JP2000219804A - 粘土状光硬化性樹脂組成物、シート、コーキング剤及び接着剤 - Google Patents

粘土状光硬化性樹脂組成物、シート、コーキング剤及び接着剤

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JP2000219804A
JP2000219804A JP11025284A JP2528499A JP2000219804A JP 2000219804 A JP2000219804 A JP 2000219804A JP 11025284 A JP11025284 A JP 11025284A JP 2528499 A JP2528499 A JP 2528499A JP 2000219804 A JP2000219804 A JP 2000219804A
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Isamu Akiyama
勇 秋山
Tetsuya Sagawa
哲也 佐川
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Takata Corp
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Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 “土の粘土”の自由度を持ち、自由に造形が
可能であり、その硬化物の特性も良好であり、成形材料
となり得る材料を提供する。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
テル樹脂、可視光領域に感光性を有する光重合開始剤、
シリカ微粉、流動パラフィン及び/又は乾性、半乾性油
を含んでなる粘土状光硬化性樹脂組成物。必要に応じ、
さらに、タルク、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、及び水酸化カルシウムのうちの1
種又は2種以上を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手や加工治具に付
着又は粘着しにくく、自由に造形が可能であり、かつ作
業に熟練の必要が無く、光照射で短時間で硬化し、その
硬化物の特性も良好で成形材料になり得る粘土状光硬化
性樹脂組成物と、シート、コーキング剤及び接着剤とに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、多種多様の樹脂が様々な用途に使
われており、日常生活の中のあらゆるところで使われて
いるといっても過言ではない。
【0003】その中で、成形材料に使われているのは、
固体又は液体状の樹脂であり、粘土状の樹脂は副資材と
して用いられているにとどまり、その量、種類とも固体
又は液体状の樹脂と比較すると無いに等しく、例えば、
成形品の下地の窪み、割れ、穴などの欠陥の補修、ガラ
スの接着などにパテ材として用いられている。
【0004】固体又は液体状の樹脂は、上記のように成
形材料として用いられるが、いわゆる1点物と量産品で
は、その製造法が異なる。
【0005】1点物の作製例としては、例えば、モニュ
メントや擬岩などの造型物は、原型を転写した型を用
い、ガラスクロスに不飽和ポリエステル樹脂を含浸さ
せ、手作業で積層させるハンドレイアップと呼ばれる手
法で賦形される。また、ショーウインドーなどのディス
プレー、ハンドクラフト品などは、着色した樹脂板を切
断後、接着するなどして賦形される。
【0006】また、バスタブや中空容器などの量産品
は、圧縮成形、ブロー成形、射出成形、真空成形などで
作られ、例えば、バスタブはガラスクロスなどの補強材
に熱硬化性の不飽和ポリエステル樹脂を含浸させたSM
Cを熱と圧力で変形させ、圧縮成形やトランスファー成
形で、金型に沿った形で賦形される。また、中空のペッ
トボトルなどは加圧空気をノズルを通して可塑化された
材料に吹き込み、金型に沿った形に賦形される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のガラスクロスに
不飽和ポリエステル樹脂を含浸させ、型に沿って賦形す
るハンドレイアップ法においては、平面だけでなく曲面
を作ることができるが、作業が繁雑であり、その作業に
熟練と多くの時間を要する。
【0008】樹脂板を用い、それを切断、接着する方法
では自由な曲面を作るのが難しく、それを作るには、や
はり熟練が必要である。
【0009】圧縮成形、ブロー成形等の方法でにおいて
は、金型で曲面を作ることができるが、高価な金型が必
要であり、かつ金型で形状が決まってしまい、自由に形
状を変えることができない。
【0010】また、従来の粘土状樹脂は、例えば、不飽
和ポリエステル樹脂を用いたパテは、不飽和ポリエステ
ル樹脂に硬化促進剤とタルク、クレー等を添加したもの
であり、前述したように成形材料として用いるのには、
いくつもの問題点を持つ。
【0011】まず、形状の自由度はあるが、成形材料と
して用いるのには、引っ張りや曲げ強度等の物性が不足
している。硬化に伴う可使時間も長すぎたり、短かすぎ
たりするため、作業性も悪い。
【0012】特開昭54−117588号公報、特開平
7−331091号公報には、光硬化性の粘土が開示さ
れているが、それらは両者ともパテ材又はその延長線上
にあるものにとどまり、自由に成形できる材料とはいえ
ない。
【0013】更に、樹脂材料ではないが、“土の粘土”
は、自由に形状を変えられ造形できるが、固化するまで
の時間が長く、かつ固化後の強度も十分とはいえない。
【0014】本発明は、“土の粘土”の自由度を持ち、
自由に造形が可能であり、その硬化物の特性も良好であ
り、成形材料となり得る材料を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の粘土状光硬化性
樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
テル樹脂、可視光領域に感光性を有する光重合開始剤、
シリカ微粉、流動パラフィン及び/又は乾性、半乾性油
を含んでなるものである。
【0016】本発明では、必要に応じ、タルク、酸化マ
グネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、及
び水酸化カルシウムのうちの1種又は2種以上を含有し
ても良い。
【0017】かかる本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物
は、自由に造形でき、形状保持性があり、光照射で短時
間に硬化し、その硬化物の特性も良好な成形材を得るこ
とができる。また、この粘土状光硬化性樹脂組成物は手
や加工治具に付着又は粘着しにくく、作業性も良好であ
る。
【0018】本発明のシート、コーキング剤及び接着剤
は、かかる組成物よりなる。また、本発明の複合構造シ
ートは、この組成物を有するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の粘土状光硬化性樹脂組成
物に使用される不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩
基酸を含む二塩基酸と多価アルコールの重縮合により得
られ、これを架橋剤の働きを持つ重合性ビニルモノマー
に溶解したものである。これに重合開始剤、また必要に
応じ重合促進剤を添加し、光により硬化させる。また、
ビニルエステル樹脂は、ポリエステル(メタ)アクリレ
ートであり、エポキシ樹脂にアクリル酸又はメタクリル
酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレー
ト、又は飽和ジカルボン酸及び/又は不飽和ジカルボン
酸と多価アルコールから得られるポリエステルに、エポ
キシ化合物を反応させて得られ、それを同様にビニルモ
ノマーに溶解したものである。これらは、不飽和基当量
が100〜800程度のものが好ましい。
【0020】不飽和ポリエステルの原料は公知のもので
良く、不飽和二塩基酸を含む二塩基酸としては、無水フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸等が
用いられ、必要に応じ、安息香酸、アビエチン酸等のモ
ノカルボン酸を加えたものを用いることができる。2価
アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA
のエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
【0021】ビニルエステルの原料も公知のもので良
く、エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル及びその高分子量同族体、ノボラック型ポ
リグリシジルエーテル類等が用いられる。飽和ジカルボ
ン酸及び/又は不飽和ジカルボン酸としては、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等を用いるこ
とができる。多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等を
用いることができる。エポキシ化合物としては、グリシ
ジルメタクリレート等が用いることができる。
【0022】ビニルモノマーとしては、スチレンモノマ
ーが好適であるが、その一部にビニルトルエン、クロロ
スチレン、メタクリル酸メチル、エチレングリコールジ
メタクリレート等を用いても差し支えない。その添加量
は、不飽和ポリエステル又はビニルエステル100重量
部に対し、10〜80重量部程度が好ましい。
【0023】不飽和ポリエステル又はビニルエステル
は、一般的に各々使用する原料を変えることにより、硬
化後の硬さ等の物性を変えることができるが、通常それ
らを混合して用いることはなされていない。本発明で
は、硬化後の物性の異なる複数の種類の樹脂を混合する
ことにより、たやすく種々の物性の粘土状樹脂組成物を
段階的に作り出すことができた。これは、工業的に見て
非常に有用である。
【0024】光重合開始剤としては、可視光及び紫外光
領域で感光性を有するものを用いることができ、特には
自然光や市販の光源を利用できる、すなわち、可視光で
反応を開始するものが好ましく、例えば、カンファーキ
ノン、ベンジル、トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキシド等の他、有機過酸化物/色素系、ビイ
ミダゾール/ケト化合物、メルカプトベンズチアゾール
/チオピリリウム塩等の公知のものを用いることができ
る。その添加量は、不飽和ポリエステル又はビニルエス
テル100重量部に対し、0.05〜5重量部程度が好
ましい。
【0025】シリカ微粉は、材料全体の増粘に用いら
れ、その一次粒径が1μm以下のものが好ましく、それ
以上の粒径になると沈降しやすくなる。粒径が小さいほ
ど増粘効果が大きく、フュームドシリカ、例えば、日本
アエロジル(株)製の#200や#300のように一次
粒径が12又は7nmの親水性のシリカの増粘効果は卓
越しており、使用に適する。その添加量は、不飽和ポリ
エステル樹脂又はビニルエステル樹脂100重量部に対
し、5〜20重量部程度が好ましく、添加量がそれより
少ないと増粘効果が小さく、多いと硬くなりすぎて加工
性が悪くなり不都合である。この増粘効果は、粒子表面
のシラノール基により形成される水素結合に起因し、そ
れにより網目構造が形成されることによる。
【0026】流動パラフィン及び/又は乾性、半乾性油
は作業性の改善に効果があり、手や作業具への付着又は
粘着性を改善する。乾性、半乾性油としては、いずれの
ものも用いることができるが、例えば、亜麻仁油、大豆
油、サフラワー油、麻実油、桐油、ごま油、ナタネ油、
綿実油等を用いることができる。その添加量は、不飽和
ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂100重量部
に対し、1〜15重量部程度が好ましく、それより少な
いと粘着性低減効果が無く、多いと材料の硬化性を阻害
するため不都合である。また、これらが粘土状光硬化性
樹脂組成物表面に膜を形成することにより、硬化時に光
重合開始剤による表面のラジカル重合が空気中の酸素に
阻害されることを防ぐため、良好な硬化物が得られる。
【0027】以上の主成分に対し、必要に応じ更にタル
ク、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、及び水酸化カルシウムの1種又は2種以上を添
加することにより、その物性を更に向上させることがで
きる。
【0028】タルクを添加することにより硬化物の引っ
張り及び曲げ強度を向上させることができる。添加量
は、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂1
00重量部に対し、5〜30重量部程度が好ましく、そ
れより少ないと引っ張り及び曲げ強度の向上効果が小さ
く、多いと材料の硬化特性を低下させるので好ましくな
い。この引っ張り及び曲げ強度の向上効果は、タルクの
基本形状が微細なフレーク状に近く、力が加えられると
配列しやすく、水平方向の収縮応力を低減することに起
因している。また、タルクにマイカを加えても、引っ張
り及び曲げ強度の向上効果は、同様に得られる。
【0029】酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、
酸化カルシウム、及び水酸化カルシウムのうち1種又は
2種以上を添加することにより、シリカ微粉とは違った
展延性が向上する増粘効果を持たせることができる。こ
の増粘効果は、樹脂中のカルボキシル基、ヒドロキシル
基と酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、及び水酸化カルシウムとの増塩反応と配位結合
による分子鎖の伸長効果に起因する。また、手や作業治
具にも付着又は粘着しにくくなる効果も持つ。添加量
は、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂1
00重量部に対し、0.3〜15重量部程度が好まし
く、それより少ないと増粘効果が小さく、多いと材料の
硬化特性を低下させるので不都合である。
【0030】本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物は、手
や作業治具に付着又は粘着しにくく、未硬化状態でも形
状保持性が良く、展延性も有るので、それ単独でたやす
くシート状に加工することができ、切削、切断、曲げも
容易であるので、種々の造型物を短時間に製作すること
ができる。例えば、このシート状の粘土状光硬化性樹脂
組成物にあらかじめへらなどで模様を付けたり、所望の
形状にした粘土状光硬化性樹脂組成物やその他のものを
貼り付けた後、硬化させることにより、作業時間の短縮
が計れる。また、ブロック状の粘土状光硬化性樹脂組成
物からでも自由に造型物を作ることができるのは言うま
でもないことであり、更に、それを遮光性のフレキシブ
ルなチューブに入れて、そこから絞り出して使うこと
も、用途により有用である。
【0031】本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物は、密
封した遮光性及びガスバリアー性の高い袋又は容器に入
れて保管される。遮光性、ガスバリアー性の材料として
は、各種の黒色フィルム、アルミニウム蒸着フィルム、
アルミニウム箔、アルミニウム箔ラミネートフィルム等
が用いられる。完全な遮光、ガスバリアー性を得るに
は、袋の場合、アルミニウム箔をポリエチレン、ポリプ
ロピレン、又はナイロンフィルムでサンドイッチした形
でラミネートしたものが好ましく、容器の場合、少なく
ともポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンフィルム
を最内層とし、その上にアルミニウム箔を配置したもの
を形状保持性のある容器内層にラミネートしたものが好
ましい。
【0032】更に、本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物
は、染料、顔料、塗料等の練り込みによる着色及び/又
は硬化後の彩色が可能であり、特に塗装は、例えば車の
塗装に用いるアクリルラッカーやアクリル系プラモデル
用塗料等できれいに彩色でき、その密着性も良い。
【0033】本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物は、光
透過性のシートを外面に貼り付ける及び/又は内面に挿
入することができ、用途により、例えば高い強度を必要
とする構造材として用いる場合、非常に良好な特性を得
ることができる。シート材としては、ガラスクロス、ナ
イロンシート等を用いることができ、形態としてはシー
トの他に網状のものを用いることができ、更には、それ
らのファイバーを添加・混合しても効果がある。これら
の場合、カップリング剤の添加は、特にガラス系の材料
を用いる場合に有効である。
【0034】本発明の粘土状光硬化性樹脂組成物は、可
視光、特に太陽光で短時間に硬化させることができる。
光源を用いる場合、390〜700nmの波長の光を出
す光源を用いることができ、例えば、ハロゲンランプ、
ナトリウムランプ、白熱灯等を用いることができる。硬
化時間は、粘土の厚さ及び形状、光源の種類、光の強度
(距離)により異なるが、1分以上照射すればよい。
【0035】
【実施例】実施例1 硬化後の強度が大きいオルソ系の不飽和ポリエステル樹
脂100重量部に光重合開始剤として2−メルカプトベ
ンゾチアゾールと2,2−ビス(O−クロロフェニル)
−4,5,4’、5’−テトラフェニル−1,2’−ビ
イミダゾールを各々1重量部、1次粒径12nmのフュ
ームドシリカ15重量部、流動パラフィン5重量部を真
空排気可能なニーダーの混練容器に充填した。まず、6
0回転/分で約5分混練後、混練容器上部にある排気弁
を開け、油回転ポンプで約30秒間混練容器内を排気し
た。その後、前記排気弁を閉じ、混練容器内を減圧状態
に保ったまま120回転/分に混練翼の回転速度を上げ
て約5分混練し、粘土状物質を得た。
【0036】応用例1 実施例1で作製した粘土状光硬化性樹脂組成物の一部を
厚さ100μmのポリプロピレンシートの上に置き、両
側に厚さ3mmのスペーサーを置いた後、前記の粘土状
光硬化性樹脂組成物上に上記と同様のポリプロピレンシ
ートを載せ、直径30mmの太さが均一な硬質の木の棒
で全体をならし、厚さ3mmのシート状とし、それを厚
さ1mmのポリエチレン製の板から切り出して作製した
カッターで切断し、10cm角の光硬化性粘土シートを
得た。粘土はシート及び治具に張り付かず、1週間放置
後も形状は崩れなかった。
【0037】応用例2 応用例1で作製した10cm角、厚さ3mmの粘土状光
硬化性樹脂シートを円形に切断後、逆さにした直径5c
mのプラスチックのコップの上に載せ、周囲の浮いた部
分はひだ状にした。それを直射日光が当たる屋外に約1
5分放置したところ、完全に硬化した。その全面を青色
の車用アクリルラッカーでスプレー塗装したところ見栄
えも良い皿状のものができた。爪等でこすっても塗装が
剥がれなかった。
【0038】応用例3 実施例1で作製した粘土状光硬化性樹脂組成物に青、
赤、緑の染料を別々に所望の色になるまで練り込み、色
付きの粘土を3種類作製した。それらを実施例1と同様
の方法でシート状にし、20cm角、厚さ3mmのシー
トを各色1枚づつ作製した。また、染料を練り込んでい
ない粘土状光硬化性樹脂シートも2枚用意し、それから
コップ状のものを作り、応用例2と同様に太陽光で硬化
させた。その後、色付きの粘土3枚を幅1cmの帯状に
切断し、コップ状の造形物の側面に斜めに貼り付け同様
に硬化させた。下地と貼り付けた部分は強く接合してお
り、剥がれなかった。
【0039】実施例2 実施例1の配合のうち、不飽和ポリエステル樹脂を単一
の樹脂から混合物に変えた。すなわち、硬質の硬化物と
なるオルソ系不飽和ポリエステル樹脂と軟質の硬化物と
なるオルソ系不飽和ポリエステル樹脂を1:9の比率で
混合したものを用いて混練した。その他の添加物や混練
方法は実施例1と同様である。その結果、同様に形状保
持性のある粘土状物質を得た。
【0040】応用例4 実施例2で作製した粘土状光硬化性樹脂組成物を応用例
1と同様にシート状にした後、直射日光の当たる屋外に
約15分間放置し硬化物を得た。硬化物はかなりの柔軟
性があり、JIS K 7171の曲げ強度測定をした
が、割れなかった。
【0041】実施例3 実施例2の配合にタルクを10重量部加えたものを混練
したところ、実施例2より硬い粘土状物質を得た。
【0042】実施例4 実施例2の配合に酸化マグネシウムを1重量部加えたも
のを混練し、それを遮光袋に密封し、40℃のオーブン
中に3日間放置したところ、実施例2より硬いが、より
展延性の良好な粘土状物質を得た。
【0043】応用例5 実施例4で作製した粘土状光硬化性樹脂組成物の一部を
手で延ばし深皿状にした後、残りの粘土を星形や月形に
カットし、それに貼り付け、それを直射日光の当たる屋
外に約15分間放置し硬化物を得た。この硬化物は形状
保持性があり、かつ実施例1で作製した粘土状光硬化性
樹脂組成物より衝撃に強かった。また、それにプラモデ
ル用の塗料で色付けしたが、きれいに彩色でき、かつ塗
装も剥がれなかった。
【0044】応用例6 シリコーンでプラスチックの人形(高さ2cm程度)の
型取りをし、半割の型を作製した後、それに実施例4で
作製した粘土を充填し、各々を直射日光の当たる屋外に
約15分間放置し硬化物を得た。それを型から取り出し
た後、半割の部分に粘土を薄く塗って接着し、再度直射
日光の当たる屋外に約15分間放置したところ、接着用
樹脂は硬化し、一体の人形の形ができた。それにプラス
チック模型用塗料で彩色したところ、きれいに彩色で
き、かつ塗装も剥がれなかった。
【0045】応用例7 実施例4で作製した粘土状光硬化性樹脂組成物をタイル
の目地のコーキング剤として用いた。70Wのハロゲン
ランプを用い、約40cmの距離で硬化作業を行ったと
ころ、約10分で硬化した。硬化物は柔軟性があった。
【0046】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると未硬化の状
態でシート化可能であり、手や加工治具に粘着せず、自
由に造形が可能であり、かつ作業に熟練の必要が無く、
光照射で短時間で硬化し、その硬化物の特性も良好な成
形材料を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 91/00 C08L 91/00 C09J 163/10 C09J 163/10 167/06 167/06 191/00 191/00 G09B 19/10 G09B 19/10 D Fターム(参考) 4J002 AE05X CD20W CF21W CF22W CF27W DE078 DE088 DJ017 DJ048 EE046 EU116 EV306 EV326 EW146 4J040 BA172 ED112 ED121 ED141 ED142 FA261 FA262 FA271 FA272 HA156 HA306 HA356 HB02 HB19 HB21 HB41 HC24 HD03 HD05 HD27 JA05 JB08 KA13 LA05 9A001 KK41 KK62

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂、 可視光領域に感光性を有する光重合開始剤、 シリカ微粉、 流動パラフィン及び/又は乾性、半乾性油を含んでなる
    粘土状光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、さらに、タルク、酸
    化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウ
    ム、及び水酸化カルシウムのうちの1種又は2種以上を
    含有することを特徴とする粘土状光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、不飽和ポリエ
    ステル樹脂又はビニルエステル樹脂が1種又は性質の異
    なる2種以上の混合物であることを特徴とする粘土状光
    硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、シリカ微粉の粒径が1μm以下であり、その含有量
    が不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂の総
    量100重量部に対し5〜20重量部であることを特徴
    とする粘土状光硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、流動パラフィン及び/又は乾性、半乾性油の含有量
    の合計が、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル
    樹脂の総量100重量部に対し1〜15重量部であるこ
    とを特徴とする粘土状光硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項2において、タルクを不飽和ポリ
    エステル樹脂又はビニルエステル樹脂の総量100重量
    部に対し5〜30重量部の割合で含有することを特徴と
    する粘土状光硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項2又は6において、酸化マグネシ
    ウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、及び水酸
    化カルシウムのうちの1種又は2種以上を不飽和ポリエ
    ステル樹脂又はビニルエステル樹脂の総量100重量部
    に対し0.3〜10重量部の割合で含有することを特徴
    とする粘土状光硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項の粘土
    状光硬化性樹脂組成物よりなるシート。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれか1項の粘土
    状光硬化性樹脂組成物を有してなる複合構造シート。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし7のいずれか1項の粘
    土状光硬化性樹脂組成物よりなる粘土状光硬化性樹脂コ
    ーキング剤。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし7のいずれか1項の粘
    土状光硬化性樹脂組成物よりなる粘土状光硬化性樹脂接
    着剤。
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