JPH09230777A - ホログラム形成方法 - Google Patents

ホログラム形成方法

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JPH09230777A
JPH09230777A JP3469496A JP3469496A JPH09230777A JP H09230777 A JPH09230777 A JP H09230777A JP 3469496 A JP3469496 A JP 3469496A JP 3469496 A JP3469496 A JP 3469496A JP H09230777 A JPH09230777 A JP H09230777A
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Japan
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hologram
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Application number
JP3469496A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Miyaji
良幸 宮地
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、乾式ホログラムにおいて、感材が
有する能力を最大限に発揮させると共に、目的とする回
折効率を安定して得ることができるホログラム形成方法
の提供を課題とする。 【解決手段】 本発明のホログラム形成方法は、マトリ
ックスポリマー、光重合可能な化合物及び光重合開始剤
系からなる乾式ホログラム記録層にホログラム記録する
にあたり、ホログラム記録層における温度及び記録光量
を制御して記録するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リップマンホログ
ラム形成方法であって、所望の波長の光を選択的に反射
或いは回折する必要のあるホログラムオプティカルエレ
メント、例えばホログラフィックカラーフィルター又は
ヘッドアップディスプレーとして有用なホログラム形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムは、光源からのレーザー光と
物体からのレーザー光の干渉によって生ずる干渉縞を感
光性樹脂に記録することによって製造される。記録材料
としては、フォトレジスト、重クロム酸ゼラチン、ハロ
ゲン化銀等が知られているが、いずれも解像性、コス
ト、耐湿性等に問題があり、良好な体積位相型ホログラ
ムは得られていない。また、これらの方法は、ホログラ
ム記録後に現像工程が必要不可欠であるため、作業能率
が悪いという欠点も有している。
【0003】これに対して、近年研究が盛んになってき
たモノマーの移動による生ずる光屈折率差(Δn)を利
用したホログラム記録方式は、現像工程を必要とせず生
産性の優れる体積型位相ホログラム記録材料として注目
されている。この方式は、現像液に浸漬する必要が無い
ことから乾式ホログラム記録材料と呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、乾式ホログラ
ム記録層は、マトリックス・ポリマー、光重合可能な化
合物、光重合開始剤系とからなり、記録にあたっては、
その感材の種類により感度及び露光量は殆ど一義的に固
定されて記録されているのが現状である。しかしなが
ら、感材の種類や膜厚等を同一としても、得られるホロ
グラムにおける回折効率がかなり変動し、目的とする回
折効率のホログラムが安定して形成できないという問題
がある。
【0005】本発明は、乾式ホログラム記録層におい
て、感材が有する能力を最大限に発揮させると共に、目
的とする回折効率を安定して得ることができるホログラ
ム形成方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決すべ
く種々検討の結果、本発明のホログラム形成方法は、マ
トリックスポリマー、光重合可能な化合物及び光重合開
始剤系からなる乾式ホログラム記録層にホログラム記録
するにあたり、ホログラム記録層における温度及び記録
光量を制御して記録することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるホログラム記録感
材層は、乾式の体積位相型ホログラム記録用途の感光性
材料であり、マトリックスポリマー、光重合可能な化合
物、光重合開始剤系とからなる。
【0008】光重合可能な化合物としては、1分子中に
少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重
合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマ
ー、及び、それらの混合物が挙げられ、例えば不飽和カ
ルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価
アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂
肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げられる。
【0009】不飽和カルボン酸のモノマーの具体例とし
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述の酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0010】また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロ
ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソ
ルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアク
リレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビト
ールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオ
リゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フ
ェノキシエチルメタクリレート、フェノールエトキシレ
ートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)
エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリ
レート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチ
ル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジア
クリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリ
レート、o−ビフェニルメタクリレート、o−ビフェニ
ルアクリレートなどである。
【0011】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソ
シアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等
がある。
【0012】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ
フェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2
−ナフチル等がある。
【0013】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,
4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレング
リコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタ
コネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げら
れる。
【0014】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
【0015】イソクロトン酸エステルとしては、エチレ
ングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー
ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロト
ネート等が挙げられる。
【0016】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等が挙げられる。
【0017】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新
中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレー
ト(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業
(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品
名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアク
リレート等が挙げられる。
【0018】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレ
ンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0019】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、下記一般式 CH2 =C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或いはメチル基を表す。) で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させ
た1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニ
ルウレタン化合物等が挙げられる。
【0020】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−641
83号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭5
2−30490号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレー
トを挙げることができる。
【0021】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。
【0022】その他、燐を含むモノマーとしてはモノ
(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェー
ト(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッ
ドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄
社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシア
クリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和
高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和
高分子(株)製)等が挙げられる。
【0023】また、商品名:NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0024】更に、下記の構造式を有するトリアクリレ
ート類、
【0025】
【化1】
【0026】(東亜合成化学工業(株)製、商品名、ア
ロニックス M−315)
【0027】
【化2】
【0028】(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、ア
ロニックス M−325)、また、2,2′−ビス(4-
アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村
化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学
(株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げら
れる。
【0029】次に、開始剤系における光重合開始剤とし
ては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェ
ニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサ
ゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール等、またイ
ミダゾール二量体類が例示される。
【0030】光重合開始剤は、記録されたホログラムの
安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理される
のが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線
照射することにより容易に分解されるので好ましい。
【0031】増感色素としては、チオピリリウム塩系色
素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキ
ノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系
色素、キサンテン系色素、オキソノール系、シアニン染
料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリ
ウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色
素等が例示される。
【0032】バインダー樹脂であるマトリックス・ポリ
マーとしては、ポリメタアクリル酸エステル又はその部
分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポ
リビニルアルコールまたはその部分アセタール化物、ト
リアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエ
ン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレ
ン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩
化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポ
リ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと
無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アク
リル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリ
ル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エ
チレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重
合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする
共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。好ま
しくはポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプ
レン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの
部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリ
ビニルブチラール、また、ポリ酢酸ビニル、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
等が挙げられる。
【0033】記録されたホログラムの安定化工程とし
て、加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのため
には、これらのマトリックス・ポリマーは、好ましくは
ガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にす
るものであることが必要である。
【0034】光重合可能な化合物は、バインダー樹脂1
00重量部に対して10重量部〜1000重量部、好ま
しくは10重量部〜100重量部の割合で使用される。
【0035】光重合開始剤は、バインダー樹脂100重
量部に対して1重量部〜10重量部、好ましくは5重量
部〜10重量部の割合で使用される。
【0036】増感色素は、バインダー樹脂100重量部
に対して0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.0
1重量部〜0.5重量部の割合で使用される。
【0037】その他、感光性材料成分としては、例えば
可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール及び各種の非イオン系界面活性剤、陽イ
オン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤が挙げられ
る。
【0038】これらのホログラム記録材料は、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキ
サン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固型分15%〜
25%の塗布液とされる。なお、このような塗布液は、
例えばテュポン社製のオムニデックス352、706を
使用してもよい。
【0039】ホログラム記録層は、基材上に塗布液を乾
燥後膜厚1μm〜100μm、好ましくは4μm〜20
μmで塗布して形成される。
【0040】基材としては、厚さ0.01〜100m
m、好ましくは1〜5mmのガラス板、アクリル板、ポ
リカーボネート板、ポリエチレン板、ポリプロピレン
板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリスチレン板等
が挙げられる。好ましくは、機械的強度が十分で、複屈
折率が少なく、透明度が高いガラス基板、アクリル基
板、ポリカーボネート基板である。
【0041】ホログラム記録層上には保護層が設けられ
るとよい。保護膜としては、厚さ0.001〜10m
m、好ましくは0.01〜0.1mmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、アクリルフィルム、ポリアセチルロ
ースフィルム、セルロースアセテートブチレートフィル
ムなど耐候性の良好な透明樹脂フィルムをゴムローラー
で貼り合わせて形成するとよく、また、トリアセチルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレー
ト等フィルム形成材料をスピンコートにより塗布して形
成してもよい。
【0042】次に、本発明のホログラム形成方法につい
て説明する。上記のごとくに作製されたホログラム記録
用媒体は、従来の乾式ホログラムの作製方法と同様に、
(1)リップマン型ホログラム形成装置により2光束の
レーザー光、例えばアルゴン光、レーザー光(波長51
4.5nm)を使用して、ホログラム記録層に干渉縞を
記録する工程、(2)超高圧水銀灯、高圧水銀灯、カー
ボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等
の光源から0.1〜10000mJ/cm2 、好ましく
は10〜1000mJ/cm2 の紫外線照射により光重
合開始剤を分解する工程、(3)加熱処理(例えば、1
20℃、120分)して光重合可能な化合物を拡散移動
させる工程を順次経て、安定なホログラムとされる。
【0043】本発明は、上記のホログラム記録工程にお
いて、ホログラム記録層における温度及び記録光量を制
御して記録することを特徴とするが、本発明者等は、感
材にレーザー光照射してホログラム記録するに際して、
その記録層の温度を変化させると記録層における光干渉
部と非干渉部における光屈折率差が変化することを見出
した。すなわち、記録時における記録層の温度を高くす
るとその屈折率差(Δn)が高くなり、また、記録層の
温度を低くするとΔnが低下する。その詳細な理由は不
明であるが、温度が高くなると記録層中におけるマトリ
ックス・ポリマーの粘度が低下し、記録に際して非干渉
部から干渉部へのモノマー移動が容易となり、Δnが高
くなり、記録層における温度が低くなると、モノマー移
動が困難となり、Δnが低下するものと推察される。
【0044】記録層における温度は、マトリックス・ポ
リマーの軟化温度にも依存するが、通常、0℃〜45℃
の範囲で制御するとよく、目的とするΔnや回折効率に
応じて適宜設定するとよく、また、温度は、ホログラム
記録用媒体を温度調節が可能なホットプレート、または
クーラープレート上に載置するとよいが、温度調節が可
能な恒温雰囲気下で記録してもよい。
【0045】記録光量は、通常20〜100mJ/cm
2 の範囲で選択され、感材の種類により大体の露光量は
定まるが、記録温度を高くする場合にはその露光量より
多少少なくてよく、記録温度を低くする場合にはその露
光量により多少多くてもよい。しかしながら、記録装置
により露光量をオン・オフ機構で一定とする場合には、
目的とするΔnや回折効率が得られるように温度設定す
るとよい。また、得られたホログラム記録は、その感材
が有するΔn以下の屈折率差を利用して再生光を照射し
て記録再生がなされる。以下、実施例により、本発明を
説明する。なお、実施例中「部」は重量部を示す。
【0046】
【実施例1】 ・メタクリル酸メチル+ビニルカルバゾール(重量比1:1) ・・・ 29重量% ・N−フェニルグリシン ・・・ 4重量% ・ポリビニルアルコール+ポリ酢酸ビニル(重量比1:1) ・・・ 66.9重量% ・ローダミン6G(オレンジ色、460nm〜530nmに吸収波長領域) ・・・ 0.1重量% をメチルエチルケトン:トルエン=75:25の混合溶
媒に溶解し、固型分20%とした塗布液を、厚さ3.0
mmのガラス基板(スズキグラステック社)上に、スピ
ンコート法にて塗布・乾燥し、厚さ25μmの塗膜を形
成した後、この記録層面に膜厚50μmのトリアセチル
セルロースフィルム(富士写真フイルム(株)製、無色
透明)をラミネートし、ホログラム記録媒体とした。
【0047】このホログラム記録媒体を5℃、10℃、
15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、4
5℃の各温度に制御したホットプレート上に置き、51
4nmのArレーザを露光量60mJ/cm2 とし、0
°/0°の1光束で照射し、温度別にそれぞれ反射型ホ
ログラム回折格子を作製した。次いで、高圧水銀灯(1
mW)を用いて紫外線を100秒間照射し、さらに12
0℃に120分間、加熱処理した。得られた9種類のホ
ログラムについて、それぞれの屈折率差(Δn)を51
4nmのArレーザーで測定した結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】表1に示すように、25℃記録でΔn=
0.045のものが、40℃記録ではΔn=0.055
まで増加し、逆に10°以下での記録ではΔnが0.0
25以下となることがわかる。
【0050】
【実施例2】実施例1で作製したホログラム記録媒体
を、回折効率50%のホログラムを作製することを目的
として、10℃に制御したプレート上に置き、514n
mのArレーザを露光量60mJ/cm2 とし、0°/
0°の1光束で照射し、反射型ホログラム回折格子を作
製した。
【0051】得られたホログラムについて、屈折率差を
514nmのArレーザーで測定したところ、Δn=
0.025であり、また、回折効率は52%であり、目
的とする回折効率のものが得られ、安定したホログラム
記録ができることを確認した。このように、実施例1で
示した検量線を作製することにより、目的とする回折効
率のホログラムを安定して作製できる。
【0052】
【実施例3】 オムニデックス352(Du−Pont社製) ・・・ 100部 内訳 感材成分 ・・・ 25部 メチルエチルケトン ・・・ 55部 トルエン ・・・ 20部 を、厚さ3.0mmのガラス基板(スズキグラステック
社)上に、スピンコート法にて塗布・乾燥し、厚さ6μ
mの塗膜を形成した後、この記録層面に膜厚50μmの
トリアセチルセルロースフィルム(富士写真フイルム
(株)製)をラミネートし、ホログラム記録媒体とし
た。
【0053】このホログラム記録媒体を、回折効率70
%のホログラムを作製することを目的として、15°に
制御したプレート上に置き、514nmのArレーザを
露光量60mJ/cm2 とし、0°/0°の1光束で照
射し、反射型ホログラム回折格子を作製した。
【0054】得られたホログラムについて、屈折率差を
514nmのArレーザーで測定したところ、Δn=
0.035であり、また、回折効率は73%であり、目
的とする回折効率のものが得られ、安定したホログラム
記録ができた。
【0055】
【発明の効果】本発明のホログラム形成方法によると、
感材が有する能力を最大限に発揮させることができると
共に、目的とするΔnや回折効率を安定して得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスポリマー、光重合可能な化
    合物及び光重合開始剤系からなる乾式ホログラム記録層
    にホログラム記録するにあたり、ホログラム記録層にお
    ける温度及び記録光量を制御して記録することを特徴と
    するホログラム形成方法。
  2. 【請求項2】 ホログラム記録層における温度が0℃〜
    45℃、記録光量が20〜100mJ/cm2 の範囲で
    制御される特徴とする請求項1記載のホログラム形成方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791779B2 (en) 2006-10-11 2010-09-07 Sony Corporation Hologram recording apparatus, hologram recording medium and hologram recording method
EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791779B2 (en) 2006-10-11 2010-09-07 Sony Corporation Hologram recording apparatus, hologram recording medium and hologram recording method
EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

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