JP2000221868A - ホログラムの製造方法 - Google Patents
ホログラムの製造方法Info
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Abstract
ラム形成用樹脂組成物を使用する際の耐熱性、耐湿性、
および耐摩性が不十分な点と、ホログラム情報の露光
後、加熱処理を施す際の体積ホログラム形成用樹脂組成
物層の伸縮が起きる点とを解消したホログラムの製造方
法を提供する。 【解決手段】基板1上の体積ホログラム形成用樹脂組成
物層2の表面に、好ましくは保護層5、光学接着剤3を
介して透明基板4を露光前に積層しておくか、または露
光後に積層し、積層後、加熱処理する事により課題を解
決した。
Description
を主たる成分とする体積ホログラムを形成するための感
光材を使用したホログラムの製造方法に関するものであ
る。
測用、光学素子等に用いられており、工業的には、同じ
体積ホログラムを多量に複製する必要性があるが、従
来、このような場合には次のようにして行なっていた。
まず、ホログラムが必要な特性を生じるよう、コンピュ
ータを使用して計算を行ない、計算結果を電子線描画機
によりフォトマスクとして作成する。このようにして、
最初のホログラム原版が得られる。これとは別に、ガラ
ス基板上に体積ホログラム形成用樹脂組成物を塗布し
て、体積ホログラム形成用基板を準備し、基板上の樹脂
組成物層上に、上記で得られたホログラム原版のマスク
面とが接するように、ホログラム原版と体積ホログラム
形成用基板とを重ね合わせ、ホログラム原版側から、レ
ーザー光により露光する。露光後、紫外線照射(=光重
合開始剤の分解)、及び加熱処理(=光重合可能な化合
物の拡散移動)の各工程を行なう事により、ホログラム
原版がガラス基板上に塗布された体積ホログラム形成用
樹脂組成物層に複製される。こうして複製されたホログ
ラムは、従来、更に複製用原版として、そのまま使用さ
れ、前記したのと同様な体積ホログラム形成用基板を準
備し、ホログラム層側を体積ホログラム形成用基板に接
触させて、露光することにより、体積ホログラムの生産
を行なっている。
て大量複製を行なう場合も、ホログラムを製造する際に
は、基板上にホログラム形成用の光硬化性樹脂組成物層
を積層したホログラム形成用感光材を使用し、光硬化性
樹脂組成物層にホログラム情報を露光し、その後、未反
応の光硬化性樹脂を重合部分に移動させる目的で加熱処
理を行なっている。しかしながら、従来の体積ホログラ
ム形成用基板は、バインダー樹脂が強固なものでなく、
耐熱性、耐湿性、および耐摩性等が不十分である。
上にホログラム形成用の光硬化性樹脂組成物層を積層し
たものにホログラムの情報を撮影してホログラムを形成
し、その後にガラス板を光学接着剤で貼ることにより、
水分による影響を防止していた(特開昭54−1055
66号公報)。ただ、この従来の技術においては、露光
によって生じる未硬化部を溶剤で溶解除去しており、ガ
ラス板の積層の目的は、出来上がったホログラムの吸湿
を防止することであり、露光後に行なう処理を完全に行
わせるためのものではなかった。
報の露光後に加熱を伴なう、体積ホログラム形成用樹脂
組成物層を使用する際の問題点として、加熱によるホロ
グラム層の伸縮の点がある。ホログラム情報の露光後、
加熱を行なうと、基板と、基板上の体積ホログラム形成
用樹脂組成物層がいずれも伸びるが、互いに接着してい
る限り、接着界面の伸びは同じであるが、体積ホログラ
ム形成用樹脂組成物層の基板側ではない方の面は、制約
を受けずに伸びようとするので、体積ホログラム形成用
樹脂組成物層の接着界面側の伸びは小さいが、反対側の
表面に近づくほど、大きい伸びを示す。この伸びによ
り、ホログラム層内の干渉縞の傾きが変化し、得られた
ホログラムを再生したり、あるいは得られたホログラム
を原版として更に複製を行なうような場合に、入射すべ
き光の角度が、予め決めた角度と相違し、支障を来すこ
とがある。この意味で、これらの角度の相違は、5°以
内、好ましくは2°以内であることが望まれる。
は、ホログラム情報の露光後に加熱を伴なう、体積ホロ
グラム形成用樹脂組成物を使用する際の耐熱性、耐湿
性、および耐摩性が不十分な点と、ホログラム情報の露
光後、加熱処理を施す際の体積ホログラム形成用樹脂組
成物層の伸縮が起きる点の2つが、解決すべき課題であ
る。
けられたホログラムを形成するための感光材層である体
積ホログラム形成用樹脂組成物層の表面に、透明基板を
積層しておいたものに露光するか、または、露光時には
透明基板で被覆してないが、露光後に透明基板を積層
し、その後加熱処理を行なうことにより、課題の解決を
行なった。
ログラム形成用樹脂組成物層が積層されたホログラム形
成用感光材に、ホログラムの情報を露光する工程および
前記体積ホログラム形成用樹脂組成物層上に第2の基板
を積層する工程とを行ない、その後、加熱処理を行なう
ことを特徴とするホログラムの製造方法に関するもので
ある。
ログラムの情報を露光する工程を行なった後、前記体積
ホログラム形成用樹脂組成物層上に第2の基板を積層す
る工程とを行なうことを特徴とするホログラムの製造方
法に関するものである。
記体積ホログラム形成用樹脂組成物層上に第2の基板を
積層する工程を行なった後、ホログラムの情報を露光す
る工程を行なうことを特徴とするホログラムの製造方法
に関するものである。
いて、ホログラムの情報を露光する際の露光光の入射角
度θ1 と、得られるホログラムの再生光角度θ2 との差
の絶対値が5°以下であることを特徴とするホログラム
の製造方法に関するものである。
記ホログラム形成用感光材の体積ホログラム形成用樹脂
組成物層と第2の基板との間に、更に一またはそれ以上
の層からなる中間層が積層してあることを特徴とするホ
ログラムの製造方法に関するものである。
間層が接着剤層からなることを特徴とするホログラムの
製造方法に関するものである。
間層が体積ホログラム形成用樹脂組成物層側から、順
に、接着剤層および保護層の二層からなることを特徴と
するホログラムの製造方法に関するものである。
護層が水溶性樹脂層であることを特徴とするホログラム
の製造方法に関するものである。
溶性樹脂層を構成する水溶性樹脂が、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、またはポリビニルイソブ
チルエーテルから選択された1種以上であることを特徴
とするホログラムの製造方法に関するものである。
前記第1および第2の基板が、ガラス、プラスチック、
またはセラミックから選ばれた同種または異種の素材か
らなり、少なくとも一方が光透過性であることを特徴と
するホログラムの製造方法に関するものである。
前記第1および第2の基板の厚みが、おのおの、30μ
m〜2000μmであることを特徴とするホログラムの
製造方法に関するものである。
加熱処理を、100℃〜200℃の範囲内の温度で0.
5〜5時間行なうことを特徴とするホログラムの製造方
法に関するものである。 〔発明の詳細な説明〕
明のホログラム形成用感光材の構造を示す断面図であ
る。図1に示すように、本発明のホログラム形成用感光
材は、基板1上に体積ホログラム形成用樹脂組成物層
2、および透明基板4が、この記載の順序で積層してあ
るものである。本発明のホログラム形成用感光材はま
た、図2に示すように、基本的には先のものと同じだ
が、体積ホログラム形成用樹脂組成物層2と透明基板4
との間に、体積ホログラム形成用樹脂組成物層2側から
層2を保護する保護層5、および光学接着剤層3が積層
されているものであってもよい。
ル板、等の板状のもの、厚さ30μm〜2000μm、
好ましくは10μm〜100μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィ
ルム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースア
セテートブチレートフィルム等を用いる。基板1として
は、通常の用途であれば、透明性が高く、平滑性が高い
もの使用する事が望ましい。なお、透明基板4もこれら
基板1の素材とほとんど同じである。ただし、最下層に
用いられる基板1としては透明でないものも使用するこ
とがある。
ては、一般的に言って、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン
乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積ホロ
グラム記録材料が挙げられるが、本発明においては、生
産効率の観点から、マトリックスポリマー、光重合可能
な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなる乾式の
体積位相型ホログラム記録用途の感光性材料を体積ホロ
グラム形成用樹脂組成物として使用し層2を形成する事
が好ましい。
ーとしては、ポリメタクリル酸エステル又はその部分加
水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリ酪
酸ビニル、ポリビニルアルコールまたはその部分アセタ
ール化物、トリアセチルセルロース、酪酢酸セルロー
ス、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラ
ール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリ
ドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重
合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル(メタク
リル酸メチル等)、アクリルアミド、アクリルニトリ
ル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等
の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分
とする重合体または共重合体等、またはそれらの混合物
が用いられる。中でも、酪酢酸セルロース、メチルメタ
クリレート共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリ
酪酸ビニル、またはポリ酢酸ビニルが好ましく、とりわ
け、ポリ酪酸ビニル、またはポリ酢酸ビニルがより好ま
しい。
加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのためには
これらのマトリックスポリマーは、好ましくはガラス転
移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にするもので
あることが必要である。
うな1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、
プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例え
ば、不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸
と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カ
ルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物、
もしくはその他の化合物が挙げられる。
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリ
スリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタ
エリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソル
ビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアク
リレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(ア
クリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエス
テルアクリレートオリゴマー、2−フェノキシエチルア
クリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2
−[2−(エトキシ)エトキシ]エチルアクリレート、
フェノールエトキシレートモノアクリレート、2−(p
−クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロ
フェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フ
ェニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2−
アクリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビ
スフェノールAジアクリレート、2−(1−ナフチルオ
キシ)エチルアクリレート、o−ビフェニルアクリレー
トなどがある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、メタク
リル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、
ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラ
メタクリレート、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ
−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタ
ン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシフェニル〕
ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオ
キシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2−ナフチル
等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イタコ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネ
ート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−
ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオー
ルジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコ
ネート、ペンタエタスリトールジイタコネート、ソルビ
トールテトライタコネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、クロト
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネ
ート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペン
タエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラ
クロトネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イソク
ロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソ
クロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、マレイ
ン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレエー
ト、トリエチレングリコールジマレエート、ペンタエリ
スリトールジマレエート、ソルビトールテトラマレエー
ト等がある。
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート、(商品名;NKエステルDBN、
新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレ
ート(商品名;NKエステルA−DBP、新中村化学工
業(株)製)、ジブロモプロピルメタクリレート(商品
名;NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェールアクリレート、テトラブロモフェノールアクリ
レート等が挙げられる。
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ト、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
08号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、一般式CH
2 =C(R)COOCH2 (R’)OH(式中R、R’
は水素あるいはメチル基を表す。)で示される水酸基を
有するビニルモノマーを付加させた一分子中に2個以上
の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が
挙げられる。
されたウレタンアクリレート類、特開昭48−6418
3号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52
−30490号公報にそれぞれ記載されているようなポ
リエステルアクリレート類、エポキシ基と(メタ)アク
リル酸等の多官能性のアクリレートろメタクリレートを
挙げることができる。
o.7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリ
ゴマーとして、紹介されているものも、使用することが
できる。
ノ(アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート
(商品名;ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイロキシエチル)ア
シッドフォスフェート(商品名;ライトエステルPM、
共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキ
シアクリレート系である商品名;リポキシVR−60
(昭和高分子(株)製、商品名(リポキシVR−90
(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
(新中村化学工業(株)製)、商品名;NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
ト類
合成化学工業(株)製)、下記の構造を有するトリアク
リレート類
合成化学工業(株)製)、また、2,2’−ビス(4−
アクリロキシ・ジエトキシフェニルプロパン(商品名;
NKエステルA−BPE−4)、テトラメチロールメタ
ンテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品
名;NKエステルA−TMMT)等が挙げられる。
ル、N−フェニルマレイミド等も仕様できる。
エチルアクリレート、2−[2−(エトキシ)エトキ
シ]エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレ
ート、N−ビニルカルバゾール、またはN−フェニルマ
レイミドが好ましく、より好ましくは、2−フェノキシ
エチルアクリレート、またはN−ビニルカルバゾールで
ある。
安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理される
のが好ましい。例えば、有機過酸化物系にあっては、紫
外線照射することにより、容易に分解されるので好まし
い。具体的な光重合開始剤としては、1,3−ジ(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,
3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカル
ボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,
4,6−トリス(トリクロロメチル)s−トリアジン、
3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプト
ベンズイミダゾール、また、ヘキサアリールビスイミダ
ゾール等のイミダゾール二量体類等が例示される。中で
も、ヘキサアリールビスイミダゾールが好ましい。
吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン
系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケ
トクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン
系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミ
ン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系
色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示さ
れる。DBC、DEAW、およびDimethoxy−
JDIがこの範疇である。なお、350nm以下、また
は600nm以上の波長領域に吸収光を有する増感色
素、例えば、シアニン系色素、スクワリリウム系色素を
用いてもよい。
可能な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなる、
体積ホログラム形成用樹脂組成物の配合比は、次のとお
りである。光重合可能な化合物はバインダー樹脂100
重量部に対して10重量部〜1000重量部、好ましく
は10重量部〜100重量部の割合で使用される。光重
合開始剤はバインダー樹脂100重量部に対して1重量
部〜10重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割
合で使用される。増感色素はバインダー樹脂100重量
部に対して0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.
01重量部〜0.5重量部の割合で使用される。
の成分としては、2−メルカプトベンズオキサゾール等
の連鎖移動剤、トリエチレングリコールエステル類、ア
ジピン酸ジエチル、またはリン酸トリブチル等の可塑
剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール及び各種の非イオン系界面活性剤、陽イオン
系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤が挙げられる。
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、
エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジ
オキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、
クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固形分15
%〜25%程度の塗布液とされる。
に、バーコート、スピンコート、又はディッピング等、
あるいは、グラビアロールコート、ロールコート、ダイ
コート、又はコンマコート等により塗布を行ない、塗布
液に合わせた乾燥又は硬化の手段を用いて固化させる。
なお、このような塗布液をポリエステルフィルム上に塗
布し、保護フィルムで被覆したものが、例えば、デュポ
ン社製のオムニデックス352、706として市販され
ており、使用できる。なお、体積ホログラム形成用樹脂
組成物層2の厚みは、0.1μm〜50μm、好ましく
は5μm〜20μmである。
2と透明基板4との間に中間層を積層することができ
る。ここで中間層としては、体積ホログラム形成用樹脂
組成物層2と透明基板4との密着性を向上させると共
に、体積ホログラム形成用樹脂組成物層2の耐湿性の向
上、体積ホログラム形成用樹脂組成物層2にホログラム
情報の露光後、加熱処理を行なう際の体積ホログラム形
成用樹脂組成物層3の伸縮の緩和性を向上させる層を意
味する。
樹脂組成物層2と透明基板4とを接着するため、両者の
間に介在させる接着剤3であり、好ましくは、光学接着
剤と呼ばれるもので構成する。光学接着剤3は、もとも
と光学機器用の接着剤として開発されたものであり、屈
折率が接着対象の屈折率にごく近く、無溶剤型で紫外線
硬化性のものであり、ノーランド社製のNOAシリーズ
として入手できる。光学接着剤3の適用は、体積ホログ
ラム形成用樹脂組成物層の積層と同様にして、対象とな
る面の一方または両方に、バーコート、スピンコート、
又はディッピング等、あるいは、グラビアロールコー
ト、ロールコート、ダイコート、又はコンマコート等に
より塗布を行ない、必要に応じて、塗布液に合わせた乾
燥又は硬化の手段を用いて固化させた後、両者を重ね合
わせて加圧する。加圧時に接着剤によっては加熱を伴な
う。
ラム形成用樹脂組成物層2と光学接着剤4との間に保護
層5を介在させてもよい。保護層5の役割は、吸湿防
止、および、上層の光学接着剤3の溶剤成分が体積ホロ
グラム形成用樹脂組成物層2に浸透する事の防止であ
る。吸湿防止の観点から、耐水性のある合成樹脂の層を
積層する場合には、比較的極性の低い合成樹脂を使用す
ることが好ましく、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹
脂等の合成樹脂が、適している。また、特に、光学接着
剤3中の溶剤成分が層2に浸透する事を防止する観点か
らは、水溶性樹脂を使用して構成することが好ましく、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、または
ポリビニルイソブチルエーテル等の樹脂を用いることが
でき、中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。保護
層5の積層は、体積ホログラム形成用樹脂組成物層2の
積層と同様に行なう。
て説明する。本発明のホログラムの製造方法は大別し
て、(1)上記のような透明基板で被覆してあるホログ
ラム形成用感光材を使用して露光を行ない、露光後に加
熱処理を行なう方法と、(2)ホログラム形成用感光材
としては、透明基板を積層してないものを使用して露光
を行ない、露光後の体積ホログラム形成用樹脂組成物層
上に透明基板を積層し、その後、加熱処理を行なう方法
とがある。
ム形成用感光材を使用して露光を行ない、露光後に加熱
処理を行なう方法について、説明すると、まず、ホログ
ラム原版としては次の(1)、(2)のいずれかを準備
する。即ち、(1)必要な特性を生じるよう、電子計算
機を使用して計算し、計算結果を電子線描画機により描
画して得たものか、あるいは(2)干渉露光により作製
した体積ホログラムまたは、レリーフ型ホログラムであ
る。
体積ホログラム形成用樹脂組成物層/光学接着剤/透明
基板の構成のホログラム形成用感光材か、または基板/
体積ホログラム形成用樹脂組成物層/保護層/光学接着
剤/透明基板の構成のホログラム形成用感光材を準備す
る(記号「/」は、この記号を挟む両側のものどうしが
積層されていることを示す。以下においても同じ。)。
材の透明基板側に、マスク面がホログラム形成用感光材
を向くようにして向き合わせ、ホログラムマスク側か
ら、例えばアルゴンレーザー(波長488nm)等のレ
ーザー光を入射し、露光を行なう。この露光により、マ
スクの回折格子で回折した光と回折しないで進んだ光と
が干渉し、体積ホログラム形成用樹脂組成物層にホログ
ラム情報を与えるものである。露光の際のマスク面と体
積ホログラム形成用樹脂組成物層との間隔は、入射して
回折する光と回折しなかった光とが干渉する位置より近
くする(通常は密着させる)か、遠くして固定し、干渉
縞が生じる区域の幅を調整する。
ボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等
の光源から、0.1〜10,000mJ/cm2 、好ま
しくは、10〜1,000mJ/cm2 の紫外線照射に
より光重合開始剤を分解する工程、及び加熱処理、例え
ば、100℃〜200℃の温度で0.5〜5時間、一例
として、150℃で120分の加熱により、光重合可能
な化合物を拡散移動させる工程を順次経て、安定な体積
ホログラムとする。露光後の紫外線照射、および加熱処
理、特に後者の加熱処理が現像工程である。本発明にお
いては、この加熱処理の際に、基板上の体積ホログラム
形成用樹脂組成物層のさらに上に透明基板が積層されて
いることが重要である。なお、露光後の紫外線照射の工
程については、本質的に熱による問題がない限り、透明
基板が積層されている状態で行なっても、あるいは積層
されていない状態で行なってもよい。
明基板1、4の間に積層されたものを、ホログラムマス
クの代わりに使用することにより、上記と同様な方法に
より、体積ホログラムを大量複製することができる。
グラム形成用感光材としては、透明基板を積層してない
ものを使用して露光を行ない、露光後の体積ホログラム
形成用樹脂組成物層上に透明基板を積層し、その後、加
熱処理を行なう。ホログラム形成用感光材としては、基
板1上に体積ホログラム形成用樹脂組成物層2を積層し
たものを準備する。なお、保護層5をさらに積層してお
いたものを使用してもよい。ホログラムマスクを使用し
ての露光については上記したものと同じであり、ホログ
ラム形成用材料の体積ホログラム形成用樹脂組成物層側
から露光する。露光後、ホログラム形成用材料の体積ホ
ログラム形成用樹脂組成物層2上、または保護層5上
に、光学接着剤3を介して透明基板4を積層する。光学
接着剤3の素材、透明基板4、および積層方法は、露光
前に予め透明基板を貼る場合と同様である。
ログラム情報光の入射角度θ1 に対する、複製されたホ
ログラムの再生光角度θ2 の差が、絶対値で5°以下、
好ましくは2°以下であることが必要である。5°以上
になると、複製の再現性が劣り、使用に耐えないものと
なる。ホログラム情報の露光後、加熱処理を施すことに
より、複製の再現性が達成される。
ものを準備した。 感光材形成用組成物; 酪酸ビニル 30重量部 酢酸ビニル 30重量部 N−ビニルカルバゾール 37重量部 ヘキサアリールビスイミダゾール 3重量部 上記組成の感光材形成用組成物に、増感色素を添加し、
厚み1100μmのガラス基板上(コーニング社製、コ
ーニング1737)に厚み3.8μmの感光材層を形成
し、ホログラム感光材とした。
得られたホログラム感光材上に置き、波長488nmの
Arレーザー光源を用いて50°の角度で露光用光を入
射させ、ホログラム露光を行ない、露光後、超高圧水銀
灯(強度300w)を用い、波長365nmの紫外光を
2分間照射(露光量;3000mJ/cm2 )すること
により、露光後に未反応で残ったモノマーを硬化させ
て、複製ホログラムを得た。
粘着性を利用して、厚み100μmの透明ガラス(ショ
ット社製、AF・45)の薄板を直接、貼り合わせた。
透明ガラス薄板を貼り合わせた複製ホログラムを、温度
120℃のオーブン中に2時間置いて加熱処理した。加
熱処理後の複製ホログラムに光を与えて見たところ、再
生のための光の入射角度は先の露光用光の角度と同じ5
0°であった。
まで同様にして、複製ホログラムを得た後、得られた複
製ホログラムの感光材層上に、紫外線硬化性接着剤であ
る光学接着剤(ノーランド社製、NOA61)を、スピ
ンナーを使用して、厚みが5μmになるように塗布し、
塗布面に厚み100μmの透明ガラス(ショット社製、
AF・45)の薄板を直接、貼り合わせ、貼り合わせた
ものに紫外線(波長365nm、9J/cm2 )の紫外線
を照射して接着剤を硬化させた。
スの薄板で被覆した複製ホログラムを温度120℃のオ
ーブン中に2時間置いて加熱処理をした。加熱処理後の
複製ホログラムに光を与えて見たところ、再生のための
光の入射角度は先の露光用光の角度との差が絶対値で
1.5°であった。
製ホログラムの感光材層上に、ポリビニルアルコール樹
脂の10%水溶液を回転数1500r.p.m.のスピ
ンナーコーティング法により塗布し、加熱乾燥後の膜厚
が7μmの保護層を形成し、透明ガラスの薄板の貼り合
わせのための光学接着剤の適用を保護層上とした以外
は、実施例2と同様に行なった。加熱処理後の複製ホロ
グラムに光を与えて見たところ、再生のための光の入射
角度は先の露光用光の角度に対し、その差の絶対値が
0.5°との結果を得た。
のポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)
製、T−PET)に代えた以外は、実施例3と同様に行
なったところ、結果は、実施例3と同じであった。
リコンウェハーに代えた以外は、実施例3と同様に行な
ったところ、結果は、実施例3と同じであった。た。
を使用し、各々の工程自体は実施例1と同じようにして
行ない、ただし、複製ホログラムを得た後、先に加熱処
理を行なった後に、表面に透明ガラスの薄板を貼り合わ
せた。得られたホログラム製品の再生のための光の入射
角度は、露光の際の入射光の角度より10°増加した。
グラムは表面にも基板を有しているので、耐久性がある
上、加熱前にホログラム露光を行ない、表面に透明基板
を貼るので、加熱処理の際に、ホログラムが伸縮するこ
とが抑制される。
の効果に加え、表面の基板が無い状態でホログラム露光
を行なうので、表面の基板の存在による露光光の反射等
が防止できる。
の効果に加え、透明基板の厚みがある分、露光時の塵埃
等の影響を回避できる。
の効果に加え、露光光の入射角度と得られたホログラム
の再生光の角度との差の規定した範囲内では、複製され
たホログラムの再現性が優れている。
の効果に加え、体積ホログラム形成用樹脂組成物層が表
面の基板との間を遮断されているので、表面の基板に由
来する影響を少なくすることができ、また、透明基板の
みでは付与できない特性を中間層が分担することができ
る。
の効果に加え、体積ホログラム形成用樹脂組成物層と表
面の基板との間の接着性を向上させることができる。
の効果に加え、下層の体積ホログラム形成用樹脂組成物
層を保護する役割を分担することができるので、下層の
耐久性が向上する。
の効果に加え、保護層を形成する際に水溶液を適用する
ので、有機溶剤等が下層に浸透して起こす影響を回避で
きる。
の効果に加え、屈折率が体積ホログラム形成用樹脂組成
物の屈折率とごく近いので、露光時や、得られた複製ホ
ログラムをさらにホログラム原版として使用する際等に
反射等の支障をごく少なくすることができる。
明の効果に加え、加工時の樹脂組成物の塗布、加温等に
より、支障を生じることがなく、得られた複製ホログラ
ムの視視認性が優れている。
明の効果に加え、基板の強度があり、得られるホログラ
ムの視認性が優れると共に、製造時や製造後の取扱いが
容易である。
明の効果に加え、加熱処理時のホログラムの伸縮の影響
を避けつつ、体積ホログラム形成用樹脂層中の未反応モ
ノマーの拡散が十分行なえる。
る。
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 第1の基板上に体積ホログラム形成用樹
脂組成物層が積層されたホログラム形成用感光材に、ホ
ログラムの情報を露光する工程および前記体積ホログラ
ム形成用樹脂組成物層上に第2の基板を積層する工程と
を行ない、その後、加熱処理を行なうことを特徴とする
ホログラムの製造方法。 - 【請求項2】 ホログラムの情報を露光する工程を行な
った後、前記体積ホログラム形成用樹脂組成物層上に第
2の基板を積層する工程とを行なうことを特徴とする請
求項1記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項3】 前記体積ホログラム形成用樹脂組成物層
上に第2の基板を積層する工程を行なった後、ホログラ
ムの情報を露光する工程を行なうことを特徴とする請求
項1記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項4】 ホログラムの情報を露光する際の露光光
の入射角度θ1 と、得られるホログラムの再生光角度θ
2 との差の絶対値が5°以下であることを特徴とする請
求項1または2記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項5】 前記ホログラム形成用感光材の体積ホロ
グラム形成用樹脂組成物層と第2の基板との間に、更に
一またはそれ以上の層からなる中間層が積層してあるこ
とを特徴とする請求項1記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項6】 中間層が接着剤層からなることを特徴と
する請求項5記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項7】 中間層が体積ホログラム形成用樹脂組成
物層側から、順に、接着剤層および保護層の二層からな
ることを特徴とする請求項5記載のホログラムの製造方
法。 - 【請求項8】 保護層が水溶性樹脂層であることを特徴
とする請求項7記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項9】 水溶性樹脂層を構成する水溶性樹脂が、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、または
ポリビニルイソブチルエーテルから選択された1種以上
であることを特徴とする請求項8記載のホログラムの製
造方法。 - 【請求項10】 前記第1および第2の基板が、ガラ
ス、プラスチック、またはセラミックから選ばれた同種
または異種の素材からなり、少なくとも一方が光透過性
であることを特徴とする請求項1記載のホログラムの製
造方法。 - 【請求項11】 前記第1および第2の基板の厚みが、
おのおの、30μm〜2000μmであることを特徴と
する請求項1記載のホログラムの製造方法。 - 【請求項12】 加熱処理を、100℃〜200℃の範
囲内の温度で0.5〜5時間行なうことを特徴とする請
求項1記載1記載のホログラムの製造方法。
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1999
- 1999-01-28 JP JP02075199A patent/JP4286948B2/ja not_active Expired - Lifetime
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