JP2000219800A - 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物及び成形品Info
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- JP2000219800A JP2000219800A JP2220299A JP2220299A JP2000219800A JP 2000219800 A JP2000219800 A JP 2000219800A JP 2220299 A JP2220299 A JP 2220299A JP 2220299 A JP2220299 A JP 2220299A JP 2000219800 A JP2000219800 A JP 2000219800A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高靱性かつ低価格で、更に耐熱性、剛性、耐
薬品性、寸法安定性、及び成形性の全ての面でバランス
が良い熱可塑性樹脂組成物、及び、成形品を提供する。 【解決手段】 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂、
(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体を配合してなることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物、及び、その熱可塑性樹脂組成物を用いた成
形品。
薬品性、寸法安定性、及び成形性の全ての面でバランス
が良い熱可塑性樹脂組成物、及び、成形品を提供する。 【解決手段】 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂、
(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体を配合してなることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物、及び、その熱可塑性樹脂組成物を用いた成
形品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、靭性、耐熱性、剛
性、耐薬品性、寸法安定性、及び成形性のバランスが良
い熱可塑性樹脂組成物、及び、その熱可塑性樹脂組成物
を用いた成形品に関する。
性、耐薬品性、寸法安定性、及び成形性のバランスが良
い熱可塑性樹脂組成物、及び、その熱可塑性樹脂組成物
を用いた成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】建築用製品、自動車部品、自動車付属
品、文房具・事務用品、スポーツ用品、工業用ハンガー
等の製造にあたり、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、
アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹
脂)、又はポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹
脂)等の合成樹脂を原料として成形品を製造する際にイ
ンサート成形等により金属製の部品も一体成形すること
が有る。
品、文房具・事務用品、スポーツ用品、工業用ハンガー
等の製造にあたり、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、
アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹
脂)、又はポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹
脂)等の合成樹脂を原料として成形品を製造する際にイ
ンサート成形等により金属製の部品も一体成形すること
が有る。
【0003】しかしながら、合成樹脂と金属部品の一体
成形においては成形工程が煩雑になりコストが高くなる
だけでなく品質のバラツキも大きくなるという問題点が
ありその改善が強く望まれている。
成形においては成形工程が煩雑になりコストが高くなる
だけでなく品質のバラツキも大きくなるという問題点が
ありその改善が強く望まれている。
【0004】その他にも、前記PP樹脂の場合には、樹
脂原料が比較的安価であり、又、耐薬品性や成形性も良
好であるが、靭性、耐熱性、剛性等が劣るため、例えば
加熱加工を伴う製品としては、使用できないことがあ
る。又、ABS樹脂は、靭性と成形性は良好であるが、
耐熱性、剛性、耐薬品性等が劣るため、例えば薬品処理
を伴う製品として使用できないことがある。更に、PP
S樹脂は、耐熱性、剛性、耐薬品性には優れるが、この
樹脂は高価であるだけでなく、靭性と寸法安定性が劣る
上に成形性にも問題がある。更に、PP樹脂やABS樹
脂の場合、剛性が低いため、金属製の部品と本体とを合
成樹脂の一体成形により成形すると、要求される靭性を
満足できない場合がある。
脂原料が比較的安価であり、又、耐薬品性や成形性も良
好であるが、靭性、耐熱性、剛性等が劣るため、例えば
加熱加工を伴う製品としては、使用できないことがあ
る。又、ABS樹脂は、靭性と成形性は良好であるが、
耐熱性、剛性、耐薬品性等が劣るため、例えば薬品処理
を伴う製品として使用できないことがある。更に、PP
S樹脂は、耐熱性、剛性、耐薬品性には優れるが、この
樹脂は高価であるだけでなく、靭性と寸法安定性が劣る
上に成形性にも問題がある。更に、PP樹脂やABS樹
脂の場合、剛性が低いため、金属製の部品と本体とを合
成樹脂の一体成形により成形すると、要求される靭性を
満足できない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑み、比較的低価格であって、しかも靭性、耐
熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定性、及び成形性の全て
の面でバランスが良い熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。
問題点に鑑み、比較的低価格であって、しかも靭性、耐
熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定性、及び成形性の全て
の面でバランスが良い熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性ポリ
エステル系樹脂とポリアミド樹脂とエポキシ化ジエン系
ブロック共重合体をブレンドする事で、上記の目的を達
成しうる熱可塑性樹脂組成物を見い出し、本発明を完成
するに至った。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性ポリ
エステル系樹脂とポリアミド樹脂とエポキシ化ジエン系
ブロック共重合体をブレンドする事で、上記の目的を達
成しうる熱可塑性樹脂組成物を見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち本発明は、(A)熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ
化ジエン系ブロック共重合体を配合してなることを特徴
とする熱可塑性樹脂組成物、及びその熱可塑性樹脂組成
物を用いた成形品である。
ステル系樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ
化ジエン系ブロック共重合体を配合してなることを特徴
とする熱可塑性樹脂組成物、及びその熱可塑性樹脂組成
物を用いた成形品である。
【0008】本発明に係る組成物において、要求される
各種特性のうちで、特に靭性、剛性、寸法安定性を重視
する場合には、(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂95
〜55重量部、(B)ポリアミド樹脂5〜45重量部、
(C)上記成分(A)及び(B)の合計量100重量部
に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を用いること
で所望の特性を達成できる。
各種特性のうちで、特に靭性、剛性、寸法安定性を重視
する場合には、(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂95
〜55重量部、(B)ポリアミド樹脂5〜45重量部、
(C)上記成分(A)及び(B)の合計量100重量部
に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜
100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を用いること
で所望の特性を達成できる。
【0009】又、要求される特性のうちで、特に耐熱性
と靭性を重視する場合には、(A)熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂45〜5重量部、(B)ポリアミド樹脂55〜
95重量部、(C)上記成分(A)及び(B)の合計量
100重量部に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重
合体0.1〜100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物
を用いることで所望の特性を達成できる。
と靭性を重視する場合には、(A)熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂45〜5重量部、(B)ポリアミド樹脂55〜
95重量部、(C)上記成分(A)及び(B)の合計量
100重量部に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重
合体0.1〜100重量部からなる熱可塑性樹脂組成物
を用いることで所望の特性を達成できる。
【0010】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジ
カルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体と、ジオ
ールあるいはそのエステル誘導体とを主成分とする縮合
反応により得られる重合体もしくは共重合体、あるいは
ラクトンの開環重合体等が挙げられ、これらは単独で、
又は2種以上組み合わせて用いられる。
(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジ
カルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体と、ジオ
ールあるいはそのエステル誘導体とを主成分とする縮合
反応により得られる重合体もしくは共重合体、あるいは
ラクトンの開環重合体等が挙げられ、これらは単独で、
又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0011】上記芳香族ジカルボン酸としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタ
ン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
カルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、又はそれらのエステル形成性誘導体等が挙げられ、
これらは単独で、又は2種以上組み合わせて用いられ
る。
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタ
ン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
カルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、又はそれらのエステル形成性誘導体等が挙げられ、
これらは単独で、又は2種以上組み合わせて用いられ
る。
【0012】又、上記ジオール成分としては、炭素数2
〜10の脂肪族ジオール、即ちエチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、シクロヘキサンジオール等、あるいはシクロヘキサ
ンジメタノール等の脂環族ジオール、あるいは分子量4
00〜6000の長鎖グリコール、即ちポリエチレング
リコール、ポリ−1,3−ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらは
単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
〜10の脂肪族ジオール、即ちエチレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、シクロヘキサンジオール等、あるいはシクロヘキサ
ンジメタノール等の脂環族ジオール、あるいは分子量4
00〜6000の長鎖グリコール、即ちポリエチレング
リコール、ポリ−1,3−ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらは
単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0013】成分(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂と
しては、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンー
2,6−ナフトール、ポリエチレン−1,2−ビス(フ
ェノキシ)エタン−4,4−ジカルボキシレート等が挙
げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせが用い
られる。更に、これらの熱可塑性ポリエステル系樹脂の
中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレート又はそれらの混合物やコポリマーが好適に用い
られる。
しては、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンー
2,6−ナフトール、ポリエチレン−1,2−ビス(フ
ェノキシ)エタン−4,4−ジカルボキシレート等が挙
げられ、これらは単独で又は2種以上組み合わせが用い
られる。更に、これらの熱可塑性ポリエステル系樹脂の
中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフ
タレート又はそれらの混合物やコポリマーが好適に用い
られる。
【0014】又、本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いら
れる(B)ポリアミド樹脂としては、脂肪族アミノ酸、
ラクタム、ジアミンとジカルボン酸とを主成分とするも
の等が挙げられる。又、ポリアミド樹脂として、脂肪族
成分に少量の芳香族成分や他の脂肪族成分が導入された
共重合ポリアミドを用いてもよい。
れる(B)ポリアミド樹脂としては、脂肪族アミノ酸、
ラクタム、ジアミンとジカルボン酸とを主成分とするも
の等が挙げられる。又、ポリアミド樹脂として、脂肪族
成分に少量の芳香族成分や他の脂肪族成分が導入された
共重合ポリアミドを用いてもよい。
【0015】上記脂肪族アミノ酸としては、6−アミノ
カプロン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−ア
ミノドデカン酸等が挙げられ、これらは単独で又は2種
以上組み合わせて用いられる。
カプロン酸、11−アミノウンデカン酸、及び12−ア
ミノドデカン酸等が挙げられ、これらは単独で又は2種
以上組み合わせて用いられる。
【0016】又、上記ラクタムとしては、ε−カプロラ
クタム、及びω−カプロラクタム等が挙げられ、これら
は単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
クタム、及びω−カプロラクタム等が挙げられ、これら
は単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0017】更に、上記ジアミンとしては、テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、及びドデカメチレンジアミン等が挙げら
れる。
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、及びドデカメチレンジアミン等が挙げら
れる。
【0018】又、上記ジカルボン酸としては、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン
二酸、及びジグリコール酸等が挙げられ、これらは単独
で又は2種以上組み合わせて用いられる。
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン
二酸、及びジグリコール酸等が挙げられ、これらは単独
で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0019】この成分(B)ポリアミド樹脂としては、
具体的には、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナ
イロン612等が挙げられ、これらは単独で又は2種以
上組み合わせて用いられる。
具体的には、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナ
イロン612等が挙げられ、これらは単独で又は2種以
上組み合わせて用いられる。
【0020】本発明の成分(A)熱可塑性ポリエステル
系樹脂、及び成分(B)ポリアミド樹脂は、本来相溶性
が悪く安定した樹脂組成物を得ることが困難であった
り、その結果、該混練物から得られた成形物の機械特性
が低く、又、成形物間の機械特性のバラツキが大きいと
いう問題が生ずる。そこで、本発明では、樹脂組成物中
に、成分(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂と成分
(B)ポリアミド樹脂の他に、成分(C)エポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体を配合してなるものである。配
合比率は要求される特性によって異なるが、上記成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、成分
(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜1
00重量部を配合してなるものである。
系樹脂、及び成分(B)ポリアミド樹脂は、本来相溶性
が悪く安定した樹脂組成物を得ることが困難であった
り、その結果、該混練物から得られた成形物の機械特性
が低く、又、成形物間の機械特性のバラツキが大きいと
いう問題が生ずる。そこで、本発明では、樹脂組成物中
に、成分(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂と成分
(B)ポリアミド樹脂の他に、成分(C)エポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体を配合してなるものである。配
合比率は要求される特性によって異なるが、上記成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、成分
(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜1
00重量部を配合してなるものである。
【0021】本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる
(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロッ
ク共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化
合物の重量比(ブロック共重合体の重量比)は5/95
〜70/30であり、特に10/90〜60/40の重
量比が好ましい。また、本発明に供するブロック共重合
体の数平均分子量は5,000〜600,000、好ま
しくは10,000〜500,000の範囲であり、分
子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)]は10以下である。またブ
ロック重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あ
るいはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよ
い。
(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体は、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロッ
ク共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化
合物の重量比(ブロック共重合体の重量比)は5/95
〜70/30であり、特に10/90〜60/40の重
量比が好ましい。また、本発明に供するブロック共重合
体の数平均分子量は5,000〜600,000、好ま
しくは10,000〜500,000の範囲であり、分
子量分布[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)]は10以下である。またブ
ロック重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あ
るいはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよ
い。
【0022】例えば、X−Y−X、Y−X−Y−X、
(X−Y−)4 Si、X−Y−X−Y−X等の構造を有
するビニル芳香族化合物(X)ブロック−共役ジエン化
合物(Y)ブロック共重合体である。さらにジエン系ブ
ロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和結合は、部
分的に水素添加したものでもよい。
(X−Y−)4 Si、X−Y−X−Y−X等の構造を有
するビニル芳香族化合物(X)ブロック−共役ジエン化
合物(Y)ブロック共重合体である。さらにジエン系ブ
ロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和結合は、部
分的に水素添加したものでもよい。
【0023】ジエン系ブロック重合体を構成するビニル
芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチルスチレン、
ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフ
ェニルスチレン等のうちから1種または2種以上が選択
でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化
合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエ
ン、フェニル−1,3−ブタジエン等のうちから1種、
または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレ
ン及びこれらの組み合わせが好ましい。
芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチルスチレン、
ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフ
ェニルスチレン等のうちから1種または2種以上が選択
でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化
合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエ
ン、フェニル−1,3−ブタジエン等のうちから1種、
または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレ
ン及びこれらの組み合わせが好ましい。
【0024】本発明に供するブロック重合体の製造方法
としては上記した構造を有するものであればどのような
製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号、特公昭47−3252号、特公昭48−2
423号、特願昭49−105970号、特願昭50−
27094号、特公昭46−32415号、特開昭59
−166518号、特公昭49−36957号、特公昭
43−17979号、特公昭46−32415号、特公
昭56−28925号などの各公報に記載された方法に
より、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成
することができる。さらに特公昭42−8704号公
報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭59
−133203号公報に記載された方法により、不活性
溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して、本発明
に供する部分的に水添したブロック共重合体を合成する
ことができる。
としては上記した構造を有するものであればどのような
製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号、特公昭47−3252号、特公昭48−2
423号、特願昭49−105970号、特願昭50−
27094号、特公昭46−32415号、特開昭59
−166518号、特公昭49−36957号、特公昭
43−17979号、特公昭46−32415号、特公
昭56−28925号などの各公報に記載された方法に
より、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成
することができる。さらに特公昭42−8704号公
報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭59
−133203号公報に記載された方法により、不活性
溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して、本発明
に供する部分的に水添したブロック共重合体を合成する
ことができる。
【0025】上記したジエン系ブロック共重合体をエポ
キシ化することにより本発明で使用されるエポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体が得られる。
キシ化することにより本発明で使用されるエポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体が得られる。
【0026】本発明におけるエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中で
ハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と
反応させることにより得ることができる。過酸類として
は過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を例示することができ
る。ハイドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸
と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸
を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニル
をターシャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して
触媒効果を得ることができる。
ク共重合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中で
ハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と
反応させることにより得ることができる。過酸類として
は過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を例示することができ
る。ハイドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸
と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸
を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニル
をターシャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して
触媒効果を得ることができる。
【0027】エポキシ化剤の量には厳密な制限はなく、
それぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポ
キシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブ
ロック共重合体等の可変要因によって決まる。
それぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポ
キシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブ
ロック共重合体等の可変要因によって決まる。
【0028】得られたエポキシ化ジエン系共重合体の単
離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合
体を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方
法、直接脱溶媒法などで行うことができる。
離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈澱させる方法、重合
体を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方
法、直接脱溶媒法などで行うことができる。
【0029】得られたエポキシ化(水添)ジエン系ブロ
ック共重合体のエポキシ当量は、好ましくは320〜8
000の範囲である。
ック共重合体のエポキシ当量は、好ましくは320〜8
000の範囲である。
【0030】本発明で用いられる熱可塑性脂組成物に
は、必要に応じて、染顔料、安定剤、有機/無機のフィ
ラー、難燃剤、更には、(A)熱可塑性ポリステル系樹
脂、(B)ポリアミド樹脂と、(C)エポキシ化ジエン
系ブロック共重合体の反応性を高める触媒を添加するこ
とができる。
は、必要に応じて、染顔料、安定剤、有機/無機のフィ
ラー、難燃剤、更には、(A)熱可塑性ポリステル系樹
脂、(B)ポリアミド樹脂と、(C)エポキシ化ジエン
系ブロック共重合体の反応性を高める触媒を添加するこ
とができる。
【0031】上記フィラーとしては、ガラス繊維、炭素
繊維、炭化珪素繊維、チタン繊維、芳香族ポリアミド繊
維、タリル、マイカ、シリカ、中性粘土等が例示され、
これらは単独で又は2種以上組み合わせて、樹脂組成物
100重量部に対して1〜100重量部の割合で用いら
れる。
繊維、炭化珪素繊維、チタン繊維、芳香族ポリアミド繊
維、タリル、マイカ、シリカ、中性粘土等が例示され、
これらは単独で又は2種以上組み合わせて、樹脂組成物
100重量部に対して1〜100重量部の割合で用いら
れる。
【0032】本発明で用いられる熱可塑性樹脂組成物の
製造方法に関しては特に制限はなく、例えば上記のよう
な(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂、(B)ポリアミ
ド樹脂、及び(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体の各樹脂、更には、前述の添加剤を攪拌機等を用いて
均一混合した後、溶融混練したり、(A)および/また
は(B)および/または(C)および/または添加剤を
途中から添加したり、マスターバッチとして添加するこ
とにより製造される。溶融方法は特に限定されず、押出
機、熱ローラ、ブラベンダー、バンバリーミキサー等の
公知の各種ブレンダーを用いればよい。そして、本発明
に係る成形品は上記の熱可塑性樹脂組成物を、例えば射
出成形機や押出成形機を使い成形することで製造され
る。
製造方法に関しては特に制限はなく、例えば上記のよう
な(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂、(B)ポリアミ
ド樹脂、及び(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体の各樹脂、更には、前述の添加剤を攪拌機等を用いて
均一混合した後、溶融混練したり、(A)および/また
は(B)および/または(C)および/または添加剤を
途中から添加したり、マスターバッチとして添加するこ
とにより製造される。溶融方法は特に限定されず、押出
機、熱ローラ、ブラベンダー、バンバリーミキサー等の
公知の各種ブレンダーを用いればよい。そして、本発明
に係る成形品は上記の熱可塑性樹脂組成物を、例えば射
出成形機や押出成形機を使い成形することで製造され
る。
【0033】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物と金属
製部品を一体成形して製造工程を簡略化し、コストダウ
ンを図ることができる。
製部品を一体成形して製造工程を簡略化し、コストダウ
ンを図ることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0035】(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂として
ポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチック株式会
社製、品名:ジュラネックス2002)を用いた。
ポリブチレンテレフタレート(ポリプラスチック株式会
社製、品名:ジュラネックス2002)を用いた。
【0036】(B)ポリアミド樹脂としてナイロン66
(宇部興産株式会社製、品名:UBE2026B)を用
いた。
(宇部興産株式会社製、品名:UBE2026B)を用
いた。
【0037】(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体は以下のようにして調整した。
体は以下のようにして調整した。
【0038】C−1の調整 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体a[スチレン/ブタジエン重量比
=40/60]300g、酢酸エチル1500gを仕込
み溶解した。ついで過酢酸の30wt%酢酸エチル溶液
165gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキ
シ化反応をおこなった。反応液を常温にもどして反応器
より取り出し、多量のメタノ−ルを加えて重合体を析出
させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキシ変性重合体を得
た。得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体をC
−1とする(共重合体のエポキシ当量490)。
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体a[スチレン/ブタジエン重量比
=40/60]300g、酢酸エチル1500gを仕込
み溶解した。ついで過酢酸の30wt%酢酸エチル溶液
165gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキ
シ化反応をおこなった。反応液を常温にもどして反応器
より取り出し、多量のメタノ−ルを加えて重合体を析出
させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキシ変性重合体を得
た。得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体をC
−1とする(共重合体のエポキシ当量490)。
【0039】C−2の調整 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体b[スチレン/ブタジエン重量比
=20/80]300g、シクロヘキサン3000gを
仕込み溶解し、温度60℃、水添触媒としてジ−P−ト
リルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シ
クロヘキサン溶液(濃度1ミリモル/リットル)40ミ
リリットルと、n−ブチルリチウム溶液(濃度5ミリモ
ル/リットル)8ミリリットルとを0℃、2.0kg/
cm2の水素圧下で混合したものを添加、水素分圧2.
5kg/cm2にて60分間反応させた。得られた部分
水添重合体溶液は、減圧乾燥により溶剤を除去した(ブ
タジエン部全体の水添率80%)。この部分水添重合体
300g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解し
た。ついで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液200g
を連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応
をおこなった。反応液を常温にもどして反応器より取り
出し、多量のメタノールを加えて重合体を析出させ、濾
別後水洗し、乾燥させエポキシ変性重合体を得た。得ら
れたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体をC−2とす
る(共重合体のエポキシ当量460)。
付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体b[スチレン/ブタジエン重量比
=20/80]300g、シクロヘキサン3000gを
仕込み溶解し、温度60℃、水添触媒としてジ−P−ト
リルビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シ
クロヘキサン溶液(濃度1ミリモル/リットル)40ミ
リリットルと、n−ブチルリチウム溶液(濃度5ミリモ
ル/リットル)8ミリリットルとを0℃、2.0kg/
cm2の水素圧下で混合したものを添加、水素分圧2.
5kg/cm2にて60分間反応させた。得られた部分
水添重合体溶液は、減圧乾燥により溶剤を除去した(ブ
タジエン部全体の水添率80%)。この部分水添重合体
300g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解し
た。ついで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液200g
を連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応
をおこなった。反応液を常温にもどして反応器より取り
出し、多量のメタノールを加えて重合体を析出させ、濾
別後水洗し、乾燥させエポキシ変性重合体を得た。得ら
れたエポキシ化ジエン系ブロック共重合体をC−2とす
る(共重合体のエポキシ当量460)。
【0040】C−3の調整 攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたジャケット
付反応器にポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体c[スチレン/イソプレン重量比
=30/70]300g、シクロヘキサン2500gを
仕込み溶解し、水添触媒としてニッケル触媒を加え、水
素分圧15kg/cm2、温度150℃、にて3時間反
応させた。得られた部分水添重合体溶液は、減圧乾燥に
より溶剤を除去した(ブタジエン部全体の水添率85
%)。この部分水添重合体300g、シクロヘキサン1
500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30重量%
酢酸エチル溶液150gを連続滴下させ、攪拌下40℃
で3時間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温に
もどして反応器より取り出し、多量のメタノールを加え
て重合体を析出させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキシ
変性重合体を得た。得られたエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体をC−3とする(共重合体のエポキシ当量7
50)。
付反応器にポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレ
ンのブロック共重合体c[スチレン/イソプレン重量比
=30/70]300g、シクロヘキサン2500gを
仕込み溶解し、水添触媒としてニッケル触媒を加え、水
素分圧15kg/cm2、温度150℃、にて3時間反
応させた。得られた部分水添重合体溶液は、減圧乾燥に
より溶剤を除去した(ブタジエン部全体の水添率85
%)。この部分水添重合体300g、シクロヘキサン1
500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30重量%
酢酸エチル溶液150gを連続滴下させ、攪拌下40℃
で3時間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温に
もどして反応器より取り出し、多量のメタノールを加え
て重合体を析出させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキシ
変性重合体を得た。得られたエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体をC−3とする(共重合体のエポキシ当量7
50)。
【0041】実施例1 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂を30重量部、
(B)ポリアミド樹脂を70重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−1を上記の成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維を30重量
部配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度280℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度280℃、金型温度80℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
(B)ポリアミド樹脂を70重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−1を上記の成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維を30重量
部配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度280℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度280℃、金型温度80℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
【0042】実施例2 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂を80重量部、
(B)ポリアミド樹脂を20重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−2を上記の成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維30重量部
を配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度260℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度260℃、金型温度60℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
(B)ポリアミド樹脂を20重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−2を上記の成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維30重量部
を配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度260℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度260℃、金型温度60℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
【0043】実施例3 (A)熱可塑性ポリエステル系樹脂を70重量部、
(B)ポリアミド樹脂を30重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−3を、前記成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維30重量部
を配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度270℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度270℃、金型温度70℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
(B)ポリアミド樹脂を30重量部、(C)エポキシ化
ジエン系ブロック共重合体としてC−3を、前記成分
(A)及び(B)の合計量100重量部に対して20重
量部、及び(D)フィラーとしてガラス繊維30重量部
を配合し、ドライブレンドした後、45mm径の2軸押
出機にてシリンダー温度270℃で溶融混練しペレット
化した。次に、前記ペレットを射出成形機にてシリンダ
ー温度270℃、金型温度70℃で金属製フックをイン
サート成形し衣服用ハンガーを成形した。
【0044】比較例1〜比較例3 比較例として、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PP
S樹脂、東レ株式会社製、品名:R−4)、ポリプロピ
レン樹脂(PP樹脂、三井石油化学株式会社製、品名:
J700)、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン
樹脂(ABS樹脂、日本合成ゴム株式会社製、汎用グレ
ード)を用い、実施例1〜3と同様の方法で衣服用ハン
ガーを成形した。
S樹脂、東レ株式会社製、品名:R−4)、ポリプロピ
レン樹脂(PP樹脂、三井石油化学株式会社製、品名:
J700)、及びアクリロニトリルブタジエンスチレン
樹脂(ABS樹脂、日本合成ゴム株式会社製、汎用グレ
ード)を用い、実施例1〜3と同様の方法で衣服用ハン
ガーを成形した。
【0045】上記の実施例及び比較例で成形した衣服ハ
ンガーの、靱性、耐熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定
性、及び成形性の各特性について、以下に示す方法で測
定した。結果を表1に示す。
ンガーの、靱性、耐熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定
性、及び成形性の各特性について、以下に示す方法で測
定した。結果を表1に示す。
【0046】1,靱性:ASTM D256試験法によ
るアイゾット衝撃値の大小により判定した。 2,耐熱性:ASTM D648試験法による熱変形温
度の高低により判定した。 3,剛性:ASTM D790試験法による曲げ弾性率
の大小によって判定した。 4,耐薬品性:アンモニア水及びホルムアルデヒドと接
触させた後、変化の有無によって判定した。 5,寸法安定性:170℃、60分間放置後、伸縮、反
り、膨れ等の寸法変化の有無によって判定した。 6,成形性:成形品のバリ、ヒケ等の有無によって判定
した。
るアイゾット衝撃値の大小により判定した。 2,耐熱性:ASTM D648試験法による熱変形温
度の高低により判定した。 3,剛性:ASTM D790試験法による曲げ弾性率
の大小によって判定した。 4,耐薬品性:アンモニア水及びホルムアルデヒドと接
触させた後、変化の有無によって判定した。 5,寸法安定性:170℃、60分間放置後、伸縮、反
り、膨れ等の寸法変化の有無によって判定した。 6,成形性:成形品のバリ、ヒケ等の有無によって判定
した。
【0047】
【表1】 ◎:優秀、○:良好、×:劣る
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る熱可塑性樹
脂組成物は、靱性、耐熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定
性、及び成形性の全ての面でバランスがよく、かつ、金
属製の部品と一体成形することができ、製造工程を簡略
化してコストの低減が可能である。
脂組成物は、靱性、耐熱性、剛性、耐薬品性、寸法安定
性、及び成形性の全ての面でバランスがよく、かつ、金
属製の部品と一体成形することができ、製造工程を簡略
化してコストの低減が可能である。
Claims (10)
- 【請求項1】(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂、
(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体を配合してなることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂95〜
55重量部、(B)ポリアミド樹脂5〜45重量部、
(C)上記成分(A)及び(B)の合計量100重量部
に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜
100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項3】(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂45〜
5重量部、(B)ポリアミド樹脂55〜95重量部、
(C)上記成分(A)及び(B)の合計量100重量部
に対してエポキシ化ジエン系ブロック共重合体0.1〜
100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項4】(A)熱可塑性ポリエステル系樹脂が、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート又
はそれらの混合物またはコポリマーであることを特徴と
する請求項1〜3に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項5】(B)ポリアミド樹脂が、ナイロン6、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612又はそれらの2種
以上の混合物であることを特徴とする請求項1〜4に記
載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項6】(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体が、同一分子内にビニル芳香族を主体とする重合体ブ
ロックと、部分的にエポキシを含む共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックまたは部分的にエポキシを含
む水素化共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
からなることを特徴とする請求項1〜5に記載の熱可塑
性樹脂組成物。 - 【請求項7】(C)エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体のエポキシ当量が320〜8000の範囲であること
を特徴とする請求項1〜6に記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項8】請求項1〜7に記載された熱可塑性樹脂組
成物において、ガラス繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、
チタン繊維、芳香族ポリアミド繊維、タルク、マイカ、
シリカ、中性粘土からなる群から選ばれる少なくとも1
種以上のフィラーを配合してなる熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項9】請求項1〜8に記載された熱可塑性樹脂組
成物を用いた成形品。 - 【請求項10】請求項1〜8に記載された熱可塑性樹脂
組成物と金属部品を、インサート成形等により一体成形
した成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2220299A JP2000219800A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2220299A JP2000219800A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000219800A true JP2000219800A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12076220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2220299A Pending JP2000219800A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 熱可塑性樹脂組成物及び成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000219800A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7256238B2 (en) | 2001-07-18 | 2007-08-14 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified block copolymer |
JP2010144154A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびその車両用成形品 |
JP2012092209A (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-17 | Mitsubishi Plastics Inc | 熱収縮性チューブ |
JP2016540862A (ja) * | 2013-12-20 | 2016-12-28 | ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ ユーエスエー, エルエルシー | 改善された白色度のポリエステル組成物 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP2220299A patent/JP2000219800A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7256238B2 (en) | 2001-07-18 | 2007-08-14 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified block copolymer |
US7414093B2 (en) | 2001-07-18 | 2008-08-19 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified block copolymer |
US7642318B2 (en) | 2001-07-18 | 2010-01-05 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified block copolymer |
US7642317B2 (en) | 2001-07-18 | 2010-01-05 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified block copolymer |
JP2010144154A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-01 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびその車両用成形品 |
JP2012092209A (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-17 | Mitsubishi Plastics Inc | 熱収縮性チューブ |
JP2016540862A (ja) * | 2013-12-20 | 2016-12-28 | ソルベイ スペシャルティ ポリマーズ ユーエスエー, エルエルシー | 改善された白色度のポリエステル組成物 |
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