JP3516274B2 - 回折格子及びその形成方法 - Google Patents

回折格子及びその形成方法

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JP3516274B2 JP20632994A JP20632994A JP3516274B2 JP 3516274 B2 JP3516274 B2 JP 3516274B2 JP 20632994 A JP20632994 A JP 20632994A JP 20632994 A JP20632994 A JP 20632994A JP 3516274 B2 JP3516274 B2 JP 3516274B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高屈折率層と低屈折率
層からなるホログラムによる回折格子、又は高屈折率膜
と低屈折率膜からなる多層膜による回折格子であって、
透明でかつ高回折効率が得られる回折格子に関し、自動
車用の表示、熱線反射膜等に使用される回折格子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】回折格子には、干渉縞を形成したもの、
即ちホログラムによるものと、2種類の屈折率の異なる
物質を交互に積層することによるものとがある。
【0003】ホログラムによる回折格子の場合、従来、
ホログラム材料として、漂白銀塩、重クロム酸ゼラチ
ン、フォトポリマ、フォトレジスト、サーモプラスチッ
ク、無機ガラス、強誘電体など多くの材料が提案されて
いる。この中で、漂白銀塩および重クロム酸ゼラチンは
ある程度まで実用化の域に達しているが、それでも漂白
銀塩はホログラムにノイズが多く、また、通常の処理に
加えて漂白処理が必要である。また、漂白銀塩は耐湿
性、耐光性などの耐久性に劣るという問題がある。ま
た、重クロム酸ゼラチンは高い屈折率変調すなわち高い
回折効率を得ることができ、解像性が高く、また、透明
性が高いなど、優れたホログラム特性を示すもののホロ
グラムの耐湿性が悪く、保存安定性や製造安定性での欠
陥が指摘されている。
【0004】そこで、最近は有機材料を用いた多くの材
料が提案されている。有機材料を用いた材料は光架橋反
応を利用した材料と光重合反応を利用した材料に大別す
ることができる。光架橋反応を利用した材料では、特開
昭53−15153号等でカルバゾール環を含む重合体
とハロゲン含有化合物からなる材料が提案されている。
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾールと四沃化炭素か
らなる膜厚4μmの感光膜をホログラム露光した後、溶
剤処理を施すことで90%の高い回折効率が得られてい
る。
【0005】また、光重合反応を利用した材料でも多く
の材料が提案されている。例えば、特開平2−2161
80号公報では、ポリ−N−ビニルカルバゾール、多官
能性モノマおよび光重合開始剤からなる材料が提案され
ており、例えば、多官能モノマとしてトリス(アクリロ
イルオキシエチル)イソシアヌレート、重合開始剤とし
て3,3’,4,4’−〔テトラ(t−ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン〕および3,3’−カル
ボニビス(7−ジエチルアミノクマリン)を用いた膜厚
9μmの感光膜をホログラム露光し、溶剤処理すること
で約80%の回折効率を得ている。
【0006】また、特公昭60−502125号では、
エチレン性不飽和単量体と増感剤および分枝鎖状ポリエ
チレンイミンからなる材料が提案されており、例えば、
バインダとしてポリ−N−ビニルピロリドン、不飽和単
量体としてLiアクリレート、感光剤として分枝状ポリ
エチレンイミンおよびメチレンブルー等からなる膜厚5
μmの感光膜をホログラム露光した後、溶剤処理するこ
とで約60%の回折効率を得ている。
【0007】これらの材料は、屈折率変調を実現するた
めに溶剤浸漬という湿式の現像処理が必須であるが、一
方では溶剤に浸漬する工程を要しない材料も提案されて
いる。米国特許第3,694,218号では、金属アク
リレート等のエチレン性不飽和単量体と光重合開始剤か
らなる材料が提案されており、金属アクリレートとして
バリウムアクリレート等を、重合開始剤としてトルエン
スルホン酸ナトリウム塩等を用いた液状の材料を10〜
20μmのガラス板間に封入し、これにホログラム露光
することで、3%程度の回折効率を得ている。
【0008】また、米国特許第3,658,526号で
は、100℃以上の沸点を有するエチレン性不飽和単量
体とバインダおよびフリーラジカル重合開始剤を用いた
材料が提案されており、エチレン性不飽和単量体とし
て、トリエチレングリコールジアクリレート、バインダ
としてセルロースアセテートブチレート、重合開始剤と
してイミダゾイルダイマ化合物を用いた材料を露光する
ことでホログラムを製造している。
【0009】また、特開平2−3081号公報では、バ
インダをセルロースアセテートブチレート、エチレン性
不飽和モノマを2−フェノキシエチルアクリレートとN
−ビニルカルバゾールの混合物とし、膜厚10μmの感
光膜で回折効率53%を得ている。
【0010】更に、特開平3−36582号公報では、
アリルジグリコールカーボネートと、2,2−ビス
〔3,5−ジブロモ−4−(2−メタクリロイルオキシ
エトキシ)フェニル〕プロパンおよび光重合開始剤から
なる材料をガラス板の間に挟み、加熱後に露光すること
で40%程度の回折効率を得ている。
【0011】このように、各種のホログラム材料が提案
されているものの、現状では屈折率変調強度やホログラ
ム膜の透明性等のホログラム特性の点で重クロム酸ゼラ
チンに匹敵するような特性を示す材料はなく、従来のホ
ログラム材料は依然として改良すべき点を残している。
【0012】また、2種類の屈折率の相違する物質層を
交互に積層することにより得られる回折格子の場合、従
来、低屈折率膜として弗素含有樹脂〔例えば旭化成
(株)製の商品名「サイトップ」等、屈折率1.34〕
や弗化マグネシウム(MgF2 、屈折率1.38)等の
化合物が使用されているが、屈折率は高々1.3程度で
あり、これより低いものを得ることはできなかった。
【0013】また、それらの超微粒子を樹脂中に分散さ
せた超微粒子分散系材料では、その屈折率はマグネシウ
ム材料の屈折率と超微粒子の屈折率との中間の値しかと
ることができず、フッ化マグネシウムの超微粒子を用い
ても、1.38以下の値をとることはできない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ホログラムによる回折
格子の場合、従来の湿式材料(漂白銀塩、重クロム酸ゼ
ラチンあるいは現像工程が必要なフトポリマー等)は、
屈折率変調強度が大きいという長所を有するが、空隙の
大きさの安定性、再現性、直径分布の制御が困難であ
り、また、ノイズが多くホログラムの膜の透明性が悪
い、或いは重クロムゼラチンは透明性は良いが、耐湿性
や保存安定性が悪いという問題がある。従来の乾式材料
(現像工程が不要で、モノマーの拡散により屈折率分布
が得られる)は、透明性、耐湿性、保存安定性に優れて
いるが、有機化合物の屈折率差によりなるため、屈折率
変調強度は小さいという問題を有する。
【0015】また、多層膜による回折格子の場合には、
低屈折率膜、高屈折率膜との屈折率差が大きいほど、高
回折効率を得られ、低屈折率膜を空気の屈折率(=1)
に近づけるほどその効果は大きい。そのためには、従来
にない低い屈折率を持つ材料が必要とされている。
【0016】本発明は、第1に、光重合反応を利用した
系で、空隙の大きさが安定で、再現性がよく、直径分布
を均一とでき、かつ屈折率変調強度が大きく、透明性、
耐湿性、保存安定性等に優れたホログラムによる回折格
子を提供することを課題とする。
【0017】また、本発明は、第2に、従来にない透明
でかつ高回折効率を得ることを可能にする多層膜による
回折格子を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ホログラムに
よる回折格子の場合、現像により未重合モノマーを除去
し屈折率差を得る(湿式)方式や、重合時のモノマーの
拡散により屈折率分布を得る(乾式)方式に代わり、干
渉縞の暗部あるいは明部に、中空粒子を存在させること
により、従来のホログラムよりも透明でかつ高回折効率
の回折格子が得られることを見いだし、本発明を完成し
たものである。
【0019】また、本発明は、多層膜による回折格子の
場合も同様で、低屈折率膜のマトリクス材料中に超微粒
子の代わりに中空粒子を分散させることにより、マトリ
クス材料より低い屈折率が得られ、高屈折率膜との屈折
率差が大きく得られることにより、透明でかつ高回折効
率の回折格子が得られることを見いだし、本発明を完成
したものである。
【0020】即ち、本発明の第1の回折格子は、高屈折
率層と低屈折率層からなるホログラムであって、高屈折
率層と低屈折率層とがホログラム記録に際して存在させ
た中空粒子の疎密により形成されたものであり、該中空
粒子の最大断面積の直径が、可視光波長以下であること
を特徴とする。
【0021】また、その低屈折率層が、ホログラム記録
時における干渉光が弱め合う部分であることを特徴とす
る。
【0022】また、その低屈折率層が、ホログラム記録
時における干渉光が強め合う部分であることを特徴とす
る。
【0023】本発明の第2の回折格子は、高屈折率膜と
低屈折率膜とを積層した多層膜であって、低屈折率膜が
中空粒子を含有する光重合性組成物への均一露光により
形成されたものであり、かつ該中空粒子の最大断面積の
直径が、可視光波長以下であることを特徴とする。
【0024】また、その高屈折率膜が、低屈折率膜上に
コーティングにより積層されたものであることを特徴と
する。
【0025】また、その高屈折率膜が、低屈折率膜上に
押出し成形により積層されたものであることを特徴とす
る。
【0026】また、上記の第1及び第2の回折格子ピッ
チが200〜700nmであることを特徴とする。
【0027】また、上記の第1及び第2の回折格子にお
ける中空粒子の形状が扁平球状であって、その短軸方向
を回折格子の膜厚方向と同一方向として存在することを
特徴とする。
【0028】また、本発明の第1の回折格子における第
1の形成方法は、中空粒子、光重合性モノマー、バイン
ダーボリマー、光重合開始剤からなる記録媒体にレーザ
ー光を干渉縞を形成するように照射し、干渉光が強め合
う部分における光重合性モノマーを重合させて中空粒子
を干渉光が弱め合う部分に拡散移動させた後、後露光
し、干渉光が弱め合う部分を重合させ、干渉光が強め合
う部分を高屈折率層とし、干渉光が弱め合う部分を低屈
折率層とすることを特徴とする。
【0029】また、本発明の第1の回折格子の第2の形
成方法は、中空粒子、光重合性モノマー、バインダーボ
リマー、光重合開始剤からなり、該中空粒子がその外側
に光重合性官能基を有する中空粒子である記録媒体に、
レーザー光を干渉縞を形成するように照射し、干渉光が
強め合う部分における光重合性モノマーと中空粒子にお
ける光重合性官能基とを重合させて中空粒子を干渉光が
強め合う部分に拡散移動させた後、後露光し、干渉光が
弱め合う部分における光重合性モノマーを重合させ、干
渉光が強め合う部分を低屈折率層とし、干渉光が弱め合
う部分を高屈折率層とすることを特徴とする。
【0030】また、本発明の第1の回折格子の第3の形
成方法は、中空粒子、バインダーポリマー、光重合開始
剤からなり、該中空粒子がその外側に光重合性官能基を
有する中空粒子である記録媒体にレーザー光を干渉縞を
形成するように照射し、干渉光が強め合う部分において
中空粒子における光重合性官能基相互を重合させ、中空
粒子を干渉光が強め合う部分に拡散移動させ、干渉光が
強め合う部分を低屈折率層とし、干渉光が弱め合う部分
を高屈折率層とすることを特徴とする。
【0031】また、上記の第1の回折格子の形成方法に
おいて、中空粒子がその中に充填物を有しており、回折
格子形成後に中空粒子中の充填物が選択的に除去され、
中空粒子とされることができる。
【0032】本発明の第1の回折格子及びその形成方法
について説明する。
【0033】本発明における中空粒子は、乳化重合によ
り得られるその粒子径がサブミクロンオーダーの中空ポ
リマー粒子であり、その最大断面積の直径が、可視光波
長以下、即ち、300nm以下、好ましくは10nm〜
100nmのものである。中空粒子の最大断面積の直径
が、可視光波長以上であると、可視光を反射するので好
ましくない。
【0034】このような中空粒子は、例えば特開平2−
300204号公報に記載されているシード乳化重合に
より得られるもので、シード粒子としてポリスチレンエ
マルジョン、重合モノマーとしてメチルメタクリレート
/ジビニルベンゼンの混合モノマーをそれぞれ使用し、
重合開始前にシード粒子にモノマーを吸収させてシード
粒子/モノマー溶液の水分散体を形成させた後、水溶性
重合開始剤により重合させて得られるものである。
【0035】中空粒子内部における中空部は、単一中空
型(中空部分が樹脂粒子の内部に1個存在する)、多中
空型(中空部分が樹脂粒子の内部に複数個存在する)の
いずれでもよいが、空気部分を多くする観点からは単一
中空型であるのが好ましい。また、その中空径は粒子直
径の1/10〜3/4である。
【0036】中空粒子を形成するポリマーとしては、ス
チレン−アクリル共重合樹脂、スチレン樹脂等が挙げら
れるが、その樹脂粒子におけるシェル部分は、微細孔を
有しない非多孔型でもよいが、微細孔を有する多孔型の
ものとするとホログラムまたは多層膜を形成した後、中
空粒子内部の充填物を除去することが可能である。
【0037】第1の形成方法に使用される記録媒体は、
上述した中空粒子、光重合性モノマー、バインダーポリ
マー、光重合開始剤からなる。
【0038】光重合性モノマーとしては、1分子中に少
なくともエチレン性不飽和二重結合を1個有するモノマ
ー、オリゴマー、プレポリマー及びそれらの混合物が挙
げられる。具体的には不飽和カルボン酸及びその塩、不
飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエス
テル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物のア
ミド類等である。具体的には、不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば塩素化不飽和カルボン
酸、臭素化不飽和カルボン酸、弗素化不飽和カルボン酸
等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前述の
酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0039】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルとしては、エチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、
1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレ
ングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)
エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘ
キサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサ
ンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソル
ビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリ
レート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトー
ルヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリ
ゴマー、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、また、エチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタ
クリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレー
ト、テトラメチレングリコールジメタクリレート、プロ
ピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレ
ート、ヘキサンジオールジメタクリレート、1,4−シ
クロヘキサンジオールジメタクリレート、テトラエチレ
ングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトール
ジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエ
リスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレー
ト、ソルビトールテトラメタクリレート、ソルビトール
ペンタメタクリレート、ソルビゾトールヘキサメタクリ
レート、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス
−〔p−(アクリルオキシエトキシフェニル〕ジメチル
メタン〕、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が
挙げられる。
【0040】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールイタコネート、1,4
−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリ
コールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコ
ネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられ
る。
【0041】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
【0042】イソクロトン酸エステルとしてはエチレン
グリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトール
ジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネ
ート等が挙げられる。
【0043】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレー
ト、ソルビゾトールテトラマレート等が挙げられる。
【0044】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート等が挙げられる。
【0045】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミド類としては、メチレンビスアクリル
アミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキ
サメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレ
ンメタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアク
リルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレ
ンビスメタクリルアミド、アクリルアミドブチルアルデ
ヒドジメチルアセタール等が挙げられる。
【0046】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された1分子中に2個以上のイソシア
ネート基を有するポリイソシアネート化合物、下記一般
式 CH2 =C(R)COOCH2 CH(R1 )OH (式中R,R1 は水素原子或いはメチル基を表す)で示
される水酸基を有するビニルモノマーを付加させた1分
子中に2個以上の重合性ビニル基を有するビニルウレタ
ン化合物等が挙げられる。
【0047】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭52−304
90号公報、特公昭49−43191号公報、特開昭4
8−64183号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル等の多官能性アクリレートやメタクリレートを
挙げることができる。
【0048】エポキシアクリレートのハロゲン化物、例
えば弗素化物、臭素化物なども用いることができる。さ
らに、日本接着協会誌Vol.20、No7、300〜
308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介
されているものも使用することができる。例えば、トリ
ブーモフェノキシエチルアクリレート、トリブロモフェ
ノールアクリレート、トリブロモフェノールメタクリレ
ート、テトラブロモフェノールアクリレート、テトラブ
ロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等も使用
することができる。例えば、第1工業(株)製、商品
名、ニューフロンティアBR−31、東亜合成化学工業
(株)製、商品名、アロニックスM−315およびM−
325、また、2,2’−ビス(4−アクリロキシ・ジ
エトキシフェニル)プロパン(新中村化学(株)製、商
品名、NKエステル A−BPE−4)、テトラメチロ
ールメタンテトラアクリレート(新中村化学(株)製、
商品名、NKエステル A−TMMT)等も使用するこ
とができる。
【0049】バインダーポリマーとしては、ポリメタク
リル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニ
ル又はその加水分解物、ポリスチレン、ポリビニルブチ
ラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロ
リドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共
重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸
エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アク
リルアミド、アクリルニトリル等の共重合可能なモノマ
ーの群から選択されるモノマーを重合成分とする共重合
体等、ビニルカルバゾール−スチレン共重合体、ビニル
カルバゾール−塩化ビニル共重合体、ビニルカルバゾー
ル−メチルメタクリレート共重合体、ビニルカルバゾー
ル−ビニルアンスラセン共重合体、ビニルカルバゾール
−ビニルピリジン共重合体、ビニルカルバゾール−アク
リレート共重合体、ビニルカルバゾール−エチルアクリ
レート共重合体、ビニルカルバゾール−アクリロニトリ
ル共重合体、ビニルカルバゾール−ブチルアクリレート
共重合体、ビニルカルバゾール−ニトロビニルカルバゾ
ール共重合体、ニトロ化ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルアミノカルバゾール、ビニルカルバゾー
ル−N−メチルアミノビニルカルバゾール共重合体、ハ
ロゲン置換ポリ−N−ビニルカルバゾール、ビニルカル
バゾール−ジブロムビニルカルバゾール共重合体、ポリ
ヨードビニルカルバゾール、ポリベンジリデンビニルカ
ルバゾール、ポリプロペニルカルバゾール等が挙げられ
る。
【0050】光重合開始剤としては、トリアジン類、ベ
ンゾインアルキルエーテル類、ケタール類、オキシムエ
ステル類、ベンゾフェノン、チオキサントン誘導体、キ
ノン、チオアクリドンなどの芳香族ケトン類、1,3−
ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン、ヨード
ニウム塩類、ジアニン、ローダミン、サフラニン、マラ
イトグリーン、メチレンブルーなどのアルキルまたはア
ルキルほう酸塩、鉄−アレーン錯体、ビスイミダゾール
類、N−アリールグリシンなどを使用することができ
る。
【0051】また、光重合開始剤の感度を増すために
は、可視光増感色素を加えた系とする事が望ましい。可
視光増感色素としては、例えば、スクワリリウム系色
素、ミヒラーズケトンなどの芳香族アミン、キサンテン
系色素、チオピリリウム塩、メロシニン・キノリン系色
素、クマリン・ケトクマリン系色素、アクリジンオレン
ジ、ベンゾフラビン、ジアニン、フタロシアニン、ポル
フィン、ローダミン、サフラニン、マラカイトグリー
ン、メチレングリコール等が用いられる。
【0052】特に好ましいのは、下記一般式
【0053】
【化1】
【0054】(式中R4 、R5 、R6 はそれぞれ水素原
子、又は塩素原子、低級ジアルキルアミノ基、低級ジア
ルケニルアミノ基又は脂環式アミノ基、Xは水素原子及
びヘテロ原子の総数が5〜9個の複素環基又は−COY
基を示す。ここでYは炭素数1〜4の置換又は非置換の
アルキル基、低級アルコキシ基、置換又は非置換フェニ
ル基、置換又は非置換のステリル基、又は置換又は非置
換の3’−クマリノ基を表す。Zは水素原子又はシアノ
基を示す。)で表わされるクマリン化合物と有機過酸化
物からなる重合開始剤系である。
【0055】上式においてR4 、R5 、R6 として好ま
しくは水素原子、塩素原子、メトキシ、エトキシ、ブト
キシ等の低級アルコキシ基、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ等の低級ジア
ルキルアミノ基、N−モノホリノ、N−ピペリジノ等の
脂環式アミノ基、ジプロペニルアミノ、ジ、(α−メチ
ルプロペニル)アミノ基等の低級ジアルケニルアミノ基
等が挙げられる。
【0056】Xにおける複素環基としては2−イミダゾ
ール、2−N−メチルイミダゾール、2−ベンズイミダ
ゾール、2−(4−フェニル)イミダゾール、2−オキ
サゾール、2−ベンズオキサゾール、2−(4−フェニ
ル)オキサゾール、2−チアゾール、2−ベンズチアゾ
ール、2−(4−フェニル)チアゾール、2−(5−フ
ェニル)チアジアゾール、2−(5−トリル)チアジア
ゾール、2−(5−ビフェニル)チアジアゾール、2−
(5−フェニル)オキサジアゾール、2−p−−メトキ
シフェニル)オキサジアゾール、2−(5−p−クロル
フェニオキサジアゾール等の残基が挙げられる。
【0057】また、−COY基におけるYとしてはメチ
ル、エチル、プロピル、ヘキシル、β−シアノエチル、
エトキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル
などの置換又は非置換のC1 〜C6 のアルキル基、フェ
ニル、p−シアノフェニル、p−メチルフェニル、p−
メトキシフェニル、m−ヒドロキシカルボニルフェニル
等の置換又は非置換のフェニル基、ステリル、p−メト
キシステリル、p−シアノステリル、m−クロルステリ
ル等のステリル基、及び下記一般式
【0058】
【化2】
【0059】(式中R4 、R5 、R6 、Zは前記化1に
おけると同じ)で示される3−クマリノ基が挙げられ
る。
【0060】クマリン化合物の具体例としては3−アセ
チル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−
7−ジメチル−アミノクマリン、3−ベンゾイル−5、
7−ジメトキシクマリン、メチル7−ジエチルアミノ−
3−クマリノイルアセテート、3−シンナモイル−7−
ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス
(7−ジエチルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニ
ルビス(5,7−ジメトキシアミノ)クマリン、7−ジ
エチルアミノ−5,7’−ジメトキシ−3,3’−ビス
クマリン、3−(2’−ベンズイミダゾイル)−7−ジ
エチルアミノクマリン、3−(2’−ベンズオキサゾイ
ル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(5’−フェ
ニルチアジアゾイル−2’)−7−ジエチルアミノクマ
リン、3−(2’−ベンズチアゾイル)−7−ジエチル
アミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(4−シア
ノ−7−ジエチルアミノ)クマリン等が挙げられる。
【0061】トリアジン化合物とスクワリリウム化合物
との割合は、スクワリリウム化合物1重量部に対してト
リアジン化合物1重量部〜100重量部、好ましくは1
重量部〜50重量部の割合で使用される。
【0062】記録担体を構成する各成分の組成比は、バ
インダーポリマー100重量部に対して、中空粒子10
重量部〜1000重量部、好ましくは50重量部〜20
0重量部、光重合性モノマーは300重量部以下、好ま
しくは30重量部〜150重量部、光重合開始剤と可視
光増感色素を合わせて1重量部〜100重量部、好まし
くは1重量部〜30重量部とするとよい。
【0063】また、上記組成物の他に記録媒体には酸素
捕獲剤、熱重合禁止剤、可塑剤、紫外線吸収剤などの成
分を添加してもよい。
【0064】溶媒としては、例えばベンゼン、クロルベ
ンゼン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
1,2−ジクロルエタン、ジクロメタン、クロロホルム
等が使用されるが、塗布液としては、これらの溶媒にバ
インダーポリマー、光重合性モノマー等を溶解すると共
に中空粒子を分散させた状態として、ガラス板、透明樹
脂板又は透明樹脂フィルム上に、スピンナーコーティン
グ、ブレードコーティング、ロールコーティング等によ
り、塗布し、乾燥させ、膜厚が0.1μm〜100μ
m、好ましくは5μm〜50μmの記録媒体とする。膜
厚の調整は溶媒中の組成物の濃度、塗布時の膜厚などで
行われる。また、場合によっては数回の塗布及び乾燥を
繰り返し、厚膜としてもよい。さらに、バインダーポリ
マー自体の支持性を利用してそれ自身をフィルム化して
もよい。
【0065】また、記録媒体において、空気に接触して
いる面にポリビニルアルコール水溶液等をコーティング
して空気との接触を遮断しておくと、酸素による重合阻
害が生じず、ホログラムの感度を上げることが出来る。
【0066】このようにして得られる記録担体は、例え
ば457.9nm、488nm、514.7nm、52
8.7nm、647.1nm等に輝線を有するレーザー
光に感度を有しており、例えば647.1nmの波長を
有するクリプトンイオンレーザーに対して1〜500m
J/cm2 のエネルギーで実用域での回折効率を与える
ものである。
【0067】また、回折格子ピッチを0.2μm〜0.
7μmとすると熱線反射膜として使用できるし、また、
カラー記録を行うことにより、カラーホログラムとする
こともできる。
【0068】この第1の形成方法によると、記録媒体に
レーザー光を照射し干渉縞を形成させると、干渉縞の明
部(干渉光が強め合う部分)ではモノマーが重合し、そ
の際、中空粒子は暗部(干渉光が弱め合う部分)へ押し
出される現象が生じる。次いで、加熱、紫外線或いは電
子線による後露光をすると、暗部では密となった中空微
粒子を取り込む形で残存したモノマーを重合させて、ホ
ログラムとなしうる。すなわち、第1の形成方法では、
干渉縞の明部には光重合性モノマーが重合した高屈折率
層、干渉縞の暗部には中空粒子が充填した低屈折率層が
得られる。
【0069】また、バインダーポリマーを使用せず、光
重合性モノマーと中空粒子とからなる塗布液を記録媒体
とすることができる。この場合には、記録媒体を2枚の
ガラス板間に挟持した後、ホログラム記録するとよい。
バインダーポリマーを使用しない場合における記録媒体
としては、光重合性モノマー100重量部に対して、中
空粒子1重量部〜1000重量部、好ましくは1重量部
〜100重量部、光重合開始剤と可視光増感色素を合わ
せて1重量部〜100重量部、好ましくは1重量部〜5
0重量部とするとよい。
【0070】次に、第1の回折格子における第2の形成
方法について説明する。第2の形成方法に使用される記
録媒体は、光重合性基をシエル外側に有する中空粒子、
光重合性モノマー、バインダーポリマー、光重合開始剤
からなり、第1の形成方法で使用した中空粒子に代え
て、中空粒子を形成するシエル外側に光重合性基を有す
る中空ポリマー粒子を使用するものである。
【0071】この中空粒子は、(1)メチルメタクリレ
ートやメタクリレート等の重合性ビニル系モノマーと、
ジビニルベンゼンやエチレングリコールジアクリレート
等のビニル基を2個以上有する架橋性ポリマーとから、
末端ビニル基を粒子表面に有するシード粒子を形成し、
次いで、メチルメタクリレートやジビニルベンゼン等の
モノマーを添加してシード粒子中に吸収させてシードポ
リマー/モノマー溶液の水分散体を形成させた後、水溶
性重合開始剤を使用してモノマーを重合させると、末端
ビニル基を粒子表面に有する中空粒子を形成させる方
法、(2)スチレンとメチルメタクリレートやメタクリ
レート等の重合性ビニル系モノマーに、更にグリシジル
メタクリレート等のエポキシ化合物を添加し、重合させ
て、末端ビニル基を粒子表面に有するシード粒子を形成
させ、次いで、上記(1)同様に、メチルメタクリレー
トやジビニルベンゼン等のモノマーを添加してシード粒
子中に吸収させてシードポリマー/モノマー溶液の水分
散体を形成させた後、水溶性重合開始剤を使用してモノ
マーを重合させると、末端ビニル基を粒子表面に有する
中空粒子を形成させる方法等により作製することができ
る。中空粒子表面における光重合性基としては、ビニル
基、アクリル基、メタクリル基等が挙げられる。
【0072】光重合性モノマーは、第1の形成方法で記
載したものの中で、中空粒子の表面に結合している光重
合性基と光重合性を有するものが使用される。また、バ
インダーポリマー、光重合開始剤等は、上述した第1の
形成方法で記載したものが同様に使用され、同様に記録
媒体とすることができ、また、その記録条件にしても同
様である。
【0073】第2の形成方法によると、記録媒体にレー
ザー光を照射し干渉縞を形成させると、干渉縞の明部で
はモノマーが中空粒子に結合している光重合性基を引き
込みながら重合させることができ、干渉縞の明部に中空
微粒子が引き込まれる現象が生じる。次いで、加熱、紫
外線或いは電子線による後露光を行い、干渉縞の暗部に
おけるモノマーを硬化させて、ホログラムとできる。
【0074】この第2の形成方法においても、第1の形
成方法同様に、バインダーポリマーを使用しないで記録
媒体とすることができ、2枚のガラス板間に挟持してホ
ログラムを形成することができる。その場合の記録媒体
における成分比は、第1の形成方法と同様である。
【0075】次に、本発明の第1の回折格子における第
3の形成方法について説明する。第3の形成方法に使用
する記録媒体は、光重合性基をシエル外側に有する中空
粒子、バインダーポリマー、光重合開始剤からなる。
【0076】この方法は、第2の形成方法で使用した光
重合性モノマーを不要とするもので記録媒体におけるそ
の他の成分は、第2の形成方法で使用する記録媒体と同
じである。
【0077】記録担体を構成する各成分の組成比は、バ
インダーポリマー100重量部に対して、中空粒子1重
量部〜1000重量部、好ましくは10重量部〜200
重量部、光重合開始剤と可視光増感色素を合わせて1重
量部〜100重量部、好ましくは1重量部〜50重量部
とするとよい。
【0078】この形成方法では、記録媒体にレーザー光
で干渉縞を形成すると、その中空微粒子の外側についた
光重合性基を光反応により重合させることができ、干渉
縞の明部に中空粒子を引き込むことができ、また、干渉
縞の暗部は中空粒子が粗となりバインダーポリマーから
なる高屈折率層とでき、ホログラムが得られる。
【0079】なお、この形成方法においては、レーザー
露光後、加熱することにより、干渉縞暗部に残存する中
空微粒子を破壊することができ、更に高屈折率のものと
できる。
【0080】次に、本発明の第2の回折格子及びその形
成方法について説明する。第2の回折格子は、高屈折率
膜と中空粒子からなる低屈折率膜とを積層した多層膜に
よるものである。
【0081】第2の回折格子における低屈折率膜は、第
1の回折格子の形成方法で使用した記録媒体を均一露光
して得られるものを使用できるが、中空粒子の割合を多
くすることが必要であり、低屈折率膜における組成とし
ては、バインダーポリマー100重量部に対して、中空
粒子1重量部〜1000重量部、好ましくは10重量部
〜200重量部、光重合性モノマー30重量部〜300
重量部、好ましくは30重量部〜150重量部、光重合
開始剤と可視光増感色素を合わせて1重量部〜100重
量部、好ましくは1重量部〜30重量部とするとよい。
【0082】また、バインダーポリマーを使用しない場
合における低屈折率膜としては、光重合性モノマー10
0重量部に対して、中空粒子1重量部〜1000重量
部、好ましくは10重量部〜200重量部、光重合開始
剤と可視光増感色素を合わせて1重量部〜100重量
部、好ましくは1重量部〜50重量部とするとよい。
【0083】第2の回折格子の作製方法としては、低屈
折率膜の塗布液を支持体上に塗布、乾燥後、均一露光し
て、低屈折率膜を成膜した後、この低屈折率膜上に、第
1の回折格子で使用した、光重合性モノマー及び/また
はバインダーポリマーを適宜溶媒に溶解した後、スピン
ナーコーティング、ブレードコーティング、ロールコー
ティング等により塗布するか、または押し出し成形した
後、硬化または成膜化し、高屈折率膜とするとよい。
【0084】低屈折率膜の膜厚と高屈折率膜の膜厚は、
乾燥後でそれぞれ0.2μm〜0.7μmとすることが
できるが、低屈折率膜と高屈折率膜とからなる層を5層
〜50層積層して多層膜とするとよく、例えば回折格子
ピッチを0.2μm〜0.7μmとすることにより、赤
外線のみを反射して、可視光は透過させることもでき、
建築物の窓ガラスや自動車のフロントガラスに用いる熱
線反射膜や農業用のビニールハウスとして有用なき多層
膜によるホログラムとできる。また、レンズやプリズム
等に構成して用いることもできる。
【0085】以上、第1及び第2の回折格子について説
明したが、いずれの回折格子においても、回折格子をそ
の膜厚方向に5 Kg/cm2 〜50 Kg/cm2 の圧力で加圧す
ると、中空粒子をその短軸方向を膜厚方向として偏平化
でき、回折格子をより透明化できる。
【0086】また、回折格子の形成に使用する中空粒子
がその中空部に充填物を含有する場合、回折格子を形成
後、その充填物をシエルにおける多孔性を利用して除去
し、中空部を空気とすることにより、低屈折率層におけ
る屈折率を空気(n=1)に近づけることができ、より
回折効率を向上させることができる。
【0087】例えば充填物が光重合性モノマーであれ
ば、回折格子を溶媒等に浸漬して、光重合性モノマーを
除去し、更に溶媒を乾燥処理等により除去して内部を空
気等で置換するとよい。
【0088】また、充填物がシリカ微粒子、或いは硫酸
銅、塩化マグネシウム等の金属塩微粒子のような複合ラ
テックスのような場合には、回折格子を形成した後、例
えばシリカ微粒子の場合にはアンモニア水、トリエチル
アミン等のアルカリ水溶液に浸漬して溶出するか、金属
塩微粒子の場合には水に浸漬して溶出し、更に乾燥処理
等により溶媒を除去して内部を空気等で置換し、中空粒
子とするとよい。
【0089】
【作用及び発明の効果】本発明は、回折格子における高
屈折率層と低屈折率層とを、内部に空気を充填した中空
粒子の疎密により形成することができることを見いだし
たものであり、内部に空気を充填した中空粒子を密に分
散させることにより、低屈折率化でき、中空粒子が粗の
状態の高屈折率層に比較して、屈折率変調強度がとれ、
高回折効率化できるものである。また、中空粒子を直径
が可視光波長以下で、可視光を反射しない大きさとし、
かつその粒径の揃ったものとすることにより、ヘイズ1
%未満と透明性を良好にできるものである。
【0090】このように、本発明の回折格子は、従来の
湿式材料における、高回折効率が得られても、現像時に
発生する膜の乱れ等により不透明してしまうことや、乾
式材料における、透明性が得られても屈折率差が得られ
ないという問題を解消できるものであり、建築物の窓ガ
ラスや自動車のフロントガラスに用いる熱線反射膜、ま
た農業用ビニールハウス、更に高回折効率でかつ透明性
を要求される光学部品として利用することができる。
【0091】以下、本発明の回折格子の実施例について
説明する。
【0092】
【実施例1】 ・ポリ−N−ビニルカルバゾール(亜南香料産業(株)製、ツビコール210、 Mw=50万〜80万、屈折率=1.68) ・・・1.0g ・トリブロモフェノキシエチルアクリレート(第一工業製薬(株)製、ニュウフ ロンティアBR−31) ・・・1.0g ・トリクロロ−s−トリアジン(みどり化学(株)製、TAZ−101) ・・・0.07g ・スクワリリウム系色素(日本感光色素(株)製、NK−2990、λmax= 650nm) ・・・0.002g ・中空粒子(粒子径250μm、内孔径50μm) ・・・1.4504g を、クロロベンゼン13.0536g中に投入し、中空
粒子分散液を得、感光液とした。
【0093】この感光液を、PETフィルム(帝人製H
−7W、50μm厚)基材上にアプリケーターにより
0.1mm(4ミル)の厚さに製膜し、1分間静止後、
オーブン中じ、70℃、10分間乾燥させ、厚さ7μm
の記録媒体を得た。
【0094】次いで、記録媒体の表面に、ポリビニルア
ルコール〔クラレ(株)製、PVA205、鹸化度88
%、重合度500〕の5重量%純水溶液を、スピンナー
で塗布し(500rpm/5sec→1000rpm/
20sec)、風乾した。
【0095】次いで、図4に示す光学系を用いて、クリ
プトンレーザー〔647.1nm〕光を、露光エネルギ
ーが10mJ/cm2 となるように、照射した。
【0096】露光後、紫外線を50mJ/cm2 照射
し、残留モノマーを重合させた。
【0097】得られたホログラムの回折効率は80%、
再生波長は1000nm、ヘイズは約1%であり、透明
でかつ高回折効率の回折格子であった。
【0098】
【実施例2】 ・ポリ−N−ビニルカルバゾール(亜南香料産業(株)製、ツビコール210、 Mw=50万〜80万、屈折率=1.68) ・・・ 1g ・中空粒子(粒子径250μm、内孔径50μm) ・・・ 1g ・トリクロロ−s−トリアジン ・・・・・ 0.07g ・ケトクマリン色素(コダック社製、λmax =460nm)・・0.003g を、クロロベンゼン14.511g中に投入し、中空粒
子分散液を得、感光液とし、同様に厚さ7μmの記録媒
体を得た。
【0099】次いで、記録媒体の表面に、実施例1同様
にポリビニルアルコール膜を設けた後、図2に示す光学
系を用いて、アルゴンレーザー〔488nm〕光を、露
光エネルギーが200mJ/cm2 となるように、照射
した。
【0100】露光後、紫外線を500mJ/cm2 照射
し、残留モノマーを重合させた。
【0101】得られたホログラムの回折効率は70%、
再生波長は514nm、ヘイズは約1%であり、透明で
かつ高回折効率の回折格子であった。
【0102】
【実施例3】 ・ポリ−N−ビニルカルバゾール(亜南香料産業(株)製、ツビコール210、 Mw=50万〜80万、屈折率=1.68) ・・・ 1g ・トリブロモフェノキシエチルアクリレート(第一工業製薬(株)製、ニュウフ ロンティアBR−31) ・・・0.2g ・トリクロロ−s−トリアジン(みどり化学(株)製、TAZ−101) ・・・0.07g ・中空粒子(粒子径250μm、内孔径50μm) ・・・0.8g を、クロロベンゼン41.4g中に投入し、中空粒子分
散液を得、感光液とした。
【0103】この感光液を、PETフィルム(帝人製H
−7W、50μm厚)基材上に、スピンナー(500r
pm/5sec及び1000rpm/20sec)で塗
布した後、ドライヤー3分間乾燥させた後、紫外線(F
USION JAPAN K.K.製)を100mJ/
cm2 照射し、厚さ0.367μmの低屈折率膜を設け
た。
【0104】次いで、この低屈折率膜表面に、ポリ−N
−ビニルカルバゾール(亜南香料産業(株)製、ツビコ
ール210、Mw=50万〜80万、屈折率=1.6
8)のクロロベンゼン5重量%溶液をスピンナーで塗布
(500rpm/5sec及び1000rpm/20s
ec)した後、ドライヤー3分間乾燥させ、膜厚0.3
67μmで積層し、高屈折率膜を設けた。
【0105】この低屈折率膜と高屈折率膜とからなる積
層を15回行い、本発明の第2の回折格子を得た。
【0106】得られたホログラムの回折効率は90%
で、このフィルムを窓ガラスに貼ったところ、1100
nm付近の太陽光の赤外線を反射し、窓ガラス近傍の温
度の低下が見られた。
【0107】
【比較例1】実施例1における感光液として、中空粒子
を除いて感光液とし、実施例1同様に記録媒体を作製し
た後、同様に露光した。
【0108】露光後、記録媒体をメチルイソブチルケト
ンに浸漬し、膜の干渉縞の明部を中心に膨潤させ、暗部
におけるモノマー(オリゴマー)を現像液中に溶出させ
た後、ヘプタン中に浸漬させ、モノマー溶出領域の膨潤
液をヘプタンで置換し、乾燥させてホログラムとした。
【0109】得られたホログラムにおける空隙は、TE
M写真観察で、最小のものでも、数100nmであり、
ホログラムの回折効率は、90%が得られたが、ヘイズ
は3%となり、不透明な膜しか得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、特定の可視光線を反射するミラー型ホ
ログラムを露光するためのリップマン式露光光学系の概
略図である。
【図2】図2は、特定の可視光線を反射するミラー型ホ
ログラムを露光するためのデニシューク式露光光学系の
概略図である。
【図3】図3は、特定の赤外線を反射するミラー型ホロ
グラムを露光するためのリップマン式露光光学系の概略
図である。
【図4】図4は、特定の赤外線を反射するミラー型ホロ
グラムを露光するためのデニシューク式露光光学系の概
略図である。
【符号の説明】
1…アルゴンレーザー、2…ハーフミラー、3…ミラ
ー、4…スペシャルフィルター、5…記録担体、6…レ
ンズ、7…マッチング溶液、8…ガラスブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−204287(JP,A) 特開 平5−181403(JP,A) 特開 平5−72727(JP,A) 特開 平7−315893(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/02 G02B 5/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高屈折率層と低屈折率層からなるホログ
    ラムであって、高屈折率層と低屈折率層とがホログラム
    記録に際して存在させた中空粒子の疎密により形成され
    たものであり、該中空粒子の最大断面積の直径が、可視
    光波長以下であることを特徴とする回折格子。
  2. 【請求項2】 低屈折率層が、ホログラム記録時におけ
    る干渉光が弱め合う部分であることを特徴とする請求項
    1記載の回折格子。
  3. 【請求項3】 低屈折率層が、ホログラム記録時におけ
    る干渉光が強め合う部分であることを特徴とする請求項
    1記載の回折格子。
  4. 【請求項4】 高屈折率膜と低屈折率膜とを積層した多
    層膜であって、低屈折率膜が中空粒子を含有する光重合
    性組成物への均一露光により形成されたものであり、か
    つ該中空粒子の最大断面積の直径が、可視光波長以下で
    あることを特徴とする回折格子。
  5. 【請求項5】 高屈折率膜が、低屈折率膜上にコーティ
    ングにより積層されたものである請求項4記載の回折格
    子。
  6. 【請求項6】 高屈折率膜が、低屈折率膜上に押出し成
    形により積層されたものである請求項4記載の回折格
    子。
  7. 【請求項7】 回折格子ピッチが200〜700nmで
    あることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つ記載の
    回折格子。
  8. 【請求項8】 中空粒子の形状が扁平球状であって、そ
    の短軸方向を回折格子の膜厚方向と同一方向として存在
    することを特徴とする請求項1〜6の何れか1つ記載の
    回折格子。
  9. 【請求項9】 中空粒子、光重合性モノマー、光重合開
    始剤からなる記録媒体にレーザー光を干渉縞を形成する
    ように照射し、干渉光が強め合う部分における光重合性
    モノマーを重合させて中空粒子を干渉光が弱め合う部分
    に拡散移動させた後、後露光し、干渉光が弱め合う部分
    を硬化させ、干渉光が強め合う部分を高屈折率層とし、
    干渉光が弱め合う部分を低屈折率層とすることを特徴と
    する回折格子形成方法。
  10. 【請求項10】 中空粒子、光重合性モノマー、光重合
    開始剤からなり、該中空粒子がその外側に光重合性官能
    基を有する中空粒子である記録媒体に、レーザー光を干
    渉縞を形成するように照射し、干渉光が強め合う部分に
    おける光重合性モノマーと中空粒子における光重合性官
    能基とを重合させて中空粒子を干渉光が強め合う部分に
    拡散移動させた後、後露光し、干渉光が弱め合う部分に
    おける光重合性モノマーを硬化させ、干渉光が強め合う
    部分を低屈折率層とし、干渉光が弱め合う部分を高屈折
    率層とすることを特徴とする回折格子形成方法。
  11. 【請求項11】 中空粒子、バインダーポリマー、光重
    合開始剤からなり、該中空粒子がその外側に光重合性官
    能基を有する中空粒子である記録媒体にレーザー光を干
    渉縞を形成するように照射し、干渉光が強め合う部分に
    おいて中空粒子における光重合性官能基相互を重合さ
    せ、中空粒子を干渉光が強め合う部分に拡散移動させ、
    干渉光が強め合う部分を低屈折率層とし、干渉光が弱め
    合う部分を高屈折率層とすることを特徴とする回折格子
    形成方法。
  12. 【請求項12】 中空粒子がその中に充填物を有してお
    り、回折格子形成後に中空粒子中の充填物が選択的に除
    去され、中空粒子とされることを特徴とする請求項9〜
    11の何れか1つ記載の回折格子形成方法。
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