JP2000223120A - 電極用炭素材料 - Google Patents

電極用炭素材料

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JP2000223120A JP11016587A JP1658799A JP2000223120A JP 2000223120 A JP2000223120 A JP 2000223120A JP 11016587 A JP11016587 A JP 11016587A JP 1658799 A JP1658799 A JP 1658799A JP 2000223120 A JP2000223120 A JP 2000223120A
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density
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極充填性が高く、高エネルギー密度であ
り、且つ急速充放電性に優れた電極用炭素材料を提供す
ること。 【解決手段】 平均粒径が2〜35μm、広角X線回折
法による(002)面の面間隔(d002)が0.33
7nm未満、BET法比表面積が18m2/g未満であ
り、かつタップ密度が以下の(式1)で表される範囲内
であることを特徴とする電極用炭素材料。 1.2 ≧ TD ≧ 0.0234×AP+0.38 (式1) (上式において、TDは炭素材料のタップ密度(単位g
/cm3)、APは炭素材料の平均粒径(単位μm)を
表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電極用炭素材料に関す
る。詳しくは、高容量で良好な急速充放電性を有する非
水系二次電池を構成しうる電極用炭素材料および電極用
複層構造炭素材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に伴い高容量の
二次電池が必要となってきている。特にニッケル・カド
ミウム電池、ニッケル・水素電池に比べてエネルギー密
度が高いリチウム二次電池が注目されてきている。その
負極材料として、当初はリチウム金属を用いることが試
みられたが、充放電を繰り返すうちに樹脂状(デンドラ
イト状)にリチウムが析出し、セパレーターを貫通して
正極まで達し、両極を短絡してしまう危険性があること
が判明した。そのため、デンドライトの発生を回避する
ことができる炭素系材料が金属電極に代わって着目され
てきている。
【0003】炭素系材料を使用した非水電解液二次電池
としては、結晶化度の低い難黒鉛性炭素材料を負極材料
に採用した電池が、まず上市された。続いて結晶化度の
高い黒鉛類を用いた電池が上市され、現在に至ってい
る。黒鉛の電気容量は372mAh/gで理論上最大で
あり、電解液の選択を適切に行えば、高い充放電容量の
電池を得ることができる。さらに特開平4−17167
7号公報に開示されるような、複層構造を有する炭素質
物を用いることも検討されている。これは、結晶性が高
い黒鉛の長所(高容量かつ不可逆容量が小さい)と短所
(プロピレンカーボネート系電解液を分解する)および
結晶化度の低い炭素質物の長所(電解液との安定性に優
れる)と短所(不可逆容量が大きい)を組み合わせ、互
いの長所を生かしつつ、短所を補うという考えに基づい
ている。
【0004】黒鉛類(黒鉛および黒鉛を含む複層炭素質
物)は、難黒鉛性炭素材料に比べて結晶性が高く、真密
度が高い。従って、これらの黒鉛類を用いて負極を構成
すれば、高い電極充填性が得られ、電池の体積あたりの
エネルギー密度を高めることができる。黒鉛類の粉末を
用いて負極を構成する場合、粉末とバインダーを混合し
て分散媒を加えたスラリーを作成し、これを集電体であ
る金属箔に塗布し、その後、分散媒を乾燥する方法が一
般的に用いられている。この際、粉末の集電体への圧着
と電極の極板厚みの均一化、極板容量の向上を目的とし
て、さらに圧縮成型するのが一般的である。この圧縮工
程により、負極の極板密度は向上し、電池の体積あたり
のエネルギー密度は、さらに向上する。
【0005】しかしながら、工業的に入手可能な通常の
高結晶性黒鉛材料は、粒子形状が鱗片状、鱗状、板状で
ある。これらの黒鉛質粒子を上記極板製造工程を経て極
板化すると、極板密度は圧縮度に応じて上昇するが、そ
の一方で粒子間隙が十分に確保されないためにリチウム
イオンの移動が妨げられ、電池としての急速充放電性が
低下してしまうという問題があった。さらに、板状の黒
鉛質粒子を電極として成形した場合、スラリーの塗布工
程、極板の圧縮工程の影響により、粉体の板面は高い確
率で電極極板面と平行に配列される。従って、個々の粉
体粒子を構成している黒鉛結晶子のエッジ面は、比較的
高い確率で電極面と垂直な位置関係に成形される。この
様な極板状態で充放電を行うと、正負極間を移動し、黒
鉛に挿入・脱離されるリチウムイオンは、一旦粉体表面
を回り込む必要があり、電解液中でのイオンの移動効率
という点で著しく不利である。さらに、成形後の電極に
残された空隙は、粒子が板状の形状をしているために電
極外部に対して閉ざされてしまうという問題もあった。
すなわち、電極外部との電解液の自由な流通が妨げられ
るため、リチウムイオンの移動が妨げられるという問題
があった。
【0006】一方、極板内でのリチウムイオンの移動に
必要な空隙を確保する負極材料として、球状のメソカー
ボンマイクロビーズの黒鉛化物が提案され、既に商品化
されている。形態が球状であれば、上述の極板圧縮工程
を経ても、個々の粉体粒子には選択的な配列がおきず、
エッジ面の等方向性が維持され、電極板中でのイオンの
移動速度は良好に維持される。さらに電極内部に残存し
た空隙は、粒子形状が球状であるために電極外部とつな
がった状態であることから、リチウムイオンの移動は比
較的自由であり、急速充放電にも対応可能な電極構造と
なる。しかしながら、メソカーボンマイクロビーズは、
黒鉛としての結晶構造レベルが低いために、電気容量の
限界が300mAh/gと低く、鱗片状、鱗状、板状な
黒鉛に劣ることが既に広く知られている。
【0007】これらの問題に着目し、非水電解液二次電
池に使用される黒鉛の形状を規定した発明も行われてい
る。例えば、特開平8−180873号公報には、鱗片
状な粒子と比較的鱗片状でない粒子の比率等を規定した
発明が開示されている。その一方で、特開平8−836
10号公報には、これとは逆により鱗片状な粒子が好ま
しいことが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】実用電池には、高い電
気容量と優れた急速充放電性を兼ね備えた電極が求めら
れている。しかしながら、このような要求を十分に満た
す電極はいまだ提供されるに至っていない。このため、
特に鱗片状、鱗状、板状の黒鉛質材料の急速充放電性を
改善することが強く望まれている。そこで、本発明はこ
のような従来技術の問題点を解決することを課題とし
た。すなわち、材料の電極充填性が高く、高エネルギー
密度であり、且つ急速充放電性に優れた電極用炭素材料
を提供することを解決すべき課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、電極の性能を
改善するためには、電極用黒鉛材料の形状や充填性が重
要であり、比較的球状をしており充填性の高く高電気化
学容量を有する黒鉛材料または炭素質材料を用いること
で、高容量で、急速充放電性、サイクル特性を併せ持
つ、優れた電極が得られるとの知見を得るに至った。
【0010】本発明の電極用炭素材料は、このような知
見に基づいて完成されたものであって、平均粒径が2〜
35μm、広角X線回折法による(002)面の面間隔
(d002)が0.337nm未満、BET法比表面積
が18m2/g未満であり、かつタップ密度が以下の式
で表される範囲内であることを特徴とするものである。
【数2】 1.2 ≧ TD ≧ 0.0234×AP+0.38 (式1) (上式において、TDは炭素材料のタップ密度(単位g
/cm3)、APは炭素材料の平均粒径(単位μm)を
表す)
【0011】本発明の電極用炭素材料は、アルゴンイオ
ンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm-1
ピーク強度に対する1360cm-1のピーク強度の比
(以下「R値」という)が0.9以下で、1580cm
-1のピークの半値幅が26cm -1以下であるのが好まし
い。また、真密度が2.21g/cm3以上であり、結
晶子サイズが80nm以上であり、平均粒径が30μm
以下であり、タップ密度が0.7g/cm3以上である
電極用炭素材料を特に選択して用いることができる。ま
た、本発明はこれらの電極用炭素材料を有機化合物と混
合した後、該有機化合物を炭素化することによって製造
される電極用複層構造炭素材料も提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の電極用炭
素材料、電極用複層構造炭素材料および電極について詳
細に説明する。
【0013】電極用炭素材料 本発明の電極用炭素材料は、平均粒径、広角X線回折法
による(002)面の面間隔(d002)、BET法比
表面積およびタップ密度が所定の範囲内にあることを特
徴としている。本発明の電極用炭素材料の平均粒径は、
2〜35μmの範囲内である。平均粒径は、4〜30μ
mの範囲内であるのが好ましく、5〜27μmの範囲内
であるのがより好ましく、7〜19μmの範囲内である
のがさらに好ましい。なお、本明細書において「〜」で
記載される範囲は、「〜」の前後に記載される数値を含
む範囲を示す。本発明の電極用炭素材料は、広角X線回
折法による(002)面の面間隔(d002)が0.3
37nm未満である。また、本発明の電極用炭素材料の
BET法比表面積は18m2/g未満である。BET法
比表面積は15m2/g以下であるのが好ましく、13
2/g以下であるのがより好ましい。
【0014】さらに、本発明の電極用炭素材料のタップ
密度は上記(式1)で表される範囲内である。本明細書
において「タップ密度」とは、1000回タップした後
の嵩密度を意味しており、以下の式で表される。
【数3】 タップ密度 = 充填粉体の質量/粉体の充填体積 粉体粒子の充填構造は、粒子の大きさ、形状、粒子間相
互作用力の程度等によって左右されるが、本明細書では
充填構造を定量的に議論する指標としてタップ密度を使
用している。
【0015】タップ充填挙動を表すものとして様々な式
が提案されているが、その一例として以下の(式2)を
挙げることができる。
【数4】 ρ−ρn = A・exp(−k・n) (式2) ここで、ρは充填の終局におけるかさ密度、ρnはn回
充填時のかさ密度、kおよびAは定数である。本明細書
でいう「タップ密度」は、20cm3セルへの1000
回タップ充填時のかさ密度(ρ1000)を終局のかさ密度
ρとみなしたものである。
【0016】本発明の電極用炭素材料は、これらの条件
を満たすものである限り、その他の物性は特に制限され
ない。ただし、その他の物性の好ましい範囲は以下のと
おりである。アルゴンイオンレーザーラマンスペクトル
におけるR値は、0.9以下が好適であり、0.7以下
がより好ましく、0.5以下が最も好ましい。また、ア
ルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける158
0cm-1のピークの半値幅は26cm-1以下が好適であ
り、25cm-1以下がより好ましい。さらに、本発明の
電極用炭素材料の真密度は2.21g/cm3以上であ
るのが好ましく、2.23g/cm3以上であるのがよ
り好ましく、2.25g/cm3以上であるのがさらに
好ましい。
【0017】本発明の電極用炭素材料には、天然に産出
する炭素材料を用いても、人工的に製造された炭素材料
を用いてもよい。また、本発明の電極用炭素材料の製造
方法も特に制限されない。したがって、例えば篩い分け
や風力分級などの分別手段を用いて上記特性を有する電
極用炭素材料を選別して取得することもできる。最も好
ましい製造方法は、天然に産出する炭素材料や人工的に
製造された炭素材料に対して、力学的なエネルギー処理
を加えて改質して電極用炭素材料を製造する方法であ
る。そこで、以下においてこの力学的エネルギー処理に
ついて説明する。
【0018】力学的エネルギー処理を加える対象となる
炭素材料は、天然または人造の黒鉛質粉末や、黒鉛前駆
体である炭素質粉末である。これらの黒鉛質粉末や炭素
質粉末は、面間隔(d002)が0.340nm未満、
結晶子サイズ(Lc)が30nm以上、真密度が2.2
5g/cm3以上であるものが好ましい。中でも面間隔
(d002)が0.338nm未満であるものがより好
ましく、0.337nm未満であるものがさらに好まし
い。また、結晶子サイズ(Lc)は80nm以上である
ものがより好ましく、100nm以上であるものがさら
に好ましい。平均粒径は10μm以上であるものが好ま
しく、15μm以上であるものがより好ましく、20μ
m以上であるものがさらに好ましく、25μm以上であ
るものがさらにより好ましい。平均粒径の上限について
は、1mm以下であるものが好ましく、500μm以下
であるものがより好ましく、250μm以下であるもの
がさらに好ましく、200μm以下であるものがさらに
より好ましい。
【0019】黒鉛質粉末や炭素質粉末は、結晶性が高い
ものであっても低いものであっても原料として使用する
ことができる。結晶性が低い原料は面配向性が比較的低
くて構造に乱れがあるため、力学的エネルギー処理を行
うことによって粉砕面が比較的等方的で丸みを帯びた処
理物を得やすい。また、力学的エネルギー処理を行った
後に、さらに熱処理を行えば結晶性を高めることができ
る。
【0020】力学的エネルギー処理を加える対象となる
炭素材料の中で、炭素六角網面構造が発達した高結晶性
炭素材料として、六角網面を面配向的に大きく成長させ
た高配向黒鉛と、高配向の黒鉛粒子を等方向に集合させ
た等方性高密度黒鉛を挙げることができる。高配向黒鉛
としては、スリランカあるいはマダカスカル産の天然黒
鉛や、溶融した鉄から過飽和の炭素として析出させたい
わゆるキッシュグラファイト、一部の高黒鉛化度の人造
黒鉛を好適なものとして例示することができる。
【0021】天然黒鉛は、その性状によって、鱗片状黒
鉛(Flake Glaphite)、鱗状黒鉛(Crystalline(Vein) G
laphite)、土壌黒鉛(Amorphousu Glaphite)に分類され
る(「粉粒体プロセス技術集成」((株)産業技術セン
ター、昭和49年発行)の黒鉛の項、および「HANDBOOK
OF CARBON,GRAPHITE,DIAMOND AND FULLERENES」(Noye
s Publications発行)参照)。黒鉛化度は、鱗状黒鉛が
100%で最も高く、これに次いで鱗片状黒鉛が99.
9%で高いが、土壌黒鉛は28%と低い。天然黒鉛の品
質は、主に産地や鉱脈により定まる。鱗片状黒鉛は、マ
ダガスカル、中国、ブラジル、ウクライナ、カナダ等に
産し、鱗状黒鉛は、主にスリランカに産する。土壌黒鉛
は、朝鮮半島、中国、メキシコ等を主な産地としてい
る。これらの天然黒鉛の中で、土壌黒鉛は一般に粒径が
小さいうえ、純度が低い。これに対して、鱗片状黒鉛や
鱗状黒鉛は、黒鉛化度や不純物量が低い等の長所がある
ため、本発明において好ましく使用することができる。
【0022】人造黒鉛は、非酸化性雰囲気下において石
油コークスまたは石炭ピッチコークスを1500〜30
00℃で加熱することによって製造することができる。
本発明では、力学的エネルギー処理および熱処理を行っ
た後に高配向かつ高電気化学容量を示すものであれば、
いずれの人造黒鉛も原料として使用することができる。
【0023】これらの炭素材料に対する力学的エネルギ
ー処理は、処理前後の平均粒径比が1以下になるように
行う。「処理前後の平均粒径比」とは、処理後の平均粒
径を処理前の平均粒径で除した値である。ここでいう平
均粒径はレーザー式粒径分布測定機で測定した体積基準
の粒径分布である。レーザー式粒径分布測定機で測定す
ると、形状に異方性のある粒子でも等方的に平均化して
実質的に球として換算した粒子径分布が得られる。
【0024】本発明の電極用炭素材料を製造するために
行う力学的エネルギー処理では、処理前後の平均粒径比
が1以下になるようにする。これに対して、造粒すると
平均粒径比は1以上になり、かつタップ密度も上昇して
しまう。造粒した粉粒体は、最終的に成形する過程で処
理前の状態に戻ることが十分に予想されるため、好まし
くない。
【0025】力学的エネルギー処理は、粉末粒子の処理
前後の平均粒径比が1以下となるように粒子サイズを減
ずると同時に、粒子形状を制御するものである。粉砕、
分級、混合、造粒、表面改質、反応などの粒子設計に活
用できる工学的単位操作の中では、力学的エネルギー処
理は粉砕処理に属する。
【0026】粉砕とは、物質に力を加えて、その大きさ
を減少させ、物質の粒径や粒度分布、充填性を調節する
ことを指す。粉砕処理は、物質へ加える力の種類、処理
形態により分類される。物質に加える力は、たたき割る
力(衝撃力)、押しつぶす力(圧縮力)、すりつぶす力
(摩砕力)、削りとる力(剪断力)の4つに大別され
る。一方、処理形態は、粒子内部に亀裂を発生させ、伝
播させていく体積粉砕と、粒子表面を削り取っていく表
面粉砕の二つに大別される。体積粉砕は、衝撃力、圧縮
力、剪断力により進行し、表面粉砕は、摩砕力、剪断力
により進行する。粉砕は、これらの物質に加える力の種
類と処理形態を様々に組合わせた処理である。その組み
合わせは、処理目的に応じて適宜決定することができ
る。
【0027】粉砕は、爆破など化学的な反応や体積膨張
を用いて行う場合もあるが、粉砕機などの機械装置を用
いて行うのが一般的である。本発明の電極用炭素材料の
製造に用いられる粉砕処理は、体積粉砕の有無に関わら
ず、最終的に表面処理の占める割合が高くなるような処
理であるのが好ましい。それは、粒子の表面粉砕が黒鉛
質粒子または炭素質粒子の角を取って、粒子形状に丸み
を導入するために重要だからである。具体的には、ある
程度体積粉砕が進んでから表面処理を行ってもよいし、
体積粉砕をほとん進めずに表面処理のみを行ってもよい
し、さらには、体積粉砕と表面処理を同時に行ってもよ
い。最終的に表面粉砕が進み、粒子の表面から角がとれ
るような粉砕処理を行うのが好ましい。
【0028】力学的エネルギー処理を行う装置は、上記
の好ましい処理を行うことが可能なものの中から選択す
る。本発明者らが検討したところ、衝撃力を主体に粒子
の相互作用も含めた圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作
用を繰り返し粒子に与える装置が有効であることが明ら
かになった。具体的には、ケーシング内部に多数のブレ
ードを設置したローターを有していて、そのローターが
高速回転することによって、内部に導入された炭素材料
に対して衝撃圧縮、摩擦、せん断力等の機械的作用を与
え、体積粉砕を進行させながら表面処理を行う装置が好
ましい。また、炭素材料を循環または対流させることに
よって機械的作用を繰り返して与える機構を有するもの
であるのがより好ましい。
【0029】このような好ましい装置の一例として、
(株)奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシス
テムを挙げることができる。この装置を用いて処理する
場合は、回転するローターの周速度を30〜100m/
秒にするのが好ましく、40〜100m/秒にするのが
より好ましく、50〜100m/秒にするのがさらに好
ましい。また、処理は、単に炭素材料を通過させるだけ
でも可能であるが、30秒以上装置内を循環または滞留
させて処理するのが好ましく、1分以上装置内を循環ま
たは滞留させて処理するのがより好ましい。
【0030】原料とする炭素質粉末の真密度が2.25
未満で結晶性がそれほど高くない場合には、力学的エネ
ルギー処理を行った後に、さらに結晶性を高める熱処理
を行うことが好ましい。熱処理は2000℃以上で行う
のが好ましく、2500℃以上で行うのがより好まし
く、2800℃以上で行うのがさらに好ましい。
【0031】このような力学的エネルギー処理を行うこ
とによって黒鉛質粒子または炭素質粒子に丸みを導入
し、これらの粒子の充填性を改善することができる。こ
のように粒子に丸みを導入することが以下に説明するよ
うに重要である。粉体粒子の充填性を高めるためには、
粒子と粒子の間にできる空隙に入り込むことができるよ
うに、より小さな粒子を充填するのがよいことが従来か
ら知られている。このため、炭素質粉末または黒鉛質粒
子に対して粉砕等の処理を行って粒径を小さくすれば充
填性が高まるとも考えられるが、このような方法で粒径
を小さくしても一般に充填性は却って低下してしまう。
これは、粉砕することによって粒子形状がより不定形に
なってしまうためであると考えられる。
【0032】一方、粉体粒子群の中の一つ粒子(着目粒
子)に接触している粒子の個数(配位数n)が多いほ
ど、充填層の空隙の占める割合は低下する。したがっ
て、充填率に影響を与える因子として、粒子の大きさの
比率と組成比(すなわち粒径分布)が重要である。ただ
し、この検討はモデル的な球形粒子群で行ったものであ
り、本発明で取り扱う黒鉛質粉末や炭素質粉末の粒子
は、鱗片状、鱗状、板状であり、単に一般的な粉砕、分
級等だけで粒径分布を制御して、充填率を高めようと試
みても、目的とする高充填状態を生み出すことはできな
い。
【0033】一般的に、鱗片状、鱗状、板状の黒鉛質ま
たは炭素質粒子は、粒子径が小さくなるほど充填性が悪
化する傾向にある。これは、粉砕により粒子がより不定
形化する;粒子の表面に「ささくれ」や「はがれか
け」、「折れ曲がり」などの突起状物が生成増加する;
さらには粒子表面に、より微細な不定形粒子がある程度
の強度で付着される等の原因で、隣接粒子との間の抵抗
が大きくなり充填性を悪化させるためと考えられる。こ
れらの不定形性が減少し、粒子形状が球形に近づけば粒
子径が小さくなっても充填性の減少は少なくなり、理論
的には大粒径炭素粉末でも小粒径炭素粉末でも同程度の
タップ密度を示すことになる。
【0034】本発明者らの検討では、真密度と平均粒径
がほぼ等しい炭素質あるいは黒鉛質粒子では、形状が球
状であるほど、タップ密度が高い値を示すことが確認さ
れている。すなわち、タップ密度を上げるためには、粒
子の形状に丸みを帯びさせ、球状に近づけることが重要
である。粒子形状が球状に近づけば、粉体の充填性も大
きく向上する。
【0035】本発明では、以上の理由により、球形化度
の指標に粉体のタップ密度を採用している。処理後の粉
粒体の充填性が処理前に比べて上昇している場合は、用
いた処理方法により粒子が球状化した結果と考えること
ができる。また、粒径を大きく低下させながら処理を行
った場合に得られる炭素材料のタップ密度が、一般的な
粉砕で得られる同程度の粒径の炭素材料のタップ密度に
比べて高い場合も、球状化した結果と考えることができ
る。
【0036】電極用複層構造炭素材料 本発明の電極用複層構造炭素材料は、焼成工程により炭
素化される有機化合物と前記特性を有する本発明の電極
用炭素材料とを混合した後に、該有機化合物を焼成炭素
化することによって調製することができる。電極用炭素
材料と混合する有機化合物は、焼成することによって炭
素化するものであればとくにその種類は制限されない。
したがって、液相で炭素化を進行させる有機化合物であ
っても、固相で炭素化を進行させる有機化合物であって
もよい。
【0037】液相で炭素化を進行させる有機物として
は、例えば軟ピッチから硬ピッチまでのコールタールピ
ッチ、石炭液化油等の石炭系重質油、アスファルテン等
の直流系重質油、原油、ナフサなどの熱分解時に副生す
るナフサタール等分解系重質油等の石油系重質油、分解
系重質油を熱処理することで得られるエチレンタールピ
ッチ、FCCデカントオイル、アシュランドピッチなど
の熱処理ピッチ等を挙げることができる。さらにポリ塩
化ビニル、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアルコール等のビニル系高分子と3−メ
チルフェノールホルムアルデヒド樹脂、3,5−ジメチ
ルフェノールホルムアルデヒド樹脂等の置換フェノール
樹脂、アセナフチレン、デカシクレン、アントラセンな
どの芳香族炭化水素、フェナジンやアクリジンなどの窒
素環化合物、チオフェンなどのイオウ環化合物などを挙
げることができる。
【0038】また、固相で炭素化を進行させる有機化合
物としては、例えばセルロースなどの天然高分子、ポリ
塩化ビニリデンやポリアクリロニトリルなどの鎖状ビニ
ル樹脂、ポリフェニレン等の芳香族系ポリマー、フルフ
リルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、イミド樹脂等熱硬化性樹脂やフルフリルアルコール
のような熱硬化性樹脂原料などを挙げることができる。
【0039】これらの有機化合物と電極用炭素材料から
本発明の電極用複層構造炭素材料を製造する方法とし
て、以下の工程からなる典型的な製造方法を例示するこ
とができる。 (第1工程)電極用炭素材料、有機化合物、必要に応じ
て溶媒を種々の市販の混合機や混練機等を用いて混合
し、混合物を得る工程。 (第2工程)前記混合物をそのまま、或いは必要により
撹拌しながら加熱し、溶媒を除去した中間物質を得る工
程。 (第3工程)前記混合物または中間物質を、窒素ガス、
炭酸ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下または
非酸化性雰囲気下で500〜3000℃に加熱し、炭素
化物質を得る工程。 (第4工程)前記炭素化物質に対して粉砕、解砕、分級
処理等を施して粉体加工する工程。
【0040】第1工程の混合に際しては、溶媒を使用し
てもよいし、使用しなくてもよい。溶媒を使用する場合
は、その種類および量は特に制限されない。第1工程に
おいて、有機化合物と電極用炭素材料を混合することに
よって、電極用炭素材料の粉末粒子の表面に有機化合物
を付着させることができる。第2工程の加熱温度は、通
常300℃以上、好ましくは400℃以上、より好まし
くは500℃以上であり、上限は特に限定されないが通
常3000℃以下、好ましくは2800℃以下、より好
ましくは2500℃以下、さらに好ましくは1500℃
以下である。第2工程は省略することも可能であるが、
通常は第2工程を行って中間物質を得た後に、第3工程
を行う。
【0041】第3工程の加熱処理では、熱履歴温度条件
が重要である。その下限温度は、有機化合物の種類や熱
履歴によって若干異なるが、通常は500℃以上、好ま
しくは700℃以上、さらに好ましくは900℃以上で
ある。一方、上限温度については、基本的に上記電極用
炭素材料の炭素質あるいは黒鉛質粒子の結晶構造を上回
る構造秩序を有しない温度まで上げることができる。従
って、熱処理の温度は通常3000℃以下、好ましくは
2800℃以下、さらに好ましくは2500℃以下、特
に好ましくは1500℃以下である。昇温速度、冷却速
度、熱処理時間などは目的に応じて任意に設定すること
ができる。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定
の温度に昇温することもできる。
【0042】第4工程は、必要に応じて粉砕、解砕、分
級処理等を施して粉体加工する工程であるが、省略する
ことも可能である。また、第4工程は、第3工程の前に
行うこともできるし、第3工程の前後両方で行うことも
できる。これらの工程に用いる反応機は回分式でも連続
式でもよい。また、一基でも複数基でもよい。
【0043】本発明の電極用複層構造炭素材料における
有機化合物由来の炭素質物の割合(以下「被覆率」とい
う)は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜
25重量%、より好ましくは1〜15重量%、さらに好
ましくは2〜10重量%となるように調整する。また、
本発明の電極用複層構造炭素材料は、体積基準の平均粒
径が2〜70μm、好ましくは4〜40μm、より好ま
しくは5〜35μm、さらに好ましくは7〜25μmで
ある。BET法を用いて測定した比表面積は好ましくは
1〜10m2/g、より好ましくは1〜7m2/g、さら
に好ましくは1〜4m2/gの範囲内であることが好ま
しい。さらに、本発明の電極用複層構造炭素材料は、波
長5145cm-1のアルゴンイオンレーザー光を用いた
ラマンスペクトル分析、CuKα線を線源としたX線広
角回折の回折図において、核となる黒鉛質粒子または炭
素質粒子の結晶化度を上回らないことが好ましい。
【0044】R値は、好ましくは0.01〜1.0、よ
り好ましくは0.05〜0.8、さらに好ましくは0.
1〜0.7である。また、タップ密度は炭素被覆により
使用した核黒鉛材料よりもさらに向上することもある
が、0.7〜1.4g/cm3の範囲内に制御すること
が望ましい。複層構造化によって、核となる電極用炭素
材料のタップ密度がさらに向上し、かつ、その形状がさ
らに丸みを帯びる効果が現れることもある。
【0045】電極 本発明の電極用炭素材料または電極用複層構造炭素材料
を用いて、電極を製造することができる。特に本発明の
電極用複層構造炭素材料は、電極の製造に非常に好まし
く用いることができる。その製造方法は特に制限され
ず、一般に用いられている方法にしたがって製造するこ
とができる。典型的な方法として、電極用炭素材料また
は電極用複層構造炭素材料に結着剤や溶媒等を加えてス
ラリー状にし、得られたスラリーを銅箔等の金属製の集
電体の基板に塗布して乾燥する方法を挙げることができ
る。また、電極用炭素材料または電極用複層構造炭素材
料をそのままロールプレスしたり、圧縮成型器等によっ
て圧密化したりすることによって極板の充填密度を向上
させ、単位体積当たりの電極量を増加させることもでき
る。さらに、圧縮成形等によって電極の形状に成形する
こともできる。
【0046】電極製造に使用することができる結着剤と
しては、溶媒に対して安定なポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミ
ド、セルロース等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・
プロピレンゴム等のゴム状高分子、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチ
レン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチ
レン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水
素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子、シンジオ
タクチック1,2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、プロピレン・a−オレフィン(炭素数2
〜12)共重合体等の軟質樹脂状高分子、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフ
ルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分
子、アルカリ金属イオン、特にリチウムイオンのイオン
伝導性を有する高分子組成物を例示することができる。
【0047】イオン伝導性を有する高分子としては、ポ
リエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリ
エーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体
高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼ
ン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
リデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等の高分子
化合物に、リチウム塩、またはリチウムを主体とするア
ルカリ金属塩を複合させた系、あるいはこれに炭酸プロ
ピレン、炭酸エチレン、g−ブチロラクトン等の高い誘
電率を有する有機化合物と直鎖状カーボネート等低粘度
の有機化合物を配合した系を用いることができる。この
様な、イオン伝導性高分子組成物の室温におけるイオン
導電率は、好ましくは10-5s/cm以上、より好まし
くは10-3s/cm以上である。
【0048】電極用炭素材料または電極用複層構造炭素
材料と結着剤との混合形式として、各種の形態をとるこ
とができる。例えば、両者の粒子が混合した形態、繊維
状の結着剤が炭素質物の粒子に絡み合う形で混合した形
態、結着剤の層が炭素質物の粒子表面に付着した形態な
どをとることができる。両者の混合割合は、電極用炭素
材料または電極用複層構造炭素材料に対して結着材を
0.1〜30重量%にするのが好ましく、0.5〜10
重量%にするのがより好ましい。30重量%以上の結着
剤を添加すると電極の内部抵抗が大きくなり、逆に0.
1重量%以下では集電体と電極用炭素材料または電極用
複層構造炭素材料との結着性が劣る傾向にある。
【0049】本発明の電極用炭素材料または電極用複層
構造炭素材料からなる電極は、ロールプレスや圧縮成形
等を行うことによって圧密された電極上の活物質層の密
度を0.5〜1.6g/cm3、好ましくは0.7〜
1.55g/cm3とすることにより高効率放電や低温
特性を損なうことなく電池の単位体積当たりの容量を最
大に引き出すことができるようになる。このとき、本発
明の炭素材料のタップ密度が高いこと、すなわち炭素材
料が球形に近いために、電極中の空隙が閉ざされること
が少なく、従ってリチウムイオンの拡散がよりスムース
に行われるものと考えられる。
【0050】このようにして作製した電極を負極とし、
通常使用されるリチウムイオン電池用の金属カルコゲナ
イド系正極およびカーボネート系溶媒を主体とする有機
電解液を組み合わせて構成した電池は、容量が大きく、
初期サイクルに認められる不可逆容量が小さく、高温下
での放置における電池の保存性および信頼性が高く、高
効率放電特性および低温における放電特性に極めて優れ
たものである。なお、正極、電解液等の電池構成上必要
な部材の選択については何ら制約を設けるものではな
い。
【0051】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の具体例に示す材料、使用量、割合、
操作等は、本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更す
ることができる。したがって、本発明の範囲は以下に示
す具体例に制限されるものではない。
【0052】(実施例1)(株)奈良機械製作所製ハイ
ブリダイゼーションシステムNHS−1型(表1では
「装置a」という)または(株)ターボ工業社製T−4
00型ターボミル(4J型)(表1では「装置b」とい
う)を用いて黒鉛100gを処理した。黒鉛原料の種
類、処理装置の種類、ローターの周速度および処理時間
を表1に記載されるとおりに設定して8種類の電極用炭
素材料を調製した。
【0053】調製した各電極用炭素材料について、以下
の物性をそれぞれ測定した。 (1)平均粒径 界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタ
ンモノラウレートの2体積%水溶液(約1ml)を電極
用炭素材料に混合し、イオン交換水を分散媒としてレー
ザー回折式粒度分布計(堀場製作所社製LA−700)
にて体積基準の平均粒径(メジアン径)を測定した。 (2)X線回折 電極用炭素材料に約15%のX線標準高純度シリコン粉
末を加えて混合し、得られた混合物を試料セルに詰め、
グラファイトモノクロメーターで単色化したCuKα線
を線源として反射式ディフラクトメーター法によって広
角X線回折曲線を測定し、学振法を用いて面間隔(d0
02)および結晶子サイズ(Lc)を求めた。
【0054】(3)BET比表面積 大倉理研社製AMS−8000を用い、予備乾燥のため
に350℃に加熱し、15分間窒素ガスを流した後、窒
素ガス吸着によるBET1点法によって測定した。 (4)タップ密度 粉体密度測定器((株)セイシン企業社製タップデンサ
ーKYT−3000)を用い、電極用炭素材料が透過す
る篩として目開き300μmの篩を使用し、20cm3
のタップセルに粉体を落下させてセルを満杯に充填した
後、ストローク長10mmのタップを1000回行っ
て、その時のタップ密度を測定した。 (5)真密度 0.1%界面活性剤水溶液を使用し、ピクノメーターに
よる液相置換法によって測定した。
【0055】(6)ラマン測定 日本分光社製NR−1800を用い、波長514.5n
mのアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクト
ル分析において、1580cm-1の付近のピークPAの
強度IA、1360cm-1の範囲のピークPBの強度I
Bを測定し、その強度の比R=IB/IAと1580c
-1の付近のピークの半値幅を測定した。このとき、粉
末状態の電極用炭素材料を自然落下によりセルに充填
し、セル内のサンプル表面にレーザー光を照射しなが
ら、セルをレーザー光と垂直な面内で回転させて測定を
行った。
【0056】これらの物性の測定結果をまとめて表1に
示す。
【表1】
【0057】なお、原料として使用した黒鉛の物性を表
2に示す。
【表2】
【0058】(実施例2)表3に記載される所定の炭素
材料3kgと石油系タールを1kgを、(株)マツボー
社製のM20型レーディゲミキサー(内容積20リット
ル)に投入し、混練を行った。続いて、窒素雰囲気下で
700℃まで昇温して脱タール処理した後に、1300
℃まで昇温して熱処理を行った。得られた熱処理物をピ
ンミルにて解砕し、粗粒子を除く目的で分級処理を行
い、最終的に4種類の複層構造炭素材料を調製した。各
複層構造炭素材料について、被覆率、平均粒径、BET
比表面積、タップ密度およびラマン測定のR値を測定し
た。被覆率は以下の式にしたがって求め、その他の値
は、実施例1と同じ方法により求めた。
【数5】 (上式において、Kは炭素材料の量(kg)、Tは石油
系タールの量(kg)、Dは混練物の脱タール処理前の
量(kg)、Nは熱処理後の熱処理物回収量(kg)で
ある)
【0059】結果を表3にまとめて示す。
【表3】
【0060】(試験例)調製した炭素材料を用いて半電
池を作製して、充放電特性を試験した。 1)半電池の作成 炭素材料5gに、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)の
ジメチルアセトアミド溶液を固形分換算で10重量%加
えたものを撹拌し、スラリーを得た。このスラリーをド
クターブレード法で銅箔上に塗布し、80℃で予備乾燥
を行った。さらに極板密度が1.4g/cm3または
1.5g/cm3となるようにロールプレス機により圧
密化させたのち、直径12.5mmの円盤状に打ち抜
き、110℃で減圧乾燥をして電極とした。しかる後
に、電解液を含浸させたセパレーターを中心に電極とリ
チウム金属電極とを対向させたコインセルを作成し、充
放電試験を行った。電解液としては、エチレンカーボネ
ートとジエチルカーボネートを重量比2:8の比率で混
合した溶媒に過塩素酸リチウムを1.5モル/リットル
の割合で溶解させたものを使用した。
【0061】2)不可逆容量の測定 電流密度0.16mA/cm2で0Vまで充電を行い、
次いで電流密度0.33mA/cm2で1.5Vまで放
電させたときの1回目の充電容量から1回目の放電容量
引いた値を不可逆容量とした。 3)放電容量および急速放電特性の測定 電流密度0.16mA/cm2での0Vまでの充電およ
び電流密度0.33mA/cm2での1.5Vまでの放
電を3回繰り返し、その時の3回目の放電容量を「放電
容量」とて記録した。次に、充電を電流密度0.16m
A/cm2で0Vまで行い、放電をそれをぞれ電流密度
2.8mA/cm2、5.0mA/cm2で1.5Vまで
行い、得られた容量をそれぞれの電流密度2.8mA/
cm2および5.0mA/cm2における急速放電容量と
し、急速放電特性の指標とした。
【0062】これらの試験結果をまとめて表4に示す。
【表4】
【0063】
【発明の効果】本発明の電極用炭素材料または電極用複
層構造炭素材料を用いた電池は、容量が大きく、初期サ
イクルに認められる不可逆容量が小さく、さらに急速充
放電特性に優れているという特徴を有する。また、高温
下で放置したときの電池の保存性および信頼性が高く、
低温における放電特性も極めて優れている。したがっ
て、本発明の電極用炭素材料および電極用複層構造炭素
材料は、リチウム電池をはじめとする電池の製造に有効
に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 CA00 CA04 CB00 CB02 CB09 CC01 EA03 EA05 EC02 5H003 AA01 AA02 AA04 BA01 BA03 BB01 BC01 BC06 BD02 BD03 BD05 5H014 AA02 BB01 BB06 EE01 EE08 HH01 HH06 HH08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が2〜35μm、広角X線回折
    法による(002)面の面間隔(d002)が0.33
    7nm未満、BET法比表面積が18m2/g未満であ
    り、かつタップ密度が以下の(式1)で表される範囲内
    であることを特徴とする電極用炭素材料。 【数1】 1.2 ≧ TD ≧ 0.0234×AP+0.38 (式1) (上式において、TDは炭素材料のタップ密度(単位g
    /cm3)、APは炭素材料の平均粒径(単位μm)を
    表す)
  2. 【請求項2】 アルゴンイオンレーザーラマンスペクト
    ルにおける1580cm -1のピーク強度に対する136
    0cm-1のピーク強度の比が0.9以下で、1580c
    -1のピークの半値幅が26cm-1以下であることを特
    徴とする請求項1記載の電極用炭素材料。
  3. 【請求項3】 真密度が2.21g/cm3以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電極用炭素材
    料。
  4. 【請求項4】 結晶子サイズが80nm以上であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電極用炭
    素材料。
  5. 【請求項5】 平均粒径が30μm以下であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極用炭素材
    料。
  6. 【請求項6】 タップ密度が0.7g/cm3以上であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電
    極用炭素材料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素材
    料を有機化合物と混合した後、該有機化合物を炭素化す
    ることによって製造される電極用複層構造炭素材料。
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