロットを形成している。さらに具体的には、連結部材12
5は、本体部から略直交する方向に延びており、該連結
部材125の中の２つは、前記一対の保持スロットの間に
位置する共通部材とされる。各連結部材125は、自由端
部に当接面を有しており、該当接面上に第１及び第２ギ
アインジケータ21a, 21bを保持する。一対の保持スロッ
トは、好ましくは、それぞれの長手軸が相互に平行にな
るように形成されている。さらに、これら長手軸は、好
ましくは、ハンドルバー13の中央部分において該ハンド
ルバー13の長手軸に平行に設けられる。

【０１１８】実施の形態７ ここで図27及び図28を参照すると、本発明の他の実施の
形態に係るインジケータアセンブリが描かれている。本
実施の形態に係るインジケータアセンブリは、変形型の
一対の第１及び第２ギアインジケータ221a, 221bを保持
するための変形型ギアインジケータ保持具223を有して
いる。本実施の形態において、ギアインジケータ保持具
223のそれぞれは簡易な構成からなり、ギアインジケー
タ221a，221bのハウジングは、互いに摺動されるように
連結されている。

【０１１９】ギアインジケータ保持具223は、該ギアイ
ンジケータ221a, 221bが自転車の縦中心面に略直交する
方向に移動可能なように、該第１及び第２ギアインジケ
ータ221a, 221bを位置調整自在に支持している。さらに
具体的には、ギアインジケータ保持具223は、ハンドル
バー13の中央部近傍に取り付けられるように構成されて
おり、第１及び第２ギアインジケータ221a, 221bはハン
ドルバー13の略長手軸に沿って移動可能なように該ギア
インジケータ保持具223に摺動自在に連結されている。

【０１２０】基本的には、ギアインジケータ保持具223
は、取付部121'とギアインジケータ支持部122'とを備え
ている。取付部121'は、好ましくは、ギアインジケータ
保持具223をハンドルバー13に固着するために該ハンド
ルバー13と係合するクランプ部材とされる。図示された
実施の形態において、取付部121'は管状のクランプ部12
3'を有している。該クランプ部123'は長手軸に沿って分
割されており、締結具124'によって相互に連結される一
対のクランプ体を形成している。締結具124'を省略した
り、ワンタッチ式のクランプを使用することができるこ
とは、この開示から当業者にとり勿論明白であろう。い
ずれの場合であっても、取付部121'は、好ましくは、一
個の単一部材として、ギアインジケータ支持部122'と一
体的に形成されるか型成形される。好ましくは、取付部
121'（締結具を除く）及び支持部122'はプラスチック材
から形成される。

【０１２１】支持部122'は、好ましくは、略平坦な支持
面を有する本体部を有している。該本体部には、前記支
持面から外方に延びる４つの連結部材125'が備えられて
いる。該連結部材125'は、好ましくは、第１及び第２ギ
アインジケータ221a, 221bをそれぞれ摺動自在に受け取
る為に支持部122'表面上に摺動面を有する単一の保持ス
ロットを形成するように、２列に配列されている。さら
に具体的には、連結部材125'は本体部から略直交する方
向に延びている。各連結部材125'は、自由端部に当接面
を有し、該当接面上に第１及び第２ギアインジケータ22
1a, 221bが保持される。保持スロットの長手軸は、さら
に好ましくは、ハンドルバー13の中央部分において、該
ハンドルバーの長手軸に平行とされる。

【０１２２】第１及び第２ギアインジケータ221a, 221b
は、凹凸形状の連結構造によって相互に摺動自在に連結
されている。さらに具体的には、第２ギアインジケータ
221bには長手方向に延びる凸部230がハウジングと一体
的に形成され、一方、第１ギアインジケータ221aには長
手方向に延びる凹部231がハウジングに一体的に形成さ
れている。この凹凸構成は第１及び第２ギアインジケー
タ221a, 221bを一体的に保持するためのほぞ継構造であ
ってもよい。

【０１２３】本発明の具体例を示すために幾つかの実施
の形態を選択したが、特許請求の範囲において画された
発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び変形
が可能であることは、この開示の内容から当業者にとっ
て明らかであろう。さらに、本発明の前記実施の形態の
説明は具体例を示すためだけのものであり、特許請求の
範囲によって画される発明の技術的範囲及びそれらの均
等範囲を制限するものではない。

【０１２４】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ケーブ
ルの伸びや表示部材の位置ズレが生じたときに容易に調
整することができる。また、本発明の一の態様によれ
ば、シフト操作装置から離間してハンドルバーの中央部
に取り付けることができ、ギア位置の視認性を向上させ
得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の第１の実施の形態に従ってシ
フトユニットが装着された従来型の自転車の側面図であ
る。

【図２】図２は、本発明の第１の実施の形態に従ってシ
フトユニットがブレーキレバーとともに装着されている
従来型自転車のハンドルバーの要部平面図である。

【図３】図３は、本発明の第１の実施の形態に従って右
シフト操作装置が連結されたハンドルバーの要部の正面
視斜視図である。

【図４】図４は、図３に示す右シフト操作装置用の巻き
上げ部材を第１方向から見た正面図である。

【図５】図５は、図３の右シフト操作装置に用いられ
る，図４に示された巻き上げ部材の平面図である。

【図６】図６は、図３の右シフト操作装置に用いられ
る，図４及び図５に示された巻き上げ部材を第２方向か
ら見た正面図である。

【図７】図７は、図３の右シフト操作装置に用いられ
る，図４〜図６に示された巻き上げ部材を第３方向から
見た正面図である。

【図８】図８は、図７における８−８線断面図である。

【図９】図９は、図７における９−９線断面図である。

【図１０】図１０は、図４における１０−１０線断面図
である。

【図１１】図１１は、本発明の他の実施の形態に従った
右シフト操作装置の連結状態における部分斜視図であ
る。

【図１２】図１２は、図１１に示す右シフト操作装置の
部分分解斜視図である。

【図１３】図１３は、図１１及び図１２に示す右シフト
操作装置の部分分解正面図である。

【図１４】図１４は、本発明のさらに他の実施の形態に
従った右シフト操作装置の連結状態における部分斜視図
である。

【図１５】図１５は、図２に示された右側ギアインジケ
ータアッセンブリの一部省略分解斜視図である。

【図１６】図１６は、本発明の第１の実施の形態に従っ
た右シフト操作装置用の右側ギアインジケータの平面図
である。

【図１７】図１７は、図１６における１７−１７線断面
図である。

【図１８】図１８は、本発明の第１の実施の形態に従っ
た図２及び図３の右シフト操作装置に用いられる図１５
〜図１７に示された右側ギアインジケータの縦断面図で
あり、該インジケータが低速ギア（右端）位置にある状
態を示している。

【図１９】図１９は、本発明の第１の実施の形態に従っ
た図２及び図３の右シフト操作装置に用いられる図１５
〜図１８に示された右側ギアインジケータの縦断面図で
あり、該インジケータが高速ギア（左端）位置にある状
態を示している。

【図２０】図２０は、本発明の他の実施の形態に係る右
側ギアインジケータの一部を示す分解斜視図である。

【図２１】図２１は、図２０に示す右側ギアインジケー
タの横断面図である。

【図２２】図２２は、本発明の他の実施の形態に係る右
側ギアインジケータ部の要部平面図である。

【図２３】図２３は、図２２に示す右側ギアインジケー
タの平面図であり、該インジケータが高速ギア（左端）
位置にあり、且つ、ケーブルの伸びに対してカバー未調
整の状態を示している。

【図２４】図２４は、図２２及び図２３に示された右側
ギアインジケータの平面図であり、該インジケータが高
速ギア（左端）位置にあり、且つ、ケーブルの伸びに対
してカバーを調整した後の状態を示している。

【図２５】図２５は、本発明の第１の実施の形態に従っ
て、ギアインジケータ保持具によりギアインジケータが
取り付けられたハンドルバーの前方側から視た部分斜視
図である。

【図２６】図２６は、図２５に示すハンドルバーの前方
側から視た部分分解斜視図である。

【図２７】図２７は、本発明の他の実施の形態に従っ
て、ギアインジケータ保持具によりギアインジケータが
取り付けられたハンドルバーの前方側から視た部分斜視
図である。

【図２８】図２８は、図２７に示すハンドルバーの正面
側から視た部分解斜視図である。

【符号の説明】

１３ ハンドルバー ２１ ギアインジケータ ２２ インジケータケーブル ２３ ギアインジケータ保持具 ６２ ニップル ８０ ハウジング ８１ 表示部材 ８２ ケーブルフックアダプタ ８３ 付勢部材 ８５ 第１ハウジング部 ８６ 第２ハウジング部 ８７ 透明カバー ９７ ストッパー ９９ スリット １００ 覗き窓 １０２ ストッパー

Claims (30)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１端部を有したケーブルと、該ケーブ
   ルの前記１端部近傍において摺動自在に連結された表示
   部材と、 前記第１端部及び表示部材を移動自在に収容すると共
   に、該表示部材の動きを視認する為の覗き開口を有する
   ハウジングと、 前記ケーブルの前記第１端部に連結される第１付勢端
   部、及び前記ハウジングに連結される第２付勢端部を有
   する付勢部材とを備えていることを特徴とする自転車用
   ギアインジケータ。
2. 【請求項２】 前記ハウジングが、相互に連結される第
   １ハウジング部及び第２ハウジング部を有し、 該第１及び第２ハウジング部の少なくとも一方に、前記
   覗き開口が形成されていることを特徴とする請求項１記
   載の自転車用ギアインジケータ。
3. 【請求項３】 前記第１及び第２ハウジング部の少なく
   とも一方は、前記表示部材と係合するように配設された
   ストッパーを有していることを特徴とする請求項２記載
   の自転車用ギアインジケータ。
4. 【請求項４】 前記第１及び第２ハウジング部のそれぞ
   れは、前記表示部材と係合するように配設されたストッ
   パーを有していることを特徴とする請求項２記載の自転
   車用ギアインジケータ。
5. 【請求項５】 前記ハウジングは、前記表示部材の両側
   に配設され、相互間にスリットを形成する第１及び第２
   スリットを有していることを特徴とする請求項１から４
   の何れかに記載の自転車用ギアインジケータ。
6. 【請求項６】 前記ケーブルの前記第１端部にはニップ
   ルが固着されていることを特徴とする請求項１から５の
   何れかに記載の自転車用ギアインジケータ。
7. 【請求項７】 前記付勢部材の前記第１付勢端部は、ケ
   ーブルフックアダプタによって前記ケーブルの前記第１
   端部の前記ニップルに連結されていることを特徴とする
   請求項６記載の自転車用ギアインジケータ。
8. 【請求項８】 前記ケーブルフックアダプタは、前記ニ
   ップルが収納されるリセスと、前記付勢部材の第１付勢
   端部が連結されるフック部とを有していることを特徴と
   する請求項７記載の自転車用ギアインジケータ。
9. 【請求項９】 前記ハウジングは、前記ケーブルの外部
   ケーシングを支持し得る大きさのケーブル受入開口を有
   し、 前記ケーブルの第１端部は、前記ハウジング内にて終焉
   することを特徴とする請求項１から８の何れかに記載の
   自転車用ギアインジケータ。
10. 【請求項１０】 前記表示部材は、摩擦力によって前記
    ケーブル上の所定位置に摩擦係合により保持され、 前記付勢部材は、前記表示部材と前記ケーブルとの間の
    前記摩擦力より大きい付勢力を前記ケーブルに加えるよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項１から９の
    何れかに記載の自転車用ギアインジケータ。
11. 【請求項１１】 前記付勢部材は、前記ケーブルの第１
    端部の長手軸と実質的に同軸上の長手軸を有しているこ
    とを特徴とする請求項１から１０の何れかに記載の自転
    車用ギアインジケータ。
12. 【請求項１２】 前記ハウジングは、前記ケーブルの伸
    長、及び／又は前記ケーブルの最高速ギア位置及び最低
    速ギア位置の一方のギア位置への移動に応じて、前記表
    示部材と係合するように配設された第１ストッパーを有
    し、 前記表示部材は、前記第１ストッパーとの係合に応じて
    移動可能なように、前記ケーブルに摩擦係合によって連
    結されていることを特徴とする請求項１から１１の何れ
    かに記載の自転車用ギアインジケータ。
13. 【請求項１３】 前記ハウジングは、前記覗き開口上に
    載置される透明カバーを有していることを特徴とする請
    求項１２記載の自転車用ギアインジケータ。
14. 【請求項１４】 前記透明カバーは、ギア位置表示部を
    有していることを特徴とする請求項１３記載の自転車用
    ギアインジケータ。
15. 【請求項１５】 前記ハウジングは、図形的にギアサイ
    ズを表示する複数の表示マークを有するギア位置表示部
    を備えていることを特徴とする請求項１２記載の自転車
    用ギアインジケータ。
16. 【請求項１６】 前記付勢部材は、前記第１ストッパー
    と前記ハウジングとの間に配設されるテンションスプリ
    ングであることを特徴とする請求項１２記載の自転車用
    ギアインジケータ。
17. 【請求項１７】 前記付勢部材の前記第１付勢端部は、
    前記ケーブルの前記ハウジングに対する相対移動に応じ
    て、前記第１ストッパーを通過するように配設されてい
    ることを特徴とする請求項１２記載の自転車用ギアイン
    ジケータ。
18. 【請求項１８】 前記ハウジングは、前記ケーブルの伸
    長、及び／又は前記ケーブルの最高速ギア位置及び最低
    速ギア位置の何れか一方のギア位置への移動に応じて、
    前記表示部材と係合するように配設された第１ストッパ
    ーを有するギア位置表示部を備え、 前記ギア位置表示部は、前記第１ストッパーの前記表示
    部材との係合に応じて移動可能なように、前記ハウジン
    グに摩擦係合によって連結されていることを特徴とする
    請求項１記載の自転車用ギアインジケータ。
19. 【請求項１９】 前記ハウジングは、前記覗き開口上に
    載置される透明カバーを有していることを特徴とする請
    求項１８記載の自転車用ギアインジケータ。
20. 【請求項２０】 前記ハウジングのギア位置表示部は前
    記透明カバーに設けられていることを特徴とする請求項
    １９記載の自転車用ギアインジケータ。
21. 【請求項２１】 前記ギア位置表示部は、図形的にギア
    サイズを表示する複数の表示マークを有していることを
    特徴とする請求項１８記載の自転車用ギアインジケー
    タ。
22. 【請求項２２】 前記ハウジングは、前記覗き開口に沿
    って位置調整自在なように該ハウジングに連結されるギ
    ア位置表示部を有していることを特徴とする請求項１記
    載の自転車用ギアインジケータ。
23. 【請求項２３】 前記ハウジングは、前記覗き開口上に
    載置される透明カバーを有していることを特徴とする請
    求項２２記載の自転車用ギアインジケータ。
24. 【請求項２４】 前記ハウジングの前記ギア位置表示部
    は、前記透明カバーに設けられていることを特徴とする
    請求項２３記載の自転車用ギアインジケータ。
25. 【請求項２５】 前記ギア位置表示部は、図形的にギア
    サイズを表示する複数の表示マークを有していることを
    特徴とする請求項２２記載の自転車用ギアインジケー
    タ。
26. 【請求項２６】 前記ギア位置表示部は、該ギア位置表
    示部または前記ハウジングの何れかに形成された第１長
    孔内の第１締結位置において前記ハウジングに連結され
    ることを特徴とする請求項２２記載の自転車用ギアイン
    ジケータ。
27. 【請求項２７】 前記ギア位置表示部は、さらに、該ギ
    ア位置表示部または前記ハウジングの何れかに形成され
    た第２長孔内の第２締結位置において前記ハウジングに
    連結されることを特徴とする請求項２６記載の自転車用
    ギアインジケータ。
28. 【請求項２８】 前記ハウジングは、前記ギア位置表示
    部より長い全長の凹部を含むことを特徴とする請求項２
    ６記載の自転車用ギアインジケータ。
29. 【請求項２９】 前記第１長孔は、前記ギア位置表示部
    内に形成されていることを特徴とする請求項２６記載の
    自転車用ギアインジケータ。
30. 【請求項３０】 前記第１ストッパーは、前記表示部材
    が前記第１ストッパー近傍に位置する際、前記付勢部材
    の前記第１端部と前記表示部材との間に位置されること
    を特徴とする請求項１２記載の自転車用ギアインジケー
    タ。